JPH05271570A - 吸水性シート及びそれに用いる吸水性塗料 - Google Patents

吸水性シート及びそれに用いる吸水性塗料

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JPH05271570A
JPH05271570A JP6848892A JP6848892A JPH05271570A JP H05271570 A JPH05271570 A JP H05271570A JP 6848892 A JP6848892 A JP 6848892A JP 6848892 A JP6848892 A JP 6848892A JP H05271570 A JPH05271570 A JP H05271570A
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JP
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water
absorbent
water absorbing
sheet
resin
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JP6848892A
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Koichi Hotta
幸一 堀田
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】高い吸水能力が要求される防水ケーブル等に適
用されても充分に耐えられる吸水性シートを提供するこ
とにある。 【構成】基材シート1上に、樹脂バインダー100重量
部、水不溶性吸水性樹脂粉末120〜1000重量部、
及びイオン交換樹脂80〜500重量部からなる吸水性
塗料2を塗布してなることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水又は塩等の水溶液と
接触した場合に、これを吸収して膨潤し、水分の移動を
阻止する吸水性シートに係り、特にその吸水能力を高め
た吸水性シートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】このような吸水性シートは図2に示すよ
うに、基材シートaと、樹脂バインダーと水不溶性吸水
性樹脂粉末とによる吸水性塗料層bとでその主要部を構
成するものが知られている。
【0003】しかし、接触する水が純水ではなく、海水
等の金属イオンを含んでいる場合、正の電荷を持った金
属イオンの濃度が大きくなって、負の電荷をもった水不
溶性吸水性樹脂の基、例えばカルボキシル基同志の電気
的反発力が弱まる。これにより、分子全体としてその鎖
間で架橋したり絡み合っている水不溶性吸水性樹脂は糸
まり状化(収縮)する。それに応じて、水不溶性吸水性
樹脂の有効荷電は減少し、水和作用が減退する。よって
水不溶性吸水性樹脂の吸水能力は低下することになる。
【0004】従って、基材シート上に水不溶性吸水性樹
脂粉末を含む樹脂バインダーを塗布した吸水性シート
に、海水等の金属イオンを含む水が接触した場合、吸水
能力が極端に低下し、また十分に水不溶性吸水性樹脂粉
末が膨潤できないため止水性が発揮できないという問題
点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の問題点
に着目してなされたもので、その課題とするところは、
高い吸水能力が要求される防水ケーブル等に適用されて
も充分に耐えられる吸水性シートを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこの課題を解決
するため、樹脂バインダー100重量部、水不溶性吸水
性樹脂粉末120〜1000重量部、及びイオン交換樹
脂80〜500重量部からなる吸水性塗料、および基材
シート上にこれを塗布してなる吸水性シートを提供する
ものである。
【0007】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
おける基材シートとしては、ポリエチレンテレフタレー
ト、セルロースパルプ、ポリプロピレン、ナイロン、ポ
リウレタン、ビニロン、アクリルらの不織布が使用され
る。
【0008】本発明における樹脂バインダーとしては、
塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂や塩素化ポリプ
ロピレン樹脂、又は、ポリアミド系樹脂、線状熱可塑性
ポリエステル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹
脂、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン樹脂等が使用でき
る。
【0009】本発明における水不溶性吸水性樹脂粉末と
しては、デンプン−アクリル酸ソーダーグラフト重合
体、デンプン−アクリロニトリルグラフト重合体の加水
分解物、一部架橋されたデンプン−ポリアクリル酸共重
合体、一部架橋されたデンプン−ポリメタクリル酸共重
合体、一部架橋されたデンプン−ポリメタクリル酸メチ
ルの加水分解物及び、前記物質の塩等のデンプン−グラ
フト重合系のもの、又はポリアクリル酸塩の部分架橋
物、ポリイソブチレン−無水マレイン酸共重合体、メタ
クリル酸メチル−酢酸ビニル共重合体の加水分解物に代
表される架橋合成樹脂系のもの等が挙げられるが、基本
的には水溶性高分子を部分架橋して不溶化したもので、
このものが水又は海水等の水溶液と接した場合に速やか
に水分を吸収して膨潤し、水分を保持する性質を有して
いるものであれば特に限定されるものではない。
【0010】また、前記水不溶性吸水性樹脂粉末の粒径
は、以下に示す理由から通常5μm以上200μmがよ
い。すなわちその粒径が200μmより粗いと吸水性塗
料としたときの安定性や流動性、塗布作業性に問題が生
じ、更に塗布面の平滑性、均一性にも欠け、塗布した後
では基材シートからの脱落が目立ってくる弊害がある。
一方、5μm未満の微粉末では、1g当たりの吸水能力
が低下すると共に凝集し易いため、その取扱いが困難に
なる弊害を有し、さらには、基材シートに塗布したと
き、この水不溶性吸水性樹脂粉末が樹脂バインダーの被
膜中に埋没してしまい、吸水性能の低下が著しくなる。
なお、前記水不溶性吸水性樹脂粉末は、形状的には球形
に近い方が吸水性能と作業性に優れているが、この形状
に限定されるものではない。
【0011】本発明の特徴であるイオン交換樹脂として
は、水素イオン型の強酸性陽イオン交換樹脂が好適であ
る。
【0012】本発明の吸水性塗料の組成は、樹脂バイン
ダー100重量部に対して、水不溶性吸水性樹脂粉末が
120〜1000重量部になる割合が望ましい。すなわ
ち、水不溶性吸水性樹脂粉末の配合割合が120重量部
未満では、吸水性塗料層を基材シートに塗布して吸水性
シートとしたとき、その配合割合が少なすぎて吸水能力
が充分でないため、水と接触しても吸水、膨潤を開始す
るまでに時間がかかってしまい、吸水作用を効果的に発
現させることが困難となる。一方、水不溶性吸水性樹脂
粉末の配合割合が1000重量部を越えると、水不溶性
吸水性樹脂粉末を粗粒にしても表面積が大きくなり過ぎ
ることから、樹脂バインダーの添加量が不足し、基材シ
ート上へ確実に保持させることが困難となる。
【0013】また、イオン交換樹脂は、樹脂バインダー
100重量部に対して80〜500重量部になる割合が
望ましい。すなわち、イオン交換樹脂が80重量部未満
では、金属イオンを多量に吸着できないため、水不溶性
吸水性樹脂が十分に膨潤しないからであり、イオン交換
樹脂が500重量部を超えると、樹脂バインダーの添加
量が不足し、基材シート上へ確実に保持させることが困
難となり、又、水不溶性吸水性樹脂粉末の膨潤の妨げと
なってしまうからである。
【0014】以下に、本発明の吸水性塗料の製造方法を
説明する。樹脂バインダーと、水不溶性吸水性樹脂粉末
と、イオン交換樹脂とを前記のように混合して吸水性塗
料とするが、その場合の溶媒としては、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル等
の酢酸エステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メ
チルイソブチルケトン等のケトン類、n−ヘキサン、ト
ルエン等の炭化水素系溶剤等が適用できる。なお、前記
吸水性塗料は樹脂バインダーを溶解した大量の溶媒中に
大量の水不溶性吸水性樹脂粉末が分散されたディスパー
ジョン状塗料として適用されるが、塗料の安定性、粘
度、流動性、塗布作業性等を改善するために非水系の分
散剤、粘度調整剤、着色剤等の添加剤を総固形分当り2
重量%以下加えることが望ましい。更に、吸水性シート
の用途に応じて、防腐剤、殺菌剤、香料、脱臭剤等も添
加してもよい。
【0015】また、配合する際の混合手段としては、デ
ィスパーで攪拌してもよいが、アトライター、ボールミ
ル等のよりエネルギーの高い混合法を採用することが望
ましい。
【0016】これら吸水性塗料を基材シートに塗布する
手段としては、溶剤系塗料に用いられる通常の塗布工法
がそのまま適用できるが、前記吸水性塗料が乾燥性の高
い溶剤を大量に含むディスパージョン状塗料の場合には
グラビア方式、ロールコート方式、フローコート方式、
ディッピング方式等が好ましい。なお、吸水性塗料の粘
度やノズル形状等を適宜調整することによりスプレー方
式の適用も可能である。
【0017】
【作用】以上示したように本発明の吸水性シートは、樹
脂バインダー中に水不溶性吸水性樹脂及びイオン交換樹
脂を含む吸水性塗料を基材シート上に設けたものであ
り、これに金属イオンを含む水が接触した場合、イオン
交換樹脂に金属イオンが取り込まれることにより、前記
金属イオンを含む水が純水に近い状態となり、水不溶性
吸水性樹脂が十分に膨潤することができ、止水性が保た
れ、吸水量も多くなる。
【0018】
【実施例】表1に示す組成と重量部によって、吸水性塗
料を作製した。
【0019】
【表1】
【0020】実施例1、比較例1〜4を、基材シートと
する50g/m2 のポリエチレンテレフタレート不織布
の片面に乾燥状態で150g/m2 塗布して下記確認試
験を行なった。
【0021】<吸水量>100mm×100mmに切取
られた各吸水性シートを5μm以下の目ずまりのポリエ
ステル不織布製の袋に入れて海水中に浸漬し、2分経過
した後にその一部を取出して吸取り紙に挟み、この状態
で1分間水切りを行った後にその吸水量を測定し、2分
後の吸水量データとした。なお、吸水量は水切り後の吸
水性シートの重量と海水に浸漬していない吸水性シート
自身の重量との差として求めた。更に、30分間浸漬し
た別の吸水性シートを取出して吸取り紙に挟み、以下、
同様の工程を経て30分後の吸水量データとした。目標
値は浸漬2分後で800g/m2 以上、浸漬30分後で
1200g/m2 以上とする。
【0022】<塗工性>各組成の吸水性塗料をポリエチ
レンテレフタレートフィルム上に塗布する際の作業性と
塗工むらをチェックし、粘着性に欠けて作業性が悪かっ
たり塗工むらがある場合を×、このようなことが無い場
合を○、その中間を△で評価した。
【0023】<密着性>各吸水性シートの吸水性塗料層
を爪により引っ掻いてその剥がれ状態を視覚により確認
した。そして、剥がれ易い場合が×、剥がれ難い場合が
○、その中間を△で評価した。
【0024】<ブロッキング性>複数枚重ね合わされた
吸水性シートを各々用意し、これに40℃、20%RH
の条件下において500g/cm2 の圧力をかけ上側と
下側の吸水性シートが接着されるか否かをチェックし、
接着が無い場合を○、ある場合を×、その中間を△で評
価した。
【0025】<柔軟性>吸水性シートの吸水性塗料層が
柔軟性を有しているか否かを各吸水性シートを光ファイ
バーケーブルに巻き付けることによりチェックし、柔軟
性がある場合を○、堅くて巻き付けることが困難な場合
を×、その中間を△で評価した。
【0026】
【表2】
【0027】表2の結果が示す通り、本発明の吸水性塗
料が塗布された吸水性シートにおいては、吸水量も多
く、塗工性、密着性、ブロッキング性、柔軟性全てに優
れていることが確認された。
【0028】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の吸水性シー
トは、イオン交換樹脂が金属イオンを取り込むことによ
り、接触する水分を純水に近い状態とし、吸水性塗料層
全体の吸水量の増大を図り、膨潤による止水性を上げる
ことが可能となる。これにより、本発明の吸水性シート
の使用形態として、やはり金属イオンを含む血、体液等
の影響のある生理用品、おむつ、医療用ガーゼ等の商品
に加え、海中での使用も考えられる光ファイバーケーブ
ル等の防水ケーブルでの適用効果がさらに上昇するもの
である。
【0029】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る吸水性シートの斜視図で
ある。
【図2】従来の吸水性シートの斜視図である。
【符号の説明】
1…基材シート 2…吸水性塗料層 a…基材シート b…吸水性塗料層

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】樹脂バインダー100重量部、水不溶性吸
    水性樹脂粉末120〜1000重量部、及びイオン交換
    樹脂80〜500重量部からなる吸水性塗料。
  2. 【請求項2】基材シート上に請求項1記載の吸水性塗料
    を塗布してなることを特徴とする吸水性シート。
JP6848892A 1992-03-26 1992-03-26 吸水性シート及びそれに用いる吸水性塗料 Pending JPH05271570A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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