JPH0541201Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はエンジンのカムシヤフト駆動部構造、
特にクランクシヤフトの回転が中間アイドラを介
してカムシヤフトに伝達されると共に、該カムシ
ヤフトと中間アイドラとの間の回転伝達作用を担
う巻掛伝動部材のゆるみ側に油圧式オートテンシ
ヨナが配設されるカムシヤフト駆動部構造に関す
る。

（従来の技術） エンジンの一端部に備えられるカムシヤフト駆
動装置は、クランクシヤフト及びカムシヤフトの
当該端部に夫々固着されたクランクシヤフトプー
リ及びカムシヤフトプーリと、これらの両プーリ
間に巻掛けられたチエーンやベルト等でなる巻掛
伝動部材とによつて主として構成されているのが
通例である。その場合、このカムシヤフト駆動装
置をOHCエンジンに備えようとすれば、上記両
シヤフト間の距離が非常に長いために巻掛伝動部
材の寸法も長くなつて該伝動部材の耐久性が低下
すると共に、これに加えて上記カムシヤフトプー
リが、クランクシヤフトプーリの２倍の径に設定
されるために、当該エンジンの全高が高くなると
いう問題がある。このような問題に対しては、例
えば特開昭60−50208号公報に記載されているよ
うに、カムシヤフト用スプロケツトとクランクシ
ヤフト用スプロケツトとの高さ方向中間部に、大
径のスプロケツトと小径のスプロケツトとでなる
同軸２段の中間アイドラを設けると共に、クラン
クシヤフトの回転を第１巻掛伝動部材を介して一
端上記中間アイドラ（大径のスプロケツト）に伝
達し、更にこの回転を該アイドラ（小径のスプロ
ケツト）から第２巻掛伝動部材を介してカムシヤ
フトに伝達し得る構成とし、これにより上記の如
き巻掛伝動部材の長寸法化やカムシヤフト用スプ
ロケツト（カムシヤフトプーリ）の大径化を抑制
することが行われている。

然して、上記の如く構成されたカムシヤフト駆
動装置においては、中間アイドラをエンジンの一
端面（上記公報ではシリンダヘツドの一端面）に
おける幅方向中央部に配設すると共に、このよう
なレイアウトとした上で上記第２巻掛伝動部材の
ゆるみ側に、該部材を適度な緊張状態に保持して
上記中間アイドラ（クランクシヤフト）からカム
シヤフトへの回転伝達作用を良好に行わせるため
のテンシヨナ（オートテンシヨナ）を配設するの
が通例である。

（考案が解決しようとする問題点） ところで、上記の如く中間アイドラがエンジン
の一端面における幅方向中央部に配設されている
と、その取付位置が仮りにシリンダヘツドの下端
部或はシリンダブロツクの上端部のように比較的
剛性の高い部位であつても、上記中間アイドラの
取付剛性は必ずしも十分なものではなく、またこ
れ以外にも次のような欠点がある。つまり、上記
第２伝動部材のゆるみ側に備えられるテンシヨナ
は、上記中間アイドラとの間で相対的位置関係の
制約を受けるためにエンジンの幅方向中央部側に
寄せざるを得ず、従つてこのテンシヨンナは、エ
ンジンの当該端面に取付けられるカバー（チエー
ンカバー）によつて完全に覆われてしまうことに
なる。そのため、カムシヤフト駆動装置の組付時
或は修理点検時等における該テンシヨナの取付け
及び取外し作業は、上記カバーを一旦エンジンの
端面から取外した状態で行わねばならなくなり、
その結果、上記テンシヨナの取付構造ないし構成
が複雑化されると共に、その組付性やサービス性
等の悪化を招くことになる。また、上記テンシヨ
ナとしては、巻掛伝動部材の緊張状態を確実且つ
微妙に調整することが可能な油圧式オートテンシ
ヨナが採用されることがあり、この種のオートテ
ンシヨナが用いられる場合にはその作動を良好に
行わせるためのオイル通路を設ける必要性が生じ
るが、従来においては上記の如きレイアウト等の
関係上このオイル通路の構成が複雑になる嫌いが
あつた。

（問題点を解決するための手段） 本考案はエンジンのカムシヤフト駆動部構造、
特にシリンダヘツド上部に２本のカムシヤフトが
平行に配設されるエンジンにおいて、これらのカ
ムシヤフトの駆動部に中間アイドラと油圧式オー
トテンシヨナとが設けられる場合における上記の
ような問題を解消して、中間アイドラの取付剛性
が十分であり、且つオートテンシヨナの取付構造
の単純化や該テンシヨナに対するサービス性の向
上が図られ、しかも該テンシヨナに作動油を導く
オイル通路の構成およびその加工作業が単純化さ
れたカムシヤフト駆動部構造の実現を目的とする
ものであつて、次のように構成したことを特徴と
する。

即ち、本考案に係るカムシヤフト駆動部構造
は、クランクシヤフトとカムシヤフトとの中間部
に中間アイドラを配設すると共に、クランクシヤ
フトの回転を第１巻掛伝動部材を介して上記中間
アイドラに伝達し更にこの中間アイドラの回転を
第２巻掛伝動部材を介してシリンダヘツド上部に
平行に配設された２本のカムシヤフトに伝達する
ようにし、且つ上記第２巻掛伝動部材のゆるみ側
に油圧式オートテンシヨナを配設した構成におい
て、上記中間アイドラをエンジン幅方向中心より
上記第２巻掛伝動部材のゆるみ側にオフセツトし
て配設すると共に、上記油圧式オートテンシヨナ
の支承部をシリンダヘツドにおける上記中間アイ
ドラのオフセツト側の側壁に一体的に形成する。
そして、上記油圧式オートテンシヨナにオイルを
導くオイル通路をシリンダヘツド内に穿設し、且
つこのオイル通路の一端部を上記２本のカムシヤ
フトのうちの中間アイドラのオフセツト側に位置
するカムシヤフトの下方に設けられたオイルギヤ
ラリに連通させる。

（作用） 上記の構成によれば、中間アイドラをエンジン
幅方向中心に対しオフセツトさせて配置したこと
により、シリンダフロツク端壁（或はシリンダヘ
ツド端壁）のコーナー部における極めて剛性の高
い部位に上記中間アイドラが取付けられることに
なり、従来のようにエンジン幅方向略中央部に取
付けられていた場合と比較してその取付剛性が高
められることになる。

更に、上記中間アイドラを第２巻掛伝動部材の
ゆるみ側にオフセツトさせたことにより、このゆ
るみ側に設けられる油圧式オートテンシヨナをシ
リンダヘツドの当該端部に突出状に形成されたシ
リンダヘツド側壁に支承させることが可能とな
る。そして、このように上記オートテンシヨナを
シリンダヘツド側壁に支承させる構成とすること
により、該テンシヨナの取付構造が簡素化される
と共に、該テンシヨナの取付け及び取外し作業が
エンジンの外部から容易に行えるようになり、従
来のようにエンジンの当該端面を覆うカバー（チ
エーンカバー）をその都度取外す必要性がなくな
つて該テンシヨナに対するサービス性等が向上す
ることになる。尚、以下の実施例でも述べるよう
に、上記カムシヤフトの駆動時に発生する騒音を
可及的低減させるために、カムシヤフト駆動部を
覆う上記チエーンカバーをシリンダヘツドに一体
形成することが行われているが、このような構成
のものにおいては、上記の如くシリンダヘツド側
壁にオートテンシヨナを支承させることにより、
その取付け及び取外し作業の困難化がより一層改
善されて該テンシヨナに対するサービス性等が効
果的に向上することになる。

また、上記の如くレイアウトしたことにより、
油圧式オートテンシヨナに作動油を導くオイル通
路を、該テンシヨナが支承されているシリンダヘ
ツド側壁から該ヘツド内におけるカムシヤフト下
方のオイルギヤラリに向つて延びる直線状の通路
とすることが可能となると共に、特にこのオイル
ギヤラリは２本のカムシヤフトのうちの中間アイ
ドラのオフセツト側に位置するカムシヤフト、即
ちオートテンシヨナに近い方のカムシヤフトの下
方に設けられているから、上記オイル通路は直線
状で、しかもごく短いもので足りることになる。
これにより、該通路の構成が簡素化されるばかり
でなく、その加工作業等も単純化されると共に、
オートテンシヨナに油圧降下の少ない高圧の作動
油を十分に供給することができて、該テンシヨナ
の小型化が可能となる。そして、このオートテン
シヨナの支承部はシリンダヘツドの側壁に一体的
に形成されているから、上記オイル通路を例えば
シリンダヘツドとチエーンカバーとに跨がつて設
ける場合のような通路の接続部がなくなり、これ
によつても該通路の構成が簡素化されると共に、
該通路に対する良好なシール性が得られることに
なる。

（実施例） 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

先ず、第１図に基いて本考案に係るカムシヤフ
ト駆動部の概略構成を説明すると、同図に示すよ
うにエンジン１の一端部に備えられたカムシヤフ
ト駆動部２は、クランクシヤフト３の当該端部に
固着されたクランクシヤフト用スプロケツト４
と、吸、排気弁用カムシヤフト５，６の当該端部
に夫々固着されたカムシヤフト用スプロケツト
７，８と、この両カムシヤフト用スプロケツト
７，８と上記クランクシヤフト用スプロケツト４
との中間部に配備されて大径のスプロケツト９ａ
及び小径のスプロケツト９ｂを備えてなる同軸２
段の中間アイドラ９とを有する。そして、上記ク
ランクシヤフト用スプロケツト４と中間アイドラ
９における大径のスプロケツト９ａとの間に第１
タイミングチエーン１０が、また上記一対のカム
シヤフト用スプロケツト７，８と中間アイドラ９
における小径のスプロケツト９ｂとの間に第２タ
イミングチエーン１１が夫々巻掛けられており、
クランクシヤフト３のａ方向への回転がクランク
シヤフト用スプロケツト４から、第１タイミング
チエーン１０、中間アイドラ９及び第２タミング
チエーン１１を介して上記両カムシヤフト用スプ
ロケツト７，８に伝達されることにより、吸、排
気弁用カムシヤフト５，６がクランクシヤフト３
に同期して夫々ａ方向に回転駆動される。その場
合、上記中間アイドラ９は所定の減速比で減速を
行うため、上記両カムシヤフト５，６はクランク
シヤフトの1/2の速度で回転駆動されるようにな
つている。尚、このエンジン１には、左右一対の
バランサシヤフト１２，１２が備えられていると
共に、この両シヤフト１２，１２を相反する方向
に回転させるべく設けられたバランサシヤフト用
スプロケツト１３，１３とクランクシヤフト用ス
プロケツト４′（大径のスプロケツト）との間に
第３タイミングチエーン１４が巻掛けられてお
り、上記両バランサシヤフト１２，１２が夫々ク
ランクシヤフト３の２倍の回転速度で駆動される
ことにより、このエンジン１の振動が可及的低減
されるようになつている。また、このエンジン１
の当該端部には、上記第１、第２、第３タミング
チエーン１０，１１，１４を良好に案内するため
のガイド部材１５…１５やこれらのチエーン１
０，１１，１４を適度な緊張状態に保持するため
のテンシヨナ１６…１６が夫々所定の部位に配設
されている。

然して、上記中間アイドラ９は、第２図にも拡
大して示すように、エンジン１のシリンダブロツ
ク３０における端壁３０ａの上端部であり、しか
もエンジン幅方向中心に対して第２タイミングチ
エーン１１のゆるみ側（図面上左側）に所定量だ
けオフセツトされた位置において、上記シリンダ
ブロツク端壁３０ａに固設された支軸１７を介し
て回転可能な状態に保持されている。

更に、上記第２タミングチエーン１１のゆるみ
側には、油圧により作動されて該チエーン１１の
緊張状態を確実且つ微妙に調整することが可能な
油圧式オートテンシヨナ１６₂が配設されている。
このテンシヨナ１６₂は、筒状のシリンダ部材１
６ａと、該部材１６ａ内に進退動可能に嵌合保持
されたピストン１６ｂ（実際には第３図に示すラ
チエツト１６ｅによりこのピストン１６ｂの後退
動が規制されている）と、該部材１６ａに一体的
に形成されたフランジ１６ｃとからなり、エンジ
ン１のシリンダヘツド３１における上記中間アイ
ドラ９のオフセツト側の側壁３１ｂに支承されて
いる。この場合、上記テンシヨナ１６₂のシリン
ダ部材１６ａは、シリンダヘツド側壁３１ｂの肉
厚の支承部３１Ｃに形成された貫通孔に嵌挿さ
れ、また上記フランジ１６ｃは、ボルト１８，１
８を用いてシリンダヘツド側壁３１ｂの外側部に
固着されている。そして、該テンシヨナ１６₂の
ピストン１６ｂの先端が、取付ボルト（支軸）１
９を介してシリンダヘツド端壁３１ａに枢着され
たテンシヨンレバー２０の一側部に当接して、該
レバー２０を所要の付勢力で第２タイミングチエ
ーン１１側に押圧することにより、該チエーン１
１が適度な緊張状態に保持されるようになつてい
る。

また、このカムシヤフト駆動部２においては、
第３図に示すように、上記油圧式オートテンシヨ
ナ１６₂の油圧室１６ｄにシリンダヘツド３１内
に穿設されたオイルギヤラリ２１からオイルを供
給するオイル通路２２が設けられているが、上記
オイルギヤラリ２１は、２本のカムシヤフト５，
６のうち、シリンダヘツド３１における上記中間
アイドラ９のオフセツト側に位置するカムシヤフ
ト、即ちオートテンシヨナ１６₂に近い方のカム
シヤフト５（吸気弁用）の下方に設けられている
から、オイル通路２２はごく短い直線状の通路で
足りることになる。また、オートテンシヨナ１６
_２の支承部３１ｃはシリンダヘツド側壁３１ｂに
一体的に形成されているから、上記オイル通路２
２は上記オイルギヤラリ２１から該支承部３１ｃ
まで接続部のない１本の通路で構成されている。
そして、このオイル通路２２を介して上記オイル
ギヤラリ２１から油圧式１６ｄ内にオイルが供給
されることにより、上記テンシヨナ１６₂のピス
トン１６ｂに所要の付勢力が与えられるようにな
つている。

尚、この実施例においては、上記カムシヤフト
５，６の駆動時に発生する騒音を可及的低減させ
るため、当該各部を覆うチエーンカバー壁３１ｄ
が上記シリンダヘツド３１に一体形成されている
と共に、このカバー壁３１ｄには、上記オイルギ
ヤラリ２１の一端開口部を閉鎖するオイルギヤラ
リ用プラグ２３と上記テンシヨンレバー２０との
両者兼用のサービスホール２４が設けられてい
る。そして、このサービスホール２４は、チエー
ンカバー壁３１ｄの外側からボルト止めされたカ
バープレート２５によつて封止されている。

上記の構成によれば、第１、第２タミングチエ
ーン１０，１１が夫々巻掛けられた大径及び小径
のスプロケツト９ａ，９ｂを有してなる中間アイ
ドラ９の配設位置を、エンジン幅方向中心より第
２タミングチエーン１１のゆるみ側にオフセツト
させたから、該中間アイドラ９は、シリンダブロ
ツク端壁３０ａのコーナー部における極めて剛性
の高い部位に取付けられていることになる。従つ
て、従来のように該アイドラ９がエンジン幅方向
略中央部に取付けられていた場合と比較してその
取付剛性が高められることになる。

更に、上記第２タイミングチエーン１１を適度
な緊張状態に保持する油圧式オートテンシヨナ１
６₂をシリンダヘツド側壁３１ｂに支承し、且つ
このテンシヨナ１６₂をシリンダヘツド３１の外
部からボルト１８，１８を用いて取付けられるよ
うにしたから、該テンシヨナ１６₂の取付構造が
簡素化されるばかりでなく、その取付け或は取外
し作業が容易化されて組付性やサービス性等が向
上することになる。

また上記オートテンシヨナ１６₂に作動油を供
給するためのオイル通路２２を、上記シリンダヘ
ツド側壁３１ｂから該ヘツド３１内におけるオー
トテンシヨナ１６₂に近い方のカムシヤフト５の
下方のオイルギヤラリ２１に向つて延びるごく短
い直線状の通路としたことにより、簡単な通路構
成で上記テンシヨナ１６₂を確実に作動させるこ
とが可能となり、且つ該テンシヨナ１６₂に圧力
降下の少ない高圧のオイルが十分に供給されるの
で、該テンシヨナ１６₂におけるピストン１６ｂ
を小径化する等、該テンシヨナ１６₂の小型化が
可能となる。また、上記オイル通路２２の加工作
業が著しく単純化されると共に、該通路２２に対
する良好なシール性が得られることになる。

尚、この実施例においては、中間アイドラ９を
上記の如くオフセツトさせて配置したことに伴つ
て、テンシヨンレバー２０の取付ボルト１９とオ
イルギヤラリ用プラグ２３とが近接配置されてい
るため、この両者に対するサービスホール２４が
共通化され且つ小型化されることになり（第２図
参照）、これによりこのサービスホール２４を有
するチエーンカバー壁３１ｄの剛性が徒らに低下
されるという不都合が回避されることになる。

（考案の効果） 以上のように本考案によれば、中間アイドラと
油圧式オートテンシヨナとを有してなるカムシヤ
フト駆動部において、上記中間アイドラをエンジ
ン幅方向中心に対して所定の方向にオフセツトさ
せて配置したから、該アイドラの取付剛性が効果
的に高められることになる。更に、上記油圧式オ
ートテンシヨナをシリンダヘツド側壁に支承して
エンジンの外部から取付け及び取外し作業が行え
るようにし、且つ該テンシヨナに作動油を供給す
るオイル通路を短い直線状の通路としてシリンダ
ヘツド内に穿設するようにしたから、上記テンシ
ヨナの取付構造及びそのオイル通路の構成が簡素
化され且つ該オイル通路に対する良好なシール性
が得られると共に、該テンシヨナの小型化が可能
となり、しかも該テンシヨナに対するサービス性
やオイル通路の加工性等が著しく向上することに
なる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の実施例を示すもので、第１図は
本考案に係るカムシヤフト駆動部が備えらえたエ
ンジンの一端部を示す概略正面図、第２図は上記
カムシヤフト駆動部の要部拡大正面図、第３図は
第２図−線による要部拡大横断平面図であ
る。 １……エンジン、２……カムシヤフト駆動部、
３……クランクシヤフト、５，６……カムシヤフ
ト、９……中間アイドラ、１０……第１巻掛伝動
部材（第１タミングチエーン）、１１……第２巻
掛伝動部材（第２タンミングチエーン）、１６₂…
…油圧式オートテンシヨナ、２１……オイルギヤ
ラリ、２２……オイル通路、３１……シリンダヘ
ツド、３１ｂ……シリンダヘツド側壁、３１ｃ…
…支承部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 中間アイドラと、該中間アイドラにクランクシ
   ヤフトの回転を伝達する第１巻掛伝動部材と、該
   中間アイドラの回転をシリンダヘツドの上部に互
   いに平行に配置された２本のカムシヤフトに伝達
   する第２巻掛伝動部材と、該第２巻掛伝動部材の
   ゆるみ側に配置された油圧式オートテンシヨナと
   がエンジンの一端部に備えられてなるカムシヤフ
   ト駆動部であつて、上記中間アイドラがエンジン
   の幅方向中心より上記第２巻掛伝動部材のゆるみ
   側にオフセツトして配置され、且つ上記油圧式オ
   ートテンシヨナの支承部が、シリンダヘツドにお
   ける上記中間アイドラのオフセツト側の側壁に一
   体的に形成されていると共に、該油圧式オートテ
   ンシヨナにオイルを導くオイル通路がシリンダヘ
   ツド内に穿設され且つ該通路の一端部が上記２本
   のカムシヤフトのうちの中間アイドラのオフセツ
   ト側に位置するカムシヤフトの下方に設けられた
   オイルギヤラリに連通されていることを特徴とす
   るエンジンのカムシヤフト駆動部構造。