JPH0696690B2 - 吸水性コーティング組成物 - Google Patents

吸水性コーティング組成物

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JPH0696690B2
JPH0696690B2 JP263288A JP263288A JPH0696690B2 JP H0696690 B2 JPH0696690 B2 JP H0696690B2 JP 263288 A JP263288 A JP 263288A JP 263288 A JP263288 A JP 263288A JP H0696690 B2 JPH0696690 B2 JP H0696690B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は高度の吸水能を有するコーティング組成物に関
するもので、吸水性の付与された紙、不織布等の吸水材
料を提供する。
従来の技術 高吸水性樹脂には種々のタイプの製品が知られており、
架橋ポリアクリル酸、デンプン−ポリアクリル酸グラフ
ト共重合体、デンプン−ポリアクリロニトリルグラフト
共重合体加水分解物、イソブチレン−無水マレイン酸共
重合体、酢酸−アクリル酸エステル共重合体加水分解物
などがあげられる。これらの樹脂の酸基は、中性になる
ように部分的にアルカリ金属塩に中和され、通常自重の
100倍以上の吸水能を有する。
高吸水性樹脂粉末を紙、不織布などの基材に散布してな
る吸水材が知られる。樹脂粉末を基材に固定させるため
にスチーミングにより樹脂を膨潤させた後、プレスして
乾燥する方法がある。
高吸水性樹脂粉末を塗料バインダーに分散したコーティ
ング剤も知られる。特開昭59−66466は、高吸水性樹脂
粉末、水不溶の柔軟性樹脂および有機溶剤からなる水遮
蔽用塗料組成物、また特開昭60−240775は、塗料ベース
としてのゴム系バインダーに高吸水性樹脂を配合してな
る防汚塗料を開示している。またポリエチレングリコー
ルにイソシアネート化合物を反応させた親水膨潤性ポリ
ウレタンに高吸水性樹脂粉末をブレンドした水膨潤性組
成物(特開昭61−225249)がある。さらに水溶性ポリマ
ーの例として、高吸水性樹脂を分散させたヒドロキシプ
ロピルセルロースのアルコール溶液を平面上に流延させ
る吸水性フィルムの製造法(特開昭60−217241)がみら
れる。
発明が解決しようとする問題点 高吸水性樹脂粉末を基材に散布する方法は、均一性およ
び樹脂と基材との結合が不充分で、樹脂の脱落などの問
題が生ずる。そうした問題を解決する方法として、樹脂
粉末を塗料バインダーに分散させて塗布する方法があ
る。
塗料バインダーに用いられるポリマーとして、ゴムなど
の水不溶性柔軟ポリマーが多くの場合に用いられるが、
樹脂粉末粒子の表面が疎水性被膜で覆われるので、樹脂
の吸水能、特に吸水速度が著しく阻害されることにな
る。親水性の膨潤性ポリウレタンをバインダーとする場
合、吸水速度はかなり改善されるが、それでも樹脂粉末
の単独散布の場合に比べると、吸水性能の著しい阻害は
避けられないし、また吸水膨潤した樹脂のゲル粒子を基
材に固定することはできない。
一方、水溶性ポリマーをバインダーとする場合、高吸水
性樹脂の性質から水系溶剤が使用できないので、水溶性
ポリマーと溶剤の種類は極めて限定される。たとえば、
前記引用のヒドロキシプロピルセルロースをバインダー
とする場合、吸水速度の低下は比較的小さいが、僅かの
吸水でも樹脂粉末の基材への固定性が失われるばかりで
なく、水にポリマーが溶解して、不快なぬるみ感を与え
るなどの欠点が認められる。
高度の吸水性を有する紙、不織布などの製品を設計する
場合、高吸水性樹脂粉末を含む被膜は、乾燥時における
樹脂粉末の基材に対する充分な固定性および初期吸水時
にゲル粒子のかなりの固定性、さらに樹脂本来の吸水速
度と吸水能が妨げられないことが望まれる。自重の数百
倍の吸水能を有する樹脂が充分に膨潤したゲル粒子を基
材に固定させることは、如何なるバインダーを用いても
困難である。
問題点を解決するための手段 本発明は、高吸水性樹脂粉末を平均分子量が100万以上
のポリエチレンオキサイドの有機溶剤溶液に分散させて
なる吸水性コーティング組成物とその被覆物品を提供す
る。
ポリエチレンオキサイドは、水溶性であると同時に多く
の汎用有機溶剤に可溶な柔軟性の熱可塑性ポリマーであ
り、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドの共重
合体も含まれる。広範囲の分子量の多くの市販製品がみ
られるが、本発明に使用されるのは、平均分子量が100
万以上のグレードである。
溶剤として、アセトニトリル、ジクロルエタン、トリク
ロロエタン、四塩化炭素、テトラヒドロフラン、ベンゼ
ン、メタノール、エタノール、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、アセトン、メチルエチルケトンなどがあげられる。
これらの溶剤の中アセトニトリルおよび塩素系溶剤は室
温以下の低温でも良好な溶解性を示し、その他の溶剤
は、多くの場合加熱時に溶解する。
平均分子量が100万以上のポリエチレンオキサイド溶液
をガラス板上に流延してフィルムをつくり、フィルムに
水を滴下して吸水膨潤挙動を観察して、次の顕著な事実
を見出だした。
ポリマーは溶出することなく膨潤し、恰も高吸水性樹脂
フィルムと同様な吸水挙動がみられる。ポリマーの溶解
現象は、多量の水を加えて長時間後にはじめて観察され
る。このことは、極めて高分子量のポリマーが、分子の
絡み合いによって分子間に結合点を形成し、架橋ポリマ
ーと同様な挙動を示すという高分子科学の知識から理解
されるところである。平均分子量が100万未満の場合に
は、ポリマー分子間の絡み合いが不充分で、ポリマーの
溶出が膨潤に優先する傾向がみられ、平均分子量が10万
以下のポリエチレングリコールになると、速やかな溶解
が生じて膨潤現象はみられなくなる。
上記の発見に基づいて本発明は達成されたのであるが、
ポリエチレンオキサイドは、ポリアクリル酸と会合体を
形成し、また部分的にアルカリ金属塩に中和されたポリ
アクリル酸とも大きな親和性を有することもバインダー
の性質として重要な役割を果たす。
平均分子量が100万以上のポリエチレンオキサイドの二
塩化エチレン溶液に高吸水性樹脂粉末を分散させたコー
ティング剤から得られた被膜の吸水時の挙動を観察し
て、次の顕著な事実が認められた。
被膜のポリエチレンオキサイド連続相は樹脂粉末とほぼ
同時に膨潤ゲル化するが、水は粉末樹脂により多く吸収
される。ポリエチレンオキサイドの溶解は粉末樹脂が飽
和近くに膨潤するまでほとんど生じない。膨潤被膜は形
状安定性を保持し、べとつき感がない。被膜は高吸水性
樹脂本来の高い吸水速度と吸水能を示すことが見出され
た。
高吸水性樹脂粉末粒子を覆う極めて高分子量のポリエチ
レンオキサイド被膜は、初期吸水挙動として、内部の樹
脂よりもむしろ浸透性の大きい硬質ゲルの性質を示す。
樹脂粒子の表面部を架橋処理し、内部の軟質ゲルを架橋
密度が大で浸透性のよい硬質ゲルで覆った構造にする
と、吸水速度とゲル強度が改善されることが知られてお
り、このことからも、上記の顕著な現象が説明される。
本発明の組成物の分散安定性および塗工性は樹脂粉末の
含量と粘度に依存する。溶液粘度はポリエチレンオキサ
イドの分子量と濃度による。樹脂の粒度は80メッシュ以
上の微粒子が分散安定性および塗膜の平滑性の点で好ま
しい。また粒度が200メッシュ以上の微細になると、樹
脂の吸水性能が損われる傾向があることも留意さるべき
である。平均分子量が100万以上のポリエチレンオキサ
イドを用いることにより、1%以下の低濃度でも塗工に
適した粘度の溶液が得られる。
高吸水性樹脂とポリエチレンオキサイドの組成比は、通
常樹脂粉末100重量部に対して、ポリエチレンオキサイ
ド2〜20重量部の割合で好ましい結果が得られる。
本発明の組成物を平板に流延し、溶剤を揮発させて、吸
水性フィルムをつくることも可能であり、その場合、樹
脂粉末100部に対してポリエチレンオキサイド5〜20部
の割合が適当である。
ポリエチレンオキサイドは、その平均分子量が100万以
上の極めて高分子量のものでも究極的には水に溶解する
ので、樹脂に対して可及的に少量であることが望まし
い。従って、ポリエチレンオキサイドの組成は、高吸水
性樹脂粉末100重量部に対して20重量部を越えない割合
で充分に目的が達成され、それを越える使用は、実用的
観点からむしろ好ましくない。
ポリエチレンオキサイドの有機溶剤溶液に高吸水性樹脂
粉末を添加し、均一に混合分散して本発明の組成物が調
製される。またその際に、シリカ微粒子、セルロース粉
末などの充填材、あるいは界面活性剤を加えてもよく、
組成物の分散安定性および被膜の吸水速度を高めるのに
有効である。その他の添加剤として、芳香剤、防かび剤
などがあげられるが、それらは樹脂の吸水性を妨げるも
のであってはならない。
作用 本発明の組成物を紙、不織布などの基材に塗布し、溶剤
を揮発させると、吸水性被膜が均一に塗布された吸水性
材料がえられる。被膜は基材に安定に固定され、その後
の加工工程および輸送過程で樹脂粉末の脱離がない。こ
れら材料の吸水挙動は、樹脂粉末散布のサンドイッチ式
吸水シートに遜色のない吸水速度を示すばかりでなく初
期吸水時における吸水ゲル粒子の基材への充分な固定性
と被膜としての形状安定性を示す。
実施例1. ポリエチレンオキサイド(製鉄化学社製PEO−8、平均
分子量170万〜220万)2部を二塩化エチレン50部に溶解
して得られた粘稠溶液に、140メッシュを通過した高吸
水性樹脂粉末(三洋化成社製サンウエットIM−300)25
部を加え、かきまぜて均一に分散させてコーティング組
成物を調製した。
この組成物をパルプ系不織布(ペーパータオル)にロー
ル型塗工機を用いて、固形分32g/m2の厚さに塗布し、溶
剤を揮発させた。このものを10cm×10cmの大きさの正方
形試料に切断し、吸水能を測定した。試料を垂直に保持
し、水を飽和するまで噴霧した。未塗布試料を同様に処
理し、両者の重量差から被膜による吸水量を求め、130g
であった。これより被膜1g当たりの吸水能は400gと測定
され、樹脂粉末自体の吸水能と一致する。
実施例2. ポリエチレンオキサイド(製鉄化学社製PEO−15、平均
分子量330〜380万)1.5部をイソプロパノール(91%)2
0部に加熱溶解し、これに140メッシュを通過した高吸水
性樹脂粉末(日本触媒社製アクアリックCA)9部を混合
分散させた。分散液をポリエステルフィルム上に流延
し、溶剤を揮発して基材から剥離し、柔軟性のある樹脂
フィルムを得た。このものを水中で飽和膨潤させ、吸水
能を測定し、自重の330倍であった。
実施例3. ポリエチレンオキサイド(製鉄化学社製PEO−18、平均
分子量430〜480万)2部を二塩化エチレン100部に溶解
し、これに実施例2と同じ高吸水製樹脂粉末50部を加え
て混合分散させた。この分散液を実施例1で用いたペー
パータオルに固形分塗布量20g/m2の厚さに塗布し、溶剤
を揮発させた。実施例1と同様にして、被膜の吸水能を
求め、350倍であった。
効果 実施例に示されるように、本発明のコーティング組成物
を基材に塗布して得られる被膜は、吸水前の状態で、基
材に強固に固定されて高吸水性樹脂粉末の脱落がない。
また吸水膨潤の比較的初期の段階において、ゲル状の被
膜は満足される程度に基材に固定される。さらに、被膜
は樹脂粉末本来の吸水性能を妨げることなく、高度の吸
水速度と吸水能を発揮する。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】高吸水性樹脂粉末、ポリエチレンオキサイ
    ドおよびポリエチレンオキサイドを溶解する有機溶剤を
    含有してなり、該ポリエチレンオキサイドが、平均分子
    量100万以上で、また高吸水性樹脂粉末100重量部に対し
    て20重量部を越えない割合で含まれることを特徴とする
    吸水性コーティング組成物。
JP263288A 1988-01-11 1988-01-11 吸水性コーティング組成物 Expired - Lifetime JPH0696690B2 (ja)

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