JPH0892337A - ブロック共重合体およびその製造法 - Google Patents
ブロック共重合体およびその製造法Info
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- JPH0892337A JPH0892337A JP25743194A JP25743194A JPH0892337A JP H0892337 A JPH0892337 A JP H0892337A JP 25743194 A JP25743194 A JP 25743194A JP 25743194 A JP25743194 A JP 25743194A JP H0892337 A JPH0892337 A JP H0892337A
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Abstract
合体及びその効率的な製造法の提供。 【構成】 下記ブロック(i)99〜1重量%及びブロ
ック(ii)1〜99重量%からなるブロック共重合体、
並びに下記の成分A及びB、成分A及びC、又は成分
A、B及びCからなる触媒の存在下に、ブロック(i)
の生成工程と、ブロック(ii)の生成工程とを実施する
ことからなる、ブロック共重合体の製造法。 ブロック(i):プロピレン含有率100〜80重量
%、エチレン含有率0〜20重量%の、プロピレン重合
体ブロック ブロック(ii):プロピレン含有率0〜99.9重量
%、エチレン含有率99.99〜0.09重量%、所定
のポリエン化合物含有率0.01〜60重量%の共重合
体ブロック A:遷移金属化合物触媒成分 B:周期表I〜III 族金属含有有機金属化合物触媒成分 C:A中の遷移金属化合物と反応してイオン錯体を形成
する化合物
Description
物性のバランス(剛性と耐衝撃性のバランス)も良好な
プロピレン系ブロック共重合体およびその効率的な製造
法に関するものである。
品、例えばテレビケース、VTRケース、洗濯機カバー
等の家電製品の各種部品、バンパー、インストルメント
パネル、グローブボックス等の自動車内・外装部品、ス
テレオケース等の音響製品部品用素材として、プロピレ
ン系ブロック共重合体が、その優れた機械的強度、成形
性および経済性を備えているという特徴を活かし多量に
実用に供されている。
部品の高性能化・高機能化や大型化に伴って、高水準の
機械的強度バランスが要求されることが多くなりつつあ
るが、この要求を満足できるようなポリプロピレン系の
素材を提供するのが困難であることが多くなって来た。
耐衝撃性を改良する為に、後添加でゴム成分を混合する
手法があるが、この手法は耐衝撃性は改良される反面、
剛性の低下が見られ、改良後の物性のバランス(剛性と
耐衝撃性のバランス)は上記の高水準の機械的強度バラ
ンスを必ずしも満足するものとは言い難い。
プロピレン系ブロック共重合体製造時、下式(VI)で表
わされる鎖状非共役ジエンを共重合させることが提示さ
れているが、この技術の目的は、プロピレン系ブロック
共重合体に化学反応性を付与することのようであって、
この実施例で主に用いられているジエンも、7‐メチル
‐1,6‐オクタジエンに代表されるような、ジエンで
あってもオレフィン性二重結合の一つが内部に在ってそ
の重合可能性が末端二重結合に比べて事実上無視できる
もの、換言すれば重合可能なオレフィン性二重結合を二
つ未満しか有していない鎖状非共役ジエンであることか
ら、上記公報記載の技術は本発明とは全く異なる目的を
達成する為のものであると解される。
または炭素数8以下のアルキル基を示す。) 本発明の目的は、上記問題点を解決して、耐衝撃性をさ
らに改良し、剛性と耐衝撃性のバランスが優れたプロピ
レン系ブロック共重合体およびその効率的な製造法を提
供することである。
時に、重合可能なオレフィン性二重結合を少なくとも二
つ有するポリエン化合物を共重合させると、耐衝撃性が
改良できるのみではなく、剛性と耐衝撃性のバランスも
改良することができる、という思いがけない事実に基づ
くものである。
体は、下記のブロック(i)99〜1重量%およびブロ
ック(ii)1〜99重量%からなること、を特徴とする
ものである。
0〜80重量%であり、エチレン含有率が0〜20重量
%である、プロピレン重合体からなるブロック。
99.9重量%であり、エチレン含有率が99.99〜
0.09重量%であり、重合可能なオレフィン性二重結
合を少なくとも二つ有する、ポリエン化合物の含有率が
0.01〜60重量%である、共重合体からなるブロッ
ク。
の製造法は、下記の成分(A)および(B)、成分
(A)および(C)、または成分(A)、(B)および
(C)からなる触媒の存在下に、下記のブロック(i)
を99〜1重量%生成させる工程と、下記のブロック
(ii)を1〜99重量%生成させる工程とを実施するこ
とからなること、を特徴とするものである。
ら選ばれる金属を含む有機金属化合物触媒成分。
属化合物と反応してイオン錯体を形成する化合物。
0〜80重量%であり、エチレン含有率が0〜20重量
%である、プロピレン重合体からなるブロック。
99.9重量%であり、エチレン含有率が99.99〜
0.09重量%であり、重合可能なオレフィン性二重結
合を少なくとも二つ有する、ポリエン化合物の含有率が
0.01〜60重量%である、共重合体からなるブロッ
ク。 <効果>本発明によるプロピレン系ブロック共重合体
は、従来のプロピレン系ブロック共重合体に比べて、耐
衝撃性が優れ、かつ良好な物性のバランス(剛性と耐衝
撃性のバランス)を備えているものである。したがっ
て、テレビケース、VTRケース、洗濯機カバー、掃除
機ケース等の家電製品部品、バンパー、インストルメン
トパネル、グローブボックス等の自動車内・外装部品、
ステレオケース等の音響製品部品、なかでも自動車のバ
ンパー向け素材として優れた特性を有しているものであ
る。 〔発明の具体的説明〕 〔I〕ブロック共重合体 本発明によるブロック共重合体は、ブロック(i)およ
びブロック(ii)からなるものである。そして、ブロッ
ク(i)はプロピレン(およびエチレン)からなるもの
であり、ブロック(ii)はエチレンおよび特定のポリエ
ン化合物(およびプロピレン)からなるものである。上
記で「からなる」とは、挙示のブロック、すなわち
(i)および(ii)、あるいは挙示の成分、すなわちプ
ロピレン、エチレンおよびポリエン化合物、以外の合目
的的なブロックあるいは成分(詳細後記)を包含しうる
ことを意味するものである。したがって、本発明による
ブロック共重合体は、挙示の成分以外のブロックないし
成分が、各ブロック内にあるいは各ブロック間に、存在
するものをも包含するものである。
レン重合体(i)を、通常は99〜1重量%、好ましく
は95〜30重量%、特に好ましくは90〜50重量
%、の量で含み、共重合体(ii)を、通常1〜99重量
%、好ましくは5〜70重量%、特に好ましくは10〜
50重量%、の量で含むものである。
ASTM D−1238に基づいて測定したメルトフロ
ーレート(MFR)が、通常3000g/10分以下、
好ましくは0.01〜1000g/10分、特に好まし
くは0.05〜100g/10分、の範囲にあるもので
ある。 <ブロック(i)>ブロック(i)は、プロピレン含有
率が100〜80重量%、好ましくは100〜85重量
%、特に好ましくは100〜90重量%、であり、エチ
レン含有率が0〜20重量%、好ましくは0〜15重量
%、特に好ましくは0〜10重量%、であるプロピレン
重合体からなるブロックである。
およびエチレン以外の成分を包含しうるものであること
は前記した通りである。このようなプロピレンおよびエ
チレン以外の成分の代表例は、プロピレンおよび(また
は)エチレンと共重合可能な化合物、好ましくは、例え
ば(イ)炭素数4〜20のα‐オレフィン、具体的に
は、1‐ブテン、1‐ペンテン、1‐ヘキセン、3‐メ
チル‐1‐ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4‐メ
チル‐1‐ペンテン、1‐オクテン、1‐デセン、1‐
テトラデセン、1‐オクタデセンなど、(ロ)芳香族ビ
ニル化合物、具体的にはスチレン、ジメチルスチレンな
どのスチレン類、アリルベンゼン、アリルトルエンなど
のアリルベンゼン類、ビニルナフタレン類、アリルナフ
タレン類など、(ハ)脂環族ビニル化合物、具体的に
は、ビニルシクロヘキサン類、ビニルシクロペンタン
類、ビニルシクロヘプタン類、アリルノルボルナンな
ど、(ニ)環状オレフィン、具体的には、シクロペンテ
ン、シクロヘプテン、ノルボルネン、5‐メチル‐2‐
ノルボルネン、テトラシクロドデセン、2‐メチル‐
1,4,5,8‐ジメタノ‐1,2,3,4,4a,
5,8,8a‐オクタヒドロナフタレンなど、(ホ)シ
ラン系不飽和化合物、具体的には、アリルトリメチルシ
ラン、アリルトリエチルシラン、4‐トリメチルシリル
‐1‐ブテン、6‐トリメチルシリル‐1‐ヘキセン、
8‐トリメチルシリル‐1‐オクテン、10‐トリメチ
ルシリル‐1‐デセンなどが挙げられる。ここで、「…
類」、たとえば「スチレン類」、というのは、側鎖およ
び(または)核ないし環置換または非置換体を意味す
る。そして、その場合の置換基は、たとえば低級アルキ
ル基(特に炭素数1〜4程度のもの)、低級アルコキシ
基、トリフルオロメチル基またはハロゲン原子、特に低
級アルキル基、が好ましい。
いられる。これらのうち、1‐ブテン、3‐メチル‐1
‐ブテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、4‐メチル‐1
‐ペンテン、ビニルシクロヘキサン、ジメチルスチレ
ン、アリルトリメチルシラン、アリルナフタレンなどが
好ましく用いられる。特に好ましいものとしては、1‐
ブテン、3‐メチル‐1‐ブテンおよび4‐メチル‐1
‐ペンテン等が挙げられる。
α‐オレフィン等の成分を組み合わせて使用する場合の
その含量は、本発明の効果を損わない限り任意である
が、好ましくは10重量%まで(ブロック(i)基準)
である。
てアイソタクチック構造のものであっても、主としてシ
ンジオタクチック構造のものであってもよい。 <ブロック(ii)>ブロック(ii)は、プロピレン含有
率が0〜99.9重量%、好ましくは0〜99.5重量
%、特に好ましくは0〜99重量%であり、エチレン含
有率が99.99〜0.09重量%、好ましくは99.
9〜0.45重量%、特に好ましくは99.5〜0.9
重量%であり、重合可能なオレフィン性二重結合を少な
くとも二つ有するポリエン化合物の含有率が0.01〜
60重量%、好ましくは0.05〜50重量%、特に好
ましくは0.1〜40重量%である共重合体からなるブ
ロックである。上記ブロック(i)及びブロック(ii)
からなる本発明のブロック共重合体中にはポリエン化合
物が0.001〜20重量%、好ましくは0.005〜
15重量%、特に好ましくは0.01〜10重量%、含
まれている。
ない限りエチレンおよびプロピレン以外のα‐オレフィ
ンを少量(例えば、10重量%(ブロック(ii)基準)
まで)共重合させたものであってもよい。このようなα
‐オレフィンとしては、炭素数4〜20のα‐オレフィ
ン、好ましくは、例えば1‐ブテン、1‐ペンテン、1
‐ヘキセン、1‐オクテン、1‐デセン、3‐メチル‐
1‐ブテン、4‐メチル‐1‐ペンテンなどが挙げられ
る。
合物との組成比は、例えば重合時に消費されるプロピレ
ン、エチレン、ポリエン化合物の量を測定することによ
り算出することができる。具体的には、重合器中に供給
したプロピレン、エチレンおよびポリエン化合物量と、
重合器中に残存したプロピレン、エチレンおよびポリエ
ン化合物とをガスクロマトグラフィーにより測定した量
と、から計算により算定することができる。 <<ポリエン化合物>>ブロック(ii)を形成する、重合可
能なオレフィン性二重結合を少なくとも二つ有するポリ
エン化合物としては、下記一般式(I)〜(IV)で表わ
される群から選ばれるものを用いることができる。ここ
で「重合可能なオレフィン性二重結合」とは、後述する
触媒により重合可能なオレフィン性二重結合を意味す
る。
0または正の整数であり、t、v、wおよびyは、それ
ぞれ独立に、0または1であり、zは正の整数であり、
R1 〜R48は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子および炭化水素基からなる群から選ばれる原子もしく
は基を表し、R37〜R40は、互いに結合して単環または
多環を形成していてもよく、かつ該単環または多環が二
重結合を有していてもよく、またR37とR38および(ま
たは)R39とR40それぞれでアルキリデン基を形成して
いてもよい。但し、式(III )で示される化合物は、−
CH=CH2 で示される構造単位を少なくとも1つ有
し、式(IV)で示される化合物は、−CH=CH2 で示
される構造単位を少なくとも2つ有する。) 一般式(I)〜(IV)の化合物は、製造の際に使用する
触媒によって好ましく使用されるものが異なるのが一般
的である。本発明に使用する触媒については後述する
が、3種の触媒系、すなわち(1)三塩化チタン系触媒
系、(2)マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必須
成分とする触媒系及び(3)メタロセン触媒系につい
て、上記触媒系(1)及び(2)を使用する場合は、上
記一般式(I)および(IV)で表わされる化合物が、上
記触媒系(3)を使用する場合は上記一般式(I)、
(II)、(III )および(IV)、特には(I)および
(II)、で表わされる化合物が、好ましく使用される。 (i)一般式(I)の化合物 上記一般式(I)において、p、qおよびrは、それぞ
れ独立して、0または正の倍数であり、好ましくは1≦
p+q+r≦26、特に好ましくは4≦p+q+r≦1
6、を満足する数であり、R1 〜R4 は、それぞれ独立
して、水素原子、ハロゲン原子および炭化水素基からな
る群から選ばれる原子もしくは基を表す。ここで、ハロ
ゲン原子としては、たとえば、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子およびヨウ素原子を挙げることができる。ま
た、炭化水素基としては、それぞれ独立して、通常は炭
素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数3〜6のシク
ロアルキル基、および芳香族炭化水素基(フェニルまた
はナフチル基、あるいはこれらの低級アルキル置換体が
好ましい。また、低級アルキレン基、特にメチレン基を
介する芳香族基、たとえばベンジル基、も本発明では芳
香族基の範疇に入れるものとする)を挙げることがで
き、アルキル基の具体的な例としては、メチル基、エチ
ル基、イソプロピル基、イソブチル基、アミル基を挙げ
ることができ、シクロアルキル基の具体的な例として
は、シクロヘキシル基、シクロプロピル基、シクロブチ
ル基、シクロペンチル基を挙げることができ、芳香族炭
化水素基としては、フェニル基、ベンジル基、ナフタレ
ン基等、またはこれらの誘導体を挙げることができる。
できるが、式(I)において、非共役構造になるように
構成順序をとることが好ましい。
ては、1,6‐ヘプタジエン、1,7‐オクタジエン、
1,8‐ノナジエン、1,9‐デカジエン、1,10‐
ウンデカジエン、1,13‐テトラデカジエン、1,1
5‐ヘキサデカジエン、4‐メチル‐1,9‐デカジエ
ン、4,4‐ジメチル‐1,9‐デカジエン、1,5,
9‐デカトリエン、5‐アリル‐1,9‐デカジエン等
が挙げられる。 (ii)一般式(II)の化合物 前記一般式(II)において、tは0または1であり、好
ましくは0である。また、uは0または正の整数であ
り、好ましくは0〜3である。そして、vは0または1
である。R5 〜R20は、それぞれ独立して、水素原子、
ハロゲン原子および炭化水素基からなる群から選ばれる
原子もしくは基を表す。ここで、ハロゲン原子として
は、たとえば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子および
ヨウ素原子を挙げることができる。また、炭化水素基と
しては、それぞれ独立して、通常は炭素原子数1〜6の
アルキル基、炭素原子数3〜6のシクロアルキル基、お
よび芳香族炭化水素基(フェニルまたはナフチル基、あ
るいはこれらの低級アルキル置換体が好ましい。また、
低級アルキレン基、特にメチレン基を介する芳香族基、
たとえばベンジル基、も本発明では芳香族基の範疇に入
れるものとする)を挙げることができ、アルキル基の具
体的な例としては、メチル基、エチル基、イソプロピル
基、イソブチル基、アミル基を挙げることができ、シク
ロアルキル基の具体的な例としては、シクロヘキシル
基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチ
ル基を挙げることができ、芳香族炭化水素基としては、
フェニル基、ベンジル基、ナフタレン基等、またはこれ
らの誘導体を挙げることができる。
〔2,2,1〕ヘプト‐2,5‐ジエン誘導体、(2)
テトラシクロ〔4,4,0,12,5 ,17,10〕‐3,8
‐ドデカジエン誘導体、(3)ヘキサシクロ〔6,6,
1,13,6 ,110,13 ,02,7 ,09,14〕‐4,11‐
ヘプタデカジエン誘導体などを挙げることができる。以
下は、このような化合物の好ましい具体的な例である。
は0である。また、xは0または正の整数であり、好ま
しくは0〜3である。そして、yは0または1である。
R21〜R40は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン
原子および炭化水素基からなる群から選ばれる原子もし
くは基を表す。ここでハロゲン原子としては、たとえ
ば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子
を挙げることができる。また、炭化水素基としては、そ
れぞれ独立して、通常は炭素原子数1〜6のアルキル基
またはアルケニル基、炭素原子数3〜6のシクロアルキ
ル基、芳香族炭化水素基(フェニルまたはナフチル基、
あるいはこれらの低級アルキル置換体が好ましい。ま
た、低級アルキレン基、特にメチレン基を介する芳香族
基、たとえばベンジル基、も本発明では芳香族基の範疇
に入れるものとする)を挙げることができる。アルキル
基の具体的な例としては、メチル基、エチル基、イソプ
ロピル基、イソブチル基、アリル基を挙げることがで
き、アルケニル基の具体的な例としては、ビニル基、プ
ロペニル基、ブテニル基、ヘプテニル基、オクテニル基
などを挙げることができ、シクロアルキル基の具体的な
例としては、シクロヘキシル基、シクロプロピル基、シ
クロブチル基、シクロペンチル基を挙げることができ、
芳香族炭化水素基としては、フェニル基、ベンジル基、
ナフタレン基等、またはこれらの誘導体を挙げることが
できる。
または多環を形成していてもよく、かつ該単環または多
環が二重結合を有していてもよい。このような単環また
は多環としては、以下に挙げるものを例示することがで
きる。これらの環は、低級アルキル基たとえばメチル基
あるいは低級アルコキシ基などの置換基を有していても
よい。
子は、R37〜R40で示される基が結合している脂環構造
の炭素原子を示す。
R40それぞれでアルキリデン基を形成していてもよい。
このようなアルキリデン基は、通常は炭素原子数2〜4
のアルキリデン基をあげることができ、その具体的な例
としては、エチリデン基、プロピリデン基、イソプロピ
リデン基およびイソブチリデン基を挙げることができ
る。
CH=CH2 で示される構造単位を少なくとも1つ有す
る。
エン誘導体 (2)5‐アリルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2‐
エン誘導体 (3)8‐ビニルテトラシクロ〔4,4,0,12,5 ,
17,10〕‐3‐ドデセン誘導体 (4)8‐アリルテトラシクロ〔4,4,0,12,5 ,
17,10〕‐3‐ドデセン誘導体 などを挙げることができる。以下は、このような化合物
の好ましい具体的な例である。
1〜10、特に好ましくは1〜7である。R41〜R
46は、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子およ
び炭化水素基からなる群から選ばれる原子もしくは基を
表す。ここでハロゲン原子としては、たとえば、フッ素
原子、塩基原子、臭素原子およびヨウ素原子を挙げるこ
とができる。また、炭素原子としては、それぞれ独立し
て、通常は炭素数1〜6のアルキル基またはアルケニル
基、炭素数3〜6のシクロアルキル基、芳香族炭化水素
基を挙げることができる。これら基の具体的な例として
は、前記一般式(III )の化合物の中のR21〜R40と同
様なものを例示することができる。
H=CH2 で示される構造単位を少なくとも2つ有す
る。
の好ましい具体的な例である。
‐ジビニルシクロヘキサン、1‐アリル‐4‐ビニルシ
クロヘキサン、1,4‐ジアリルシクロヘキサン、1,
5‐ジビニルシクロオクタン、1,5‐ジアリルシクロ
オクタンなどを挙げることができる。
物の中でも、1,7‐オクタジエン、1,8‐ノナジエ
ン、1,9‐デカジエン、1,13‐テトラデカジエ
ン、1,5,9‐デカトリエン、ビシクロ〔2,2,
1〕ヘプト‐2‐エン(ノルボルナジエン)、テトラシ
クロ〔4,4,0,12,5 ,17,10〕‐3,8‐ドデカ
ジエン、5‐ビニルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2
‐エン、5‐アリルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2
‐エン、5‐ビニルテトラシクロ〔4,4,0,
12,5 ,17,10〕‐3‐ドデセン、8‐アリルテトラシ
クロ〔4,4,0,12,5,17,10〕‐3‐ドデセン、
1,4‐ジビニルシクロヘキサン、1,4‐ジアリルシ
クロヘキサン、1,5‐ジビニルシクロオクタン、1,
5‐ジアリルシクロオクタン等が特に好ましい。
フィン性二重結合の一部が内部に在ってその重合可能性
が末端二重結合に比べて事実上無視できるもの、換言す
れば、重合可能なオレフィン性二重結合を一分子中二つ
未満しか有しないジエン化合物、例えば、1,4‐ヘキ
サジエン、5‐メチル‐1,4‐ヘキサジエン、7‐メ
チル‐1,6‐オクタジエン等のポリエン化合物は、本
発明においては全く効果が認められない(比較例2参
照)。 〔II〕ブロック共重合体の製造 本発明によるブロック共重合体の製造は、合目的的な任
意の方法によって実施することができる。
(A)および(B)、成分(A)および(C)、または
成分(A)、(B)および(C)からなる触媒の存在下
に、ブロック(i)を生成させる工程と、ブロック(i
i)を生成させる工程とを実施することからなるもので
ある。
ら選ばれる金属を含む有機金属化合物触媒成分。
属化合物と反応してイオン錯体を形成する化合物。
は前述の通りである。 <触媒>本発明で使用される触媒は、成分(A)および
(B)、成分(A)および(C)、または成分(A)、
(B)および(C)からなるものである。ここで、「か
らなるもの」とは、挙示の成分以外の合目的的な他の成
分の共存を排除しない。 <<成分(A)>>成分(A)としては、周期律表IVB
〜VIB族から選ばれる遷移金属を含む化合物が挙げら
れ、好ましくはTi、ZrおよびHfから選ばれる少な
くとも一種の遷移金属を含む化合物が挙げられる。
は、遷移金属化合物に基くものである限り、あらゆる公
知のα‐オレフィン重合触媒用の触媒成分が挙げられ
る。本発明で好ましいものとしては、例えば、以下に記
載の遷移金属化合物触媒成分〔1〕〜〔3〕を挙げるこ
とができる。 〔イ〕遷移金属化合物触媒成分〔1〕 この明細書でこの群に分類しているものは、従来公知の
三塩化チタン系触媒成分である。
は、TiCl4を、水素で還元したもの〔TiCl
3(H)〕、チタン金属で還元したもの〔TiCl
3(T)〕、アルミニウム金属で還元したもの〔TiC
l3(A)〕、および有機アルミニウム化合物で還元し
たもの(例えばジエチルアルミニウムクロライド還元に
よるTiCl3)などその他多くの種類がある。本発明
においては、使用するTiCl3の種類によって触媒活
性に差が生ずる場合があって、得られる触媒性能は必ず
しも同一とはならないが、いわゆるチーグラー触媒(チ
ーグラー・ナッタ触媒を含む)の三塩化チタン系触媒成
分として使用しうるものはすべて使用することができ
る。従って、この三塩化チタン系触媒成分は純粋にTi
Cl3である必要はなく、例えばTiCl3(A)のよ
うに1/3モルのAlCl3が付加したものでも、ある
いは事後的に電子供与体等の補助成分を導入したもので
もよく、また不可避的にあるいは目的意識的に少量の未
還元のTiCl4または過還元のTiCl2あるいは、
還元剤の酸化生成物等を含むものであってもよい。 〔ロ〕遷移金属化合物触媒成分〔2〕 遷移金属化合物成分〔2〕は、マグネシウム、チタンお
よびハロゲンを必須成分として含有する触媒成分であ
る。
としては公知のものが使用できる。例えば、特開昭53
−45688号、同54−3894号、同54−310
92号、同54−39483号、同54−94591
号、同54−118484号、同54−131589
号、同55−75411号、同55−90510号、同
55−90511号、同55−127405号、同55
−147507号、同55−155003号、同56−
18609号、同56−70005号、同56−720
01号、同56−86905号、同56−90807
号、同56−155206号、同57−3803号、同
57−34103号、同57−92007号、同57−
121003号、同58−5309号、同58−531
0号、同58−5311号、同58−8706号、同5
8−27732号、同58−32604号、同58−3
2605号、同58−67703号、同58−1172
06号、同58−127708号、同58−18370
8号、同58−183709号、同59−149905
号、同59−149906号各公報等に記載のものが使
用される。
となるマグネシウム化合物としては、マグネシウムハラ
イド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシ
ウムハライド、マグネシウムオキシハライド、ジアルキ
ルマグネシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウ
ム、マグネシウムのカルボン酸塩等があげられる。これ
らのマグネシウム化合物の中でもマグネシウムハライド
が好ましい。
般式Ti(OR)4-m Xm(ここで、Rは炭化水素残基
であり、好ましくは炭素数1〜10程度のものであり、
Xはハロゲンを示し、mは0≦m≦4の数を示す。)で
表わされる化合物があげられる。具体例としては、Ti
Cl4、TiBr4、Ti(OC2H5)Cl3、Ti
(OC2H5)2Cl2、Ti(OC2H5)3Cl、
Ti(O−iC3H 7)Cl3、Ti(O−nC
4H9)Cl3、Ti(O−nC4H9)2Cl2、T
i(OC2H5)Br3、Ti(OC2H5)(OC4
H9)2Cl、Ti(O−nC4H9)3Cl、Ti
(O−C6H5)Cl3、Ti(O−iC4H9)2C
l2、Ti(OC5H11)Cl3、Ti(OC6H13)
Cl3、Ti(OC2H5)4、Ti(O−nC
3H7)4、Ti(O−nC4H9)4、Ti(O−i
C4H9)4、Ti(O−nC6H13)4、Ti(O−
nC8H17)4、Ti〔OCH2CH(C2H5)C4
H9〕4等がある。
ンを示す)に後述する電子供与体を反応させた分子化合
物を用いることもできる。具体例としては、TiCl4
・CH3COC2H5、TiCl4・CH3CO2C2
H5、TiCl4・C6H5NO2、TiCl4・CH
3COCl、TiCl4・C6H5COCl、TiCl
4・C6H5COCl、TiCl4・C6H5CO2C
2H5、TiCl4・ClCOC2H5、TiCl4・
C4H4O等が挙げられる。
のは、TiCl4、Ti(OEt)4、Ti(OBu)
4、Ti(OBu)Cl3等である。
(または)チタンのハロゲン化合物から供給されるのが
普通であるが、アルミニウムのハロゲン化物やケイ素の
ハロゲン化物、リンのハロゲン化物といった公知のハロ
ゲン化剤から供給することもできる。そして、ハロゲン
は、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素又はこれらの混合物で
あってもよく、特に塩素が好ましい。
〔2〕は、上記必須成分の他にSiCl4、CH3Si
Cl3、メチルハイドロジェンポリシロキサン等のケイ
素化合物、Al(Oi−C3H7)3、AlCl3、A
lBr3、Al(OC2H5)3、Al(OCH3)2
Cl等のアルミニウム化合物、B(OC6H5)3等の
ホウ素化合物等の他成分の使用も可能であり、これらが
ケイ素、アルミニウムおよびホウ素等の成分として遷移
金属化合物触媒成分〔2〕中に残存することは差し支え
ない。
を製造する場合に、電子供与体を所謂内部ドナーとして
使用して製造することもできる。
に利用できる電子供与体(内部ドナー)としては、アル
コール類、フェノール類、ケトン類、アルデヒド類、カ
ルボン酸類、有機酸又は無機酸類のエステル類、エーテ
ル類、酸アミド類、酸無水物類のような含酸素電子供与
体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネートの
ような含窒素電子供与体などを例示することができる。
ノール、プロパノール、ペンタノール、ヘキサノール、
オクタノール、ドデカノール、オクタデシルアルコー
ル、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、
クミルアルコール、イソプロピルベンジルアルコールな
どの炭素数1ないし18のアルコール類、(ロ)フェノ
ール、クレゾール、キシレノール、エチルフェノール、
プロピルフェノール、クミルフェノール、ノニルフェノ
ール、ナフトールなどのアルキル基を有してよい炭素数
6ないし25のフェノール類、(ハ)アセトン、メチル
エチルケトン、メチルイソブチルケトン、アセトフェノ
ン、ベンゾフェノンなどの炭素数3ないし15のケトン
類、(ニ)アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、
オクチルアルデヒド、ベンズアルデヒド、トルアルデヒ
ド、ナフトアルデヒドなどの炭素数2ないし15のアル
デヒド類、(ホ)ギ酸メチル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸ビニル、酢酸エチルセロソルブ、酢酸プロピ
ル、酢酸オクチル、酢酸シクロヘキシル、プロピオン酸
エチル、酪酸メチル、吉草酸エチル、ステアリン酸エチ
ル、クロル酢酸メチル、ジクロル酢酸エチル、メタクリ
ル酸メチル、クロトン酸エチル、シクロヘキサンカルボ
ン酸エチル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香
酸エチルセロソルブ、安息香酸プロピル、安息香酸ブチ
ル、安息香酸オクチル、安息香酸シクロヘキシル、安息
香酸フェニル、安息香酸ベンジル、トルイル酸メチル、
トルイル酸エチル、トルイル酸アミル、エチル安息香酸
エチル、アニス酸メチル、アニス酸エチル、エトキシ安
息香酸エチル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、
フタル酸ジヘプチル、γ‐ブチロラクトン、α‐バレロ
ラクトン、クマリン、フタリド、炭酸エチレンなどの炭
素数2ないし20の有機酸エステル類、(ヘ)ケイ酸エ
チル、ケイ酸ブチル、フェニルトリエトキシシラン、ジ
フェニルジメトキシシラン、第三ブチルメチルジメトキ
シシランなどのケイ酸エステルまたはシランのようなケ
イ素化合物類、(ト)アセチルクロリド、ベンゾイルク
ロリド、トルイル酸クロリド、アニス酸クロリド、塩化
フタロイル、イソ塩化フタロイルなどの炭素数2ないし
15の酸ハライド類、(チ)メチルエーテル、エチルエ
ーテル、イソプロピルエーテル、ブチルエーテル、アミ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、アニソール、ジフェ
ニルエーテルなどの炭素数2ないし20のエーテル類、
(リ)酢酸アミド、安息香酸アミド、トルイル酸アミド
などの酸アミド類、(ヌ)メチルアミン、エチルアミ
ン、ジエチルアミン、トリブチルアミン、ピペリジン、
トリベンジルアミン、アニリン、ピリジン、ピコリン、
テトラメチルエチレンジアミンなどのアミン類、(ル)
アセトニトリル、ベンゾニトリル、トルニトリルなどの
ニトリル類、(ヲ)(CH3)CH(OCH3)2、C
H2(CH2OCH3)2、(i−C3H7)2C(C
H2OCH3)2、(i−C4H9)2C(CH2OC
H3)2、(C6H5)C(OCH3)3、(C
6H5)2C(OCH3)2、(C6H5)C(OC2
H5)3、
(OC2H5)2CH2CH(OC2H5)2、CH2
(OCH3)C(i−C3H7)2CH2(OC
H 3)、CH2(OCH3)C(i−C4H9)2CH
2(OCH3)などのポリエーテル類などを挙げること
ができる。これら電子供与体は、2種以上用いることが
できる。これらの中で好ましいのは有機酸エステル、酸
ハライドおよびケイ素化合物であり、特に好ましいのは
酢酸エチルセロソルブ、フタル酸エステル、フタル酸ハ
ライドおよび有機アルコキシケイ素である。
められるかぎり任意のものでありうるが、一般的には、
次の範囲内が好ましい。
シウム化合物の使用量に対してモル比で1×10-4〜1
000の範囲内がよく、好ましくは0.01〜10の範
囲内である。
する場合は、その使用量はチタン化合物および(また
は)マグネシウム化合物がハロゲンを含む、含まないに
もかかわらず、使用するマグネシウムの使用量に対して
モル比で1×10-2〜1000の範囲内がよく、好まし
くは0.1〜100の範囲内である。
ウムおよびホウ素化合物の使用量は、上記のマグネシウ
ム化合物の使用量に対してモル比で1×10-3〜100
の範囲内がよく、好ましくは0.01〜1の範囲内であ
る。
ム化合物の使用量に対してモル比で1×10-3〜10の
範囲内がよく、好ましくは0.01〜5の範囲内であ
る。
チタン源、マグネシウム源およびハロゲン源、更には必
要により電子供与体等の他成分を用いて、例えば以下の
様な製造法により製造される。
応じて電子供与体とチタン含有化合物とを接触させる方
法。
ン化リン化合物で処理し、それにハロゲン化マグネシウ
ム、電子供与体、チタンハロゲン含有化合物を接触させ
る方法。
テトラアルコキシドおよび特定のポリマーケイ素化合物
を接触させて得られる固体成分に、チタンハロゲン化合
物およびまたはケイ素のハロゲン化合物を接触させる方
法。
(VII )で示されるものが適当である。
はこのポリマーケイ素化合物の粘度が1〜100センチ
ストークス程度となるような重合度を示す) これらのうちでは、メチルハイドロジェンポリシロキサ
ン、1,3,5,7‐テトラメチルシクロテトラシロキ
サン、1,3,5,7,9‐ペンタメチルシクロペンタ
シロキサン、エチルハイドロジェンポリシロキサン、フ
ェニルハイドロジェンポリシロキサン、シクロヘキシル
ハイドジェンポリシロキサン、等が好ましい。
ラアルコキシドおよび電子供与体で溶解させて、ハロゲ
ン化剤またはチタンハロゲン化合物で析出させた固体成
分に、チタン化合物を接触させる方法。
シウム化合物をハロゲン化剤、還元剤等と作用させた
後、これに必要に応じて電子供与体とチタン化合物とを
接触させる方法。
ハロゲン化剤および/またはチタン化合物を電子供与体
の存在下もしくは不存在下に接触させる方法。
の調製は、通常−70〜200℃、好ましくは−50〜
150℃、の温度で行なわれる。 〔ハ〕遷移金属化合物触媒成分〔3〕 この明細書中で遷移金属化合物触媒成分〔3〕として分
類しているのは、メタロセン化合物である。
は、下記一般式(VIII)、(IX)または(X)で示され
るシクロペンタジエニル化合物またはこれらの誘導体あ
るいは下記一般式(XI)で示される化合物またはこれら
の誘導体を挙げることができる。
移金属、好ましくはTi、Zrまたはハフニウム、を示
し、Cpはシクロペンタジエニル基、置換シクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、置換インデニル基、テトラ
ヒドロインデニル基、置換テトラヒドロインデニル基、
フルオレニル基または置換フルオレニル基を示す。
R1 、R2 、R3 およびR4 は、それぞれ独立して、水
素原子、酸素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のア
ルキル基、炭素数1〜20のアルコキシ基、炭素数6〜
20のアリール基、アルキルアリール基もしくはアリー
ルアルキル基、炭素数1〜20のアシルオキシ基、アリ
ル基、置換アリル基、アセチルアセトナート基、置換ア
セチルアセトナート基、けい素原子を含む置換基、ある
いはカルボニル、酸素分子、窒素分子、ルイス塩基、鎖
状不飽和炭化水素又は環状不飽和炭化水素等の配位子を
示し、Aは共有結合による架橋を示す。a、bおよびc
はそれぞれ0〜3の整数、dおよびeはそれぞれ0〜2
の整数、fは0〜6の整数、g、h、iおよびjはそれ
ぞれ0〜4の整数を示す。R1 、R2 、R3およびR4
はその2以上が互いに結合して環を形成していてもよ
い。上記Cpが置換基を有する場合には、当該置換基は
炭素数1〜20のアルキル基が好ましい。式(IX)およ
び式(X)において、2つのCpは同一のものであって
もよく、互いに異なるものであってもよい。) 上記式(VIII)〜(X)における置換シクロペンタジエ
ニル基としては、例えば、メチルシクロペンタジエニル
基、エチルシクロペンタジエニル基、イソプロピルシク
ロペンタジエニル基、1,2‐ジメチルシクロペンタジ
エニル基、テトラメチルシクロペンタジエニル基、1,
3‐ジメチルシクロペンタジエニル基、1,2,3‐ト
リメチルシクロペンタジエニル基、1,2,4‐トリメ
チルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペン
タジエニル基、トリメチルシリルシクロペンタジエニル
基などが挙げられる。R1 〜R4 の具体例としては、例
えば、(イ)ハロゲン原子としてフッ素原子、塩素原
子、臭素原子、ヨウ素原子、(ロ)炭素数1〜20のア
ルキル基としてメチル基、エチル基、n‐プロピル基、
iso‐プロピル基、n‐ブチル基、オクチル基、2‐
エチルヘキシル基、(ハ)炭素数1〜20のアルコキシ
基としてメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブト
キシ基、フェノキシ基、(ニ)炭素数6〜20のアリー
ル基、アルキルアリール基もしくはアリールアルキル基
としてフェニル基、トリル基、キシリル基、ベンジル
基、(ホ)炭素数1〜20のアシルオキシ基としてヘプ
タデシルカルボニルオキシ基、(ヘ)けい素原子を含む
置換基としてトリメチルシリル基、(トリメチルシリ
ル)メチル基、(ト)ルイス塩基としてジメチルエーテ
ル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類、テトラヒドロチオフェン等のチオエーテル類、エ
チルベンゾエート等のエステル類、アセトニリトル、ベ
ンゾニトリル等のニトリル類、トリメチルアミン、トリ
エチルアミン、トリブチルアミン、N,N‐ジメチルア
ニリン、ピリジン、2,2′‐ピペリジン、フェナント
ロリン等のアミン類、トリエチルホスフィン、トリフェ
ニルホスフィン等のホスフィン類、(チ)鎖状不飽和炭
化水素としてエチレン、ブタジエン、1‐ペンテン、イ
ソプレン、ペンタジエン、1‐ヘキセン及びこれらの誘
導体、(リ)環状不飽和炭化水素としてベンゼン、トル
エン、キシレン、シクロヘプタトリエン、シクロオクタ
ジエン、シクロオクタトリエン、シクロオクタテトラエ
ン及び(ヌ)これらの誘導体などが挙げられる。Aの共
有結合による架橋としては、例えばメチレン架橋、ジメ
チルメチレン架橋、エチレン架橋、ジメチルシリレン架
橋、ジメチルゲルミレン架橋、ジメチルスタニレン架橋
等が挙げられる。
の及びこれら化合物のジルコニウムをチタニウム又はハ
フニウムで置換した化合物が挙げられる。 (i) 式(VIII)の化合物 (1)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリメチ
ルジルコニウム、(2)(ペンタメチルシクロペンタジ
エニル)トリフェニルジルコニウム、(3)(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニウ
ム、(4)(ペンタメチルシクロペンタジエニル)トリ
クロロジルコニウム、(5)(ペンタメチルシクロペン
タジエニル)トリメトキシジルコニウム、(6)(シク
ロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、(7)
(シクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウム、
(8)(シクロペンタジエニル)トリベンジルジルコニ
ウム、(9)(シクロペンタジエニル)トリクロロジル
コニウム、(10)(シクロペンタジエニル)トリメトキ
シジルコニウム、(11)(シクロペンタジエニル)ジメ
チル(メトキシ)ジルコニウム、(12)(メチルシクロ
ペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、(13)(メ
チルシクロペンタジエニル)トリフェニルジルコニウ
ム、(14)(メチルシクロペンタジエニル)トリベンジ
ルジルコニウム、(15)(メチルシクロペンタジエニ
ル)トリクロロジルコニウム、(16)(メチルシクロペ
ンタジエニル)ジメチル(メトキシ)ジルコニウム、
(17)(ジメチルシクロペンタジエニル)トリクロロジ
ルコニウム、(18)(トリメチルシクロペンタジエニ
ル)トリクロロジルコニウム、(19)(トリメチルシリ
ルシクロペンタジエニル)トリメチルジルコニウム、
(20)(テトラメチルシクロペンタジエニル)トリクロ
ロジルコニウム。 (ii) 式(IX)の化合物 (1)ビス(シクロペンタジエニル)ジメチルジルコニ
ウム、(2)ビス(シクロペンタジエニル)ジフェニル
ジルコニウム、(3)ビス(シクロペンタジエニル)ジ
エチルジルコニウム、(4)ビス(シクロペンタジエニ
ル)ジベンジルジルコニウム、(5)ビス(シクロペン
タジエニル)ジメトキシジルコニウム、(6)ビス(シ
クロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、(7)ビ
ス(シクロペンタジエニル)ジヒドリドジルコニウム、
(8)ビス(シクロペンタジエニル)モノクロロモノヒ
ドリドジルコニウム、(9)ビス(メチルシクロペンタ
ジエニル)ジメチルジルコニウム、(10)ビス(メチル
シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、(11)
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジベンジルジルコ
ニウム、(12)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニ
ル)ジメチルジルコニウム、(13)ビス(ペンタメチル
シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム、(14)
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジベンジル
ジルコニウム、(15)ビス(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)クロロメチルジルコニウム、(16)ビス(ペ
ンタメチルシクロペンタジエニル)ヒドリドメチルジル
コニウム、(17)(シクロペンタジエニル)(ペンタメ
チルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム。 (iii) 式(X)の化合物 (1)メチレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウ
ム、(2)エチレンビス(インデニル)ジクロロジルコ
ニウム、(3)エチレンビス(インデニル)モノクロロ
モノヒドリドジルコニウム(4)エチレンビス(インデ
ニル)クロロメチルジルコニウム、(5)エチレンビス
(インデニル)クロロメトキシジルコニウム、(6)エ
チレンビス(インデニル)ジエトキシジルコニウム、
(7)エチレンビス(インデニル)ジメチルジルコニウ
ム、(8)エチレンビス(4,5,6,7‐テトラヒド
ロインデニル)ジクロロジルコニウム、(9)エチレン
ビス(2‐メチルインデニル)ジクロロジルコニウム、
(10)エチレンビス(2‐エチルインデニル)ジクロロ
ジルコニウム、(11)エチレン(2,4‐ジメチルシク
ロペンタジエニル)(3′,5′‐ジメチルシクロペン
タジエニル)ジクロロジルコニウム、(12)エチレン
(2‐メチル‐4‐tert‐ブチルシクロペンタジエニ
ル)(3′‐tert‐ブチル‐5′‐メチルシクロペンタジ
エニル)ジクロロジルコニウム、(13)エチレン(2,
3,5‐トリメチルシクロペンタジエニル)(2′,
4′,5′‐トリメチルシクロペンタジエニル)ジクロ
ロジルコニウム、(14)イソプロピリデンビス(インデ
ニル)ジクロロジルコニウム、(15)イソプロピリデン
ビス(2,4‐ジメチルシクロペンタジエニル)(3′,
5′‐ジメチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコ
ニウム、(16)イソプロピリデンビス(2‐メチル‐4
‐tertブチルシクロペンタジエニル)(3′‐tertブチ
ル‐5‐メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコ
ニウム、(17)イソプロピリデン(シクロペンタジエニ
ル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウム、(18)シ
クロヘキシリデン(2,5‐ジメチルシクロペンタジエ
ニル)(3′,4′‐ジメチルシクロペンタジエニル)
ジクロロジルコニウム、(19)ジメチルシリレンビス
(インデニル)ジクロロジルコニウム、(20)ジメチル
シリレンビス(4,5,6,7‐テトラヒドロインデニ
ル)ジクロロジルコニウム、(21)ジメチルシリレンビ
ス(2‐メチルインデニル)ジクロロジルコニウム、
(22)ジメチルシリレンビス(2‐メチル‐4,5,
6,7‐テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウ
ム、(23)ジメチルシリレン(2,4‐ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3′,5′‐ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジクロロジルコニウム、(24)フェニルメチ
ルシリレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、
(25)フェニルメチルシリレンビス(4,5,6,7‐
テトラヒドロインデニル)ジクロロジルコニウム、(2
6)フェニルメチルシリレン(2,4‐ジメチルシクロ
ペンタジエニル)(3′,5′‐ジメチルシクロペンタ
ジエニル)ジクロロジルコニウム、(27)フェニルメチ
ルシリレン(2,3,5‐トリメチルシクロペンタジエ
ニル)(2′,4′,5′‐トリメチルシクロペンタジ
エニル)ジクロロジルコニウム、(28)ジフェニレンシ
リレンビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、(2
9)テトラメチルジシリレンビス(インデニル)ジクロ
ロジルコニウム、(30)テトラメチルジシリレンビス
(3‐メチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニ
ウム、(31)ジシクロヘキシルシリレンビス(インデニ
ル)ジクロロジルコニウム、(32)ジシクロヘキシルシ
リレンビス(2‐メチルインデニル)ジクロロジルコニ
ウム、(33)ジシクロヘキシルシリレンビス(2,4,
7‐トリメチルインデニル)ジクロロジルコニウム、
(34)ジメチルゲルマニウムビス(インデニル)ジクロ
ロジルコニウム、(35)ジメチルゲルマニウム(シクロ
ペンタジエニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウ
ム、(36)メチルアルミニウムビス(インデニル)ジク
ロロジルコニウム、(37)フェニルアルミニウムビス
(インデニル)ジクロロジルコニウム、(38)フェニル
ホスフィノビス(インデニル)ジクロロジルコニウム、
(39)エチレンボラノビス(インデニル)ジクロロジル
コニウム、(40)フェニルアミノビス(インデニル)ジ
クロロジルコニウム、(41)フェニルアミノ(シクロペ
ンタジエニル)(フルオレニル)ジクロロジルコニウ
ム。 (iv) 式(XI)の化合物 テトラベンジルジルコニウム、ビス(2,5‐ジ‐t‐
ブチルフェノキシ)ジメチルジルコニウム。
の塩素を臭素、ヨウ素、ヒドリド、メチルあるいはフェ
ニル等に置きかえたものも使用可能である。
2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、炭化水素
あるいはハロゲン化炭化水素に希釈して用いてもよい。
本発明で好ましいのは、ジルコニウム化合物、ハフニウ
ム化合物およびチタニウム化合物である。さらに好まし
いものは、少なくとも2個のシクロペンタジエニル骨格
を有するジルコニウム化合物およびハフニウム化合物で
ある。
粒子状担体化合物と接触させて、担体に担持させて用い
ることもできる。担体化合物としては、SiO2、Al
2O3、B2O3、MgO、ZrO2、CaO、TiO
2、ZnO、SnO2、BaOなどの無機担体化合物、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ‐1‐ブテン、ポ
リ4‐メチル‐1‐ペンテン、スチレン‐ジビニルベン
ゼン共重合体などの樹脂を用いることができる。これら
の担体化合物は、二種以上組み合わせて用いることもで
きる。これらのうち、SiO2、Al2O3、MgO、
ポリプロピレンが好ましく用いられ、特に好ましくは、
多孔質のSiO2、Al2O3、MgO、ポリプロピレ
ンを用いることができる。 <<成分(B)>>成分(B)である周期律表第I族〜
第III 族から選ばれる金属を含む有機金属化合物触媒成
分は、遷移金属化合物触媒成分と組合せて所謂助触媒と
して使用される公知のあらゆる化合物が対象となる。
有機アルミニウム化合物、第I族金属とアルミニウムと
の錯アルキル化合物、第II族金属の有機金属化合物、お
よびアルモキサンからなる群から選ばれる化合物であ
る。
は、有機基として炭素数1〜20、好ましくは1〜1
5、の炭化水素基を、少くとも一つ有する公知の有機ア
ルミニウム化合物を用いることができる。好ましい有機
アルミニウム化合物としては、具体的には、(イ)トリ
アルキルアルミニウム、例えばトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニ
ウム、トリヘキシルアルミニウム、トリオクチルアルミ
ニウム、トリデシルアルミニウム等、(ロ)アルキルア
ルミニウムハライド、例えばジエチルアルミニウムモノ
クロライド、ジイソブチルアルミニウムモノクロライ
ド、エチルアルミニウムセスキクロライド、エチルアル
ミニウムジクロライド等、(ハ)ジアルキルアルミニウ
ムハイドライド、例えばジエチルアルミニウムハイドラ
イド、ジイソブチルアルミニウムハイドライド等、
(ニ)アルキルアルミニウムアルコキシド、例えばジエ
チルアルミニウムエトキシド、ジエチルアルミニウムブ
トキシド、ジエチルアルミニウムフェノキシド、ジエチ
ルアルミニウムトリメチルシロキシド、等を挙げること
ができる。
化合物の好ましい具体例としては、LiAl(C
2H5)4、LiAl(C7H15)4等を挙げることが
できる。
体例としては、ジエチル亜鉛、ジn‐ブチル亜鉛、ジブ
チルマグネシウム、ブチルエチルマグネシウム、ブチル
マグネシウムブロミド等を挙げることができる。
用いることもできる。
ることができる。アルモキサンは一種類のトリアルキル
アルミニウムまたは二種類以上のトリアルキルアルミニ
ウムと水との反応により得られる生成物である。具体的
には一種類のトリアルキルアルミニウムから得られるメ
チルアルモキサン、エチルアルモキサン、ブチルアルモ
キサン、イソブチルアルモキサン等、および二種類のト
リアルキルアルミニウムと水とから得られるメチルエチ
ルアルモキサン、メチルブチルアルモキサン、メチルイ
ソブチルアルモキサン等が例示される。これらのアルモ
キサンを複数種併用することも可能であり、トリメチル
アルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチ
ルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド等の他
のアルキルアルミニウムと併用することも可能である。
また、二種類のアルモキサンあるいは一種類のアルモキ
サンと他の有機アルミニウム化合物とを反応させること
により変成されたアルモキサンを用いることも可能であ
る。これらの中で好ましいものは、メチルアルモキサ
ン、イソブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモ
キサンおよびこれらのアルモキサンとトリアルキルアル
ミニウムの混合物が用いられる。さらに好ましいものは
メチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサンで
ある。特に好ましいのはメチルイソブチルアルモキサン
である。
下に調製することができる。具体的には以下の様な方法
が例示できる。 (イ) トリアルキルアルミニウムをトルエン、ベンゼ
ン、エーテル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応
させる方法、(ロ) トリアルキルアルミニウムと結晶
水を有する塩水和物、例えば硫酸銅、硫酸アルミニウム
の水和物と反応させる方法、(ハ) トリアルキルアル
ミニウムとシリカゲル等に含浸させた水分とを反応させ
る方法、(ニ) トリメチルアルミニウムとトリイソブ
チルアルミニウムを混合し、トルエン、ベンゼン、エー
テル等の適当な有機溶剤を用いて直接水と反応させる方
法、(ホ) トリメチルアルミニウムと、トリイソブチ
ルアルミニウムを混合し、結晶水を有する塩水和物、例
えば硫酸銅、硫酸アルミニウムの水和物、と加熱反応さ
せる方法、(ヘ) シリカゲル等に水分を含浸させ、ト
リイソブチルアルミニウムで処理した後、トリメチルア
ルミニウムで追加処理する方法、(ト) メチルアルモ
キサンおよびイソブチルアルモキサンを公知の方法で合
成し、これら二成分を所定量混合し、加熱反応させる方
法。
せて用いられる。なお、上記成分(A)と(B)を組み
合わせて用いる場合、成分(A)としては、遷移金属化
合物触媒成分が〔1〕または〔2〕の場合は、有機アル
ミニウム化合物、第I族金属とアルミニウムとの錯アル
キル化合物または第II族金属の有機金属化合物が好まし
く、成分(A)が遷移金属化合物触媒成分〔3〕の場合
は、有機アルミニウム化合物および/またはアルモキサ
ンが好ましい。
他に、必要に応じて下記の成分を用いることができ、例
えば成分(A)が遷移金属化合物触媒成分〔1〕または
〔2〕の場合には、遷移金属化合物触媒成分〔2〕の調
製時に用いることができる前記電子供与体を併用するこ
とができる。この電子供与体を併用する時は、成分
(A)中の遷移金属1グラム原子当たり前記電子供与体
を、0.01〜50モル、好ましくは0.05〜30モ
ル、さらに好ましくは0.1〜10モル、の量で用いる
ことができる。 <<成分(C)>>成分(C)は、成分(A)に含まれ
る遷移金属化合物と反応してイオン錯体を形成する化合
物である。このような化合物の好ましい一例としては、
カチオンとアニオンのイオン対から形成されるイオン性
化合物を挙げることができる。このイオン性化合物は、
下記式(V)で表わすことができる。
て、好ましくは例えばカルボニウムカチオン、トロピリ
ウムカチオン、アンモニウムカチオン、オキソニウムカ
チオン、スルホニウムカチオン、およびホスホニウムカ
チオン等を挙げることができる。これらのカチオンの特
に好ましい具体例としては、トリフェニルカルボニウ
ム、ジフェニルカルボニウム、シクロヘプタトリエニウ
ム、テトラブチルアンモニウム、N,N‐ジメチルアニ
リニウム、トリプロピルアンモニウム、トリシクロヘキ
シルアンモニウム、テトラフェニルホスホニウム、テト
ラメチルホスホニウム、トリフェニルスルホニウム、ト
リフェニルオキソニウム、トリエチルオキソニウムおよ
びピリリウム等のカチオンを挙げることができる。
であって、好ましくは、例えばホウ素化合物アニオン、
アルミニウム化合物アニオン、ガリウム化合物アニオ
ン、リン化合物アニオン、砒素化合物アニオンおよび有
機アンチモン化合物アニオンなどが挙げられ、好ましい
具体例としては、テトラフェニルホウ素、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ホウ素、テトラフェニルア
ルミニウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ア
ルミニウム、テトラフェニルガリウム、テトラキス(ペ
ンタフルオロフェニル)ガリウム、ヘキサフルオロリ
ン、ヘキサフルオロ砒素およびヘキサフルオロアンチモ
ン等のアニオンを挙げることができる。
素化合物アニオンが好ましい。このホウ素化合物アニオ
ンを含有するイオン性化合物の好ましい具体例として
は、以下のようなホウ素化合物を挙げることができる。
ウム、テトラフェニルホウ酸トリ(n‐ブチル)アンモ
ニウム、テトラフェニルホウ酸トリメチルアンモニウ
ム、テトラフェニルホウ酸トリメチルアニリニウム、テ
トラフェニルホウ酸メチルピリジニウム、テトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリエチルアンモニ
ウム、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸ト
リ(n‐ブチル)アンモニウム、テトラキス(ペンタフ
ルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルアンモニウム、テ
トラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸‐N,N‐
ジメチルアニリニウム、テトラキス(ペンタフルオロフ
ェニル)ホウ酸テトラフェニルホスホニウム、テトラフ
ェニルホウ酸トリフェニルスルホニウム、およびテトラ
キス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸トリフェニルス
ルホニウムなどを挙げることができる。 <触媒の使用/ブロック共重合体の製造>本発明による
ブロック共重合体の製造法は、上記成分(A)および
(B)、成分(A)および(C)、または成分(A)、
(B)および(C)からなる触媒の存在下にブロック
(i)および(ii)を生成させることからなるものであ
る。触媒が成分(A)および(B)を主成分とするもの
の場合は、各成分を、成分(A)中の遷移金属原子(T
r)と、成分(B)中の金属原子(Me)との原子比
(Me/Tr)で、通常は、0.1〜50,000、好
ましくは1〜10,000、特に好ましくは2〜5,0
00、の量で用いることができる。触媒が成分(A)お
よび(C)を主成分とするものである場合は、成分
(C)を、成分(A)中の遷移金属1グラム原子当り、
通常は0.01〜100モル、好ましくは0.5〜10
モル、特に好ましくは1〜5モル、の量で用いられる。
成分(A)、(B)および(C)を主成分とする場合に
おいても、成分(A)および(B)、成分(A)および
(C)の量比関係は、上記の量比で用いるのが望まし
い。
ば、成分(A)および(B)、成分(A)および
(C)、成分(A)、(B)および(C)を重合系へ導
入する前の段階で予め接触させておいてもよく、重合系
内で接触させてもよい。さらに、各触媒成分は、モノマ
ー、重合触媒に予め加えたり、直接重合系内に加えるこ
ともできる。また重合途中において、触媒成分を重合系
内に追加することもできる。
は、成分(A)中の遷移金属原子換算で、通常は10-7
〜10-1グラム原子/リットル、好ましくは10-6〜1
0-2グラム原子/リットル、の範囲である。
懸濁重合、気相重合等のいずれの方法を用いてもよい。
また、バッチ法でも連続法でもよい。重合溶媒を用いる
場合は、具体的には、ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭
化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化
水素、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環
式炭化水素、あるいはこれらの混合物などを用いること
ができる。また、α‐オレフィン等のモノマーを溶媒と
して用いてもよい。
0〜250℃、好ましくは−30〜150℃、さらに好
ましくは−20〜120℃、の重合温度で、通常常圧〜
100kg/cm2 G、好ましくは1〜50kg/cm
2 G、の重合圧力下で行なう。
を主に生成させる段階と、ブロック(ii)を主に生成さ
せる段階の二段階で重合が行なわれる。どちらの段階を
先に行なってもよいが、ブロック(i)を主に生成させ
る段階を先に行なうことが好ましい。いずれの方法にお
いても、前段階で製造した重合体の共存下で引き続き後
段の重合を行なうことが重要である。
て、遷移金属化合物触媒成分〔1〕〜〔3〕を、これと
α‐オレフィンおよび(または)α‐オレフィンとポリ
エン化合物を接触させてこれを少量重合させることから
なる予備重合に付しておくこともできる。このときのα
‐オレフィンとしては、炭素数2〜20のα‐オレフィ
ンが好ましい。より好ましくはプロピレンおよび(また
は)エチレンが用いられる。ポリエン化合物としては、
ブロック(ii)を製造する時に用いられるポリエン化合
物を用いることができる。このような予備重合は、通常
周期律表第I族〜第III 族から選ばれる金属を含む有機
金属化合物触媒成分の共存下に実施され、好ましくは遷
移金属化合物触媒成分〔1〕〜〔3〕1g当たり、0.
1〜20,000g、のα‐オレフィンおよび(また
は)α‐オレフィンとポリエン化合物を予備重合させて
おくことができる。このようにブロック共重合体の重合
に先立って、ブロック共重合体重合用触媒をこのような
予備重合に付しておくと、具体的には、例えば、粒径分
布、粒度分布などの粒子形状に優れた重合触媒を得るこ
とができる。
するためのものである。したがって、本発明はその要旨
を越えない限り以下の実施例に限定されるものではな
い。
である。 (イ)曲げ弾性率 JIS−K7203に準拠して測定した。測定温度は2
3℃である。 (ロ)アイゾット衝撃強度 JIS−K7110に準拠して、ノッチ付で−30℃に
て測定した。 (ハ)ダート衝撃強度 ジェネラルリサーチ社製Dynatup GRC−82
50型ダート衝撃強度測定機を使用し、直径12.7m
m、荷重5.11kgのダートを、速度3.92m/秒
になるように、65×65×2mmのシート状試験片上
に落下させ、その際の衝撃吸収エネルギーを求めた。測
定温度は−23℃である。一般に値が大きくなるに従っ
て衝撃強度が強くなることを示す。また、破壊状況は延
性的破壊状況になることが好ましい。 〔実施例1〕窒素置換した内容積5リットルのオートク
レーブに精製n‐ヘプタン2.4リットルを入れ、70
℃でジエチルアルミニウムクロライドを2g、遷移金属
化合物触媒成分(A)として東邦チタニウム社製の三塩
化チタンを0.38g、水素を2.5リットル仕込んだ
後、プロピレンを全圧で7kg/cm2 Gになるように
して70℃で100分間第一段重合(プロピレン重合体
(i)の生成)を行なった。プロピレンおよび水素を全
圧が0kg/cm2 Gになる迄パージし、オートクレー
ブ温度を60℃に下げた後、1,9‐デカジエンを16
ミリリットル入れ、プロピレン/エチレン=2/1(重
量比)の混合ガスを圧入して全圧を2kg/cm2 Gに
保持し、60℃で100分間、第二段重合(共重合体
(ii)の生成を行なった。この結果、910gのブロッ
ク共重合体が得られた。結果は表1に示される通りであ
る。 〔比較例1〕実施例1において、第二段重合で1,9‐
デカジエンを使用しなかったこと以外は、実施例1と同
様に実験を行なったところ、ブロック共重合体が108
3g得られた。結果は表1に示される通りである。 〔比較例2〕実施例1において、第二段重合で1,9‐
デカジエンの替わりに7‐メチル‐1,6‐オクタジエ
ンを15ミリリッル使用したこと以外は、実施例1と同
様に実験を行なった。ブロック共重合体が927g得ら
れた。結果は、表1に示される通りである。
(ii)の生成)で、重合可能なオレフィン性二重結合を
少なくとも二つ有するポリエン化合物を用いると、ブロ
ック共重合体の耐衝撃性が改良され、剛性と耐衝撃性の
バランスも改良されるが、ポリエンであっても重合し得
るオレフィン性二重結合が1つのポリエンは本発明の効
果が得られないことがわかる。 〔実施例2〕実施例1において、第一段重合の重合時間
を140分に、第二段重合のプロピレン/エチレンの混
合比を3/2(重量比)に、1,9‐デカジエン供給量
を7.3ミリリットルに、第二段重合の重合時間を50
分に、した以外は実施例1と同様に実験を行なったとこ
ろ、ブロック共重合体が1083g得られた。結果は、
表2に示される通りである。 〔比較例3〕実施例2において、第二段重合で1,9‐
デカジエンを使用しなかったこと以外は、実施例2と同
様に実験を行ったところ、ブロック共重合体が925g
得られた。この結果は、表2に示される通りである。 〔実施例3〕実施例1において、第二段重合でプロピレ
ン/エチレン混合ガスの替わりにエチレンを使用したこ
と以外は、実施例1と同様に実験を行なったところ、ブ
ロック共重合体が923g得られた。この結果は、表3
に示される通りである。 〔実施例4〕実施例2において、1,9‐デカジエンの
替わりに1,13‐テトラデカジエンを22ミリリット
ル使用したこと以外は、実施例2と同様に実験を行なっ
たところ、ブロック共重合体が917g得られた。この
結果は、表3に示される通りである。 〔比較例4〕実施例3において、1,9‐デカジエンを
使用しなかったこと以外は、実施例3と同様に実験を行
なったところ、ブロック共重合体が931g得られた。
この結果は、表3に示される通りである。 〔実施例5〕 <遷移金属化合物触媒成分〔2〕の調製>充分に窒素置
換したフラスコに脱水および脱酸素したn‐ヘプタン2
00ミリリットルを導入し、次いでMgCl2を0.4
モル、Ti(O‐nC4H9)4を0.8モル導入し、
95℃で2時間反応させた。反応終了後、40℃に温度
を下げ、次いでメチルヒドロポリシロキサン(20セン
チストークスのもの)を48ミリリットル導入し、3時
間反応させた。生成した固体成分をn‐ヘプタンで洗浄
した。
記と同様に精製したn‐ヘプタンを50ミリリットル導
入し、上記で合成した固体成分をMg原子換算で0.2
4モル導入した。次いでn‐ヘプタン25ミリリットル
にSiCl4 0.4モルを混合して30℃、30分間
でフラスコへ導入し、70℃で3時間反応させた。反応
終了後、n‐ヘプタンで洗浄した。次いでn‐ヘプタン
を25ミリリットルにフタル酸クロライド0.024モ
ルを混合して、70℃/30分間でフラスコへ導入し、
90℃で1時間反応させた。
いでSiCl4 20ミリリットルを導入して80℃で
6時間反応させた。反応終了後、n‐ヘプタンで充分に
洗浄した。この成分のチタン含量は、1.21重量パー
セントであった。
したn‐ヘプタンを50ミリリットル導入し、次いで上
記で得た成分を5グラム導入し、次いで(CH3)3C
Si(CH3)(OCH3)2を1.6ミリリットル導
入し、次いでTiCl4 0.52ミリリットル、更に
トリエチルアルミニウム3.0グラムをそれぞれ導入
し、30℃で2時間接触させた。接触終了後、n‐ヘプ
タンで充分洗浄して、遷移金属化合物触媒成分〔2〕を
得た。この成分中のチタン含量は、3.64重量パーセ
ントであった。 <予備重合>充分に窒素置換した内容積1.5リットル
の撹拌式オートクレーブに、脱水および脱酸素したn‐
ヘプタン400mlを導入し、系内を15℃に冷却した
後、n‐ブチルリチウム0.4gおよび上記遷移金属化
合物触媒成分〔2〕を4g導入し、プロピレンを8g/
Hrで0.5時間フィードしてプロピレンによる予備重
合を行なった。プロピレンフィード終了後、10分間残
圧重合を行なった。終了後、n‐ヘプタンで2回洗浄し
た。この結果、4gの上記遷移金属化合物触媒成分
〔2〕当たり、3.7gのポリプロピレンが予備重合さ
れていた。 <ブロック共重合体の製造>実施例1において、ジエチ
ルアルミニウムクロライドの替わりにトリエチルアルミ
ニウムを0.4gを用いたこと、遷移金属化合物触媒成
分〔1〕の替わりに上記遷移金属化合物触媒成分〔2〕
をプロピレンにて予備重合したものを0.21g使用し
たこと、第一段および第二段重合の重合温度および重合
時間を各々75℃で75分、70℃で80分としたこ
と、第二段重合の水素の仕込み量を1.2リットルにし
たこと、以外は、実施例1と同様に実験を行なったとこ
ろ、ブロック共重合体が703g得られた。この結果は
表4に示される通りである。 〔実施例6〕実施例5において、予備重合時、1,9‐
デカジエン20ミリリットルを予備重合開始前にオート
クレーブ中にフィードし、かつ予備重合時間を2時間に
したこと以外は、実施例6と同様に実験を行なったとこ
ろ、予備重合後で4gの遷移金属化合物触媒成分〔2〕
当たり、14.2gのポリマーを含有し、このポリマー
中に、1,9‐デカジエンから誘導される構成単位が
4.7重量%含まれることがわかった。また、ブロック
共重合体は671gで得られた。この結果は表4に示さ
れる通りである。 〔比較例5〕実験例5において、第二段重合で、1,9
‐デカジエンを使用しなかったこと以外は、実施例5と
同様に実験を行なったところ、ブロック共重合体が69
8g得られた。この結果は表4に示される通りである。 〔実施例7〕窒素置換した内容積5リットルのオートク
レーブに精製トルエン2.4リットルを入れ、40℃で
東ソーアクゾ社製メチルアルモキサンを0.93g、遷
移金属化合物触媒成分〔3〕としてジメチルシリレンビ
ス(2‐メチル‐4,5,6,7‐テトラヒドロインデ
ニル)ジクロロジルコニウムを0.77mg仕込んだ
後、プロピレンを5kg/cm2 Gを維持するように連
続的に供給しながら、第一段重合(プロピレン重合体
(i)の生成)を75分間行なった。次いで、未反応プ
ロピレンをパージした後、1,9‐デカジエンを15ミ
リリッル仕込み、引き続きプロピレンを40g/時間、
エチレンを8g/時間の速さで連続的に供給しながら、
20分間第二段重合(共重合体(ii)の生成)を40℃
で行なった。重合終了はプロピレンおよびエチレンの供
給を止め、未反応プロピレン、エチレンをパージし、メ
タノール−塩酸溶液を注入して重合を停止した。その結
果、226gのブロック共重合体が得られた。結果は表
5に示される通りである。 〔実施例8〕実施例7において、1,9‐デカジエンの
替わりにノルボルナジエンを9ミリリットル仕込んだこ
と以外は、実施例7と同様に実験を行なった。この結
果、219gのブロック共重合体が得られた。結果は表
5に示される通りである。 〔比較例6〕実施例7において、1,9‐デカジエンを
使用しなかったこと以外は、実施例7と同様に実験を行
なったところ、236gのブロック共重合体が得られ
た。この結果は表5に示される通りである。 〔実施例9〕実施例6において、1,9‐デカジエンの
替わりに5‐アリルビシクロ〔2,2,1〕ヘプト‐2
‐エンを9.8ミリリットル仕込んだこと以外は、実施
例6と同様に実験を行なった。この結果、231gのブ
ロック共重合体が得られた。結果は表5に示される通り
である。 〔実施例10〕実施例6において、1,9‐デカジエン
の替わりに1,4‐ジアリルシクロヘキサンを10.3
ミリリットル仕込んだこと以外は、実施例6と同様に実
験を行なった。この結果、238gのブロック共重合体
が得られた。結果は表5に示される通りである。
重合体は、従来のプロピレン系ブロック共重合体に比べ
て、耐衝撃性が優れ、かつ良好な物性のバランス(剛性
と耐衝撃性のバランス)を備えたものであることは、
「発明の概要」の項において前記したところである。
Claims (8)
- 【請求項1】下記のブロック(i)99〜1重量%およ
びブロック(ii)1〜99重量%からなることを特徴と
する、ブロック共重合体。 ブロック(i):プロピレン含有率が100〜80重量
%であり、エチレン含有率が0〜20重量%である、プ
ロピレン重合体からなるブロック。 ブロック(ii):プロピレン含有率が0〜99.9重量
%であり、エチレン含有率が99.99〜0.09重量
%であり、重合可能なオレフィン性二重結合を少なくと
も二つ有する、ポリエン化合物の含有率が0.01〜6
0重量%である、共重合体からなるブロック。 - 【請求項2】ポリエン化合物が、下記一般式(I)〜
(IV)で示される群から選ばれるものである、請求項1
に記載のブロック共重合体の製造法。 【化1】 【化2】 (式中、p、q、r、uおよびxは、それぞれ独立に、
0または正の整数であり、t、v、wおよびyは、それ
ぞれ独立に、0または1であり、zは正の整数であり、
R1 〜R48は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原
子および炭化水素基からなる群から選ばれる原子もしく
は基を表し、R37〜R40は、互いに結合して単環または
多環を形成していてもよく、かつ該単環または多環が二
重結合を有していてもよく、またR37とR38および(ま
たは)R39とR40それぞれでアルキリデン基を形成して
いてもよい。但し、式(III )で示される化合物は、−
CH=CH2 で示される構造単位を少なくとも1つ有
し、式(IV)で示される化合物は、−CH=CH2 で示
される構造単位を少なくとも2つ有する。) - 【請求項3】下記の成分(A)および(B)、成分
(A)および(C)、または成分(A)、(B)および
(C)からなる触媒の存在下に、下記のブロック(i)
を99〜1重量%生成させる工程と、下記のブロック
(ii)を1〜99重量%生成させる工程とを実施するこ
とからなることを特徴とする、請求項1に記載のブロッ
ク共重合体の製造法。 成分(A):遷移金属化合物触媒成分。 成分(B):周期律表第I族〜第III 族から選ばれる金
属を含む有機金属化合物触媒成分。 成分(C):成分(A)に含まれる遷移金属化合物と反
応してイオン錯体を形成する化合物。 ブロック(i):プロピレン含有率が100〜80重量
%であり、エチレン含有率が0〜20重量%である、プ
ロピレン重合体からなるブロック。 ブロック(ii):プロピレン含有率が0〜99.9重量
%であり、エチレン含有率が99.99〜0.09重量
%であり、重合可能なオレフィン性二重結合を少なくと
も二つ有する、ポリエン化合物の含有率が0.01〜6
0重量%である、共重合体からなるブロック。 - 【請求項4】成分(A)が、〔1〕三塩化チタン系触媒
成分、〔2〕マグネシウム、チタンおよびハロゲンを必
須成分として含有する触媒成分、および〔3〕メタロセ
ン化合物からなる群から選ばれる、請求項3に記載のブ
ロック共重合体の製造法。 - 【請求項5】成分(B)が、有機アルミニウム化合物、
第I族金属とアルミニウムとの錯アルキル化合物、第II
族金属の有機金属化合物、およびアルモキサンからなる
群から選ばれる、請求項3〜4のいずれか1項に記載の
ブロック共重合体の製造法。 - 【請求項6】成分(A)が、周期律表第I族〜第III 族
から選ばれる金属を含む有機金属化合物触媒成分の存在
下または不存在下に炭素数2〜20のα‐オレフィンお
よび(または)炭素数2〜20のα‐オレフィンおよび
請求項2に記載のポリエン化合物から実質的になるオレ
フィンとの接触により該オレフィンを重合させることか
らなる予備重合に付したものである、請求項4に記載の
ブロック共重合体の製造法。 - 【請求項7】予備重合に使用するオレフィンが、プロピ
レンである、請求項6に記載のブロック共重合体の製造
法。 - 【請求項8】成分(C)が、下記式(V)で表わされる
イオン性化合物である、請求項3〜7のいずれか1項に
記載のブロック共重合体の製造法。 〔Q〕S+〔Y〕S- 式(V) 〔ここで、Qは、イオン性化合物のカチオン成分であっ
て、カルボニウムカチオン、トロピリウムカチオン、ア
ンモニウムカチオン、オキソニウムカチオン、スルホニ
ウムカチオンまたはホスホニウムカチオンであり、Y
は、イオン性化合物のアニオン成分であって、ホウ素化
合物アニオン、アルミニウム化合物アニオン、ガリウム
化合物アニオン、リン化合物アニオン、砒素化合物アニ
オンまたは有機アンチモン化合物アニオンであり、S
は、1、2または3の整数を示す。〕
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25743194A JP3388644B2 (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | ブロック共重合体の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP25743194A JP3388644B2 (ja) | 1994-09-27 | 1994-09-27 | ブロック共重合体の製造法 |
Publications (2)
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