JPH05287097A - 表面処理剤、被覆ポリマーフィルムとその製造方法 - Google Patents

表面処理剤、被覆ポリマーフィルムとその製造方法

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JPH05287097A
JPH05287097A JP4114012A JP11401292A JPH05287097A JP H05287097 A JPH05287097 A JP H05287097A JP 4114012 A JP4114012 A JP 4114012A JP 11401292 A JP11401292 A JP 11401292A JP H05287097 A JPH05287097 A JP H05287097A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 表面処理剤により、フィルムに、高い防曇性
と耐ブロッキング性を付与する。 【構成】 脂肪酸の主成分がラウリン酸であるショ糖脂
肪酸エステル100重量部に対して、シリコーンエマル
ジョンを固形分として20〜1000重量部、多糖類を
10〜1000重量部含む表面処理剤を、スチレン系ポ
リマーなどのポリマーフィルムに塗布する。多糖類に代
えて、ポリアクリル酸ナトリウムなどの親水性高分子
(ポリビニルアルコールを除く)10〜100重量部を
用いてもよい。前記成分の塗布量は、ショ糖脂肪酸エス
テル10〜50mg/m2 、シリコーンエマルジョン1
0〜100mg/m2 、多糖類5〜100mg/m2
親水性高分子1〜50mg/m2 程度である。前記被覆
フィルムを成形加工に供しても、塗膜が分断されず、高
い防曇性及びブロッキング防止性が維持される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高い防曇性・ブロッキ
ング防止性を付与できる表面処理剤、この表面処理剤で
処理された被覆ポリマーフィルムおよびその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、疎水性合成樹脂のフィルム・シ
ート・プレートなどには、気温、湿度の変化により空気
中の水蒸気がその表面に凝縮して微小水滴となって付着
する。そのため、透明度が低下し、いわゆる曇り現象が
発生することが多い。
【0003】例えば、一般用(GP)ポリスチレンシー
トは透明性、耐水性及び成形性に優れているので各種食
品包材として使われている。
【0004】しかし、このシートから成形した容器に、
青果物などを収納し包装して貯蔵した場合、青果物の9
0%が水分であるため、その表面から水蒸気が蒸発して
容器の内部を飽和し、飽和水蒸気が容器内面に凝縮して
微小な水滴となって付着する。その結果、この曇りによ
って収納物を識別することが困難となる。そして、透明
性を特徴とするポリスチレンシートの商品価値を著しく
低下させる。さらに、凝縮・付着した水分は、容器に収
納した青果物にも影響を与える。すなわち、水滴と青果
物が接触すると、接触部位から青果物の腐敗が始まり、
青果物の品質を早期に低下させる場合がある。
【0005】また、スチレン系ポリマーシートなどから
容器を成形する場合、多数の容器を成形した後、成形容
器を積み重ね、一括して打ち抜く方法が行われている。
【0006】しかし、ポリマーシートを用いた成形品に
おいては、成形品同士が密着する。そのため、打抜き工
程の後、一個ずつ容器を剥がす必要があるだけでなく、
剥離性が悪いため内容物を収納するための作業効率が低
下する。さらに、無理に剥離させると、成形品が破損す
る場合がある。
【0007】特開昭53−115781号公報には、熱
可塑性樹脂フィルムの表面をコロナ放電処理により、表
面張力40〜55dyn/cmとした後、界面活性剤や
ポリビニルアルコールなどの防曇剤とシリコーンオイル
とを付着させることが提案されている。この方法では、
性質が相反する二種の成分を凝集させることなく均一に
シートへ付着させることができ、表面の外観が良好で、
防曇性と耐ブロッキング性とを併せ持つフィルムを製造
できる。
【0008】しかし、フィルム表面に水分が継続的に接
触する場合、防曇剤が水に溶解して流出する。そのた
め、防曇機能及び耐ブロッキング機能を持続できない。
また、深絞り成形に前記フィルムやシートを供すると、
塗膜の分断破壊などが生じる。そのため、食品包装用と
して使用されることが多いスチレン系ポリマーシートに
要求される特性を充足できなくなる。
【0009】特公昭63−62538号公報には、ショ
糖脂肪酸エステル、重合度800以下の無変性ポリビニ
ルアルコール、および平均粒子径1μm未満のシリコー
ンエマルジョンを特定の割合で含む水溶液を、スチレン
系樹脂フィルムに塗布する方法が開示されている。この
方法では、前記フィルムよりも防曇性の高いスチレン系
樹脂フィルムが得られる。
【0010】しかし、このフィルムは、容器成形前後に
おける白化の程度が大きく商品価値が低下する。しか
も、防曇性を持続させるためには、乾燥後の塗布量を
0.1g/m2 以上とする必要がある。すなわち、塗布
量が0.1g/m2 未満では、防曇持続性が小さいだけ
でなく、成形後の容器の防曇性が大きく低下する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、塗布量が少なくても、初期のみならず長期に亘り高
い防曇性と耐ブロッキング性を付与できると共に、成形
による塗膜の分断を抑制できる表面処理剤を提供するこ
とにある。
【0012】本発明の他の目的は、高い防曇性および耐
ブロッキング性を長期に亘り維持できる被覆ポリマーフ
ィルムを提供することにある。
【0013】本発明のさらに他の目的は、成形加工に供
しても高い防曇性および耐ブロッキング性を長期に亘り
維持できる被覆ポリマーフィルムを提供することにあ
る。
【0014】本発明の他の目的は、簡単な操作で前記の
如き優れた特性を有する被覆ポリマーフィルムを製造で
きる方法を提供することにある。
【0015】
【発明の構成】本発明者は、前記の目的を達成するため
鋭意研究の結果、ショ糖脂肪酸エステルと、シリコーン
エマルジョンと、多糖類及び/又は親水性高分子(但
し、ポリビニルアルコールを除く)とを含む表面処理剤
でポリマーフィルムやシートを処理すると、表面処理剤
による塗膜が均一かつ強固に密着すると共に、水分によ
る溶出が著しく抑制され、塗膜の厚みが小さくても、深
絞り成形に供しても高い防曇性及び耐ブロッキングを長
期に亘り維持できることを見いだし、本発明を完成し
た。
【0016】すなわち、本発明は、ショ糖脂肪酸エステ
ルと、シリコーンエマルジョンと、多糖類及び/又は親
水性高分子(但し、ポリビニルアルコールを除く)とを
含む表面処理剤を提供する。
【0017】また、本発明は、ポリマーフィルムの少な
くとも一方の面に、ショ糖脂肪酸エステルと、シリコー
ンエマルジョンと、多糖類及び/又は親水性高分子(但
し、ポリビニルアルコールを除く)とを含む被覆層が形
成されている被覆ポリマーフィルムを提供する。
【0018】さらに、本発明は、ポリマーフィルムの少
なくとも一方の面に、ショ糖脂肪酸エステルと、シリコ
ーンエマルジョンと、多糖類及び/又は親水性高分子
(但し、ポリビニルアルコールを除く)とを含む表面処
理剤を塗布する被覆ポリマーフィルムの製造方法を提供
する。
【0019】なお、本明細書において「フィルム」と
は、フィルムに限らず、二次元的な構造物、例えばシー
トやプレートなどを含む意味に用いる。
【0020】本発明の表面処理剤は、少なくとも3成
分、すなわち、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーンエマ
ルジョン、および多糖類及び/又は親水性高分子を含
む。ショ糖脂肪酸エステルとシリコーンエマルジョンの
二成分を含む処理剤では、均一な塗膜を得るのは困難で
あり、塗膜の白化やムラ、ベタツキが生じる。また、フ
ィルム表面の水濡れによりショ糖脂肪酸エステルの流出
や深絞り成形による塗膜の分断が生じ、商品価値を低下
させる。
【0021】一方、前記二成分に加えて、多糖類及び/
又は親水性高分子を含む表面処理剤では、シリコーンエ
マルジョンがより安定化され、かつエマルジョン粒子は
均一に分散し均一に付着する。そのため、塗膜の白化が
ない。多糖類及び/又は親水性高分子はバインダーとし
ても機能し、塗膜の密着強度を高めるとともに、深絞り
成形によりフィルムが伸張しても塗膜の分断を防止す
る。さらに、多糖類及び/又は親水性高分子が親水性で
あるにも拘らず、フィルム表面の水濡れによる防曇剤の
流出が著しく抑制され、防曇持続性および深絞り容器成
形後の防曇性のみならず、ブロッキング防止性に優れ、
食品包装などに適したフィルムを得ることができる。特
に、塗膜の厚みが小さくても、前記の如き優れた特性を
付与する。
【0022】ショ糖脂肪酸エステルとしては、例えば、
カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン
酸、モンタン酸などの炭素数6〜30程度の飽和脂肪
酸、リンデル酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、エ
ライジン酸、イソオレイン酸、エルカ酸、リノール酸、
リノレン酸などの炭素数10〜24程度の不飽和脂肪酸
などのショ糖エステルが挙げられる。これらのショ糖脂
肪酸エステルは、一種又は二種以上混合して使用でき
る。これらのショ糖脂肪酸エステルは防曇性が高い。
【0023】これらのショ糖脂肪酸エステルのうち、炭
素数8〜20の飽和又は不飽和脂肪酸エステル、特に飽
和脂肪酸エステルが好ましい。特に好ましいショ糖脂肪
酸エステルには、炭素数10〜18の脂肪酸エステル、
なかでもラウリン酸を主成分とする脂肪酸エステルが含
まれる。ショ糖脂肪酸エステルの脂肪酸残基は、主にラ
ウリン酸、特に少なくとも50%以上のラウリン酸で構
成されているのが好ましい。
【0024】シリコーンエマルジョンとしては、シリコ
ーンオイルを乳化分散させた種々のエマルジョンが使用
できる。シリコーンオイルの種類は特に制限されず、例
えば、ジメチルポリシロキサン、ジエチルポリシロキサ
ン、トリフルオロプロピルポリシロキサンなどのアルキ
ルポリシロキサン;ジフェニルポリシロキサンなどのア
リールポリシロキサン;メチルフェニルポリシロキサン
などのアルキルアリールポリシロキサンなどが挙げられ
る。シリコーンオイルは、鎖状ポリシロキサンであって
もよく、環状ポリシロキサンであってもよい。これらの
シリコーンオイルも一種又は二種以上混合して使用でき
る。これらのシリコーンオイルのなかで、安全衛生上問
題のないジメチルポリシロキサンが好ましい。
【0025】シリコーンエマルジョンは、ブロッキング
防止剤としての機能が高い。
【0026】シリコーンオイルの粘度は特に制限されな
いが、通常、室温でのオストワルド粘度50〜1500
0センチストークス、好ましくは100〜10000セ
ンチストークス程度である。
【0027】多糖類には、例えば、単一多糖類、複合多
糖類やそれらの誘導体などが含まれる。多糖類には、例
えば、動植物中の多糖類、澱粉誘導体、セルロース誘導
体などが含まれる。
【0028】動植物中の多糖類としては、例えば、澱
粉、フィトグリコーゲン、フルクタン、ガラクトマンナ
ン、グルコマンナン、マンナン、大麦及び燕麦グルカ
ン、セルロース、ヘミセルロース、β−1,3−グルカ
ン、ガラクタン、アラバン、キシラン、アラボガラクタ
ン、アラボキシラン、アラボグルカン、ペクチン、アラ
ビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンゴム、
グアールゴム、メスキットゴム、カラゲニン、グルクロ
ノキシラン、ラミナラン、イヌリン、リケニン、フルク
トサン、キチン、キトサン、アルギン酸、アルギン酸ナ
トリウム、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、カロニ
ン硫酸、ゼラチン、寒天、フコイジン、トロロアオイ、
カードラン、ザンタンガム、プルラン、デキストラン、
シクロデキストリン、ニゲラン、レバンなどが例示され
る。
【0029】澱粉誘導体としては、例えば、白色デキス
トリン、黄色デキストリン、ブリティッシュガム、酸化
澱粉、酸処理澱粉、α−澱粉、高含アミロース澱粉、ジ
アルデヒド澱粉、酢酸澱粉、澱粉グリコール酸ナトリウ
ム、ヒドロキシエチル澱粉、燐酸澱粉、カチオン澱粉、
架橋澱粉、澱粉有機酸エステル、澱粉無機酸エステル、
アルキル及び置換アルキル澱粉エーテル、グラフト重合
澱粉、及びそれらの誘導体などが例示される。
【0030】セルロース誘導体としては、例えば、メチ
ルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセ
ルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシエ
チルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、可溶
性セルロースアセテート、硫酸セルロース、リン酸セル
ロースなどが例示される。
【0031】これらの多糖類は、食品及び食品添加物と
して使用されているので、食品包装用に使われることが
多いポリマーフィルム、例えばスチレン系ポリマーフィ
ルムに使用しても、安全衛生上問題がない。これらの多
糖類は、バインダーとしての機能が高い。
【0032】親水性高分子には、ポリビニルアルコール
を除く水溶性高分子、水分散性高分子および水膨潤性高
分子が含まれる。親水性高分子としては、例えば、ヒド
ロキシル基を有する単量体、カルボキシル基を有する単
量体、アミド基を有する単量体、塩基性窒素原子を有す
る単量体などを構成成分とする単独または共重合体、ポ
リビニルエーテルなどが含まれる。
【0033】ヒドロキシル基を有する単量体としては、
例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒド
ロキシプロピルアクリレートなどのヒドロキシアルキル
アクリレート、これらに対応するヒドロキシアルキルメ
タクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレートなどが挙げられる。
【0034】カルボキシル基を有する単量体としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸などが挙げられる。
【0035】アミド基を有する単量体としては、例え
ば、アクリルアミド、メタクリルアミドなどが挙げられ
る。塩基性窒素原子を有する単量体としては、例えば、
N−ジメチルアミノエチルアクリレート、N−ジエチル
アミノエチルアクリレートやこれらに対応するメタクリ
レート、ビニルピロリドンなどが含まれる。
【0036】前記単量体を構成成分として含む親水性ポ
リマーは、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステ
ル、スチレンなどの単量体との共重合体であってもよ
い。
【0037】ポリビニルエーテルを構成する単量体に
は、例えば、ビニルメチルエーテル、ビニルエチルエー
テル、ビニルイソプロピルエーテル、ビニルブチルエー
テル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル
類が含まれる。
【0038】これらの親水性高分子は一種又は二種以上
混合して使用できる。
【0039】好ましい親水性高分子には、水溶性高分子
又は水分散性高分子、特に水溶性高分子が含まれる。特
に好ましい親水性高分子は、主鎖がエーテル基などの親
水基を有さず、アルキレン基などの疎水性であり、側鎖
にエステル基、エーテル基や塩基性窒素原子などの親水
性基を有する高分子である。
【0040】このような親水性高分子には、アクリル系
ポリマー及びビニル系ポリマーが含まれる。なかでも側
鎖に、カルボキシル基又はその塩を有するポリマー(例
えば、(メタ)アクリル酸系高分子とその塩)、エーテ
ル基や塩基性窒素原子を有するビニル系ポリマー(例え
ば、ポリビニルエーテル、ポリビニルピロリドンなど)
が好ましい。(メタ)アクリル酸系高分子の塩として
は、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ
金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩などが挙げられ
る。
【0041】(メタ)アクリル酸系高分子の塩のうち、
アクリル酸系高分子の塩、特にポリアクリル酸ナトリウ
ムが好ましい。ポリアクリル酸ナトリウムは、食品添加
物として認可されているので、食品包装用に使われるこ
とが多いポリマーフィルム、例えばスチレン系ポリマー
フィルムに使用しても、安全衛生上問題がない。
【0042】前記多糖類と親水性高分子は単独で用いて
もよく併用してもよい。
【0043】表面処理剤における前記成分の割合は、防
曇性およびブロッキング防止性が損われない範囲で適当
に選択できる。例えば、シリコーンエマルジョンの割合
は、ショ糖脂肪酸エステル100重量部に対して、固形
分として20〜1000重量部、好ましくは50〜50
0重量部、さらに好ましくは100〜300重量部程度
である。
【0044】また、多糖類の割合は、ショ糖脂肪酸エス
テル100重量部に対して、10〜1000重量部、好
ましくは15〜500重量部、さらに好ましくは30〜
250重量部程度である。
【0045】さらに、親水性高分子の割合は、ショ糖脂
肪酸エステル100重量部に対して、10〜100重量
部、好ましくは15〜75重量部、さらに好ましくは2
0〜50重量部程度である。
【0046】なお、多糖類と親水性高分子とを併用する
場合、両者の使用量は、多糖類と親水性高分子との割合
に応じて、前記ショ糖脂肪酸エステル100重量部に対
して、10〜1000重量部の範囲内で選択できる。
【0047】表面処理剤は、必要に応じて、種々の添加
剤、例えば、酸化防止剤、紫外線吸収剤などの安定剤;
消泡剤;充填剤;帯電防止剤;可塑剤;ワックス;染顔
料などを含んでいてもよい。
【0048】表面処理剤は、通常、水を含む水性であ
る。水性表面処理剤は、水に加えて、親水性溶媒、例え
ば、メタノール、エタノール、イソプロパノールなどの
アルコール類;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、
ブチルセロソルブなどを含んでいてもよい。
【0049】前記表面処理剤は、慣用の混合撹拌機や混
合分散機を用いて調製することができ、調製に際して前
記シリコーンオイルを分散させてもよい。
【0050】表面処理剤の粘度は、塗布性を損わない範
囲で適当に選択できる。表面処理剤の一回の塗布によ
り、防曇性及びブロッキング防止性を高める場合、表面
処理剤の粘度は、例えば、5000cps以下、好まし
くは10〜2500cps程度である。
【0051】本発明の被覆ポリマーフィルムは、ポリマ
ーフィルムの片面又は両面に、前記表面処理剤による被
覆層が形成されている。
【0052】ポリマーフィルムのポリマーとしては、例
えば、ポリエチレン、エチレン−アクリル酸エチル共重
合体、アイオノマー、ポリプロピレン、エチレン−プロ
ピレン共重合体、ポリ−4−メチルペンテン−1などの
オレフィン系ポリマー;ポリビニルアルコール、エチレ
ン−ビニルアルコール共重合体などのビニルアルコール
系ポリマー;ポリ塩化ビニル;塩化ビニリデン系ポリマ
ー;スチレン系ポリマー;ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル;
ナイロン又はポリアミド;ポリアクリロニトリル;ポリ
カーボネート;ポリイミド;ポリフェニレンオキシド;
ポリスルホン;ポリパラキシレン;ポリアミドイミド;
ポリエステルイミド;セルロース誘導体などが挙げられ
る。
【0053】好ましいポリマーフィルムには、成形加工
性を有するフィルムが含まれる。ポリマーフィルムは、
疎水性合成樹脂フィルム、例えば、オレフィン系ポリマ
ー(特にポリプロピレン系ポリマー)、ポリエステル
(特にポリエチレンテレフタレート)、スチレン系ポリ
マーで構成されているのが好ましい。
【0054】スチレン系ポリマーには、スチレンを構成
成分として含むスチレン単独重合体、スチレン系共重合
体およびこれらを含む混合物が含まれる。より具体的に
は、スチレン系ポリマーとしては、例えば、一般用ポリ
スチレン(GPPS)、ゴム強化ポリスチレン(ハイイ
ンパクトポリスチレンHIPS)、ポリスチレン−ポリ
ブタジエン−ポリスチレンブロック共重合体、アクリロ
ニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、ABS樹
脂、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、アクリル
ゴムにアクリロニトリルとスチレンがグラフト重合した
AAS樹脂、塩素化ポリエチレンにアクリロニトリルと
スチレンがグラフト重合したACS樹脂、エチレン−プ
ロピレンゴム(EPDM)にアクリロニトリルとスチレ
ンがグラフト重合したアクリロニトリル−EPDM−ス
チレンターポリマー、アクリロニトリル−(エチレン−
酢酸ビニル共重合体)−スチレンターポリマーなどのA
XS樹脂、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、ア
クリロニトリル−スチレン−メタクリル酸メチル共重合
体などが例示される。これらのスチレン系ポリマーは単
独で又は二種以上混合して使用できる。
【0055】このようなスチレン系ポリマーフィルム
は、耐水性及び成形加工性に優れている。そのため、容
器などの成形用フィルムとして適している。また、ポリ
スチレンフィルムは透明性が高い。
【0056】ポリマーフィルムは、種々の添加剤、例え
ば、酸化防止剤、紫外線吸収剤、熱安定剤などの安定
剤、帯電防止剤、結晶核成長剤、炭化水素系重合体、可
塑剤、充填剤、染顔料などを含んでいてもよい。
【0057】ポリマーフィルムは単層フィルムであって
もよく、二種以上のポリマー層が積層された積層フィル
ムであってもよい。ポリマーフィルムの厚みは、用途に
応じて適当に選択でき、例えば、10μm〜5mm、好
ましくは25μm〜1mm程度である。
【0058】ポリマーフィルムは、T−ダイ法またはイ
ンフレーション法などの慣用の成膜方法で得ることがで
きる。
【0059】ポリマーフィルムは、未延伸であってもよ
いが、延伸されているのが好ましい。延伸フィルムは、
一軸延伸フィルムであってもよいが、二軸延伸フィル
ム、特に二軸延伸スチレン系ポリマーフィルムであるの
が好ましい。また、必要に応じて、延伸フィルムは熱処
理されていてもよい。
【0060】延伸法としては、慣用の延伸法、例えばロ
ール延伸、圧延延伸、ベルト延伸、テンター延伸、チュ
ーブ延伸や、これらを組合せた延伸法などが挙げられ
る。延伸倍率は、所望するフィルムの特性に応じて適宜
設定でき、例えば1.5〜20倍、好ましくは2〜15
倍程度である。
【0061】ポリマーフィルムの表面には、慣用の表面
処理、例えば、コロナ放電処理、高周波処理などが施さ
れていてもよい。ポリマーフィルムの表面処理はコロナ
放電によるのが好ましい。ポリマーフィルムの表面張力
は、フィルムの種類により異なるので一概に決定できな
いが、JIS K−6768「ポリエチレン及びポリプ
ロピレンフィルムのぬれ試験方法」に準拠して測定した
とき、35〜65dyn/cm程度である。スチレン系
ポリマーフィルムの場合、表面張力は40〜60dyn
/cm、好ましくは45〜58dyn/cm程度であ
る。
【0062】このような表面張力を有するポリマーフィ
ルム面を前記表面処理剤で処理すると、塗膜が強固に密
着し、フィルム表面の水濡れに対する塗膜の耐久性が向
上する。なお、フィルム表面の表面張力が65dyn/
cmを越えると、フィルム表面が活性化され過ぎるため
か、ブロッキングし易くなる。そのため、ロール状に巻
いたフィルムを巻き戻すのが困難となったり、成形した
複数の容器を積み重ねて打ち抜くと、容器同士が密着
し、容器を剥離して内容物を収納する作業効率が低下し
易い。
【0063】ポリマーフィルムの表面処理は慣用の方法
で行なうことができる。コロナ放電処理による処理の程
度は、コロナ放電処理機の周波数、電圧、フィルムの通
過速度、フィルムと電極との間の距離、雰囲気温度や湿
度などにより調整することができる。
【0064】前記被覆層が形成された本発明の被覆ポリ
マーフィルムは、白化やべたつきがなく表面外観に優
れ、フィルム表面の水濡れに対して被覆層の成分が流出
せず、深絞り成形により被覆層が分断されないという特
色がある。また、被覆層の厚みが小さくても、また成形
加工に供しても、高い防曇性を持続するという特色があ
る。
【0065】前記被覆層中のショ糖脂肪酸エステル、シ
リコーン、及び多糖類及び/又は親水性高分子の含有量
は、前記表面処理剤の組成割合に応じて、防曇性、耐ブ
ロッキング性および塗膜の強度などを考慮して適当に選
択できる。前記ショ糖脂肪酸エステル、シリコーンエマ
ルジョンおよび多糖類を含む被覆層は、例えば、ショ糖
脂肪酸エステルを10〜50mg/m2 (好ましくは1
0〜40mg/m2 、さらに好ましくは15〜30mg
/m2 )、シリコーンエマルジョンを固形分として10
〜100mg/m2 (好ましくは15〜75mg/
2 、さらに好ましくは20〜50mg/m2 )、多糖
類を5〜100mg/m2 (好ましくは5〜50mg/
2 、さらに好ましくは5〜30mg/m2 )の割合で
含むのが好ましい。
【0066】ショ糖脂肪酸エステルが10mg/m2
満であると、フィルム表面の防曇性が改善されず、50
mg/m2 を越えると、防曇性は向上するが、ベタツ
キ、白化、ムラが発生し易く、表面状態が低下し易い。
また、シリコーンエマルジョンが10mg/m2 未満で
あると、フィルムのブロッキングが生じ易く、100m
g/m2 を越えると、耐ブロッキング性は向上するもの
の、ベタツキ、白化が生じ外観を損なう。多糖類が5m
g/m2 未満であると、バインダーとしての効果及び防
曇持続性が低下し、深絞り成形により塗膜が分断され易
く、深絞り容器での防曇性が低下し易い。また、多糖類
が100mg/m2 を越えると塗膜が白化し易くなる。
【0067】ショ糖脂肪酸エステル、シリコーンエマル
ジョンおよび親水性高分子を含む被覆層は、ショ糖脂肪
酸エステルを10〜50mg/m2 (好ましくは10〜
40mg/m2 、さらに好ましくは15〜30mg/m
2 )、シリコーンエマルジョンを固形分として10〜1
00mg/m2 (好ましくは15〜75mg/m2 、さ
らに好ましくは20〜50mg/m2 )、親水性高分子
を1〜50mg/m2(好ましくは1.5〜25mg/
2 、さらに好ましくは2〜20mg/m2 )の割合で
含むのが好ましい。前記成分が上記範囲を外れると、多
糖類を含む被覆層が形成されたポリマーフィルムと同様
の傾向を示す。
【0068】表面処理剤の塗布量は、前記より明らかな
ように、例えば、20〜250mg/m2 、好ましくは
25〜150mg/m2 程度である。
【0069】本発明の被覆ポリマーフィルムは、塗布量
が少なくても、高い防曇持続性を有するという特色があ
る。例えば、乾燥後の塗布量が0.02〜0.15g/
2、好ましくは0.05〜0.1g/m2 程度であっ
ても、防曇持続性が高い。
【0070】本発明の被覆ポリマーフィルムでは、ポリ
マーフィルムの少なくとも一方の面を表面処理剤で処理
すればよく、片面を表面処理剤で処理し、他方の面を、
種々の処理剤、例えばブロッキング防止性をより向上さ
せるためのシリコーンエマルジョン、帯電防止性や滑り
性を高めるための帯電防止剤や滑剤を含むコーティング
剤で処理してもよい。
【0071】本発明の被覆ポリマーフィルムの製造方法
では、ポリマーフィルムの少なくとも一方の面に、ショ
糖脂肪酸エステルと、シリコーンエマルジョンと、多糖
類及び/又は親水性高分子とを含む表面処理剤を塗布す
る。
【0072】前記表面処理剤の塗布は、慣用の塗布手
段、例えば、スプレー、ハケ、ロールコーター、グラビ
アロールコーター、ナイフコーター、ディップコーター
などを用いて行なうことができる。
【0073】表面処理剤は複数回に亘りポリマーフィル
ムに塗布してもよいが、好ましくは1回の塗布操作によ
り、前記被覆層を形成するのが好ましい。
【0074】前記表面処理剤を塗布した後、通常、コー
ティング層を乾燥することにより、前記被覆ポリマーフ
ィルムが得られる。
【0075】本発明の方法では、塗布という簡単な操作
で防曇性及び耐ブロッキング性に優れたポリマーフィル
ムが得られる。そのため、防曇剤、ブロッキング防止剤
などをポリマーに練り込んでフィルム化する必要がな
く、ブレンド工程が不要となり、被覆ポリマーフィルム
を連続的に効率よく製造できる。また、被覆ポリマーフ
ィルムを容器などの成形工程に連続的に供することによ
り、成形品の生産性を高めることができる。
【0076】本明細書は、フィルムに限らず、前記表面
処理剤で塗布されている容器などの成形品をも開示す
る。この成形品も高い防曇性及びブロッキング防止性を
示す。前記成形品は、物品を収容する少なくとも容器本
体を有している。容器本体の開口部はラッピングフィル
ムで覆ってもよい。また、成形品は、容器本体と、ヒン
ジ部を介して、前記容器本体の開口部を覆う蓋体とで構
成されていてもよい。
【0077】このような成形品は、本発明の表面処理剤
を、少なくとも容器本体の内面に、噴霧などにより塗布
することにより製造できる。また、蓋体を有する成形品
では蓋体の内面も前記表面処理剤で処理してもよい。
【0078】本発明の好ましい態様は次の通りである。
【0079】(a)シリコーンエマルジョンが、安全衛
生性の高いジメチルポリシロキサンを含むエマルジョン
である。
【0080】(b)親水性高分子が、主鎖が疎水性であ
り、側鎖が親水性基を有するポリマーである表面処理
剤。
【0081】(c)親水性高分子が、アクリル系ポリマ
ー(例えば、ポリ(メタ)アクリル酸系高分子とその
塩)又はビニル系ポリマー(例えば、ポリビニルエーテ
ル、ポリビニルピロリドンなど)である表面処理剤。
【0082】(d)親水性高分子が、アクリル酸系高分
子の塩である表面処理剤。
【0083】(e)ポリマーフィルムが、成形加工性を
有するフィルムである被覆ポリマーフィルム。
【0084】(f)ポリマーフィルムが、表面張力40
〜60dyn/cmのスチレン系ポリマーフィルムであ
る被覆ポリマーフィルム。
【0085】(g)表面処理剤の乾燥後の塗布量が0.
02〜0.15g/m2 である被覆ポリマーフィルム。
【0086】
【発明の効果】本発明の表面処理剤を用いると、次のよ
うな効果が生じる。
【0087】(1)初期のみならず長期に亘り高い防曇
性および耐ブロッキング性を付与できる。
【0088】(2)容器成形時の熱及び絞り成形にも破
壊されることがなく、水分により防曇剤が流出すること
のない塗膜を形成できる。
【0089】(3)ベタツキや白化を抑制でき、ポリマ
ーフィルムの特性、例えば、透明性、光沢などを損うこ
とがない。
【0090】(4)多糖類及び/又は親水性高分子によ
りシリコーンエマルジョンの分散安定性を高めることが
できる。
【0091】(5)食品または食品添加物として認可さ
れている、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーンエマルジ
ョンおよび多糖類及び/又は親水性高分子を使用できる
ので、安全衛生上問題がなく、食品包装用の処理剤とし
て適している。
【0092】本発明の被覆ポリマーフィルムでは、次の
ような効果が生じる。
【0093】(6)容器成形時の熱及び絞り成形によっ
ても被覆層が破壊されず、しかも被覆層中の防曇剤が水
分により流出することなく、高い防曇性および耐ブロッ
キング性を長期に亘り維持できる。
【0094】(7)ベタツキや白化がなく、透明性、光
沢などにも優れている。
【0095】(8)前記(5)のように、安全衛生上問
題がない表面処理剤を使用できるので、食品包装用材料
として適している。
【0096】さらに、本発明の方法によれば、塗布とい
う簡単な操作、特に一回の塗布操作により前記の如き優
れた特性を有する被覆ポリマーフィルムを効率よく製造
できる。
【0097】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明は、これらの実施例により何ら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て、フィルムの特性は以下の方法により評価した。
【0098】(1)表面状態 表面処理剤を塗布し乾燥した後、20℃、65%RHの
雰囲気下で一夜放置したシート表面のベタツキ及び表面
の白化状態を以下の基準で評価する。
【0099】○:白化もなく、べたつかない ×:べたつくか、あるいは白化する (2)初期防曇性および防曇持続性 カップの中に20℃の水を入れ、処理面を内側にして、
カップの上部を覆って密封し、5℃に温度を保った冷蔵
庫内に入れ、曇の程度を経時的に目視で評価した。初期
防曇性は5分経過後の曇の程度、防曇持続性は48時間
後の曇の程度を示す。
【0100】○:全く曇が見られない △:処理面の一部に微小水滴が認められ、一部不透明と
なる。
【0101】 ×:処理面の殆どが微小水滴により覆われ不透明となる (3)成形品の外観品位 シートを、直径100mm、深さ10mm(深絞り比
0.1)、20mm(深絞り比0.2)、30mm(深
絞り比0.3)の3種の円柱形容器にそれぞれ成形し、
容器の底面及びコーナー部の白化の有無を評価した。
【0102】○:全く白化しない ×:少なくとも一部に白化が認められる (4)容器成形後の防曇性 シートを、直径100mm、深さ10mm(深絞り比
0.1)、20mm(深絞り比0.2)、30mm(深
絞り比0.3)の3種の円柱形容器にそれぞれ成形し、
80℃の湯から発生する水蒸気を当てて、容器の底面及
びコーナー部における防曇性を判定した。
【0103】 ○:容器の底面およびコーナー部が曇らない △:容器の底面は曇らないが、コーナー部の一部が曇る ×:容器の底面およびコーナー部が曇る (5)耐水性 シートを20℃の水に30秒間浸漬し、乾燥した後、8
0℃の湯から発生する水蒸気を当てて防曇性を判定し
た。
【0104】○:全く曇らない ×:少なくとも一部が曇る (6)ブロッキング防止性 表面処理されたフィルム面が内側になるように、直径1
00mm、深さ10mm、20mm、及び30mmの三
種の大きさの円柱形容器に成形し、得られた20個の成
形品を重ね合わせ、上下から手で押し付けて成形品を相
互に密着させた。積み重ねられた成形品を、手で一個ず
つ取出す際の剥離性を調べた。
【0105】○:円滑に剥離できる △:剥離性が若干劣る ×:剥離しにくい また、実施例及び比較例で用いたシートのコロナ放電処
理は、次のようにして行った。すなわち、JIS K−
6768に準拠して測定した表面張力が33dyn/c
mの二軸延伸ポリスチレンシート(肉厚250μm)
を、コロナ放電処理機(PILLAR製AB708−1
8、容量1.5KW)の電極間に通過させ、表面張力が
58dyn/cmの二軸延伸ポリスチレンシートを得
た。
【0106】実施例1〜5 脂肪酸の主体がラウリン酸であるショ糖脂肪酸エステル
と、ジメチルポリシロキサンのシリコーンエマルジョン
と、多糖類とを組合せて表1に示す割合(重量部)の水
性表面処理剤を調製した。
【0107】なお、多糖類として、可溶性セルロースア
セテート(実施例1)、白色デキストリン(実施例
2)、アラビアガム(実施例3及び5)、溶性澱粉(実
施例4)を用いた。また、表面処理剤の溶媒としては水
のみを用いた。
【0108】これらの表面処理剤を、コロナ放電処理に
より表面張力が58dyn/cmの二軸延伸ポリスチレ
ンシートに塗布し、表1に示す塗布量(乾燥後)の塗膜
を形成した。
【0109】比較例1〜5 実施例で用いたショ糖脂肪酸エステルと、ジメチルポリ
シロキサンのシリコーンエマルジョンと、溶性澱粉とを
組合せて表2に示す割合(重量部)の水性表面処理剤を
調製した。
【0110】得られた表面処理剤を、実施例1と同様に
して、コロナ放電処理した二軸延伸ポリスチレンシート
に塗布し、表2に示す塗布量(乾燥後)の塗膜を形成し
た。
【0111】比較例6 ソルビタンモノオレートのエチレンオキサイド付加物
と、メチルポリシロキサンエラストマーとを表2に示す
割合(重量部)で含む水性表面処理剤(特開昭53−1
15781号参照)を調製した。
【0112】得られた表面処理剤を、実施例1と同様に
して、コロナ放電処理した二軸延伸ポリスチレンシート
に塗布し、表1に示す塗布量(乾燥後)の塗膜を形成し
た。
【0113】そして、前記実施例1〜5及び比較例1〜
6で得られた被覆フィルムの特性を前記評価方法に従っ
て評価した。結果を表2に示す。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】 表1及び表2から、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーン
エマルジョン及び多糖類を含む表面処理剤で処理したス
チレン系ポリマーフィルムは、深絞り成形に供しても、
外観、防曇性、ブロッキング防止性が高い。
【0116】これに対して、ショ糖脂肪酸エステル、シ
リコーンエマルジョン及び多糖類のいずれかの成分を含
まない比較例1〜5の表面処理剤で処理したポリマーフ
ィルムは、外観、防曇性、ブロッキング防止性が悪いだ
けでなく、成形加工により塗膜が分断され、防曇性が低
下する。また、ショ糖脂肪酸エステルに代えて界面活性
剤を用い、多糖類を含まない比較例6の表面処理剤で
は、界面活性剤が水により流出し防曇性が持続せず、し
かも成形により塗膜が分断され、防曇性がさらに低下す
る。
【0117】実施例6〜10 脂肪酸の主体がラウリン酸であるショ糖脂肪酸エステル
と、ジメチルポリシロキサンのシリコーンエマルジョン
と、親水性高分子とを組合せて表3に示す割合(重量
部)の水性表面処理剤を調製した。
【0118】なお、親水性高分子として、重合度の異な
るポリアクリル酸ナトリウム(実施例6〜9)とポリビ
ニルピロリドン(実施例10)を用いた。また、表面処
理剤の溶媒としては水のみを用いた。
【0119】これらの表面処理剤を、実施例1と同様の
二軸延伸ポリスチレンシートに塗布し、表3に示す塗布
量(乾燥後)の塗膜を形成した。
【0120】比較例7 実施例1で用いたショ糖脂肪酸エステルと、実施例6で
用いたポリアクリル酸実施例1で用いたショ糖脂肪酸エ
ステルと、実施例6で用いたポリアクリル酸ナトリウム
とを組合せて表3に示す割合(重量部)の水性表面処理
剤を調製し、実施例1と同様にして、コロナ放電処理し
た二軸延伸ポリスチレンシートに塗布し、表3に示す塗
布量(乾燥後)の塗膜を形成した。
【0121】比較例8 実施例1で用いたショ糖脂肪酸エステル及びシリコーン
エマルジョンと、ポリビニルアルコールとを用い、表3
に示す割合(重量部)の水性表面処理剤を調製し、実施
例1と同様にして、コロナ放電処理した二軸延伸ポリス
チレンシートに塗布し、表3に示す塗布量(乾燥後)の
塗膜を形成した。
【0122】そして、前記実施例6〜10及び比較例
7,8で得られた被覆フィルムの特性を前記評価方法に
従って評価した。結果を表3に示す。
【0123】
【表3】 表3から、比較例7及び比較例8の被覆フィルムに比べ
て、ショ糖脂肪酸エステル、シリコーンエマルジョン及
び親水性高分子を含む表面処理剤で処理したスチレン系
ポリマーフィルムは、深絞り成形に供しても、外観、防
曇性、ブロッキング防止性が高い。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ショ糖脂肪酸エステルと、シリコーンエ
    マルジョンと、多糖類及び/又は親水性高分子(但し、
    ポリビニルアルコールを除く)とを含む表面処理剤。
  2. 【請求項2】 ショ糖脂肪酸エステル100重量部に対
    して、固形分としてシリコーンエマルジョンを20〜1
    000重量部、多糖類を10〜1000重量部含む請求
    項1記載の表面処理剤。
  3. 【請求項3】 ショ糖脂肪酸エステル100重量部に対
    して、固形分としてシリコーンエマルジョンを20〜1
    000重量部、親水性高分子を10〜100重量部含む
    請求項1記載の表面処理剤。
  4. 【請求項4】 ショ糖脂肪酸エステルにおける脂肪酸の
    主成分がラウリン酸である請求項1〜3のいずれかの項
    に記載の表面処理剤。
  5. 【請求項5】 ポリマーフィルムの少なくとも一方の面
    に、ショ糖脂肪酸エステルと、シリコーンエマルジョン
    と、多糖類及び/又は親水性高分子(但し、ポリビニル
    アルコールを除く)とを含む被覆層が形成されている被
    覆ポリマーフィルム。
  6. 【請求項6】 ポリマーフィルムの少なくとも一方の面
    に、ショ糖脂肪酸エステルを10〜50mg/m2 、固
    形分としてシリコーンエマルジョンを10〜100mg
    /m2 、多糖類を5〜100mg/m2 の割合で含む被
    覆層が形成されている請求項5記載の被覆ポリマーフィ
    ルム。
  7. 【請求項7】 ポリマーフィルムの少なくとも一方の面
    に、ショ糖脂肪酸エステルを10〜50mg/m2 、固
    形分としてシリコーンエマルジョンを10〜100mg
    /m2 、親水性高分子を1〜50mg/m2 の割合で含
    む被覆層が形成されている請求項5記載の被覆ポリマー
    フィルム。
  8. 【請求項8】 ポリマーフィルムが、スチレン系ポリマ
    ーフィルムである請求項5〜7のいずれかの項に記載の
    被覆ポリマーフィルム。
  9. 【請求項9】 ポリマーフィルムの少なくとも一方の面
    に、ショ糖脂肪酸エステルと、シリコーンエマルジョン
    と、多糖類及び/又は親水性高分子(但し、ポリビニル
    アルコールを除く)とを含む表面処理剤を塗布する被覆
    ポリマーフィルムの製造方法。
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