JP6604251B2 - 感光性樹脂組成物、導電性パターンの製造方法、基板、タッチパネルおよびディスプレイ - Google Patents

感光性樹脂組成物、導電性パターンの製造方法、基板、タッチパネルおよびディスプレイ Download PDF

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本発明は、感光性樹脂組成物、導電性パターンの製造方法、基板、タッチパネルおよびディスプレイに関する。
近年、ディスプレイの高精細化、電子部品の小型化または高密度化等に伴い、電子配線の微細化に対する要求が高まっている。電子配線に用いられる導電性パターンを、導電性粒子を含有する樹脂組成物を用いて作製する方法としては、パターンを基板上に形成した後、加熱することにより導電性粒子を接触させ、導電性パターンを得る方法が一般的である。基板上にパターンを形成する方法としては、例えば、スクリーン印刷法、インクジェット法およびフォトリソグラフィー法が挙げられるが、スクリーン印刷法やインクジェット法は、微細パターンを形成するには不向きであり、微細パターンの形成にはフォトリソグラフィー法が適しているとされている。
フォトリソグラフィー法は、感光性組成物の塗布および乾燥後、微細配線パターンの形状が描かれたフォトマスクを介して紫外線等を照射することで、塗膜に露光部および未露光部を形成し、それを現像液により現像することで、基板上に微細パターンを形成する。そして、その後の導電化処理によって、微細の導電性パターンを形成する方法である。この方法に用いられる感光性組成物は、導電性粒子、感光剤および樹脂等で構成される(特許文献1)。
さらに5μm以下の超微細パターンを形成するためには、導電性粒子としてより微小な粒径を有する粒子を使用する必要がある。その場合、パターンの表面平滑性および側面直線性の観点から、求められる配線幅に対し、粒子径が十分に小さい微粒子を用いなければならない。ここで粒子径が十分に小さい微粒子を用いた感光性樹脂組成物としては、表面被覆された銀微粒子を用いた感光性樹脂組成物が知られている(特許文献2)。
特開2000−199954号公報 特開2013−196997号公報
しかしながら、銀微粒子を用いた感光性樹脂組成物においては、パターン形成の際に基板上に残渣が生じやすく、得られたパターンは外観不良または信頼性低下等の問題を抱えるものであった。
本発明は、係る従来技術の欠点に鑑み創案されたもので、その目的とするところは、微細パターンの解像性と基板上の残渣抑制とを両立させることが可能な、感光性樹脂組成物を提供することにある。このような感光性樹脂組成物を用いることにより、外観が極めて良好で信頼性の高い、微細な導電性パターンを得ることができる。
上記課題を解決するために本発明は以下の構成を有する。
(1) 導電性粒子(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)および末端に炭素数8〜18の炭化水素基を少なくとも1つ有する疎水性化合物(C)を含有し、前記導電性粒子(A)の1次粒子径が0.7μm以下である、感光性樹脂組成物。
そして、本発明の好ましい態様として以下のものがある。
(2)さらに光重合開始剤を含有する上記感光性樹脂組成物。
(3)さらに溶剤を含有する上記いずれかの感光性樹脂組成物。
(4)前記化合物(C)が、化合物を構成する水素原子を除く全原子の数に対する、窒素原子数の比率が0〜3%である上記いずれかの感光性樹脂組成物。
(5) 前記化合物(C)が、化合物を構成する水素原子を除く全原子の数に対して、酸素原子数の比率が0〜17%である上記いずれかの感光性樹脂組成物。
(6)化合物(C)が
i) カルボニルオキシ基を有するもの、
ii) ケトン構造を有するもの および
iii)エーテル結合を有するもの
のいずれかであって、炭素数8〜18の炭化水素基が以下のいずれかを満足する形態で結合している、上記いずれかの感光性樹脂組成物。
i) カルボニルオキシ基を有する場合には、その炭化水素基が、酸素またはカルボニル基 の炭素と結合している。
ii)ケトン構造を有する場合には、その炭化水素基がカルボニル基の炭素と結合している。
iii) エーテル結合を有する場合には、その炭化水素基がエーテル結合の酸素に結合している。
(7)前記化合物(C)が、全ての末端に炭化水素基を有する上記いずれかの感光性樹脂組成物。
(8)前記導電性粒子(A)が、銀粒子である上記いずれかの感光性樹脂組成物。
(9)前記導電性粒子(A)が、炭素単体物および/または炭素化合物で表面被覆された粒子である、請求項1〜8のいずれか一項記載の感光性樹脂組成物。
(10) 前記アルカリ可溶性樹脂(B)が、酸解離性基を有するアルカリ可溶性樹脂である上記いずれかの感光性樹脂組成物。
そして、上記感光性樹脂組成物により導電性パターンを形成する方法の発明は以下のとおりである。
(11) 溶剤を含有する前記いずれかの感光性樹脂組成物を基板上に塗布して塗布膜を得る、塗布工程と、
前記塗布膜を乾燥して乾燥膜を得る、乾燥工程と、
前記乾燥膜をパターン露光する工程と、
前記乾燥膜を現像してパターンを形成する、現像工程と、
前記パターンをポストベークして導電性パターンを得る、ポストベーク工程と、を備える、導電性パターンの製造方法。
上記導電性パターンの製造方法の好ましい態様は以下のとおりである。
(12)前記導電性パターンの幅が、5μm以下である、前記導電性パターンの製造方法。
そして、前記いずれかの感光性樹脂組成物を使用した各種部材または製品の製造方法としては以下のものがある。
(13)前記いずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含むタッチパネルの製造方法。
(14)前記いずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含むディスプレイの製造方法。
(15)前記いずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含むイメージセンサの製造方法。
(16)前記いずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含む有機エレクトロルミネッセンス照明の製造方法。
(17)前記いずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含む太陽電池の製造方法。
本発明の感光性樹脂組成物によれば、外観良好でかつ信頼性高い、微細な導電パターンを得ることが可能となる。また本発明によれば、エッチング法による導電性の硬化膜パターン形成が不要であるため、作業工程の簡素化が可能であり、かつエッチング時の薬液やプラズマによる配線部の劣化を回避することができる。
本発明の感光性樹脂組成物は、導電性粒子(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)および末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基である疎水性化合物(C)を含有し、上記導電性粒子(A)の1次粒子径が、0.7μm以下である。なお、この感光性樹脂組成物における感光性はポジ型感光性でもネガ型感光性でも構わないが、ネガ型感光性であることが好ましい。
(導電性粒子(A))
導電性粒子(A)としては、例えば、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、錫(Sn)、ビスマス(Bi)、鉛(Pb)、亜鉛(Zn)、パラジウム(Pd)、白金(Pt)、アルミニウム(Al)、タングステン(W)およびモリブデン(Mo)等の金属微粒子が挙げられる。なかでも、金、銀、銅、ニッケル、錫、ビスマス、鉛、亜鉛、パラジウム、白金、アルミニウムおよび炭素からなる群から選ばれる少なくとも一つの元素を含有する金属微粒子であることが好ましく、銀の金属微粒子であることがより好ましい。
導電性粒子(A)の1次粒子径は、所望の導電性を有する微細な導電パターンを形成するため、0.7μm以下であることが必要である。ここで導電性粒子(A)の1次粒子径とは、数平均粒子径であり、走査型電子顕微鏡を用いて無作為に選択した100個の1次粒子の粒子径の平均値により算出することができる。観察した形状が円形でない場合には、観測された面積を与える仮想円の直径を、粒子径とすることができる。導電性粒子(A)の1次粒子径は、10〜200nmが好ましく、10〜60nmがより好ましい。
導電性粒子(A)は、炭素単体物および/または炭素化合物で表面被覆された粒子であることが好ましい。炭素単体物または炭素化合物による表面被覆層(以下、「表面被覆層」)が存在することにより、低温での導電性粒子(A)同士の融着を抑制することができる。
粒子表面を炭素単体物または炭素化合物で被覆する方法としては、例えば、熱プラズマ法により導電性粒子(A)を作製する際に、反応性ガスと接触させる方法(特開2007−138287号公報)が挙げられる。導電性粒子(A)の表面は、完全に被覆されていることが好ましいが、該被覆は低温での導電性粒子(A)同士の融着を防止することを目的とするものであり、本目的が達成される限りにおいては、一部に被覆が不完全な粒子が存在することは許容される。
表面被覆層の平均厚みは、導電性微細粒子同士の融着を抑制することで、微細パターン加工性を向上させることができ、また300℃以下の温度で熱処理することにより所望の導電性を発現するため、0.1〜10nmが好ましい。
表面被覆層の平均厚みは、炭素単体物および/または炭素化合物で表面被覆された導電性粒子(A)の熱天秤による質量減少を測定し、その値がすべて炭素の燃焼によるものと仮定し、粒子径から表面被覆層の平均厚みを炭素の密度を2.0として算出することができる。粒子径(Dp)が分かっている導電性粒子(A)に炭素を平均厚みA(μm)で被覆したとする。炭素被覆した粒子の個数をnとする。熱天秤測定で最初に秤取した質量をW(g)、完全に炭素を飛ばした質量をW(g)、導電性粒子(A)の密度をρとすると、以下の式からDpとWとが分かればnを算出することができる。
=π/6×Dpρ×n
そして、以下の式から表面被覆層の平均厚みAを算出することができる。
−W={4/3×π(Dp/2+A)−π/6×Dp}×2.0×n
感光性樹脂組成物中の導電性粒子(A)の含有量としては、残留有機成分が導電性粒子(A)同士の接触を妨げず、所望の導電性が得られ、より高解像度のパターン加工性を得るために、組成物中の全固形分に対し、65〜95質量%であることが好ましく、70〜95質量%であることがより好ましく、70〜90質量%であることがさらに好ましい。その範囲内で含有することで、パターン加工性と導電性の発現とを両立させることができる。ここで全固形分とは、感光性樹脂組成物が含有する成分のうち、溶剤を除く全成分をいう。
全固形分に占める導電性粒子(A)の割合は、感光性樹脂組成物の全成分を定量分析することにより算出することができる。なお、後述する各成分の割合も同様の方法で算出することができる。
感光性樹脂組成物の全成分の分析方法は例えば以下のとおりである。
(i) 感光性樹脂組成物を有機溶媒で希釈し、H−NMR測定、GC測定およびGC/MS測定をしてその概要を調べる。
(ii) 感光性樹脂組成物を有機溶媒で抽出した後に遠心分離を行い、可溶分と不溶分とを分離する。
(iii) 上記不溶分について、前記有機溶媒よりも高極性の有機溶媒で抽出した後に遠心分離を行い、可溶分と不溶分とをさらに分離する。
(iv) 上記(ii)および(iii)で得られた可溶分の混合液について、IR測定、H−NMR測定およびGC/MS測定を行う。さらに、上記混合液をGPC分取する。得られた分取物についてIR測定およびH−NMR測定を行う。また、該分取物については、必要に応じてGC測定、GC/MS測定、熱分解GC/MS測定およびMALDI/MS測定を行う。
(v) 上記(iii)で得られた不溶分についてIR測定またはTOF−SIMS測定を行う。有機物が存在することが確認された場合には、熱分解GC/MSまたはTPD/MS測定を行う。
(vi) 上記(i)、(iv)および(v)の測定結果を総合的に判断することで、感光性樹脂組成物が含有する各成分の含有率を求めることができる。なお、上記(iii)で用いる高極性有機溶媒としては、クロロホルムまたはメタノール等が好ましい。
(アルカリ可溶性樹脂)
アルカリ可溶性樹脂(B)としては、カルボキシル基、ヒドロキシル基、スルホン酸基、リン酸基などの官能基を有するものが好ましい。一般的に、カルボキシル基を含有する化合物を含むモノマの(共)重合体が好ましい。アルカリ可溶性樹脂(B)は、(メタ)アクリル系共重合体であることが好ましい。ここで(メタ)アクリル系共重合体とは、共重合成分に少なくとも(メタ)アクリル系モノマを含む共重合体をいう。ここで(メタ)アクリル系モノマとしては、(メタ)アクリル酸エステルが好ましい。例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−ペンチル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、シクロへキシル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、2−エチルへキシル(メタ)アクリレート、グリセロール(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、ヘプタデカフロロデシル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、イソデキシル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、2−メトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、オクタフロロペンチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、トリフロロエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、アミノエチル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、1−ナフチル(メタ)アクリレート、2−ナフチル(メタ)アクリレート、チオフェノール(メタ)アクリレートおよびベンジルメルカプタン(メタ)アクリレートが挙げられる。
(メタ)アクリル系モノマ以外の共重合成分としては、炭素−炭素二重結合を有する化合物が使用可能である。そのような化合物としては、例えば、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン若しくはα−メチルスチレン等の芳香族ビニル化合物、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド若しくはN−ビニルピロリドン等のアミド系不飽和化合物、(メタ)アクリロニトリル、アリルアルコール、酢酸ビニル、シクロヘキシルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、i−ブチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテルおよび4−ヒドロキシブチルビニルエーテルが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂(B)にアルカリ可溶性を付与することができるモノマ成分である、カルボキシル基を含有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸若しくはフマル酸またはこれらの酸無水物が挙げられる。
(メタ)アクリル系共重合体を用いる場合、感光性樹脂組成物の露光による硬化反応の速度を大きくするためには、側鎖または分子末端に炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル系共重合体とすることが好ましい。炭素−炭素二重結合を有する官能基としては、例えば、ビニル基、アリル基または(メタ)アクリル基が挙げられる。このような官能基を(メタ)アクリル系共重合体に付加させるには、メルカプト基、アミノ基、水酸基またはカルボキシル基を有する(メタ)アクリル系共重合体を準備し、これらの官能基と、グリシジル基若しくはイソシアネート基および炭素−炭素二重結合を有する化合物とを反応させる方法、その他に共重合体が有する官能基と(メタ)アクリル酸クロライド若しくはアリルクロライドを付加反応させる方法がある。このような反応により得ることができる側鎖または分子末端に炭素−炭素二重結合を有する(メタ)アクリル系共重合体とするのが好ましい。
グリシジル基と炭素−炭素二重結合とを有する化合物としては、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテルおよびグリシジルエチルアクリレート、クロトニルグリシジルエーテル、グリシジルクロトネートおよびグリシジルイソクロトネートが挙げられる。イソシアネート基と炭素−炭素二重結合とを有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイルイソシアネートおよび(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられる。
アルカリ可溶性樹脂としては、水酸化ナトリウム等の無機アルカリの水溶液またはテトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等の有機アルカリの水溶液に対して溶解するものが好ましい。具体的には、60℃で25%TMAH水溶液500g質量部に樹脂0.5gの割合で浸漬し、混合したときに30分以内に溶解するものが一般的に好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、酸で解離しうる基(以下「酸解離性基」)を有するアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。酸解離性基を有するアルカリ可溶性樹脂は、一般的に、カルボキシル基を含有する化合物と酸解離性基を有する化合物との共重合体である。より具体的な例としては、カルボキシル基を含有する(メタ)アクリル酸化合物と、酸解離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとの共重合体が挙げられる。
酸解離性基が解離後、分解や気化するためには、酸解離性基が炭素数4〜15の有機基であることが好ましく、6〜15の有機基であることがより好ましい。また酸解離性基は根元の炭素が第三級炭素となっていることが好ましい。酸解離性基の炭素数が4未満であると、脱離後、低温で気化するため、膜中に大きな気泡が発生して導電性粒子(A)同士の接触を妨げ、導電性が悪化する場合がある。一方で、酸解離性基の炭素数が15を超えると、脱離後、解離性基が膜中に残存して導電性粒子(A)同士の接触を妨げ、やはり導電性が悪化する場合がある。なお、酸解離性基の酸解離性基が炭素数6〜15の有機基である場合には、膜中に気泡が発生してもポストベークによって消失させることが容易であり、導電性が良好な導電性パターンを形成可能である。
酸解離性基としては、例えば、tert−ブチル基、tert−ブトキシカルボニル基、ベンジル基、メチルアダマンチル基およびテトラヒドロピラニル基が挙げられる。
酸解離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、(メタ)アクリル酸1−メチルアダマンチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸ベンジルおよび(メタ)アクリル酸テトラヒドロピラニルが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物において、アルカリ可溶性樹脂(B)の含有量は、感光性発現を考慮した場合、全固形分に対し5〜30質量%の範囲内であることが好ましい。
アルカリ可溶性樹脂(B)は、酸解離性基を有するモノマを20〜80モル%含有して付加重合したアルカリ可溶性樹脂であることが好ましい。特に、酸解離性基を有する(メタ)アクリル酸エステルをアルカリ可溶性樹脂中にモノマ成分として20〜80モル%含有することが好ましい。このような酸解離性基を有するアルカリ可溶性樹脂を用いることで、空気下、100〜300℃で、酸解離性基が容易に熱酸化分解および脱離し、膜が大きく収縮して、全固形分中の導電性粒子(A)濃度を容易に上昇させることができる。そしてその結果として、比抵抗10〜1,000μΩ・cmの所望の導電性を得ることが容易となる。この場合、後述する光酸発生剤および/または熱酸発生剤を併用すると、その効果はさらに顕著となる。
アルカリ可溶性樹脂(B)のカルボン酸当量は、200〜1,400g/molが好ましく、400〜1,000g/molがより好ましい。アクリル樹脂のカルボン酸当量は、酸価を測定することで算出することができる。また、アルカリ可溶性樹脂(B)の二重結合当量は、硬度と耐クラック性とを高いレベルで両立できるため、150〜10,000g/molであることが好ましい。アクリル樹脂の二重結合当量は、ヨウ素価を測定することで算出することができる。
アルカリ可溶性樹脂(B)の重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定されるポリスチレン換算で、1,000〜100,000であることが好ましい。重量平均分子量(Mw)を上記範囲とすることで、良好な塗布特性が得られ、パターン形成する際の現像液への溶解性も良好となる。
(末端に炭素数8〜18の炭化水素基を少なくとも1つ有する疎水性化合物(C))
末端に炭素数8〜18の炭化水素基を少なくとも1つ有する疎水性化合物(C)としては、また炭素数が9以上の有機物であることが好ましい。一方炭素数が50以下の有機物であることが好ましい。また分子中に、酸素原子および硫黄原子の少なくとも1種類以上を有する有機物が好ましい。化合物(C)は窒素原子、その他の原子を含んでいてもよい。
疎水性化合物(C)は、25℃における水への溶解度(水100gに溶解する化合物の質量(g))が0.1以下であるもの、さらに0.01以下であるもの、さらに0.0001以下であるもの、さらに0.000001であるものが好ましい。水への溶解度が低いと、基板上に残渣が残ることが抑制される
このような化合物としては一般式(1)または(2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 0006604251
(式中、R、Rは炭化水素基もしくは水素原子を表す末端官能基であり、少なくともいずれかが炭素数8〜18の炭化水素基である。Lは2価の連結基を表す。)
Figure 0006604251
(式中、Rは炭化水素基もしくは水素原子を表す末端官能基であり、少なくとも一つが炭素数8〜18の炭化水素基であり、全て同一である必要はない。Lは2価の連結基を表し、Aはn個の直接結合を有する化学構造。有機基であってもよい。nは2以上の整数である。)
としては2価の連結基であり、酸素原子、硫黄原子、カルボニル基、カルボニルオキシ基、スルフィニル基、スルホニル基が挙げられる。
疎水性化合物(C)は、非イオン性化合物であることが好ましい。化合物を構成する水素原子を除く全原子の数に対して窒素原子の比率が0〜3%であることが好ましい。このような化合物としては、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるエステル化合物、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるカルボニル化合物、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるエーテル化合物、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるスルフィド化合物、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるスルホキシド化合物、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるスルホン化合物、長鎖アルキル基を有するアルコール化合物、長鎖アルキル基を有するカルボン酸が挙げられる。
末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるエステル化合物は、エステル結合のカルボニル基側、エステル結合の酸素原子側いずれに炭素数8〜18の炭化水素基があってもいい。例えば、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソブチル、ラウリン酸ペンチル、ラウリン酸イソペンチル、ラウリン酸ビニル、ラウリン酸ベンジル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル、ミリスチン酸ペンチル、ミリスチン酸イソペンチル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸イソブチル、パルミチン酸ペンチル、パルミチン酸イソペンチル、パルミチン酸ヘキサデシル、パルミチン酸ビニル、マルガリン酸メチル、マルガリン酸エチル、マルガリン酸イソプロピル、マルガリン酸ブチル、マルガリン酸イソブチル、マルガリン酸ペンチル、マルガリン酸イソペンチル、マルガリン酸ビニル、マルガリン酸ベンジル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン酸ペンチル、ステアリン酸イソペンチル、ステアリン酸ドデシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ビニル、ステアリン酸ベンジル、trans−バクセン酸メチル、trans−6−オクタデセン酸メチル、ペンタエリトリトールテトラステアラート、トリカプリン、トリラウリン、トリミリスチン、トリステアリン、トリパルミチン、トリアラキジン、トリベヘニン、トレオレイン、トリエライジン、トリリノレイン、酢酸ペンタデシル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸オクチル、酢酸7−オクテニル、酢酸ノニル、酢酸8−ノネニル、酢酸2−イソプロピル−5−メチルヘキシル、酢酸デシル、酢酸9−デセニル、酢酸ドデシル、酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル、酢酸トリデシル、酢酸ペンタデシル、酢酸ヘプタデシル、酢酸オクタデシル、酪酸2−エチルヘキシルなどが挙げられる。
末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるカルボニル化合物としては、例えば、2−ウンデカノン、2−ドデカノン、2−トリデカノン、2−テトラデカノン、3−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、3−ヘキサデカノン、10−ノナデカノン、11−ヘンエイコサノン、12−トリコサノン、14−ヘプタコサノン、16−ヘントリアコンタノン、18−ペンタトリアコンタノン、ドデカノフェノン、トリデカノフェノン、テトラデカノフェノン、ヘキサデカノフェノン、ヘプタデカノフェノン、オクタデカノフェノン、ノナデカノフェノンなどが挙げられる。
末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるエーテル化合物としては、オクチルエーテル、デシルエーテル、ウンデシルエーテル、ドデシルエーテル、テトラデシルエーテル、ヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテルなどが挙げられる。
末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるスルフィド化合物としては、オクチルスルフィド、ノニルスルフィド、ドデシルスルフィド、テトラデシルスルフィド、ヘキサデシルスルフィド、オクタデシルスルフィドなどが挙げられ、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるスルホキシド化合物としては、ジオクチルスルホキシド、ジドデシルスルホキシドなどが挙げられ、末端官能基の少なくとも1つが炭素数8〜18の炭化水素基であるスルホン化合物としては、ジオクチルスルホンなどが挙げられる。
長鎖アルキル基を有するアルコール化合物としては、ヘプタデカノール、オクタデカノールなどが挙げられ、長鎖アルキル基を有するカルボン酸としては、マルガリン酸、ステアリン酸などが挙げられる。
感光性樹脂組成物が化合物(C)を含有することにより、露光、現像後、基板上の残渣抑制の効果が顕著なものとなる。顕著な効果が発現する理由は明らかではないが、以下のような機構が考えられる。
基板上の残渣は、基板表面の親水性基と導電性粒子表面の親水性基の相互作用が原因として考えられる。ここで化合物(C)を含有させると、導電性粒子表面を化合物(C)が覆うことにより、炭素数が比較的大きい炭化水素基の存在によって粒子表面の親水性が低下する。その結果、基板表面の親水性基との相互作用が弱まり、残渣が発生しにくくなるというものである。仮に化合物(C)の代わりに、界面活性剤を含有させた場合は、残渣発生を抑制する効果はほとんど発現しないが、これは、界面活性剤は化合物(C)に比べて親水性が強いため、界面活性剤が導電性粒子表面を覆っても、粒子の周りの親水性が十分に低下しないことに起因すると考えられる。
化合物(C)は、化合物を構成する水素原子を除く全原子数に対して、窒素原子数が0〜3%であることが好ましく、0〜1%であることがさらに好ましい。窒素原子数が上記範囲であると、疎水性がより強いため、基板上の残渣抑制効果がより顕著なものとなる。
化合物(C)は、化合物を構成する水素原子を除く全原子数に対して、酸素原子数が0〜17%であることが好ましく、0〜14%であることがより好ましく、2〜14%であることがさらに好ましい。酸素原子数が上記範囲であると、疎水性がより強いため、基板上の残渣抑制効果がより顕著なものとなる。
化合物(C)は、全ての末端に炭化水素基を有することが好ましい。全ての末端に炭化水素基を有すると、疎水性がより強いため、基板上の残渣抑制効果がより顕著なものとなる。
化合物(C)は、25℃における水への溶解度(水100gに溶解する化合物の質量(g))が0.01以下であることが好ましく、0.000001以下であるとさらに好ましい。水への溶解度が上記範囲であると、疎水性がより強いため、基板上の残渣抑制効果がより顕著なものとなる。
化合物(C)は、一般式(3)〜(6)のいずれかで表される部分構造を有する化合物であることが好ましい。
Figure 0006604251
(式中、Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、*は炭素原子に結合していることを意味する。)
Figure 0006604251
(式中、Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、*は炭素原子に結合していることを意味する。)
Figure 0006604251
(式中、Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、*は炭素原子に結合していることを意味する)
Figure 0006604251
(式中、Rは炭素数8〜18の炭化水素基であり、*は炭素原子である。)
特に、本発明の化合物(C)が、
i) カルボニルオキシ基を有するもの、
ii) ケトン構造を有するもの および
iv) エーテル結合を有するもの
のいずれかであって、炭素数8〜18の炭化水素基が以下のいずれかを満足する形態で結合していることが好ましい。
i) カルボニルオキシ基を有する場合には、その炭化水素基が、酸素またはカルボニル基の炭素と結合している。
ii) ケトン構造を有する場合には、その炭化水素基がカルボニル基の炭素と結合している。
iii) エーテル結合を有する場合には、その炭化水素基がエーテル結合の酸素に結合している。
このような化合物としては、例えば、ラウリン酸メチル、ラウリン酸エチル、ラウリン酸イソプロピル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソブチル、ラウリン酸ペンチル、ラウリン酸イソペンチル、ラウリン酸ビニル、ラウリン酸ベンジル、ミリスチン酸メチル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソブチル、ミリスチン酸ペンチル、ミリスチン酸イソペンチル、ミリスチン酸ビニル、パルミチン酸メチル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸イソブチル、パルミチン酸ペンチル、パルミチン酸イソペンチル、パルミチン酸ヘキサデシル、パルミチン酸ビニル、マルガリン酸メチル、マルガリン酸エチル、マルガリン酸イソプロピル、マルガリン酸ブチル、マルガリン酸イソブチル、マルガリン酸ペンチル、マルガリン酸イソペンチル、マルガリン酸ビニル、マルガリン酸ベンジル、ステアリン酸メチル、ステアリン酸エチル、ステアリン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソブチル、ステアリン酸ペンチル、ステアリン酸イソペンチル、ステアリン酸ドデシル、ステアリン酸2−エチルヘキシル、ステアリン酸ビニル、ステアリン酸ベンジル、trans−バクセン酸メチル、trans−6−オクタデセン酸メチル、ペンタエリトリトールテトラステアラート、酢酸ペンタデシル、酢酸2−エチルヘキシル、酢酸オクチル、酢酸7−オクテニル、酢酸ノニル、酢酸8−ノネニル、酢酸2−イソプロピル−5−メチルヘキシル、酢酸デシル、酢酸9−デセニル、酢酸ドデシル、酢酸3,5,5−トリメチルヘキシル、酢酸トリデシル、酢酸ペンタデシル、酢酸ヘプタデシル、酢酸オクタデシル、酪酸2−エチルヘキシルなどのエステル化合物、2−ウンデカノン、2−ドデカノン、2−トリデカノン、2−テトラデカノン、3−テトラデカノン、2−ペンタデカノン、3−ヘキサデカノン、10−ノナデカノン、11−ヘンエイコサノン、12−トリコサノン、14−ヘプタコサノン、16−ヘントリアコンタノン、18−ペンタトリアコンタノン、ドデカノフェノン、トリデカノフェノン、テトラデカノフェノン、ヘキサデカノフェノン、ヘプタデカノフェノン、オクタデカノフェノン、ノナデカノフェノンなどのカルボニル化合物、オクチルエーテル、デシルエーテル、ウンデシルエーテル、ドデシルエーテル、テトラデシルエーテル、ヘキサデシルエーテル、ジオクタデシルエーテルなどのエーテル化合物が挙げられる。
全固形分に占める化合物(C)の割合は、0.01〜10質量%であることが好ましく、0.05〜5質量%であることがより好ましく、0.1〜5質量%であることがさらに好ましい。化合物(C)含有量が0.01質量%以上であると、基板上の残渣抑制の効果がさらに顕著なものとなる。一方で、化合物(C)含有量が10質量%以下であると、導電性が高く、かつ微細なパターンを形成することができる。
(分散剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、分散剤を含有しても構わない。分散剤を含有することで、感光性樹脂組成物中に導電性粒子(A)を安定的に存在させることができる。
分散剤としては、アミン系のものが好ましい。市販のアミン系の分散剤としては、例えば、DISPERBYK(登録商標)106、108、112、116、142、145、166、180、2001、2008、2022、2150、6919若しくは21116(以上、いずれもビックケミー・ジャパン製)などが挙げられる。
さら分散性を向上させるため、分散剤は、アクリル系ブロック共重合体構造を有することが好ましい。アクリル系ブロック共重合体構造を有する市販のアミン系の分散剤としては、例えば、DISPERBYK(登録商標)2001、2008、2022、2150、6919若しくは21116が挙げられる。
感光性樹脂組成物中の分散剤の含有量としては、導電性粒子(A)の分散が良好で、より微細なパターン加工が可能で、導電性粒子(A)の接触および融着が進み、より高い導電性を得るために、導電性粒子(A)と後述する他の粒子との合計100質量部に対し、1〜7質量部が好ましい。
(光重合開始剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、光重合開始剤を含有しても構わない。光重合開始剤を含有することで、感光性樹脂組成物にネガ型感光性を付与することができる。
光重合開始剤としては、例えば、アセトフェノン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、ベンゾインエーテル系化合物、α−アミノアルキルフェノン系化合物、チオキサントン系化合物、有機過酸化物、イミダゾール系化合物、チタノセン系化合物、トリアジン系化合物、アシルホスフィンオキシド化合物、キノン化合物およびオキシムエステル系化合物が挙げられるが、少量であっても感度の高い、オキシムエステル系化合物が好ましく、カルバゾール骨格を有するオキシムエステル系化合物がより好ましい。カルバゾール骨格を有さないオキシムエステル系化合物としては、例えば、イルガキュア(登録商標)OXE01(BASF社製)が挙げられ、カルバゾール骨格を有するオキシムエステル系化合物としては、例えば、イルガキュア(登録商標)OXE02(BASF社製)、アデカオプトマー(登録商標)N1919(株式会社ADEKA製)およびアデカアークルズ(登録商標)NCI−831(株式会社ADEKA製)が挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、全固形分中の0.1〜8質量%が好ましく、0.5〜5重量部がより好ましい。含有量が全固形分中の0.1質量%以上であると、導電ペーストを露光した部分の硬化密度が高くなり、微細パターンが形成しやすい。上部に光吸収が多いと得られた導電パターンが逆テーパー形状となりすく基板との密着性が低下する傾向があるが、8質量%以下であると、上部での過剰な光吸収が抑制されるため、そのような問題は起きにくくなる。
(溶剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、溶剤を含有してもよい。
溶剤としては、例えば、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、2−ヘプタノール、シクロヘキサノール、シクロペンタノール、2−ブタノール、2−ペンタノール、t−ブタノール、ダイアセトンアルコール、α−テルピネオール、2−ヒドロキシイソイソ酪酸メチル、2−ヒドロキシイソイソ酪酸エチル、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、アセト酢酸エチル、アセト酢酸メチル、メチル−3−メトキシプロピオネート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、ベンジルエチルエーテル、ジヘキシルエーテル、アセトニルアセトン、イソホロン、酢酸ベンジル、安息香酸エチル、シュウ酸ジエチル、マレイン酸ジエチル、炭酸エチレン、炭酸プロピレン、メチルベンゾエート、エチルベンゾエート、マロン酸ジエチル、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、エチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジアセテート、1,3−ブチレングリコールジアセテート、シクロヘキサノールアセテート、ジメチルスルホキシド、メチルエチルケトン、酢酸イソブチル、酢酸イソブチル、酢酸ブチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、アセチルアセトン、トリアセチンおよび2−ヘプタノンが挙げられる。
溶剤の含有量は、塗布方法に応じて調整すればよいが、固形分比率が5〜95%となる量が好ましく、10〜90%となる量がより好ましい。
(他の粒子)
本発明の感光性樹脂組成物は、分散性向上や、導電性コントロールのため、(A)導電微粒子以外の他の粒子を含有しても構わない。他の粒子としては、例えば、表面被覆されていない金属微粒子若しくは金属酸化物微粒子、有機顔料または無機顔料が挙げられる。
これら他の粒子の粒子径は、10〜100nmが好ましい。粒子径が10nm未満であると、分散安定化のための分散剤使用が多くなり、所望の導電性を得ることが難しくなる場合がある。一方で、粒子径が100nmを超えると、パターンの解像度が低下し、5μm以下の超微細パターン形成が難しくなる場合がある。
これらその他の粒子としては、導電性コントロールに資する、カーボンブラックが好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、MA77、7、8、11、100、100R、100S、230、220若しくは14(以上、いずれも三菱化学株式会社製)、#52、47、45、45L、44、40、33、32、30、25、20、10、5、95、85若しくは260(以上、いずれも三菱化学株式会社製)、Special Black100、250、350若しくは550(以上、いずれもエボニックデグサ社製)およびPrintex95、90、55、45、40、P、60、L6、L、300、30、ES23、9、ES22、35、25,200、A若しくはG(以上、いずれもエボニックデグサ社製)を挙げることができるが、pH値が4以下である、MA77、7、8、11、100、100R、100S、230、220若しくは14およびSpecial Black100、250、350若しくは550が好ましい。なお、カーボンブラックのpH値は、JIS K5101に準拠して測定することができる。
(光酸発生剤および熱酸発生剤)
本発明の感光性樹脂組成物は、光酸発生剤および/または熱酸発生剤を含有しても構わない。アルカリ可溶性樹脂(B)が酸解離性基を有するアルカリ可溶性樹脂である場合、発生した酸によって、酸解離性基の分解が促進され、空気下での熱処理温度を低下させることが可能となる。
熱により酸を発生する化合物である熱酸発生剤としては、例えば、SI−60、SI−80、SI−100、SI−110、SI−145、SI−150、SI−60L、SI−80L、SI−100L、SI−110L、SI−145L、SI−150L、SI−160L、SI−180L若しくはSI−200(以上、いずれも三新化学工業(株)製)、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム若しくは2−メチルベンジル−4−ベンゾイルオキシフェニルメチルスルホニウムまたはこれらのメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩若しくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられるが、4−ヒドロキシフェニルジメチルスルホニウム、ベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−ヒドロキシフェニルメチルスルホニウム、2−メチルベンジル−4−アセチルフェニルメチルスルホニウム若しくは2−メチルベンジル−4−ベンゾイルオキシフェニルメチルスルホニウムまたはこれらのメタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、カンファースルホン酸塩若しくはp−トルエンスルホン酸塩が挙げられる。
感光性樹脂組成物中の熱酸発生剤の含有量としては、酸解離性基含を有するアルカリ可溶性樹脂中の酸解離性基の分解を促進し、導電性粒子(A)同士の接触を妨げず、より高い導電性を得るため、アルカリ可溶性樹脂(B)100質量部に対し、0.01〜20質量部が好ましい。
光により酸を発生する化合物である光酸発生剤から発生する酸は、酸解離性基の分解を促進するため、パーフルオロアルキルスルホン酸またはp−トルエンスルホン酸等の強酸が好ましい。
光酸発生剤としては、例えば、SI−101、SI−105、SI−106、SI−109、PI−105、PI−106、PI−109、NAI−100、NAI−1002、NAI−1003、NAI−1004、NAI−101、NAI−105、NAI−106、NAI−109、NDI−101、NDI−105、NDI−106、NDI−109、PAI−01、PAI−101、PAI−106若しくはPAI−1001(以上、いずれもみどり化学(株)製)、SP−077若しくはSP−082(以上、いずれも(株)ADEKA製)、TPS−PFBS(東洋合成工業(株)製)、CGI−MDT若しくはCGI−NIT(以上、いずれもチバジャパン(株)製)およびWPAG−281、WPAG−336、WPAG−339、WPAG−342、WPAG−344、WPAG−350、WPAG−370、WPAG−372、WPAG−449、WPAG−469、WPAG−505若しくはWPAG−506(以上、いずれも和光純薬工業(株)製)が挙げられる。
感光性樹脂組成物中の光酸発生剤の含有量としては、アルカリ可溶性樹脂が酸解離性基を有する場合、酸解離性基の分解を促進し、導電性粒子(A)同士の接触を妨げず、より高い導電性を得るため、アルカリ可溶性樹脂(B)100質量部に対し、0.01〜20質量部が好ましい。
また、酸解離性基の分解をより促進するために、熱酸発生剤と光酸発生剤とを併用しても構わない。
(増感剤)
本発明の感光性樹脂組成物が光酸発生剤を含有する場合、感光性樹脂組成物はさらに増感剤を含有しても構わない。増感剤は、熱処理により気化するもの、または、硬化膜に残存した場合においても、光照射によって退色するものが好ましく、パターン加工における高解像性の観点から、光照射によって退色するものがより好ましい。
熱処理により気化する、または、光照射によって退色する増感剤としては、例えば、3,3’−カルボニルビス(ジエチルアミノクマリン)等のクマリン、9,10−アントラキノン等のアントラキノン、ベンゾフェノン、4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、アセトフェノン、4−メトキシアセトフェノン若しくはベンズアルデヒド等の芳香族ケトンおよびビフェニル、1,4−ジメチルナフタレン、9−フルオレノン、フルオレン、フェナントレン、トリフェニレン、ピレン、アントラセン、9−フェニルアントラセン、9−メトキシアントラセン、9,10−ジフェニルアントラセン、9,10−ビス(4−メトキシフェニル)アントラセン、9,10−ビス(トリフェニルシリル)アントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジエトキシアントラセン、9,10−ジプロポキシアントラセン(DPA;川崎化成(株)製)、9,10−ジブトキシアントラセン(DBA;川崎化成(株)製)、9,10−ジペンタオキシアントラセン、2−t−ブチル−9,10−ジブトキシアントラセン若しくは9,10−ビス(トリメチルシリルエチニル)アントラセン等の縮合芳香族が挙げられる。
熱処理により気化する増感剤としては、熱処理により昇華、蒸発または熱分解による熱分解物が昇華若しくは蒸発するものが好ましい。増感剤の気化温度としては、プリベーク温度では気化せず、熱硬化時に分解および気化して導電性粒子(A)を接触および融着させるため、150〜300℃が好ましい。
また、増感剤は高感度および高解像度を達成できるという点、並びに、光照射によって二量化して退色するという点から、アントラセン系化合物が好ましく、熱に安定である、9,10−二置換アントラセン系化合物であることが好ましく、増感剤の溶解性の向上と光二量化反応の反応性の観点から、一般式(7)で表される9,10−ジアルコキシアントラセン系化合物であることがさらに好ましい。
Figure 0006604251
(R〜R15はそれぞれ独立して、水素、炭素数1〜20のアルキル基、アルコキシ基、アルケニル基、エチニル基、アリール基若しくはアシル基またはそれらが置換された有機基を表し、R16およびR17はそれぞれ独立して、炭素数1〜20のアルコキシ基またはその他の有機基で置換されたアルコキシ基を表す。)
〜R15におけるアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基およびn−プロピル基が挙げられる。アルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基およびペンチルオキシ基が挙げられる。アルケニル基としては、例えば、ビニル基、アクリロキシプロピル基およびメタクリロキシプロピル基が挙げられる。アリール基としては、例えば、フェニル基、トリル基およびナフチル基が挙げられる。アシル基としては、例えば、アセチル基が挙げられる。なお、化合物の気化性および光二量化の反応性の観点から、R〜R15は水素または炭素数は1〜6の有機基であることが好ましく、R、R11、R12およびR15は水素であることがより好ましい。
16およびR17においてアルコキシ基を置換する置換基としては、例えば、アルコキシ基またはアシル基が挙げられる。この場合のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、メトキシエトキシ基、1−メトキシ−2−プロポキシ基および1−アセチル−2−プロポキシ基が挙げられるが、化合物の溶解性および光二量化による退色反応の観点から、プロポキシ基またはブトキシ基が好ましい。
感光性樹脂組成物中の増感剤含有量としては、光酸発生剤を感光するための増感効果が十分となり、導電性粒子(A)同士の接触を妨げず、より高い導電性を得るため、アルカリ可溶性樹脂(B)100質量部に対し、0.001〜20質量部が好ましく、0.005〜15質量部がより好ましい。
(可視光に吸収を有する顔料および/または染料)
本発明の感光性樹脂組成物は、可視光に吸収を有する顔料および/または染料を、導電性粒子(A)同士の接触および融着を阻害しない範囲で含有しても構わない。感光性樹脂組成物が可視光に吸収を有する顔料および/または染料を含有することより、ポストベーク後の導電性パターンの可視光反射を抑制できる。
可視光に吸収を有する顔料としては、例えば、ラクタム系顔料、ペリレン系顔料、フタロシアニン系顔料、イソインドリン系顔料、ジアミノアントラキノン系顔料、ジオキサジン系顔料、インダントロン系顔料、カーボンブラックまたは無機顔料が挙げられる。
青色の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントブルー(以下、「PB」)15、PB15:1、PB15:2、PB15:3、PB15:4、PB15:5、PB15:6、PB16およびPB60が挙げられる。紫色の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントバイオレット(以下、「PV」)19、PV23およびPV37が挙げられる。赤色の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントレッド(以下、「PR」)149、PR166、PR177、PR179、PR209およびPR254が挙げられる。緑色の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントグリーン(以下、「PG」)7、PG36およびPG58が挙げられる。黄色の顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー(以下、「PY」)150、PY138、PY139およびPY185が挙げられる。黒色の顔料としては、例えば、HCF、MCF、LFF、RCF、SAF、ISAF、HAF、XCF、FEF、GPF若しくはSRF等のファーネスブラック、FT若しくはMT等のサーマルブラック、チャンネルブラックおよびアセチレンブラック等のカーボンブラックあるいはラクタム系顔料(例えば、“Irgaphor”(登録商標)ブラックS0100CF;BASF社製)が挙げられる。中でも、耐熱性、耐光性および可視光の吸収性に優れるカーボンブラックが好ましく、導電性および分散性の観点から、ファーネスブラックおよびラクタム系顔料がより好ましい。
カーボンブラックとしては、例えば、MA77、7、8、11、100、100R、100S、230、220若しくは14(以上、いずれも三菱化学株式会社製)、#52、47、45、45L、44、40、33、32、30、25、20、10、5、95、85若しくは260(以上、いずれも三菱化学株式会社製)、Special Black100、250、350若しくは550(以上、いずれもエボニックデグサ社製)、および、Printex95、90、55、45、40、P、60、L6、L、300、30、ES23、9、ES22、35、25,200、A若しくはGが挙げられるが、pH値が4以下である、MA77、7、8、11、100、100R、100S、230、220若しくは14、および、Special Black100、250、350若しくは550が好ましい。カーボンブラックのpH値は、JIS K5101に準拠して測定することができる。
感光性樹脂組成物中の可視光に吸収を有する顔料の含有量としては、組成物中の全固形分に対し、0.1〜10質量%が好ましい。
可視光に吸収を有する染料としては、例えば、フェロセン系染料、フルオレノン系染料、ペリレン系染料、トリフェニルメタン系染料、クマリン系染料、ジフェニルアミン系染料、キナクリドン系染料、キノフタロン系染料、フタロシアニン系染料およびキサンテン系染料が挙げられるが、耐熱性、耐光性および可視光の吸収性に優れる黒色染料が好ましく、VALIFAST(登録商標) Black 1888、VALIFAST(登録商標) Black 3830、NUBIAN(登録商標) Black PA−2802およびOIL Black 860が好ましい。
感光性樹脂組成物中の可視光に吸収を有する染料の含有量としては、組成物中の全固形分に対し、0.1〜10質量%が好ましい。
(その他の成分)
本発明の感光性樹脂組成物は、感光性能を調整し、パターン加工性を向上する観点から、アクリルモノマを、導電性粒子(A)同士の接触および融着を阻害しない範囲内で含有しても構わない。
アクリルモノマとしては、例えば、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート若しくはジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレートまたはこれらのアルキル変性物、アルキルエーテル変性物若しくはアルキルエステル変性物が挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物は、さらに必要に応じて、密着改良剤、界面活性剤または重合禁止剤等を含有しても構わない。
密着改良剤としては、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランおよび3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のシランカップリング剤が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸アンモニウム若しくはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン等の陰イオン界面活性剤、ステアリルアミンアセテート若しくはラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等の陽イオン界面活性剤、ラウリルジメチルアミンオキサイド若しくはラウリルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル若しくはソルビタンモノステアレート等の非イオン界面活性剤、フッ素系界面活性剤およびシリコン系界面活性剤が挙げられる。
感光性樹脂組成物中の界面活性剤の含有量としては、塗布性および塗膜表面の均一性を良好にするため、組成物全体に対し、0.001〜10質量%が好ましく、0.01〜1質量%がより好ましい。含有量が0.001質量%より少ないと、塗布性および塗膜表面の均一性の効果が不十分となる場合がある。一方で、含有量が10質量%を超えると、ハジキや凹み等の塗膜欠陥や、粒子の凝集が起こる場合がある。
重合禁止剤としては、例えば、ヒドロキノン系、カテコール系、リン系、イオウ系、アミン系およびヒンダードフェノール系の化合物が挙げられるが、これらの中でもヒドロキノン系とカテコール系のものが、溶剤への溶解性や顔料の分散安定性を阻害しない、ヒドロキノン系およびカテコール系の化合物が好ましく、ヒドロキノン、tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ビス(1,1,3,3−テトラメチルブチル)ヒドロキノン、2,5−ビス(1,1−ジメチルブチル)ヒドロキノンやカテコールおよびtert−ブチルカテコールがより好ましい。
(感光性樹脂組成物の製造方法)
本発明の感光性樹脂組成物は、ボールミルや、サンドグラインダー、3本ロールミル、マイルド分散機、メディアレス分散機等の分散機を用いて製造される。導電性粒子(A)を均一に分散したい場合は、分散剤を用いて、予め有機溶剤中に導電性粒子(A)を分散させた分散液を調製し、この分散液を、モノマ、ポリマー、密着改良剤、界面活性剤および重合禁止剤等を含有する溶液と混合する方法により製造しても良い。導電性粒子(A)の分散液は、表面被覆層が損傷を受けるのを防ぐために、マイルド分散機またはメディアレス分散機を用いて分散させることが好ましく、メディアレス分散機を用いて分散させることがより好ましい。導電性粒子(A)の分散液は、例えば、マイルド分散機ナノゲッター(登録商標)(アシザワファインテック(株))または高圧湿式メディアレス微粒化装置ナノマイザー(ナノマイザー(株))等の分散機を用いて、有機溶剤中に導電性粒子(A)を分散させて製造される。
(導電性パターンの製造方法)
次に、本発明の感光性樹脂組成物を用いた、フォトリソ法による導電性パターンの製造方法について説明する。
本発明の導電性パターンの製造方法は、本発明の感光性樹脂組成物を基板面上に塗布する塗布工程、それを乾燥するプリベーク工程、それを露光および現像してパターンを形成する工程(露光工程および現像工程)、および、それをポストベークするポストベーク工程を備えるプロセスにより行われる。
塗布工程で用いる基板としては、例えば、シリコンウエハー、セラミックス基板および有機系基板が挙げられる。セラミックス基板としては、例えば、ソーダガラス、無アルカリガラス、ホウケイ酸ガラス若しくは石英ガラス等のガラス基板、アルミナ基板、窒化アルミニウム基板および炭化ケイ素基板が挙げられる。有機系基板としては、例えば、エポキシ基板、ポリエーテルイミド樹脂基板、ポリエーテルケトン樹脂基板、ポリサルフォン系樹脂基板、ポリイミドフィルムおよびポリエステルフィルムが挙げられる。
本発明の感光性樹脂組成物を基板面上に塗布する方法としては、例えば、スピンコーター、バーコーター、ブレードコーター、ロールコーター、ダイコーター、カレンダーコーター若しくはメニスカスコーターを用いた塗布、スクリーン印刷、スプレー塗布およびディップコートが挙げられる。
プリベーク工程における乾燥方法としては、例えば、ホットプレート、熱風乾燥機(オーブン)、減圧乾燥、真空乾燥および赤外線照射による乾燥が挙げられる。
プリベークの温度および時間は、感光性樹脂組成物の組成や、乾燥する塗布膜の膜厚によって適宜決定すればよいが、50〜150℃の温度範囲で10秒〜30分加熱することが好ましい。
中でも、ホットプレートまたは熱風乾燥機(オーブン)での加熱と、減圧乾燥とを併用することが、塗布膜が含有する樹脂の熱硬化を抑制しながら、溶剤を乾燥除去できるため、好ましい。減圧乾燥の到達圧力としては、10〜200Paが好ましく、30〜100Paがより好ましい。
露光工程で用いる光源としては、例えば、水銀灯のj線、i線、h線またはg線が好ましい。
現像工程でアルカリ性現像液に用いるアルカリ性物質としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム若しくはアンモニア水等の無機アルカリ類、エチルアミン若しくはn−プロピルアミン等の1級アミン類、ジエチルアミン若しくはジ−n−プロピルアミン等の2級アミン類、トリエチルアミン若しくはメチルジエチルアミン等の3級アミン類、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)等のテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド類、コリン等の4級アンモニウム塩、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、ジメチルアミノエタノール若しくはジエチルアミノエタノール等のアルコールアミン類およびピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4,3,0]−5−ノナン若しくはモルホリン等の環状アミン類等の有機アルカリ類が挙げられるが、これらにエタノール、γーブチロラクトン、ジメチルホルムアミドまたはN−メチル−2−ピロリドン等の水溶性有機溶剤を適宜加えても構わない。
また、より良好な導電性パターンを得るため、これらのアルカリ性現像液にさらに非イオン系界面活性剤等の界面活性剤を0.01〜1質量%添加しておくことも好ましい。
ポストベーク工程における乾燥方法としては、プリベーク工程と同様のものが挙げられる。ポストベークの雰囲気、温度および時間は、感光性樹脂組成物の組成や、乾燥する塗布膜の膜厚によって適宜決定すればよいが、空気中、100〜300℃の温度範囲で、5〜120分加熱することが好ましい。
導電性パターンを基板上に形成すれば、タッチパネル、液晶若しくは有機EL等のディスプレイパネルまたはウェアラブル端末、有機EL照明、太陽電池等が具備する、透明導電配線として使用することができる。パターンの形状としてはメッシュ状があげられる。
上記導電性パターンは透明ではないので、パターンの幅が大きいと機器のユーザーに配線を視認されてしまう。このため、導電性パターンの幅は、5μm以下であることが好ましい。
本発明の感光性樹脂組成物を用いて、少なくとも現像する工程でパターンを形成することによりタッチパネル、ディスプレイ、イメージセンサー、有機エレクトロルミネッセンス照明、太陽電池を製造することができる。パターン形成にあたり、現像する工程以外にも上述のプロセスを行うことが好ましい。
以下、本発明の詳細を以下の実施例を用いて説明する。まず、実施例および比較例で用いた材料について説明する。
[導電性粒子(A)]
(A−1)1次粒子径が0.7μmの銀粒子(三井金属(株)製)
(A−2)1次粒子径が0.2μmの銀粒子(三井金属(株)製)
(A−3)表面炭素被覆層の平均厚みが1nmで、1次粒子径が40nmの銀粒子(日清エンジニアリング株式会社製)。
[アルカリ可溶性樹脂(B)]
(B−1)
500mLのフラスコに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を2g、PGMEAを50g仕込んだ。その後、メタクリル酸を15.69g、スチレンを37.45g、ジシクロペンタニルメタクリレートを46.86g仕込み、室温でしばらく撹拌し、フラスコ内をバブリングによって十分に窒素置換した後、70℃で5時間加熱撹拌した。次に、得られた溶液にメタクリル酸グリシジルを10.46g、ジメチルベンジルアミンを1g、p−メトキシフェノールを0.2g、PGMEAを100g添加し、90℃で4時間加熱撹拌し、アクリル樹脂(B−1)の溶液を得た。得られたアクリル樹脂(B−1)の溶液に固形分濃度が40質量%になるようにPGMEAを加えた。アクリル樹脂(B−1)の重量平均分子量(Mw)は25,000であった。
(B−2)
500mLのフラスコに2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)を2g、PGMEA(プロピレングリコールメチルエーテルアセテート)を50g仕込んだ。その後、メタクリル酸を23.26g、ベンジルメタクリレートを31.46g、ジシクロペンタニルメタクリレートを32.80g仕込み、室温でしばらく撹拌し、フラスコ内をバブリングによって十分に窒素置換した後、70℃で5時間加熱撹拌した。次に、得られた溶液にメタクリル酸グリシジルを12.69g、ジメチルベンジルアミンを1g、p−メトキシフェノールを0.2g、PGMEAを100g添加し、90℃で4時間加熱撹拌し、アクリル樹脂(B−2)の溶液を得た。得られたアクリル樹脂(B−2)の溶液に固形分濃度が40質量%になるようにPGMEAを加えた。アクリル樹脂(B−2)の重量平均分子量(Mw)は24,000であった。
[化合物(C)]
(C−1)ラウリン酸ブチル(東京化成工業(株)製)
(C−2)ステアリン酸エチル(東京化成工業(株)製)
(C−3)酢酸ドデシル(東京化成工業(株)製)
(C−4)2−ウンデカノン(東京化成工業(株)製)
(C−5)ヘキサデシルエーテル(東京化成工業(株)製)
(C−6)ジオクチルスルフィド(東京化成工業(株)製)
(C−7)オクタデカノール(東京化成工業(株)製)
(C−8)ステアリン酸(東京化成工業(株)製)。
[化合物(C)の類似構造を有する化合物(D)]
(D−1)オクチルアミン(東京化成工業(株)製)
(D−2)ヘキサン酸エチル(東京化成工業(株)製)
(D−3)N,N’−エチレンビスラウリン酸アミド(日本化成(株)製 スリパックス(登録商標)L)
(D−4)ラウリル硫酸ナトリウム(東京化成工業(株)製)
(D−5)ステアリルアミンアセテート(花王(株)製 アセタミン86)
化合物(C)と化合物(D)の構造に関する情報を表1に示す。
Figure 0006604251
[分散剤]
DISPERBYK(登録商標)140(ビックケミー・ジャパン株式会社製)(アミン価:146mgKOH/g)
[溶剤]
PGMEA:プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(東京化成工業(株)製)
CA:ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート(東京化成工業(株)製)
[光重合開始剤]
イルガキュア(登録商標)OXE02(オキシムエステル系化合物;BASF社製)
[アクリルモノマ]
ライトアクリレート(登録商標)PE−4A(共栄社化学社製)
(実施例1)
クリーンボトルに、25.0gのアルカリ可溶性樹脂(B−1)の溶液(40質量%)、1.0gのラウリン酸ブチル(C−1)、1.5gの光重合開始剤、5.5gのアクリルモノマおよび2.0gの分散剤を入れ、自転公転ミキサー“あわとり練太郎”(登録商標)(ARE−310;(株)シンキー製)で混合して、樹脂溶液1を得た。
得られた樹脂溶液1に、80.0gの導電性粒子(A−1)を加え、さらにCAを固形分比率が80質量%になるように加えた後に混ぜ合わせ、3本ローラー(EXAKT M−50;EXAKT社製)を用いて混練することで、感光性樹脂組成物1を得た。
感光性樹脂組成物1を無アルカリガラス基板(OA−10;日本電気硝子株式会社製)上に、乾燥膜の膜厚が2μmになるようにスクリーン印刷し、得られた塗布膜を100℃の熱風オーブン内で5分間プリベークした。得られたプリベーク膜を、PLA(キヤノン(株)製)を用いて超高圧水銀灯を光源として、感度測定用のグレースケールマスクを介して50μmのギャップで露光した。その後、自動現像装置(AD−2000;滝沢産業(株)製)を用いて、0.2質量%炭酸ナトリウム水溶液で30秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。露光、現像後、5μmのラインアンドスペースパターンを1対1の幅に形成する露光量(以下、「最適露光量」)を感度とした。露光量はI線照度計で測定した。そして、最適露光量における現像後の最小パターン寸法を測定し、解像度とした。
また、感光性樹脂組成物1を別途、無アルカリガラス基板上に乾燥膜の膜厚が2μmになるようにスクリーン印刷し、得られた塗布膜を100℃の熱風オーブン内で5分間プリベークした。得られたプリベーク膜を、PLAを用いて超高圧水銀灯を光源として、長方形の透光パターン(10mm×15mm)を有するフォトマスクを介して50μmのギャップで露光した。その後、自動現像装置を用いて、0.2質量%炭酸ナトリウム水溶液で30秒間シャワー現像し、次いで水で30秒間リンスした。その後、オーブン(「IHPS−222」;エスペック(株)製)を用いて、230℃で30分(空気中)ポストベークを施すことで、体積抵抗率評価パターンを得た。
得られた体積抵抗率評価パターンについて、表面抵抗測定機(ロレスタ(登録商標)−FP;三菱油化株式会社製)で測定した表面抵抗値ρs(Ω/□)と、表面粗さ形状測定機(サーフコム(登録商標)1400D;株式会社東京精密製)にて測定した膜厚t(cm)とを測定し、両値を乗算することで、体積抵抗率(μΩ・cm)を算出した。
さらに、上記の体積抵抗率評価パターンが形成された基板の未露光部分について、透過率評価により、基板上の残渣を評価した。具体的には、未露光部分について、膜形成前後の400nmにおける透過率を、分光光度計(U−3410;日立製作所株式会社製)を用いて測定した。そして、膜形成前の透過率をT、塗布、パターン露光、現像により感光性樹脂組成物が除去されたところの透過率をTとしたときに、式(T−T)/Tで表される透過率変化を算出した。透過率変化が1%以下である場合は、残渣抑制の効果が十分であると判断可能である。
測定した解像度並びに算出した体積抵抗率および透過率変化の結果を、表2に示す。
(実施例3、7、8および12並びに比較例1〜3)
実施例1と同様の方法で、表2記載の組成の感光性樹脂組成物を得て、それぞれの感光性樹脂組成物について実施例1と同様の評価をした。評価結果を、表2または表3に示す。ただし、実施例8は比較例である。
(実施例2)
160.0gの導電性粒子(A)、50.0gのアルカリ可溶性樹脂(B−2)の溶液(40質量%)、4.0gの分散剤および486.0gのPGMEAを、ホモジナイザーを用いて1200rpm、30分の条件で混合処理し、さらに、高圧湿式メディアレス微粒化装置ナノマイザー(ナノマイザー(株))を用いて分散して、銀粒子分散体2を得た。350.0gの銀粒子分散体2、1.0gのステアリン酸エチル(C−2)、1.5gの光重合開始剤、5.5gのアクリルモノマおよび142.0gのPGMEAを混合して撹拌することにより、感光性樹脂組成物2を得た。
感光性樹脂組成物2を無アルカリガラス基板上にスピンコーター(ミカサ(株)製「1H−360S(商品名)」)を用いて500rpmで10秒、1000rpmで4秒の条件でスピンコートした後、ホットプレート(SCW−636;大日本スクリーン製造(株)製)を用いて90℃で2分間プリベークし、膜厚1μmのプリベーク膜を得た。得られたプリベーク膜を、実施例1と同様に露光、現像し、解像度を測定した。評価結果を、表2に示す。
また、感光性樹脂組成物2を別途、無アルカリガラス基板上にスピンコーターを用いて500rpmで10秒、1000rpmで4秒の条件でスピンコートした後、ホットプレートを用いて90℃で2分間プリベークし、膜厚1μmのプリベーク膜を得た。得られたプリベーク膜を、実施例1と同様に露光、現像し、体積抵抗率および透過率変化を算出した。評価結果を、表2に示す。
(実施例4〜6、9〜11および13〜15並びに比較例4〜6)
実施例2と同様の方法で、表2記載の組成の感光性樹脂組成物を得て、それぞれの感光性樹脂組成物について実施例2と同様の評価をした。評価結果を、表2または表3に示す。ただし、実施例4は比較例である。
Figure 0006604251
Figure 0006604251
実施例1〜15は、感光性樹脂組成物に化合物(C)が含まれていたため残渣が少なく、また解像度が5μm以下であった。
一方で、比較例1〜6は、化合物(C)を含んでおらず、残渣が発生していた。
本発明の感光性樹脂組成物は、タッチパネル、ディスプレイ、イメージセンサ、有機エレクトロルミネッセンス照明または太陽電池等に用いられる導電性パターンの形成に、好適に利用できる。

Claims (14)

  1. 導電性粒子(A)、アルカリ可溶性樹脂(B)および末端に炭素数8〜18の炭化水素基を少なくとも1つ有する疎水性化合物(C)を含有し、前記導電性粒子(A)の1次粒子径が0.7μm以下であり、
    前記化合物(C)が、全ての末端に炭化水素基を有し、化合物を構成する水素原子を除く全原子の数に対する、窒素原子数の比率が0〜3%であり、酸素原子数の比率が0〜14%である
    感光性樹脂組成物。
  2. さらに光重合開始剤を含有する請求項1記載の感光性樹脂組成物。
  3. さらに溶剤を含有する請求項1または2記載の感光性樹脂組成物。
  4. 化合物(C)が
    i) カルボニルオキシ基を有するもの、
    ii) ケトン構造を有するもの および
    iii) エーテル結合を有するもの
    のいずれかであって、炭素数8〜18の炭化水素基が以下のいずれかを満足する形態で結合している請求項1〜3いずれかに記載の感光性樹脂組成物。
    i) カルボニルオキシ基を有する場合には、その炭化水素基が、酸素またはカルボニル基の炭素と結合している。
    ii) ケトン構造を有する場合には、その炭化水素基がカルボニル基の炭素と結合している。
    iii) エーテル結合を有する場合には、その炭化水素基がエーテル結合の酸素に結合している。
  5. 前記導電性粒子(A)が、銀粒子である、請求項1〜4のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  6. 前記導電性粒子(A)が、炭素単体物および/または炭素化合物で表面被覆された粒子である、請求項1〜5のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  7. 前記アルカリ可溶性樹脂(B)が、酸解離性基を有するアルカリ可溶性樹脂である請求項1〜6のいずれかに記載の感光性樹脂組成物。
  8. 溶剤を含有する請求項1〜7のいずれか記載の感光性樹脂組成物を基板上に塗布して塗布膜を得る、塗布工程と、
    前記塗布膜を乾燥して乾燥膜を得る、乾燥工程と、
    前記乾燥膜をパターン露光する工程と、
    前記乾燥膜を現像してパターンを形成する、現像工程と、
    前記パターンをポストベークして導電性パターンを得る、ポストベーク工程と、を備える、導電性パターンの製造方法。
  9. 前記導電性パターンの幅が、5μm以下である、請求項8記載の導電性パターンの製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含むタッチパネルの製造方法。
  11. 請求項1〜7のいずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含むディスプレイの製造方法。
  12. 請求項1〜7のいずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含むイメージセンサの製造方法。
  13. 請求項1〜7のいずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含む有機エレクトロルミネッセンス照明の製造方法。
  14. 請求項1〜7のいずれかの感光性樹脂組成物に対して、現像する工程を少なくとも含む太陽電池の製造方法。
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