JPH10255556A - 感光性透明導電膜形成用塗料、感光性透明導電膜および導電体パターン - Google Patents

感光性透明導電膜形成用塗料、感光性透明導電膜および導電体パターン

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JPH10255556A
JPH10255556A JP6062397A JP6062397A JPH10255556A JP H10255556 A JPH10255556 A JP H10255556A JP 6062397 A JP6062397 A JP 6062397A JP 6062397 A JP6062397 A JP 6062397A JP H10255556 A JPH10255556 A JP H10255556A
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photosensitive resist
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賢次 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光性、透明性、導電性およびパターニング
性に優れた透明導電膜を形成可能な感光性透明導電膜形
成用塗料、感光によりパターニングが可能な感光性透明
導電膜および導電体パターンに関し、感光性があり、高
い透明性とパターニング性を向上させるようにすること
を課題とする。 【解決手段】 一次粒子径が0.01〜0.1 μmである導電
性超微粒子と感光性レジスト材料とを含有し、前記導電
性超微粒子と前記感光性レジスト材料との重量%比で5
0:50〜90:10とするように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性、透明性、
導電性およびパターニング性に優れた透明導電膜を形成
可能な感光性透明導電膜形成用塗料、感光によりパター
ニングが可能な感光性透明導電膜および導電体パターン
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、液晶表示装置の表示電極(画素電
極)、タッチパネルの透明電極、太陽電池の透明電極等
において、明瞭な表示画像を得るため、あるいは、入射
太陽光のロスを低減するために、高い透明性、少なくと
も70%以上、好ましくは90%以上の透過率を有する
透明導電膜が必要とされてきた。
【0003】従来、ガラスあるいはプラスチック上に形
成された透明導電膜をパターン化するに際しては、スパ
ッタリング法等により透明導電膜を形成した後、膜上に
感光性レジスト材料を塗布し、UV(紫外線)照射によ
るパターン露光後、アルカリ現像によりパターン部分以
外のレジスト膜を除去し、次に塩酸、硝酸等を用いてエ
ッチング処理を行ない透明導電膜のパターン部分以外を
溶解除去し、最後に、残ったレジスト膜を剥離すること
により透明導電膜のパターン化を行なっている。
【0004】〔従来技術の問題点〕しかしながら、近年
液晶ディスプレイ等の表示装置に用いられる表示電極に
おいては、低コスト化、省プロセス化が求められている
が、現状では、スパッタリング法等により成膜された膜
をフォトリソグラフィー法によりパターン化する以外に
方法がなく、パターン化可能なレジスト含有塗料を用
い、塗布法による一度の塗布で、透明導電膜形成とパタ
ーニングを連続的に行なうことの可能な塗料はないとい
う問題点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記問題点
に鑑みてなされたものであり、この解決を目的として設
定される具体的な課題は、感光性があり、高い透明性と
パターニング性に優れた透明導電膜が得られる感光性透
明導電膜形成用塗料、この塗料を用いて形成される感光
性透明導電膜および導電体パターンを提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
感光性透明導電膜形成用塗料は、一次粒子径が0.01〜0.
1 μmである導電性超微粒子と感光性レジスト材料とを
含有し、前記導電性超微粒子と前記感光性レジスト材料
との重量(%)比が50:50〜90:10であることを特徴と
するものである。
【0007】そして、請求項2に係る感光性透明導電膜
形成用塗料は、前記導電性超微粒子としてスズ含有酸化
インジウム超微粒子を用いたことを特徴とする。
【0008】また、請求項3に係る感光性透明導電膜
は、請求項1または2記載の感光性透明導電膜形成用塗
料を塗布して形成されたパターニングが可能な感光性透
明導電膜であることを特徴とするものである。
【0009】また、請求項4に係る導電体パターンは、
請求項3記載の感光性透明導電膜をパターン露光、現
像、後焼成して形成されたことを特徴とするものであ
る。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明における実施の形態
を具体的に説明する。ただし、この実施の形態は、本発
明をより良く理解させるために具体的に説明するもので
あって、特に指定のない限り、発明の内容を限定するも
のではない。
【0011】透明性、導電性を有することは勿論のこ
と、紫外線照射によりパターニングが可能な感光性透明
導電膜形成用塗料は、溶剤系に、一次粒子系として 0.0
1 〜0.1 μmの導電性超微粒子と、感光性レジスト材料
とを混合してなるとともに、導電性超微粒子と感光性レ
ジスト材料との固形成分の比率を重量%で50:50〜90:
10の範囲内に調整することにより、透明性、導電性に優
れ、紫外線照射によるパターニング性が良好な感光性透
明導電膜形成用塗料となる。
【0012】この感光性透明導電膜形成用塗料に用いら
れる導電性超微粒子としては、スズ含有酸化インジウム
(ITO)、アンチモン含有酸化スズ(ATO)等の酸
化物や、金、銀、白金、パラジウム等の金属あるいは合
金等を用いることができる。このうち、特に、透明性お
よび導電性の両特性がともに優れているスズ含有酸化イ
ンジウムを使用することが望ましい。
【0013】このため、以下では、導電性超微粒子とし
てスズ含有酸化インジウム超微粒子を用いた場合に絞っ
て説明する。スズ含有酸化インジウム超微粒子の一次粒
子径を0.01〜0.1 μmとすることにより少なくとも 70
%以上、感光性レジスト材料およびスズ含有酸化インジ
ウムの一次粒子径の選択によって 90 %以上の透過率を
有する感光性透明導電膜の形成が可能である。
【0014】導電性超微粒子が0.01μmより小さい粒子
径の場合、導電性が低下し、かつ凝集し易くなり、塗料
中において均一な分散が困難になることや、塗料の粘度
が増大し、この粘度を低下させるためには多量の溶媒の
添加が必要となり、スズ含有酸化インジウムの濃度が過
度に低くなる場合がある。また、 0.1μmより大きな粒
子径では、レイリー散乱によって光が著しく乱反射さ
れ、白く見えるようになって透明度が低下する。
【0015】パターニング性能に対しても、0.01〜0.1
μmの一次粒子径を持つ導電性超微粒子であるスズ含有
酸化インジウムを使用することにより、高い透明性を有
する感光性透明導電膜を得ることができるので、感光性
透明導電膜中で光が散乱することがないため感光性レジ
スト材料の持つパターニング性能を損なうことがなく、
また、パターンの直線性や滲み、解像度等にも影響を及
ぼすことがない。図1で5μmのラインおよびスペース
が得られることを示しているが、感光性レジスト材料を
選択することにより1μm以下の細かいラインおよびス
ペースを得ることもできる。
【0016】感光性レジスト材料としては、どのタイプ
の感光性レジストであっても良いが、成膜された後の膜
の着色化を防止するため、硬化後に可視領域に吸収のな
い感光性レジスト材料を用いることが好ましい。溶剤に
ついては、スズ含有酸化インジウム超微粒子表面との親
和性が良好なもので、かつ感光性レジスト材料との相溶
性が良好なものであればよい。例えば、ケトン系、エス
テル系、グリコール系、アルコール系の溶剤を単独ある
いは混合して用いることができる。
【0017】具体的には、ケトン系としては2−ブタノ
ン、2−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−
ヘキサノン、4−メチル−2−ぺンタノン、5−メチル
−2−ヘキサノン、2−メチル−3−ヘプタノン、5−
メチル−3−ヘプタノン、エチル−2−メチルアセトア
セテート、エチル−3−オキソブタネート、2、4−ペ
ンタンジオン、エステル系としてはメチルアセテート、
エチルアセテート、ブチルアセテート、グリコール系と
しては、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノ
ール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシエチルア
セテート、2−エトキシエチルアセテート、2−n−ブ
トキシエチルアセテート、2−iso−ブチルエチルア
セテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エト
キシ−2−プロパノール、1−ブトキシ−2−プロパノ
ール、1−メトキシ−2−アセトキシプロパン、1−エ
トキシ−2−アセトキシプロパン、1−ブトキシ−2−
アセトキシプロパン等の中から選択して用いることがで
きる。この場合、単独で溶剤を使用しても、溶剤を混合
して使用しても良い。
【0018】塗料の組成については、スズ含有酸化イン
ジウムと感光性レジスト材料の比率を重量%で90〜50:
10〜50であることが必要である。スズ含有酸化インジウ
ム比率が、 90 重量%より大きい場合には、パターニン
グに必要な感光性レジスト成分が不足し、十分なパター
ニング性能が得られない。一方、 50 重量%より小さい
場合には、導電性が悪化するため必要な表面抵抗値を得
ることができない。
【0019】このようなスズ含有酸化インジウム超微粒
子、感光性レジスト材料、および溶剤系の塗料を得るた
めには、ホモジナイザー、サンドミル等を用いた通常の
方法で混合分散させて塗料を得ることができる。混合分
散させる際、塗料の分散性を向上させる目的で、各種分
散剤(陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤、非イ
オン界面活性剤)、カップリング剤(シリコーン系、チ
タネート系、アルミネート系、ジルコネート系)を、随
時、用いることができるが、必要な特性を得るために
は、予備テストにより添加量を調節する必要がある。
【0020】感光性透明導電膜については、前記透明導
電膜形成用塗料を用いて以下の方法で成膜する。透明基
材としては、その材質は特に限定されるものではない
が、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、アルミナケ
イ酸ガラス、鉛ガラス、その他のガラスよりなるものを
使用することできる。
【0021】また、感光性透明導電膜と透明基材間の密
着性を向上させる目的でプライマー材を使用するこも可
能である。プライマー材としては、代表的なものとして
シランカップリング剤が上げられるが、プライマー材と
して使用できるものであれば特に限定されるものではな
い。
【0022】塗布方法としては、ロールコート法、スピ
ンコート法、印刷法等の通常の方法により塗布した後、
溶剤が蒸発可能で、かつ使用した感光性レジスト材料の
適正な温度、時間で乾燥を行なう。その後、使用した感
光性レジスト材料を硬化させるための適正な露光条件に
おいて紫外線照射により露光し、膜硬化を行なう。この
際、膜表面における硬化性を向上させる目的で、成膜さ
れた膜上に酸素遮断膜を形成した後、パターン露光する
ことも可能である。パターニングのためには、露光用の
フォトマスクを装着させてパターン露光を行なう。
【0023】次に、パターン以外の部分の除去のためア
ルカリ性の溶夜中で溶解現像、水洗、乾燥を行なう。使
用するアルカリ溶液は、無機系、有機系のいずれも可能
であるが、使用した感光性レジスト材料に対し標準的に
用いられているものが好ましい。
【0024】最後に、感光性レジスト材料の不溶化を図
り透明導電膜の耐久性を向上させるため空気中あるいは
N2ガス雰囲気下で後焼成を行い、硬化させる。後焼成
温度については、使用した感光性レジスト材料の耐熱温
度を考慮にいれた温度で行なうことが好ましい。なお、
成膜する際の膜厚については、特に限定はないが、硬化
性及び、解像度の点から1μm程度の膜厚が好ましい。
【0025】〔作用・効果〕このような実施の形態に係
る感光性透明導電膜形成用塗料では、透過率が 90%以
上であり、パターニング性、導電性にも優れた感光性透
明導電膜を形成することができて、高い透明性が必要と
される液晶表示装置の表示電極(画素電極)、タッチパ
ネルの透明電極、太陽電池の透明電極等において明瞭な
表示画面を与え、あるいは入射太陽光のロスを低減させ
ることができる。
【0026】また、金属あるいは合金等よりも透明性に
優れているとともにアンチモン含有酸化スズよりも導電
性が優れているスズ含有酸化インジウム超微粒子を使用
したことにより、優れた透明性と導電性とを兼ね備えた
パターニングが可能な膜を形成させることができる塗料
を得ることができる。
【0027】また、実施の形態に係る感光性透明導電膜
は、表面抵抗値が 1.0×103 〜 1.0×106 Ω/□であ
り、透過率が 90 %以上であり、紫外線照射によるパタ
ーニングを行なうことにより線幅5μm以下の導電体パ
ターンを形成することができる。また実施の形態に係る
導電体パターンは、透明性、導電性、および耐久性に優
れた導電体パターンを提供することができる。
【0028】
【実施例】
〔実施例1〕平均粒子径 0.03 μmのスズ含有酸化イン
ジウム(住友大阪セメント社製)24gと、ネガ型レジス
ト(東京応化社製OMR−83:固形分 30 %) 20 g
に、1−メトキシ−2−プロパノール 56 gを加え、サ
ンドミルを用いて分散し、重量比が(ITO:レジスト
= 24 g: 6g=) 80 : 20 の透明導電膜形成用塗料
Aを得た。
【0029】ソーダ石灰ガラス(2mm厚)上に、アミ
ノプロピルトリアルコキシシランを用いてプライマー処
理した後、塗料Aをスピンコート法により 1.2μmの膜
厚になるように塗布し、 80 ℃で1分間ホットプレート
上で乾燥させた。形成された膜上に酸素遮断膜CP(富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をスピン
コート法により塗布し、 70 ℃で1分間乾燥した。この
乾燥した膜をマスクアライナー(ミカサ社製)を用いて
波長 405nmの紫外線を用いて 17 mJのエネルギー量
で露光し、その後OMR現像液(東京応化社製)で現像
した後、水洗、乾燥を行ない、 150℃で 30 分間後焼成
を行ない導電体パターンを得た。
【0030】形成された膜の特性を表1に示す。なお、
パターニング後の表面抵抗値は、I−V測定器により、
比抵抗値から算出した。透過率については、使用したガ
ラス基材の透過率を 100%とした時の相対値として示し
た。また、得られたパターン写真を図1に示す。
【0031】〔実施例2〕平均粒子径 0.03 μmのスズ
含有酸化インジウム(住友大阪セメント社製)21gと、
ネガ型レジスト(東京応化社製OMR−83:固形分 3
0 %) 30 gに、1−ブトキシ−2−プロパノール 49
gを加え、サンドミルを用いて分散し、重量比が(IT
O:レジスト= 21 g: 9g=) 70 : 30 の透明導電
膜形成用塗料Bを得た。
【0032】ソーダ石灰ガラス(2mm厚)上に、アミ
ノプロピルトリアルコキシシランを用いてプライマー処
理した後、塗料Bをスピンコート法により 1.2μmの膜
厚になるように塗布し、 80 ℃で1分間ホットプレート
上で乾燥させた。形成された膜上に酸素遮断膜CP(富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をスピン
コート法により塗布し、 70 ℃で1分間乾燥した。この
乾燥した膜をマスクアライナー(ミカサ社製)を用いて
波長 405nmの紫外線を用いて 17 mJのエネルギー量
で露光し、その後OMR現像液(東京応化社製)で現像
した後、水洗、乾燥を行ない、 150℃で 30 分間後焼成
を行ない導電体パターンを得た。形成された膜特性を表
1に示す。
【0033】〔実施例3〕平均粒子径 0.03 μmのスズ
含有酸化インジウム(住友大阪セメント社製)18gと、
ポジ型レジスト(東京応化社製OFPR−800:固形
分 30 %)40gに1−メトキシ−2−アセトキシプロパ
ン 42 gを加え、サンドミルを用いて分散し、重量比が
(ITO:レジスト=18g:12g=) 60 : 40 の透明
導電膜形成用塗料Cを得た。
【0034】ソーダ石灰ガラス(2mm厚)上に、アミ
ノプロピルトリアルコキシシランを用いてプライマー処
理した後、塗料Cをスピンコート法により 1.2μmの膜
厚になるように塗布し、 80 ℃で1分間ホットプレート
上で乾燥させた。形成された膜上に酸素遮断膜CP(富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をスピン
コート法により塗布し、 70 ℃でl分間乾燥した。この
乾燥した膜をマスクアライナー(ミカサ社製)を用いて
波長 405nmの紫外線を用いて 45 mJのエネルギー量
で露光し、その後NMD−3現像液(東京応化社製)で
現像した後、水洗、乾燥を行ない、 150℃で 30 分間後
焼成を行ない導電体パターンを得た。形成された膜特性
を表1に示す。
【0035】〔実施例4〕平均粒子径 0.03 μmのスズ
含有酸化インジウム(住友大阪セメント社製)18gとポ
ジ型レジスト(東京応化社製THMR−iP 1700 :固
形分 30 %)40gに1−メトキシ−2−アセトキシプロ
パン 42 gを加え、サンドミルを用いて分散し、重量比
が(ITO:レジスト=18g:12g=) 60 : 40 の透
明導電膜形成用塗料Dを得た。
【0036】ソーダ石灰ガラス(2mm厚)上に、アミ
ノプロピルトリアルコキシシランを用いてブライマー処
理した後、塗料Dをスピンコート法により、 1.2μmの
膜厚になるように塗布し、 90 ℃で 1.5分間ホットプレ
ート上で乾燥させた。形成された膜上に酸素遮断膜CP
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をス
ピンコート法により塗布し、 70 ℃で1分間乾燥した。
この乾燥した膜をマスクアライナー(ミカサ社製)を用
いて波長 365nmの紫外線を用いて 20 mJのエネルギ
ー量で露光し、その後、NMD−W現像液(東京応化社
製)で現像した後、水洗、乾燥を行ない、 150℃で 20
分間後焼成を行ない導電体パターンを得た。形成された
膜特性を表1に示す。
【0037】〔比較例1〕平均粒子径0.03μmのスズ含
有酸化インジウム(住友大阪セメント社製)28.5gと、
ネガ型レジスト(東京応化社製OMR−83:固形分 3
0 %) 5gに、1−メトキシ−2−プロパノール66.5g
を加え、サンドミルを用いて分散し、重量比が(IT
O:レジスト=28.5g:1.5 g=)95:5 の透明導電膜
形成用塗料Eを得た。
【0038】ソーダ石灰ガラス(2mm厚)上に、アミ
ノプロピルトリアルコキシシランを用いてプライマー処
理した後、塗料Eをスピンコート法により 1.2μmの膜
厚になるように塗布し、 80 ℃で1分間ホットプレート
上で乾燥させた。形成された膜上に酸素遮断膜CP(富
士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をスピン
コート法により塗布し、 70 ℃で1分間乾燥した。この
乾燥した膜をマスクアライナー(ミカサ社製)を用いて
波長 405nmの紫外線を用いて 17 mJのエネルギー量
で露光し、その後、OMR現像液(東京応化社製)で現
像した後、水洗、乾燥を行ない、 150℃で 30 分間後焼
成を行ない導電体パターンを得た。形成された膜特性を
表1に示す。
【0039】〔比較例2〕平均粒子径 0.03 μmのスズ
含有酸化インジウム(住友大阪セメント社製)13.5g
と、ポジ型レジスト(東京応化社製OFPR−800:
固形分 30 %)55gに、1−メトキシ−2−アセトキシ
プロパン 31.5 gを加え、サンドミルを用いて分散し、
重量比が(ITO:レジスト=13.5g:16.5g=)45:
55の透明導電膜形成用塗料Fを得た。
【0040】ソーダ石灰ガラス(2mm厚)上に、アミ
ノプロピルトリアルコキシシランを用いてプライマー処
理した後、塗料Fをスピンコート法により、 1.2μmの
膜厚になるように塗布し、 80 ℃で1分間ホットプレー
ト上で乾燥させた。形成された膜上に酸素遮断膜CP
(富士ハントエレクトロニクステクノロジー社製)をス
ピンコート法により塗布し、 70 ℃で1分間乾燥した。
この乾燥した膜をマスクアライナー(ミカサ社製)を用
いて、波長 405nmの紫外線を用いて 45 mJのエネル
ギー量で露光し、その後NMD−3現像液(東京応化社
製)で現像した後、水洗、乾燥を行ない、 150℃で 30
分間後焼成を行ない導電体パターンを得た。形成された
膜特性を表1に示す。
【0041】
【表1】
【0042】
【発明の効果】以上のように、本発明の請求項1に係る
感光性透明導電膜形成用塗料では、導電性超微粒子と感
光性レジスト材料とを含有し、導電性超微粒子の一次粒
子径を0.01〜0.1 μmとし、導電性超微粒子と感光性レ
ジスト材料との重量(%)比を50 : 50 〜 90 : 10
としたことによって、透明性、導電性、紫外線照射によ
るパターニング性に優れた感光性透明導電膜を形成で
き、液晶表示装置の表示電極(画素電極)、タッチパネ
ルの透明電極、太陽電池の透明電極等に使用して、高い
透明性を有する明瞭な表示画面を与える、あるいは入射
太陽光のロスを低減させることができる。
【0043】また、請求項2に係る感光性透明導電膜形
成用塗料では、スズ含有酸化インジウム超微粒子を使用
したことによって、優れた透明性と導電性とを兼ね備え
たパターニングが可能な透明導電膜を形成させることが
できる塗料を得ることができる。
【0044】また、請求項3に係る感光性透明導電膜で
は、請求項1または2記載の塗料を透明基材上に塗布し
て形成された優れた透明性、導電性を有し、紫外線照射
を用いた露光・現像工程により線幅5μm以下の微細な
導電体パターンを形成することができる。
【0045】また、請求項4に係る導電体パターンで
は、請求項3記載の感光性透明導電膜をパターン露光、
現像、後焼成して形成したことによって、透明性、導電
性および耐久性に優れた導電体パターンを提供すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1のパターニングにより得られ
た導電体パターンの一例を示す平面説明図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一次粒子径が0.01〜0.1 μmである導電性
    超微粒子と感光性レジスト材料とを含有し、前記導電性
    超微粒子と前記感光性レジスト材料との重量(%)比が
    50:50〜90:10であることを特徴とする感光性透明導電
    膜形成用塗料。
  2. 【請求項2】前記導電性超微粒子としてスズ含有酸化イ
    ンジウム超微粒子を用いたことを特徴とする請求項1記
    載の感光性透明導電膜形成用塗料。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載の感光性透明導電膜
    形成用塗料を塗布して形成されたことを特徴とするパタ
    ーニングが可能な感光性透明導電膜。
  4. 【請求項4】請求項3記載の感光性透明導電膜をパター
    ン露光、現像、後焼成して形成されたことを特徴とする
    導電体パターン。
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