JPH0527622Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はパラペツト躯体に設けられた手摺笠木
において手摺柱の取付け部位を補強して笠木の変
形を防止する手摺笠木装置に関する。

（従来技術とその問題点） 一般に、パラペツト躯体の天部上に設けた笠木
の上部に手摺柱を立設してなる手摺笠木において
は、手摺柱自体の重力や手摺柱に寄り掛かつたこ
とによる加重が笠木天板に加えられるため、笠木
には手摺柱の取付け位置にのみ特に大きな加重が
集中する。このため、例えば手摺柱を側方に押す
と、笠木が変形して手摺柱の取付け強度が弱まつ
たり、パラペツト躯体上に配置された笠木係着用
のホルダから外れたりするおそれがある。このた
め、手摺柱の取付け位置には笠木天板を支持する
笠木支持部が設けられているが、笠木の変形は笠
木天板だけではなく、笠木側板にも及ぶので、笠
木支持部のみでは不十分であつた。

（考案の技術的課題） 本考案は上記欠点を解消し、手摺部位における
笠木を補強し、笠木の変形等を有効に防止するこ
とができる手摺笠木装置を提供することをその技
術的課題とする。

（課題を解決するための手段） 上記課題を解決するため、本考案に係る手摺笠
木装置は、パラペツト躯体の天部上に設けた笠木
の上部に中空の手摺柱を立設する一方、上記笠木
の下部には、上記笠木の天板を支持する支持部と
パラペツト躯体の両側から斜め下方に延出して上
記笠木の両側板の下端の係止部に係止させる係止
片とを一体に形成したホルダと、上記手摺柱内に
挿通されて上記笠木の天板とホルダの支持部を貫
通したボルトの下端部を収納する収納部を有する
ボルト支持部材とを配置し、上記ホルダの下部に
上記ボルト支持部材をパラペツト躯体の天部に重
合して固定したことを特徴とする。

（考案の作用、効果） 本考案によれば、ホルダの支持部によつて手摺
柱のボルトとともに笠木の天板が支持されている
とともに、支持部の両側にはパラペツト躯体の両
側から斜め下方に延出する係止片が形成され、該
係止片は上記笠木の両側板の下端の係止部に係止
されている。このように、単一のホルダによつて
笠木の側板が係止されるとともに、笠木の天板が
支持されて補強されるので、笠木は手摺柱の自重
や側方への加重に十分に耐えることができ、変形
したり、強度が弱まることを防止することができ
る。

また、上記手摺柱内を挿通したボルト下端部は
ボルト支持部材の収納部に収納されるので、手摺
柱を強固に支持することができる。

（実施例） 以下、図面によつて本考案の実施例について説
明する。

第１図及び第２図において、符号Ａは手摺笠木
を示す。この手摺笠木Ａはパラペツト躯体１の天
部上に笠木２を設け、該笠木２の上部に中空の手
摺柱３を間隔をおいて立設し、該手摺柱３上に手
摺を配設したものである。手摺柱３の内部にはボ
ルト２０が挿通され、該ボルト２０によつて手摺
柱３及び手摺は笠木２上に固定されている。

笠木２はパラペツト躯体１の天部上に間隔をお
いて固定されたホルダ２５に係着され、一定の間
隔をおいて手摺柱３内に挿通されたボルト２０を
貫通する貫通孔６が形成されている。すなわち、
笠木２の下部には手摺柱３と同じ間隔をおいてボ
ルト支持部材７とホルダ２５とが重合状態で固定
されている。

ボルト支持部材７は、パラペツト躯体１の天部
上に配置された支持板２６の中央にボルト下端収
納部２７を形成し、該ボルト下端収納部２７の上
面にボルト２０が摺動できる長孔２８を形成して
成るものである。上記ボルト下端収納部２７内に
は、ボルト２０の下端（ナツトでもよい）２０ａ
が収納される。

ホルダ２５は両端に斜め下方に突出して笠木２
の側板２ｂの下端係止部２ｃに係止する係止片１
４と、笠木天板２ａを支持する支持部２９とから
構成され、ボルト支持部材７上に重合してネジ止
め固定されている。

なお、この例において手摺柱３の下端は直接に
笠木天板２ａ上に当接されている。このため、笠
木天板２ａのボルト挿通孔６から浸入した雨水が
さらにパラペツト躯体１上に進むのを防止するた
め、上記天板２ａとホルダ２５兼笠木支持部材と
の間には排水ジヨイント板３０が配設されてい
る。

上記実施例において、上記支持部材２５の両側
からは、パラペツト躯体１の両側から斜め下方に
延出する係止片１４が形成され、該係止片１４は
上記笠木２の両側板２ｂの下端の係止部２ｃに係
止されている。

ホルダ２５の支持部２９によつて手摺柱３のボ
ルト２０とともに笠木２の天板２ａが支持されて
いるとともに、支持部２９の両側には上記係止片
１４が形成され、該係止片１４は上記笠木２の両
側板２ｂの下端の係止部２ｃに係止されている。
このように、単一のホルダによつて笠木２の側板
２ｂが係止されるとともに、笠木２の天板２ａが
支持されて補強されるので、笠木２は手摺柱３の
自重や側方への加重に十分に耐えることができ、
変形したり、強度が弱まることを防止することが
できる。

また、上記手摺柱３内を挿通したボルト２０の
下端部はボルト支持部材７の収納部２７に収納さ
れるので、手摺柱３を強固に支持することができ
る。

また、ボルト支持部材７とホルダ２５には長孔
２８，３１がパラペツトの長手方向に沿つて形成
され、上記手摺柱３内のボルト２０の下端部を上
記長孔２８，３１を貫通させた状態で摺動させる
ことができるので、位置調整が可能となり、容易
且つ正確な取り付け位置にボルト２０を固定する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る手摺笠木装置の断面図、
第２図は上記手摺笠木装置の要部の分解斜視図で
ある。 符号Ａ……手摺笠木、１……パラペツト躯体、
２……笠木、２ａ……天板、２ｂ……側板、２ｃ
……係止部、３……手摺柱、７……ボルト支持部
材、１４……係止片、２０……ボルト、２５……
ホルダ、２７……ボルト下端収納部、２９……天
板支持部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パラペツト躯体の天部上に設けた笠木の上部に
   中空の手摺柱を立設する一方、上記笠木の下部に
   は、上記笠木の天板を支持する支持部とパラペツ
   ト躯体の両側から斜め下方に延出して上記笠木の
   両側板の下端の係止部に係止させる係止片とを一
   体に形成したホルダと、上記手摺柱内に挿通され
   て上記笠木の天板とホルダの支持部を貫通したボ
   ルトの下端部を収納する収納部を有するボルト支
   持部材とを配置し、上記ホルダの下部に上記ボル
   ト支持部材をパラペツト躯体の天部に重合して固
   定したことを特徴とする手摺笠木装置。