JPH05277287A - 溶剤回収式乾燥機の運転方法 - Google Patents

溶剤回収式乾燥機の運転方法

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JPH05277287A
JPH05277287A JP4108708A JP10870892A JPH05277287A JP H05277287 A JPH05277287 A JP H05277287A JP 4108708 A JP4108708 A JP 4108708A JP 10870892 A JP10870892 A JP 10870892A JP H05277287 A JPH05277287 A JP H05277287A
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JP
Japan
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solvent
concentration
heater
air passage
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Koichi Hatsuda
剛一 初田
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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  • Accessory Of Washing/Drying Machine, Commercial Washing/Drying Machine, Other Washing/Drying Machine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 循環風路の高強度化及び新たな装置の追加を
要することなく気化溶剤の引火爆発の虞を解消し、安全
な乾燥運転を短時間にて行い得る溶剤回収式乾燥機の運
転方法を提供する。 【構成】 炭化水素系の溶剤により洗浄、脱液された被
乾燥物を収納する回転ドラム1を、凝縮器5a及びヒータ
6aを中途に備えた循環風路2中に配し、この循環風路2
を外気に開放する吸気弁7及び排気弁8を、ヒータ6aの
配設位置の両側に設ける。循環風路中の気化溶剤の濃度
を、凝縮器5aの入側においてガス濃度検出器10により検
出し、この検出濃度に基づいて、ヒータ6aによる加熱温
度の調節及び吸,排気弁7,8の開放の一方又は両方を
行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炭化水素系の溶剤を用
いて洗浄、脱液された被乾燥物の乾燥を、前記溶剤を回
収しつつ行う溶剤回収式乾燥機の乾燥運転方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】JIS K-2001-5号に規定された石油系溶剤
に代表される炭化水素系溶剤により洗浄された衣類等の
洗浄物の乾燥に際しては、乾燥工程中に被乾燥物から気
化して放出される溶剤を回収するため、洗浄の後に脱液
処理された被乾燥物を収納する収納槽をその中途に含む
循環風路の内部に、ブロア、凝縮器及びヒータを、前記
収納槽の出側から入側に向けてこの順に配してなる溶剤
回収式乾燥機が用いられている。
【0003】この溶剤回収式乾燥機の乾燥運転は、ブロ
アにより起風された循環風をヒータにより加熱して収納
槽に導入し、該収納槽内部の被乾燥物に含まれる溶剤を
蒸発気化させて搬出し、凝縮器との接触により凝縮させ
て回収する一方、この凝縮により冷却された循環風を、
ヒータにより再加熱し、収納槽に再導入する順を繰り返
して行われる。
【0004】この乾燥運転に際しては、溶剤の引火によ
る爆発事故を引き起こすことなく、安全に乾燥が行われ
ることが重要であり、実開昭 62-189085号公報には、循
環風路内部の循環風の温度を検出し、この検出温度を溶
剤引火点よりも低い所定温度に保つべく、ヒータによる
加熱温度及びブロアの作動を制御する運転方法が、また
特開昭 62-224398号公報には、循環風路の内部を 210mm
Hg以下に減圧し、無酸素に近い状態での運転を実施し
て、溶剤の引火を防止する運転方法が夫々開示されてい
る。更に近年においては、窒素ガス等の不活性ガスを循
環風路内に満たした状態で前述した乾燥運転を実施し、
溶剤の引火を防止する運転方法も実用化されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、実開昭 62-
189085号公報に開示された方法は、安全性の確保という
点では一定の効果が得られる反面、溶剤の引火点(石油
系の溶剤では40℃前後)以下にて乾燥運転が行われる結
果、乾燥の終了までに多大の時間を要する難点がある。
【0006】また特開昭 62-224398号公報に開示された
方法においては、前述した減圧に伴って作用する外圧に
耐え得るだけの強度を有する循環風路を必要とする問題
があり、更に、循環風路内に不活性ガスを満たす方法に
おいては、不活性ガスそのものが必要となる上、この不
活性ガスの導入及び回収のための装置の追加が必要とな
るという問題があった。
【0007】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、安全な乾燥運転を短時間にて行い得る溶剤回収
式乾燥機の運転方法を、循環風路の強度向上及び新たな
装置の追加を要することなく提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る溶剤回収式
乾燥機の運転方法は、炭化水素系の溶剤により洗浄、脱
液された被乾燥物を収納する収納槽を、凝縮器及びヒー
タをその中途に備えた循環風路中に配し、該循環風路内
部の循環風を前記ヒータにより加熱して収納槽に送り込
み、該収納槽から送出される循環風に含まれる気化溶剤
を前記凝縮器により凝縮せしめて回収する溶剤回収式乾
燥機の運転方法において、前記ヒータの配設域の両側
に、前記循環風路を外気に開放する開閉手段を設け、前
記循環風に含まれる気化溶剤の濃度を検出し、この検出
結果に基づいて、前記ヒータによる加熱温度の調節及び
/又は前記開閉手段の開閉を行うことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明においては、乾燥運転中における溶剤の
引火による爆発事故が、収納槽内部の被乾燥物の量、素
材及び分布態様、循環風の風量、並びに凝縮器における
凝縮温度等の種々の要因によって変動する循環風中の気
化溶剤の濃度が所定の限界濃度に達しない場合には、循
環風の温度が溶剤の引火点を超えているときであっても
発生しないことに着目し、循環風中に含まれる気化溶剤
の濃度を検出して、これが限界濃度に近付いた場合に、
ヒータによる加熱停止と、ヒータの両側における開閉手
段を開放との一方又は両方を実施し、循環風の温度低下
と気化溶剤の希薄化とにより、引火爆発の虞を未然に回
避する。
【0010】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1及び図2は、本発明に係る運転方法
(以下本発明方法という)の実施に用いる溶剤回収式乾
燥機の構成を示す模式図である。
【0011】図示の如く溶剤回収式乾燥機は、洗浄の後
に脱液処理された被乾燥物を収納して、図示しない駆動
源の動作に応じてその軸心回りに回転駆動される円筒形
の回転ドラム(収納槽)1と、該回転ドラム1をその中
途に含んで構成された循環風路2とを備えてなる。なお
前記回転ドラム1は、後述する乾燥運転前の洗浄及び脱
液においても使用され、洗浄は、回転ドラム1を囲むハ
ウジング1aの内部に炭化水素系の溶剤を適量満たし、こ
の状態で回転ドラム1を回転させることにより行われ、
また脱液は、ハウジング1a内の溶剤を排出した後に回転
ドラム1を回転させたとき、該回転ドラム1の周壁に形
成された多数の貫通孔から遠心力の作用により放出され
る溶剤をハウジング1a内に回収することにより行われ
る。
【0012】循環風路2の内部には、回転ドラム1の出
側から入側に向けて、リントフィルタ3、ブロア4、凝
縮器5aを備えた回収室5、及びヒータ6aを備えた加熱室
6がこの順に配設してある。凝縮器5aには、図中に一点
鎖線にて示す給水管5bを介して冷却水が、またヒータ6a
には、図中に破線にて示すスチーム管6bを介して加熱用
の蒸気が夫々供給されている。
【0013】加熱室6の下流側と回収室5の上流側とに
は、開閉手段たる吸気弁7と排気弁8とが夫々備えられ
ている。図1は、吸気弁7及び排気弁8の閉止状態を、
図2は、同じく開放状態を夫々示しており、これらに示
す如く、吸気弁7及び排気弁8が閉止された場合、循環
風路2が外気に対して密閉された風路となり、逆に、吸
気弁7及び排気弁8が開放された場合、循環風路2が両
弁7,8を介して外気に開放された風路となると共に、
加熱室6の出側及び回収室5の入側が夫々閉塞されるよ
うになしてある。
【0014】而して、吸気弁7及び排気弁8を閉止した
状態でブロア4を駆動した場合、該ブロア4による起風
が、回収室5、加熱室6、回転ドラム1及びリントフィ
ルタ3を経てブロア4に戻る循環経路を辿るのに対し、
吸気弁7及び排気弁8を開放した状態でブロア4を駆動
した場合、循環風路2中に吸気弁7を経て外気が吸込ま
れ、回転ドラム1及びリントフィルタ3を経てブロア4
に達し、回収室5及び加熱室6内に導入されることな
く、排気弁8を経て外気に放出される。循環風路2にお
ける以上の如き風の流れは、図1及び図2中に矢符によ
り示してある。
【0015】以上の如く構成された溶剤回収式乾燥機の
乾燥運転は、図1に示す如く、吸気弁7及び排気弁8を
閉止して循環風路2を密閉し、ブロア4を駆動する一
方、凝縮器5aに給水管5bを介して冷却水を供給し、また
ヒータ6aにスチーム管6bを介して加熱用の蒸気を供給し
て行われる。このとき前述した如く生じる循環風は、加
熱室6内部のヒータ6aとの熱交換により加熱され、熱風
となって回転ドラム1内に導入され、この熱風は、脱液
後の被乾燥物に残留する溶剤を気化させ、気化した溶剤
を伴って回転ドラム1から送出される。
【0016】その後前記循環風は、リントフィルタ3及
びブロア4を経て回収室5に導入され、該回収室5内部
の凝縮器5aとの熱交換により冷却される。そしてこのと
き、循環風中に含まれる気化溶剤は、凝縮器5aとの熱交
換に際して凝縮,液化し、回収室5及びこれに接続され
た図示しない溶剤タンクに回収される。このようにして
溶剤を回収された循環風は、回収室5に連設された加熱
室6に導入されて再加熱され、前述した経路を辿って再
循環する。
【0017】このように行われる乾燥運転中、回転ドラ
ム1に導入される熱風の温度は、該回転ドラム1の入側
に配した熱風温度計9により検出されており、この検出
温度を所定の目標温度以下に保つべく前記ヒータ6aをオ
ン・オフする加熱制御が行われている。なおヒータ6aの
オンは、具体的には、スチーム管6bを介してヒータ6aに
加熱用の蒸気を供給することにより、ヒータ6aのオフ
は、前記供給を停止することにより夫々行われる。
【0018】また一方、回収室5の入側には、循環風中
に含まれる気化溶剤の濃度を検出するガス濃度検出器10
が配してある。このガス濃度検出器10は、凝縮回収前の
循環風中に含まれる気化溶剤の量を検出しようとするも
のであり、循環風路2中の循環風が気化溶剤を含む範
囲、即ち、回転ドラム1の出側から回収室5の入側まで
の範囲に配設すればよいが、実際上、図1中に破線にて
示す如く回転ドラム1の出側近傍に配設した場合には検
出値の変動が大きいことから、図1及び図2中に実線に
て示す如く、リントフィルタ3の出側から回収室5の入
側までの間、更に望ましくは、回収室5の直前に配する
のがよい。
【0019】図3は、回転ドラム1の出側近傍と回収室
5の入側近傍とに夫々配したガス濃度検出器10による気
化溶剤濃度の検出実績を示すグラフである。前者、即ち
回転ドラム1の出側近傍に配したガス濃度検出器10によ
る検出濃度は、図中に破線により示す如く、乾燥工程の
開始と共に急増するのに対し、後者、即ち回収室5の入
側近傍に配したガス濃度検出器10による検出濃度は、図
中に実線にて示す如く、乾燥工程の開始後比較的に緩や
かに増大する傾向を示しており、以下の考察により、後
者の配設位置が妥当であることがわかる。
【0020】即ち、図3に明らかな如く、前者による検
出濃度の急増は脱液工程の初期においても同様に出現し
ており、このことから前記急増の原因は、回転ドラム1
の回転に伴う遠心力の作用により飛散する未気化溶剤の
ミストが回転ドラム1近傍の循環風中に含まれるためで
あると考えられる。これに対し後者による検出濃度は、
配設位置の前方に位置するリントフィルタ3により前記
ミストが捕捉された後の濃度であり、循環風中に含まれ
る気化溶剤の濃度、即ち、回転ドラム1内部における気
化溶剤の濃度に正しく対応する。
【0021】図4及び図5は、気化溶剤の濃度に影響を
及ぼす乾燥条件の変更に応じて、回収室5の入側に配し
たガス濃度検出器10による検出濃度が如何なる変化を示
すかを調べた結果を示すグラフであり、図4は、ヒータ
6aでの加熱温度を変更した場合の結果を、図5は、乾燥
負荷、即ち回転ドラム1内に収納された被乾燥物の量を
変更した場合の結果を夫々示している。これらの図から
明らかな如く、ガス濃度検出器10による検出濃度は、前
述した乾燥条件の変更により予想される気化溶剤の濃度
変化の状態を正しく示しており、前記検出濃度が循環風
中に含まれる気化溶剤の濃度に正しく対応することがわ
かる。
【0022】本発明方法においては、乾燥運転中にガス
濃度検出器10の検出濃度を監視し、この検出濃度に基づ
いて、具体的には、気化溶剤が引火爆発を引き起こす虞
がある限界濃度( 0.6〜0.9 %)と前記検出濃度との比
較結果に基づいて、ヒータ6aをオフさせ、また、前記吸
気弁7及び前記排気弁8を開放せしめることを特徴とす
る。
【0023】前述したヒータ6aのオフにより、熱風温度
計9による検出温度が前記目標温度に達しない段階でヒ
ータ6aによる加熱が停止されることになり、使用する溶
剤の引火点よりも十分に高い目標温度を設定した場合に
おいても、引火爆発が発生する虞は未然に回避される。
また吸,排気弁7,8の開放により、吸気弁7から吸込
まれ、回転ドラム1、リントフィルタ3及びブロア4を
経て、排気弁8から放出される外気の流れが、循環風路
2中に図2に示す如く生じ、循環風路2内部の気化溶剤
の濃度が希薄化されることになり、前述した引火爆発の
虞が未然に回避される。
【0024】図6及び図7は、以上の如く行われる本発
明方法の具体的な制御内容の一例を示すフローチャート
である。本発明方法においては、従来と同様、乾燥工程
の開始と共に、ブロア4を駆動する一方、吸気弁7及び
排気弁8を閉止して循環風路2を密閉風路とし(ステッ
プ1)、凝縮器5aに冷却水を供給し(ステップ2)、ま
た加熱用蒸気を供給してヒータ6aによる加熱を開始する
(ステップ3)。
【0025】次に、熱風温度計9による検出温度を前述
の如く設定された目標温度と比較し(ステップ4)、前
記検出温度、即ち、回転ドラム1に導入される熱風温度
が目標温度以上であると判定された場合には、ヒータ6a
への加熱用蒸気の供給を停止し(ステップ5)、更に、
前記検出温度を前記目標温度よりも低い下限温度(例え
ば、目標温度−2℃)と比較し(ステップ6)、検出温
度が前記下限温度以下であると判定された場合にはステ
ップ3に戻り、ヒータ6aへの加熱用蒸気の供給を再開す
る。
【0026】一方、前記ステップ6での比較の結果、検
出温度が下限温度を超えると判定された場合には、次
に、乾燥開始からの経過時間が予め設定された所定時間
を超えたか否かを判定し(ステップ7)、所定時間が経
過している場合には、次工程となる脱臭工程に移行し、
所定時間が経過していない場合には、ステップ6又はス
テップ7での判定を所定時間毎に行い、これらのいずれ
か是となるまで現状、即ち、ヒータ6aのオフ状態を維持
する。
【0027】更に、前記ステップ4での比較の結果、前
記検出温度、即ち、回転ドラム1に導入される熱風温度
が目標温度を下回ると判定された場合には、ステップ8
に進み、乾燥開始からの経過時間が前記所定時間を超え
たか否かの判定を行い、所定時間が経過している場合に
は、次工程となる脱臭工程に移行する。
【0028】一方、前記所定時間が経過していない場合
には、ガス濃度検出器10による検出濃度、即ち、現状に
おける循環風路2内の気化溶剤の濃度を、溶剤の引火爆
発を引き起こす限界濃度を基準として設定された目標濃
度(例えば、0.5 %)と比較し(ステップ9)、検出濃
度が目標濃度以下であり、引火爆発の虞がないと判定さ
れた場合には前記ステップ4に戻る。
【0029】またステップ9での判定の結果、検出濃度
が目標濃度を超え、引火爆発の虞があると判定された場
合には、図7に示すフローチャートに処理を移行する。
この移行後、まず、短時間乾燥の設定がなされているか
否かの判定が行われ(ステップ10)、短時間乾燥の設定
がなされていない場合には、以後の処理を行うことなく
前記ステップ5に戻り、ヒータ6aをオフする。即ちこの
場合、前記目標温度の前後においてヒータ6aがオン・オ
フされると共に、前記目標濃度の前後においてもヒータ
6aがオン・オフされることになり、前記目標温度が使用
する溶剤の引火点(石油系の溶剤においては40℃前後)
よりも十分に高い温度(80〜 100℃)に設定されている
場合においても、引火爆発の虞を有効に回避できる。
【0030】一方、短時間乾燥の設定がなされている場
合、ステップ11に進み、吸,排気弁7,8を開放し、こ
の開放状態を所定時間継続した(ステップ12)後、吸,
排気弁7,8を再度閉止して(ステップ13)、前記ステ
ップ5に戻る。この処理がなされた場合、循環風路2内
部に外気が導入され、前述した如く目標濃度を上回った
状態にある気化溶剤の濃度が希薄化されることになり、
前記所定時間の吸,排気弁7,8の開放により、高温度
下での乾燥運転を引火爆発の虞なく実行でき、乾燥のた
めの所要時間を大幅に削減できる。
【0031】なお以上の如き本発明方法の実施において
は、気化溶剤の濃度を検出するガス濃度検出器10が必要
となるが、このガス濃度検出器10としては、例えば、フ
ィガロ技研(株)製のTGS#816を用いればよい。
【0032】図8及び図9は、目標温度を90℃とし、目
標濃度を 0.5%として本発明方法を実施した場合におけ
る気化溶剤濃度の時間的変化の様子を示すグラフであ
る。図8は、前記短時間乾燥の設定がなされていない場
合、即ち、ガス濃度検出器10による検出濃度に基づいて
ヒータ6aのオフ、即ち、加熱停止のみを行った場合の結
果であり、図に明らかな如くこの場合、気化溶剤濃度が
目標濃度である 0.5%を超えることなく約20分間で乾燥
工程を終了できる。これに対し、図4に示す従来の方法
において気化溶剤の濃度を 0.5%以下に保つには、60℃
の温度下での乾燥運転を実施する必要があり、乾燥終了
までに30分以上の時間を必要とする。
【0033】図9は、前記短時間乾燥の設定がなされて
いる場合、即ち、ガス濃度検出器10による検出濃度に基
づいて、吸,排気弁7,8の開放を更に行った場合の結
果であり、図に明らかな如くこの場合、乾燥終了までの
所要時間が更に短縮され、約15分間で乾燥を終了できる
ことがわかった。
【0034】
【発明の効果】以上詳述した如く本発明方法において
は、循環風中に含まれる気化溶剤の濃度を検出して、こ
れが限界濃度に近付いたとき、ヒータによる加熱を停止
し、また循環風路を外気に開放するから、前者による循
環風の温度低下と、後者による気化溶剤の希薄化とによ
り、引火爆発の虞なく高温下での乾燥運転が可能とな
り、循環風路の高強度化及び新たな装置の追加を要する
ことなく、安全な乾燥運転を短時間にて行い得る等、本
発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に用いる溶剤回収式乾燥機に
おける循環風による乾燥運転状態を示す模式図である。
【図2】本発明方法の実施に用いる溶剤回収式乾燥機に
おける導入外気による乾燥運転状態を示す模式図であ
る。
【図3】循環風路中において設置位置が異なるガス濃度
検出器による気化溶剤濃度の検出実績を示すグラフであ
る。
【図4】乾燥温度が異なる条件下でのガス濃度検出器に
よる気化溶剤濃度の検出実績を示すグラフである。
【図5】乾燥負荷が異なる条件下でのガス濃度検出器に
よる気化溶剤濃度の検出実績を示すグラフである。
【図6】本発明方法の制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図7】本発明方法の制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図8】本発明方法による乾燥実績を示すグラフであ
る。
【図9】本発明方法による乾燥実績を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1 回転ドラム 2 循環風路 5 回収室 5a 凝縮器 6 加熱室 6a ヒータ 7 吸気弁 8 排気弁 9 熱風温度計 10 ガス濃度検出器

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭化水素系の溶剤により洗浄、脱液され
    た被乾燥物を収納する収納槽を、凝縮器及びヒータをそ
    の中途に備えた循環風路中に配し、該循環風路内部の循
    環風を前記ヒータにより加熱して収納槽に送り込み、該
    収納槽から送出される循環風に含まれる気化溶剤を前記
    凝縮器により凝縮せしめて回収する溶剤回収式乾燥機の
    運転方法において、前記ヒータの配設域の両側に、前記
    循環風路を外気に開放する開閉手段を設け、前記循環風
    に含まれる気化溶剤の濃度を検出し、この検出結果に基
    づいて、前記ヒータによる加熱温度の調節及び/又は前
    記開閉手段の開閉を行うことを特徴とする溶剤回収式乾
    燥機の運転方法。
JP4108708A 1992-03-31 1992-03-31 溶剤回収式乾燥機の運転方法 Pending JPH05277287A (ja)

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