JPH0527533Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この考案は、間欠式自動除塵機に関するもので
ある。

［従来の技術］ 水路中に設けられた塵芥堰止め用の傾斜スクリ
ーン面に捕捉された塵芥等を掻き上げて排除する
ため従来から間欠式自動除塵機が使用されてい
る。第４図および第６図は従来の間欠式自動除塵
機の一例を示す概略側面図、第５図は概略正面図
である。第４図乃至第６図において、Ｂは除塵
機、１０は水路１中に水の流れを横切つて水路１
の幅方向に配設された傾斜状のスクリーンであ
る。除塵機Ｂは、スクリーン１０の前面側に配設
され、且つ、水路１の両側面にスクリーン１０と
平行に傾斜したガイドフレーム２を設け、ガイド
フレーム２内にピンラツク３およびガイドレール
４を設け、レーキ５が下部に設備された架台６に
設けられた駆動歯車７、駆動歯車７と同軸に設け
られた駆動ローラ７ａおよび従動ローラ８をピン
ラツク３およびガイドレール４に沿わして転動
し、架台６が昇降する機構からなつている。そし
て、ガイドレール４およびピンラツク３は、レー
キ５がループ状の動作をするように設けられてい
る。

駆動歯車７は駆動ローラ７ａとともに、レーキ
５の下降時にはガイドレール４の前面側ガイド溝
４ｂを通過し、上昇時には後面側ガイド溝４ｃを
通過して反時計回りに巡回転勤する。

一方、従動ローラ８はレーキ５の下降時および
上昇時とも前面側ガイド溝４ｂを往復転勤し、駆
動歯車７が後面側ガイド溝４ｂの最上部を通過す
るときは、延長部４ａに逃げて転勤している。

駆動歯車７が後面側ガイド溝４ｃを転勤中に、
レーキ５がスクリーン１０に捕捉された塵芥を掻
きあげ、外部に排出する。

このような除塵機のガイドフレーム２は、水路
１内に位置しているので、水路１の両側のガイド
フレーム２，２間の外寸法ｘは水路１の幅と同じ
である。

［考案が解決しようとする課題］ しかしながら、第５図示すように、レーキ５の
レーキ幅は水路両側のガイドフレーム２，２間の
内寸法ｙとほぼ同一寸法に形成されている。従つ
て、レーキ５のレーキ幅が水路１の幅よりもガイ
ドフレーム２，２の幅だけ小さくなるため、ガイ
ドフレーム２，２の幅の分だけ水路１の両側の塵
芥を掻き上げることができないデツドスペースが
発生する問題がある。

ガイドフレームの幅は片側約250mm前後であり、
水路中の掻き上げ不能の幅は両側で約500mmとな
る。このような従来の除塵機は、特に1000mm以下
の狭い幅の水路に使用するとデツドスペースの占
める割合が高く、適用できなかつた。

レーキ５のレーキ幅をガイドフレーム２，２間
の内寸法ｙよりも広くとれないのは、第４図〜第
６図に示すように、レーキ５がガイドフレーム
２，２間に位置するため、ガイドフレーム２，２
間の内寸法ｙよりもレーキ５のレーキ幅が大きい
と、レーキ５がガイドフレーム２，２にひつかか
つてしまうからである。

従つて、この考案の目的は、水路幅一杯にレー
キ幅をとることにより、塵芥の掻き上げ残しの原
因となるデツドスペースの無い間欠式自動除塵機
を提供することにある。

［課題を解決するための手段］ この考案は、水路中に設けられたスクリーンの
前面上方、且つ、前記水路の両側に設置されたガ
イドフレームと、前記ガイドフレームに設けられ
た縦長のピンラツクと、ループ状のガイド溝をも
つた、前記ピンラツクの周囲を一巡するガイドレ
ールと、下部にレーキを備えた架台と、前記架台
に設けられた駆動歯車および従動ローラとからな
り、前記駆動歯車は前記ピンラツクと咬合し、且
つ、モータにより回転されて前記ピンラツクの周
囲を前記ガイドレールに沿つて巡回して前記架台
を昇降させ、前記従動ローラは前記ガイドレール
を昇降して前記架台をガイドすることからなる間
欠式自動除塵機において、前記レーキを、前記ガ
イドフレームから後方に外れた位置を昇降するよ
うに設け、且つ、前記レーキ幅を水路の幅と同一
の長さに形成したことに特徴を有するものであ
る。

次に、この考案を図面を参照しながら説明す
る。第１図および第３図はこの考案の除塵機の一
実施態様を示す概略側面図、第２図は概略正面図
である。

第１図において、Ａは除塵機、１０は水路１中
に水の流れを横切つて水路１の幅方向に配設され
た傾斜状のスクリーンである。

除塵機Ａはスクリーン１０の前面側上方に配設
され、且つ、水路１の両側に、スクリーン１０と
平行に傾斜したガイドフレーム２を備えている。

ガイドフレーム２は、スクリーン１０と平行す
る線上に設けられた縦長のピンラツク３と、ピン
ラツク３の周囲を一巡するループ状のガイドレー
ル４を有している。

ガイドレール４は、前面側ガイド溝４ｂと延長
部４ｄを有する後面側ガイド溝４ｃとからなつて
いる。

１１は架台、１２は架台の下部に設けられたレ
ーキである。架台１１にはガイドレール４に転勤
自在に嵌合された駆動ローラ７ａおよび従動ロー
ラ８とが設けられている。駆動ローラ７ａには、
同軸に駆動歯車７が設けられており、駆動歯車７
はピンラツク３と咬合されている。レーキ１２は
ガイドレール２から後方に外れて位置するように
構成され、そのレーキ幅は水路１の幅一杯に形成
されている。架台１１には駆動歯車７を回転駆動
するモータ（図示せず）が設けられており、モー
タの駆動によつて駆動歯車７は回転しながらピン
ラツク３につぎつぎと咬合され、これによつて架
台１１はガイドレール４に沿つて、且つ、ガイド
フレーム２から後方に外れた位置で昇降する。

レーキ１２は第１図に示す下降時、および、第
３図に示すスクリーン１０の表面に捕捉された塵
芥を掻き上げる上昇時ともに前述したようにガイ
ドフレーム２から後方に外れた位置で昇降するの
で、ガイドフレーム２とスクリーン１０との間の
距離は第４図に示す従来の除塵機Ｂよりも広くと
つている。架台１１は第１図に示すように、駆動
ローラ７ａが前面側ガイド溝４ｂに、従動ローラ
８が後面側ガイド溝４ｃに嵌合され、ピンラツク
３に咬合された駆動歯車７の回転により、前面側
ガイド溝４ｂに案内されて下降する。

次いで、第３図に示すように、駆動歯車７が前
面側ガイド溝４ｂの下部から後面側ガイド溝４ｃ
に導かれると、レーキ１２はスクリーン１０に向
けて垂下し、レーキ１２の先端１２ａがスクリー
ン１０に接触する。さらに、駆動歯車７は後面側
ガイド溝４ｃを上昇し、レーキ１２は後面側ガイ
ド溝４ｃに案内されて上昇し、スクリーン１０の
表面に捕捉された塵芥を掻き上げ、これを除去す
る。レーキ１２のレーキ幅は第２図に示すように
スクリーン１０の幅（水路幅）とほぼ同一なの
で、塵芥の掻き上げ残しは無い。

そして、架台１１が上昇し、従動ローラ８は後
面側ガイド溝４ｃの上部から延長部４ｄに逃げ
る。駆動歯車７は、このときに後面側ガイド溝４
ｃの上部から前面側ガイド溝４ｂに導かれ、その
後、下降する。従動ローラ８は、この後、後面側
ガイド溝４ｃを下降する。このように、駆動ロー
ラ７はガイドレール４に沿つて反時計回りに巡回
し、一方、捕捉ローラ８は後面側ガイド溝４ｃを
昇降する。

かくして、除塵機Ａは、以降前述した動作をく
り返す。

［考案の効果］ 以上説明したように、この考案によれば、レー
キ幅を水路幅一杯に形成することができるので、
デツドスペースが発生せず、スクリーンに捕捉さ
れた塵芥を掻き上げ残し無く除去することがで
き、しかも、デツドスペースの占める比率の高い
狭い水路にも間欠式自動除塵機が適用できる、産
業上有用な効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第３図はこの考案の一実施態様を
示す概略側面図、第２図は概略正面図、第４図お
よび第６図は従来の除塵機の一例を示す概略側面
図、第５図は概略正面図である。図面において、 Ａ，Ｂ……除塵機、１……水路、２……ガイド
フレーム、３……ピンラツク、４……ガイドレー
ル、４ａ，４ｄ……延長部、４ｂ……前面側ガイ
ド溝、４ｃ……後面側ガイド溝、５……レーキ、
５ａ……先端、６……架台、７……駆動歯車、７
ａ……駆動ローラ、８……従動ローラ、１０……
スクリーン、１１……架台、１２……レーキ、１
２ａ……先端。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 水路中に設けられたスクリーンの前面上方、且
   つ、前記水路の両側に設置されたガイドフレーム
   と、前記ガイドフレームに設けられた縦長のピン
   ラツクと、ループ状のガイド溝をもつた、前記ピ
   ンラツクの周囲を一巡するガイドレールと、下部
   にレーキを備えた架台と、前記架台に設けられた
   駆動歯車および従動ローラとからなり、前記駆動
   歯車は前記ピンラツクと咬合し、且つ、モータに
   より回転されて前記ピンラツクの周囲を前記ガイ
   ドレールに沿つて巡回して前記架台を昇降させ、
   前記従動ローラは前記ガイドレールを昇降して前
   記架台をガイドすることからなる間欠式自動除塵
   機において、前記レーキを、前記ガイドフレーム
   から後方に外れた位置を昇降するように設け、且
   つ、前記レーキ幅を水路の幅と同一の長さに形成
   したことを特徴とする間欠式自動除塵機。