JP3010384B2 - 無かんすい中華風麺の製造方法 - Google Patents

無かんすい中華風麺の製造方法

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克行 門岡
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【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はかんすい等のアルカリ剤
を添加しない中華風麺の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般に
中華麺には、中華麺特有の黄色を呈せしめ、独特の粘弾
性を出す目的でかんすいが添加されている。
【0003】しかしながら、かんすいは炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム等のアルカリ剤であるため健康を害す
ることが懸念され、近年、かんすいを使用しない中華風
麺が望まれている。このような無かんすい中華風麺の製
造方法としては、かんすいに代えてカルシウムの酸化物
又は/及び水酸化物を添加する方法が知られている(特
開昭56−158065号)が、当該カルシウム水酸化物もアル
カリ剤であることから健康上好ましくなく、また添加効
果も充分でなく、さらに効果を高める目的で多量に添加
した場合には味が損なわれるという問題があった。ま
た、従来の中華麺はアルカリ剤が添加されているため、
pHが高く、有機酸等を用いてpHを調整することによって
も、長期保存可能な完全包装麺とすることができないと
いう欠点もあった。
【0004】従って、かんすい等のアルカリ剤を添加し
ないで、中華麺独特の粘弾性、滑らかさを有する中華風
麺を製造する方法が望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究を行った結果、小麦粉、デュラムセ
モリナ、澱粉、並びにグルテン及び/又は卵白を混合し
て加水混練し、脱気下で押し出し機にて麺帯を押し出し
た後、圧延、麺線切り出しすれば、かんすいを添加しな
くても滑らかで粘弾性に富んだ中華風麺が得られること
を見出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち本発明は、小麦粉50〜90重量部及
びデュラムセモリナ10〜50重量部を混合して全量を 100
重量部とし、これに馬鈴薯澱粉及び/又はタピオカ澱粉
3〜10重量部、並びにグルテン及び/又は卵白(いずれ
も乾物換算で)1〜5重量部を加え、次いで加水混練し
た後、脱気下、押し出し機で麺帯を押し出し、これを常
法により圧延して麺線に切り出すことを特徴とする無か
んすい中華風麺の製造方法を提供するものである。
【0007】本発明で用いられる小麦粉は、通常製麺に
用いられるものであれば何ら限定されない。また、デュ
ラムセモリナは、中華風麺に良好な黄色味及び歯応えを
付与する目的で配合される。当該小麦粉とデュラムセモ
リナの配合量は、小麦粉を50〜90重量部、好ましくは60
〜80重量部、デュラムセモリナを10〜50重量部、好まし
くは20〜40重量部とし、全体を 100重量部とする。デュ
ラムセモリナの配合量が10重量部未満では良好な黄色味
及び歯応えが得られず、50重量部を超えると、パスタ的
な食感となるため好ましくない。
【0008】本発明で用いられる澱粉は、馬鈴薯澱粉及
びタピオカ澱粉をそれぞれ単独でも、組み合せても用い
ることができ、麺の滑らかさと歯応えを出すためにこれ
らの澱粉が最良である。小麦、コーンなどの澱粉では麺
のべたつきが大きくなるので好ましくない。馬鈴薯澱粉
及び/又はタピオカ澱粉は合計で3〜10重量部、好まし
くは5〜6重量部配合される。3重量部未満では充分な
効果が得られず、10重量部を超えると弾力がなくなるの
で好ましくない。
【0009】グルテン及び卵白はいずれも麺の歯応えを
出すために配合されるものであり、そのうちグルテンは
特に粘性を伴った歯応えを出すために使用され、一方卵
白は弾力を伴った歯応えを出すために使用される。従っ
て、グルテン及び卵白は、それぞれ単独でも、組み合せ
て使用してもよい。これらの成分の配合量はそれぞれ乾
物換算で1〜5重量部、好ましくは単独使用の場合は3
〜4重量部、併用の場合はそれぞれ1.5 〜2重量部であ
る。1重量部未満では充分な効果が得られず、5重量部
を超えると歯切れが悪くなったり、中華麺独特のしなや
かさが失なわれたりする。なお、グルテンはウェットの
状態でも粉末の状態でも使用でき、また卵白も液状又は
乾燥粉末のいずれでも使用できる。
【0010】本発明においては、まず小麦粉及びデュラ
ムセモリナを混合して全量を100 重量部とし、これに馬
鈴薯澱粉及び/又はタピオカ澱粉とグルテン及び/又は
卵白とを加え、必要に応じて黄色着色料を添加し、次い
で加水混練する。ここで、添加される黄色着色料は、デ
ュラムセモリナの添加だけで中華麺らしい充分な黄色の
色調が得られない場合に、補助的に使用される。かかる
着色料としては天然又は合成のいずれでも使用し得るが
特にベニバナ系、クチナシ系の天然着色料が好ましく、
これらを使用する場合は0.05〜0.1 重量部配合するのが
好ましい。加水量は小麦粉、デュラムセモリナ、澱粉、
グルテン、卵白等からなる粉体原料の合計重量に対し
て、約30〜40重量部であればよい。混練後、これを脱気
下、押し出し機を用いて麺帯を押し出す。脱気は、麺に
好ましい透明感を出すのに必要であり、またこれによ
り、生地相互の結着を高め、ゆで溶け及びゆでのび減少
効果を得ることができる。この脱気度は−400 〜−720m
mHg 、特に−500mmHg 以上が好ましい。また、押し出し
は30kg/cm2 以下の低圧で行うのが好ましい。あまり高
圧で押し出すとなめらかさ、弾力性の劣ったものになり
やすく、ゆでのびも早くなる傾向がある。次いで、得ら
れた麺帯を常法により圧延して麺線に切り出すことによ
り、中華風麺を得ることができる。
【0011】かくして得られた中華風麺はそのまま生麺
として供給することもできるが、ゆでた後急速凍結して
冷凍ゆで中華風麺としたり、ゆでた後乳酸等の有機酸で
処理し、完全包装して長期保存用の包装ゆで中華風麺と
することができる。
【0012】
【発明の効果】本発明によれば、かんすいや他のアルカ
リ剤を使用することなく、滑かで粘弾性に富み、しかも
透明感のある中華風麺を得ることができる。また本発明
により得られた中華風麺は、アルカリ剤を使用しないた
め有機酸の添加によりpHを調整し、長期保存可能な完全
包装麺とすることもできる。さらに、本発明方法は麺線
切り出し〜ゆで工程への連続化が可能であり、冷凍ゆで
麺、包装ゆで麺などの製造にも好適である。
【0013】
【実施例】次に実施例を挙げて本発明を更に説明する。 実施例1 小麦粉(特飛竜:日清製粉(株))60重量部とデュラム
セモリナ40重量部を混合して全量を 100重量部とし、こ
れに馬鈴薯澱粉(なかしゃり:斜里郡農産加工農業協同
組合連合会)5重量部、活性グルテン粉末(エマソフ
ト:理研ビタミン(株))2重量部及び乾燥卵白(Kタ
イプ:キューピー(株))2重量部を添加混合してなる
粉体原料に、黄色色素(リケカラーYGL:理研ビタミ
ン(株))を0.05重量部溶解した水を粉体原料の36重量
部加え、麺用ミキサーで混練して麺生地を得た。これを
押し出し機(インプレス:伊,ブライバンティ社製)に
入れ、脱気度−620mmHg 、圧力15kg/cm2 の条件下で巾
200mm、厚み5mmの麺帯に押し出した。次いでこの麺帯
を製麺ロールで連続圧延(麺帯の厚み1.6mmに調整)し
た後、切刃番手#20角で麺線に切り出した。この生麺
線をゆで歩留230 %になるようにゆで上げ、水洗、冷却
後、1食分(200g)ずつに小分けして急速凍結し、冷
凍ゆで中華風麺を得た。
【0014】実施例2 実施例1の原料配合中、小麦粉とデュラムセモリナの比
率をそれぞれ80重量部、20重量部とし、馬鈴薯澱粉
に代えてタピオカ澱粉(日食MT−01:日本食品化工
(株))を使用し、黄色色素の添加量を0.08重量部
と代えた以外は実施例1と同様に処理して冷凍ゆで中華
風麺を得た。
【0015】実施例3 実施例1の原料配合中、馬鈴薯澱粉5重量部の代わりに
馬鈴薯澱粉(なかしゃり:斜里郡農産加工農業協同組合
連合会)を3重量部及びタピオカ澱粉(日食MT−0
1:日本食品化工(株))を2重量部加えた以外は実施
例1と同様にして冷凍ゆで中華風麺を得た。
【0016】実施例4 実施例1と同様に処理して得られた生麺線を同じゆで歩
留にゆで上げ、水洗、冷却後、濃度 0.6%の乳酸水溶液
に45秒間浸漬し、水切りした後、1食分(200g)ずつ耐
熱性のポリエチレン袋に封入して蒸気殺菌し、完全包装
中華風麺を得た。
【0017】対照例1 実施例1の原料配合中、デュラムセモリナの代わりに小
麦粉(特飛竜:日清製粉(株))を使用して黄色色素を
除いた以外は同様とした粉体原料に、ボーメ5度のかん
すい36重量部を加え、麺用ミキサーで混練して麺生地を
得た。これを常法により複合機によって麺帯とした後、
連続圧延し、次いで実施例1と同様に処理して冷凍ゆで
中華麺を得た。
【0018】対照例2 対照例1と同様にして得られた生麺線を実施例4と同様
に処理して完全包装中華麺を得た。
【0019】試験例1 実施例1、2及び3の中華風麺及び対照例1で製造した
中華麺を、それぞれ熱湯に入れて約30秒間解凍した後、
市販の中華麺用スープと共に試食し、対照例1の中華麺
を基準として、透明感、色調(鮮やかな黄色味)、なめ
らかさ(舌ざわり)、弾力性(歯ごたえ)及びゆでのび
(スープ中でののび)について下記評価基準により評価
した。結果をパネラー10名の平均値で表1に示す。 (評価基準) 2点:対照よりかなり良い 1点:対照よりやや良い 0点:対照と変わらない −1点:対照よりやや劣る −2点:対照よりかなり劣る
【0020】
【表1】
【0021】表1から明らかなように、本発明により製
造された中華風麺は、色調を除くすべての点において優
れたものであった。
【0022】試験例2 実施例4の中華風麺及び対照例2の中華麺各100食を35
±1℃の恒温槽に30日間放置して保存性を調べた。その
結果、実施例4では全く腐敗が認められなかったが、対
照例2では62食が腐敗した。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 小麦粉50〜90重量部及びデュラムセモリ
    ナ10〜50重量部を混合して全量を 100重量部とし、これ
    に馬鈴薯澱粉及び/又はタピオカ澱粉3〜10重量部、並
    びにグルテン及び/又は卵白(いずれも乾物換算で)1
    〜5重量部を加え、次いで加水混練した後、脱気下、押
    し出し機で麺帯を押し出し、これを常法により圧延して
    麺線に切り出すことを特徴とする無かんすい中華風麺の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 脱気度が−400 〜−720mmHg である請求
    項1記載の製造方法。
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