JPH0527919Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、車両用シート、特にシートフレー
ム上に載置された緩衝材を被うシート表皮材に関
する。

［従来の技術］ 従来車両用シートは、第３図及び第４図に示す
ように、シートフレーム１上に緩衝材２を載置
し、この緩衝材２をシート表皮材３で被つてシー
トクツシヨン部４（またはシートバツク部５）を
構成している。上記シート表皮材３はシートクツ
シヨン部４の座面４ａと側面４ｂとの境界部分に
おいて玉縁部材６を介して縫い合わせられてお
り、側面４ｂ側のシート表皮材３の末端３ｅがオ
ームクリツプ３ｓを介してシートフレーム１に取
り付けられている。また、シートクツシヨン部４
の座面４ａ（またはシートバツク部５の背当て面
５ａ）に窪みをつけるために、引き部材７で所定
位置のシート表皮材３を引つ張るようにしてい
る。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、上記従来の車両用シートによれ
ば、着座してシートに加重がかかつた時、シート
表皮材が座面中央に引つ張られたり、あるいは降
車する時、シート表皮材を引つ張りながら降車す
るので、シート表皮材の表面が引つ張られて切れ
たり、縫い合わせ部８がほつれたりしやすい。

この考案は上記欠点を解消するためになされた
もので、シート表皮材の表面や縫い合わせ部が切
れたり、ほつれたりするの抑止できるとともにシ
ート表面のしわの発生を防止でき、しかもシート
表皮材が取り付けやすい車両用シートを得ること
を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 本考案の車両用シートは、シート表皮材の側面
側に分割部を設け、この分割部を弾性材を介して
連結した。

［作用］ 弾性材により、シート表皮材にかかる引つ張り
力を緩和できるとともに、シート表皮材に常に張
力が加わつた状態となる。

［考案の実施例］ 以下、第１図乃至第２図に基づいて本考案の車
両用シートの一実施例を説明する。尚、第３図及
び第４図の従来例と同一部分は同一符号を付して
その説明を省略する 各図において、９は本考案のシート表皮材であ
り、これは側面側における縫い合わせ部８のすぐ
下の位置で分割されて分割部１０が設けられ、こ
の分割部１０をゴム等の弾性材１１を介して連結
して成る。

上記構成によれば、着座してシートクツシヨン
部４の座面４ａに加重がかかつてシート表皮材９
が座面４ａ中央に引つ張られたり、降車時にシー
ト表皮材９が引つ張られた時に、側面側の弾性材
１１で引つ張り力を緩和できるので、シート表皮
材９の表面や縫い合わせ部８が切れたり、ほつれ
たりするのを抑止できる。また、シート表皮材９
の取り付け後も、弾性材１１によりシート表皮材
９には常に張力が加わることになり、シート表皮
材９の表面にしわがでにくくなるといつた効果も
得られる。さらに、シート表皮材９の取り付け時
においても、従来ではシート表皮材３が伸びなか
つたので取り付けにくかつたが、本考案のシート
表皮材９では弾性材１１が伸びるので取り付けや
すくなる。

尚、上記実施例では、シート表皮材９の側面側
における縫い合わせ部８のすぐ下の位置で分割し
て分割部１０を設けたが、側面側であればどこに
設けても同様な効果が得られる。

［考案の効果］ 以上説明したように、本考案の車両用シートに
よれば、シート表皮材の側面側に分割部を設け、
この分割部を弾性材を介して連結したので、シー
ト表皮材の表面や縫い合わせ部が切れたり、ほつ
れたりするのを抑止できるとともにシート表面の
しわの発生を防止でき、さらにシート表皮材が取
り付けやすくなる。

【図面の簡単な説明】

第１図及び第２図は本考案による車両用シート
の一実施例を示す斜視図及び要部断面図、第３図
及び第４図は従来の車両用シートの一例を示す斜
視図及び要部断面図である。 １……シートフレーム、２……緩衝材、９……
シート表皮材、１０……分割部、１１……弾性
材。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 シートフレーム上に載置された緩衝材をシート
   表皮材で被つて成る車両用シートにおいて、 上記シート表皮材の側面側に分割部を設け、こ
   の分割部を弾性材を介して連結したことを特徴と
   する車両用シート。