JPH05267086A - 空芯コイルの製造装置 - Google Patents

空芯コイルの製造装置

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Publication number
JPH05267086A
JPH05267086A JP4326773A JP32677392A JPH05267086A JP H05267086 A JPH05267086 A JP H05267086A JP 4326773 A JP4326773 A JP 4326773A JP 32677392 A JP32677392 A JP 32677392A JP H05267086 A JPH05267086 A JP H05267086A
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JP
Japan
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air
core coil
wire
winding
winding shaft
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Application number
JP4326773A
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English (en)
Inventor
Shinichiro Ushijima
信一郎 牛島
Kazuhiro Teraguchi
和宏 寺口
Masahiro Ishida
全寛 石田
Katsuyoshi Onuma
勝由 大沼
Katsuhiro Takahashi
勝博 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Publication of JPH05267086A publication Critical patent/JPH05267086A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】空芯コイルの巻線直後にリ−ド部の被覆剥離を
行うことができ、フレキシビリティと空芯コイルの品質
とを向上させることが可能な空芯コイルの製造装置を提
供することにある。 【構成】被覆16で覆われたワイヤ2を自動巻線して空
芯コイルを製造する空芯コイルの製造装置1において、
ワイヤ2が巻き付けられる巻軸6と、この巻軸6に巻き
付いたワイヤ2を把持するクランパ12と、巻軸6と対
向する位置に配置されワイヤ2を巻軸6へ案内しながら
ワイヤ2から被覆16を剥離する被覆剥離機構7とを具
備した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば、長尺な線材を
自動巻線して空芯コイルを製造するとともに、この空芯
コイルの製造に続けて空芯コイルのプリント基板への挿
入を行う空芯コイルの製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、TVやVTR用の電子チュ−ナの
プリント基板には高周波部品の一つである空芯コイルが
挿入される。そして、この空芯コイルの挿入作業が人手
により行われる場合と自動機械により行われる場合とが
あり、これらのうち自動機械による場合には、オフライ
ンの巻線工程で製造された空芯コイルがパ−ツフィ−ダ
により供給されて自動挿入される。
【0003】また、このような技術に関する刊行物とし
て、例えば、特開昭63−63627号公報「チャッ
ク」、特開昭63−234596号公報「空芯コイルの
位置決め供給装置」、特開平2−15926号公報「コ
イル状部品の受渡し装置」、特開昭63−37607号
公報「空芯コイル成形機」、特公昭60−22593号
公報「空芯コイルの製造装置」、特開平1−13220
0号公報「空芯コイル装着装置挿入ヘッド機構」、及
び、特開昭63−126300号公報「空芯コイル挿入
装置用チャック機構」等がある。
【0004】しかし、これらの刊行物に記載された技術
においては、空芯コイルの品種切換えやモデルチェンジ
に対応することが困難だった。そこで、本出願人は、特
開平4−65103号公報「空芯コイルの巻線挿入装
置」に記載されているように、一台の装置上でコイルの
製造と、製造されたコイルの基板への挿入とを行うこと
を提案した。これにより、空芯コイルのプリント基板へ
の挿入装置からパ−ツフィ−ダが排除され、空芯コイル
を挿入する装置のフレキシビリティが高められた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、既に提案さ
れた空芯コイルの製造のための装置において、フレキシ
ビリティと、製造される空芯コイルの品質とを更に向上
させるためには、空芯コイルの種類に拘らず、巻線直後
にリ−ド部の被覆剥離を行うことが必要であると考えら
れる。
【0006】つまり、従来の空芯コイルの製造装置にお
いては、ワイヤテンションのばらつきを原因として、巻
線作業の度毎にワイヤの伸び率が変化し、リ−ド部の被
覆剥離位置がずれてしまい、コイルが不良となる。
【0007】また、一台で空芯コイルの巻線から挿入ま
でを連続して行う装置のフレキシビリティを高めるため
には、異なる品種のコイルを連続して製造できることが
望まれる。
【0008】請求項1の発明の目的とするところは、空
芯コイルの巻線直後にリ−ド部の被覆剥離を行うことが
でき、フレキシビリティと空芯コイルの品質とを向上さ
せることが可能な空芯コイルの製造装置を提供すること
にある。
【0009】また、請求項2の発明の目的とするところ
は、複数種類の空芯コイルの作成とプリント基板の任意
の位置への挿入とを連続して行い、空芯コイルの形状や
基板への挿入位置の変更にフレキシブルに対応すること
が可能な空芯コイルの製造装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために請求項1の発明は、被覆で覆われたワイヤ
を自動巻線して空芯コイルを製造する空芯コイルの製造
装置において、ワイヤが巻き付けられる巻軸と、この巻
軸に巻き付いたワイヤを把持するワイヤ把持手段と、巻
軸と対向する位置に配置されワイヤを巻軸へ案内しなが
らワイヤから被覆を剥離する被覆剥離機構とを具備し
た。
【0011】そして、請求項1の発明は、空芯コイルの
巻線直後にリ−ド部の被覆剥離を行うことができ、製造
装置のフレキシビリティと空芯コイルの品質とを向上で
きるようにした。
【0012】また、請求項2の発明は、複数の基板をラ
イン搬送するとともに上記基板を位置決めする基板搬送
位置決め機構と、上記基板の搬送方向に沿って並べら
れ、ワイヤを巻線及び切断して空芯コイルを作成し、こ
の空芯コイルを所定の基板に挿入する複数の巻線挿入機
構とを具備した空芯コイルの製造装置。そして、請求項
2の発明は、複数の空芯コイルの作成と挿入とを容易に
連続的に行えるようにした。
【0013】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1〜図22に基
づいて説明する。
【0014】図1〜図4は本発明の第1実施例を示すも
ので、図1中の符号1は例えば電子チュ−ナ用の空芯コ
イルを作成し、空芯コイルの巻線から挿入までを自動的
に行う空芯コイルの製造装置(以下、製造装置と称す
る)である。
【0015】この製造装置1においては、ワイヤ2の供
給源(図示しない)と巻線ヘッド3との間にテンション
ユニット4及び剥離ユニット5が設けられている。そし
て、これらテンションユニット4及び剥離ユニット5
は、ワイヤ2の、空芯コイルのリ−ド端となる部分に成
形前に予め例えばビニル等からなる被覆の剥離を行う機
能を有している。
【0016】さらに、ワイヤ2は剥離ユニット5から前
記巻線ヘッド3に導かれている。巻線ヘッド3におい
て、図3〜図4中に示すように断面円形の巻軸6を利用
してワイヤ2がコイル状に巻線される。そして、巻線の
のち図2及び図3に示すように被覆剥離機構7(後述す
る)によりワイヤを覆った被覆が剥離され、コイルのリ
−ド端でワイヤ2が切断されて空芯コイル8が製造され
る。
【0017】上記被覆剥離機構7は上記巻軸6の手前側
近傍に配置されており、先端に歯9を有する被覆剥離用
カッタ10と、中空なカッタ開閉制御用スリ−ブ11と
を有している。カッタ開閉制御用スリ−ブ11にはワイ
ヤ2が同軸的に通過しており、ワイヤ2はカッタ開閉制
御用スリ−ブ11により案内されて巻線ヘッド3の巻軸
6に到達している。また、ワイヤ2は、巻軸6の軸心ま
わりの回転に伴って巻軸6に巻き取られ、ワイヤ2の巻
き数は巻軸6の回転量により決まる。そして、ワイヤ2
の巻軸6に巻かれた部分は把持手段としてのクランパ1
2により保持されている。クランパ12の先端には溝が
形成されている。
【0018】カッタ開閉制御用スリ−ブ11の先端の外
周部には先端へいくほど細くなるテ−パ状のガイド面1
3が形成されている。さらに、カッタ開閉制御用スリ−
ブ11は、ワイヤ2の位置を保ったまま図2(a)中に
矢印Aで示すように軸方向に沿って進退する。
【0019】被覆剥離用カッタ10はカッタ開閉制御用
スリ−ブ11の先端の外側に配置されており、歯9をカ
ッタ開閉制御用スリ−ブ11の先端面よりも前方に位置
させている。さらに、被覆剥離用カッタ10は基端側を
枢支されている。また、被覆剥離用カッタ10はその内
側に、曲面を有し歯9と枢支部14との間に位置する突
起15を有しており、この突起15の曲面を、カッタ開
閉制御用スリ−ブ11のガイド面13に当接させてい
る。そして、被覆剥離用カッタ10は、カッタ開閉制御
用スリ−ブ11に対して同軸的に進退する。
【0020】カッタ開閉制御用スリ−ブ11が後退する
と、ガイド面13の先端部が被覆剥離用カッタ10の突
起15に近付く。ガイド面13は先端側へいくほど細い
テ−パ状に成形されているので、カッタ開閉制御用スリ
−ブ11の後退に伴って被覆剥離用カッタ10の歯9が
近付く。そして、図2(b)中に矢印B、Bで示すよう
に被覆剥離用カッタ10が次第に閉じ、歯9がワイヤ2
の被覆16を挟みつける。
【0021】こののち、図3(c)に示すように、被覆
剥離機構7が全体的に後退し、被覆16が被覆剥離機構
7により引張られながら後方に移動する。ワイヤ2が被
覆剥離され、ワイヤ2の金属部分が図中に符号aで示す
長さに亘って露出する。そして、巻軸6の近傍に配置さ
れたワイヤ切断用カッタ17が、図3(b)に示すよう
に駆動されてワイヤ2の露出した部分を切断する。ここ
で、被覆剥離用カッタ10、及び、カッタ開閉制御用ス
リ−ブ11は図示しない回転機構で常に回転している。
【0022】ワイヤ2から切離された空芯コイル8は、
図4中に示すようにコイル供給・受渡機構18におい
て、チャック受渡し用のピン19に落し込まれる。ピン
19がコイル受渡し動作を行って水平移動し、空芯コイ
ル8がボックスチャック20に供給される。そして、図
1中に示す挿入ヘッド21が旋回・下降し、空芯コイル
8をコンベア22上の基板23へ挿入する。
【0023】また、基板23上での空芯コイル8の挿入
位置が変更される場合、コンベア22の流れ方向につい
ては、基板23の位置決め機能も兼ねる挿入検出ユニッ
ト24の交換が行われ、コンベア22の直交方向につい
ては、前記各装置を載せたスライダユニット25が前後
して対応する。
【0024】上述のように被覆剥離機構7を備えた空芯
コイルの巻線装置1においては、巻線と空芯コイル8の
切断との間に被覆16の剥離が行われるので、ワイヤ2
に巻線作業の度毎に作用するテンションのばらつきを原
因として剥離位置がずれることを防止でき、空芯コイル
8の品質を向上することができる。
【0025】また、巻径は同一であるが、コイル長さを
自由に設定することができ、異品種・異仕様の空芯コイ
ルを連続して製造することができる。そして、これらの
空芯コイルを製造の直後に基板23に自動的に挿入する
ことができる。つぎに、本発明の第2実施例を図5〜図
22に基づいて説明する。なお、第1実施例と同様の部
分については同一番号を付し、その説明は省略する。
【0026】図5中の符号31は空芯コイルの巻線から
挿入までを自動的に行う空芯コイルの製造装置(以下、
製造装置と称する)である。この製造装置31において
は、基台32の上に四組の巻線挿入機構33〜36と一
組の基板搬送位置決め機構37とが設けられている。そ
して、巻線挿入機構36は基板搬送位置決め機構37に
沿って、互いに平行に且つ略等間隔で並べられている。
【0027】巻線挿入機構33〜36は互いに略同様に
構成されている。このため、以下では主に一組の巻線挿
入機構33についてのみ説明し、他の巻線挿入機構34
〜36についての説明は省略する。
【0028】巻線挿入機構33には、被覆剥離機構3
8、巻線機構39、挿入機構40、及び、挿入検出機構
41…(四つのみ図示)が備えられている。これらのう
ち被覆剥離機構38は、スライドテ−ブル38aに搭載
されており、図6中に示すようにスライドテ−ブル38
a上で自在にスライドし、任意に位置決めされる。な
お、図6中に符号38bで示すのは剥離機構移動用モ−
タであり、このモ−タ38bとして例えばACサ−ボモ
−タ等が採用されている。
【0029】被覆剥離機構33は図7(a)〜(c)中
に示すように、先端に歯9を有する剥離用カッタ10
と、中空なカッタ開閉制御用スリ−ブ11とを有してい
る。カッタ開閉制御用スリ−ブ11にはワイヤ2が同軸
的に通過している。また、カッタ開閉制御用スリ−ブ1
1の先端の外周部には先端へいくほど細くなるテ−パ状
のガイド面13が形成されている。さらに、カッタ開閉
制御用スリ−ブ11は、ワイヤ2の位置を保ったまま図
7(a)中に矢印Aで示すように軸方向に沿って進退す
る。
【0030】被覆剥離用カッタ10はカッタ開閉制御用
スリ−ブ11の先端の外側に配置されており、歯9をカ
ッタ開閉制御用スリ−ブ11の先端面よりも前方に位置
させている。さらに、被覆剥離用カッタ10は基端側を
枢支されている。また、被覆剥離用カッタ10はその内
側に、曲面を有し歯9と枢支部14との間に位置する突
起15を有しており、この突起15の曲面を、カッタ開
閉制御用スリ−ブ11のガイド面13に当接させてい
る。そして、被覆剥離用カッタ10は、カッタ開閉制御
用スリ−ブ11に対して同軸的に進退する。
【0031】カッタ開閉制御用スリ−ブ11が後退する
と、ガイド面13の先端部が被覆剥離用カッタ10の突
起15に近付く。ガイド面13は先端側へいくほど細い
テ−パ状に成形されているので、カッタ開閉制御用スリ
−ブ11の後退に伴って被覆剥離用カッタ10の歯9が
近付く。そして、図7(b)中に矢印B、Bで示すよう
に被覆剥離用カッタ10が次第に閉じ、歯9がワイヤ2
の被覆16を挟みつける。
【0032】こののち、図7(c)に示すように、被覆
剥離機構33が全体的に後退し、被覆16が被覆剥離機
構33により引張られながら後方に移動する。ワイヤ2
が被覆剥離され、ワイヤ2の金属部分が図中に符号aで
示す長さに亘って露出する。ここで、被覆剥離用カッタ
10、及び、カッタ開閉制御用スリ−ブ11は図示しな
い回転機構により回転させられている。また、各々の巻
線挿入機構33〜36に対するワイヤ2の供給は、第1
実施例の製造装置1と同様に行うことが可能である。
【0033】前記巻線機構39においては、図6及び図
8〜図13に示すように供給部42、巻線部43、及
び、ワイヤ切断用カッタ17が備えられており、剥離機
構38を通過したワイヤ2が供給部42によって巻線部
43へ供給される。
【0034】供給部42においては、図6及び図8に示
すように、昇降部44が送り軸45を介して昇降用モ−
タ46に連結されており、昇降部44は送り軸45の回
転方向に応じて、図示しないガイド体により案内されな
がら上昇或いは下降する。ここで、昇降用モ−タ46に
は例えばACサ−ボモ−タ等が採用されている。
【0035】昇降部44には移動ブロック47が設けら
れており、移動ブロック47は、図8中に矢印Cで示す
ようにワイヤ2の長手方向に沿って自在に進退する。移
動ブロック47はワイヤ供給シリンダ48によって進退
駆動される。そして、移動ブロック47の移動範囲は、
前進ストッパ49と後退ストッパ50とによって規制さ
れる。
【0036】また、移動ブロック47にはワイヤ制動機
構51が設けられている。ワイヤ制動機構51は、ワイ
ヤのパスラインに対向して上部に設けられた固定部材5
2、この固定部材52の下方に回動自在に枢支されたワ
イヤクランプレバー53、及び、ワイヤクランプシリン
ダ54を備えている。
【0037】ワイヤクランプレバ−53は中間部で枢支
されており、矢印Dで示すようにワイヤ2に沿って回動
変位し、半円状に成形された上端部を固定部材52に対
して接離させる。ワイヤクランプシリンダ54はワイヤ
クランプレバ−53の下端部の近傍に配置されており、
このワイヤクランプレバ−53を水平方向に押して回動
変位させる。そして、このワイヤ制動機構51は、ワイ
ヤ2の前進時にはワイヤ2に制動力を付与しながら前進
を許し、ワイヤ2を矢印Cに沿って巻軸61の方向に供
給する時には固定部材52とワイヤクランプレバ−53
との間でワイヤ2を挟持固定するため、ワイヤ2が後退
することはない。
【0038】さらに、前記移動ブロック47にはノズル
保持部55が突設されており、ノズル保持部55の先端
にはワイヤ供給ノズル(以下、供給ノズルと称する)5
6が設けられている。この供給ノズル56は後述する巻
線部43にワイヤ2を供給する。そして、ワイヤ供給時
の巻き始めリード長はワイヤ供給量調整マイクロメータ
57によって調整される。
【0039】また、ワイヤクランプレバ−53の手前に
はフェルト押え部58が設けられており、ワイヤに付着
したごみ等が、ワイヤクランプレバ−53と固定部材5
2との間に達する前にフェルト押え部58によって取り
除かれる。
【0040】この供給部42の近傍にはLR巻ノズル切
換シリンダ59が配置されており、供給部42は、シリ
ンダ59に備えられたピストン60の突没に伴い水平方
向に進退する。ワイヤ2が供給ノズル56やワイヤ制動
機構51によって保持されたまま、矢印Eで示すように
横方向へ移動する。供給部42の水平移動の範囲は、ピ
ストン60の突出量や、図示しないLR巻切換ストッパ
によって規制される。
【0041】また、前記巻線部43においては、図11
に示すように巻軸61が下向きに設けられている。巻軸
61は筒体62内に差込まれており、巻軸上下シリンダ
63によって上下動させられる。巻軸61は、上昇時に
は筒体62内に没入し、下降時には筒体62から突出す
る。そして、巻軸61の上下動の範囲は巻軸上下ストッ
パ64によって規制される。ここで、図11においては
巻軸61は最も下まで降りている。
【0042】巻線部43には巻軸回転用モ−タ65が備
えられており、巻軸回転用モ−タ65の駆動力は、略水
平に配設されたタイミングベルト66を介して巻軸61
の側へ伝達される。巻軸回転用モ−タ65にはACサ−
ボモ−タ等が採用されている。そして、巻軸61は巻軸
回転用モ−タ65の駆動力を受け、軸心を中心として正
方向或いは逆方向へ回転する。
【0043】巻軸61の近傍には、図示しないワイヤチ
ャックを駆動するためのワイヤチャックシリンダ67
や、ワイヤ2(図示しない)の先端を成形するための成
形板68を駆動するワイヤ成形シリンダ69が配置され
ている。
【0044】図12に示すように巻軸61の下方には巻
軸よりも細径な受取りピン70が設けられており、この
受取りピン70は巻軸61に同心的に対向している。そ
して、巻軸61と受取りピン70とは空芯コイル受渡し
機構71を構成している。
【0045】空芯コイル受渡し機構71には、位置決め
ガイドプレート72とコイル姿勢ガイドピン73とが備
えられている。位置決めカイドプレート72には受取り
ピン70に嵌合する切欠部74が形成されており、受取
りピン70が切欠部74の内側に入込んでいる。また、
位置決めガイドプレ−ト72には案内筒75が垂設され
ており、コイル姿勢ガイドピン73は案内筒75に挿入
されている。そして、コイル姿勢ガイドピン73は、図
示しないエアシリンダ等によって駆動され、案内筒75
に沿って自在に上下動する。
【0046】受取りピン70はその下端部に、直方体状
に成形された矩形部76を有しており、矩形部76はス
プリングア−ム77に連結されている。スプリングア−
ム77は回動部78とスプリング79とを有しており、
回動部78を長手方向の一端部を支点として回動させ
る。スプリング79の一端は回動部78の先端に接続さ
れており、他端は矩形部76に接続されている。
【0047】回動部78が矢印Fで示すように回転する
と、スプリング79が回動部78の位置に応じて伸縮す
る。回動部78が先端を上方に向けたときには、スプリ
ング79が矩形部76を引上げ、受取りピン70が上昇
する。また、回動部78が先端を下方に向けたときに
は、スプリング79が矩形部76を引下げ、受取りピン
70が下降する。
【0048】また、この空芯コイル受渡し機構71に
は、中間ストッパ80が備えられており、この中間スト
ッパ80は受取りピン70の上下方向に対して直交する
方向へ自由に進退する。そして、中間ストッパ80は矩
形部76の下方に入込み、受取りピン70を下降途中で
停止させる。そして、受取りピン70は、中間ストッパ
80により止められる。
【0049】前記回動部78の回転のタイミングは巻軸
61の上下動に合せて設定されており、受取りピン70
は巻軸61に追従しながら上下動する。つまり、図13
(a)に示すように受取りピン70は先端を巻軸61の
下端に同軸的に接しており、図13(b)に示すように
巻軸61が上昇した際には、引上げられて上昇する。ま
た、受取りピン70は、図13(c)に示すように巻軸
61が下降した際には、引下げられて下降する。
【0050】図14及び図15は前記挿入機構40を示
しており、この挿入機構40には二つの握持部81、8
2が備えられている。両握持部81、82は基板搬送位
置決め機構(後述する)37上の基板83の上方に位置
しており、図14中に矢印Gで示す搬送方向に沿って並
んでいる。
【0051】ここで、握持部81、82は略同様に構成
されているため、以下では主に一方の握持部81につい
てのみ説明し、他方の握持部82についての説明は省略
する。
【0052】握持部81は、格納体84とこの格納体8
4の先端に形成されたボックスチャック85とを有して
いる。ボックスチャック85は中空に且つ直方体状に成
形されており、先端を矩形に開放している。
【0053】格納体84には四角柱状のプッシャ86が
組み込まれており、このプッシャ86はボックスチャッ
ク85の基端側に挿入されている。プッシャ86は、図
14中に矢印Hで示すようにボックスチャック85の軸
方向に沿ってスライドし、ボックスチャック85の内部
空間への進入量を変化させる。
【0054】格納体84は保持ア−ム87に枢支されて
おり、格納体84から先の部分は、図中に矢印Iで示す
ように上下に回動する。格納体84から先の部分の回動
範囲は約90度であり、この部分の姿勢は、基板83に
対して平行な状態から水平な状態へ変化する。ここで、
図14においては、水平な状態と垂直な状態とが共に示
されている。
【0055】また、矢印Jで示すように保持ア−ム87
自身が軸心まわりに回動し、格納体84から先の部分を
一体に回動させる。保持ア−ム87の回動範囲は約36
0度であり、保持ア−ム87の回動に伴ってボックスチ
ャック85の回転方向の向きが調節される。
【0056】さらに、握持部81は、図示しない上下機
構を介して、矢印Kで示すように上下動する。そして、
握持部81の上下動に伴い、ボックスチャック85の高
さが変化する。
【0057】図16〜図19には挿入検出機構41が示
されている。挿入検出機構41には二つのセンサヘッド
88、89が着脱自在に設けられており、各センサヘッ
ド88、89はそれぞれ二つずつの検出センサ90、9
0、91、91を有している。各組毎の検出センサ9
0、90及び91、91の配置は、検出対象となる空芯
コイルの端部の間隔に合せて設定されている。
【0058】センサヘッド88、89は、それぞれホル
ダ92、92を介してパルスモ−タ93、93に連結さ
れている。さらに、パルスモ−タ93、93は、ガイド
部94、94を介してエアシリンダ95、95に連結さ
れている。そして、センサヘッド88、89はパルスモ
−タ93、93によって矢印Lで示すように回動させら
れるとともに、エアシリンダ95、95により駆動され
て矢印Mで示すように上昇・下降する。センサヘッド8
8、89の回転は、センサ90、90、91、91の位
置が空芯コイルの端部の位置に一致するよう行われる。
【0059】図18中に示すように挿入検出機構41は
前記基板搬送位置決め機構37に組込まれている。そし
て、基板搬送位置決め機構37には、巻線挿入機構33
〜36に対応するように四組の挿入検出機構41…(二
組のみ図示)が備えられている。
【0060】また、基板搬送位置決め機構37は、直線
状に延びるコンベア96と、このコンベア96を支持し
たXYテ−ブル97とを有している。そして、コンベア
96は、XYテ−ブル97により矢印N、Oで示すよう
にXY方向へ移動させられる。コンベア96には複数の
基板83…が供給される。各組の基板83…はコンベア
96により両端を支持されながら、所定方向にベルト搬
送される。
【0061】さらに、各組の基板83…の位置合わせの
ために、コンベア96がXYテ−ブル97によって動か
される。また、コンベア96の長さは、例えば四組の基
板83…を同時に載置できるよう設定されている。つぎ
に、上述の製造装置31の作用を説明する。
【0062】まず、図6中に示すように、ワイヤ2は一
定のテンションを付与されながら被覆剥離機構37に供
給される。被覆剥離機構37においては、供給されたワ
イヤ2の先端部と、この先端部から一定の間隔を存して
ワイヤ2の中途部が部分的に剥離される。つまり空芯コ
イルのリードとなる部分の被膜があらかじめ剥離され、
導電部が露出される。
【0063】剥離工程が終了したワイヤ2は巻線機構3
9に供給され、供給部42のワイヤ制動機構51によっ
てワイヤ2の中途部がクランプされる。さらに、ワイヤ
2の走行時には、ワイヤ制動機構51により制動がワイ
ヤ2に付与される。
【0064】ここで、ワイヤ制動機構51がワイヤ2を
クランプした状態でワイヤ供給シリンダ48が作動する
と、ワイヤ2は移動ブロック47と共に前進し巻線部4
3に達する。そして、ワイヤ2の先端部は巻軸61の横
を通過し、巻軸61よりも幾分前方に突出する。
【0065】つぎに、ワイヤ2が、巻軸61の近傍に配
置されたワイヤクランパ(図示しない)によってクラン
プされ、ワイヤ2の先端部が巻軸61に固定される。こ
のとき、同時に、ワイヤ制動機構51のワイヤクランプ
レバ−53がワイヤ2を解放すると、ワイヤ2の中途部
はアンクランプ状態となる。
【0066】ここで、ワイヤ2を巻軸61に固定するク
ランパとして、例えば、従来の種々の手段や、或いは、
第1実施例のクランパ12と同様のものを用いることが
考えられる。
【0067】巻軸回転用モータ65が作動すると、巻軸
61が上記クランパと共に回転し、ワイヤ2は巻軸61
の周囲に巻付けられる。このとき、供給部42の昇降用
モ−タ46も回転し、送り軸45に沿って昇降部44が
徐々に下降する。つまり、ワイヤ2の巻数は巻軸61が
回転数するに従って徐々に増えるため、昇降部44は巻
数の増加に伴って下降し、ワイヤ2の位置を変化させ
る。
【0068】また、供給部42はLR巻ノズル切換シリ
ンダ59によって押引されて進退し、巻軸61に対する
ワイヤ2の位置を変更する。つまり、図9(a)、
(c)に示すように、空芯コイルには左(L)巻のもの
と右(R)巻のものとがある。そして、左巻の空芯コイ
ル101と右巻の空芯コイル102とでは、図9(b)
及び(d)に示すように、各空芯コイル101、102
の端部101a、101b及び102a、102bの位
置関係が異なる。
【0069】したがって、巻線機構39においては、供
給ノズル56がワイヤ2を保持したまま移動させられ、
ワイヤ2の巻軸61に対する位置関係が巻方向に応じて
変更される。ここで、図10においては、右巻の空芯コ
イル102を製造する場合が示されている。また、矢印
Pは供給ノズル56の移動方向を示している。
【0070】ワイヤ2の巻線が終了すると、巻軸61の
近傍に配置されたワイヤ切断用カッタ17が作動し、ワ
イヤ2の巻き終り端部が切断されて空芯コイルが作成さ
れる。切断の際にはワイヤ2に所定の強さのテンション
が付与されており、空芯コイルは切断に伴ってテンショ
ンから解放される。そして、巻軸61を回転させ、空芯
コイルの両端部を正しい姿勢にする。その後、コイル姿
勢ガイドピン73が上昇し、両端部の間に入込む。従っ
て、空芯コイルが巻軸61の周囲を回ることが阻止さ
れ、空芯コイルの位置が規制される。
【0071】図13(a)〜(c)に示すように、コイ
ル受渡し機構71においては、巻軸61が、空芯コイル
102を分離するために上昇する。受取りピン70がス
プリングア−ム77にばね力を受け、その上端を巻軸6
1の下端に接したまま巻軸61に追従して上昇する。巻
軸61から落とされた空芯コイル102は受取りピン7
0にそのまま渡され、図13(c)に示すように受取り
ピン70に沿って落ち、位置決めガイドプレ−ト72上
に載置される。
【0072】空芯コイル102が位置決めガイドプレ−
ト72上に載置されたのちには、巻軸61が下降し、受
取りピン70が巻軸61によって押し下げられながら下
降する。受取りピン70の動作が上昇から下降へ移る
際、スプリングア−ム77がばね力の向きを下方に切換
える。
【0073】この時、ストッパ80が閉じており、受取
りピン70がストッパ80に係止し、下降可能な範囲の
中間位置で停止する。そして、受渡しピン70が、空芯
コイル102を保持したまま位置決めガイドプレ−ト7
2の切欠き部74に沿って移動し、空芯コイル102を
挿入機構40へ渡す。受渡しピン70が挿入機構40へ
達した後、ストッパ80が開き、受渡しピン70が更に
下降する。そして、受渡しピン70は位置決めガイドプ
レ−ト72の側へ戻る。ここで、空芯コイル102を巻
軸から分離するためにエアブロ−等を利用することが考
えられる。
【0074】空芯コイル102の挿入機構40への受渡
しは、図14に示すように行われる。すなわち、握持部
81の格納体84の姿勢が水平に保たれており、ボック
スチャック85の先端が、受取りピン70に保持された
空芯コイル102に向けられている。そして、受取りピ
ン70がボックスチャック85に向って移動し、空芯コ
イル102がボックスチャック85の中に収容される。
空芯コイル102がボックスチャック85内に収容され
たのちに受取りピン70が下降し、空芯コイル102の
受渡しが完了する。
【0075】ボックスチャック85内において、空芯コ
イル102は、図15(a)、(b)に示すように幾分
収縮しており、その両端部をボックスチャック85の内
壁に圧接させながら保持されている。つまり、空芯コイ
ル102はスプリングバックの力を利用して、ボックス
チャック85内にとどまっている。また、ボックスチャ
ック85の大きさは空芯コイルのコイル端の位置によっ
て決まる。
【0076】格納体84から先の部分が、矢印Iで示す
ように略90度下方へ回動し、ボックスチャック85の
先端が基板83の表面へ略垂直に向けられる。さらに、
保持ア−ム87が矢印Jで示すように水平に回動し、空
芯コイルの端部102a、102bの位置を、基板83
に形成された所定のスル−ホ−ル103、103の位置
に合わせる。握持部81が矢印Kで示すように下降す
る。
【0077】こののち、プッシャ86が駆動され、下降
しながらボックスチャック85内に進入する。そして、
空芯コイル102がプッシャ86によってボックスチャ
ック85内から押し出され、基板83に挿入される。
【0078】図16に示す挿入検出機構41において
は、空芯コイル102の挿入に先立って、センサヘッド
88が回転し、検出センサ90、90の位置が空芯コイ
ル102の端部102a、102bの位置に合せられて
いる。そして、センサヘッド88が上昇し、検出センサ
90、90を基板83に近付ける。
【0079】空芯コイル102が基板83に挿入される
と、基板搬送位置決め機構37においてXYテ−ブル9
7が駆動され、コンベア96が移動し、空芯コイル10
2の端部102a、102bが、図19に示すように検
出センサ90、90に対向させられる。そして、検出セ
ンサ90、90の出力を基に、空芯コイル102が基板
83に正確に挿入されているか否か、即ち挿入の良否が
判断される。挿入の良否の判断の後には、センサヘッド
88が下降して基板83から離れる。
【0080】センサヘッド88、89は、検査対象とな
る空芯コイルの種類に応じて選択される。つまり、セン
サヘッドの二つのセンサをコイル端に対向させるために
は、二つのセンサの間隔がコイル端の間隔に一致してい
ることが必要である。しかし、空芯コイルの径寸法や巻
数等によってコイル端の位置は異なるため、予め用意さ
れた複数種のセンサヘッドから検査対象の空芯コイルに
合ったセンサヘッドが選択される。さらに、センサヘッ
ドは、空芯コイルの品種切換えに応じて取換えられる。
【0081】すなわち、上述のような製造装置31にお
いては、図1及び図18に示すように、基板83…がコ
ンベア96によって搬送されるとともに、コンベア96
はXYテ−ブル97によって動かされる。また、コンベ
ア96上には、六枚を一組とする四組の基板群が同時に
載置される。そして、各組の基板83…がコンベア96
とともに、XYテ−ブル97によって同時に位置決めさ
れる。
【0082】さらに、四組の巻線挿入機構33〜36が
備えられており、各巻線挿入機構33〜36は二つずつ
の握持部81、81を有しているので、最高で八個の空
芯コイルを握持することが可能である。
【0083】したがって、例えば、コンベア上の基板8
3…に同種の空芯コイルを多数(八個)挿入したり、或
いは、異種(八種)の空芯コイルを挿入したりすること
が可能である。同じ種類の空芯コイルを各組の基板83
…の同じ位置に挿入する場合には、例えば挿入作業を一
括に行って基板83…をライン搬送することが可能であ
る。
【0084】なお、空芯コイルの位置決めのために、コ
ンベア96を動かすのではなく、挿入機構40…の側を
動かすることも考えられるが、挿入機構40…が複数在
る場合には、コンベア96を動かして基板83…を一括
して動かしたほうが位置決めが容易である。
【0085】また、各巻線挿入機構33〜36において
は、図6〜図10に示すように、被覆剥離機構38が移
動用モ−タ38bによりスライドさせられ、供給部42
が昇降用モ−タ46によって昇降させられる。また、巻
軸61は回転用モ−タ65によって回転させられる。ま
た、空芯コイルの巻数は巻軸61の回転量に応じて決
り、巻ピッチは供給部42の移動量によって決る。さら
に、空芯コイルの巻方向は、図10中に示すように、供
給ノズル56と巻軸61の初期の位置関係に応じて決
る。さらに、被覆剥離機構38及び供給部42の移動量
や、巻軸61の回転量は、各モ−タ38b、46、65
に入力されるデ−タに応じて任意に設定される。
【0086】したがって、空芯コイルの巻数、巻ピッ
チ、及び、巻方向を任意に制御することができ、各モ−
タ38b、46、65への入力デ−タを変更するだけで
品種切換を行うことができる。したがって、機械的調整
等の段取替え作業を行うことなく品種切換えすることが
できる。これによって、巻数、巻ピッチ、及び、巻方向
等の異なる空芯コイルを各巻線挿入機構33〜36にお
いて混合生産することができる。なお、巻ピッチを変更
するために、線材のパスラインを一定とし、巻軸61を
上下動させることも考えられる。さらに、図22に示す
ように、シリンダ111を用いて供給ノズル56だけを
移動させてもよい。
【0087】また、空芯コイル受渡し機構71において
は、受取りピン70が巻軸61に接しながら追従して動
くので、受取りピン70と巻軸61との間に隙間が生じ
ない。したがって、空芯コイルの受取りの際に、空芯コ
イルが受取りピン70と巻軸61との間から脱落するこ
とがなく、空芯コイルの受渡しを確実に行うことができ
る。
【0088】図14及び図15に示すように、挿入機構
40においては、二つの握持部81、82が設けられて
おり、これら握持部81、82がそれぞれ空芯コイルを
基板83に挿入するので、二つの空芯コイルの挿入を同
時に行うことが可能である。したがって、空芯コイルの
挿入作業の時間を1/2にすることが可能である。ま
た、一つの挿入機構40において異なる種類の二つの空
芯コイルの挿入が可能になる。
【0089】また、図16〜図19に示すように、挿入
検出機構41においては、センサヘッド88、89が自
在に回転するので、センサ90、90、91、91の位
置を空芯コイルの向きに合わせて自在に変更することが
できる。また、センサヘッド88、89が着脱自在であ
るので、空芯コイルの品種切換が行われる際には、セン
サヘッドを交換するだけで容易に対応できる。
【0090】なお、同じ種類の空芯コイルを挿入する場
合であっても、例えば図20及び図21に示すように空
芯コイル101の向きが変わると、コイル端101a、
101bの位置もずれる。しかし、センサヘッド88に
センサ90、90を回転軌跡の径方向に移動させる機構
を設ければ、容易にコイル端101a、101bを検出
することができる。さらに、この場合には、センサヘッ
ド88を取換えなくても、異種の空芯コイルの検出が可
能である。なお、本実施例においては、巻線挿入機33
〜36の数は四つであるが、巻線挿入機33〜36の数
を三つ以下、或いは、五つ以上としてもよい。そして、
本発明は、要旨を逸脱しない範囲で種々に変形すること
が可能である。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように請求項1の本発明
は、被覆で覆われたワイヤを自動巻線して空芯コイルを
製造する空芯コイルの製造装置において、ワイヤが巻き
付けられる巻軸と、この巻軸に巻き付いたワイヤを把持
するワイヤ把持手段と、巻軸と対向する位置に配置され
ワイヤを巻軸へ案内しながらワイヤから被覆を剥離する
被覆剥離機構とを具備した。
【0092】したがって、請求項1の発明は、空芯コイ
ルの巻線直後にリ−ド部の被覆剥離を行うことができ、
製造装置のフレキシビリティと空芯コイルの品質とを向
上できるという効果がある。
【0093】また、請求項2の発明は、複数の基板をラ
イン搬送するとともに上記基板を任意の位置に位置決め
する基板搬送位置決め機構と、上記基板の搬送方向に沿
って並べられ、ワイヤを巻線及び切断して空芯コイルを
作成し、この空芯コイルを所定の基板に挿入する複数の
巻線挿入機構とを具備した。
【0094】したがって、請求項2の発明は、複数種類
の空芯コイルの作成とプリント基板の任意の位置への挿
入とを連続して行うことができ、空芯コイルの形状や基
板への挿入位置の変更にフレキシブルに対応できるとい
う効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例の製造装置を示す斜視図。
【図2】(a)及び(b)は被覆剥離機構による被覆剥
離作業の各工程を順に示す説明図。
【図3】図2に続いて被覆剥離機構による被覆剥離作業
の各工程を順に示す説明図。
【図4】巻軸とその周辺部を拡大して示す斜視図。
【図5】第2実施例の製造装置を示す斜視図。
【図6】被覆剥離機構と供給部と巻線部とを概略的に示
す構成図。
【図7】(a)〜(c)は被覆剥離機構による被覆剥離
作業の各工程を順に示す説明図。
【図8】供給部を拡大して示す斜視図。
【図9】(a)及び(b)は左巻のコイルを示す説明
図、(c)及び(d)は右巻のコイルを示す説明図。
【図10】ワイヤ供給ノズルとその周辺部を示す斜視
図。
【図11】巻線部を拡大して示す斜視図。
【図12】空芯コイル受渡し機構を示す説明図。
【図13】(a)〜(c)は空芯コイル受渡し機構の作
用を示す説明図。
【図14】挿入機構を示す説明図。
【図15】(a)は握持部の要部を示す断面図、(b)
はボックスチャックを先端側から見た状態を示す図。
【図16】挿入検出機構を示す斜視図。
【図17】(a)は挿入検出機構の正面図、(b)は挿
入検出機構の側面図、(c)は挿入検出機構の平面図。
【図18】基板搬送位置決め機構を一部破断して示す斜
視図。
【図19】挿入検出機構の作用を示す説明図。
【図20】挿入検出機構の変形例を示す説明図。
【図21】挿入検出機構の変形例を示す説明図。
【図22】供給部の変形例を示す説明図。
【符号の説明】
1…空芯コイルの製造装置、2…ワイヤ、6…巻軸、7
…被覆剥離機構、12…クランパ(ワイヤ握持手段)、
16…被覆、31…空芯コイルの製造装置、33〜36
…巻線挿入機構、37…基板搬送位置決め機構、38…
被覆剥離機構、39…巻線機構、40…挿入機構、41
…挿入検出機構、42…供給部、61…巻軸、71…空
芯コイル受渡し機構、81、82…握持部、101、1
02…空芯コイル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大沼 勝由 神奈川県横浜市磯子区新磯子町33番地 株 式会社東芝生産技術研究所内 (72)発明者 高橋 勝博 埼玉県深谷市幡羅町1丁目9番2号 株式 会社東芝深谷工場内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被覆で覆われたワイヤを自動巻線して空
    芯コイルを製造する空芯コイルの製造装置において、上
    記ワイヤが巻き付けられる巻軸と、この巻軸に巻き付い
    た上記ワイヤを把持するワイヤ把持手段と、上記巻軸と
    対向する位置に配置され上記ワイヤを上記巻軸へ案内し
    ながら上記ワイヤから被覆を剥離する被覆剥離機構とを
    具備した空芯コイルの製造装置。
  2. 【請求項2】 複数の基板をライン搬送するとともに上
    記基板を任意の位置に位置決めする基板搬送位置決め機
    構と、上記基板の搬送方向に沿って並べられ、ワイヤを
    巻線及び切断して空芯コイルを作成し、この空芯コイル
    を所定の基板に挿入する複数の巻線挿入機構とを具備し
    た空芯コイルの製造装置。
  3. 【請求項3】 上記巻線挿入機構が、上記ワイヤから被
    覆を剥離する被覆剥離機構と、上記ワイヤを巻線及び切
    断して空芯コイルを作成する巻線機構とを備え、上記巻
    線機構が、巻軸を回転させて上記ワイヤを上記巻軸に巻
    き付ける巻線部と、この巻線部に上記ワイヤを供給する
    供給部とを備え、上記被覆剥離機構が上記ワイヤに沿っ
    て移動して剥離位置を変化させ、上記巻軸が回転量を変
    化させて上記空芯コイルの巻数を変化させるとともに、
    上記供給部が上下方向に移動して上記空芯コイルの巻ピ
    ッチを変えることを特徴とする前記請求項2記載の空芯
    コイルの製造装置。
  4. 【請求項4】 上記巻線挿入機構が、上記ワイヤから被
    覆を剥離する被覆剥離機構と、上記ワイヤを巻線及び切
    断して空芯コイルを作成する巻線機構とを備え、上記巻
    線機構が、巻軸を回転させて上記ワイヤを上記巻軸に巻
    き付ける巻線部と、この巻線部に上記ワイヤを供給する
    供給部とを備え、上記被覆剥離機構が上記ワイヤに沿っ
    て移動して剥離位置を変化させ、上記巻軸が回転量を変
    化させて上記空芯コイルの巻数を変化させるとともに、
    上記供給部が左右方向に移動し、且つ、上記巻軸の回転
    方向を変更して巻き方向を変えることを特徴とする前記
    請求項2記載の空芯コイルの製造装置。
  5. 【請求項5】 上記巻線挿入機構が、上記空芯コイルが
    巻き付けられるとともに上記空芯コイルを分離する巻軸
    と、この巻軸の先端に受取りピンを同軸的に当接させ上
    記巻軸から分離された上記空芯コイルを上記受取りピン
    に受取る空芯コイル受渡し機構を備えたことを特徴とす
    る前記請求項3もしくは前記請求項4記載の空芯コイル
    の製造装置。
  6. 【請求項6】 上記巻線挿入機構が、空芯コイルを上記
    基板に挿入する挿入機構を備え、この挿入機構が上記空
    芯コイルが握持される二つの握持部を有することを特徴
    とする請求項2記載の空芯コイルの製造装置。
  7. 【請求項7】 上記基板に挿入された上記空芯コイルの
    二つのコイル端に検出センサをそれぞれ対向させて上記
    空芯コイルが上記基板に適正に挿入されたか否かを検出
    する挿入検出機構を備えたことを特徴とする請求項2記
    載の空芯コイルの製造装置。
JP4326773A 1991-12-06 1992-12-07 空芯コイルの製造装置 Pending JPH05267086A (ja)

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