JPH0528340Y2 - - Google Patents

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JPH0528340Y2
JPH0528340Y2 JP10216187U JP10216187U JPH0528340Y2 JP H0528340 Y2 JPH0528340 Y2 JP H0528340Y2 JP 10216187 U JP10216187 U JP 10216187U JP 10216187 U JP10216187 U JP 10216187U JP H0528340 Y2 JPH0528340 Y2 JP H0528340Y2
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chain guide
chain
movable
crankshaft
camshaft
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案はV型エンジンのチエーンガイド構造に
関するものである。
(従来技術) 一般にエンジンにおいては、シリンダブロツク
側に設けられるクランク軸とシリンダヘツド側に
設けられるカム軸とをチエーンで連結し上記カム
軸をクランク軸により同期回転させるようになつ
ている。そして、このようなチエーン伝達機構を
V型エンジンに適用する場合には、一方のバンク
側に設けられるチエーンと他方のバンク側に設け
られるチエーンとをクランク軸方向に相前後して
配置し、一方のチエーンの張り側と他方のチエー
ンの緩み側とをクランク軸近傍において交差させ
るのが一般的である(例えば、特公昭62−6140号
公報参照)。
ところで、上掲公知例にも開示されるように、
一般にチエーン伝達機構においては、チエーンの
内外方向の振れと張力調整を行なうために固定チ
エーンガイドと可動チエーンガイドとを設ける。
この場合、この固定チエーンガイドはエンジン側
に固定的に取付けられるものであるためチエーン
内外方向及び側方向のいずれの方向への振れに対
して十分な強度をもたせることが可能である。
ところが、可動チエーンガイドは、その一端を
枢支軸により揺動自在に支持されたレバー部材で
構成され、その可動端部をエンジン側に取付けた
押圧付勢部材によりチエーン側に押圧付勢するこ
とによりチエーン張力の調整とチエーンの振れの
規制とを行なうものであるため、その可動端側は
これをエンジン側に固定してしまうことはその機
能達成上不可能である。このため、この可動チエ
ーンガイドにおいては、チエーンの走行に伴ない
チエーン横方向(上記枢支軸の軸方向)への振れ
力を受けた場合には該可動チエーンガイドが上記
枢支軸部分を中心として横振れし、該枢支軸に大
きな曲げモーメントが発生することになる。従つ
て、この枢支軸に対する過大な曲げモーメントに
対処するためには、例えば該枢支軸自体の径を大
きくしてその強度アツプを図るとか、あるいは専
用の横振れ規制部材を可動端部に設ける等のこと
が考えられるが、これらいずれの場合にも重量ア
ツプあるいはコストアツプを招く原因となるため
好ましくない。
(考案の目的) 本考案は上記従来技術の項で指摘した問題点を
解決しようとするもので、二本のチエーンをクラ
ンク軸近傍で交差させた状態で配置するととも
に、これら二本のチエーンの張り側のフリースパ
ーン部に固定チエーンガイドを、緩み側のフリー
スパーン部にその一端が揺動自在に枢支された可
動チエーンガイドをそれぞれ設けてなるV型エン
ジンのチエーンガイド構造において、簡単且つ安
価な構成により、可動チエーンガイドの横振れを
抑制し以て該可動チエーンガイドの強度アツプを
図ることを目的とするものである。
(目的を達成するための手段) 本考案は上記の目的を達成するための手段とし
て、シリンダブロツク側に設けたクランク軸と、
第1のバンク側に設けた第1のカム軸と第2のバ
ンク側に設けた第2のカム軸とを、該クランク軸
方向に相前後して配置されるとともに該クランク
軸の近傍において交差する2本のチエーンにより
それぞれ連動連結し該第1のカム軸と第2のカム
軸を上記クランク軸によつてそれぞれ同期回転さ
せるようにしたV型エンジンにおいて、上記各チ
エーンの張り側のフリースパーン部に該チエーン
の振れを規制する固定チエーンガイドがそれぞれ
固定的に取付ける一方、上記各チエーンの緩み側
のフリースパーン部には、上記カム軸寄り位置に
設けた揺動支点を中心として上記チエーンに近接
または離間する方向に揺動可能とされるとともに
上記クランク軸寄りの可動端部には押圧付勢部材
が当接可能に対向配置された可動チエーンガイド
を設け、さらにバンク内側寄り位置においては、
上記第1のバンク側の上記固定チエーンガイドの
クランク軸寄りの端部と、上記第2のバンク側の
上記可動チエーンガイドの可動端部とがクランク
軸方向において近接状態で重合せしめたことを特
徴としている。
(作用) 本考案ではかかる構成とすることで次のような
作用が得られる。即ち、可動チエーンガイドを設
ける場合には、その揺動ストロークをできるだけ
大きくとるという観点から、該可動チエーンガイ
ドのいずれか一方側の端部に揺動支点を設けるこ
とが必要となる。この際、揺動支点側はその横振
れを規制することは容易であるが、他方の可動端
は横振れの抑制が困難である。
この場合、本考案の如く、上記揺動支点をカム
軸寄りに、また可動端をクランク軸寄りにそれぞ
れ位置せしめるとともに、該可動端を、クランク
軸寄りにおいてこれと交差する固定チエーンガイ
ドの端部に対してクランク軸方向に重合させる
と、該可動チエーンガイドの可動端がエンジンの
運転に伴つて横振れを生じる場合に、該可動端が
上記固定チエーンガイドの端部と係合することで
その横振れが可及的に抑制されるものである。
(考案の効果) 従つて、本考案のV型エンジンのチエーンガイ
ド構造によれば、可動チエーンガイドの可動端が
これに近接重合する他方のバンク側の固定チエー
ンガイドの一端に係合することで該可動端の横振
れが規制されるところから、該可動チエーンガイ
ドの横振れ防止を、従来のように枢支軸の強度を
高めるとかあるいは専用の横振れ規制部材を付設
するとかの方法による場合に比して、より簡単且
つ安価な構成により達成することができるという
実用的効果が得られる。
(実施例) 以下、第1図ないし第3図を参照して本考案の
好適な実施例を説明する。
第1図には本考案の実施例に係るチエーンガイ
ド構造を備えた自動車用V型DOHCエンジンの
チエーン伝達機構部分が示されており、同図にお
いて符号1はシリンダブロツク、2は左右のバン
ク11,12にそれぞれ設けられたシリンダヘツ
ド、3は各シリンダヘツド2,2に取り付けられ
たヘツドカバーである。また符号4はシリンダブ
ロツク1側に設けられたクランク軸、5は各バン
ク毎にそれぞれ2本づつ設けられたカム軸であ
る。このクランク軸4にはその軸方向に相前後し
てクランク軸スプロケツト6が2個設けられ、ま
た各カム軸5にはそれぞれカム軸スプロケツト7
が1個づつ設けられている。そして、クランク軸
4の軸方向外側に設けられた一方のクランク軸ス
プロケツト6と第1のバンク11の各カム軸5,
5にそれぞれ設けられた2個のカム軸スプロケツ
ト7,7相互間には第1のチエーン13が、また
クランク軸4の軸方向内側に設けられた他方のク
ランク軸スプロケツト6と第2のバンク12の各
カム軸5,5にそれぞれ設けられた2個のカム軸
スプロケツト7,7相互間には第2のチエーン1
4がそれぞれかけ回されている。
さらに、この二本のチエーン13,14のクラ
ンク軸スプロケツト6とカム軸スプロケツト7の
間に位置するフリースパーン部13a,13b、
同14a,14bには後述するひとつの可動チエ
ーンガイド20と3つの固定側チエーンガイド2
1,22,23がそれぞれ設けられている。尚、
このチエーンガイドの構成は左右バンクともほぼ
同じであるため、ここでは、第1のバンク11側
のチエーンガイドを例にとつて説明し、しかる
後、第1のバンク11側のチエーンガイドと第2
のバンク12側のチエーンガイド間の相互関係を
説明する。
第1のチエーン13は、比較的長大な2つのフ
リースパーン部、即ち駆動軸たるクランク軸スプ
ロケツト6に対してチエーン走行方向後方側に位
置する張り側フリースパーン部13aとチエーン
走行方向前方側に位置する緩み側フリースパーン
部13bを有している。尚、この実施例では、第
1のバンク11側においては張り側フリースパー
ン部13aがエンジン中央寄りに位置し、張り側
12側においては緩み側フリースパーン部14b
がエンジン中央寄りに位置している。
この左右2つのフリースパーン部13a,13
bのうち、エンジン中央寄りに位置する張り側フ
リースパーン部13aには後述する張り側第1固
定チエーンガイド21と張り側第2固定チエーン
ガイド22が、またエンジン外側寄りに位置する
緩み側フリースパーン部13bには後述する可動
チエーンガイド20と緩み側固定チエーンガイド
23が、それぞれ設けられている。
張り側第1固定チエーンガイド21は、張り側
のフリースパーン部13aの外面側をガイドする
ためのものであつて、ゆるやかに湾曲する長尺の
レバー部材で構成されるとともにその凸側の湾曲
面にはチエーン13に当接するラバー31が設け
られている。そして、この張り側第1固定チエー
ンガイド21は、そのラバー31を第1のチエー
ン13の外面に当接させた状態で上下2本の固定
ピン26,27によりエンジン側(シリンダブロ
ツク)に固定されている。従つて、この張り側第
1固定チエーンガイド21は、チエーン内外方向
のみならずチエーン側方(横方向)においても強
固に取付けられている。そして、この張り側第1
固定チエーンガイド21のクランク軸側の端部2
1aは、後述するように第2のチエーン14の張
り側のフリースパーン部14a上まで延出されて
いる。尚、この張り側第1固定チエーンガイド2
1の端部21aと第2のバンク12側の可動チエ
ーンガイド20の可動端との相対関係は後述す
る。
張り側第2の固定チエーンガイド22は、張り
側のフリースパーン部13aの内面側をガイドす
るためのものであつて、ゆるやかに湾曲する短寸
のレバー部材で構成され、且つ凹側の湾曲面には
ラバー32を設けている。そして、この張り側第
2固定チエーンガイド22は、該ラバー32を第
1のチエーン13の内面側に当接させた状態で固
定ピン26により枢支されている。
可動チエーンガイド20は、本考案の主体をな
すものであつて、緩み側フリースパーン部13b
の外側に配置されて該緩み側フリースパーン部1
3bのガイド作用と第1のチエーン13のチエー
ン張力の調整とを行なうようになつている。即
ち、可動チエーンガイド20は、その一端20a
がシリンダブロツク1の上端近くに配置した枢支
軸25によりチエーン内外方向に揺動自在に支持
された湾曲レバー部材で構成されており、その凸
側の湾曲面にはラバー32が取付けられている。
そして、この可動チエーンガイド20の可動端2
0bは、上記クランク軸4近くまで延出して配置
されており、しかもこの可動端20b側にはシリ
ンダブロツク1側に設けた押圧付勢部材17のロ
ツド17aがチエーン外側方向から当接せしめら
れている。従つて、この可動チエーンガイド20
は、押圧付勢部材17の付勢力によりその可動端
20b側が緩み側フリースパーン部13bの外面
側に押圧せしめられることによつて該緩み側フリ
ースパーン部13bのガイド作用とチエーン張力
の調整とを同時に行なう。
緩み側固定チエーンガイド23は、シリンダヘ
ツド2側において緩み側フリースパーン部13b
の内・外両側とガイドするためのものであつて、
内・外2枚の湾曲数34,35とこれらに取付け
られた2枚のラバー33とで構成され、固定ボル
ト28によりシリンダヘツド2側に締着固定され
ている。
これら1つの可動チエーンガイド20と3つの
固定チエーンガイド21,22,23とがそれぞ
れ相互に有効に機能することにより、第1のチエ
ーン13はそのフリースパーン部が円滑にガイド
されるとともにその張力が常時適正に維持され
る。
ところで、その一端20aが枢支軸25により
揺動自在に枢支された可動チエーンガイド20に
おいては、チエーン走行に伴なつて該チエーン側
から横荷重(枢支軸25の横方向に作用する力)
を受けると、該可動チエーンガイド20が枢支軸
25に対して片持ち状態となつているところか
ら、この枢支軸25及びその近傍に比較的大きな
チエーン横方向への曲げモーメントが作用するこ
とは既述の通りであり、またこれを防止するには
可動チエーンガイド20の横振れ(枢支軸25軸
方向への振れ)を可及的に抑制してやることが有
効であることも既述の通りである。
このため、この実施例においては、第1のバン
ク11側の張り側第1固定チエーンガイド21の
下端部21aと第2のバンク12側の可動チエー
ンガイド20の可動端20bとがクランク軸4の
軸方向に相前後した状態で近接せざるを得ないと
いうV型エンジンの構造上の特徴に着目し、第1
図ないし第3図に示すように本考案を適用して、
第2のバンク12側の可動チエーンガイド20の
可動端20aと第1のバンク11側の張り側第1
固定チエーンガイド21の下端部21aをそれぞ
れクランク軸4側に延長してこれらを上下方向に
しかも近接状態で重合させ、もつて可動チエーン
ガイド20の可動端20aの横振れを張り側第1
固定チエーンガイド21の下端部21aにより規
制するようにしている。
このようにチエーンガイドの一部を延出させて
可動チエーンガイド20の横振れを規制するよう
にした場合には、例えば枢支軸25あるいは可動
チエーンガイド20そのものの強度アツプにより
該可動チエーンガイド20の横振れを抑制すると
か、専用の横振れ部材を設けてこれにより可動チ
エーンガイド20の横振れを規制したりする場合
に比して構造が簡単で且つ安価であるという利点
がある。
尚、第1のバンク11側の可動チエーンガイド
20の横振れは、これを第2のバンク12側の張
り側第2固定チエーンガイド21により規制する
ことが困難であり、このためこの実施例において
は該第1のバンク側の可動チエーン20側には専
用の規制部材(図示省略)を設けるようにしてい
る。
さらに、この実施例においてはこの他に下記す
る如き種々の新規な構成が盛り込まれている。
(1) 緩み側のフリースパーン部13b,14b側
のチエーンガイドをそれぞれ可動チエーンガイ
ド20と緩み側固定チエーンガイド23の2つ
のチエーンガイドに分割したこと。このように
することにより、該緩み側のフリースパーン部
13b,14bの長さと可動チエーンガイド2
0の長さの比率を小さくして該可動チエーンガ
イドとチエーンとの接触部の長さを短くするこ
とができ、それだけ該可動チエーンガイド20
の操作力(押付け力)が小さくてすみ、押圧付
勢部材17の小型化、小容量化を促進できる。
(2) 可動チエーンガイド20の枢支軸25を緩み
側固定チエーンガイド23寄りに設定したこ
と。このようにすることにより、可動チエーン
ガイド20によつて緩み側のフリースパーン部
13b,14bが押し付けられてこれが大きく
湾曲しても該可動チエーンガイド20とこれに
近接して固定配置される上記緩み側固定チエー
ンガイド23との間の継ぎ部分におけるチエー
ン13,14の相対変位量を可及的に小さく抑
えることが可能となり、それだけチエーン1
3,14の曲がり状態が円滑となり、チエーン
耐久性あるいは騒音上有利である。
(3) 上述のように緩み側のフリースパーン部13
b,14b側のチエーンガイドを可動チエーン
ガイド20と緩み側固定チエーンガイド23と
に分ける場合、可動チエーンガイド20をシリ
ンダブロツク1側に緩み側固定チエーンガイド
23をシリンダヘツド2側にそれぞれ位置せし
めたこと。
このようにすることにより、シリンダブロツク
1とシリンダヘツド2とを組付ける前に予め可動
チエーンガイド20及び緩み側固定チエーンガイ
ド23をこれら別々に取付けておくことが可能で
あり、それだけエンジン組付上有利である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例に係るチエーンガイド
構造を備えたV型エンジンのチエーン伝動系の要
部正面図、第2図は第1図の部拡大図、第3図
は第2図の−要部矢視図である。 1……シリンダブロツク、2……シリンダヘツ
ド、3……ヘツドカバー、4……クランク軸、5
……カム軸、6……クランク軸スプロケツト、7
……カム軸スプロケツト、11……第1のバン
ク、12……第2のバンク、13……第1のチエ
ーン、14……第2のチエーン、17……押圧付
勢部材、20……可動チエーンガイド、21……
張り側第1固定チエーンガイド、22……張り側
第2固定チエーンガイド、25……枢支軸、2
6,27……固定ピン、28……固定ボルト。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 シリンダブロツク側に設けたクランク軸と、第
    1のバンク側に設けた第1のカム軸と第2のバン
    ク側に設けた第2のカム軸とを、該クランク軸方
    向に相前後して配置されるとともに該クランク軸
    の近傍において交差する2本のチエーンによりそ
    れぞれ連動連結し該第1のカム軸と第2のカム軸
    を上記クランク軸によつてそれぞれ同期回転させ
    るようにしたV型エンジンにおいて、 上記各チエーンの張り側のフリースパーン部に
    該チエーンの振れを規制する固定チエーンガイド
    がそれぞれ固定的に取付けられる一方、 上記各チエーンの緩み側のフリースパーン部に
    は、上記カム軸寄り位置に設けた揺動支点を中心
    として上記チエーンに近接または離間する方向に
    揺動可能とされるとともに上記クランク軸寄りの
    可動端部には押圧付勢部材が当接可能に対向配置
    された可動チエーンガイドが設けられており、 さらにバンク内側寄り位置においては、上記第
    1のバンク側の上記固定チエーンガイドのクラン
    ク軸寄りの端部と、上記第2のバンク側の上記可
    動チエーンガイドの可動端部とがクランク軸方向
    において近接状態で重合せしめられていることを
    特徴とするV型エンジンのチエーンガイド構造。
JP10216187U 1987-07-01 1987-07-01 Expired - Lifetime JPH0528340Y2 (ja)

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JPS646330U JPS646330U (ja) 1989-01-13
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