JP3388644B2 - ブロック共重合体の製造法 - Google Patents
ブロック共重合体の製造法Info
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Description
物性のバランス(剛性と耐衝撃性のバランス)も良好な
プロピレン系ブロック共重合体の効率的な製造法に関す
るものである。
品、例えばテレビケース、VTRケース、洗濯機カバー
等の家電製品の各種部品、バンパー、インストルメント
パネル、グローブボックス等の自動車内・外装部品、ス
テレオケース等の音響製品部品用素材として、プロピレ
ン系ブロック共重合体が、その優れた機械的強度、成形
性および経済性を備えているという特徴を活かし多量に
実用に供されている。
部品の高性能化・高機能化や大型化に伴って、高水準の
機械的強度バランスが要求されることが多くなりつつあ
るが、この要求を満足できるようなポリプロピレン系の
素材を提供するのが困難であることが多くなって来た。
耐衝撃性を改良する為に、後添加でゴム成分を混合する
手法があるが、この手法は耐衝撃性は改良される反面、
剛性の低下が見られ、改良後の物性のバランス(剛性と
耐衝撃性のバランス)は上記の高水準の機械的強度バラ
ンスを必ずしも満足するものとは言い難い。
プロピレン系ブロック共重合体製造時、下式(VI)で表
わされる鎖状非共役ジエンを共重合させることが提示さ
れているが、この技術の目的は、プロピレン系ブロック
共重合体に化学反応性を付与することのようであって、
この実施例で主に用いられているジエンも、7‐メチル
‐1,6‐オクタジエンに代表されるような、ジエンで
あってもオレフィン性二重結合の一つが内部に在ってそ
の重合可能性が末端二重結合に比べて事実上無視できる
もの、換言すれば重合可能なオレフィン性二重結合を二
つ未満しか有していない鎖状非共役ジエンであることか
ら、上記公報記載の技術は本発明とは全く異なる目的を
達成する為のものであると解される。
または炭素数8以下のアルキル基を示す。) 本発明の目的は、上記問題点を解決して、耐衝撃性をさ
らに改良し、剛性と耐衝撃性のバランスが優れたプロピ
レン系ブロック共重合体およびその効率的な製造法を提
供することである。
合可能なオレフィン性二重結合を少なくとも二つ有する
特定のポリエン化合物を共重合させると、耐衝撃性が改
良できるのみではなく、剛性と耐衝撃性のバランスも改
良することができる、という思いがけない事実に基づく
ものである。
体の製造法は、下記の成分(A)および(B)、成分
(A)および(C)、または成分(A)、(B)および
(C)からなる触媒の存在下に、下記のブロック(i)
を99〜1重量%生成させる工程と、下記のブロック(i
i)を1〜99重量%生成させる工程とを実施することか
らなること、を特徴とするものである。 成分(A):メタロセン化合物触媒成分 成分(B):周期律表第I族〜第III族から選ばれる金
属を含む有機金属化合物触媒成分 成分(C):成分(A)に含まれる遷移金属化合物と反
応してイオン錯体を形成する化合物
であり、エチレン含有率が0〜20重量%である、プロ
ピレン重合体を形成するブロック ブロック(ii):プロピレン含有率が0〜99.9重量%
であり、エチレン含有率が99.99〜0.09重量%
であり、重合可能なオレフィン性二重結合を少なくとも
二つ有する、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエ
ン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデカジエン、
1,13−テトラデカジエン、1,15−ヘキサデカジ
エンあるいは一般式(I)の化合物から選ばれるポリエン
化合物の含有率が0.01〜60重量%である、共重合
体ブロック。
独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基から
なる群から選ばれる原子もしくは基を表す。但し、この
式(I)で示される化合物は、−CH=CH2で示され
る構造単位を少なくとも2つ有する。) <効果> 本発明によるプロピレン系ブロック共重合体は、従来の
プロピレン系ブロック共重合体に比べて、耐衝撃性が優
れ、かつ良好な物性のバランス(剛性と耐衝撃性のバラ
ンス)を備えているものである。したがって、テレビケ
ース、VTRケース、洗濯機カバー、掃除機ケース等の
家電製品部品、バンパー、インストルメントパネル、グ
ローブボックス等の自動車内・外装部品、ステレオケー
ス等の音響製品部品、なかでも自動車のバンパー向け素
材として優れた特性を有しているものである。
びブロック(ii)からなるものである。そして、ブロッ
ク(i)はプロピレン(およびエチレン)からなるもの
であり、ブロック(ii)はエチレンおよび特定のポリエ
ン化合物(およびプロピレン)からなるものである。上
記で「からなる」とは、挙示のブロック、すなわち
(i)および(ii)、あるいは挙示の成分、すなわちプ
ロピレン、エチレンおよびポリエン化合物、以外の合目
的的なブロックあるいは成分(詳細後記)を包含しうる
ことを意味するものである。したがって、本発明による
ブロック共重合体は、挙示の成分以外のブロックないし
成分が、各ブロック内にあるいは各ブロック間に、存在
するものをも包含するものである。
レン重合体(i)を、通常は99〜1重量%、好ましく
は95〜30重量%、特に好ましくは90〜50重量
%、の量で含み、共重合体(ii)を、通常1〜99重量
%、好ましくは5〜70重量%、特に好ましくは10〜
50重量%、の量で含むものである。
ASTM D−1238に基づいて測定したメルトフロ
ーレート(MFR)が、通常3000g/10分以下、
好ましくは0.01〜1000g/10分、特に好まし
くは0.05〜100g/10分、の範囲にあるもので
ある。
量%、好ましくは100〜85重量%、特に好ましくは
100〜90重量%、であり、エチレン含有率が0〜2
0重量%、好ましくは0〜15重量%、特に好ましくは
0〜10重量%、であるプロピレン重合体からなるブロ
ックである。
およびエチレン以外の成分を包含しうるものであること
は前記した通りである。このようなプロピレンおよびエ
チレン以外の成分の代表例は、プロピレンおよび(また
は)エチレンと共重合可能な化合物、好ましくは、例え
ば(イ)炭素数4〜20のα‐オレフィン、具体的に
は、1‐ブテン、1‐ペンテン、1‐ヘキセン、3‐メ
チル‐1‐ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4‐メ
チル‐1‐ペンテン、1‐オクテン、1‐デセン、1‐
テトラデセン、1‐オクタデセンなど、(ロ)芳香族ビ
ニル化合物、具体的にはスチレン、ジメチルスチレンな
どのスチレン類、アリルベンゼン、アリルトルエンなど
のアリルベンゼン類、ビニルナフタレン類、アリルナフ
タレン類など、(ハ)脂環族ビニル化合物、具体的に
は、ビニルシクロヘキサン類、ビニルシクロペンタン
類、ビニルシクロヘプタン類、アリルノルボルナンな
ど、(ニ)環状オレフィン、具体的には、シクロペンテ
ン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5‐メチル‐2‐
ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2‐メチル‐
1,4,5,8‐ジメタノ‐1,2,3,4,4a,
5,8,8a‐オクタヒドロナフタレンなど、(ホ)シ
ラン系不飽和化合物、具体的には、アリルトリメチルシ
ラン、アリルトリエチルシラン、4‐トリメチルシリル
‐1‐ブテン、6‐トリメチルシリル‐1‐ヘキセン、
8‐トリメチルシリル‐1‐オクテン、10‐トリメチ
ルシリル‐1‐デセンなどが挙げられる。ここで、「…
類」、たとえば「スチレン類」、というのは、側鎖およ
び(または)核ないし環置換または非置換体を意味す
る。そして、その場合の置換基は、たとえば低級アルキ
ル基(特に炭素数1〜4程度のもの)、低級アルコキシ
基、トリフルオロメチル基またはハロゲン原子、特に低
級アルキル基、が好ましい。
いられる。これらのうち、1‐ブテン、3‐メチル‐1
‐ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4‐メチル‐1
‐ペンテン、ビニルシクロヘキサン、ジメチルスチレ
ン、アリルトリメチルシラン、アリルナフタレンなどが
好ましく用いられる。特に好ましいものとしては、1‐
ブテン、3‐メチル‐1‐ブテンおよび4‐メチル‐1
‐ペンテン等が挙げられる。
α‐オレフィン等の成分を組み合わせて使用する場合の
その含量は、本発明の効果を損わない限り任意である
が、好ましくは10重量%まで(ブロック(i)基準)
である。
てアイソタクチック構造のものであっても、主としてシ
ンジオタクチック構造のものであってもよい。
量%、好ましくは0〜99.5重量%、特に好ましくは
0〜99重量%であり、エチレン含有率が99.99〜
0.09重量%、好ましくは99.9〜0.45重量
%、特に好ましくは99.5〜0.9重量%であり、重
合可能なオレフィン性二重結合を少なくとも二つ有する
ポリエン化合物の含有率が0.01〜60重量%、好ま
しくは0.05〜50重量%、特に好ましくは0.1〜
40重量%である共重合体からなるブロックである。上
記ブロック(i)及びブロック(ii)からなる本発明の
ブロック共重合体中にはポリエン化合物が0.001〜
20重量%、好ましくは0.005〜15重量%、特に
好ましくは0.01〜10重量%、含まれている。
ない限りエチレンおよびプロピレン以外のα‐オレフィ
ンを少量(例えば、10重量%(ブロック(ii)基準)
まで)共重合させたものであってもよい。このようなα
‐オレフィンとしては、炭素数4〜20のα‐オレフィ
ン、好ましくは、例えば1‐ブテン、1‐ペンテン、1
‐ヘキセン、1‐オクテン、1‐デセン、3‐メチル‐
1‐ブテン、4‐メチル‐1‐ペンテンなどが挙げられ
る。
合物との組成比は、例えば重合時に消費されるプロピレ
ン、エチレン、ポリエン化合物の量を測定することによ
り算出することができる。具体的には、重合器中に供給
したプロピレン、エチレンおよびポリエン化合物量と、
重合器中に残存したプロピレン、エチレンおよびポリエ
ン化合物とをガスクロマトグラフィーにより測定した量
と、から計算により算定することができる。
重結合を少なくとも二つ有するポリエン化合物として
は、1,7‐オクタジエン、1,8‐ノナジエン、1,
9‐デカジエン、1,10‐ウンデカジエン、1,13
‐テトラデカジエン、1,15‐ヘキサデカジエンある
いは下記一般式(I)で表わされるものを用いることが
できる。ここで「重合可能なオレフィン性二重結合」と
は、後述する触媒により重合可能なオレフィン性二重結
合を意味する。
独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基から
なる群から選ばれる原子もしくは基を表す。但し、式
(I)で示される化合物は、−CH=CH2 で示される
構造単位を少なくとも2つ有する。)
しくは1〜10、特に好ましくは1〜7である。R1〜
R8は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子お
よび炭化水素基からなる群から選ばれる原子もしくは基
を表す。ここでハロゲン原子としては、たとえば、フッ
素原子、塩基原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙げる
ことができる。また、炭素原子としては、それぞれ独立
して、通常は炭素数1〜6のアルキル基またはアルケニ
ル基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、芳香族炭化水
素基を挙げることができる。これら基の具体的な例とし
ては、炭素原子数1〜6のアルキル基またはアルケニル
基、炭素原子数3〜6のシクロアルキル基、芳香族炭化
水素基(フェニルまたはナフチル基、あるいはこれらの
低級アルキル置換体が好ましい。また、低級アルキレン
基、特にメチレン基を介する芳香族基、たとえばベンジ
ル基、も本発明では芳香族基の範疇に入れるものとす
る)を挙げることができ、アルキル基の具体的な例とし
ては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、イソブチ
ル基、アリル基を挙げることができ、アルケニル基の具
体的な例としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル
基、ヘプテニル基、オクテニル基などを挙げることがで
き、シクロアルキル基の具体的な例としては、シクロヘ
キシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロ
ペンチル基を挙げることができ、芳香族炭化水素基とし
ては、フェニル基、ベンジル基、ナフタレン基等、また
はこれらの誘導体を挙げることができる。
H=CH2 で示される構造単位を少なくとも2つ有す
る。
の好ましい具体的な例である。
‐ジビニルシクロヘキサン、1‐アリル‐4‐ビニルシ
クロヘキサン、1,4‐ジアリルシクロヘキサン、1,
5‐ジビニルシクロオクタン、1,5‐ジアリルシクロ
オクタンなどを挙げることができる。
オクタジエン、1,8‐ノナジエン、1,9‐デカジエ
ン、1,13‐テトラデカジエン、1,4‐ジビニルシ
クロヘキサン、1,4‐ジアリルシクロヘキサン、1,
5‐ジビニルシクロオクタン、1,5‐ジアリルシクロ
オクタン等が特に好ましい。
フィン性二重結合の一部が内部に在ってその重合可能性
が末端二重結合に比べて事実上無視できるもの、換言す
れば、重合可能なオレフィン性二重結合を一分子中二つ
未満しか有しないジエン化合物、例えば、1,4‐ヘキ
サジエン、5‐メチル‐1,4‐ヘキサジエン、7‐メ
チル‐1,6‐オクタジエン等のポリエン化合物は、本
発明においては全く効果が認められない(参考比較例2
参照)。
(A)および(B)、成分(A)および(C)、または
成分(A)、(B)および(C)からなる触媒の存在下
に、ブロック(i)を生成させる工程と、ブロック(i
i)を生成させる工程とを実施することからなるもので
ある。 成分(A):メタロセン化合物触媒成分。 成分(B):周期律表第I族〜第III 族から選ばれる金
属を含む有機金属化合物触媒成分。 成分(C):成分(A)に含まれる遷移金属化合物と反
応してイオン錯体を形成する化合物。 なお、ブロック(i)および(ii)の詳細は前述の通り
である。
成分(A)および(C)、または成分(A)、(B)お
よび(C)からなるものである。ここで、「からなるも
の」とは、挙示の成分以外の合目的的な他の成分の共存
を排除しない。
しくはTi、ZrおよびHfから選ばれる少なくとも一
種の遷移金属を含む化合物が挙げられる。
は、下記一般式(III)、(IV)または(V)で示され
るシクロペンタジエニル化合物またはこれらの誘導体あ
るいは下記一般式(VI)で示される化合物またはこれら
の誘導体を挙げることができる。 CpMR1 aR2 bR3 c 式(III) Cp2MR1 dR2 e 式(IV) (Cp−Af−Cp)MR1 dR2 e 式(V) MR1 gR2 hR3 iR4 j 式(VI) (式(III)〜(VI)中、Mは周期律表IVB〜VIB族遷
移金属、好ましくはTi、Zrまたはハフニウム、を示
し、Cpはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラ
ヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、
フルオレニル基または置換フルオレニル基を示す。
R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して、水
素原子、酸素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のア
ルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基もしくはアリー
ルアルキル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、アリ
ル基、置換アリル基、アセチルアセトナート基、置換ア
セチルアセトナート基、けい素原子を含む置換基、ある
いはカルボニル、酸素分子、窒素分子、ルイス塩基、鎖
状不飽和炭化水素又は環状不飽和炭化水素等の配位子を
示し、Aは共有結合による架橋を示す。a、bおよびc
はそれぞれ0〜3の整数、dおよびeはそれぞれ0〜2
の整数、fは0〜6の整数、g、h、iおよびjはそれ
ぞれ0〜4の整数を示す。R1 、R2 、R3およびR4
はその2以上が互いに結合して環を形成していてもよ
い。上記Cpが置換基を有する場合には、当該置換基は
炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。式(IV)およ
び式(V)において、2つのCpは同一のものであって
もよく、互いに異なるものであってもよい。)
ロペンタジエニル基としては、例えば、メチルシクロペ
ンタジエニル基、エチルシクロペンタジエニル基、イソ
プロピルシクロペンタジエニル基、1,2‐ジメチルシ
クロペンタジエニル基、テトラメチルシクロペンタジエ
ニル基、1,3‐ジメチルシクロペンタジエニル基、
1,2,3‐トリメチルシクロペンタジエニル基、1,
2,4‐トリメチルシクロペンタジエニル基、ペンタメ
チルシクロペンタジエニル基、トリメチルシリルシクロ
ペンタジエニル基などが挙げられる。R1 〜R4 の具体
例としては、例えば、(イ)ハロゲン原子としてフッ素
原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、(ロ)炭素数
1〜20のアルキル基としてメチル基、エチル基、n‐
プロピル基、iso‐プロピル基、n‐ブチル基、オク
チル基、2‐エチルヘキシル基、(ハ)炭素数1〜20
のアルコキシ基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポ
キシ基、ブトキシ基、フェノキシ基、(ニ)炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基もしくはアリー
ルアルキル基としてフェニル基、トリル基、キシリル
基、ベンジル基、(ホ)炭素数1〜20のアシルオキシ
基としてヘプタデシルカルボニルオキシ基、(ヘ)けい
素原子を含む置換基としてトリメチルシリル基、(トリ
メチルシリル)メチル基、(ト)ルイス塩基としてジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン
等のエーテル類、テトラヒドロチオフェン等のチオエー
テル類、エチルベンゾエート等のエステル類、アセトニ
リトル、ベンゾニトリル等のニトリル類、トリメチルア
ミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N‐
ジメチルアニリン、ピリジン、2,2′‐ピペリジン、
フェナントロリン等のアミン類、トリエチルホスフィ
ン、トリフェニルホスフィン等のホスフィン類、(チ)
鎖状不飽和炭化水素としてエチレン、ブタジエン、1‐
ペンテン、イソプレン、ペンタジエン、1‐ヘキセン及
びこれらの誘導体、(リ)環状不飽和炭化水素としてベ
ンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘプタトリエン、
シクロオクタジエン、シクロオクタトリエン、シクロオ
クタテトラエン及び(ヌ)これらの誘導体などが挙げら
れる。Aの共有結合による架橋としては、例えばメチレ
ン架橋、ジメチルメチレン架橋、エチレン架橋、ジメチ
ルシリレン架橋、ジメチルゲルミレン架橋、ジメチルス
タニレン架橋等が挙げられる。
の及びこれら化合物のジルコニウムをチタニウム又はハ
フニウムで置換した化合物が挙げられる。
ルジルコニウム、 (2)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリフェ
ニルジルコニウム、 (3)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリベン
ジルジルコニウム、 (4)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリクロ
ロジルコニウム、 (5)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリメト
キシジルコニウム、 (6)(シクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウ
ム、 (7)(シクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニ
ウム、 (8)(シクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニ
ウム、 (9)(シクロペンタジエニル)トリクロロジルコニウ
ム、 (10)(シクロペンタジエニル)トリメトキシジルコニ
ウム、 (11)(シクロペンタジエニル)ジメチル(メトキシ)
ジルコニウム、 (12)(メチルシクロペンタジエニル)トリメチルジル
コニウム、 (13)(メチルシクロペンタジエニル)トリフェニルジ
ルコニウム、 (14)(メチルシクロペンタジエニル)トリベンジルジ
ルコニウム、 (15)(メチルシクロペンタジエニル)トリクロロジル
コニウム、 (16)(メチルシクロペンタジエニル)ジメチル(メト
キシ)ジルコニウム、 (17)(ジメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジ
ルコニウム、 (18)(トリメチルシクロペンタジエニル)トリクロロ
ジルコニウム、 (19)(トリメチルシリルシクロペンタジエニル)トリ
メチルジルコニウム、 (20)(テトラメチルシクロペンタジエニル)トリクロ
ロジルコニウム。
ウム、 (2)ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニルジルコ
ニウム、 (3)ビス(シクロペンタジエニル)ジエチルジルコニ
ウム、 (4)ビス(シクロペンタジエニル)ジベンジルジルコ
ニウム、 (5)ビス(シクロペンタジエニル)ジメトキシジルコ
ニウム、 (6)ビス(シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニ
ウム、 (7)ビス(シクロペンタジエニル)ジヒドリドジルコ
ニウム、 (8)ビス(シクロペンタジエニル)モノクロロモノヒ
ドリドジルコニウム、 (9)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジメチルジ
ルコニウム、 (10)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジ
ルコニウム、 (11)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジベンジル
ジルコニウム、 (12)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメ
チルジルコニウム、 (13)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジク
ロロジルコニウム、 (14)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジベ
ンジルジルコニウム、 (15)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)クロ
ロメチルジルコニウム、 (16)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ヒド
リドメチルジルコニウム、 (17)(シクロペンタジエニル)(ペンタメチルシクロ
ペンタジエニル)ジクロロジルコニウム。
ム、 (2)エチレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウ
ム、 (3)エチレンビス(インデニル)モノクロロモノヒド
リドジルコニウム (4)エチレンビス(インデニル)クロロメチルジルコ
ニウム、 (5)エチレンビス(インデニル)クロロメトキシジル
コニウム、 (6)エチレンビス(インデニル)ジエトキシジルコニ
ウム、 (7)エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウ
ム、 (8)エチレンビス(4,5,6,7‐テトラヒドロイ
ンデニル)ジクロロジルコニウム、 (9)エチレンビス(2‐メチルインデニル)ジクロロ
ジルコニウム、 (10)エチレンビス(2‐エチルインデニル)ジクロロ
ジルコニウム、 (11)エチレン(2,4‐ジメチルシクロペンタジエニ
ル)(3′,5′‐ジメチルシクロペンタジエニル)ジ
クロロジルコニウム、 (12)エチレン(2‐メチル‐4‐tert‐ブチルシクロ
ペンタジエニル)(3′‐tert‐ブチル‐5′‐メチルシ
クロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 (13)エチレン(2,3,5‐トリメチルシクロペンタ
ジエニル)(2′,4′,5′‐トリメチルシクロペン
タジエニル)ジクロロジルコニウム、 (14)イソプロピリデンビス(インデニル)ジクロロジ
ルコニウム、 (15)イソプロピリデンビス(2,4‐ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3′,5′‐ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジクロロジルコニウム、 (16)イソプロピリデンビス(2‐メチル‐4‐tertブ
チルシクロペンタジエニル)(3′‐tertブチル‐5‐
メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 (17)イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(フ
ルオレニル)ジクロロジルコニウム、 (18)シクロヘキシリデン(2,5‐ジメチルシクロペ
ンタジエニル)(3′,4′‐ジメチルシクロペンタジ
エニル)ジクロロジルコニウム、 (19)ジメチルシリレンビス(インデニル)ジクロロジ
ルコニウム、 (20)ジメチルシリレンビス(4,5,6,7‐テトラ
ヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、 (21)ジメチルシリレンビス(2‐メチルインデニル)
ジクロロジルコニウム、 (22)ジメチルシリレンビス(2‐メチル‐4,5,
6,7‐テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウ
ム、 (23)ジメチルシリレン(2,4‐ジメチルシクロペン
タジエニル)(3′,5′‐ジメチルシクロペンタジエ
ニル)ジクロロジルコニウム、 (24)フェニルメチルシリレンビス(インデニル)ジク
ロロジルコニウム、 (25)フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,7‐
テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、 (26)フェニルメチルシリレン(2,4‐ジメチルシク
ロペンタジエニル)(3′,5′‐ジメチルシクロペン
タジエニル)ジクロロジルコニウム、 (27)フェニルメチルシリレン(2,3,5‐トリメチ
ルシクロペンタジエニル)(2′,4′,5′‐トリメ
チルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 (28)ジフェニレンシリレンビス(インデニル)ジクロ
ロジルコニウム、 (29)テトラメチルジシリレンビス(インデニル)ジク
ロロジルコニウム、 (30)テトラメチルジシリレンビス(3‐メチルシクロ
ペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、 (31)ジシクロヘキシルシリレンビス(インデニル)ジ
クロロジルコニウム、 (32)ジシクロヘキシルシリレンビス(2‐メチルイン
デニル)ジクロロジルコニウム、 (33)ジシクロヘキシルシリレンビス(2,4,7‐ト
リメチルインデニル)ジクロロジルコニウム、 (34)ジメチルゲルマニウムビス(インデニル)ジクロ
ロジルコニウム、 (35)ジメチルゲルマニウム(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジクロロジルコニウム、 (36)メチルアルミニウムビス(インデニル)ジクロロ
ジルコニウム、 (37)フェニルアルミニウムビス(インデニル)ジクロ
ロジルコニウム、 (38)フェニルホスフィノビス(インデニル)ジクロロ
ジルコニウム、 (39)エチレンボラノビス(インデニル)ジクロロジル
コニウム、 (40)フェニルアミノビス(インデニル)ジクロロジル
コニウム、 (41)フェニルアミノ(シクロペンタジエニル)(フル
オレニル)ジクロロジルコニウム。
ブチルフェノキシ)ジメチルジルコニウム。
の塩素を臭素、ヨウ素、ヒドリド、メチルあるいはフェ
ニル等に置きかえたものも使用可能である。
2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、炭化水素
あるいはハロゲン化炭化水素に希釈して用いてもよい。
本発明で好ましいのは、ジルコニウム化合物、ハフニウ
ム化合物およびチタニウム化合物である。さらに好まし
いものは、少なくとも2個のシクロペンタジエニル骨格
を有するジルコニウム化合物およびハフニウム化合物で
ある。
粒子状担体化合物と接触させて、担体に担持させて用い
ることもできる。担体化合物としては、SiO2、Al
2O3、B2O3、MgO、ZrO2、CaO、TiO
2、ZnO、SnO2、BaOなどの無機担体化合物、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ‐1‐ブテン、ポ
リ4‐メチル‐1‐ペンテン、スチレン‐ジビニルベン
ゼン共重合体などの樹脂を用いることができる。これら
の担体化合物は、二種以上組み合わせて用いることもで
きる。これらのうち、SiO2、Al2O3、MgO、
ポリプロピレンが好ましく用いられ、特に好ましくは、
多孔質のSiO2、Al2O3、MgO、ポリプロピレ
ンを用いることができる。
る金属を含む有機金属化合物触媒成分は、遷移金属化合
物触媒成分と組合せて所謂助触媒として使用される公知
のあらゆる化合物が対象となる。
有機アルミニウム化合物、第I族金属とアルミニウムと
の錯アルキル化合物、第II族金属の有機金属化合物、お
よびアルモキサンからなる群から選ばれる化合物であ
る。
は、有機基として炭素数1〜20、好ましくは1〜1
5、の炭化水素基を、少くとも一つ有する公知の有機ア
ルミニウム化合物を用いることができる。好ましい有機
アルミニウム化合物としては、具体的には、(イ)トリ
アルキルアルミニウム、例えばトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミ
ニウム、トリデシルアルミニウム等、(ロ)アルキルア
ルミニウムハライド、例えばジエチルアルミニウムモノ
クロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド等、(ハ)ジアルキルアルミニウ
ムハイドライド、例えばジエチルアルミニウムハイドラ
イド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等、
(ニ)アルキルアルミニウムアルコキシド、例えばジエ
チルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムブ
トキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチ
ルアルミニウムトリメチルシロキシド、等を挙げること
ができる。
化合物の好ましい具体例としては、LiAl(C
2H5)4、LiAl(C7H15)4等を挙げることが
できる。
体例としては、ジエチル亜鉛、ジn‐ブチル亜鉛、ジブ
チルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、ブチル
マグネシウムブロミド等を挙げることができる。
用いることもできる。
ることができる。アルモキサンは一種類のトリアルキル
アルミニウムまたは二種類以上のトリアルキルアルミニ
ウムと水との反応により得られる生成物である。具体的
には一種類のトリアルキルアルミニウムから得られるメ
チルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモ
キサン、イソブチルアルモキサン等、および二種類のト
リアルキルアルミニウムと水とから得られるメチルエチ
ルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイ
ソブチルアルモキサン等が例示される。これらのアルモ
キサンを複数種併用することも可能であり、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他
のアルキルアルミニウムと併用することも可能である。
また、二種類のアルモキサンあるいは一種類のアルモキ
サンと他の有機アルミニウム化合物とを反応させること
により変成されたアルモキサンを用いることも可能であ
る。これらの中で好ましいものは、メチルアルモキサ
ン、イソブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモ
キサンおよびこれらのアルモキサンとトリアルキルアル
ミニウムの混合物が用いられる。さらに好ましいものは
メチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサンで
ある。特に好ましいのはメチルイソブチルアルモキサン
である。
下に調製することができる。具体的には以下の様な方法
が例示できる。 (イ) トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼ
ン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応
させる方法、 (ロ) トリアルキルアルミニウムと結晶水を有する塩
水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物と反
応させる方法、 (ハ) トリアルキルアルミニウムとシリカゲル等に含
浸させた水分とを反応させる方法、 (ニ) トリメチルアルミニウムとトリイソブチルアル
ミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エーテル等の
適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方法、 (ホ) トリメチルアルミニウムと、トリイソブチルア
ルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例えば
硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物、と加熱反応させる
方法、 (ヘ) シリカゲル等に水分を含浸させ、トリイソブチ
ルアルミニウムで処理した後、トリメチルアルミニウム
で追加処理する方法、 (ト) メチルアルモキサンおよびイソブチルアルモキ
サンを公知の方法で合成し、これら二成分を所定量混合
し、加熱反応させる方法。
せて用いられる。なお、上記成分(A)と(B)を組み
合わせて用いる場合、成分(A)としては、有機アルミ
ニウム化合物および/またはアルモキサンが好ましい。
他に、必要に応じて他の成分を用いることができる。
反応してイオン錯体を形成する化合物である。このよう
な化合物の好ましい一例としては、カチオンとアニオン
のイオン対から形成されるイオン性化合物を挙げること
ができる。このイオン性化合物は、下記式(II)で表わ
すことができる。 〔Q〕s+〔Y〕s- 式(II) ここで、Qは、イオン性化合物のカチオン成分であっ
て、好ましくは例えばカルボニウムカチオン、トロピリ
ウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカ
チオン、スルホニウムカチオン、およびホスホニウムカ
チオン等を挙げることができる。これらのカチオンの特
に好ましい具体例としては、トリフェニルカルボニウ
ム、ジフェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウ
ム、テトラブチルアンモニウム、N,N‐ジメチルアニ
リニウム、トリプロピルアンモニウム、トリシクロヘキ
シルアンモニウム、テトラフェニルホスホニウム、テト
ラメチルホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、ト
リフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウムおよ
びピリリウム等のカチオンを挙げることができる。
であって、好ましくは、例えばホウ素化合物アニオン、
アルミニウム化合物アニオン、ガリウム化合物アニオ
ン、リン化合物アニオン、砒素化合物アニオンおよび有
機アンチモン化合物アニオンなどが挙げられ、好ましい
具体例としては、テトラフェニルホウ素、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、テトラフェニルア
ルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ア
ルミニウム、テトラフェニルガリウム、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ガリウム、ヘキサフルオロリ
ン、ヘキサフルオロ砒素およびヘキサフルオロアンチモ
ン等のアニオンを挙げることができる。また、Sは1、
2または3の整数を示す。
素化合物アニオンが好ましい。このホウ素化合物アニオ
ンを含有するイオン性化合物の好ましい具体例として
は、以下のようなホウ素化合物を挙げることができる。
ウム、テトラフェニルホウ酸トリ(n‐ブチル)アンモ
ニウム、テトラフェニルホウ酸トリメチルアンモニウ
ム、テトラフェニルホウ酸トリメチルアニリニウム、テ
トラフェニルホウ酸メチルピリジニウム、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアンモニ
ウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ト
リ(n‐ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルアンモニウム、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸‐N,N‐
ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ酸テトラフェニルホスホニウム、テトラフ
ェニルホウ酸トリフェニルスルホニウム、およびテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルス
ルホニウムなどを挙げることができる。
(A)および(B)、成分(A)および(C)、または
成分(A)、(B)および(C)からなる触媒の存在下
にブロック(i)および(ii)を生成させることからな
るものである。触媒が成分(A)および(B)を主成分
とするものの場合は、各成分を、成分(A)中の遷移金
属原子(Tr)と、成分(B)中の金属原子(Me)と
の原子比(Me/Tr)で、通常は、0.1〜50,0
00、好ましくは1〜10,000、特に好ましくは2
〜5,000、の量で用いることができる。触媒が成分
(A)および(C)を主成分とするものである場合は、
成分(C)を、成分(A)中の遷移金属1グラム原子当
り、通常は0.01〜100モル、好ましくは0.5〜
10モル、特に好ましくは1〜5モル、の量で用いられ
る。成分(A)、(B)および(C)を主成分とする場
合においても、成分(A)および(B)、成分(A)お
よび(C)の量比関係は、上記の量比で用いるのが望ま
しい。
ば、成分(A)および(B)、成分(A)および
(C)、成分(A)、(B)および(C)を重合系へ導
入する前の段階で予め接触させておいてもよく、重合系
内で接触させてもよい。さらに、各触媒成分は、モノマ
ー、重合触媒に予め加えたり、直接重合系内に加えるこ
ともできる。また重合途中において、触媒成分を重合系
内に追加することもできる。
は、成分(A)中の遷移金属原子換算で、通常は10-7
〜10-1グラム原子/リットル、好ましくは10-6〜1
0-2グラム原子/リットル、の範囲である。
懸濁重合、気相重合等のいずれの方法を用いてもよい。
また、バッチ法でも連続法でもよい。重合溶媒を用いる
場合は、具体的には、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環
式炭化水素、あるいはこれらの混合物などを用いること
ができる。また、α‐オレフィン等のモノマーを溶媒と
して用いてもよい。
0〜250℃、好ましくは−30〜150℃、さらに好
ましくは−20〜120℃、の重合温度で、通常常圧〜
100kg/cm2 G、好ましくは1〜50kg/cm
2 G、の重合圧力下で行なう。
を主に生成させる段階と、ブロック(ii)を主に生成さ
せる段階の二段階で重合が行なわれる。どちらの段階を
先に行なってもよいが、ブロック(i)を主に生成させ
る段階を先に行なうことが好ましい。いずれの方法にお
いても、前段階で製造した重合体の共存下で引き続き後
段の重合を行なうことが重要である。
て、メタロセン化合物触媒成分(成分(A))を、これ
とα‐オレフィンおよび(または)α‐オレフィンとポ
リエン化合物を接触させてこれを少量重合させることか
らなる予備重合に付しておくこともできる。このときの
α‐オレフィンとしては、炭素数2〜20のα‐オレフ
ィンが好ましい。より好ましくはプロピレンおよび(ま
たは)エチレンが用いられる。ポリエン化合物として
は、ブロック(ii)を製造する時に用いられるポリエン
化合物を用いることができる。このような予備重合は、
通常周期律表第I族〜第III 族から選ばれる金属を含む
有機金属化合物触媒成分の共存下に実施され、好ましく
はメタロセン化合物触媒成分1g当たり、0.1〜2
0,000g、のα‐オレフィンおよび(または)α‐
オレフィンとポリエン化合物を予備重合させておくこと
ができる。このようにブロック共重合体の重合に先立っ
て、ブロック共重合体重合用触媒をこのような予備重合
に付しておくと、具体的には、例えば、粒径分布、粒度
分布などの粒子形状に優れた重合触媒を得ることができ
る。
するためのものである。したがって、本発明はその要旨
を越えない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。
である。 (イ)曲げ弾性率 JIS−K7203に準拠して測定した。測定温度は2
3℃である。 (ロ)アイゾット衝撃強度 JIS−K7110に準拠して、ノッチ付で−30℃に
て測定した。 (ハ)ダート衝撃強度 ジェネラルリサーチ社製Dynatup GRC−82
50型ダート衝撃強度測定機を使用し、直径12.7m
m、荷重5.11kgのダートを、速度3.92m/秒
になるように、65×65×2mmのシート状試験片上
に落下させ、その際の衝撃吸収エネルギーを求めた。測
定温度は−23℃である。一般に値が大きくなるに従っ
て衝撃強度が強くなることを示す。また、破壊状況は延
性的破壊状況になることが好ましい。
n‐ヘプタン2.4リットルを入れ、70℃でジエチル
アルミニウムクロライドを2g、遷移金属化合物触媒成
分(A)として東邦チタニウム社製の三塩化チタンを
0.38g、水素を2.5リットル仕込んだ後、プロピ
レンを全圧で7kg/cm2 Gになるようにして70℃
で100分間第一段重合(プロピレン重合体(i)の生
成)を行なった。プロピレンおよび水素を全圧が0kg
/cm2 Gになる迄パージし、オートクレーブ温度を6
0℃に下げた後、1,9‐デカジエンを16ミリリット
ル入れ、プロピレン/エチレン=2/1(重量比)の混
合ガスを圧入して全圧を2kg/cm2 Gに保持し、6
0℃で100分間、第二段重合(共重合体(ii)の生成
を行なった。この結果、910gのブロック共重合体が
得られた。結果は表1に示される通りである。
使用しなかったこと以外は、参考例1と同様に実験を行
なったところ、ブロック共重合体が1083g得られ
た。結果は表1に示される通りである。
替わりに7‐メチル‐1,6‐オクタジエンを15ミリ
リッル使用したこと以外は、参考例1と同様に実験を行
なった。ブロック共重合体が927g得られた。結果
は、表1に示される通りである。
(ii)の生成)で、重合可能なオレフィン性二重結合を
少なくとも二つ有するポリエン化合物を用いると、ブロ
ック共重合体の耐衝撃性が改良され、剛性と耐衝撃性の
バランスも改良されるが、ポリエンであっても重合し得
るオレフィン性二重結合が1つのポリエンは本発明の効
果が得られないことがわかる。
に、第二段重合のプロピレン/エチレンの混合比を3/
2(重量比)に、1,9‐デカジエン供給量を7.3ミ
リリットルに、第二段重合の重合時間を50分に、した
以外は参考例1と同様に実験を行なったところ、ブロッ
ク共重合体が1083g得られた。結果は、表2に示さ
れる通りである。
使用しなかったこと以外は、参考例2と同様に実験を行
ったところ、ブロック共重合体が925g得られた。こ
の結果は、表2に示される通りである。
混合ガスの替わりにエチレンを使用したこと以外は、参
考例1と同様に実験を行なったところ、ブロック共重合
体が923g得られた。この結果は、表3に示される通
りである。
13‐テトラデカジエンを22ミリリットル使用したこ
と以外は、参考例2と同様に実験を行なったところ、ブ
ロック共重合体が917g得られた。この結果は、表3
に示される通りである。
たこと以外は、参考例3と同様に実験を行なったとこ
ろ、ブロック共重合体が931g得られた。この結果
は、表3に示される通りである。
‐ヘプタン200ミリリットルを導入し、次いでMgC
l2を0.4モル、Ti(O‐nC4H9)4を0.8
モル導入し、95℃で2時間反応させた。反応終了後、
40℃に温度を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサ
ン(20センチストークスのもの)を48ミリリットル
導入し、3時間反応させた。生成した固体成分をn‐ヘ
プタンで洗浄した。
記と同様に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導
入し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.2
4モル導入した。次いでn‐ヘプタン25ミリリットル
にSiCl4 0.4モルを混合して30℃、30分間
でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応
終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次いでn‐ヘプタン
を25ミリリットルにフタル酸クロライド0.024モ
ルを混合して、70℃/30分間でフラスコへ導入し、
90℃で1時間反応させた。
いでSiCl4 20ミリリットルを導入して80℃で
6時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタンで充分に
洗浄した。この成分のチタン含量は、1.21重量パー
セントであった。
したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いで上
記で得た成分を5グラム導入し、次いで(CH3)3C
Si(CH3)(OCH3)2を1.6ミリリットル導
入し、次いでTiCl4 0.52ミリリットル、更に
トリエチルアルミニウム3.0グラムをそれぞれ導入
し、30℃で2時間接触させた。接触終了後、n‐ヘプ
タンで充分洗浄して、遷移金属化合物触媒成分〔2〕を
得た。この成分中のチタン含量は、3.64重量パーセ
ントであった。
トクレーブに、脱水および脱酸素したn‐ヘプタン40
0mlを導入し、系内を15℃に冷却した後、n‐ブチ
ルリチウム0.4gおよび上記遷移金属化合物触媒成分
〔2〕を4g導入し、プロピレンを8g/Hrで0.5
時間フィードしてプロピレンによる予備重合を行なっ
た。プロピレンフィード終了後、10分間残圧重合を行
なった。終了後、n‐ヘプタンで2回洗浄した。この結
果、4gの上記遷移金属化合物触媒成分〔2〕当たり、
3.7gのポリプロピレンが予備重合されていた。
替わりにトリエチルアルミニウムを0.4gを用いたこ
と、遷移金属化合物触媒成分〔1〕の替わりに上記遷移
金属化合物触媒成分〔2〕をプロピレンにて予備重合し
たものを0.21g使用したこと、第一段および第二段
重合の重合温度および重合時間を各々75℃で75分、
70℃で80分としたこと、第二段重合の水素の仕込み
量を1.2リットルにしたこと、以外は、参考例1と同
様に実験を行なったところ、ブロック共重合体が703
g得られた。この結果は表4に示される通りである。
0ミリリットルを予備重合開始前にオートクレーブ中に
フィードし、かつ予備重合時間を2時間にしたこと以外
は、実施例6と同様に実験を行なったところ、予備重合
後で4gの遷移金属化合物触媒成分〔2〕当たり、1
4.2gのポリマーを含有し、このポリマー中に、1,
9‐デカジエンから誘導される構成単位が4.7重量%
含まれることがわかった。また、ブロック共重合体は6
71gで得られた。この結果は表4に示される通りであ
る。
を使用しなかったこと以外は、参考例5と同様に実験を
行なったところ、ブロック共重合体が698g得られ
た。この結果は表4に示される通りである。
トルエン2.4リットルを入れ、40℃で東ソーアクゾ
社製メチルアルモキサンを0.93g、遷移金属化合物
触媒成分〔3〕としてジメチルシリレンビス(2‐メチ
ル‐4,5,6,7‐テトラヒドロインデニル)ジクロ
ロジルコニウムを0.77mg仕込んだ後、プロピレン
を5kg/cm2 Gを維持するように連続的に供給しな
がら、第一段重合(プロピレン重合体(i)の生成)を
75分間行なった。次いで、未反応プロピレンをパージ
した後、1,9‐デカジエンを15ミリリッル仕込み、
引き続きプロピレンを40g/時間、エチレンを8g/
時間の速さで連続的に供給しながら、20分間第二段重
合(共重合体(ii)の生成)を40℃で行なった。重合
終了はプロピレンおよびエチレンの供給を止め、未反応
プロピレン、エチレンをパージし、メタノール−塩酸溶
液を注入して重合を停止した。その結果、226gのブ
ロック共重合体が得られた。結果は表5に示される通り
である。
ボルナジエンを9ミリリットル仕込んだこと以外は、実
施例1と同様に実験を行なった。この結果、219gの
ブロック共重合体が得られた。結果は表5に示される通
りである。
たこと以外は、実施例1と同様に実験を行なったとこ
ろ、236gのブロック共重合体が得られた。この結果
は表5に示される通りである。
アリルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2‐エンを9.
8ミリリットル仕込んだこと以外は、参考例6と同様に
実験を行なった。この結果、231gのブロック共重合
体が得られた。結果は表5に示される通りである。
4‐ジアリルシクロヘキサンを10.3ミリリットル仕
込んだこと以外は、参考例6と同様に実験を行なった。
この結果、238gのブロック共重合体が得られた。結
果は表5に示される通りである。
重合体は、従来のプロピレン系ブロック共重合体に比べ
て、耐衝撃性が優れ、かつ良好な物性のバランス(剛性
と耐衝撃性のバランス)を備えたものであることは、
「発明の概要」の項において前記したところである。
Claims (5)
- 【請求項1】下記の成分(A)および(B)、成分
(A)および(C)、または成分(A)、(B)および
(C)からなる触媒の存在下に、下記のブロック(i)
を99〜1重量%生成させる工程と、下記のブロック(i
i)を1〜99重量%生成させる工程とを実施することか
らなることを特徴とする、ブロック共重合体の製造法。 成分(A):メタロセン化合物触媒成分 成分(B):周期律表第I族〜第III族から選ばれる金
属を含む有機金属化合物触媒成分 成分(C):成分(A)に含まれる遷移金属化合物と反
応してイオン錯体を形成する化合物 ブロック(i):プロピレン含有率が100〜80重量%
であり、エチレン含有率が0〜20重量%である、プロ
ピレン重合体を形成するブロック ブロック(ii):プロピレン含有率が0〜99.9重量%
であり、エチレン含有率が99.99〜0.09重量%
であり、重合可能なオレフィン性二重結合を少なくとも
二つ有する、1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエ
ン、1,9−デカジエン、1,10−ウンデカジエン、
1,13−テトラデカジエン、1,15−ヘキサデカジ
エンあるいは一般式(I)の化合物から選ばれるポリエン
化合物の含有率が0.01〜60重量%である、共重合
体ブロック。 【化1】 (式中、zは正の整数であり、R1〜R8は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基から
なる群から選ばれる原子もしくは基を表す。但し、この
式(I)で示される化合物は、−CH=CH2で示され
る構造単位を少なくとも2つ有する。) - 【請求項2】成分(B)が、有機アルミニウム化合物お
よびアルモキサンからなる群から選ばれる、請求項1に
記載のブロック共重合体の製造法。 - 【請求項3】成分(A)が、周期律表第I族〜第III族
から選ばれる金属を含む有機金属化合物触媒成分の存在
下または不存在下に炭素数2〜20のα‐オレフィンお
よび(または)炭素数2〜20のα‐オレフィンおよび
1,7−オクタジエン、1,8−ノナジエン、1,9−
デカジエン、1,10−ウンデカジエン、1,13−テ
トラデカジエン、1,15−ヘキサデカジエンあるいは
一般式(I)の化合物から選ばれるいずれかのポリエン化
合物から実質的になるオレフィンとの接触により該オレ
フィンを重合させることからなる予備重合に付したもの
である、請求項1に記載のブロック共重合体の製造法。 【化2】 (式中、zは正の整数であり、R1〜R8は、それぞれ
独立に、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基から
なる群から選ばれる原子もしくは基を表す。但し、この
式(I)で示される化合物は、−CH=CH2で示され
る構造単位を少なくとも2つ有する。) - 【請求項4】予備重合に使用するオレフィンが、プロピ
レンである、請求項3に記載のブロック共重合体の製造
法。 - 【請求項5】成分(C)が、下記式(II)で表わされる
イオン性化合物である、請求項1〜4のいずれか1項に
記載のブロック共重合体の製造法。 〔Q〕S+〔Y〕S− 式(II) 〔ここで、Qは、イオン性化合物のカチオン成分であっ
て、カルボニウムカチオン、トリピリウムカチオン、ア
ンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニ
ウムカチオンまたはホスホニウムカチオンであり、Y
は、イオン性化合物のアニオン成分であって、ホウ素化
合物アニオン、アルミニウム化合物アニオン、ガリウム
化合物アニオン、リン酸化合物アニオン、砒素化合物ア
ニオンまたは有機アンチモン化合物アニオンであり、S
は、1、2または3の整数を示す。〕
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