JPH05279462A - ポリエステルの製造方法 - Google Patents

ポリエステルの製造方法

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JPH05279462A
JPH05279462A JP8203392A JP8203392A JPH05279462A JP H05279462 A JPH05279462 A JP H05279462A JP 8203392 A JP8203392 A JP 8203392A JP 8203392 A JP8203392 A JP 8203392A JP H05279462 A JPH05279462 A JP H05279462A
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JP
Japan
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acid
polyester
glycol
reaction
derivative
Prior art date
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Pending
Application number
JP8203392A
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English (en)
Inventor
Hironori Nagano
博紀 長野
Takatoshi Kuratsuji
孝俊 倉辻
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Teijin Ltd
Original Assignee
Teijin Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ポリブチレンナフタレンジカルボキシレート
の重縮合反応における反応速度を向上させること。 【構成】 ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分と
し、テトラメチレングリコールを主たるグリコール成分
としてポリエステルを重縮合させるに際し、反応を3官
能以上の多価カルボン酸又はその誘導体の存在下で行う
ことを特徴とするポリエステルの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は溶融重合法によるポリエ
ステルの製造法に関する。更に詳しくは、ナフタレンジ
カルボン酸を主たる酸成分とし、テトラメチレングリコ
ールを主たるグリコール成分とするポリエステルの重合
速度の向上に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、テトラメチレングリコールを主た
るグリコール成分とするポリエステル、例えばポリテト
ラメチレンテレフタレート、ポリテトラメチレン―2,
6―ナフタレンジカルボキシレート等は、種々の優れた
機械特性を有し、かつ成形性に優れた各種成形品素材と
して有用であることが知られている。
【0003】しかし、テトラメチレングリコール使用の
ポリエステルは、現在汎用のポリエチレンテレフタレー
トと異なり、テトラメチレングリコールが反応中に分解
してテトラヒドロフランになり易く、これをいかに抑え
るかが製造上の大きな課題となっていた。このため反応
触媒として比較的低温で活性を有するチタン化合物や錫
化合物が一般的に用いられている。しかし、反応中留出
すべきグリコールの沸点が高いにも拘らず、低温重合で
行うため、分解は抑えられても、反応速度は遅く、生産
性が低いという欠点があった。特にポリテトラメチレン
―2,6―ナフタレンジカルボキシレートの場合、ポリ
テトラメチレンテレフタレートに較べポリマーの融点が
高く、その分反応温度を高くする必要があり、テトラメ
チレングリコールの分解も起りやすく、しかも原料とな
るナフタレンジカルボン酸及び/又はそのエステル誘導
体が、テレフタル酸及び/又はその誘導体より効果であ
るため、出来るだけ生産効率を高めることが一層重要と
なっていた。
【0004】従来より、テトラメチレングリコールを主
たるグリコール成分とするポリエステルの見掛け上の反
応速度を向上させる方法は公知である。例えば特公昭5
5―29095号公報、同56―38604号公報、同
57―44691号公報又は特開昭50―160344
号公報等にその例が記載されているが、これらはいずれ
もポリオキシアルキレングリコールを多量に含んだ系
で、軟質ポリマーに関するものである。
【0005】他方、ポリテトラメチレン―2,6―ナフ
タレンジカルボキシレートのような硬質のポリマーにペ
ンタエリスリトールなどの分岐剤を添加した場合、予想
に反して反応速度向上効果は全くないばかりか、逆に遅
くなるという期待に反する結果が得られた。これはポリ
エチレンテレフタレートの場合からは全く予期しえなか
ったことである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、反応速度が
優れ、生産効率性の高いポリテトラメチレンナフタレン
ジカルボキシレートの製造技術を提供することを目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ナフタレンジ
カルボン酸を主たる酸成分とし、テトラメチレングリコ
ールを主たるグリコール成分とするポリエステルを製造
するにあたり、反応を3官能以上の多価カルボン酸及び
/又はその誘導体の存在下で行うことを特徴とするポリ
エステルの製造方法である。
【0008】本発明を説明する。
【0009】ここに「主たる」とは、70モル%を超
え、好ましくは80モル%を超えることをいう。従って
30モル%未満の他の成分が含まれていてもよい。
【0010】本発明において、「ナフタレンジカルボン
酸」とは、例えば2,6―ナフタレンジカルボン酸、
2,7―ナフタレンジカルボン酸及びそのエステル形成
性誘導体を主たる対象とするが、その一部(30モル%
未満)を、他のジカルボン酸、例えばシュウ酸、マロン
酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカンジカ
ルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸;またテレフタル酸、
イソフタル酸、4,4′―ジフェニルジカルボン酸、ジ
フェノキシエタン―4,4′―ジカルボン酸、ジフェニ
ルスルホン―4,4′―ジカルボン酸、ジフェニルエー
テル―4,4′―ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン
酸;ヘキサヒドロテレフタル酸、デカリンジカルボン
酸、テレラリンジカルボン酸などの脂環族ジカルボン
酸;グリコール酸、p―オキシ安息香酸などのオキシ酸
などで置き換えてもよい。また酸成分のエステル形成性
誘導体としては、低級アルキルエステル、フェニルエス
テル、酸無水物などを挙げることができる。
【0011】さらに「グリコール成分」とは、テトラメ
チレングリコールを主たる対象とするが、その一部(3
0モル%未満)を他のグリコール、例えばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,3―ブタンジオー
ル、ネオペンチルグリコールなどの脂肪族ジオール;シ
クロヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメチロ
ールなどの脂環族ジオール;ビスフェノールA、ビスフ
ェノールS、ビスヒドロキシエトキシビスフェノール
A、テトラブロモビスフェノールAなど、芳香族ジオー
ルなどで置き換えてもよい。また、通常のポリエステル
の如く、リン等の熱安定剤、ヒンダードフェノール等の
抗酸化剤、ベンゾトリアゾール、ヒドロキシベンゾフェ
ノン、シアノアクリレート等の紫外線吸収剤、酸化チタ
ン、カーボンブラック、テラゾールブルー等の顔料、染
料、タルク等の核剤、高級脂肪酸塩等の結晶化促進剤、
離型剤等々が添加されていても何らさしつかえない。
【0012】本発明のポリエステルは、一般にポリテト
ラナフタレンジカルボキシレートの製造に用いられてい
る触媒、例えばテトラブチルチタネート、テトライソプ
ロピルチタネート、シュウ酸チタン、シュウ酸チタンカ
リウム等、あるいはこれらの加水分解物、エステル交換
物等のチタン化合物;ジブチル錫オキサイド、酸化モノ
ブチル錫、トリ―n―ブチル錫(2―エチルヘキソエー
ト)等の錫化合物等が通常用いられる。
【0013】本発明に使用する「3官能以上の多価カル
ボン酸及び/又はその誘導体」としては、例えばヘミメ
リット酸、トリメリット酸、トリメシン酸、メロフアン
酸、ピロメリット酸、メリト酸、ナフタレンテトラカル
ボン酸、シクロプロパントリカルボン酸、シクロプロパ
ンテトラカルボン酸、2,4―ジカルボキシ―1,3―
シクロブチルジ酢酸、シクロブタントリカルボン酸、シ
クロブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサントリカル
ボン酸、トリカルバリル酸等(以上、各種異性体を含
む)及びそれらの誘導体(酸無水物、低級アルキルエス
テル等)が例示される。
【0014】多官能化合物であっても、トリメチロール
プロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等の如き
多価ヒドロキシ化合物では効果が少ない。これはポリエ
チレンテレフタレートや、ポリテトラメチレングリコー
ルを共重合したポリブチレンテレフタレートの場合から
は全く予想できないことである。
【0015】多価カルボン酸及び/又はその誘導体の添
加量は目的に応じて任意であるが、少なすぎると効果は
少なく、逆に多すぎるとゲル化が起こるため、官能基数
をfとすると、全酸成分に対する添加量Amol %は下記
範囲が好ましい。
【0016】
【数2】
【0017】この多価カルボン酸及び/又はその誘導体
の添加時期は、ポリエステルの重合反応中期以前が望ま
しい。中期以降では反応速度が向上してもそれによって
得られる効果は少なくなるからである。また、多価カル
ボン酸の低級アルキルエステル誘導体の場合は、エステ
ル化、エステル交換反応前期に添加することが好まし
い。酸又は無水物の場合でも、重合反応前期以前が好ま
しく、エステル化反応、エステル交換反応後期以前が更
に好ましい。
【0018】
【実施例】以下、実施例によって本発明を具体的に説明
する。実施例中の「部」は重量部を示し、ポリマーの固
有粘度はオルソクロロフェノール溶液で35℃における
溶液粘度から算出した。
【0019】
【実施例1〜9、比較例1〜5】ジメチル―2,6―ナ
フタレンジカルボキシレート35.0部、テトラメチレ
ングリコール20.7部、テトラブチルチタネート0.
0073部をエステル交換槽に仕込み、多価カルボン酸
及び/又はその誘導体を所定量、所定時期に添加し、内
温190℃でエステル交換反応(EI)を実施した。所
定量のメタノール(理論留出メタノール量の80%)が
留出した後、得られた反応生成物を重縮合反応槽へ移
し、265℃に昇温しながら系を減圧にて30mmHgで2
0分間保持し、次いで0.5mmHgの高真空にして重合し
た。重合高真空時間及びポリマー固有粘度は、表1に示
す通りであった。
【0020】
【表1】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナフタレンジカルボン酸を主たる酸成分
    とし、テトラメチレングリコールを主たるグリコール成
    分とするポリエステルを製造するにあたり、反応を3官
    能以上の多価カルボン酸及び/又はその誘導体の存在下
    で行うことを特徴とするポリエステルの製造方法。
  2. 【請求項2】 多価カルボン酸の添加量(A)が下記式
    の範囲である請求項1に記載のポリエステルの製造方
    法。 【数1】
JP8203392A 1992-04-03 1992-04-03 ポリエステルの製造方法 Pending JPH05279462A (ja)

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JP8203392A JPH05279462A (ja) 1992-04-03 1992-04-03 ポリエステルの製造方法

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JP (1) JPH05279462A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0641761A1 (en) * 1993-09-02 1995-03-08 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Process for producing dimethyl 2,6-naphthalene-dicarboxylate
JP2020528467A (ja) * 2017-07-06 2020-09-24 テクニップ ツィマー ゲーエムベーハー 添加剤を用いてポリエステルを調製するための方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0641761A1 (en) * 1993-09-02 1995-03-08 Mitsubishi Gas Chemical Company, Inc. Process for producing dimethyl 2,6-naphthalene-dicarboxylate
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