JPH05268896A - そば類の黒変防止剤及び黒変を防止されたそば類 - Google Patents
そば類の黒変防止剤及び黒変を防止されたそば類Info
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- JPH05268896A JPH05268896A JP4071594A JP7159492A JPH05268896A JP H05268896 A JPH05268896 A JP H05268896A JP 4071594 A JP4071594 A JP 4071594A JP 7159492 A JP7159492 A JP 7159492A JP H05268896 A JPH05268896 A JP H05268896A
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Abstract
そば類の黒変防止剤及び該黒変防止剤をそば原料固形分
当り0.1〜3重量%配合してなるそば類を提供する。 【効果】本発明黒変防止剤を添加配合されたそば類は、
長期に亘り黒変が認められず、保存安定性も改善され、
麺線のさばき性が良好で作業性も改善され、茹後の食感
も滑らかで歯切れがよく、弾力感があり品質良好なもの
である。
Description
これを配合してなるそば類、より詳しくは麺製造直後の
白色味、食感等を損なうことなく、その含有水分の麺表
面への滲出(いわゆる水まわり)による経時的な色調変
化(黒色化)を防止した、新しいそば類及びその製造の
ための黒変防止剤に関する。
呼ばれ、日本独特の栄養食品として古来より親しまれて
きたものであり、そば粉に割粉と称する小麦粉を加え、
適宜塩等の添加剤を配合し、捏和、圧延、麺線に成形
後、包装して製造されている。しかして、上記そばの品
質は、原料粉とするそば粉の配合量やグレード、殊に玄
蕎麦の種類、灰分含量等に依存し、一般にグレードの高
いそば粉を多く配合して白く仕上がったそば程、茹であ
げた際に透明感があり、歯切れがよく弾力的で食感に優
れ、高級であるとされている。しかるに、かかるグレー
ドの高いそば粉を用いて白く仕上げたそば麺といえど
も、経時的に麺内部の水分が麺表面に次第に滲出して比
較的速やかに麺表面の色調を黒く変色させる。この現象
はその商品価値を著しく低下させるのみならず、雑菌の
繁殖やカビ発生等を促進させ、本来シェルフ・ライフの
短いそばの腐敗をより早める結果となる。上記そば麺の
黒変現象は、従来よりよく知られているが、その防止乃
至抑制対策としては、僅かに加水量を減らしたり、乾燥
させて表面の水分を飛ばしたり、生麺を加熱殺菌する手
段が知られているのみで、麺そのものの配合剤の改良に
よる上記黒変防止対策については、全く考慮すらなされ
ていない現状にある。しかも、上記加水量の減少は製麺
作業性を低下させる(麺が繋がりにくくなる)だけでな
く、得られる麺の食感を低下させる重大な欠点があり、
また生麺の加熱によれば麺の食感がいわゆるホゾツクも
のとなる致命的な欠点があった。
ることなく、むしろこの食感をも改良して、該そば類に
見られる特有の経時的黒変現象を防止する手段、該手段
のためのそば類への新しい添加配合剤、及びこれを配合
されて黒変を防止された新しいそば類を提供することに
ある。
ねた結果、従来より食品分野において糊料として知られ
ているキサンタンガム、アルギン酸等の増粘多糖類が、
上記目的に合致するそば類の黒変防止剤として有効であ
ることを見出だし、この知見を基礎として本発明を完成
するに至った。
類を有効成分として含有することを特徴とするそば類の
黒変防止剤、特に増粘多糖類がアルギン酸、キサンタン
ガム及びカシアガムから選択される上記黒変防止剤並び
に増粘多糖類を有効成分として含有する黒変防止剤の
0.1〜3重量%(対原料固形分総量、以下同じ)を配
合してなるそば類に係わる。
来のそば類の製造工程において原料粉の添加配合剤とし
て配合することによって、本発明所期の優れた黒変防止
効果を奏し得る特徴を有している。しかして、従来かか
る黒変防止のためのそば類の添加剤については、全く研
究はなされた例がない。しかも上記本発明黒変防止剤を
添加配合されたそば類は、その本来の長期に亘る黒変防
止効果を奏するのみならず、品質自体も非常に優れたも
のとなる。即ち、本発明の黒変防止剤を添加配合された
そば類は、長期に亘って黒変が認められず、その保存安
定性も改善され、しかも麺線のさばき性が良好(ひっつ
かない)となり作業性も改善され、茹で太りが見られ、
茹で後に透明感があり、茹で後の食感も滑らかで歯切れ
がよく、弾力感のある非常に品質良好なものとなってい
る。また、本発明そば類は、通常保存剤として用いられ
る酢酸ナトリウム等との併用によれば、該保存剤の保存
効果を一層助長する働きも認められる。
そば乃至和そばとして知られている各種のもののいずれ
であってもよく、これには生そばのみならず、半生そ
ば、乾そば、之等の茹製品(茹でそば)の全てが包含さ
れる。
を有効成分として含有することを必須とする。該増粘多
糖類には、公知の糊料に属する各種の化合物が包含され
る。その具体例としては、例えばアルギン酸、キサンタ
ンガム、カシアガム、グアーガム、タラガム、タマリン
ドガム等を例示できる。之等の内ではアルギン酸、キサ
ンタンガム、カシアガム等が好ましい。また本発明に利
用される上記増粘多糖類としては、特にその1%水溶液
の20℃における粘度(B型粘度計による)が50cp
s以上のものが好適である。上記各種の増粘多糖類は、
その一種を単独で本発明の黒変防止剤として用いること
もでき、また2種以上を組み合わせて黒変防止剤とする
こともできる。特に2種以上を用いる場合は、その少な
くとも一種として、上記好適なアルギン酸、キサンタン
ガム及びカシアガムを選択するのが適当である。
合物の種類に応じて若干異なるが、通常これをそば類
(原料固形分総量)に対して0.1〜3重量%、好まし
くは0.5〜2重量%、より好ましくは0.8〜1.2
重量%の範囲で添加配合することができ、これによっ
て、本発明所期の優れた黒変防止効果を発揮できる。し
かるに、該黒変防止剤の添加配合量が上記範囲を越えて
あまりに多くなりすぎると、その増粘性より、得られる
そば類の食感を固くする傾向があり好ましくない。逆に
上記範囲より少なすぎる場合は、その添加配合の効果が
顕著でなくなりやはり好ましくない。
明そば類の製造は、該防止剤を、そば粉原料の混合工程
において、原料粉中に添加配合することを除いては、常
法に従うことができる。即ち、一般的方法に従って製粉
されたそば粉を主原料とし、これに割粉としての小麦粉
やその他の各種添加剤、例えば山芋粉、塩、酒精、プロ
ピレングリコール等の食品添加物を副原料として用い、
之等を本発明黒変防止剤と共に水にて混練(捏和)し、
得られる混練物を圧延後、麺線に成形(切り出し)すれ
ばよい。上記各種原料の配合割合は、一般的そば類と同
様のものとすればよく、また各工程における操作はいず
れも常法に従うことができる。殊に、本発明では上記黒
変防止剤を添加配合することによって、得られるそば類
は黒変することなく製造直後から長期に亘って実質的に
変化しない白い仕上りの色調を維持する。従って、主原
料であるそば粉としてグレードの高いそば粉を用いれ
ば、その白い色調を長期に亘って保持した非常に高級な
品質のそば類を製造でき、またそば粉としてその粉砕過
程でそば殻が混入したグレードの低いものを用いても、
黒変防止効果により、商品価値を維持できる利点があ
る。
明そば類の製造例を実施例として挙げる。
の黒変防止剤の所定量(wt%、対原料総重量)を添加
配合して本発明そば類を製造した。
ル以外)を粉体混合し、これに水及びプロピレングリコ
ールを加えて捏和し、圧延して麺帯を形成し、麺線に成
形(切刃20番角使用)後、包装することにより実施し
た。
び添加配合量を示す。
20℃で5日間保存して、その品質及び茹で後の食感を
下記評価項目につき調べて評価した。
として5段階評価する。
ばき良好)を5、ひっつき大を1として5段階評価す
る。
5、悪い(ぼそつく)を1として5段階評価する。
点の合計にて評価する。
合したそば類は、黒変が長期に亘って防止され、さばき
性が良好で、茹後の麺は滑らかな食感を有しており、非
常に高級な商品価値の高いそばであるとの評価を得た。
これに対して、上記防止剤無添加の場合は、黒変(水回
り)、ひっつきが著しく、しかも茹後の食感も到底満足
できるものではなかった。
Claims (3)
- 【請求項1】増粘多糖類を有効成分として含有すること
を特徴とするそば類の黒変防止剤。 - 【請求項2】増粘多糖類がアルギン酸、キサンタンガム
及びカシアガムから選択される請求項1に記載の黒変防
止剤。 - 【請求項3】増粘多糖類を有効成分として含有する黒変
防止剤をそば原料固形分当り0.1〜3重量%配合して
なるそば類。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4071594A JPH07112410B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | そば類の黒変防止剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4071594A JPH07112410B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | そば類の黒変防止剤 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05268896A true JPH05268896A (ja) | 1993-10-19 |
JPH07112410B2 JPH07112410B2 (ja) | 1995-12-06 |
Family
ID=13465152
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4071594A Expired - Lifetime JPH07112410B2 (ja) | 1992-03-27 | 1992-03-27 | そば類の黒変防止剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07112410B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2015118647A1 (ja) * | 2014-02-06 | 2015-08-13 | 日清フーズ株式会社 | 冷蔵生麺類とその製造方法 |
JP2019129823A (ja) * | 2018-01-30 | 2019-08-08 | 日清製粉株式会社 | 麺類およびその製造方法 |
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JPS61119151A (ja) * | 1984-11-16 | 1986-06-06 | Sadao Nakayama | 改質弾性麺類等の製造法 |
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JPH02255053A (ja) * | 1989-03-29 | 1990-10-15 | Fuji Seifun Kk | 冷凍ゆで日本そば用生地 |
-
1992
- 1992-03-27 JP JP4071594A patent/JPH07112410B2/ja not_active Expired - Lifetime
Patent Citations (3)
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Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH07112410B2 (ja) | 1995-12-06 |
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