JPH05279412A - 変性共重合体の製造法 - Google Patents

変性共重合体の製造法

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JPH05279412A
JPH05279412A JP8243992A JP8243992A JPH05279412A JP H05279412 A JPH05279412 A JP H05279412A JP 8243992 A JP8243992 A JP 8243992A JP 8243992 A JP8243992 A JP 8243992A JP H05279412 A JPH05279412 A JP H05279412A
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JP
Japan
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copolymer
cyclopentadienyl
zirconium dichloride
unsaturated
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Pending
Application number
JP8243992A
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English (en)
Inventor
Masayuki Tomita
田 雅 之 冨
Hitoshi Futamura
村 均 二
Mitsutoshi Aritomi
富 充 利 有
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 C3〜12のα‐オレフィンと下式(I)の環
状オレフィンとからなる不飽和共重合体中のアルキリデ
ン基又はアルケニル基を変性して、該不飽和共重合体中
の炭素・炭素二重結合にエポキシ基又は水酸基を導入す
ることからなる、変性共重合体の製造法。 【化1】 (R:C2〜5アルキリデン基又はC2〜5のアルケ
ニル基、R:C1〜5の炭化水素基又はH、n:0、
1又は2) 【効果】 α‐オレフィン重合体の優れた特性を損うこ
となく、エポキシ基又は水酸基由来の諸性質が付与され
る。他樹脂との相溶性が良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】〔発明の背景〕
【産業上の利用分野】本発明は、α‐オレフィンと特定
の環状オレフィンとからなる不飽和共重合体にエポキシ
基または水酸基を導入して得られる、接着性、印刷性、
親水性、ポリマー改質性等に富み、ポリオレフィン系ポ
リマーアロイの相溶化剤として有用な新規な変性共重合
体の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】α‐オレフィンの単独重合体やその共重
合体は廉価であることに加えて、優れた機械的強度、光
沢、透明性、成形性、耐湿性、耐薬品性等を有している
ので汎用されている。しかしながら、α‐オレフィン重
合体は分子構造が非極性であるため他の物質との親和性
に乏しく、接着性、塗装性、印刷性、帯電防止性などの
諸性質及びポリマーアロイとして使用した時の相手ポリ
マーとの親和性が著しく劣っている。
【0003】これらの欠点を補うために、クロム酸混液
や火焔処理により重合体の一部を酸化処理したり、ラジ
カル発生剤により極性基含有化合物、たとえば無水マレ
イン酸、メタクリル酸メチル、アクリロニトリル等でグ
ラフト変性したり、極性基含有コモノマーと共重合する
方法などが提案されているが、上記のうち第一の方法
は、処理剤が強酸性ないし毒性を有することのためある
いは処理条件の困難さないし効果の不均一性のために、
あるいは成形品の表面しか処理できないこと等のため
に、工業的実施には大幅な制限がある。上記の方法のう
ち第二の方法は一部実用化されているが、改質ポリマー
の劣化あるいは架橋のための物性低下が生じており、ま
すます高度化する使用条件、使用形態の要求に対応しき
れていない。第三の方法は未だアイデアの域を脱してお
らず、実用化には多くの問題を解決する必要がある。
【0004】このような点に解決を与えることを目的と
して種々の発明が提案されているが、その中でも本発明
(詳細後記)と特に関連の深いと考えられるものとして
は、特開昭61−85404号および特開昭61−85
405号各公報に記載されたものがある。この発明は、
プロピレンと1,4‐ジエンとの不飽和共重合体をその
不飽和結合の反応性を利用して変性して、不飽和共重合
体中のオレフィン性不飽和結合にそれぞれ水酸基および
(または)エポキシ基を導入したものであって、印刷
性、接着性、親水性に優れた変性共重合体として注目さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この発
明で用いられる不飽和共重合体は、不飽和共重合体中の
オレフィン性不飽和結合へのエポキシ基または水酸基の
導入率が低く、実用上問題を残していた。
【0006】
【課題を解決するための手段】
〔発明の概要〕 <要 旨>本発明は、これらの問題点に解決を与えるこ
とを目的とするものであって、水酸基および(または)
エポキシ基が導入された、α‐オレフィンと特定の環状
オレフィン類とからなる不飽和共重合体の変性共重合体
を提供してこの目的を達成しようとするものである。
【0007】すなわち、本発明による変性共重合体は、
炭素数が3〜12のα‐オレフィンと下記一般式(I)
で表わされるアルキリデン基またはアルケニル基含有環
状オレフィンとを共重合させてなる不飽和共重合体(た
だし、該共重合体に占める該環状オレフィンに基づく単
位濃度が0.1〜50モル%である)の該アルキリデン
基またはアルケニル基を変性することからなり、該変性
が該アルキリデン基またはアルケニル基の二重結合を酸
化することにより前記不飽和共重合体中の炭素・炭素二
重結合の30%以上にエポキシ基および(または)水酸
基を導入することからなること、を特徴とするものであ
る。
【0008】
【化2】
【0009】(式中、Rは炭素数が2〜5のアルキリ
デン基または炭素数が2〜5のアルケニル基を、R
炭素数1〜5の炭化水素基または水素原子を示し、nは
0、1または2である。)
【0010】<効 果>本発明による新規な変性共重合
体は、α‐オレフィン重合体が生得的に有する特性、例
えば優れた機械的強度、透明性、成形性、耐薬品性等を
損なうことなく、エポキシ基もしくは水酸基に基づく特
性、例えば印刷性、接着性、親水性、が付与されたもの
である。また、本発明による変性共重合体は、他樹脂と
の親和性が高く、ポリマーブレンドにおいて優れた相溶
化効果を発揮する。
【0011】〔発明の具体的説明〕 <<変性すべき不飽和共重合体>> <一般的説明>本発明で使用する不飽和共重合体は、炭
素数3〜12、好ましくは3〜8、のα‐オレフィンと
上式(I)で表わされる特定の環状オレフィンとの共重
合体であって、環状オレフィン(I)含量が0.1〜5
0モル%、好ましくは0.1〜30モル%、のものであ
る。
【0012】そして、一般式(I)で表される環状オレ
フィンは共重合体中において、主として下記一般式(I
I)で示される構造で共重合していることが、 1H−N
MR、13C−NMRおよびIR分析により確認されてい
る。
【0013】
【化3】
【0014】この不飽和共重合体は、新規なポリマー
で、結晶性のものである。結晶性は、X線解析による結
晶化度が10%以上、好ましくは20%以上、であるこ
とによって示される。なお、この不飽和共重合体は、上
記両単量体の合計量に対して15モル%程度までの少量
の共単量体をさらに含んでなっていてもよい。
【0015】この不飽和共重合体は、それを樹脂といい
うるのに十分な分子量および(または)融点を持つべき
である。分子量は数平均分子量で表わして3000以
上、好ましくは5000以上、更に好ましくは8000
以上である。あるいは融点は40℃以上である。13C−
NMRの測定によるトリアッド〔mm〕分率または〔rr〕
分率が0.5以上、さらに好ましくは0.6以上、特に
好ましくは0.75以上のものである。
【0016】ここで、トリアッドの〔mm〕分率、〔rr〕
分率とは、α‐オレフィン重合体における単量体単位で
立体構造の最小単位である「トリアッド」、すなわち
「三量体単位」、がとり得る三つの立体異性構造体、す
なわち〔mm〕(アイソタクッチク)、〔mr〕(ヘテロタ
クチック)および〔rr〕(シンジオタクチック)の総数
x中で、〔mm〕構造をとっているトリアッドの数yの割
合(y/x)、および〔rr〕構造をとっているトリアッ
ドの数zの割合(z/x)をいうものである。なお、13
C−NMRの測定は、日本電子製JEOL.FX−20
0を用い、測定温度130℃、測定周波数50.1MH
z、スペクトル幅8000Hz、パルス繰り返し時間
2.0秒、パルス幅7μ秒、積算回数10000〜50
000回の条件で行なったものである。また、スペクト
ルの解析は、A.ZambelliのMacromolecules 21 617(198
8)および朝倉哲郎の高分子学会予稿集36 (8)2408(1987)
に基づいておこなった。
【0017】この不飽和オレフィン共重合体はゲル分を
含まない。ここでゲル分とは、共重合体を80メッシュ
の金網に入れ、沸騰キシレンで8時間抽出した時の不溶
分を示すものとする。
【0018】<α‐オレフィン>不飽和共重合体の構成
成分の一つである上記α‐オレフィンの例としては、プ
ロピレン、1‐ブテン、1‐ヘキセン、3‐メチル‐1
‐ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4‐メチル‐1
‐ペンテン、3,3‐ジメチル‐1‐ブテン、4,4‐
ジメチル‐1‐ペンテン、3‐メチル‐1‐ヘキセン、
4‐メチル‐1‐ヘキセン、4,4‐ジメチル‐1‐ヘ
キセン、5‐メチル‐1‐ヘキセン、アリルシクロペン
タン、アリルシクロヘキサン、アリルベンゼン、3‐シ
クロヘキシル‐1‐ブテン、ビニルシクロプロパン、ビ
ニルシクロヘキサン、2‐ビニルビシクロ〔2,2,
1〕‐ヘプタンなどを挙げることができる。これらのう
ち好ましい例としては、プロピレン、1‐ブテン、1‐
ヘキセン、3‐メチル‐1‐ブテン、3‐メチル‐1‐
ペンテン、4‐メチル‐1‐ペンテン、3‐メチル‐1
‐ヘキセンなどを挙げることができ、特に、プロピレ
ン、1‐ブテン、3‐メチル‐1‐ブテン、および4‐
メチル‐1‐ペンテンが好ましい。これらのα‐オレフ
ィンは一種でもよく、また、二種以上用いてもさしつか
えない。特に、α‐オレフィンが1‐ヘキセンのとき
は、プロピレン、1‐ブテン、4‐メチル‐1‐ペンテ
ン、3‐メチル‐1‐ブテンのうち少なくとも一種との
併用が好ましい。二種以上のα‐オレフィンを用いる場
合は、該α‐オレフィンが不飽和共重合体中にランダム
に分布していてもよく、あるいはブロック的に分布して
いてもよい。
【0019】<環状オレフィン>本発明で用いられる環
状オレフィンは、下記一般式(I)で表される化合物で
ある。
【0020】
【化4】
【0021】(但し、Rは炭素数2〜5のアルキリデ
ン基またはアルケニル基を、Rは炭素数1〜5の炭化
水素基または水素原子を、nは0、1または2をそれぞ
れ示す)
【0022】Rで表される炭素数2〜5のアルキリデ
ン基としては、=CH(CH)、=CH(CHCH
)、=CH(CHCH、=C(CH
=C(CH)(CHCH)、=C(CH
等であり、炭素数2〜5のアルケニルとして
は、−CH=CH、−CH−CH=CH、−CH
−C(CH)=CH、−CH−CH=CH(C
)、−CH−CH=C(CH、−CH
CH−C(CH)=CH、−CH−CH−C
H=CH(CH)等を挙げることができる。
【0023】Rで表される炭素数1〜5の炭化水素基
としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル等のアル
キル基を挙げることができる。nは、2までの整数であ
るが、0または1が好ましい。具体的には表1に記載し
た化合物などを挙げることができる。
【0024】
【表1】
【0025】<不飽和共重合体製造用触媒>本発明で使
用される不飽和共重合体は、成分(A)および成分
(B)からなる触媒と前記のα‐オレフィンならびに環
状オレフィンとを接触させて重合させることにより製造
することができる。ここで、「からなる」ということ
は、成分が挙示のもの(すなわち、(A)および
(B))のみであるということを意味するのではなく、
合目的的な他成分の共存を排除しない。
【0026】<成分(A)> 成分(A)は一般式 Q(C5-a-b )(C5-a-c )MeXY であらわされる遷移金属化合物である。
【0027】ここで、Qは、二つの共役五員環配位子を
架橋する結合性基である。詳しくは、(イ)メチレン
基、エチレン基、イソプロピレン基、フェニルメチルメ
チレン基、ジフェニルメチレン基、シクロヘキシレン
基、等の炭素数1〜20程度の二価炭化水素残基、
(ロ)シリレン基、ジメチルシリレン基、フェニルメチ
ルシリレン基、ジフェニルシリレン基、ジシリレン基、
テトラメチルジシリレン基等の炭素数1〜20程度の炭
化水素残基を置換基として有してもよいモノないしオリ
ゴシリレン基、(ハ)ゲルマニウム、リン、窒素、ホウ
素あるいはアルミニウムを含む炭素数1〜20程度の炭
化水素基(具体的には(CHGe基、(C
Ge基、(CH)P基、(C)P
基、(C)N基、(C)N基、(CH
B基、(C)B基、(C)B基、(C
)Al基、(CHO)Al基等)等である。好まし
くはアルキレン基およびシリレン基である。aは0また
は1である。
【0028】(C5-a-b )および(C
5-a-c )であらわす共役五員環配位子は、それぞ
れ別個に定義されているけれども、bおよびcならびに
およびRの定義そのものは同じであるから(詳細
後記)、この二つの共役五員環基は同一でも異なっても
よいことはいうまでもない。この共役五員環基の一つの
具体例は、b=0(あるいはc=0)のシクロペンタジ
エニル基(架橋基Q以外の置換基のない)である。この
共役五員環基がb≠0(あるいはc≠0)であって置換
基を有するものである場合は、R(あるいはR)の
一つの具体例は、炭化水素基(C〜C20、好ましくは
〜C12)であるが、この炭化水素基は一価の基とし
てシクロペンタジエニル基と結合していても、二価の基
としてシクロペンタジエニル基と結合して環を形成して
いてもよい。後者の代表例は、R(あるいはR)が
当該シクロペンタジエニル基の二重結合を共有して縮合
六員環を形成しているもの、すなわちこの共役五員環基
がインデニル基またはフルオレニル基であるもの、であ
る。すなわち、この共役五員環基の代表例は、置換また
は非置換の、シクロペンタジエニル基、インデニル基お
よびフルオレニル基、である。
【0029】RおよびRは、それぞれ、上記のC
〜C20、好ましくはC〜C12、の炭化水素基の外に、
ハロゲン基(たとえば、フッ素、塩素、臭素)、アルコ
キシ基(たとえば、C〜C12のもの)、ケイ素含有炭
化水素基(たとえば、ケイ素原子を−Si−(R
(R)(R)の形で含む炭素数1〜24程度の
基)、リン含有炭化水素基(たとえば、リン原子を−P
−(R)(R)の形で含む炭素数1〜18程度の基)、
窒素含有炭化水素基(たとえば、窒素原子を−N(R)
(R′)の形で含む炭素数1〜18程度の基)あるいは
ホウ素含有炭化水素基(たとえば、ホウ素原子を−B−
(R)(R)の形で含む炭素数1〜18程度の基)であ
る。b(あるいはc)が2以上であってR(あるいは
)が複数個存在するときは、それらは同一でも異な
っていてもよい。
【0030】bおよびcは、aが0のときは0≦b≦
5、0≦c≦5を、aが1の時は0≦b≦4、0≦c≦
4を、満足する整数をあらわす。
【0031】Meはチタン、ジルコニウムおよびハフニ
ウムから選ばれる周期律表IVB族遷移金属、好ましくは
チタンおよびジルコニウム、特に好ましくはジルコニウ
ム、である。
【0032】XおよびYは、各々水素、ハロゲン基、炭
素数1〜20、好ましくは1〜10、の炭化水素基、炭
素数1〜20、好ましくは1〜10、のアルコキシ基、
アミノ基、炭素数1〜20、好ましくは1〜12、のリ
ン含有炭化水素基(具体的には、たとえばジフェニルホ
スフィン基)、あるいは炭素数1〜20、好ましくは1
〜12、のケイ素含有炭化水素基(具体的には、たとえ
ばトリメチルシリル基)である。XとYとは同一でも異
なってもよい。これらのうちハロゲン基、炭化水素基が
好ましい。特にXおよびYがハロゲンであるものが好ま
しい。
【0033】具体的には、(1)ビス(シクロペンタジ
エニル)ジメチルジルコニウム、(2)ビス(シクロペ
ンタジエニル)ジエチルジルコニウム、(3)ビス(シ
クロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノクロリ
ド、(4)ビス(シクロペンタジエニル)エチルジルコ
ニウムモノクロリド、(5)ビス(シクロペンタジエニ
ル)メチルジルコニウムモノブロミド、(6)ビス(シ
クロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノイオデイ
ド、(7)ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、(8)ビス(シクロペンタジエニル)ジル
コニウムジブロミド、(9)エチレンビス(シクロペン
タジエニル)ジルコニウムジクロリド、(10)エチレン
ビス(シクロペンタジエニル)メチルジルコニウムモノ
クロリド、
【0034】(11)エチレンビス(シクロペンタジエニ
ル)ジメチルジルコニウム、(12)メチレンビス(シク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(13)プ
ロピレンビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジ
クロリド、(14)エチレンビス(インデニル)ジルコニ
ウムジクロリド、(15)エチレンビス(インデニル)ジ
ルコニウムモノクロリドモノハイドライド、(16)エチ
レンビス(インデニル)ジメチルジルコニウム、(17)
エチレンビス(インデニル)ジフェニルジルコニウム、
(18)エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジブロ
ミド、(19)エチレンビス(4,5,6,7‐テトラヒ
ドロ‐1‐インデニル)ジメチルジルコニウム、(20)
エチレンビス(4,5,6,7‐テトラヒドロ‐1‐イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、
【0035】(21)エチレンビス(4‐メチル‐1‐イ
ンデニル)ジルコニウムジクロリド、(22)エチレンビ
ス(2,3‐ジメチル‐1‐インデニル)ジルコニウム
ジクロリド、(23)ジメチルシリルビス(シクロペンタ
ジエニル)ジメチルジルコニウム、(24)ジメチルシリ
ルビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(25)ジメチルシリルビス(メチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(26)ジメチルシリ
ルビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム
ジクロリド、(27)ビス(シクロペンタジエニル)ジメ
チルチタニウム、(28)ビス(シクロペンタジエニル)
メチルチタニウムモノクロリド、(29)ビス(シクロペ
ンタジエニル)チタニウムジクロリド、(30)エチレン
ビス(インデニル)チタニウムジクロリド、
【0036】(31)エチレンビス(4,5,6,7‐テ
トラヒドロ‐1‐インデニル)チタニウムジクロリド、
(32)メチレンビス(シクロペンタジエニル)チタニウ
ムジクロリド、(33)メチレン(シクロペンタジエニ
ル)(3,4‐ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(34)メチレン(シクロペンタジエ
ニル)(3,4‐ジメチルシクロペンタジエニル)ジル
コニウムクロリドヒドリド、(35)メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(3,4‐ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジメチル、(36)メチレン(シクロペ
ンタジエニル)(3,4‐ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジフェニル、(37)メチレン(シクロ
ペンタジエニル)(トリメチルシクロペンタジエニル)
ジルコニウムジクロリド、(38)メチレン(シクロペン
タジエニル)(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(39)イソプロピリデン(シク
ロペンタジエニル)(3,4‐ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(40)イソプロピリ
デン(シクロペンタジエニル)(3‐メチルインデニ
ル)ジルコニウムジクロリド、
【0037】(41)イソプロピリデン(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(42)イソプロピリデン(2‐メチルシクロペンタジエ
ニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(4
3)イソプロピリデン(2,5‐ジメチルシクロペンタ
ジエニル)(3′,4′‐ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(44)イソプロピリデン
(2,5‐ジメチルシクロペンタジエニル)(フルオレ
ニル)ジルコニウムジクロリド、(45)エチレン(シク
ロペンタジエニル)(3,5‐ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(46)エチレン(シ
クロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、(47)エチレン(2,5‐ジメチルシクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(48)エチレン(2,5‐ジエチルシクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(49)ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(3,4‐ジメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(50)ジフェニルメチレン(シクロペン
タジエニル)(3,4‐ジエチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウムジクロリド、
【0038】(51)シクロヘキシリデン(シクロペンタ
ジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(52)シクロヘキシリデン(2,5‐ジメチルシクロペ
ンタジエニル)(3′,4′‐ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジルコニウムジクロリド、(53)ジメチルシリ
レン(シクロペンタジエニル)(3,4‐ジメチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(54)ジ
メチルシリレン(シクロペンタジエニル)(トリメチル
シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロリド、(5
5)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)(テト
ラメチルシクロペンタジニエル)ジルコニウムジクロリ
ド、(56)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニル)
(3,4‐ジエチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(57)ジメチルシリレン(シクロペンタ
ジエニル)(トリエチルシクロペタジエニル)ジルコニ
ウムジクロリド、(58)ジメチルシリレン(シクロペン
タジエニル)(テトラエチルシクロペンタジニエル)ジ
ルコニウムジクロリド、(59)ジメチルシリレン(シク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、(60)ジメチルシリレン(シクロペンタジエニ
ル)(2,7‐ジ‐t‐ブチルフルオレニル)ジルコニ
ウムジクロリド、
【0039】(61)ジメチルシリレン(シクロペンタジ
エニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコニウムジ
クロリド、(62)ジメチルシリレン(2‐メチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(63)ジメチルシリレン(2,5‐ジメチルシク
ロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジク
ロリド、(64)ジメチルシリレン(2‐エチルシクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(65)ジメチルシリレン(2,5‐ジエチルシクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロ
リド、(66)ジメチルシリレン(2‐メチルシクロペン
タジエニル)(2,7‐ジ‐t‐ブチルフルオレニル)
ジルコニウムジクロリド、(67)ジメチルシリレン
(2,5‐ジメチルシクロペンタジエニル)(2,7‐
ジ‐t‐ブチルフルオレニル)ジルコニウムジクロリ
ド、(68)ジメチルシリレン(2‐エチルシクロペンタ
ジエニル)(2,7‐ジ‐t‐ブチルフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(69)ジメチルシリレン(ジエ
チルシクロペンタジエニル)(2,7‐ジ‐t‐ブチル
フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、(70)ジメチ
ルシリレン(メチルシクロペンタジエニル)(オクタヒ
ドロフルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
【0040】(71)ジメチルシリレン(ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジルコ
ニウムジクロリド、(72)ジメチルシリレン(エチルシ
クロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニル)ジ
ルコニウムジクロリド、(73)ジメチルシリレン(ジエ
チルシクロペンタジエニル)(オクタヒドロフルオレニ
ル)ジルコニウムジクロリド、(74)ジメチルゲルマン
(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウ
ムジクロリド、(75)フェニルアミノ(シクロペンタジ
エニル)(フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、
(76)フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジルコニウムジクロリド、などを挙げること
ができる。
【0041】<成分(B)>本発明で用いられる触媒成
分のうちアルモキサンは、下記一般式(III )または
(IV)で表される有機アルミニウム化合物である。
【0042】
【化5】
【0043】この一般式において、Rは炭素数1〜5
のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル
基、ブチル基などであり、特に好ましくはメチル基であ
り、nは2以上、好ましくは4以上100以下、の整数
である。
【0044】この成分(B)は、一種類のトリアルキル
アルミニウム、または二種類以上のトリアルキルアルミ
ニウムと水との反応により得られる生成物である。具体
的には、(イ)一種類のトリアルキルアルミニウムから
得られるメチルアルモキサン、エチルアルモキサン、プ
ロピルアルモキサン、ブチルアルモキサン、イソブチル
アルモキサン、(ロ)二種類のトリアルキルアルミニウ
ムと水から得られるメチルエチルアルモキサン、メチル
ブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン等
が例示される。これらの中で、特に好ましいのはメチル
アルモキサンである。
【0045】これらのアルモキサンは、各群内および各
群間で複数種併用することも可能であり、また、トリメ
チルアルミニウム、トルエチルアルミニウム、トリイソ
ブチルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等
の他のアルキルアルミニウム化合物と併用することも可
能である。
【0046】これらのアルモキサンは公知の様々な条件
下に調製することができる。具体的には以下の様な方法
が例示できる。 (イ) トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼ
ン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応
させる方法、(ロ) トリアルキルアルミニウムと結晶
水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウム
の水和物と反応させる方法、(ハ) トリアルキルアル
ミニウムとシリカゲル等に含浸させた水分とを反応させ
る方法、(ニ) トリメチルアルミニウムとトリイソブ
チルアルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エー
テル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方
法、(ホ) トリメチルアルミニウムとトリイソブチル
アルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例え
ば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物、と加熱反応させ
る方法、(ヘ) シリカゲル等に水分を含浸させ、トリ
イソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルアル
ミニウムで追加処理する方法、(ト) メチルアルモキ
サンおよびイソブチルアルモキサンを公知の方法で合成
し、これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方
法、好ましくは、(イ)の方法である。
【0047】<不飽和共重合体の製造>α‐オレフィン
と環状オレフィンとの共重合は、通常炭化水素溶媒中で
実施される。炭化水素溶媒としては、具体的にはヘキサ
ン、ヘプタン、オクタン、デカン、灯油などの脂肪族炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭
化水素、あるいはシクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素
が挙げられる。これらは単独もしくは混合物として用い
ることができる。
【0048】重合手法は、懸濁重合法、溶解重合法など
のような液相重合法を用いることができる。重合温度は
−60〜150℃、好ましくは−30〜80℃である。
重合圧力は、一般的には0〜50Kg/cm2 であり、好ま
しくは0〜30Kg/cm2 である。本発明においては共重
合体の分子量調節のために、水素を使用することができ
る。
【0049】共重合において、触媒成分として用いる遷
移金属原子の炭化水素溶媒中の濃度としては、10-5
1ミリグラム原子/リットル、好ましくは10-4〜10
-1ミリグラム原子/リットルである。また、アルモキサ
ンの炭化水素溶媒中の濃度としては、アルミニウム原子
として10-1〜102 ミリグラム原子/リットル、好ま
しくは5×10-1〜5×10ミリグラム原子/リットル
である。重合反応終了後、重合反応液を常法により処理
することにより不飽和オレフィン共重合体が得られる。
【0050】<<不飽和共重合体の変性>>本発明で
は、これらの不飽和共重合体を変性して、環状オレフィ
ン由来のRのオレフィン性不飽和結合の30%以上に
エポキシ基および(または)水酸基を導入する。
【0051】<エポキシ基の導入>エポキシ基の導入
は、具体的にはオレフィン性不飽和結合に酸素を結合さ
せてエポキシ基に転化させて行う。
【0052】エポキシ基の導入量は、不飽和共重合体中
のオレフィン性不飽和結合の30%以上、好ましくは3
5%以上、さらに好ましくは40%以上、最も好ましく
は50%以上、である。導入量が30%未満では、結果
的にエポキシ基の含有量が低くて変性効果が乏しい。
【0053】オレフィン性不飽和結合の酸化によるエポ
キシ基導入方法の例としては、(イ)過ギ酸、過酢酸、
過安息香酸などの過酸による酸化、(ロ)マンガンポル
フィリン鎖体などの金属ポルフィリン錯体の存在下また
は非存在下での次亜塩素ナトリウムなどによる酸化、
(ハ)バナジウム、タングステン、モリブデン化合物な
どの触媒の存在下または不存在下での過酸化水素、ヒド
ロ過酸化物などによる酸化、(ニ)アルカリ性過酸化水
素による酸化、(ホ)酢酸/次亜塩素酸t‐ブチル系で
の付加物のアルカリによる中和、などの方法がある。
【0054】反応は、不飽和共重合体が溶媒による膨潤
状態または溶解状態で、あるいは融解状態で、実施され
る。溶解または融解状態での反応が好ましい。使用され
る溶媒は反応の種類によって適宜選択されるべきである
が、脂肪族、脂環族、芳香族の炭化水素およびそのハロ
ゲン化物、炭素数6以上のエステル、ケトン、エーテ
ル、および二硫化炭素の中から選ばれることが多く、当
然2種以上の混合溶媒として使うこともできる。反応の
選択率は必ずしも100%である必要はなく、実質的に
エポキシ基が導入されていれば副反応による生成物が混
入してもかまわない。
【0055】<水酸基の導入>本発明では、これらの不
飽和共重合体を変性して、オレフィン性不飽和結合の3
0%以上に水酸基を導入する。水酸基の導入は、具体的
にはオレフィン性不飽和結合を酸化して水酸基を生成さ
せて行う。
【0056】水酸基の導入量は、不飽和共重合体中のオ
レフィン性不飽和結合の30%以上、好ましくは35%
以上、さらに好ましくは40%以上、最も好ましくは5
0%以上、である。導入量が30%未満では、結果的に
水酸基の含有量が低くて変性効果が乏しい。
【0057】オレフィン性不飽和結合の酸化による水酸
基導入方法の例としては、(イ)過酸化水素水とギ酸な
どの有機酸による過酸を経由する酸化、(ロ)4級アン
モニウム塩などの相間移動触媒の存在下または非存在下
での過マンガン酸塩などによる酸化、(ハ)オスミウ
ム、ルテニウム、タングステン、セレンなどの酸化物な
どを触媒とした過酸化水素水、過マンガン酸塩などによ
る酸化、(ニ)臭素などのハロゲンまたはハロゲン化水
素の付加物または硫酸の付加物の加水分解、(ホ)各種
反応により導入されたエポキシ基の加水分解、などの方
法がある。
【0058】反応は、不飽和共重合体が溶媒による膨潤
状態または溶解状態で、あるいは融解状態で、実施され
る。溶解または融解状態での反応が好ましい。使用され
る溶媒は反応の種類によって適宜選択されるべきである
が、脂肪族、脂環族、芳香族の炭化水素およびそのハロ
ゲン化物、炭素数6以上のエステル、ケトン、エーテ
ル、および二硫化炭素の中から選ばれることが多く、当
然2種以上の混合溶媒として使うこともできる。反応の
選択率は必ずしも100%である必要はなく、実質的に
水酸基が導入されていれば副反応による生成物が混入し
てもかまわない。
【0059】<<変性共重合体>>本発明によるエポキ
シ基および(または)水酸基含有共重合体は、新規な不
飽和オレフィン共重合体にエポキシ基および(または)
水酸基を導入した新規なエポキシ基および(または)水
酸基含有共重合体であり、エポキシ基および(または)
水酸基は上記の反応により主にオレフィン性不飽和結合
に導入されていることが 1H−NMR法、13C−NMR
法およびIR分析で確認されている。また、このエポキ
シ基および(または)水酸基含有共重合体の分子量およ
び分子量分布はエポキシ基および(または)水酸基導入
前の不飽和オレフィン共重合体とほとんど変化がみられ
ないこともGPCにて確認されており、このことからエ
ポキシ基および(または)水酸基導入における分子切
断、架橋等が殆んど起らないことが判る。上記の手法に
て測定したゲル分も含まない。
【0060】本発明による変性共重合体は、分岐鎖中に
エポキシ基および(または)水酸基をもつために特徴あ
る性質を示す。たとえば、各種印刷インク、塗料の接着
性が優れ、染色性が付与される。銅その他各金属との接
着力が優れ、他樹脂との接着性も優れる。他樹脂との接
着性がすぐれていることから、これを非相溶性樹脂間の
バインダーとして使用すると有利であり、特にポリオレ
フィン系の樹脂(i)とエポキシ基と反応性のある官能基
を持つ樹脂(ii)との界面強度の向上に寄与する。ま
た、エポキシ基および(または)水酸基の反応性を利用
して、たとえば酸化防止性、紫外線吸収性、防曇性、感
光性、螢光性、発色性、キレート性などの官能基をもつ
化合物を導入することによって、上述の性質を付与する
ことも可能である。
【0061】また、ポリオレフィン系のポリマーアロ
イ、たとえばポリプロピレン/ポリフェニレンエーテ
ル、ポリプロピレン/ポリスチレン、ポリプロピレン/
ポリアミド、ポリプロピレン/ポリブチレンテレフタレ
ート、ポリプロピレン/ポリカーボネート、ポリプロピ
レン/ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン/
ポリフェニレンスルフィド等、の相溶化剤として優れた
物性を発現させることができる。
【0062】
【実施例】
〔不飽和共重合体製造例−1〕 <エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリド
の合成>充分に窒素置換した300mlガラス製フラスコ
に、ビス(インデニル)エタンを5.16gおよびテト
ラヒドロフランを150ml装入し、その後−78℃まで
冷却した。これにAldrich 社製ブチルリチウム25ml
(1.6モル/リットル濃度)を1時間かけ滴下し、還
流温度まで徐々に昇温し、その後2時間還流させた。
【0063】一方、充分に窒素置換した200mlガラス
製フラスコにテトラヒドロフランを100ml装入後、−
78℃まで冷却し、それに四塩化ジルコニウム4.7g
を加え、室温まで徐々に昇温した。この四塩化ジルコニ
ウム溶液を先に用意したビス(インデニル)ジルコニウ
ムのリチウム塩溶液中に、0℃にて一括添加し、その
後、還流温度まで昇温し16時間還流温度にて反応を続
けた。その後、生成した黄色固体をろ別し、その固体を
メタノールで洗浄し、減圧下に乾燥させた。1.9gの
エチレンビス(インデニル)ジルコニウムジクロリドが
得られた。
【0064】<アルモキサン>東ソーアクゾ社製メチル
アルモキサン(重合度20)を使用した。
【0065】<重合>誘導攪拌式ステンレススチール製
の内容積1リットルのオートクレーブを充分乾燥後、乾
燥プロピレンで充分に置換した。精製トルエン500ml
及び5‐ビニルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2‐エ
ン1.5mlをプロピレンガス気流下にこのオートクレー
ブに入れ、次にメチルアルモキサンをアルミニウム原子
換算で11ミリグラム原子に相当する量、エチレンビス
(インデニル)ジルコニウムジクロリドをジルコニウム
原子換算で1.1×10-3ミリグラム原子に相当する量
をそれぞれこの順にオートクレーブに室温で加え、プロ
ピレンガスで5kg/cm2Gに加圧し、50℃で2時間共
重合を行った。重合後、残存ガスをパージし、重合体溶
液を大量のメタノール中に投入し、重合体を析出させ
た。
【0066】その後、80℃で減圧乾燥し、乾燥後6
0.5gの共重合体が得られた。単位ジルコニウム当た
りの活性は、27,500gポリマー/ミリグラム原子
Zr・hrであった。得られた重合体中の5‐ビニルビ
シクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2‐エン含量は13C−N
MR分析の結果0.5モル%、得られた重合体の数平均
分子量(Mn)はポリスチレン換算で14,000、重
量平均分子量(Mw)は28,000であった。NMR
で測定したタクティシティはmmが90.1%、mrが
7.0%、rrが2.9%であった。これを樹脂Aとす
る。
【0067】〔不飽和共重合体製造例−2〕不飽和共重
合体製造例−1の重合において、表2に示した化合物N
o. 3の環状オレフィンを1.5ml使用した以外は、不
飽和共重合体製造例−1と同じ方法にて共重合を行っ
た。その結果、78.5gの共重合体が得られ、35,
700gポリマー/ミリグラム原子Zr・hrの重合活
性であった。得られた重合体のコモノマー含量、Mn、
Mw、mm、mr、rrはそれぞれ0.5モル%、1
3,000、24,000、90.8%、6.7%、
2.5%であった。これを樹脂Bとする。
【0068】〔不飽和共重合体製造例−3〕撹拌翼を備
えた内容積1リットルのオートクレーブに4‐メチル‐
1,4‐ヘキサジエンと5‐メチル‐1,4‐ヘキサジ
エンの8:2(モル比)混合物400mlを仕込み、ジエ
チルアルミニウムクロライド0.9gおよび丸紅ソルベ
イ社製三塩化チタン0.28gをこの順序で加えた。次
いで、水素1000Nmlを加えた後、プロピレンで全圧
を3kg/cm2 (ゲージ圧)とし、この状態を25℃で2
0分間保持した。その後、プロピレンを圧入しながら昇
温を開始し、55℃、9.5kg/cm2 (ゲージ圧)にお
いて、4時間共重合を行なった。得られた固体共重合体
は132gであり、可溶性重合体は57gであった。M
n、Mwはそれぞれ13000、85000であった。
メチル‐1,4‐ヘキサジエン含有量は2.1モル%で
あり、ジエンユニットの連鎖は無かった。これを樹脂C
とする。
【0069】〔実施例−1〕不飽和共重合体製造例−1
で得た樹脂A 5.0gを100℃でキシレン100ml
中に溶解した。この溶液に、メタクロロ過安息香酸0.
86gをキシレン40mlに溶解した溶液を加え、100
℃に3時間保った。これを多量の冷メタノール中に注い
でポリマーを析出させ、ろ別洗浄、次いで減圧乾燥する
ことにより、変性共重合体を得た。赤外分光法およびN
MR分光法により、共重合体中にエポキシ基が導入され
たことを確認した。NMR分光法により、共重合体中の
オレフィン性不飽和結合のエポキシ基への転化率は95
モル%であった。また、GPC測定によると分子量はエ
ポキシ基導入前と変わらなかった。
【0070】〔実施例−2〕不飽和共重合体製造例−2
で得た樹脂B 5.0gを130℃でキシレン100ml
中に溶解した。この溶液にt‐ブチルヒドロパーオキサ
イド0.2gとヘキサカルボニルモリブデン0.015
gとを加えて、130℃で1時間加熱を続けた。これを
多量の冷メタノール中に注いでポリマーを析出させ、ろ
別洗浄、次いで減圧乾燥することにより、変性共重合体
を得た。共重合体中のオレフィン性不飽和結合のエポキ
シ基への転化率は98モル%であった。また分子量はエ
ポキシ基導入前と変わらなかった。
【0071】〔実施例−3〕実施例−1の樹脂Aを樹脂
Bに変えたこと以外実施例−1と同じ方法で変性共重合
体の製造を行なった。その結果、赤外分光法及びNMR
分光法により共重合体中にエポキシ基が導入されたこと
を確認した。NMR分光法により、共重合体中のオレフ
ィン性不飽和結合のエポキシ基への転化率は100モル
%であった。また分子量はエポキシ基導入前と変わらな
かった。
【0072】〔実施例−4〕不飽和共重合体製造例−1
で得た樹脂A 10.0gを110℃でキシレン200
ml中に溶解した。この溶液に、90%ギ酸28.5gと
30%過酸化水素水3.2gをあらかじめ室温で混合し
ておいたものを約1時間かけて滴下し、さらに110℃
で1時間加熱を継続した。アルコール性NaOHで中和
後、多量の冷アセトン中に注いでポリマーを析出させ、
ろ別洗浄、次いで減圧乾燥することにより、変性共重合
体を得た。赤外分光法およびNMR分光法により、共重
合体中に水酸基が導入されたことを確認した。NMR分
光法により、共重合体中のオレフィン性不飽和結合の水
酸基への転化率は94モル%であった。また分子量は水
酸基導入前と変わらなかった。
【0073】〔実施例−5〕実施例−1の樹脂Aを樹脂
Bに変えた以外実施例−1と同じ方法で変性共重合体の
製造を行なった。その結果、赤外分光法及びNMR分光
法により、共重合体中に水酸基が導入されたことを確認
した。NMR分光法により、共重合体中のオレフィン性
不飽和結合の水酸基への転化率は100モル%であっ
た。また分子量は水酸基導入前と変わらなかった。
【0074】〔実施例−6〕不飽和共重合体製造例−2
で得た樹脂B 5.0gを120℃でキシレン200ml
中に溶解した。この溶液に、酢酸10g、パラホルムア
ルデヒド1.6gおよび98%濃硫酸1.2mlの混合物
を添加し、激しく攪拌しながら8時間反応させた。アル
コール性NaOHで中和した後、多量の冷アセトン中に
注いでポリマーを析出させ、ろ別洗浄、次いで減圧乾燥
することにより、変性共重合体を得た。赤外分光法およ
びNMR分光法により、共重合体中に水酸基が導入され
たことを確認した。NMR分光法により、共重合体中へ
のオレフィン性不飽和結合への水酸基への転化率は85
モル%であった。また分子量は水酸基導入前と変わらな
かった。
【0075】〔比較例−1〕実施例−1の樹脂Aを樹脂
Cに変えた以外実施例−1と同じ方法で行なった。その
結果、赤外分光法およびNMR分光法により、共重合体
中にエポキシ基が導入されたことを確認した。NMR分
光法により共重合体中のオレフィン性不飽和結合のエポ
キシ基への転化率は77モル%であった。
【0076】〔比較例−2〕実施例−4の樹脂Aを樹脂
Cに変えた以外実施例−4と同じ方法で行なった。その
結果、赤外分光法およびNMR分光法により、共重合体
中に水酸基が導入されたことを確認した。NMR分光法
により共重合体中のオレフィン性不飽和結合の水酸基へ
の転化率は61モル%であった。
【0077】〔応用例−1〕ポリプロピレン樹脂(三菱
油化(株)製MA8)と、マレイン酸変性ポリフェニレ
ンエーテル(マレイン酸含量0.5重量%、数平均分子
量Mn=9200、重量平均分子量Mw=31000)
と、実施例−2、実施例−5で得たエポキシ基または水
酸基含有α‐オレフィン重合体とを、内容積60mlの東
洋精機社製のプラストミルにて表2に示す組成で230
℃、回転数180rpmの条件で6分間溶融混練した。
得られた混合物を280℃の条件でプレス成形して、厚
み2mmのシートを作成した。このシートより各種試験片
を切り出して物性評価に供した。
【0078】<測定及び評価法> (1)曲げ弾性率 幅25mm、長さ80mmの試験片を切削加工し、JIS
K7203に準拠してインストロン試験機を用いて測定
した。 (2)アイゾッド衝撃強度 耐衝撃強度はJIS K7110に準じて、厚さ2mmの
試験片を三枚重ねにして、23℃のノッチ無しアイゾッ
ド衝撃強度を測定した。
【0079】<結 果>上記の方法により得られた結果
を表2に示す。表2からも明らかなように、本発明によ
るエポキシ基または水酸基含有α‐オレフィン重合体を
用いた組成物は高い衝撃強度を示すものである。
【0080】
【表2】
【0081】
【発明の効果】本発明による変性共重合体は、α‐オレ
フィン重合体が生得的に有する特性、例えば優れた機械
的強度、透明性、成形性、耐薬品性等を損なうことな
く、エポキシ基もしくは水酸基に基づく特性、例えば印
刷性、接着性、親水性、が付与されたものであり、ま
た、本発明による変性共重合体は、他樹脂との親和性が
高く、ポリマーブレンドにおいて優れた相溶化効果を発
揮するものであることは、「発明の概要」の項において
前記したところである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炭素数が3〜12のα‐オレフィンと下記
    一般式(I)で表わされるアルキリデン基またはアルケ
    ニル基含有環状オレフィンとを共重合させてなる不飽和
    共重合体(ただし、該共重合体に占める該環状オレフィ
    ンに基づく単位濃度は0.1〜50モル%である)の該
    アルキリデン基またはアルケニル基を変性することから
    なり、該変性が該アルキリデン基またはアルケニル基の
    二重結合を酸化することにより前記不飽和共重合体中の
    炭素・炭素二重結合の30%以上にエポキシ基および
    (または)水酸基を導入することからなることを特徴と
    する、変性共重合体の製造法。 【化1】 (式中、Rは炭素数が2〜5のアルキリデン基または
    炭素数が2〜5のアルケニル基を、Rは炭素数1〜5
    の炭化水素基または水素原子を示し、nは0、1または
    2である。)
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0694568A2 (de) 1994-07-26 1996-01-31 Hoechst Aktiengesellschaft Cycloolefincopolymere und ein Verfahren zu ihrer Herstellung
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