JPH07119046A - 立毛布帛の染色方法 - Google Patents

立毛布帛の染色方法

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JPH07119046A
JPH07119046A JP5257979A JP25797993A JPH07119046A JP H07119046 A JPH07119046 A JP H07119046A JP 5257979 A JP5257979 A JP 5257979A JP 25797993 A JP25797993 A JP 25797993A JP H07119046 A JPH07119046 A JP H07119046A
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ink
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hlb
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Koji Kuwabara
厚司 桑原
Yutaka Masuda
豊 増田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 立毛布帛の立毛の先端部分を十分に染色可能
にすると共に、その根元部分まで均一に染色するインク
ジェット染色方法を提供する。 【構成】 立毛布帛の少なくとも立毛部分を予め親水性
−疎水性バランス,HLBが11〜19の界面活性剤で
処理した後、インクジェット染色を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、立毛布帛の立毛の先端
部分から根元部分まで均一に染色するインクジェット染
色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、紙用のプリンタ分野で実用化が進
んでいるインクジェット印刷を布帛の捺染に適用する
と、従来の捺染のようにスクリーン、転写紙等を必要と
しないため、経済的な染色方法にできる可能性がある。
しかも、多種多様な、少量、かつ即時プリントが可能に
なるため、このインクジェット染色方法の検討が各方面
で行われている。
【0003】しかし、このインクジェット印刷技術を用
いて織物や編物等の布帛を捺染すると、インクが繊維の
配列方向に沿って平面上に拡がる、所謂滲みを生じるた
め、柄がぼけて鮮明な図柄が得られず、高品位の捺染を
行うことができないという問題があった。一方、ベルベ
ット等の立毛布帛をインクジェット染色する場合は、立
毛は布帛表面に対してほぼ垂直に配列しているため、イ
ンクは布帛の横方向に拡がることはないものの、垂直な
立毛を伝って内部に浸透して行き、捺染後、発色時にさ
らに布帛内部に浸透するため、立毛の先端部分のインク
量が少なくなり、立毛布帛の表面色濃度を出にくくする
という問題があった。
【0004】上記布帛表面におけるインクの滲みを防止
する対策としては、織物や編物に対しては、たとえばイ
ンクを吸収するが染着性を有しない化合物を用いて布帛
を前処理する方法(特開昭61−55277号公報)、
水不溶性インクを使用する場合に、含窒素カチオン性物
質で前処理する方法(特開昭61−132688号公
報)等の種々の方法が提案されている。
【0005】しかし、これら対策は、繊維が平面方向に
配列している織物や編物のインクの滲み防止には有効で
あるものの、立毛布帛のように、繊維が垂直方向に配列
している場合は、インクの内部への浸透が妨げられ、立
毛の根元部分が未染色のまま残り、高品位の染色物を得
ることができなかった。また、インクの浸透性を高める
と、立毛布帛の表面にインクが残り難くなり、立毛布帛
の色濃度が上がらないという問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、立毛
布帛の立毛の先端部分を十分に染色可能にすると共に、
その根元部分まで均一に染色するインクジェット染色方
法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
る本発明は、予め立毛布帛の少なくとも立毛部分を、親
水性−疎水性バランス,HLB(Hydrophilic-Lipophil
ic Balance) が11〜19の界面活性剤で処理した後、
インクジェット染色を行うことを特徴とするものであ
る。
【0008】このように立毛布帛の立毛部分を予め特定
のHLBを有する界面活性剤で前処理することにより立
毛の親水性を増大し、インクが立毛布帛表面に保持され
易いようにすると共に、立毛布帛内部へのインクの浸透
性を向上したため、立毛の先端部分から根元部分まで均
一に染色することができ、先端部分と根元部分との色差
の小さい、色濃度の大きいインクジェット染色が可能に
なる。
【0009】本発明において、親水性−疎水性バランス
(以下、HLBと称する)とは、界面活性剤の親水性と
疎水性のバランスを示す尺度であり(藤本武彦著「新・
界面活性剤入門」第127〜133頁参照) 、親水性の
最大なものをHLB=20、疎水性の最大のものをHL
B=1として、その間に全ての界面活性剤の親水性と疎
水性のバランスを位置付けした値をいう。
【0010】また、立毛布帛とは、カットパイル又はル
ープパイル等のように、立毛がほぼ垂直に立っている布
帛をいう。このような立毛布帛としてしは、例えばベル
ベット、モケット等のタテパイル織物、別珍等のヨコパ
イル織物、パイルトリコット、ダブルラッセル、シール
フライス等のパイル編物、タフテッド布帛等を挙げるこ
とができる。
【0011】立毛布帛を構成する繊維素材は、特に限定
されるものではなく、天然繊維、再生繊維、合成繊維等
をいずれも使用することができる。好ましくは立毛部分
をインク吸収性の小さい疎水性合成繊維で構成したもの
がよい。また、本発明に使用する界面活性剤はHLBが
11〜19、好ましくはHLB15〜19のものであ
る。
【0012】本発明において、HLB11以上の界面活
性剤は、立毛布帛の立毛部分の親水性を高め、布帛表面
におけるインクの保持性を向上し、立毛の先端部分を染
色し易くすると同時に、布帛内部に浸透させ易くし、立
毛の根元部分まで均一に染色することができるため、色
差の小さい色濃度の高い高品位のインクジェット染色を
行うことができる。
【0013】このような界面活性剤としては、ポリオキ
シエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレンアルキルアミンエーテル、ポリオキシ
エチレン・ポリオキシプロピレン・ブロックポリマ等の
非イオン系界面活性剤が挙げられる。これら非イオン系
界面活性剤の中で、ポリオキシエチレン鎖が長いものほ
どHLBが大きく、親水性が増大する。
【0014】立毛布帛に対する上記界面活性剤の付与量
は、布帛重量に対して0.1〜10重量%、好ましくは
0.2〜5重量%であるのがよい。付与方法としては、
特に限定されるものではないが、例えばパッド法、浸漬
法、スプレー法、コーティング法等がある。本発明にお
いて、上記界面活性剤は公知の各種前処理剤、例えば澱
粉、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、
ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース類、ゼラチ
ン、タンニン、リグニン、ポリビニルアルコール、ポリ
エチレンオキサイド等の水溶性高分子、その他のpH調
節剤、金属塩、酸化防止剤等と併用することもできる。
【0015】
【実施例】
実施例1〜4,比較例1〜4 精錬済みのカーシート用ポリエステル立毛布帛 (ダブル
ラッセル編物、カットパイル長さ1.8mm、目付け55
0g/m2 ) を、表1に示すHLBを異にする各種界面
活性剤 (花王社製のポリオキシエチレンラウリルエーテ
ル系界面活性剤,エマルゲン100シリーズ)20g
を、それぞれ水1リットルに溶解した処理液(濃度20
g/リットル)に浸漬した後 (ピックアップ量80%)
乾燥した。
【0016】これら前処理した立毛布帛の立毛面に、下
記の分散染料インクを用いてべた柄を下記インクジェッ
ト染色条件下で印捺し、HTスチーマで180℃、8分
間固着し、発色させ、次いで常法に従って還元洗浄し、
染色物を得た。分散染料インク : 組成 : C. I. DISPERSE BLUE 87 ; 5重量% 1,3ブタンジオール ;25重量% イオン交換水 ;70重量% 粘度 : 2.5センチポイズ(30℃) 表面張力: 39ダイン/cmインクジェット染色条件 : 方式;コンティニュアス方式 ノズル径 ;50μm 解像度 ;8ドット/mm 得られた染色物の表面色濃度と立毛(パイル)における
インクの浸透長さを下記方法に測定し、その結果を表1
に示した。
【0017】表面色濃度:スガ試験機社製のデジタル測
色色差計によりL* 値を測定した。このL* 値が小さい
ほど濃色であることを示す。インクの浸透長さ :マイクロメーターを用いて立毛の先
端部分から根元部分に向かってインクで着色した部分の
長さ(mm)を測定した。
【0018】 表1から、HLBが11以上の界面活性剤で前処理した
実施例1〜4の染色物は、表面色濃度と浸透度とも優れ
ているのに対して、比較例1の前処理無し、及びHLB
が11未満の界面活性剤で前処理した比較例2〜3の染
色物は、いずれも表面色濃度と浸透度が不足しているこ
とが判る。
【0019】実施例5〜7:比較例5〜7 実施例1において、表2に示すように、HLBを異にす
るそれぞれ2種類の同種の界面活性剤、ポリオキシエチ
レンソルビタン脂肪酸エステル (花王社製,ツイーン)
、ポリオキシエチレンモノステアレート (日本油脂社
製,ノニオンS)、ポリオキシエチレンポリオキシプロ
ピレンブロックポリマ (旭電化社製,プルロニック) 、
ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル(日本乳
化社製ニューコール)を使用した以外は、実施例1〜5
と同様に前処理した後、インクジェット染色した。
【0020】得られた染色物の立毛(パイル)における
インクの浸透長さを測定し、その結果を表2に示した。 表2から、界面活性剤が同種であっても、実施例5〜7
の染色物は、比較例5〜7の染色物に比べてHLBが大
きいため、インクの浸透長さが大きく浸透度に優れてい
た。また、表面色濃度も良好であった。
【0021】
【発明の効果】本発明の方法によれば、立毛布帛の立毛
部分を予め特定のHLBを有する界面活性剤で前処理す
ることにより立毛布帛の立毛部分の親水性を高め、布帛
内部へのインクの浸透性を向上したため、立毛の先端部
分から根元部分まで均一に染色することができ、色差の
小さい、色濃度の大きいインクジェット染色を行うこと
が可能になる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 立毛布帛の少なくとも立毛部分を、予め
    親水性−疎水性バランス,HLBが11〜19の界面活
    性剤で処理した後、インクジェット染色を行う立毛布帛
    の染色方法。
  2. 【請求項2】 前記立毛布帛の少なくとも立毛部分が疎
    水性繊維である請求項1記載の立毛布帛の染色方法。
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JP2001295186A (ja) * 2000-04-07 2001-10-26 Seiren Co Ltd インクジェット方式による捺染方法及び捺染物
JP2007217806A (ja) * 2006-02-15 2007-08-30 Kawashima Selkon Textiles Co Ltd インクジェットパイル捺染法

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