JPH0526666B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は軸受ブツシユによつて機械架台の側板
の凹部に支承されている印字ローラ軸の支持構造
にして前記軸受ブツシユと前記側板の凹部との間
に印字ローラの軸線に直交する優先的方向の厚さ
が印字ローラの軸線に直交する他の方向に対する
厚さよりも大きくなるように形成された弾性軸受
が設けられそしてペーパパンに付設された後部紙
押えローラ及び前部紙押えローラが印字ローラに
弾性的に当接するように構成された、特にタイプ
ライタ等の印字ローラ軸の支持構造に関する。

（従来の技術） タイプライタ等においては印字ローラを、印字
ローラが手動レバによつて相異なる紙厚さに調整
されることができるように調整可能に形成するこ
とが公知である。この種の装置は例えば西独国特
許明細書3008539に示されている。この種の印字
ローラ用調整装置は比較的コスト高である。その
ため機械架台に対して運動可能に支承されたロー
ラ支持体が必要とされ、ローラ支持体は、例えば
偏心体上に作用する手動レバによつて位置調整可
能である。その際案内及び偏心体は印字ローラの
位置の調整が基準位置に対して正確に平行に行わ
れるように形成されなければならない。このこと
は高い部品及び組立コストと狭い部品加工公差を
必要とする。公知の調整装置では、タイプライタ
等のオペレータが紙通しのための印字ローラの相
応した位置調整を実施しないと印字品質の低下を
もたらす。

（発明の課題） 本発明の課題は構造が簡単で実際上特殊部品を
必要としないタイプライタ等の印字ローラ軸の支
持構造を創造することである。

（課題の解決のための手段） 本発明の課題は特許請求の範囲第１項に記載さ
れた構成によつて解決される。

（実施例） １で表された架台は側板２を有する。側板２は
機械架台と一体的に形成され、さもなければ機械
架台と結合されることができる。側板２には弾性
軸受３が設けられ、この弾性軸受３は印字ローラ
６の軸５のための軸受ブツシユ４を受ける。印字
ローラ６は一点鎖線で示されている。軸５は印字
ローラを貫通する。しかし軸５は既に公知のよう
に２つのテーパ軸から成ることもできる。

印字ローラ６のまわりの紙の案内のために後部
紙押えローラ８及び前部紙押えローラ９を有する
ペーパパン７が設けられている。以下前部、後部
又は前方、後方という時は紙送り方向の前後を指
すものとする。後部紙押えローラ８及び前部紙押
えローラ９は軸によつてペーパパン７に回転可能
に支承されている。後部紙押えローラ８及び前部
紙押えローラ９は印字ローラ６に当接しかつ紙が
装入された際に紙送りを作用する。前部紙押えロ
ーラ９は後部紙押えローラ８よりも小さい直径を
有する。ペーパパン７は印字ローラ６の外方で側
板２の支承ピン１０で軸支されている。支承ピン
１０は、一方では好ましくは、印字ローラ６を通
る水平の縦中心平面LMと前部紙押えローラの接
線との間に位置し、場合によつては下方へ延びる
接線上の印字平面SE内に位置する。従つてこの
平面はタイプ又は印字針が印字の瞬間に印字ロー
ラ６に当接する平面を意味する。

ペーパパン７を旋回レバ１２のアーム１１が支
持し、旋回レバ１２は旋回軸１３で機械架台１に
軸支されておりかつ引張ばね１４の作用下にあ
る。引張ばね１４は旋回レバ１２のアーム１１を
反時計方向に回転させるように付勢しており、そ
れにより後部紙押えローラ８及び前部紙押えロー
ラ９が印字ローラ６に当接する。その際ペーパパ
ン７とアーム１１との当接点はアーム１１が−印
字方向にみて−印字ローラ６を通る垂直中心平面
SMの後方に位置するように選択されている。そ
れによつて引張ばね１４の力が後部紙押えローラ
８によつて印字ローラ上に弾性軸受３を矢印Ｃと
反対方向に押圧する力を作用する。

紙が印字ローラ６とペーパパン７との間におい
て矢印Ａの方向に導入されると、−紙の厚さに依
存して−まず後部紙押えローラ８が印字ローラ６
から矢印Ｂ方向に引き離され、即ちペーパパン７
が支承ピン１０のまわりに旋回する。紙が更に装
入されると紙は前部紙押えローラ９の範囲にも達
する。それにより弾性軸受３が受ける力と同一の
力が印字ローラ６上に作用する、そのわけはペー
パパン７は矢印Ｃとは反対方向に偏位することが
できないからである。このことは印字ローラ６と
前部紙押えローラ９との間の紙通過を可能にする
ために印字ローラ６が矢印Ｃ方向に偏位すること
を意味する。このことは印字ローラ６の位置がオ
ペレータが特別の措置を講ずることなく装入され
た紙の厚さに自動的に調整されることを示す。

紙がタイプライタ中で完全に把持されると、印
字が行われることができる。その際印圧は矢印Ｄ
方向に加えられ、その結果印字ローラ６は同様に
弾性軸受３の弾性に基づいて偏位しうる。

ペーパパン７のための支承ピン１０は合理的な
方法で、キヤリツジがこの支承ピン１０に突当た
ることなしに、印字行SZの範囲で印字ローラ６
に沿つて自由に動かされるような位置に配設され
ている。弾性軸受３が偏位しうる優先的方向は、
合理的な方法で印字ローラ６の位置の調整のため
にも矢印Ｄの方向の印字のためにも、最適の関係
となるように選択される。

拡大して示された第２図において２〜３の幾何
学的な点が示されている。タイプライタ等に紙が
導入されていない場合の印字ローラ６と後部紙押
えローラ８及び前部紙押えローラ９の位置が実線
で表されている。印字ローラ６の軸線は一点鎖線
LM及び垂直平面SMの交点に位置する。紙の導
入の際に紙厚さには無関係に印字平面SEが常に
同一位置にとどまる。一点鎖線の円６ａは印字ロ
ーラ６に紙が巻き付けられた結果紙厚さ２ａだけ
増大された直径を示す。紙が挿入された場合後部
紙押えローラ８及び前部紙押えローラ９は支承ピ
ン１０にその中心点を有する円弧８ａ及び９ａ上
を動く。印字ローラ６と前部紙押えローラ９との
間に紙の通過を可能にするために印字ローラ６は
弾性軸受３内で優先的方向において紙厚さａだけ
偏位する。それによつて印字行SZは常に同一印
字平面SE上に位置することになる。

ペーパパン７のための支承ピン１０の位置は空
間的な条件及び距離関係によつて確定されること
ができる。支承ピン１０の位置の確定のためには
引張ばね１４及び弾性軸受３の力も関連する。第
２図から明らかなように支承ピン１０は図に関し
て印字ローラ６の左方に略10時又は11時の位置に
置かれることもできる。その場合後部紙押えロー
ラ８及び前部紙押えローラ９は図示の方向とは異
なる方向に旋回されることになる。

第３図は他の実施例を示す。そこには軸１６と
共に印字ローラ１５が図示しない弾性軸受によつ
て支承されている。ペーパパン１７はスリツト１
９を備えた側壁１８を有する。壁１８はペーパパ
ンの垂直方向の運動が可能なように軸１６を把持
している。後部紙押えローラ２０及び紙押えロー
ラ２１は第１図の後部紙押圧ローラ８及び前部紙
押圧ローラ９と同様である。印字ローラ１５の印
字側に印字ローラ１５と同一長さを有する回転可
能なローラ２２が配設されている。このローラは
同様に側板２に位置固定に軸支されている。第１
図中の引張ばね１４に相応するばねの力が図示し
ないアーム１１を介して矢印方向Ｅでかつ垂直中
心平面SMでペーパパン１７を押圧する。

この配列では紙が導入されると、ペーパパン１
７は引張ばね１４の力に抗して紙の厚さａだけ矢
印Ｅと反対方向に動かされる。スリツト１９がこ
の運動を可能にする。紙がローラ２２と印字ロー
ラ１５との間に達してはじめて印字ローラは弾性
軸受３でペーパパンと共に矢印Ｃの方向において
紙厚さａだけ後退する。この構成は印字ローラ１
５に対する後部紙押えローラ２０及び前部紙押圧
ローラ２１の押圧力が常に等しく保たれるという
利点を有する。アーム１１とペーパパン１７との
間の摩擦力を減少させるためアーム１１にペーパ
パン１７の面に当接するローラが配設される。

各実施例は共通して弾性軸受３において印字ロ
ーラ軸が把持された紙の厚さａだけ偏位すること
ができるために、印字ローラ６，１５は支承ピン
１０又はローラ２２で支持され、その結果印字平
面SEは常に不変である。それによつて印字ロー
ラの自動的調整がオペレータが調整を実施するこ
となしに保証される。

（発明の効果） 本発明によれば印字ローラ軸の支持構造がゴム
等から成る通常の印字ローラの外被の機能を担
い、それによつて良好な印字が保証される。印字
ローラは装入された紙の案内に不利な影響が生ず
ることなしに同一の印字平面を保持しつつ印字ロ
ーラの位置が紙の厚さに自動的に調整されるとい
う利点を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は紙支持体における印字ローラ軸の支持
構造の簡単化された図、第２図は幾何学的重要点
を示す図、そして第３図は他の実施例の部分図で
ある。 図中符号、１……機械架台、２……側板、６，
１５……印字ローラ、７……ペーパパン、８……
後部紙押えローラ８、９……前部紙押えローラ、
１０……支承ピン、２２……ローラ、ａ……紙の
厚さ、LM……印字ローラの水平中心平面、SE…
…印字平面、SM……印字ローラの垂直中心平
面。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 軸受ブツシユによつて機械架台の側板の凹部
   に支承されている印字ローラ軸の支持構造におい
   て、 前記軸受ブツシユ４と前記側板の凹部との間に
   印字ローラ６の軸線に直交する優先的方向の厚さ
   が印字ローラ６の軸線に直交する他の方向に対す
   る厚さよりも大きくなるように形成された弾性軸
   受３を有すると共に、印字ローラとの間に挿入さ
   れた紙の厚さだけ印字ローラ６が前記弾性軸受３
   の弾性力に抗して前記優先的方向に偏位するよう
   に、紙を印字ローラ６との間に挟持するローラ
   ９，２２を設けたことを特徴とする前記印字ロー
   ラ軸の支持構造。 ２ 前記印字ローラ９を回転可能に軸支する部材
   が、側板２に回転可能に軸支され、かつ印字方向
   に見て、印字ローラ６の中心を通る垂直中心平面
   SMの後方に位置する点で印字ローラ６に対して
   押圧されたペーパパンである、特許請求の範囲第
   １項記載の印字ローラ軸の支持構造。 ３ 前記ローラ２２が前記側板２に回転可能に軸
   支されている、特許請求の範囲第１項記載の印字
   ローラ軸の支持構造。