JPH10282323A - カラーフィルタの製造方法 - Google Patents

カラーフィルタの製造方法

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JPH10282323A
JPH10282323A JP8690197A JP8690197A JPH10282323A JP H10282323 A JPH10282323 A JP H10282323A JP 8690197 A JP8690197 A JP 8690197A JP 8690197 A JP8690197 A JP 8690197A JP H10282323 A JPH10282323 A JP H10282323A
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pigment
transparent electrode
electrode layer
thin film
surfactant
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JP8690197A
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English (en)
Inventor
Tsunero Oki
恒郎 大木
Mizuhito Tani
瑞仁 谷
Shinji Ito
慎次 伊藤
Makoto Sakakawa
誠 坂川
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Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
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Publication date
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  • Liquid Crystal (AREA)
  • Emulsifying, Dispersing, Foam-Producing Or Wetting Agents (AREA)
  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Optical Filters (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】顔料が一次粒子又はそれに近い状態にまで微粒
子化された顔料の薄膜を作成することにより、顔料が有
している色特性が低減されない色特性のよいカラーフィ
ルタを提供すること。 【解決手段】顔料を可溶化した溶液に、又は微粒子とし
て分散させた分散液に、パターン基板(4)を浸漬し
て、パターンとして露出し、カソード電極として機能す
る透明電極層(2)近傍における界面活性剤を電解還元
することにより、溶液の可溶化状態、又は分散液の分散
状態を破壊し顔料を透明電極層(2)に付着させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液晶表示装置、撮
像素子などに用いるカラーフィルタに関するものであ
り、特に電気化学的に製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、液晶表示装置、撮像素子など電
子デバイス用のカラーフィルタは、透明基板上にブラッ
クマトリックスを所定箇所に形成したのち、透明基板上
に赤色(Red),緑色(Green)、青色(Blu
e)のカラーフィルタ層を画素状に形成している。
【0003】このカラーフィルタの、耐光性、耐熱性の
面から、色素として顔料を用いるカラーフィルタの製造
方法としては、顔料分散法、印刷法、電着法などがあ
る。これらのカラーフィルタの製造方法においては、顔
料をバインダ樹脂の有機溶剤溶液中、或いは水溶液中
へ、溶解又は微粒子として分散させた塗工液、インキ、
電着塗料などが広く用いられている。このバインダ樹脂
は顔料を溶液中へ分散させる手段として、又分散した顔
料粒子の凝集を防ぐ手段として、更には成膜された顔料
粒子を基板上に固着させる手段として用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような、バインダ
樹脂を用いて顔料を溶液中へ分散させる方法としては、
ボールミル、サンドミルなどの方法があるが、これらの
方法では顔料を一次粒子又はそれに近い状態にまで微粒
子化することは困難なことである。従って、得られるカ
ラーフィルタの色特性は、顔料が有している色特性が低
減されたものになっている。本発明は、顔料が一次粒子
又はそれに近い状態にまで微粒子化された顔料の薄膜を
作成することにより、顔料が有している色特性が低減さ
れない色特性のよいカラーフィルタを提供するものであ
る。
【0005】また、上記のようにバインダ樹脂を用いた
塗工液、インキ、電着塗料などを使用した場合には、成
膜された薄膜には顔料粒子とバインダ樹脂が共存するこ
とになる。これにより、得られるカラーフィルタの色特
性は、顔料粒子のみからなる薄膜のカラーフィルタに比
較し色特性が低減されたものになっている。本発明は、
バインダ樹脂が共存しない顔料の薄膜を作成することに
より、顔料が有している色特性が低減されない色特性の
よいカラーフィルタを提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するものであり、本発明の請求項1の発明は、(1)透
明基板上にカソード電極として透明電極層を設け、その
上に、アノード電極として、該透明電極層より卑な金属
薄膜層を設ける工程、(2)前記金属薄膜層のみを所望
のパターン状に除去し、透明電極層を露出させパターン
基板を形成する工程、(3)疎水性部分と親水性部分か
らなり、前記透明電極層において電解還元されうる界面
活性剤を用いて、水中又は水と相溶性のある有機溶剤と
水との混合溶媒中に、疎水性又は弱親水性の有機又は無
機顔料を可溶化、又は微粒子として分散させた処理液
に、前記パターン基板を浸漬して、露出した前記透明電
極層近傍における界面活性剤を電解還元して破壊し、顔
料をその露出した透明電極層に付着させる工程、(4)
顔料の付着したパターン基板を加熱する工程、(5)上
記(2)から(4)の工程を所定の各色毎に繰り返した
後、残りの前記金属薄膜層を除去する工程、からなるカ
ラーフィルタの製造方法である。
【0007】また、本発明の請求項2の発明は、前記界
面活性剤が、界面活性剤の疎水性部分に芳香族アゾ化合
物残基を含有する界面活性剤であることを特徴とする請
求項1記載のカラーフィルタの製造方法である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明によるカラーフィル
タの製造方法を、その実施形態に基づいて詳細に説明す
る。図1において、本発明に用いる透明基板(1)は、
十分な強度、平坦性、耐熱性、光透過性などを有し、同
時に電極材料と十分な密着力を持つものが好ましい。例
えば、通常カラーフィルタ基板として用いられている透
明なガラス、或いはプラスチックなどがあげられる。耐
熱性については、150°Cまでの温度において変色、
変形などがみられず、又200°Cまでの温度で種々な
変質のないことがより好適である。成膜に必要な熱処理
温度、顔料の熱処理温度、又液晶パネル作成工程での熱
処理温度などによって異なるが、一般にガラスが好適で
ある。
【0009】透明基板(1)上に形成され、電解還元時
にカソード電極として機能する透明電極層(2)の材料
は、例えば、インジウムと錫の混合酸化物(ITO)、
二酸化錫、透明導電性ポリマーなどが使用できるが、レ
ーザー照射による損傷の少ないものが望ましい。また、
電解還元時にアノード電極として機能する、透明電極層
より卑な金属薄膜層(3)の材料は、カソード電極とし
て機能する透明電極(2)の材料より卑で、低い電位を
持ち、同時に使用する界面活性剤より卑で、低い電位を
持つ金属を用いる。例えば、金属ではAl、Mn、Z
n、Cr、Fe、Co、Ni、Pb、Sn、Cuなどが
あげられる。標準電極電位は−2.0〜+0.5V程度
であり、界面活性剤、透明電極、溶媒、などの条件に合
わせ適切なものを選択する。Alは電極電位が低く、比
較的安定で、安価であり好適である。
【0010】成膜法については、スパッタ法、蒸着法、
CVD法、各種コーティング法、パイオゾル法などが採
用されるが、特にこれらに限定されるものではなく、膜
厚、膜厚均一性、膜組成の均質性の点から、スパッタ
法、蒸着法、CVD法などが好適である。透明電極層
(2)の薄膜のみの透過率は400nm〜700nmの
可視域において平均で85%以上が好適である。透明電
極層(2)及び透明電極層より卑な金属薄膜層(3)の
シート抵抗は膜厚3000Å以下で300オーム/□以
下が好適である。
【0011】本発明において、アノード電極として機能
する、透明電極層より卑な金属薄膜層(3)をパターン
状に除去するパタニング法についての制限はなく、フォ
トエッチング法、レーザー照射法などがあげられる。レ
ーザー照射法にて使用可能なレーザーは、YAGレーザ
ー、キセノンレーザー、He−Neレーザーなどの希ガ
スレーザー、エキシマレーザー、炭酸ガスレーザーなど
であり、出力を制御し、アノード電極として機能する、
透明電極層より卑な金属薄膜層(3)のみをパターン状
に除去するには、レーザーのビーム径は5μm以下であ
るのが好適である。
【0012】本発明で使用可能な界面活性剤は、疎水性
部分と親水性部分からなる界面活性剤、及び疎水性部分
と親水性部分からなる界面活性剤の疎水性部分が芳香族
アゾ化合物残基を含有する界面活性剤であり、疎水性又
は弱親水性の有機又は無機顔料を、水中又は水と相溶性
のある有機溶剤と水との混合溶媒中へ可溶化し、又は微
粒子として分散させる能力をもち、カソード電極として
機能する透明電極(2)において電解還元されうるもの
である。より具体的には、例えば、特開平7−2383
82及び特開平7−292478などで開示されている
アゾ化合物である。1種類を単独で、又は2種類以上を
混合して使用することができる。
【0013】本発明で使用可能な溶媒は、水、又は水と
相溶性のある有機溶剤との混合溶媒であるが、これらに
限定されるものではなく、pHを調節するためのpH調
整剤が溶解可能であれば有機溶剤単体でもよい。有機溶
剤としては、例えば、アセトニトリル、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスル
ホキシド、炭酸プロピレンなどが好適である。
【0014】本発明において、溶媒中で界面活性剤を電
解還元する際、pHを調整するため、pH調整剤を添加
してもよい。例えば、硫酸リチウム、酢酸リチウム、硝
酸リチウム、臭化リチウム、過塩素酸リチウムなどのリ
チウム塩、硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナト
リウムなどのナトリウム塩、硫酸カリウム、酢酸カリウ
ム、臭化カリウムなどのカリウム塩、塩酸、硫酸などの
無機酸、酢酸、クエン酸などの有機酸などが好適であ
る。
【0015】本発明において使用可能な疎水性又は弱親
水性の有機又は無機顔料としては、有機顔料では、アゾ
レーキ系、不溶性アゾ系、フタロシアニン系、キナクド
リン系、ジオキサジン系、イソインドリン系、イソイン
ドリノン系、ベリノン系、アントラキノン系、ペリレン
系、キノフタレン系、チオインジゴ系、ジケトピロロピ
ロール系、及びこれらの混合物などが、又、無機顔料で
は、カーボンブラックなどが好適である。
【0016】また、1、2−ビス(ベンゾオキサゾリ
ル)エチレン誘導体、1、2−ビス(ベンゾオキサゾリ
ル)クマリン誘導体、4−メトキシ−N−メチルナフタ
ル酸イミドなどの蛍光増白染料、3−メチル−5−[4
−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリリデン)−2−ヘ
キセニリデン]ローダニンなどのローダニン誘導体、4
−トリフルオロメチル−7−ジメチルアミノクマリンな
どのクマリン誘導体、4−(ジシアノメチレン)−2−
メチル−6−(p−ジメチルアミノスチリル)−4H−
ピランなどのレーザー色素を使用してもよい。
【0017】本発明で使用される分散液の調整は、水中
又は水と相溶性のある有機溶剤と水との混合溶媒中で、
疎水性又は弱親水性の有機又は無機顔料を、前記界面活
性剤の存在下、粉砕、摩砕することにより行われる。粉
砕、摩砕にはサンドミル、ボールミル、超音波ホモジナ
イザー、ペイントコンディショナーなどの分散装置が使
用できる。顔料の粒径を0.1μm以下の一次粒子又は
それに近い状態にまで微粒子化することが好ましい。
【0018】数種類の顔料を使用する場合は、全てをあ
らかじめ攪拌混合しておいてから分散装置を用いて分散
してもよいが、種類ごとに別々に分散し、微粒子化した
後、分散した液同士を混合してもよく、その後、さらに
分散を行ってもよい。別々に分散した後、液同士を混合
する場合は、液の調合比、濃度、温度などが互いに近い
状態で行った方が、分散された状態の変化が少なく好ま
しい。
【0019】図1(イ)に示すように、カソード電極と
して機能する透明電極層(2)上に、アノード電極とし
て機能する、透明電極層より卑な金属薄膜層(3)を設
け、図1(ロ)に示すように、例えば、レーザービーム
(9)により所望のパターン状に、金属薄膜層(3)を
除去し、図1(ハ)及び図2に示すようにパターン基板
(4)を形成する。このパターン基板(4)を前記分散
液に侵漬することによって、透明電極層(2)が露出し
たパターン部分近傍において、外部電源を用いずに前記
界面活性剤を電解還元し、顔料を透明電極層(2)表面
に付着させる。図1(ニ)及び図3に示すように、例え
ば赤色画素(5R)が形成される。この工程を繰り返す
ことにより、図1(ホ)及び図4に示すように、赤色画
素(5R)、緑色画素(5G)、青色画素(5B)のモ
ザイク状のカラーフィルタが形成される。
【0020】また、パターン基板(4)を前記分散液に
侵漬する際、分散液を、溶媒が蒸発又は揮発しない範囲
で加熱することにより成膜を促進することが可能であ
る。
【0021】また、本発明で形成された薄膜は、顔料の
みによって構成されているので、顔料の種類、成膜条件
などによっては顔料の膜強度や密着強度が低くなる可能
性、更には、顔料の多孔質化がおこり2色目以降の成膜
を継続すると、混色が発生する可能性がある。これらを
防止する一方法としては、1色目の成膜後、膜を100
°C〜200°Cに加熱することで粒子を焼きしめる方
法がある。他の方法としては、バインダー樹脂をあらか
じめ分散液に分散しておき、顔料とバインダー樹脂とで
構成された膜とする方法がある。
【0022】また、最終色を成膜する際、必ずしも全て
の、金属薄膜層(3)を除去する必要はなく、液晶パネ
ル作成などの後工程に影響のない部分を残しておくこと
もできる。例えば、図1(ヘ)に示すように各色の画素
間及び画素領域周辺部の、金属薄膜層(3)を除去し、
パターン基板(4)縁部に、金属薄膜層残部(6)を形
成し、黒色分散液に浸漬すれば、図1(ト)及び図5に
示す黒色遮光部(7)が形成される。パターン基板
(4)縁部の、金属薄膜層残部(6)の除去は、この
後、フォトエッチング法、レーザー照射法などを用いれ
ばよい。
【0023】全色の成膜、加熱処理の後、必要があれば
図1(チ)に示すように、成膜面の上に透明な保護膜を
形成してもよい。材料としては、例えば、アクリル系、
エステル系、ポリイミド系、環化ゴム系、シロキサン
系、エポキシ系などの重合体又は共重合体などの樹脂が
あげられる。これら樹脂の溶剤としては、セロソルブ系
化合物、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン、
ジエチレングリコールエーテル、エステル系化合物、又
はこれらの混合物などがあげられる。
【0024】また、公知の開始剤、架橋剤などを添加し
てもよい。保護膜液の塗布は、例えば、スピンコータ
ー、ロールコーター、ナイフコーター、グラビアコータ
ーなどの方法を用いればよい。塗布後は加熱処理又は露
光処理を行い硬化させる。保護膜の透過率は、膜厚0.
1〜3.0μmで、全可視光域にて、90%以上が好適
である。
【0025】次に、本発明の成膜原理について説明す
る。疎水性部分と親水性部分からなる界面活性剤の疎水
性部分に芳香族アゾ化合物残基を含有する界面活性剤を
用いて、水中又は水と相溶性のある有機溶剤と水との混
合溶媒中に、親水性又は弱親水性の有機又は無機顔料を
可溶化した溶液中、又は微粒子として分散させた分散液
中においては、顔料を界面活性剤が、疎水性部を内側
に、親水性部を外側にして取りまき、ミセルを形成して
いる。
【0026】この液中に、透明基板(1)上に透明電極
層(2)を設け、その上に、透明電極層より卑な金属薄
膜層(3)を設け、透明電極層より卑な金属薄膜層
(3)のみを所望のパターン状に除去し、透明電極層
(2)を露出させた前記パターン基板(4)を浸漬する
と、露出された透明電極層(2)はカソード電極として
機能し、透明電極層(2)近傍の界面活性剤自体が、こ
のカソード電極の影響により電解還元され、分解し、形
成しているミセルが破壊し、顔料がカソード電極即ち透
明電極層(2)上に付着する。透明電極層(2)と透明
電極層より卑な金属薄膜層(3)は接触状態にあるが、
前記パターン基板(4)を前記処理液中に浸漬すると、
それぞれの持つ電極電位の差から、透明電極層(2)が
カソード電極として、透明電極層より卑な金属薄膜層
(3)がアノード電極として機能するためであり、ミセ
ルの破壊及び顔料の付着はカソード電極即ち透明電極層
(2)上に選択的に行われる。
【0027】本発明においては、顔料を界面活性剤が、
疎水性部を内側に、親水性部を外側にして取りまき、ミ
セルを形成しているために、顔料は一次粒子又はそれに
状態にまで微粒子化されている。また、ミセルの破壊の
みによって、一次粒子又はそれに状態にまで微粒子化さ
れた顔料が透明電極層(2)上に成膜される。
【0028】
【実施例】以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
【0029】<実施例1> (赤色分散液の調整)0.1N塩酸水溶液1000ml
に、界面活性剤{同仁化学(株)製、商品名[AZPE
G1000]}2.0g、ジアントラキノン系赤顔料
8.9gを加えて攪拌後、水冷しながら超音波ホモジナ
イザー[150W,20K HZ ]にて30分間分散を行
い赤色分散液を得た。
【0030】(緑色分散液の調整)0.1N塩酸水溶液
1000mlに、界面活性剤{同仁化学(株)製、商品
名[AZPEG1500]}4.5g、クロモブロモ銅
フタロシアニン系顔料27.8gを加えて攪拌後、水冷
しながら超音波ホモジナイザー[150W,20K HZ
]にて30分間分散を行い緑色分散液を得た。
【0031】(青色分散液の調整)0.1N塩酸水溶液
1000mlに、界面活性剤{同仁化学(株)製、商品
名[AZPEG1000]}2.0g、銅フタロシアニ
ン系青色顔料11.5gを加えて攪拌後、水冷しながら
超音波ホモジナイザー[150W,20K HZ ]にて3
0分間分散を行い青色分散液を得た。
【0032】(黒色分散液の調整)0.1N塩酸水溶液
1000mlに、界面活性剤{同仁化学(株)製、商品
名[AZPEG1000]}6.0g、カーボンブラッ
ク系黒色顔料8.9gを加えて攪拌後、水冷しながら超
音波ホモジナイザー[150W,20K HZ ]にて30
分間分散を行い黒色分散液を得た。
【0033】透明基板(1)としてコーニング(株)
製、低膨張ガラス[商品番号7059]、厚さ1.1m
mを用いた。この透明基板(1)上に図1(イ)に示す
ように、インジウムと錫の混合酸化物(ITO)をスパ
ッタ法により、1000Åの膜厚に成膜し、約250オ
ーム/□の透明電極層(2)を形成した。次に、この透
明電極層(2)上に、アルミニウムをスパッタ法によ
り、1000Åの膜厚に成膜し、透明電極層より卑な金
属薄膜層(3)を形成した。
【0034】次に、図1(ロ)及び図2に示すように、
エキシマレーザー(出力30mW)にて、赤色画素(5
R)を形成する部分の、透明電極層より卑な金属薄膜層
(3)のみを除去し、透明電極層(2)を露出させパタ
ーン基板(4)を形成した。
【0035】該パターン基板(4)を前記赤色分散液に
常温にて約15分間浸漬し、露出した透明電極層(2)
の部分に赤色画素(5R)が成膜されたパターン基板を
得た。蒸留水にて洗浄を行い、オーブンにて約70°
C、約20分間、乾燥を行った。
【0036】次に、赤色画素(5R)が成膜されたパタ
ーン基板を約150°C、約1時間、加熱処理し、図1
(ニ)に示すように、膜厚約1μmの赤色画素(5R)
が加熱処理されたパターン基板を得た。
【0037】続いて、赤色画素(5R)の形成と同様な
操作を、前記緑色分散液を用いて繰り返し,緑色画素
(5G)を得た。更に続いて、同様な操作を、前記青色
分散液を用いて繰り返し,青色画素(5B)を得た。こ
れにより図1(ホ)に示すように、赤色画素(5R)、
緑色画素(5G)、青色画素(5B)が各々成膜、加熱
処理されたパターン基板を得た。
【0038】次に、図1(ヘ)に示すように、前記エキ
シマレーザー(出力30mW)にて、各色の画素間及び
画素領域周辺部の、透明電極層より卑な金属薄膜層
(3)を除去し、パターン基板(4)縁部に、金属薄膜
層残部(6)を幅約10mmに形成し、赤色画素(5
R)の形成と同様な操作を、前記黒色分散液を用いて繰
り返し,図1(ト)及び図5に示す黒色遮光部(7)を
得た。
【0039】続いて、基板縁部の、透明電極より卑な金
属薄膜残部(6)の除去を、前記エキシマレーザー(出
力30mW)を用いて行い、更に続いて、保護膜の材料
として、日本合成ゴム(株)製、製品名「オプトマーS
S7265」を用い、赤色画素(5R)、緑色画素(5
G)、青色画素(5B)及び黒色遮光部(7)が成膜さ
れ、基板縁部の、透明電極より卑な金属薄膜残部(6)
が除去されたパターン基板上にロールコーターにて均一
に塗布し、乾燥後、約220°C、約1時間、加熱硬化
させ保護膜(8)を形成した。上記のようにして、図1
(チ)に示すようなカラーフィルタ(10)を得た。
【0040】得られたカラーフィルタ(10)の赤色画
素(5R)、緑色画素(5G)、青色画素(5B)、そ
れぞれの表面を走査型電子顕微鏡で観察したところ、最
大粒子径約0.1μm以下の微粒子であることが確認さ
れた。また、得られたカラーフィルタ(10)の赤色画
素(5R)、緑色画素(5G)、青色画素(5B)、そ
れぞれの分光透過率を測定したところ、同一顔料を用い
た従来法によるカラーフィルタの各画素の分光透過率に
比較し、約7%〜13%向上していることが確認され
た。
【0041】
【発明の効果】本発明においては、顔料を界面活性剤
が、疎水性部を内側に、親水性部を外側にして取りま
き、ミセルを形成しており、顔料は一次粒子又はそれに
状態にまで微粒子化されている。そして、ミセルの破壊
のみによって、一次粒子又はそれに状態にまで微粒子化
された顔料が透明電極上に成膜されるので、顔料が有し
ている色特性が低減されない色特性のよいカラーフィル
タが得られる。また、バインダ樹脂が共存しないので、
顔料が有している色特性が低減されない色特性のよいカ
ラーフィルタが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(イ)〜(チ)は、本発明によるカラーフィル
タの製造工程の一実施例を示す断面で表した説明図であ
る。
【図2】本発明による、透明電極層より卑な金属薄膜層
を、パターン状に除去したパターン基板の平面図であ
る。
【図3】赤色画素が形成されたパターン基板の平面図で
ある。
【図4】赤色画素、緑色画素、青色画素が形成されたパ
ターン基板の平面図である。
【図5】赤色画素、緑色画素、青色画素及び黒色遮光部
が形成されたパターン基板の平面図である。
【符号の説明】
1…透明基板 2…透明電極層 3…金属薄膜層 4…パターン基板 5R…赤色画素 5G…緑色画素 5B…青色画素 6…金属薄膜層残部 7…黒色遮光部 8…保護膜 9…レーザービーム 10…カラーフィルタ
フロントページの続き (72)発明者 坂川 誠 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(1)透明基板上にカソード電極として透
    明電極層を設け、その上に、アノード電極として、該透
    明電極層より卑な金属薄膜層を設ける工程、 (2)前記金属薄膜層のみを所望のパターン状に除去
    し、透明電極層を露出させパターン基板を形成する工
    程、 (3)疎水性部分と親水性部分からなり、前記透明電極
    層において電解還元されうる界面活性剤を用いて、水中
    又は水と相溶性のある有機溶剤と水との混合溶媒中に、
    疎水性又は弱親水性の有機又は無機顔料を可溶化、又は
    微粒子として分散させた処理液に、前記パターン基板を
    浸漬して、露出した前記透明電極層近傍における界面活
    性剤を電解還元して破壊し、顔料をその露出した透明電
    極層に付着させる工程、 (4)顔料の付着したパターン基板を加熱する工程、 (5)上記(2)から(4)の工程を所定の各色毎に繰
    り返した後、残りの前記金属薄膜層を除去する工程、か
    らなるカラーフィルタの製造方法。
  2. 【請求項2】前記界面活性剤が、界面活性剤の疎水性部
    分に芳香族アゾ化合物残基を含有する界面活性剤である
    ことを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの製造
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100397663C (zh) * 2001-09-14 2008-06-25 诺弗雷德有限公司 场致发光的发光装置

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