JP3022262B2 - 乾燥装置 - Google Patents

乾燥装置

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JP3022262B2
JP3022262B2 JP7180202A JP18020295A JP3022262B2 JP 3022262 B2 JP3022262 B2 JP 3022262B2 JP 7180202 A JP7180202 A JP 7180202A JP 18020295 A JP18020295 A JP 18020295A JP 3022262 B2 JP3022262 B2 JP 3022262B2
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敏昭 坂本
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  • Control Of Washing Machine And Dryer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引火性溶剤例えば
石油系溶剤で洗浄された衣類等の被洗浄物を乾燥させる
乾燥装置に関する。この乾燥装置は、例えば、乾燥機単
体として実用化されたりドライクリーナに組み込まれて
実用化される。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、脱液後の乾
燥工程にて、前半は低温乾燥運転を行い後半は高温乾燥
運転を行う構成であって、充分な脱液を検知した場合に
限り低温乾燥運転時間を短縮する乾燥装置において、脱
液後且つ乾燥工程前に、引火性溶剤を含む加工液を被洗
浄物に与えて被洗浄物に特殊加工を施した場合の、乾燥
工程での爆発の恐れをできるだけ回避することを目的と
する。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明は、引火性溶剤に
より洗浄された被洗浄物を収納するドラムと、このドラ
ムを回転するドラム駆動部と、上記被洗浄物を乾燥する
工程に入る前に、上記被洗浄物から脱液するために、上
記ドラム駆動部を駆動して上記ドラムを高速回転させる
高速回転手段と、上記脱液後の乾燥工程にて、前半は低
温乾燥運転を行い後半は高温乾燥運転を行う乾燥運転手
段とを備えた乾燥機において、上記脱液状態を検知する
検知手段と、この検知手段が脱液充分であると検知した
場合、上記低温乾燥運転時間を短縮する時間変更手段と
を設け、上記脱液後であって乾燥工程前に、引火性溶剤
を含む加工液を上記被洗浄物に与える場合は、上記検知
手段が脱液充分であると検知しても上記低温乾燥運転時
間は短縮しないことを特徴とする。
【0004】
【従来の技術】引火性溶剤例えば石油系溶剤で洗浄し脱
液した衣類を乾燥する場合、乾燥機内のガス濃度が爆発
下限界濃度(0.6〜1.0%)以上になると、静電気
の発生や金属接触などによる火花の発生により、爆発な
どの火災事故が起きる恐れがある。
【0005】従って、乾燥機内にガス濃度センサを取り
付け、ガス濃度が所定値以上になると、乾燥加熱能力を
低下させたり、新鮮な外気を積極的に取り入れながら乾
燥を行う運転に切り替えたりして、乾燥中のガス濃度が
不所望に上昇しないようにしている。
【0006】ガス濃度センサを用いないものは、温度セ
ンサを用い、乾燥機内のガス濃度が不所望に上昇しない
ように乾燥温度を制御することで安全を確保している。
そして、このように乾燥温度を制御する形態において
は、具体的には、溶剤の蒸発量の多い乾燥前半は乾燥温
度を低くし、蒸発量の少なくなった後半は衣類を傷めな
い程度まで乾燥温度を上げ、乾燥時間の短縮を図ってい
る。
【0007】しかしながら、前者のようにガス濃度セン
サを用いた場合、ガス濃度センサ自身が構造複雑で長期
使用時の信頼性がなく、頻繁に調整する必要があり面倒
である。また、ガス濃度センサの主流はセンサ内で溶剤
を燃焼させて濃度を測定する方式のものであって、セン
サを防爆式にしなければならずセンサ構造が更に複雑に
なる。
【0008】後者のように温度センサを用いると、温度
センサとして構造簡単で信頼性の高いサーミスタを利用
できるが、乾燥工程中の乾燥温度を低くしておく前半の
時間を長めに設定しておかねばならない。
【0009】即ち、乾燥工程に入る前に設けている、衣
類から脱液する脱液工程において、脱液率は通常高い状
態を確保できるが、脱液不良が生じて脱液率が低下した
場合は、全乾燥工程で多量の溶剤が蒸発することにな
り、乾燥温度を低くする前半の時間が短いと、前半で蒸
発量をある程度まで低下することができず、蒸発量の多
い状態が乾燥温度の高くなる後半まで続くことになる。
すると、後半において、高ガス濃度・高乾燥温度の状態
が維持されることになり、爆発の危険が生じる。そこ
で、安全を確実に確保すべく、前半で蒸発量が十分に少
なくなるように、前半の時間は長めに設定される。
【0010】もっとも、このような場合、脱液工程での
脱液率が通常通り高いと、前半の時間は短くてよいにも
かかわらず長い状態に維持されてしまい、結局前半で無
駄な乾燥時間が費やされてしまう。
【0011】そこで、本発明者は、乾燥中の安全を確保
しつつ、乾燥時間具体的には低温乾燥時間が無駄に費や
されないようにするには如何にすべきかと云う課題に直
面し、特開平5−337289号公報に示される乾燥機
を発明した。即ち、脱液後の乾燥工程にて、前半は低温
乾燥運転を行い後半は高温乾燥運転を行う構成におい
て、充分な脱液を検知した場合に限り乾燥工程における
低温乾燥運転時間を短縮するようにした。
【0012】而して、乾燥工程前の脱液工程において、
ドラムの所定の高速回転状態が得られていないと、脱液
不十分となって脱液率が低下する。すると、その後の乾
燥工程では、前半の低温乾燥運転時間は短くならず長い
状態となり、前半の低温乾燥で蒸発量が十分に少なくな
って後半は蒸発量が少ない状態で高温乾燥が行われ、爆
発の危険が回避される。
【0013】一方、脱液工程で所定の高速回転状態が得
られて脱液が充分であると検知されると、乾燥工程にお
ける前半の低温乾燥運転時間は短くなる。この場合、脱
液工程で高い脱液率が確保されており、前半の低温乾燥
運転時間が短くともこの間で蒸発量は十分に少なくなり
後半の高温乾燥運転時に蒸発量が高い状態が維持される
ことが抑制され、同様に爆発の危険が回避される。
【0014】そして、前半の乾燥時間が無駄に費やされ
ず、その分後半の高温乾燥運転時間を長くして乾燥性能
を向上できる。或いは、前半の乾燥時間を短くした分だ
け後半の乾燥時間を長くすることができ、乾燥工程全体
の時間は脱液率の如何にかかわらず一定にできて乾燥終
了時点を一定にでき、乾燥終了後の仕上げなどの段取り
に支障が生じない。
【0015】ところで、脱液後であって乾燥工程前に、
引火性溶剤例えば石油系溶剤にフッ素樹脂を溶かした加
工液を衣類に与えて(噴射して)、衣類に特殊加工(は
っ水加工、防汚加工、樹脂加工、柔軟加工)を施す場合
がある。
【0016】このような場合、脱液工程で折角充分に脱
液しても、加工液の噴射により加工液に含まれる石油系
溶剤が付着するため、結果的に衣類の脱液が不十分な状
態が発生する。すると、脱液工程での脱液が充分である
との検知に基づいて低温乾燥運転時間を短縮するも、実
際の乾燥に際しての衣類の脱液状態は不十分であるとい
うことになり、低温乾燥運転の間では蒸発量をある程度
まで低下することができず、蒸発量の多い状態が高温乾
燥運転まで維持されてしまい、爆発の危険が生じる。
【0017】
【発明の実施の形態】乾燥工程前の脱液工程において
は、ドラムを高速回転して被洗浄物から脱液を行うもの
であるが、この場合、所定の高速回転状態が得られてい
ないと、脱液不十分となる。すると、その後の乾燥工程
では、前半の低温乾燥運転時間は短くならず長い状態
(第1所定時間)となり、前半の低温乾燥で蒸発量が十
分に少なくなって後半は蒸発量が少ない状態で高温乾燥
が行われ、爆発の危険が回避される。
【0018】脱液工程で所定の高速回転状態が得られ、
脱液が充分であると検知されると、乾燥工程における前
半の低温乾燥運転時間は短くなる(第2所定時間)。こ
の場合、充分な脱液が行われているため、前半の低温乾
燥運転時間が短くともこの間で蒸発量は十分に少なくな
り後半の高温乾燥運転時に蒸発量が高い状態が維持され
ることが抑制され、同様に爆発の危険が回避される。
【0019】そして、前半の乾燥時間が無駄に費やされ
ず、その分後半の高温乾燥運転時間を長くして乾燥性能
を向上できる。或いは、前半の乾燥時間を短くした分だ
け後半の乾燥時間を長くすることができ、乾燥工程全体
の時間は脱液状態の如何にかかわらず一定にできて乾燥
終了時点を一定にでき、乾燥終了後の仕上げなどの段取
りに支障が生じない。
【0020】一方、脱液後であって乾燥工程前に、引火
性溶剤にフッ素樹脂を溶かした加工液を衣類に与えて
(噴射して)、衣類に特殊加工を施す場合がある。
【0021】このような場合、脱液工程で折角充分に脱
液しても、加工液の噴射により加工液に含まれる石油系
溶剤が付着するため、結果的に衣類の脱液が不十分な状
態が発生する。しかし、特殊加工時には脱液工程での脱
液が充分であっても低温乾燥運転時間は短くせず第1所
定時間とする。従って、同様に爆発の危険が回避され
る。
【0022】
【実施例】本発明の乾燥装置を組み込んだドライクリー
ナの実施例を図面を参照して説明する。
【0023】図1はドライクリーナの構造を示す。下方
にソープ等の洗浄剤を含む引火性溶剤即ち石油系溶剤を
収容した溶剤タンク1が設けられており、このタンク1
の上方に洗浄・乾燥槽2が配設されている。この洗浄・
乾燥槽2の内部には、周囲に多数の透孔が穿設された洗
浄・乾燥ドラム3が回転自在に支持されており、このド
ラム3内に被洗浄物である衣類が収納される。上記ドラ
ム3に対しては、ドラム駆動部であるドラムモータ4
と、ベルト5と、上記ドラム3の回転軸に直結された大
プ−リ6が設けられており、ドラム3はベルト5及び大
プ−リ6を介してドラムモータ4の駆動力を受けて回転
する。また、上記洗浄・乾燥槽2には、ポンプ7及びパ
イプ8を介して上記タンク1が連結されており、且つ下
方にあってはドレンバルブ9を介して上記タンク1が連
結されている。
【0024】そして、上記タンク1内の溶剤をポンプ7
の作動によりパイプ8を介して上記洗浄・乾燥槽2内に
供給し、上記ドラム3を回転することにより、洗浄工程
が行われ、ドラム3内の衣類が洗浄される。洗浄後、溶
剤はドレンバルブ9の開放により上記タンク1内に回収
される。その後、上記ドラム3を高速回転することによ
り、脱液工程が行われ、衣類に含まれている溶剤が遠心
力で取り除かれる。この高速回転時の回転数を検知する
ために、非接触型の回転検知スイッチ10が設けられて
いる。このスイッチ10は上記大プ−リ6のアーム11
が直前を通過する毎にオンするもので、単位時間当りの
オン回数をカウントすることにより、高速回転数が検知
される。
【0025】次に、この脱液工程の後に選択的に実行さ
れる、衣類に特殊加工を施すためのスプレー工程に関す
る構造を説明する。特殊加工に使用される加工液は、引
火性溶剤即ち石油系溶剤にフッ素樹脂を溶かしたもの
で、加工液タンク35に収容されている。このタンク3
5内の加工液は加工液ポンプ36の作動によりホース3
7を介して洗浄・乾燥槽2へ導かれ、ドラム3内にドア
側(ドラムの衣類投入口側)からスプレーノズル38よ
り噴射される。噴射された加工液は衣類に付着し、特殊
加工(はっ水加工、防汚加工、樹脂加工、柔軟加工等)
が施される。上記加工液タンク35及び加工液ポンプ3
6はスプレー装置を構成し、ドライクリーナの本体外に
設けられている。
【0026】次に、脱液工程の後またはスプレー工程の
後に行われる乾燥工程に関する構造を説明する。乾燥工
程時に熱風を循環させ、蒸発した溶剤を凝縮して回収す
るための乾燥風路12が、上記洗浄・乾燥槽2に連結さ
れており、この乾燥風路12内には、風上側から、リン
トフィルタ13、送風装置14、冷却器15、加熱器1
6が配設されている。上記冷却器15は、冷水を通す冷
却管17から構成され、上記加熱器16は蒸気を通す蒸
気管18から構成されている。上記冷却管17の入口は
弁19にて開閉され、上記蒸気管18の入口及び出口は
弁20、21にて開閉される。また、上記乾燥風路12
内において、上記送風装置14と冷却器15は第1遮蔽
壁22で遮蔽され、上記冷却器15と加熱器16は第2
遮蔽壁23で遮蔽されており、これら第1、第2遮蔽癖
22、23は各々第1、第2連通孔24、25を有して
いる。
【0027】上記乾燥風路12での溶剤の凝縮は具体的
には上記冷却器15で行われ、この凝縮された溶剤はそ
の後冷却器15の下方に連通する水分離器26で水が比
重分離により除去されて上記タンク1内に回収される。
【0028】更に、上記乾燥風路12内には、上記冷却
器15と加熱器16との間に外気を導入するための吸気
ダクト27と、上記送風装置14と冷却器15との間か
ら外部へ排気するための排気ダクト28が設けられてい
る。上記吸気ダクト27は吸気弁29により開閉され、
この吸気弁29は開放時、上記第2連通孔25を閉塞す
る。上記排気ダクト28は排気弁30により開閉され、
この排気弁30は開放時、上記第1連通孔24を閉塞す
る。そして、上記乾燥風路12の出口、即ち上記洗浄・
乾燥槽2の入口付近には乾燥風の温度を検知するサーミ
スタ31が設けられている。また、上記乾燥風路12に
はドライクリーナの振動を検知する振動スイッチ32が
設けられている。
【0029】図2は上記ドライクリーナのブロック回路
を示す。装置全体の制御はマイクロコンピュータからな
る制御部33により行われ、この制御部33は、キーボ
ード34、回転検知スイッチ10、サーミスタ31、振
動スイッチ32からの入力情報に基づいて、ドラムモー
タ4、送風装置14、加工液ポンプ36、各種弁の開閉
を制御する。上記キーボード34は、スプレー工程設定
用のキー34aを含む。
【0030】さて、図3、図4、図5は、上記制御部3
3に組み込まれた、洗浄後に行われる脱液、スプレー、
乾燥、脱臭の各工程に関するプログラムの流れを示す。
以下、これら図に基づいて説明する。
【0031】上記キーボード34で所望運転情報を設定
しスタートキーを操作すると、上述のように洗浄工程が
行われ、その後まず、上記ドレンバルブ9が開放状態と
なり(S1ステップ)、30秒が経過するのが待たれる
(S2ステップ)。上記開放により、上記洗浄・乾燥槽
2内に溜っている溶剤の上記タンク1内への排液が始ま
り、30秒後に排液終了となる。次いで、上記ドラムモ
ータ4へ、正転信号とドラム3が33rpmで回転する
ための回転数指令信号が出され(S3、S4ステッ
プ)、5秒が経過するのが待たれる(S5ステップ)。
この間、ドラム3は33rpmの低速で正転回転し、衣
類がほぐされる。5秒が経過すると、今度はドラム3が
450rpmで回転するための回転数指令信号が出され
(S6ステップ)、ドラム3は450rpmの高速で正
転回転し、衣類からの脱液が始まる。このS6ステップ
は本発明の高速回転手段に相当する。
【0032】衣類のほぐれが十分でなく、衣類のドラム
3内での片寄りが大きいと、上記高速回転時にドライク
リーナ全体が大きく振動し、この振動が上記振動スイッ
チ32で検知される(S7ステップ)。すると、上記モ
ータ4への正転信号及び回転数指令信号の出力がオフ状
態となり(S8、S9ステップ)、20秒が経過するの
が待たれる(S10ステップ)。この間、ドラム3は高
速回転状態から停止状態に至る。そして、再度S3ステ
ップ以降の実行にて、衣類のほぐしが行われる。
【0033】衣類が十分にほぐされていて、振動検知が
なされないと、ドラム3の高速回転が継続する。そし
て、上記回転検知スイッチ10の出力に基づいて、上記
ドラム3の回転数が430rpm以上で3分間持続する
という、所定の高速回転状態が得られたか否かが判断さ
れる(S11ステップ)。これは本発明の検知手段に相
当する。
【0034】この場合、上記ベルト5が緩んでスリップ
したり、衣類の量が多すぎたり、またドラム3の回転軸
の軸受けに異常が発生したりすると、上記所定の高速回
転状態が得られない。すると、このS11ステップでの
判断と、予め決められた脱液時間が経過したか否かの判
断(S12ステップ)と、上記S7ステップでの検知と
が、脱液時間の経過まで続く。そして、脱液時間の経過
にあっては、所定の高速回転状態が得られなかったこと
により、満足な脱液が行えず、脱液不良であって脱液率
が所望値に比べて低下している。
【0035】所定の高速回転状態が得られると、S11
ステップでの判断と、所定の高速回転状態が得られた印
としてのフラグCのセット(S13ステップ)と、上記
S12ステップでの判断と、S7ステップでの検知と
が、脱液時間の経過まで続く。そして、脱液時間の経過
にあっては、所定の高速回転状態が得られたことによ
り、満足な脱液が行え、所望の高い脱液率が確保されて
いる。
【0036】脱液時間が経過して、脱液工程が終了する
と、乾燥工程に入る。まず、スプレー工程設定用キー3
4aによりスプレー工程が設定されていないとの判断
(S21ステップ)の後、上記フラグCのセットの有無
が判断される(S14ステップ)。今、所定の高速回転
状態が得られなかったことにより、フラグCがセットさ
れていないとすると、乾燥工程における前半の低温乾燥
時間として13分(第1所定時間)がセットされるとと
もに、後半の高温乾燥時間として12分がセットされる
(S15、S16ステップ)。
【0037】その後、フラグCのクリア動作(S17ス
テップ)の後、上記低温乾燥時間13分の間、低温乾燥
運転が行われる(S18ステップ)。即ち、上記吸気弁
29が吸気ダクト27を閉じ、上記排気弁30が排気ダ
クト28を閉じ、弁19が開放し、弁20、21が開閉
制御され、上記送風装置14が駆動する。これにより、
上記洗浄・乾燥槽2と乾燥風路12との間を、上記加熱
器16により加熱された乾燥風が図1の矢印の如く循環
する。この循環途中において、衣類から蒸発した溶剤
は、上記冷却器15で冷却されて凝縮し、水分離器26
で水が分離除去されて上記タンク1内に回収される。そ
して、上記弁20、21の開閉制御は、上記サーミスタ
31で検知された洗浄・乾燥槽2の入口付近の乾燥風温
度が低温50℃に維持されるように行われる。
【0038】続いて、同様にして、上記高温乾燥時間1
2分の間、高温乾燥運転が行われる(S19ステッ
プ)。この場合、上記弁20、21の開閉制御は、上記
サーミスタ31で検知された乾燥風温度が高温80℃に
維持されるように行われる。
【0039】このように、脱液工程において所定の高速
回転状態が得られず、脱液率が低下していても、前半の
低温乾燥運転時間が13分と長く、前半の低温乾燥で衣
類からの蒸発量は十分に少なくなり、後半の高温乾燥は
蒸発量が少ない状態で行われ、爆発の危険が回避され
る。
【0040】一方、所定の高速回転状態が得られ、上記
S14ステップにてフラグCがセットされていると判断
されると、乾燥工程における前半の低温乾燥時間として
上記13分より5分短い8分(第2所定時間)がセット
されるとともに、後半の高温乾燥時間として上記12分
より逆に5分長い17分がセットされる(S15a、S
16aステップ)。その後、S17ステップの後、S1
8、S19ステップにて、低温乾燥時間8分の低温乾燥
運転及び高温乾燥時間17分の高温乾燥運転が上述と同
様に行われる。
【0041】そして、このように、所定の高速回転状態
が得られ、高い脱液率が確保されていると、前半の低温
乾燥運転時間が短くともこの間で蒸発量は十分に少なく
なり後半の高温乾燥運転時に蒸発量が高い状態が維持さ
れることが抑制され、同様に爆発の危険が回避される。
しかも、前半の乾燥時間が無駄に費やされず、その分後
半の高温乾燥運転時間が逆に長くなっており、乾燥性能
の向上が図られている。また、前半の乾燥時間が短い分
だけ後半の乾燥時間が長くなっており、この場合、乾燥
工程全体の時間は脱液率の如何にかかわらず一定であり
乾燥終了時点は一定である。これにより、乾燥終了後、
衣類をドライクリーニング装置から取り出した後の仕上
げなどの段取りがやりやすい。
【0042】さて、キーボード34での所望運転情報の
設定の際、脱液後であって乾燥工程前にスプレー工程を
実行するようにスプレー工程設定用キー34aを操作し
た場合について、以下に説明する。
【0043】この場合、脱液工程の終了後、まずスプレ
ー工程の設定が判断される(S21ステップ)。そし
て、加工液ポンプ36がオン(S22ステップ)すると
ともに、ドラムモータ4へ反転信号とドラムが低速回転
するための回転数指令信号が出され、ドラムの反転が実
行される(S23ステップ)。これにより、衣類の撹拌
状態において、スプレーノズル38から加工液が噴射さ
れて衣類にかなり満遍無く加工液が付着し、衣類への特
殊加工が施される。加工液の噴射が20秒間実行される
と(S24ステップ)、加工液ポンプ36がオフし、加
工液の噴射が終了する(S26ステップ)。ドラムの反
転は継続する。
【0044】そして、S22ステップからのスプレー工
程時間3〜5分が経過すると(S26ステップ)、スプ
レー工程終了となり、フラグCのクリアが実行される
(S27ステップ)。即ち、スプレー工程前の脱液工程
時の脱液が例え充分であっても、スプレー工程時に加工
液に含まれる石油系溶剤が新たに付着するため、結果的
に衣類の脱液が不十分な状態が発生する。この状態を表
すべく、上記フラグCのクリアがなされるのである。
【0045】従って、特殊加工時には、脱液工程での脱
液が充分であっても、次のS14ステップでフラグCは
セットされていない(脱液が不十分である)ことが判断
され、低温乾燥時間として13分(第1所定時間)とい
う長い時間がセットされる。これにより、特殊加工によ
り脱液不十分な状態が発生しても、低温乾燥にて衣類か
らの蒸発量は充分に少なくなり、同様に爆発の危険が回
避される。
【0046】今や明らかな如く、上記S18、S19ス
テップは本発明の乾燥運転手段に相当し、上記S22〜
S25ステップは本発明の加工液供給手段に相当し、S
15ステップは本発明の第1時間決定手段及び第3時間
決定手段に相当し、S15aステップは本発明の第2時
間決定手段及び時間変更手段に相当する。
【0047】尚、上記乾燥工程が終了すると、衣類の取
り出し前に脱臭工程が実行される(S20ステップ)。
即ち、上記吸気弁29が吸気ダクト27を開放して上記
第2連通孔25を閉じ、上記排気弁30が排気ダクト2
8を開放して上記第1連通孔24を閉じ、弁19、2
0、21が閉じられ、送風装置14が駆動する。これに
より、外気が吸気ダクト27から乾燥風路12内に入り
洗浄・乾燥槽2を通って排気ダクト28から外部へ排出
され、新鮮な外気が連続的にドラム3内の衣類に供給さ
れて脱臭が行われる。
【0048】
【発明の効果】本発明の乾燥装置によれば、乾燥前半は
乾燥温度を低くし、後半は乾燥温度を上げる構成におい
て、乾燥工程前の脱液工程時の脱液が充分であると検知
したとき、乾燥前半の低乾燥温度での運転時間を短くす
るものであり、従って、乾燥工程前の脱液工程での脱液
率が高い場合に乾燥前半での乾燥時間が無駄に費やされ
るのを抑制することができる。この場合、脱液工程で高
い脱液率が確保されていることにより、乾燥前半の低温
乾燥運転時間が短くともこの間で蒸発量は十分に少なく
なり後半の高温乾燥運転時に蒸発量が高い状態が維持さ
れることが抑制され、爆発の危険が回避される。
【0049】更に、脱液後であって乾燥工程前に、特殊
加工を施す場合は、脱液充分を検知しても低温乾燥運転
時間は短くしないため、この場合も爆発の危険を回避で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例のドライクリーナの断面図であ
る。
【図2】同ドライクリーナのブロック回路図である。
【図3】同ドライクリーナの制御部に組み込まれたプロ
グラムのフローチャートである。
【図4】同じくフローチャートである。
【図5】同じくフローチャートである。
【符号の説明】
3 洗浄・乾燥ドラム 4 ドラムモータ(ドラム駆動部) 33 制御部 34a スプレー工程設定用キー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06F 58/02 D06F 43/08 D06F 58/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引火性溶剤により洗浄された被洗浄物を
    収納するドラムと、このドラムを回転するドラム駆動部
    と、上記被洗浄物を乾燥する工程に入る前に、上記被洗
    浄物から脱液するために、上記ドラム駆動部を駆動して
    上記ドラムを高速回転させる高速回転手段と、上記脱液
    後の乾燥工程にて、前半は低温乾燥運転を行い後半は高
    温乾燥運転を行う乾燥運転手段と、上記脱液後であって
    乾燥工程前に、引火性溶剤を含む加工液を上記被洗浄物
    に与える加工液供給手段と、この加工液供給手段により
    上記被洗浄物に加工液を与えることを設定する設定手段
    とを備えた乾燥機において、上記脱液状態を検知する検
    知手段と、この検知手段が脱液不充分であると検知した
    場合、上記低温乾燥運転時間を第1所定時間とする第1
    時間決定手段と、上記検知手段が脱液充分であると検知
    した場合であって、上記設定手段による設定が行われず
    上記被洗浄物に加工液が与えられない場合、上記低温乾
    燥運転時間を上記所定時間より短い第2所定時間とする
    第2時間決定手段とを設け、上記検知手段が脱液充分で
    あると検知した場合であっても、上記設定手段による設
    定が行われて上記被洗浄物に加工液が与えられる場合
    は、上記低温乾燥運転時間は上記第2所定時間よりも長
    くすることを特徴とする乾燥装置。
  2. 【請求項2】 引火性溶剤により洗浄された被洗浄物を
    収納するドラムと、このドラムを回転するドラム駆動部
    と、上記被洗浄物を乾燥する工程に入る前に、上記被洗
    浄物から脱液するために、上記ドラム駆動部を駆動して
    上記ドラムを高速回転させる高速回転手段と、上記脱液
    後の乾燥工程にて、前半は低温乾燥運転を行い後半は高
    温乾燥運転を行う乾燥運転手段と、上記脱液後であって
    乾燥工程前に、引火性溶剤を含む加工液を上記被洗浄物
    に与える加工液供給手段と、この加工液供給手段により
    上記被洗浄物に加工液を与えることを設定する設定手段
    とを備えた乾燥機において、上記脱液状態を検知する検
    知手段と、この検知手段が脱液不充分であると検知した
    場合、上記低温乾燥運転時間を第1所定時間とする第1
    時間決定手段と、上記検知手段が脱液充分であると検知
    した場合であって、上記設定手段による設定が行われず
    上記被洗浄物に加工液が与えられない場合、上記低温乾
    燥運転時間を上記所定時間より短い第2所定時間とする
    第2時間決定手段と、上記検知手段が脱液充分であると
    検知した場合であっても、上記設定手段による設定が行
    われて上記被洗浄物に加工液が与えられる場合、上記低
    温乾燥運転時間を上記第1所定時間とする第3時間決定
    手段とを設けたことを特徴とする乾燥装置。
  3. 【請求項3】 引火性溶剤により洗浄された被洗浄物を
    収納するドラムと、このドラムを回転するドラム駆動部
    と、上記被洗浄物を乾燥する工程に入る前に、上記被洗
    浄物から脱液するために、上記ドラム駆動部を駆動して
    上記ドラムを高速回転させる高速回転手段と、上記脱液
    後の乾燥工程にて、前半は低温乾燥運転を行い後半は高
    温乾燥運転を行う乾燥運転手段とを備えた乾燥機におい
    て、上記脱液状態を検知する検知手段と、この検知手段
    が脱液充分であると検知した場合、上記低温乾燥運転時
    間を短縮する時間変更手段とを設け、上記脱液後であっ
    て乾燥工程前に、引火性溶剤を含む加工液を上記被洗浄
    物に与える場合は、上記検知手段が脱液充分であると検
    知しても上記低温乾燥運転時間は短縮しないことを特徴
    とする乾燥装置。
  4. 【請求項4】 上記検知手段は、上記ドラムの所定の高
    速回転状態が得られたか否かに基づいて、脱液充分か脱
    液不十分かを検知することを特徴とする請求項1、2ま
    たは3に記載の乾燥装置。
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