JPH0527116A - 着色パターンの形成方法 - Google Patents

着色パターンの形成方法

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JPH0527116A
JPH0527116A JP3207501A JP20750191A JPH0527116A JP H0527116 A JPH0527116 A JP H0527116A JP 3207501 A JP3207501 A JP 3207501A JP 20750191 A JP20750191 A JP 20750191A JP H0527116 A JPH0527116 A JP H0527116A
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colored
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裕之 坂井
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)
  • Glass Melting And Manufacturing (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬度、透明基板との付着力及び耐熱性に優れ
た着色パターンが得られる方法を提供する。 【構成】 シリコンアルコキシドを含有するアルコキシ
ドの加水分解溶液に着色顔料を分散したコート液を透明
基板2に塗布し、乾燥して着色膜3を形成し、前記着色
膜3の所望の部分に電子線5を照射し、現像して前記着
色膜3の電子線が照射されていない部分6を除去して凹
凸パターンを有する膜を形成することを特徴とする着色
パターンの形成方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、着色パターン付基板及
びその形成方法に係わり、詳しくは、着色顔料を含有す
るガラスの凹凸パターン形成方法に関する。本発明の着
色パターンは、電子産業において半導体の製造に用いら
れるフォトマスク、液晶ディスプレー用カラーフィルタ
ー等のマイクロプロセッシング、またその技術を利用し
たステンドガラス等の装飾及びガラス工芸等に利用され
る。
【0002】
【従来の技術】従来着色パターンの形成方法として顔料
を分散させたアクリロイド系感光樹脂等からなる有機フ
ォトレジストを用いる方法がある。例えば、特開平1−
293306号公報及び特開平2−53003号公報に
は、着色顔料を分散させた有機フォトレジストを基板に
塗布して着色膜を形成し、選択的に光を照射し、現像
し、硬化してカラーフィルター用凹凸パターンを形成す
る方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では有機フォトレジストを用いているために、硬度
が不充分であり、透明基板との付着力も充分なものとは
言い難く、かつ耐熱性に劣るという欠点があった。その
ため、前記凹凸パターンの形成方法を用いてフォトマス
クを作製した場合、得られたフォトマスクは洗浄時に膜
が剥離したり、欠損が生じたりするという欠点があっ
た。
【0004】また、前記凹凸パターンの形成方法を用い
てカラーフィルターを作製した場合、得られたカラーフ
ィルターを用いて液晶ディスプレーを作製する際、カラ
ーフィルターに透明導電膜を形成する工程において、プ
ロセス温度を要求される300℃程度の高い温度にする
とカラーフィルターが破壊されてしまうため、プロセス
温度を250℃程度にとどめなければならないという欠
点があった。
【0005】したがって本発明の目的は上記欠点を解決
するためになされたものであり、硬度、透明基板との付
着力及び耐熱性に優れた着色パターンが得られる方法を
提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の着色パターンの
形成方法は、シリコンアルコキシドを含有するアルコキ
シド溶液及びその加水分解溶液のうち少なくとも一種の
溶液に、着色顔料を添加し、着色顔料が分散されたコー
ト液を調製する工程と、前記コート液を透明基板上に塗
布し、前記コート液を乾燥して着色膜を形成する工程
と、前記着色膜の所望の部分に電子線を照射し、現像し
て前記着色膜の電子線が照射されていない部分を除去し
て、前記透明基板上に凹凸パターンを有する膜を形成す
る工程とを含むことを特徴とするものである(以下「第
1の発明」という。)。
【0007】また、金属アルコキシド溶液及びその加水
分解溶液のうち少なくとも一種の溶液である第1の溶液
に、着色顔料を添加し、着色顔料が分散された第2の溶
液を調製する工程と、シリコンアルコキシドを含有する
アルコキシド溶液及びその加水分解溶液のうち少なくと
も一種の溶液である第3の溶液と前記第2の溶液とを混
合して、前記着色顔料が分散されたコート液を調製する
工程と、前記コート液を透明基板上に塗布し、前記コー
ト液を乾燥して着色膜を形成する工程と、前記着色膜の
所望の部分に電子線を照射し、現像して前記着色膜の電
子線が照射されていない部分を除去して、前記透明基板
上に凹凸パターンを有する膜を形成する工程とを含むこ
とを特徴とするものである(以下第2の発明とい
う。)。
【0008】先ず、第1の発明の着色パターンの形成方
法を図1(A)〜(C)に基づいて説明する。
【0009】はじめに、シリコンアルコキシドを含有す
るアルコキシド溶液及びその加水分解溶液のうち少なく
とも一種の溶液に、着色顔料を添加し、着色顔料が分散
されたコート液を調製する。本発明においては、加水分
解される前のアルコキシド、一部加水分解されたアルコ
キシド、完全に加水分解されたアルコキシドに着色顔料
を添加することができる。そして、アルコキシドが充分
に加水分解されていないときは、加水分解を行う。
【0010】前記アルコキシドの加水分解は、アルコキ
シドと、例えばエタノールのような溶媒とを混合した溶
液に酸またはアルカリ性溶液を加えることによって行う
ことができる。しかし、本発明においては、溶液がアル
カリ性のときは酸性のときに比べて、後で述べる乾燥後
の着色膜が多孔質なものになり易く、最終的に得られる
着色パターン(ガラス)は硬度の優れたものになりにく
いので、上記加水分解には、酸性溶液を用いることが好
ましい。
【0011】前記アルコキシドについては、シリコンア
ルコキシドとしてはケイ酸メチル、ケイ酸エチル等を用
いることができ、その他に金属アルコキシド、例えばア
ルミニウム-isoプロポキシド等を加えることもできる。
【0012】前記アルコキシドから得られる酸化物中の
SiO2 の含有量は30〜100%が好ましく、さらに
好ましくは、50〜100%である。SiO2 の含有量
が前記含有量よりも少ないと、最終的に得られる着色パ
ターン(ガラス)が失透してしまう場合があり、硬度の
優れた着色パターンを形成することができない場合が多
い。また前記アルコキシドがら得られる酸化物は、Si
2 の他に、Al2 3 、TiO2 、ZrO2 、B2
3 、CaO、SrO、BaO、ZnO等を含有すること
ができる。
【0013】本発明で用いる着色顔料としては、本発明
においては凹凸パターンを形成するために電子線を照射
するのでチャージアップを防止するために導電性を有す
る顔料を用いると良い。例えば黒の顔料を用いた着色パ
ターンとしてフォトマスクがあるが、この場合黒の顔料
としては導電性を有するカーボンブラックを用いること
が好ましい。また、カラーフィルターに用いる黒、赤、
緑、青については通常カラーフィルターに用いられるそ
れぞれの色の顔料を用いることができる。
【0014】また、精度及び解像度が良い着色パターン
を得るためにはコート液中の着色顔料の分散性を良くす
る必要がある。そのためには、溶液に着色顔料と共に界
面活性剤を加えることが好ましい。また、その際、超音
波によって着色顔料を分散することが好ましい。
【0015】上記のように調製したコート液を図1
(A)に示すように透明基板2上にスピンコーターまた
はディップコーター等を用いて塗布し乾燥し透明基板2
上に着色膜3を形成する。
【0016】透明基板2としては、例えば、石英ガラ
ス、ボロシリケートガラス、アルミノボロシリケートガ
ラス等、可視、紫外域で透明な材料を用いることができ
る。また、本発明においては凹凸パターンを形成するた
めに電子線を照射するので着色顔料として導電性を持た
ない着色顔料を用いた場合は、チャージアップを防止す
るために透明導電膜付透明基板を用いることが好まし
い。
【0017】次に、図1(B)のように着色膜3の上方
から着色膜3の所望の部分に電子線5を照射し、電子線
照射部分4の縮合反応(ガラス化)を起こさせる。
【0018】さらに図1(C)に示すように、有機溶剤
や、アルカリ水溶液等を用いて現像することによって前
記着色膜3の電子線を照射していない部分6を溶去し、
凹凸パターンを有する膜を形成する。ここで、現像にア
ルカリ溶液を用いる場合のpHは、pH12〜14が好
ましく、さらに好ましくはpH13〜14である。上記
した値よりもpHが小さいアルカリ溶液では、電子線を
照射していない部分6を溶去することが困難であるから
である。
【0019】また、凹凸パターンを有する膜中に有機物
が残留している場合や、前記膜の縮合反応が完全でない
場合は、さらに前記膜を熱処理すると良い。熱処理をす
る場合、熱処理温度としては100℃から1000℃の
範囲が好ましい。100℃よりも低いと、膜中の残留有
機物を除去と縮合反応を完全に行うことができず、10
00℃よりも高いと着色パターン(ガラス)が失透して
しまう場合がある。
【0020】次に、第2の発明の着色パターンの形成方
法について説明する。この発明は、第1の発明における
コート液よりさらに着色顔料の分散性が良いコート液を
用い、さらにパターンの精度及び解像度が優れた着色パ
ターンを形成する方法である。したがって本発明の第2
の発明において用いる透明基板、着色顔料、及びコート
液の塗布、電子線照射、現像、熱処理等の工程について
は上記の第1の発明の方法と同様なため、説明を省略
し、コート液のみの説明とする。
【0021】本発明において第1の溶液に着色顔料を加
えて第2の溶液を調製する際は、加水分解される前の金
属アルコキシド、一部加水分解された金属アルコキシ
ド、完全に加水分解された金属アルコキシドに着色顔料
を添加することができる。そして、金属アルコキシドが
充分に加水分解されていないときは、加水分解を行う。
前記金属アルコキシドの加水分解は、第1の発明のアル
コキシドの加水分解と同様な方法によって行われる。ま
た、第1の発明と同様な理由により酸性溶液を用いるこ
とが好ましい。
【0022】前記金属アルコキシドとしては加水分解及
び縮合反応によって金属酸化物となるものであれば特に
その種類を問わない。
【0023】前記金属アルコキシドから得られる金属酸
化物としては、最終的に混合する第3の溶液が酸性の場
合にはMgO、ZrO2 、ZnO、Al2 3 、SnO
2 、TiO2 、CeO2 、CdO、BeO、La
2 3 、NiO、CuO、RuO2 、Y2 3 、Hg
O、Cr23 等を用いることができ、中性の場合には
MgO、ZrO2 、ZnO、Al2 3 、SnO2 、T
iO2 、CeO2 、CdO、BeO、La2 3 、Ni
O、CuO、RuO2 、Y2 3 、WO3 、Sb2 3
等を用いることができ、アルカリ性の場合にはWO3
Sb2 3 、SnO2 、TiO2 、CeO2 、Cr2
3 等を用いることができる。
【0024】第2の溶液中の着色顔料粒子はできるだけ
一次粒子に近い状態にしておく事が好ましく第1の溶液
に着色顔料を加えたときに超音波によって分散するとよ
い。
【0025】次に、シリコンアルコキシドを含有するア
ルコキシド溶液及びその加水分解溶液のうち少なくとも
一種の溶液である第3の溶液と前記第2の溶液とを混合
してコート液を調製する。このとき、加水分解される前
のアルコキシド、一部加水分解されたアルコキシド、完
全に加水分解されたアルコキシドと第2の溶液とを混合
することができる。そして、アルコキシドが充分に加水
分解されていないときは、加水分解を行う。アルコキシ
ドの加水分解は、第1の発明のアルコキシドの加水分解
と同様の方法で行うことができる。
【0026】シリコンアルコキシドを含有するアルコキ
シド溶液としては、第1の発明と同様にシリコンアルコ
キシドの他に金属アルコキシドを加えることもできる。
この場合、加える金属アルコキシドとしては、第1の溶
液で用いた金属アルコキシドと異なる金属の金属アルコ
キシドを用いる必要がある。この理由は、第1の溶液と
同じ金属の金属アルコキシドを第3の溶液として加えて
も第1の溶液で用いた金属アルコキシドの量を増やすだ
けとなり、着色顔料の分散性の低下を招くからである。
【0027】本方法は、この第2の溶液中において、金
属アルコキシドを加水分解して得られた金属酸化物が着
色顔料を被覆し、さらにシリコンアルコキシドを含有す
るアルコキシドの加水分解溶液、即ち第3の溶液を加え
ることによって、顔料に被覆した金属酸化物と第3の溶
液との電気的反発により分散安定性が得られると考えら
れる。また本方法は界面活性剤を用いていないので、界
面活性剤が不純物として電子線感度の低下を招くことも
ない。
【0028】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明は本実施例に限定されるものではな
い。
【0029】(実施例1)(第1の発明) エタノール27cm3 にケイ酸エチル20gを加えた溶
液中に0.1%塩酸水溶液3.5cm3 を添加した。次
に1次粒径が24nmのカーボンブラック1.3gと特
殊高分子界面活性剤(花王(株)製ホモゲノールL−1
8)0.5gを加え超音波をかけて分散させることによ
りコート液を得た。
【0030】このコート液を透明基板上に回転数100
0rpmでスピンコートし、60℃で30分乾燥して、
図1(A)に示すように厚さ2μm光学濃度2.0の均
一な着色膜を形成した。その後、図1(B)に示すよう
に電子線描画装置を用いて部分的に20mC/cm2
電子線を照射した。さらにpH13の水酸化ナトリウム
水溶液中に30秒間浸漬して現像を行うことにより図1
(C)に示すように電子線を照射していない部分を溶去
して、黒色のネガ型パターンを有する膜を形成した。
【0031】本実施例において、描画可能な最小線幅は
5μmであり、フォトマスクとして充分使用できるもの
であった。本実施例により得られた着色パターンは、ケ
イ酸塩ガラスがマトリックスとなっているので硬度が高
く、耐熱性に優れ、400℃でも充分に使用することが
できるものであった。また、本実施例により得られた着
色パターンを水に浸し中性洗剤をつけて30秒間手でこ
すって洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損はみられな
かった。
【0032】(実施例2)(第2の発明) エタノール50cm3 にジルコニウム-isoプロポキシド
1gを加えた第1の溶液中に1次粒径が24nmのカー
ボンブラック3gを加え超音波をかけて分散させ、さら
にこの液に0. 1%の塩酸水溶液0.2cm3 を加え超
音波をかけて第2の溶液を調製した。次に、エタノール
27cm3 にケイ酸エチル20gを加えた溶液中に0.
1%塩酸水溶液3.5cm3 を加えて第3の溶液を調製
した。次に50cm3 の第3の溶液を第2の溶液に加え
混合し、超音波をかけて分散させることによりコート液
を得た。
【0033】このコート液を透明基板上に回転数600
rpmでスピンコートし、60℃で30分乾燥して、図
1(A)に示すように厚さ1.5μm光学濃度2. 5の
均一な膜を形成した。その後、図1(B)に示すように
電子線描画装置を用いて部分的に20mC/cm2 の電
子線を照射した。さらにpH13の水酸化ナトリウム水
溶液中に30秒間浸漬して現像を行うことにより図1
(C)に示すように電子線を照射していない部分を溶去
して、黒色のネガ型パターンを有する膜を形成した。
【0034】本実施例において、描画可能な最小線幅は
2μmであり、実施例1の着色パターンよりも精度及び
解像度の良いものが得られた。また、本実施例で調製し
たコート液中のカーボンブラックは分散性に優れ、1カ
月以上静置してもカーボンブラックの沈降は認められな
かった。本実施例により得られた着色パターンは、ケイ
酸塩ガラスがマトリックスとなっているので硬度が高
く、耐熱性に優れ、400℃でも充分に使用することが
できるものであった。本実施例により得られた着色パタ
ーンを水に浸し中性洗剤をつけて30秒間手でこすって
洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損はみられなかっ
た。
【0035】(実施例3)(第1の発明) エタノール27cm3 にケイ酸エチル20gを加えた溶
液中に0.1%塩酸水溶液3.5cm3 を添加した。次
に1次粒径が24nmのカーボンブラック1.3gと特
殊高分子界面活性剤(花王(株)製ホモゲノールL−1
8)0.5gを加え超音波をかけて分散させることによ
りコート液を得た。
【0036】このコート液を透明基板上に回転数100
0rpmでスピンコートし、60℃で30分乾燥して、
図1(A)に示すように厚さ2μm光学濃度2.0の均
一な着色膜を形成した。その後、図1(B)に示すよう
に電子線描画装置を用いて部分的に100μC/cm2
の電子線を照射した。さらにpH13の水酸化ナトリウ
ム水溶液中に30秒間浸漬して現像を行うことにより図
1(C)に示すように電子線を照射していない部分を溶
去して、黒色のネガ型パターンを有する膜を形成した。
さらにこのネガ型パターンを有する膜を400℃で10
分熱処理した。
【0037】本実施例において、描画可能な最小線幅は
5μmであり、フォトマスクとして充分使用できるもの
であった。本実施例により得られた着色パターンは、ケ
イ酸塩ガラスがマトリックスとなっているので硬度が高
く、耐熱性に優れ、400℃でも充分に使用することが
できるものであった。また、本実施例により得られた着
色パターンを水に浸し中性洗剤をつけて30秒間手でこ
すって洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損はみられな
かった。
【0038】(比較例)アクリロイド系感光性樹脂50
cm3 に1次粒径が24nmのカーボンブラック1.5
gを加え、超音波をかけて分散することによりコート液
を得た。
【0039】このコート液を透明基板上に回転数100
0rpmでスピンコートし90℃で2分乾燥して、厚さ
1.3μm光学濃度2.0の均一な膜を形成した。その
後紫外線照射装置を用いて部分的に光を照射した。さら
に1%炭酸ナトリウム水溶液中に60秒間浸漬して現像
を行うことにより光を照射していない部分を溶去して黒
色のネガ型パターンを有する膜を形成した。さらにこの
ネガ型パターンを有する膜を200℃で5分熱処理し
た。
【0040】本比較例により得られた着色パターンは、
300℃で破壊されてしまった。本比較例により得られ
た着色パターンを水に浸し、中性洗剤をつけて30秒間
手で、上記実施例と同程度の強さでこすって洗浄を行っ
たところ、膜の剥離や欠損が観察された。
【0041】(実施例4)(第2の発明) エタノール50cm3 にジルコニウム-isoプロポキシド
1gを加えた第1の溶液中に1次粒径が24nmのカー
ボンブラック3gを加え超音波をかけて分散させ、さら
にこの液に0. 1%の塩酸水溶液0.2cm3 を加え超
音波をかけて第2の溶液を調製した。次に、エタノール
27cm3 にケイ酸エチル20gを加えた溶液中に0.
1%塩酸水溶液3.5cm3 を加えて第3の溶液を調製
した。次に50cm3 の第3の溶液を第2の溶液に加え
混合し、超音波をかけて分散させることによりコート液
を得た。
【0042】このコート液を透明基板上に回転数600
rpmでスピンコートし、60℃で30分乾燥して、図
1(A)に示すように厚さ1.5μm光学濃度2. 5の
均一な膜を形成した。その後、図1(B)に示すように
電子線描画装置を用いて部分的に20μC/cm2 の電
子線を照射した。さらにpH13の水酸化ナトリウム水
溶液中に30秒間浸漬して現像を行うことにより図1
(C)に示すように電子線を照射していない部分を溶去
して黒色のネガ型パターンを有する膜を形成した。さら
にこのネガ型パターンを有する膜を400℃で10分熱
処理した。
【0043】本実施例において着色膜は、実施例3の着
色膜よりも電子線感度が良く、また描画可能な最小線幅
は1μmであり、実施例3の着色パターンよりも精度及
び解像度の良いものが得られた。また、本実施例で調製
したコート液中のカーボンブラックは分散性に優れ、1
カ月以上静置してもカーボンブラックの沈降は認められ
なかった。本実施例により得られた着色パターンは、ケ
イ酸塩ガラスがマトリックスとなっているので、硬度が
高く、耐熱性に優れ、400℃でも充分に使用すること
ができるものであった。本実施例により得られた着色パ
ターンを水に浸し中性洗剤をつけて30秒間手でこすっ
て洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損はみられなかっ
た。
【0044】(実施例5)(第2の発明) エタノール50cm3 にジルコニウム-isoプロポキシド
0. 1gを加えた第1の溶液中に平均粒径50nmの青
色顔料(チバ・ガイギー(株)製マイクロリスブルー)
1gを加え超音波をかけて分散させ、さらにこの液に
0. 1%の塩酸水溶液0.5cm3 とエタノール4.5
cm3 を加え超音波をかけて第2の溶液を調製した。次
に、エタノール27cm3 にケイ酸エチル20gを加え
た溶液中に0.1%塩酸水溶液3.5cm3 を加え第3
の溶液を調製した。次に50cm3 の第3の溶液を第2
の溶液に加え混合し、超音波をかけて分散させることに
よりコート液を得た。
【0045】このコート液を透明導電膜を施した透明導
電膜付透明基板上に回転数1000rpmでスピンコー
トし、60℃で30分乾燥して、図1(A)に示すよう
に厚さ0. 4μmの均一な青色透明な膜を形成した。そ
の後、図1(B)に示すように電子線描画装置を用いて
部分的に電子線を照射した。さらにpH13の水酸化ナ
トリウム水溶液中に30秒間浸漬して現像を行うことに
より図1(C)に示すように電子線を照射していない部
分を溶去して青色のネガ型パターンを有する膜を形成し
た。さらにこのネガ型パターンを有する膜を400℃で
10分熱処理した。
【0046】本実施例で調製したコート液中の青色顔料
は分散性に優れ、1カ月以上静置しても青色顔料の沈降
は認められなかった。本実施例により得られた着色パタ
ーンは、ケイ酸塩ガラスがマトリックスとなっているの
で、硬度が高く、耐熱性に優れ、400℃でも充分に使
用することができるものであった。本実施例により得ら
れた着色パターンを水に浸し中性洗剤をつけて30秒間
手でこすって洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損はみ
られなかった。
【0047】(実施例6)実施例5で得られた青色パタ
ーンを画素パターンとし、それに次いで赤、緑、黒の着
色顔料についても実施例3の工程を順次繰り返して全画
素部を形成し、カラーフィルターを製造した。
【0048】液晶ディスプレー作製時にプロセス温度と
してカラーフィルターを300℃程度に加熱するが、本
実施例により得られたカラーフィルターは300℃に加
熱しても破壊されなかった。本実施例により得られたカ
ラーフィルターを水に浸し中性洗剤をつけて30秒間手
でこすって洗浄を行ったところ、膜の剥離や欠損はみら
れなかった。
【0049】
【発明の効果】本発明の着色パターンの形成方法により
得られる着色パターンは、透明基板上に形成される膜が
ガラス膜なので、硬度が高く、透明基板との付着力も良
好であり、かつ耐熱性に優れたものである。そのため、
本発明の着色パターンの形成方法を用いてフォトマスク
を作製した場合、フォトマスクの洗浄時に膜が剥離した
り欠損を生じたりすることを防止することができる。
【0050】また、本発明の着色パターンの形成方法を
用いてカラーフィルターを作製した場合、得られたカラ
ーフィルターを用いて液晶ディスプレーを作製する際、
カラーフィルターに透明導電膜を形成する工程におい
て、プロセス温度を要求される300℃程度の高い温度
にしてもカラーフィルターが破壊することを防止するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】着色パターンの形成方法を示す工程図。
【符号の説明】
1 着色膜付透明基板 2 透明基板 3 着色膜 4 電子線照射部分 5 電子線 6 電子線を照射していない部分

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコンアルコキシドを含有するアルコ
    キシド溶液及びその加水分解溶液のうち少なくとも一種
    の溶液に、着色顔料を添加し、着色顔料が分散されたコ
    ート液を調製する工程と、 前記コート液を透明基板上に塗布し、前記コート液を乾
    燥して着色膜を形成する工程と、 前記着色膜の所望の部分に電子線を照射し、現像して前
    記着色膜の電子線が照射されていない部分を除去して、
    前記透明基板上に凹凸パターンを有する膜を形成する工
    程とを含むことを特徴とする着色パターンの形成方法。
  2. 【請求項2】 シリコンアルコキシドを含有するアルコ
    キシド溶液及びその加水分解溶液のうち少なくとも一種
    の溶液に、着色顔料を添加し、着色顔料が分散されたコ
    ート液を調製する工程と、 前記コート液を透明基板上に塗布し、前記コート液を乾
    燥して着色膜を形成する工程と、 前記着色膜の所望の部分に電子線を照射し、現像して前
    記着色膜の電子線が照射されていない部分を除去して、
    前記透明基板上に凹凸パターンを有する膜を形成する工
    程と、 前記凹凸パターンを有する膜を熱処理する工程とを含む
    ことを特徴とする着色パターンの形成方法。
  3. 【請求項3】 金属アルコキシド溶液及びその加水分解
    溶液のうち少なくとも一種の溶液である第1の溶液に、
    着色顔料を添加し、着色顔料が分散された第2の溶液を
    調製する工程と、 シリコンアルコキシドを含有するアルコキシド溶液及び
    その加水分解溶液のうち少なくとも一種の溶液である第
    3の溶液と前記第2の溶液とを混合して、前記着色顔料
    が分散されたコート液を調製する工程と、 前記コート液を透明基板上に塗布し、前記コート液を乾
    燥して着色膜を形成する工程と、 前記着色膜の所望の部分に電子線を照射し、現像して前
    記着色膜の電子線が照射されていない部分を除去して、
    前記透明基板上に凹凸パターンを有する膜を形成する工
    程とを含むことを特徴とする着色パターンの形成方法。
  4. 【請求項4】 金属アルコキシド溶液及びその加水分解
    溶液のうち少なくとも一種の溶液である第1の溶液に、
    着色顔料を添加し、着色顔料が分散された第2の溶液を
    調製する工程と、 シリコンアルコキシドを含有するアルコキシド溶液及び
    その加水分解溶液のうち少なくとも一種の溶液である第
    3の溶液と前記第2の溶液とを混合して、前記着色顔料
    が分散されたコート液を調製する工程と、 前記コート液を透明基板上に塗布し、前記コート液を乾
    燥して着色膜を形成する工程と、 前記着色膜の所望の部分に電子線を照射し、現像して前
    記着色膜の電子線が照射されていない部分を除去して、
    前記透明基板上に凹凸パターンを有する膜を形成する工
    程と、 前記凹凸パターンを有する膜を熱処理する工程とを含む
    ことを特徴とする着色パターンの形成方法。
  5. 【請求項5】 着色顔料としてカーボンブラックを用い
    た請求項1〜4のうちいずれか一項に記載の着色パター
    ンの形成方法により得られたフォトマスク。
  6. 【請求項6】 シリコンアルコキシドを含有するアルコ
    キシド溶液及びその加水分解溶液のうち少なくとも一種
    の溶液に、赤、緑、青及び黒から選ばれる一色の着色顔
    料が分散されたコート液を調製する第1の工程と、 前記コート液を透明基板上に塗布し、前記コート液を乾
    燥して着色膜を形成する第2の工程と、 前記着色膜の所望の部分に電子線を照射し、現像して前
    記着色膜の電子線が照射されていない部分を除去して、
    前記透明基板上に画素パターンを有する膜を形成する第
    3の工程と、 残りの色についても前記第1〜第3の工程を繰り返して
    全画素部を形成する工程とを含むことを特徴とするカラ
    ーフィルター用着色パターンの形成方法。
  7. 【請求項7】 金属アルコキシド溶液及びその加水分解
    溶液のうち少なくとも一種の溶液である第1の溶液に、
    着色顔料を添加し、加水分解して着色顔料が分散された
    第2の溶液を調製する工程と、 シリコンアルコキシドを含有するアルコキシドを加水分
    解した第3の溶液と前記第2の溶液とを混合して、前記
    着色顔料が分散されたコート液を調製する工程とを含む
    ことを特徴とする着色顔料分散コート液の調製方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2014013402A (ja) * 2008-10-28 2014-01-23 Hoseo Univ Academic Cooperation Foundation 電子ビームを用いた電子ディスプレイ用カラーフィルターの製造方法及びこの方法によって製造された電子ディスプレイ用カラーフィルター

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