JPH0526746U - トラツク用フレームのサイドレール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 堅牢性を維持しつつ、スペーサを用いること
なく上物を直接架装することができるトラック用フレー
ムを構成するに最適なサイドレールを提供する。 【構成】 断面コ字状をなすサイドレール１の上下のフ
ランジ部２、３の肉厚を、これらフランジ部２、３を結
合するウェブ部４の肉厚より厚くして不等肉厚のサイド
レールを構成し、上側フランジ部２におけるクロスメン
バ５あるいはインナフレームとの結合部の上面に凹部７
を設ける。従って、凹部７を設けることによってサイド
レール１の強靭性が損なわれることがなく、堅牢なトラ
ック用フレームが構成される。また、サイドレール１に
クロスメンバ５あるいはインナフレームを締付固定する
リベット６またはボルトの頭部を凹部７内に位置させる
ことができるために、スペーサを用いる必要性がなくな
る。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、トラック用フレームにサイドレールの改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

トラック用フレームにおいては、上下のフランジ部をウェブ部で結合した断面 コ字状をなす左右のサイドレールをクロスメンバを介して梯子状に結合し、また は、必要に応じてサイドレールの内側にインナレールを重合させてリベットまた はボルトで締付固定することが多い。

【０００３】 しかしながら、このようにサイドレールにクロスメンバあるいはインナフレー ムをリベットまたはボルトで締付固定するようにした場合は、サイドレールの上 側フランジ部の上面にリベットまたはボルトの頭部が突き出てしまう。従って、 従来では逃げ孔を設けたスペーサをサイドレールの上側フランジ部との上面と上 物との間に介在させてリベットまたはボルトの頭部を逃がすようにしていたため に、スペーサの分だけ部品点数及び重量が増加すると共に、スペーサの分だけ上 物の床面が高くなるという不具合があった。

【０００４】 なお、上物の床面を低くするためにスペーサを省略する場合は、上物の下面に 設けられているサブフレームにおけるリベットまたはボルトの頭部との対応位置 に凹部を設ける必要性があるので上物の製造コストが上昇してしまう。

【０００５】 また、このような不具合を解消するために、例えば実開昭５８−３３７５号公 報に見られるように、サイドレールの上側フランジ部そのものを部分的に陥没さ せることも有効であるが、この場合は陥没によってサイドレールの剛性が損なわ れると共に、製造工程が複雑化するといういう不都合があった。

【０００６】

【考案が解決しようとする課題】 本考案の課題とするところは、上記従来の不具合を解消し、トラック用フレー ムに要求される堅牢性を維持しつつ、スペーサを用いることなく上物を直接架装 することができるトラック用フレームを構成するに最適なサイドレールを提供す ることにある。

【０００７】

【課題を解決するための手段】

上記課題を解決するために本考案は、ウェブ部を介して上下のフランジ部を結 合した断面コ字状に構成されたサイドレールのフランジ部の肉厚を、これらフラ ンジ部を結合するウェブ部の肉厚より厚くして不等肉厚のサイドレールを構成し 、かつ、上側フランジ部におけるクロスメンバあるいはインナフレームとの結合 部の上面に凹部を設けたことを特徴としている。

【０００８】

【作用】

サイドレールは、クロスメンバを介して梯子状に組まれてフレームを構成する が、サイドレールにおけるクロスメンバあるいはインナレールとの結合部の上面 には凹部を設けている。このために、両者を締付固定するリベットまたはボルト の頭部がこの凹部内に位置することになる。

【０００９】 従って、リベットまたはボルトの頭部がサイドレールの上面に突出せず、スペ ーサを用いることなく上物のサブフレームをサイドレールの上面に直接載せるこ とができる。また、サイドレールのフランジ部の肉厚をウェブ部の肉厚よりも厚 くして不等肉厚のサイドレールを構成し、この肉厚の厚い上側フランジ部の上面 に凹部を設けているために、凹部を設けることによってサイドレールの強靭性が 損なわれることがなく、堅牢なトラック用フレームが構成される。

【００１０】

【実施例】

以下に本考案の実施例を図に基づいて詳細に説明する。図１は本考案に係るサ イドレールを用いて構成したトラック用フレームの一例を示した縦断正面図、図 ２は図１のＡ−Ａ断面図であり、サイドレール１は、上側フランジ部２と下側フ ランジ部３をウェブ部４を介して結合した断面コ字状に構成されており、上側フ ランジ部２及び下側フランジ部３の肉厚をウェブ部４の肉厚より厚くして強度及 び剛性を高くしている。なお、実施例では上側フランジ部２の肉厚と下側フラン ジ部３の肉厚とを同一にしているが、例えば上側フランジ部２の肉厚を下側フラ ンジ部３の肉厚よりも厚くすることもできる。また、前記サイドレール１は、該 サイドレール１の上側フランジ部２と下側フランジ部３との間に断面コ字状をな すクロスメンバ５の端部を挟み込んでこれらをリベット６で締付固定することに より、梯子状のトラック用フレームを構成している。

【００１１】 一方、前記サイドレール１の上側フランジ部２におけるクロスメンバ５との結 合部の上面に全長にわたって凹部７を設けることにより、この凹部７の部分にお いてクロスメンバ５をリベット６で締付固定するようにしている。従って、リベ ット６の頭部が上側フランジ部２の上面から突出することがなくなるために、従 来のようにスペーサを用いる必要性がなく、上物の下面に設けられているサブフ レーム８をサイドレール１の上側フランジ部２の上面に直接に架装することがで きる。

【００１２】 なお、サイドレール１の内側に図示しないインナフレームを取付ける場合にも 、サイドレール１の上側フランジ部２におけるインナフレームとの結合部分の上 面が凹部に形成されているために、インナフレームを締付固定するリベットの頭 部を上記凹部内に位置させることができ、このリベットの頭部が上側フランジ部 ２の上面から突出することを予防できる。

【００１３】 また、実施例では締付け手段としてリベット６を用いているが、リベットに代 えてボルトを用いた場合にも、このボルトの頭部が上側フランジ部２の上面から 突出することを防止できる。さらに、実施例のように上側フランジ部２の全長に わたって凹部７を設ける場合は、この凹部７をロール成型等で効率的に形成でき る利点がある。

【００１４】

【考案の効果】

以上の説明から明らかなように本考案においては、サイドレールの上側フラン ジ部におけるクロスメンバあるいはインナフレームとの結合部の上面に凹部を設 けている。このために、サイドレールにクロスメンバあるいはインナフレームを 締付固定するリベットまたはボルトの頭部が上側フランジ部の上面に突出するこ とがなく、サイドレールの上面と上物の下面に設けられているサブフレームとの 間にスペーサを介在させる必要性がなくなり、スペーサの分だけ上物の床面を低 下させることができると共に、軽量化することができる。また、フランジ部の肉 厚をウェブ部の肉厚よりも厚くした不等肉厚のサイドレールを用いているために 、このサイドレールを用いたフレームの強度ならびに剛性が高くなる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るサイドレールを用いて構成したト
ラック用フレームの一例を示した縦断正面図である。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図である。

【符号の説明】

１ サイドレール ２ 上側フランジ部 ３ 下側フランジ部 ４ ウェブ部 ５ クロスメンバ ６ リベット ７ 凹部 ８ 上物の下面に設けたサブフレーム

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ウェブ部を介して上下のフランジ部を結
   合した断面コ字状に構成され、上側フランジ部と下側フ
   ランジ部の間に挟み込んだクロスメンバの端部あるいは
   インナフレームをリベットまたはボルトで締付固定する
   と共に、上側フランジ部の上面に上物を架装するように
   したトラック用フレームのサイドレールにおいて、前記
   サイドレールのフランジ部の肉厚をこれらフランジ部を
   結合するウェブ部の肉厚より厚くすると共に、上側フラ
   ンジ部におけるクロスメンバあるいはインナフレームと
   の結合部の上面に凹部を設けたことを特徴とするトラッ
   ク用フレームのサイドレール。