JPH0525744A - 織機のクロスロール交換装置におけるクロスロール検出兼用布張力検出装置 - Google Patents

織機のクロスロール交換装置におけるクロスロール検出兼用布張力検出装置

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JPH0525744A
JPH0525744A JP3170029A JP17002991A JPH0525744A JP H0525744 A JPH0525744 A JP H0525744A JP 3170029 A JP3170029 A JP 3170029A JP 17002991 A JP17002991 A JP 17002991A JP H0525744 A JPH0525744 A JP H0525744A
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哲也 古田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 織機側に設置されたクロスロール交換装置に
おけるクロスロール有無検出及び布張力検出を単一の検
出器で遂行する。 【構成】 仮置位置S2 上の満ロール8Aの存在はその
大径軸8b上の歯車に対する近接スイッチ94の検出作
用によって把握される。この満ロール8Aは満ロール巻
き取りモータ43によって織布巻き取り方向に回転さ
れ、この回転作用によって張力を付与された織布Wがそ
の幅方向に移動するカッター80によって切断される。
この付与張力も前記歯車に対する近接スイッチ94の検
出作用によって把握される。織布巻き取り位置S1 上の
空ロール8Bの存在は前記歯車に対する近接スイッチ9
3の検出作用によって把握される。この空ロール8Bは
空ロール巻き取りモータ(図示略)によって織布巻き取
り方向に回転され、織布切断端部が空ロール8Bに巻付
けられる。巻付完了は前記歯車に対する近接スイッチ9
3の検出作用によって把握される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織布巻き取り位置上の
満ロールを仮置位置へ排出移動する満ロール排出移動手
段と、満ロールを排出した後の織布巻き取り位置へ待機
位置上の空ロールを装着するための空ロール装着手段
と、仮置位置上の満ロールから延出する織布を切断する
ための織布切断手段とを備えた織機のクロスロール交換
装置における布張力検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロスロール自動交換装置が特開昭61
ー23060号公報に開示されている。この従来装置に
おけるクロスロール自動交換装置は全てクロスロール搬
送車側に設置されており、織機上のクロスロールが巻き
上げ完了状態になるとクロスロール搬送車が呼出しを受
けて織機前方の移載作業位置へ到着する。クロスロール
搬送車が織機前方の移載作業位置へ到着停止すると、ク
ロスロール自動交換装置が一連のクロスロール交換動作
を遂行し、織機上の巻き上げ完了したクロスロール(以
下、満ロールという)が搬送車側へ移載されると共に、
搬送車上の空クロスロール(以下、空ロールという)が
織機側へ移載される。次いでクロスロール自動交換装置
を構成するクロス切断機構が空ロールと満ロールとの間
の織布を切断し、織機側の織布切断端部が空ロールに巻
き付けられると共に、搬送車側の織布切断端部が満ロー
ルに巻き取られる。織布巻き取り位置上に移載された空
ロールは織機駆動モータに作動連結し、空ロールに対す
る織布切断端部の巻き付けはエア噴射によって行われ
る。エア噴射によって織布切断端部を巻き付けられた空
ロールは織布巻き取りを開始する。従って、織機を停止
することなくクロスロール交換が可能である。
【0003】特開昭61ー23060号公報に開示され
るようなクロスロール搬送車の使用は1台で多数台の織
機におけるクロスロール自動交換を受け持つことを前提
としており、クロスロール搬送車の使用台数は全織機群
に対して数台という割合である。そのため、クロスロー
ル交換時が来てもクロスロール搬送車がクロスロール交
換を要求する織機に到着するまでに時間が掛かることが
ある。クロスロール搬送車の到着に時間が掛かれば織布
織り上げ長が所定長を大幅に超過するという不具合があ
り、クロスロール搬送車到着が遅れるような場合には織
機を停止せざるを得ない。
【0004】織機側にクロスロール交換装置を設置した
方式が特開平1−97241号公報に開示されている。
この従来装置では一対の巻き取り駆動ローラ上という織
布巻き取り位置の満ロールが押し出しレバーによって押
し出され、ばね力によって垂立状態にある布受けレバー
を押し倒しつつ布受けレバー上に転動移行する。次い
で、空ロールが織布巻き取り位置へ落下装着され、空ロ
ールと満ロールとの間の織布が織布幅方向へ移動するカ
ッターによって切断される。従って、満ロールを押し出
しレバー上に仮置きしておくことによって製織を行なう
ことができ、織機稼働効率が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】織機側に設置したクロ
スロール交換装置のクロスロール交換動作、即ち織布巻
き取り位置上の満ロールを仮置位置へ排出移動すると共
に、織布巻き取り位置へ空ロールを装着し、仮置位置上
の満ロールから延出する織布を切断するという一連の動
作を自動遂行するには織布巻き取り位置及び仮置位置と
いうクロスロール支持位置におけるクロスロールの有無
把握が必要である。又、織布巻き取り位置上の空ロール
に織布切断端部を巻き付け完了したことの把握、さらに
は織布切断を良好に行なう上で必要な布張力の把握が必
要である。
【0006】空ロールのクロスロール軸に作動連結され
る駆動軸上にディスクプレートを止着し、ディスクプレ
ート上に環状に繰り返し配列された凹凸列を近接スイッ
チで検出する織布巻付完了検出手段が特開平2−528
39号公報に開示されている。近接スイッチはディスク
プレートの回転速度に応じた周波数信号を出力し、この
周波数の減少によって空ロールへの織布巻付完了が把握
される。織布を巻き付けるための空ロールの回転は織機
駆動モータからの回転駆動力によって行われており、こ
の駆動系の途中にはトルクリミッタが介在されている。
トルクリミッタは製織時の巻き取り張力を一定に保つた
めのものであり、織布を巻付けられていない空ロールは
製織時よりも速く回転する。織布巻付が完了すると布張
力が一定値まで上がる。即ち、空ロールに対する織布巻
付完了の把握は布張力の把握を意味する。
【0007】ディスクプレートはクロスロール軸に取り
付けられていないため、織布巻き取り位置における空ロ
ールの有無を把握するには別の検出器がいるが、検出器
の増加はクロスロール交換装置という込み入った機構の
設計自由度に制限を課すことになる。
【0008】本発明は、織機稼働効率の上で有利なよう
に織機側に設置されたクロスロール交換装置における織
布巻き取り位置あるいは仮置位置というクロスロール支
持位置上のクロスロール有無及び布張力を単一の検出器
で把握し得るクロスロール検出兼用布張力検出装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
クロスロール軸に凹凸繰り返し列を周方向に配列し、織
布巻き取り位置あるいは仮置位置というクロスロール支
持位置の近傍に近接スイッチを配設すると共に、クロス
ロール支持位置上に支持されたクロスロールの凹凸繰り
返し列上に近接スイッチの検出対象領域を設定し、クロ
スロール支持位置上のクロスロールを回転するクロスロ
ール回転手段を組み込んだ。
【0010】
【作用】満ロールが織布巻き取り位置から仮置位置に排
出移動されると、仮置位置近傍の近接スイッチが満ロー
ルの凹凸繰り返し列を検出し、満ロール有が把握され
る。満ロールを排出した後の織布巻き取り位置には空ロ
ールが装着される。織布巻き取り位置近傍の近接スイッ
チは空ロールの凹凸繰り返し列を検出し、空ロール有が
把握される。クロスロール回転手段によって仮置位置上
の満ロールを織布巻き取り方向に回転すれば満ロールか
ら延出する織布に張力が付与され、仮置位置近傍の近接
スイッチから出力される信号周波数の減少によって布張
力付与が把握される。クロスロール回転手段によって織
布巻き取り位置上の空ロールを織布巻き取り方向に回転
すれば空ロールに巻付けられる織布に張力が付与され、
織布巻き取り位置近傍の近接スイッチから出力される信
号周波数の減少によって布張力付与が把握される。即
ち、空ロールに対する織布切断端部の巻付完了が把握さ
れる。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図28に基づいて説明する。図1に示すように織布Wは
左右のサイドフレーム1,2間に架設支持されたブレス
トビーム3、サーフェスローラ4、プレスローラ5及び
クロスガイドバー7を経由してクロスロール8に巻き取
られる。サーフェスローラ4は図示しない織機駆動モー
タに作動連結されており、織布Wはサーフェスローラ4
とプレスローラ5との協働による引取り作用によって引
き取られる。
【0012】図2に示すように右サイドフレーム1内面
には支持座9が取付られており、図3に示すように左側
サイドフレーム2の内面にも同様の支持座10が取り付
けられている。クロスロール8は両支持座9,10間に
回動可能に架設支持されている。支持座9,10には軸
受け凹部9a,10aが形成されており、クロスロール
8の小径軸8aが両軸受凹部9a,10aに嵌まり込み
支持されている。即ち、軸受凹部9a,10aは織布巻
き取り位置S1 となる。
【0013】各支持座9,10の上方には支持アーム1
1,12が軸11a,12aによって揺動可能に支持さ
れており、クロスガイドバー7が両支持アーム11,1
2の先端部間に架設支持されている。クロスガイドバー
7はクロスロール8の周面に接しており、プレスローラ
5を経由した織布Wはクロスガイドバー7によって巻き
皺防止作用を受けつつクロスロール8に巻き取られる。
クロスロール8への織布Wの巻き取りによるクロスロー
ル8の増径に伴ってクロスガイドバー7は軸11a,1
2aを中心に徐々に回動上昇する。
【0014】図2に示すように右サイドフレーム1側の
軸11aには扇形状のラチェットホイール13が止着さ
れており、クロスガイドバー7の回動上昇に伴ってラチ
ェットホイール13も一体的に回動する。ラチェットホ
イール13の直下には爪部材14が軸15によって回動
可能に支持されている。爪部材14には板ばね17が止
着されており、板ばね17の先端部はラチェットホイー
ル13の爪先端に常に押接している。この押接作用によ
って爪部材14先端の爪部がラチェットホイール13の
爪列間に係合する。爪部材14とラチェットホイール1
3との噛合作用はクロスガイドバー7の回動上昇方向へ
のラチェットホイール13の回動を許容するが、クロス
ガイドバー7の回動下降方向へのラチェットホイール1
3の回動を阻止する。
【0015】爪部材14の直下にはエアシリンダ18が
配設されている。エアシリンダ18の駆動ロッド18a
は爪部材14の下端部に当接可能であり、駆動ロッド1
8aの突出によってラチェットホイール13と爪部材1
4との噛合状態が解除される。エアシリンダ18は図示
しない電磁バルブV1 を介して圧力エア供給源に接続さ
れている。
【0016】右サイドフレーム1側の支持座9の後ろに
は駆動歯車19が配設されており、その軸19aがサイ
ドフレーム1を貫通して側方へ突出している。駆動歯車
19の直下にはアイドルギヤ6が配設されており、駆動
歯車19とアイドルギヤ6とが噛合している。クロスロ
ール8には歯車8dが刻設されており、クロスロール8
が織布巻き取り位置S1 に装着された状態ではアイドル
ギヤ6と歯車8dとが噛合する。
【0017】図4に示すように軸19aの突出端部には
スプロケットホイール20が相対回転可能に支持されて
いる。図1に示すようにスプロケットホイール20はチ
ェーン20a及びトルクリミッタ86を介してサーフェ
スローラ4に作動連結されている。トルクリミッタ86
は巻き取り張力を一定にするためのものである。
【0018】スプロケットホイール20には駆動クラッ
チ板20bが止着されており、軸19aの端部には被動
クラッチ板21がスライド可能かつ相対回転不能に支持
されている。被動クラッチ板21は押圧ばね22のばね
作用によって駆動クラッチ板20bに押接されており、
この押接作用によって両クラッチ板20b,21が噛合
連結可能である。この噛合作用はスプロケットホイール
20の一方向への回転のみを軸19aに伝達することを
許容する。即ち、織機駆動モータの回転駆動力が両クラ
ッチ板20b,21及び駆動歯車19を介してアイドル
ギヤ6に伝達し、この伝達作用によってクロスロール8
が織布巻き取り方向へ回転する。
【0019】図2に示すように右サイドフレーム1の内
側には小径歯車23が駆動歯車19に噛合するように配
設されており、その軸23aが右サイドフレーム1を貫
通して側方へ突出している。図4に示すように軸23a
の突出端部には大径歯車24が相対回転可能に支持され
ている。小径歯車23の直上にはトルクモータ型の空ロ
ール巻き取りモータ25が設置されており、その駆動歯
車25aが大径歯車24に噛合している。
【0020】大径歯車24には駆動クラッチ板24aが
止着されており、軸23aの端部には被動クラッチ板2
1がスライド可能かつ相対回転不能に支持されている。
被動クラッチ板21は押圧ばね27のばね作用によって
駆動クラッチ板24aに押接しており、この押接作用に
よって両クラッチ板24a,26が噛合連結可能であ
る。この噛合作用は大径歯車24の一方向への回転のみ
を軸23aに伝達することを許容する。即ち、空ロール
巻き取りモータ25の駆動力が両クラッチ板24a,2
6を介してアイドルギヤ6へ伝達される。
【0021】図2及び図3に示すように支持座9,10
の前側下方にてサイドフレーム1,2には軸28,29
が回動可能に支持されており、軸28,29には満ロー
ルブラケット30,31が止着されている。サイドフレ
ーム1,2の最下部間には軸32が回動可能に架設支持
されており、軸32の両端部には駆動レバー33,34
が止着されている。満ロールブラケット30,31はリ
ンク35,36を介して駆動レバー33,34に作動連
結されている。
【0022】右サイドフレーム1側の軸32にはウォー
ムホイール37が止着されており、その近傍にはモータ
38が配設されている。その駆動ウォーム38aはウォ
ームホイール37に噛合しており、モータ38の作動に
よって満ロールブラケット30,31が軸28,29を
中心に回動する。
【0023】図2に示すようにウォームホイール37の
回動軌跡上には一対のリミットスイッチLs1,Ls2
配設されており、ラチェットホイール13の回動位置に
応じてONーOFFする。モータ38はこのONーOF
Fによって作動制御を受け、満ロールブラケット30,
31の回動位置が図2及び図3に示す収納位置と図13
及び図14に示す移載位置との間に規制される。
【0024】満ロールブラケット30,31には支え脚
39,40が垂下支持されている。支え脚39,40は
満ロールブラケット30,31が図8に示す移載位置に
ある時に接地する。
【0025】満ロールブラケット30,31は第1ブラ
ケット片30a,31aと第2ブラケット片30b,3
1bとを繋いで構成されており、織布巻き取り位置S1
上のクロスロール8はこの織布巻き取り位置S1 から図
8及び図9の移載位置にある満ロールブラケット30,
31へ転動移行可能である。織布巻き取り位置S1 を離
れたクロスロール8の環状溝8cがまず第1のブラケッ
ト片30a,31aへ乗り掛かり、クロスロール8が環
状溝8cを介して第1ブラケット片30a,31a上を
転動後、クロスロール8の小径軸8aが第2ブラケット
片30b,31b上に乗り掛かる。
【0026】図8に示すように第2ブラケット片30
b,31bの先端側には仮置凹部30c,31cが形成
されており、仮置凹部30c,31cの前後には支持ロ
ーラ対41,42が取付られている。満ロールブラケッ
ト30,31を転動するクロスロール8の小径部8aは
仮置凹部30c,31cに嵌まり込み、支持ローラ対4
1,42によって回転可能に支持される。即ち、仮置凹
部30c,31cは仮置位置S2 となる。
【0027】図2に示すように右サイドフレーム1側の
第2ブラケット片30bの外側面にはトルクモータ型の
満ロール巻き取りモータ43が取付られており、その駆
動ローラ43aが第2ブラケット片30b,31bの内
側面側に配設されている。クロスロールが仮置凹部30
c,31cに仮り置かれた状態では歯車8dが駆動ロー
ラ43aの周面に接する。駆動ローラ43aの周面には
ゴム43a1 が張り付けられており、駆動ローラ43a
の回転駆動力はゴム43a1 と歯車8dとの摩擦接触を
介して仮置位置S1 上のクロスロールに伝達する。
【0028】一方の満ロールブラケット30の先端には
投光器44が止着されており、他方の満ロールブラケッ
ト31の先端には受光器45が止着されている。投受光
器44,45(以下、エリアセンサという)は両満ロー
ルブラケット30,31間における障害物の有無を検出
する。
【0029】図2及び図3に示すように軸28,29の
直上にはクロスロールストッパ46,47が支軸48,
49によって回動可能に支持されている。クロスロール
ストッパ46,47は織布巻き取り位置S1 にあるクロ
スロール8の小径軸8aに常には当接しており、この当
接作用によって織布巻き取り位置S1 からのクロスロー
ル離脱が阻止される。
【0030】軸28には一対の円板カム50,51が並
列止着しており、各円板カム50,51には補助カム5
2,53が軸ピン54,55を介して回動可能に支持さ
れている。補助カム52,53はねじりばね(図示略)
によって軸ピン54,55を中心にして回動付勢されて
いる。この回動付勢作用によって補助カム52,53の
基端部が軸28に常には係止されている。
【0031】支持座9の直下には蹴り出し部材58が軸
ピン59によって回動可能に支持されている。蹴り出し
部材58の回動軌跡は織布巻き取り位置S1上のクロス
ロール8の環状溝8cと交差するように設定してある。
【0032】円板カム50,51、補助カム52,5
3、ねじりばね(図示略)及び蹴り出し部材58と同様
の円板カム60,61、補助カム62,63、ねじりば
ね及び蹴り出し部材66が左サイドフレーム2側にも配
設されている。
【0033】クロスロールストッパ46,47は復帰ば
ね67,68のばね作用によって常には円板カム50,
60の周面に当接しており、蹴り出し部材58,66は
その自重モーメントによって常には円板カム51,61
の周面に当接している。又、軸28,29を中心とした
補助カム52,62の回動軌跡はクロスロールストッパ
46,47と交差するように設定してあり、軸29を中
心とした補助カム53,63の回動軌跡は蹴り出し部材
58,66と交差するように設定してある。
【0034】軸32の後方には軸69が並設されてお
り、その左端部には扇形状のウォームホイール70が止
着されている。ウォームホイール70の直上にはモータ
71が配設されており、その駆動ウォーム71aがウォ
ームホイール70に噛合されている。
【0035】軸69の両端部にはカッターレバー72,
73が止着されており、カッターレバー72,73の先
端部間にはアングル状の支持バー74が架設支持されて
いると共に、布挿入バー97が架設支持されている。布
挿入バー97は押圧ばね97a,97bを介してカッタ
ーレバー72,73に支持されており、布挿入バー97
の先鋭端がカッターレバー72,73の上縁から上方に
突出している。
【0036】図2及び図4に示すように支持バー74の
右端部にはステッピングモータ型のカッター駆動モータ
75が取付られており、支持バー74の左端部のガイド
ローラ76とカッター駆動モータ75の駆動ローラ75
aとの間には駆動ワイヤ77が張設されている。支持バ
ー74の前面にはガイドレール78が配設されており、
ガイドレール78にはカッターブラケット79がスライ
ド可能に支持されている。カッターブラケット79には
駆動ワイヤ77が連結されており、カッター駆動モータ
75の作動によってカッターブラケット79がガイドレ
ール78上を左右動する。カッターブラケット79には
円板カッター80が止着されている。
【0037】支持バー74の上面にはパイプ形状の巻き
付けノズル81が支持バー74の長さ全体に渡って配設
されている。巻き付けノズル81の噴射口81aは周面
上に等間隔に多数設けられており、その噴射方向が円板
カッター80の移動領域と反対側を指向するように設定
してある。巻き付けノズル81は図示しない電磁バルブ
2 を介して圧力エア供給タンクに接続されている。
【0038】図3に示すようにウォームホイール70の
回動軌跡面上には一対のリミットスイッチLs3,Ls4
が配設されており、ウォームホイール70の回動位置に
応じてONーOFFされる。モータ71はリミットスイ
ッチLs3,Ls4 のONーOFFによって作動制御を受
け、この作動制御によってカッターレバー72,73の
回動位置が図2及び図3に示す待機位置と図13に示す
切断位置との間に規制される。
【0039】軸28,29には支持アーム82,83が
相対回動可能に支持されている。支持アーム82,83
はロッド84,85を介して軸69に作動連結されてお
り、カッターレバー72,73が図2及び図3に示す待
機位置にある状態では支持アーム82,83は略垂直状
態となる。支持アーム82,83の上端部間には空ロー
ル8Bが架設載置されている。図2及び図3の状態から
カッターレバー72,73が回動上昇すると支持アーム
82,83が後方へ傾動し、空ロール8Bが図示しない
ガイドに沿って落下する。
【0040】支持アーム82,83の中間部には補助ガ
イド87,88が止着されており、補助ガイド87,8
8には押し込み部材89,90が止着されている。支持
座9,10上には補助ガイド板91,92が補助ガイド
87,88と対向して配設されている。補助ガイド8
7,88はカッターレバー72,73の上動に連動して
補助ガイド板91,92側へ接近し、支持アーム82,
83の上端から落下する空ロール8Bの小径軸8aが補
助ガイド87,88と補助ガイド板91,92との間を
案内される。
【0041】図7に示すように右サイドフレーム1側の
支持座9には近接スイッチ93が取付けられている。近
接スイッチ93は織布巻き取り位置S1 上のクロスロー
ルの歯車8dの歯先のみを検出し、歯車8dの回転速度
に応じた周波数のパルス信号を出力する。
【0042】図6に示すように満ロールブラケット30
の先端部にも近接スイッチ94が取付られており、仮置
位置S2 上のクロスロールの歯車8dの歯先のみを検出
し、歯車8dの回転速度に応じた周波数のパルス信号を
出力する。
【0043】近接スイッチ93,94から出力される信
号は図20に示すように制御コンピュータC1 に出力さ
れる。制御コンピュータC1 は近接スイッチ93,94
からの信号に応答して空ロール巻き取りモータ25及び
満ロール巻き取りモータ43の作動を制御する。
【0044】制御コンピュータC1 は近接スイッチ9
3,94以外にもエリアセンサ44,45、リミットス
イッチLs1 〜Ls4 及び織機制御コンピュータC0
らの信号に基づいてモータ25,38,43,71及び
電磁バルブV1,2 の作動を制御する。
【0045】図21〜図28はクロスロール自動交換プ
ログラムを表すフローチャートであり、制御コンピュー
タC1 はこのクロスロール自動交換プログラムに基づい
てクロスロール交換を制御する。
【0046】通常の製織時には空ロール巻き取りモータ
25は不作動状態にあり、空ロール巻き取りモータ25
に作動連結されている駆動クラッチ板24aは回転しな
い。織機駆動モータ側に作動連結されている駆動クラッ
チ板20bは回転しており、織布巻き取り位置S1 上の
クロスロール8は織機駆動モータの作動によって回動す
る。即ち、駆動クラッチ板24aと被動クラッチ板26
との間では相対回動が生じており、織機駆動モータの回
転駆動力が空ロール巻き取りモータ25に波及すること
はない。
【0047】織機制御コンピュータC0 は機台回転角度
検出用のロータリエンコーダ95から出力される機台位
置回転毎の原点信号をカウントし、このカウント数が所
定数に達するとクロスロール交換信号を制御コンピュー
タC1 に出力する。
【0048】制御コンピュータC1 はクロスロール交換
信号の入力に応答してエリアセンサ44,45を作動す
る。図2及び図3の織布巻き取り位置S1 にある満ロー
ルブラケット30,31間に障害物が存在しない場合に
は満ロール巻き取りモータ43が逆転作動するととも
に、モータ38が正転作動する。モータ38の正転作動
により満ロールブラケット30,31が図2及び図3の
収納位置から回動下降する。障害物が存在する場合には
満ロール巻き取りモータ43及びモータ38は作動せ
ず、警報装置96が作動する。障害物が無くなると満ロ
ール巻き取りモータ43及びモータ38が作動開始し、
警報装置96が作動停止する。
【0049】満ロールブラケット30,31の回動下降
途中において障害物有りが検出されると、モータ38の
作動が停止すると共に、警報装置96が作動し、満ロー
ルブラケット30,31の回動下降が停止する。障害物
が無くなれば再びモータ38が正転作動を開始すると共
に、警報装置96が作動停止し、満ロールブラケット3
0,31が回動下降する。満ロールブラケット30,3
1が移載位置に下降配置されると、エリアセンサ44,
45の作動が停止する。
【0050】満ロールブラット30,31の回動下降と
ともに円板カム50,51,60,61も図10の初期
位置から一体的に回動し、補助カム52,62がクロス
ロールストッパ46,47に係合する。この係合作用に
よりクロスロールストッパ46,47が復帰ばね67,
68に抗して回動し、図11に示すように満ロール8A
の小径軸8aがクロスロールストッパ46,47の排出
阻止作用から解放される。
【0051】続いて補助カム53,63が蹴り出し部材
58,66に係合し、蹴り出し部材58,66が回動す
る。蹴り出し部材58,66は満ロール8Aの環状溝8
cに当接し、満ロール8Aが織布巻き取り位置S1 から
満ロールブラケット30,31側へ押し出される。即
ち、満ロール排出移動手段が満ロールブラケット30,
31、円板カム51,61、補助カム53,63、蹴り
出し部材58,66及びモータ38から構成されてお
り、満ロール排出移動手段の排出移動動作によって満ロ
ール8Aが織布巻き取り位置S1 から排出される。
【0052】図10に示すように満ロール8Aが織布巻
き取り位置S1 から排出された状態では補助カム52,
53,62,63が前記ねじりばねのばね作用に抗して
回動し、クロスロールストッパ46,47が復帰ばね6
7,68のばね作用によって排出阻止位置に回動復帰す
ると共に、蹴り出し部材58,66が自重モーメントに
よって初期位置に回動復帰する。
【0053】満ロールブラケット30,31は満ロール
8Aが織布巻き取り位置S1 から押し出される前に移載
位置まで下降しており、満ロール8Aは支持座9,10
から満ロールブラケット30,31へ転動移行する。満
ロールブラケット30,31を転動した満ロール8Aの
小径軸8aは仮置凹部30c,31cに嵌まり込み、支
持ローラ対41,42によって支持される。
【0054】小径軸8aが仮置凹部30c,31cに嵌
まり込む際には満ロール巻き取りモータ43が逆転作動
しており、駆動ローラ43aは満ロール8Aの転動回転
方向とは逆方向へ回転している。従って、満ロール8A
の歯車8dは回転する駆動ローラ43aのゴム43a1
周面にスムーズに接触し、満ロール巻き取りモータ43
への衝撃が緩和される。
【0055】満ロール8Aが仮置位置S2 に達すると、
近接スイッチ94が歯車8dを検出し、満ロール8Aの
回転速度に応じたパルス信号を出力する。万一、満ロー
ル8Aが仮置位置S2 に達しないような事態が生じた場
合には制御コンピュータC1 は製織停止信号を織機制御
コンピュータC0 に出力すると共に、満ロール巻き取り
モータ43の作動を停止し、警報装置96を作動する。
【0056】制御コンピュータC1 は近接スイッチ94
からのパルス信号入力があった場合には満ロール巻き取
りモータ43の逆転作動を停止すると共に、近接スイッ
チ93を作動し、さらに空ロール巻き取りモータ25を
作動する。即ち、満ロール8Aが仮置位置S2 に存在し
ない限り満ロール巻き取りモータ43の逆転作動停止及
び空ロール巻き取りモータ25の作動が遂行されること
はない。
【0057】空ロール巻き取りモータ25の作動による
アイドルギヤ6の回転速度は織機駆動モータの作動によ
るアイドルギヤ6の回転速度を上回るように設定してあ
る。従って、アイドルギヤ6は空ロール巻き取りモータ
25の作動によって回転し、クラッチ板20b,21間
の作動連結は実質的に解除される。即ち、クラッチ板2
0b,21間では相対回動が生じる空ロール巻き取りモ
ータ25の作動後、モータ71が正転作動し、カッター
レバー72,73が待機位置から回動上昇すると共に、
支持アーム82,83が後方へ傾動する。支持アーム8
2,83の傾動により空ロール8Bが支持アーム82,
83の支持作用から解放され、待機位置から織布巻き取
り位置に向けて落下する。空ロール8Bの落下は図示し
ないガイド経路、及び補助ガイド87,88と補助ガイ
ド板91,92との間のガイド経路によって織布巻き取
り位置S1 へ案内される。空ロール8Bの小径軸8aは
クロスロールストッパ46,47上に当接する。復帰ば
ね67,68のばね力は空ロール8Bを支え得る強さに
設定してあり、空ロール8Bは織布巻き取り位置S1
直前のクロスロールストッパ46,47上に一旦停止支
持される。
【0058】クロスロールストッパ46,47上への空
ロール8Bの落下停止はカッターレバー72,73の回
動上昇中に行われ、カッターレバー72,73が切断位
置直前に達すると押し込み部材89,90が空ロール8
Bの小径軸8aに当接する。この状態からカッターレバ
ー72,73が切断位置まで回動上昇し、空ロール8B
の小径軸8aが押し込み部材89,90によって軸受け
凹部9a,10a側へ押し付けられる。この押し付け作
用は復帰ばね67,68のばね力を上回り、図13に示
すように小径軸8aはクロスロールストッパ46,47
を押し下げて軸受け凹部9a,10aへ嵌入する。即
ち、空ロール装着手段が支持アーム82,83、補助ガ
イド87,88、押し込み部材89,90、補助ガイド
板91,92及びモータ71から構成されており、空ロ
ール装着手段の装着動作によって空ロール8Bが織布巻
き取り位置S1 に装着される。
【0059】モータ71の正転作動は空ロール巻き取り
モータ25の作動の後に行われるようになっており、満
ロール8Aが仮置位置S2 上に存在しない限り空ロール
巻き取りモータ25の作動は行われない。従って、満ロ
ール8Aが仮置位置S2 上に存在しない限りモータ71
が正転作動されることはなく、空ロール8Bが待機位置
から落下することはない。即ち、仮置位置S2 上におけ
る満ロール8Aの存在状態が空ロール装着手段の装着動
作を許容するようになっており、仮置位置S2 上の満ロ
ール8Aの存在は歯車8dに対する近接スイッチ94の
検出作用によって把握される。
【0060】空ロール8Bが織布巻き取り位置S1 に押
し込み配置されると、歯車8dがアイドルギヤ6に噛合
する。アイドルギヤ6は空ロール巻き取りモータ25の
作動によって回転しており、歯車8d,25a同士の噛
合は円滑に行われる。
【0061】カッターレバー73が切断位置に回動配置
されるとリミットスイッチLs4 がONし、モータ71
の作動が停止する。カッターレバー73が切断位置に回
動配置された状態では布挿入バー97の先鋭端が押圧ば
ね97a,97bのばね作用によって織布Wを介して空
ロール8Bの周面に押接される。
【0062】空ロール8Bが織布巻き取り位置S1 に装
着されると、空ロール巻き取りモータ25によって織布
巻き取り方向へ回転し、近接スイッチ93が空ロール8
Bの回転速度に応じたパルス信号を出力する。制御コン
ピュータC1 はこのパルス信号に応答して満ロール巻き
取りモータ43を正転作動する。即ち、空ロール8Bが
織布巻き取り位置S1 に存在しない限り満ロール巻き取
りモータ43の正転作動が遂行されることはない。
【0063】図13に示すようにクロスロールのだいて
い軸8bの周面には布把持溝8eが軸方向に沿って形成
されており、空ロール8Bの回転に伴って布把持溝8e
が布挿入バー97と出会い、布挿入バー97が布把持溝
8e内へ嵌まり込む。この嵌まり込み作用によって空ロ
ール8Bの回転が阻止されると共に、織布Wが布把持溝
8e内へ挿し込まれる。この回転停止によってトルクモ
ータ型の空ロール巻き取りモータ25は回転駆動しなく
なり、織機駆動モータ側の回転駆動力はサーフェスロー
ラ4と駆動歯車19との間のトルクリミッタ86で吸収
される。
【0064】満ロール巻き取りモータ43の正転作動に
よる満ロール8Aの回転速度に応じたパルス信号が近接
スイッチ94から出力される。このパルス周波数f1
設定数F1 以下となると、カッター駆動モータ75が正
転作動し、円板カッター80が右サイドフレーム1側か
ら左サイドフレーム2側へ向けて走行開始する。これと
同時に電磁バルブV1 が励磁され、図15に矢印Rで示
すように巻き付けノズル81が噴射開始する。
【0065】設定数F1 は空ロール8Bと満ロール8A
との間の織布Wの張力を把握するための目安であり、こ
の値は織布Wを切断するのに適した布張力になった時の
トルクモータ型の満ロール巻き取りモータ43の回転数
に対応したパルス周波数である。織布Wの張力が高くな
ると満ロール巻き取りモータ43の回転速度が低下して
行く。従って、パルス周波数f1 が設定数F1 以下とな
った時には織布Wの張力が円板カッター80によって切
断するのに適した張力となっており、円板カッター80
は適切な張力状態にある織布Wを円滑に切断してゆく。
【0066】カッターレバー72,73、支持バー7
4、駆動ワイヤ77、カッターブラケット79及び円板
カッター80と共に織布切断手段を構成するステッピン
グモータ型のカッター駆動モータ75に対する駆動パル
ス数m+ が設定数Mに達すると、カッター駆動モータ7
5の作動が停止する。設定数Mは円板カッター80が織
布Wを切断完了し得る距離を移動するように設定されて
いる。
【0067】満ロール8Aが仮置位置S2 に嵌まり込む
際には駆動ローラ43aが織布巻き取り方向とは逆方向
に回転しており、仮置位置S2 に仮置かれた満ロール8
Aは満ロール巻き取りモータ43が作動停止するまで織
布巻き取り方向とは逆方向へ回転する。そのため、満ロ
ール8Aから延出する織布Wは弛み状態となる。仮に満
ロール巻き取りモータ43を逆転作動させない場合にも
織機の稼働継続によって織布Wがサーフェスローラ4と
プレスローラ5との協働による引き取り作用によって満
ロール8A側へ送りこまれており、満ロール8Aから延
出する織布Wは弛み状態となる。このような織布緩み状
態では円板カッター80による織布切断は不可能であ
る。
【0068】しかしながら、満ロール巻き取りモータ4
3を正転作動することによってこの弛みは取り除かれ、
満ロール8Aから延出する織布Wには適正な張力が付与
される。従って、織機を稼働継続した状態で織機側に設
置されたクロスロール交換装置の織布切断動作を遂行す
ることができ、織機稼働効率が従来よりも向上する。
【0069】仮置位置S2 上の満ロール8Aから延出す
る織布Wに対する張力付与のための満ロール巻き取りモ
ータ43の正転作動は空ロール8Bが織布巻き取り位置
1 に存在しない限り遂行されない。即ち、織布巻き取
り位置S1 上における空ロール8Bの存在が張力付与動
作を許容するようになっており、織布巻き取り位置S 1
上の空ロール8Bの存在は歯車8dに対する近接スイッ
チ93の検出作用によって把握される。
【0070】カッター駆動モータ75の正転作動は満ロ
ール巻き取りモータ43の正転作動の後に行われるよう
になっており、満ロール巻き取りモータ43の正転作動
による織布Wに対する付与張力が適正張力に達しない限
りカッター駆動モータ75の正転作動が遂行されること
はなく、円板カッター80が待機位置から走行開始する
ことはない。即ち、満ロール巻き取りモータ43の正転
作動による適正張力付与状態が織布切断手段の切断動作
を許容するようになっており、適正張力付与状態は歯車
8dに対する近接スイッチ94の検出作用によって把握
される。
【0071】従って、歯車8dの歯列という凹凸繰り返
し列を近接スイッチ94の検出対象領域とすることによ
って仮置位置S2 上における満ロール8Aの有無検出及
び布張力検出が単一の近接スイッチ94によって遂行で
き、クロスロール交換装置という込み入った機構の設計
自由度の制限が緩和される。
【0072】円板カッター80が織布Wを往動切断後、
カッター駆動モータ75が逆転作動し、円板カッター8
0が左サイドフレーム2側から右サイドフレーム1側へ
向けて復動する。カッター駆動モータ75に対する駆動
パルス数m- が設定数Mに達すると、カッター駆動モー
タ75の逆転作動が停止し、円板カッター80が待機位
置に復帰する。
【0073】満ロール巻き取りモータ43の正転作動開
始後、近接スイッチ94が出力する検出パルス数nが設
定数Nに達すると満ロール巻き取りモータ43及び近接
スイッチ94の作動が停止する。円板カッター80によ
って切断された織布Wの満ロール8A側の織布切断端部
1 は満ロール8Aの周面から垂れ下がるが、検出パル
ス数nが設定数Nに達するまで満ロール8Aを回し続け
ることによって織布切断端部W1 は満ロール8Aの周面
に巻き取られ、織布切断端部W1 の垂れ下がり状態が無
くなる。満ロール8Aはこの状態でクロスロール搬送車
の到着を待つことになる。
【0074】図15及び図16に示すように空ロール8
B側の織布切断端部W2 は巻付けノズル81の噴射によ
って空ロール8Bの周面に巻き掛けられる。織布切断端
部W2 が空ロール8Bに巻き掛けられた後、電磁バルブ
2 が励磁され、エアシリンダ18の駆動ロッド18a
が突出する。図17に示すようにエアシリンダ18の伸
長動作によって爪部材14とラチエットホイール13と
の噛合状態が解除される。この噛合解除状態では板ばね
17がラチェットホイール13の爪先端に強く押接さ
れ、この板ばね17の押接作用によってクロスガイドバ
ー7は噛合解除前の位置に保持される。
【0075】電磁バルブV2 の励磁後、モータ71が逆
転作動し、カッターレバー72,73が回動下降する。
図18及び図19に示すようにカッターレバー72,7
3の回動下降により布挿入バー97が布把持溝8eから
離脱し、織布巻き取り位置S 1 上の空ロール8Bが空ロ
ール巻き取りモータ25の作動によって織布巻き取り方
向へ回転する。空ロール8Bの回転によって織布切断端
部W2 が空ロール8Bに巻き取られていく。この巻き取
り張力によってクロスガイドバー7が板ばね17のばね
作用に抗して回動下降する。即ち、空ロール8Bに対す
る織布切断端部W2 の巻付けが完了する。空ロール巻き
取りモータ25の作動による空ロール8Bの回転に伴っ
て近接スイッチ93が空ロール8Bの回転速度に応じた
パルス信号を出力する。このパルス信号の周波数f2
設定数F2 以下になると、空ロール巻き取りモータ25
の作動が停止する。パルス周波数f1 が設定数F2 にな
った時にはクロスガイドバー7が空ロール8Bの周面に
接した時であり、これ以後の織布巻き取り張力はトルク
リミッタ86で設定される張力程度まで上昇する。この
ような張力上昇によって空ロール8Bの回転トルクが増
加し、空ロール巻き取りモータ25は回転しなくなり、
空ロール8Bは織機駆動モータ側の回転駆動力によって
回転される。
【0076】以上で満ロール8Aと空ロール8Bとの交
換は実質的に完了する。空ロール巻き取りモータ25の
作動停止後、電磁バルブV1,2が消磁され、巻き付け
ノズル81の噴射が停止すると共に、エアシリンダ18
の駆動ロッド18aが動作する。エアシリンダ18の短
縮動作によって爪部材14が板ばね17のばね作用によ
って再びラチェットホイール13に噛合する。
【0077】空ロール8Bの回転が織機駆動モータによ
って行われるようになれば空ロール巻き取りモータ25
の作動及び電磁バルブV2 の励磁は不要となる。巻き取
りモータ25の作動停止及び電磁バルブV2 の消磁は空
ロール8Bに対する織布切断端部W2 の巻付完了後に行
われる。この巻付完了時は空ロール8Bの回転速度が製
織時の回転速度に低下した時、即ち織布張力が製織時の
張力となったときであり、この張力検出は歯車8dに対
する近接スイッチ93の検出作用によって把握される。
【0078】従って、歯車8dという凹凸繰り返し列を
近接スイッチ93の検出対象領域とすることによって織
布巻き取り位置S1 上における空ロール8Bの有無検出
及び布張力検出が単一の近接スイッチ93によって遂行
でき、クロスロール交換装置という込み入った機構の設
計自由度の制限が緩和される。
【0079】歯車8dは織機駆動モータ側との作動連結
のためのものであり、歯車8dの歯列が近接スイッチ9
3,94の検出対象領域として利用されているが、近接
スイッチ93,94の検出対象領域となる凹凸繰り返し
列は歯車以外の形状としても設定可能である。
【0080】電磁バルブV1,2 の消磁後、制御コンピ
ュータC1 は搬送車呼出し信号を織機制御コンピュータ
0 を出力すると共に、エリアセンサ44,45を作動
する。エリアセンサ44,45の作動により仮置位置S
1 上の満ロール8Aの存在が把握される。モータ38は
仮置位置S1 上に満ロール8Aが存在する間は作動され
ず、満ロール8Aがクロスロール搬送車によって仮置位
置S2 からクロスロール搬送車側へ移載されるとモータ
38が逆転作動する。この逆転作動により満ロールブラ
ケット30,31が移載位置から収納位置へ回動上昇す
る。満ロールブラケット30,31が収納位置に復帰す
ると、リミットスイッチLs2 がONし、モータ38の
作動が停止すると共に、エリアセンサ44,45も作動
停止する。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、クロスロ
ール軸上の凹凸繰り返し列を近接スイッチの検出対象領
域とすると共に、織布巻き取り位置あるいは仮置位置と
いうクロスロール支持位置上をクロスロールを回転し得
るようにしたので、単一の近接スイッチでクロスロール
支持位置上のクロスロールの有無検出及び布張力検出を
共に遂行することができ、検出器の個数を減らしてクロ
スロール交換装置の設計自由度の制限を緩和し得るとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を表すクロスロール交換装
置全体の斜視図である。
【図2】 右サイドフレーム側を内側から見た側断面図
である。
【図3】 左サイドフレーム側を内側から見た側断面図
である。
【図4】 図2に対応する平面図である。
【図5】 収納位置にある満ロールブラッケト先端部の
背面図である。
【図6】 仮置位置を表す拡大側断面図である。
【図7】 織布巻き取り位置を表す拡大側断面図であ
る。
【図8】 右サイドフレーム側の満ロールブラケットが
移載位置へ回動した状態を示す側断面図である。
【図9】 左サイドフレーム側の満ロールブラケットが
移載位置へ回動した状態を示す側断面図である。
【図10】 満ロール排出手段の拡大側面図である。
【図11】 満ロールを蹴り出した状態を示す拡大側面
図である。
【図12】 満ロールブラケットが移載位置にある時の
円板カムと補助カムとの位置関係を示す拡大側面図であ
る。
【図13】 空ロールが織布巻き取り位置ヘ押し込み装
着された状態を示す側面図である。
【図14】 カッターレバーが切断位置にある時の満ロ
ールとカッター機構との位置関係を示す拡大側面図であ
る。
【図15】 織布切断が完了した状態を示す平面図であ
る。
【図16】 織布切断端部が空ロールに巻き掛けられた
状態を示す拡大側断面図である。
【図17】 ラチェットホイールと爪部材との係合が解
除された状態を示す拡大側面図である。
【図18】 クロスガイドバーが空クロスロールに当接
した状態を示す拡大側断面図である。
【図19】 カッターレバーが待機位置へ回動復帰した
状態を示す側断面図である。
【図20】 クロスロール交換を遂行するための制御ブ
ロック図である。
【図21】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図22】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図23】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図24】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図25】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図26】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図27】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【図28】 クロスロール交換制御プログラムを表すフ
ローチャートである。
【符号の説明】
8A…満ロール、8B…空ロール、9a,10a…織布
巻き取り位置S1 となる軸受け凹部、25…クロスロー
ル回転手段となる空ロール巻き取りモータ25、41,
42…仮置位置S2 となる支持ローラ対、43…クロス
ロール回転手段となる満ロール巻き取りモータ、71…
カッターレバー駆動モータ、72,73…カッターレバ
ー、75…カッター駆動モータ、80…円板カッター、
W…織布、C1 …制御コンピュータ、S1 …織布巻き取
り位置、S2 …仮置位置。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】織機のクロスロール交換装置におけるク
ロスロール検出兼用布張力検出装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、織布巻き取り位置上の
満ロールを仮置位置へ排出移動する満ロール排出移動手
段と、満ロールを排出した後の織布巻き取り位置へ待機
位置上の空ロールを装着するための空ロール装着手段
と、仮置位置上の満ロールから延出する織布を切断する
ための織布切断手段とを備えた織機のクロスロール交換
装置における布張力検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】クロスロール自動交換装置が特開昭61
ー23060号公報に開示されている。この従来装置に
おけるクロスロール自動交換装置は全てクロスロール搬
送車側に設置されており、織機上のクロスロールが巻き
上げ完了状態になるとクロスロール搬送車が呼出しを受
けて織機前方の移載作業位置へ到着する。クロスロール
搬送車が織機前方の移載作業位置へ到着停止すると、ク
ロスロール自動交換装置が一連のクロスロール交換動作
を遂行し、織機上の巻き上げ完了したクロスロール(以
下、満ロールという)が搬送車側へ移載されると共に、
搬送車上の空クロスロール(以下、空ロールという)が
織機側へ移載される。次いでクロスロール自動交換装置
を構成するクロス切断機構が空ロールと満ロールとの間
の織布を切断し、織機側の織布切断端部が空ロールに巻
き付けられると共に、搬送車側の織布切断端部が満ロー
ルに巻き取られる。織布巻き取り位置上に移載された空
ロールは織機駆動モータに作動連結し、空ロールに対す
る織布切断端部の巻き付けはエア噴射によって行われ
る。エア噴射によって織布切断端部を巻き付けられた空
ロールは織布巻き取りを開始する。従って、織機を停止
することなくクロスロール交換が可能である。
【0003】特開昭61ー23060号公報に開示され
るようなクロスロール搬送車の使用は1台で多数台の織
機におけるクロスロール自動交換を受け持つことを前提
としており、クロスロール搬送車の使用台数は全織機群
に対して数台という割合である。そのため、クロスロー
ル交換時が来てもクロスロール搬送車がクロスロール交
換を要求する織機に到着するまでに時間が掛かることが
ある。クロスロール搬送車の到着に時間が掛かれば織布
織り上げ長が所定長を大幅に超過するという不具合があ
り、クロスロール搬送車到着が遅れるような場合には織
機を停止せざるを得ない。
【0004】織機側にクロスロール交換装置を設置した
方式が特開平1−97241号公報に開示されている。
この従来装置では一対の巻き取り駆動ローラ上という織
布巻き取り位置の満ロールが押し出しレバーによって押
し出され、ばね力によって垂立状態にある布受けレバー
を押し倒しつつ布受けレバー上に転動移行する。次い
で、空ロールが織布巻き取り位置へ落下装着され、空ロ
ールと満ロールとの間の織布が織布幅方向へ移動するカ
ッターによって切断される。従って、満ロールを布受け
レバー上に仮置きしておくことによって製織を行なうこ
とができ、織機稼働効率が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】織機側に設置したクロ
スロール交換装置のクロスロール交換動作、即ち織布巻
き取り位置上の満ロールを仮置位置へ排出移動すると共
に、織布巻き取り位置へ空ロールを装着し、仮置位置上
の満ロールから延出する織布を切断するという一連の動
作を自動遂行するには織布巻き取り位置及び仮置位置と
いうクロスロール支持位置におけるクロスロールの有無
把握が必要である。又、織布巻き取り位置上の空ロール
に織布切断端部を巻き付け完了したことの把握、さらに
は織布切断を良好に行なう上で必要な布張力の把握が必
要である。
【0006】空ロールのクロスロール軸に作動連結され
る駆動軸上にディスクプレートを止着し、ディスクプレ
ート上に環状に繰り返し配列された凹凸列を近接スイッ
チで検出する織布巻付完了検出手段が特開平2−528
39号公報に開示されている。近接スイッチはディスク
プレートの回転速度に応じた周波数信号を出力し、この
周波数の減少によって空ロールへの織布巻付完了が把握
される。織布を巻き付けるための空ロールの回転は織機
駆動モータからの回転駆動力によって行われており、こ
の駆動系の途中にはトルクリミッタが介在されている。
トルクリミッタは製織時の巻き取り張力を一定に保つた
めのものであり、織布を巻付けられていない空ロールは
製織時よりも速く回転する。織布巻付が完了すると布張
力が一定値まで上がる。即ち、空ロールに対する織布巻
付完了の把握は布張力の把握を意味する。
【0007】ディスクプレートはクロスロール軸に取り
付けられていないため、織布巻き取り位置における空ロ
ールの有無を把握するには別の検出器がいるが、検出器
の増加はクロスロール交換装置という込み入った機構の
設計自由度に制限を課すことになる。
【0008】本発明は、織機稼働効率の上で有利なよう
に織機側に設置されたクロスロール交換装置における織
布巻き取り位置あるいは仮置位置というクロスロール支
持位置上のクロスロール有無及び布張力を単一の検出器
で把握し得るクロスロール検出兼用布張力検出装置を提
供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】そのために本発明では、
クロスロール軸に凹凸繰り返し列を周方向に配列し、織
布巻き取り位置あるいは仮置位置というクロスロール支
持位置の近傍に近接スイッチを配設すると共に、クロス
ロール支持位置上に支持されたクロスロールの凹凸繰り
返し列上に近接スイッチの検出対象領域を設定し、クロ
スロール支持位置上のクロスロールを回転するクロスロ
ール回転手段を組み込んだ。
【0010】
【作用】例えば満ロールが織布巻き取り位置から仮置位
置に排出移動されると、仮置位置近傍の近接スイッチが
満ロールの凹凸繰り返し列を検出し、満ロール有が把握
される。満ロールを排出した後の織布巻き取り位置には
空ロールが装着される。織布巻き取り位置近傍の近接ス
イッチは空ロールの凹凸繰り返し列を検出し、空ロール
有が把握される。クロスロール回転手段によって仮置位
置上の満ロールを織布巻き取り方向に回転すれば満ロー
ルから延出する織布に張力が付与され、仮置位置近傍の
近接スイッチから出力される信号周波数の減少によって
布張力付与が把握される。クロスロール回転手段によっ
て織布巻き取り位置上の空ロールを織布巻き取り方向に
回転すれば空ロールに巻付けられる織布に張力が付与さ
れ、織布巻き取り位置近傍の近接スイッチから出力され
る信号周波数の減少によって布張力付与が把握される。
即ち、空ロールに対する織布切断端部の巻付完了が把握
される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図1〜
図11に基づいて説明する。まず、クロスロール交換装
置の全体構成及び作用を説明する。
【0012】図1に示すように織布Wは左右のサイドフ
レーム1,2間に架設支持されたブレストビーム3、サ
ーフェスローラ4、プレスローラ5及びクロスガイドバ
ー7を経由してクロスロール8に巻き取られる。
【0013】図2及び図3に示すようにクロスロール8
は小径軸8aを介して左右両サイドフレーム1,2内面
上の両支持座9,10上の軸受け凹部9a,10a間に
回動可能に架設支持されている。即ち、軸受凹部9a,
10aは織布巻き取り位置S 1 となり、支持アーム1
1,12間のクロスガイドバー7が織布巻き取り位置S
1 上のクロスロール8の増径に伴って軸11a,12a
を中心に徐々に回動上昇する。
【0014】図2に示すように軸11a上の扇形状のラ
チェットホイール13もクロスガイドバー7と一体的に
回動し、軸15に支持された爪部材14とラチェットホ
イール13との板ばね17の押接作用による噛合作用が
クロスロール8のない場合にもクロスガイドバー7を回
動上昇位置に保持する。ラチェットホイール13と爪部
材14との噛合状態はエアシリンダ18の駆動ロッド1
8aの突出によって解除される。
【0015】クロスロール8には歯車8dが刻設されて
おり、クロスロール8が織布巻き取り位置S1 に装着さ
れた状態ではアイドルギヤ6と歯車8dとが噛合する。
アイドルギヤ6は駆動歯車19及びその軸19aを介し
て軸19a上のスプロケットホイール20に連結されて
いる。織機駆動モータの回転駆動力は、サーフェスロー
ラ4、トルクリミッタ86、チェーン20a、押圧ばね
22により接合された駆動クラッチ板20bと被動クラ
ッチ板21との噛合連結部、及び駆動歯車19を介して
アイドルギヤ6に伝達し、この伝達作用によってクロス
ロール8が織布巻き取り方向へ回転する。
【0016】図2及び図4に示すように右サイドフレー
ム1の内側には小径歯車23がアイドルギヤ6に噛合す
るように配設されている。小径歯車23の直上にはトル
クモータ型の空ロール巻き取りモータ25が設置されて
おり、その駆動歯車25aに噛合する大径歯車24には
駆動クラッチ板24aが止着されている。駆動クラッチ
板24aには被動クラッチ板26が押圧ばね27のばね
作用によって押接しており、空ロール巻き取りモータ2
5の駆動力が両クラッチ板24a,26を介してアイド
ルギヤ6へ伝達される。
【0017】通常の製織時には空ロール巻き取りモータ
25は不作動状態にあり、空ロール巻き取りモータ25
に作動連結されている駆動クラッチ板24aは回転しな
い。織機駆動モータ側に作動連結されている駆動クラッ
チ板20bは回転しており、織布巻き取り位置S1 上の
クロスロール8は織機駆動モータの作動によって回動す
る。
【0018】図2及び図3に示すようにサイドフレーム
1,2間の軸28,29には満ロールブラケット30,
31が止着されている。満ロールブラケット30,31
はリンク35,36及び軸32上の駆動レバー33,3
4に作動連結されている。モータ38がその駆動ウォー
ム38aを介して軸32上のウォームホイール37に作
動連結しており、モータ38の作動によって満ロールブ
ラケット30,31が軸28,29を中心に回動する。
【0019】図10に示すように織機制御コンピュータ
0 は機台回転角度検出用のロータリエンコーダ95か
ら出力される機台1回転毎の原点信号をカウントし、こ
のカウント数が所定数に達するとクロスロール交換信号
を制御コンピュータC1 に出力する。制御コンピュータ
1 はクロスロール交換信号の入力に応答してモータ3
8を正転作動し、満ロールブラケット30,31が下動
する。満ロールブラケット30,31先端の投光器44
及び受光器45はエリアセンサを構成し、制御コンピュ
ータC1 はエリアセンサ44,45が両ブラケット3
0,31間に障害物を検出している間は警報装置96を
作動すると共に、満ロールブラケット30,31の下動
を停止する。満ロールブラケット30,31の回動位置
は、ウォームホイール37との接離による一対のリミッ
トスイッチLs1,Ls2 のONーOFFによって図2及
び図3に示す収納位置と図5に示す移載位置との間に規
制される。満ロールブラケット30,31と移載位置で
は支え脚39,40の接地によって支持される。
【0020】織布巻き取り位置S1 上のクロスロール8
は移載位置にある満ロールブラケット30,31へ転動
移行可能である。クロスロール8の小径軸8aは満ロー
ルブラケット30,31先端の仮置凹部30c,31c
に嵌まり込み、仮置凹部30c,31cの前後に取り付
けられた支持ローラ対41,42によって回転可能に支
持される。即ち、仮置凹部30c,31cは仮置位置S
2 となる。
【0021】図2に示すように満ロールブラケット30
の外側面にはトルクモータ型の満ロール巻き取りモータ
43が取付られている。クロスロールが仮置凹部30
c,31cに仮り置かれた状態では歯車8dが満ロール
巻き取りモータ43の駆動ローラ43aの周面に接し、
駆動ローラ43aの回転駆動力はその周面のゴム43a
1 と歯車8dとの摩擦接触を介して仮置位置S2 上のク
ロスロールに伝達する。
【0022】図2及び図3に示すように軸28,29の
直上にはクロスロールストッパ46,47が支軸48,
49によって回動可能に支持されている。クロスロール
ストッパ46,47は織布巻き取り位置S1 上のクロス
ロール8の小径軸8aに常には当接して織布巻き取り位
置S1 からのクロスロール離脱を阻止する。
【0023】軸28には一対の円板カム50,51が並
列止着しており、各円板カム50,51には補助カム5
2,53が回動可能に支持されている。支持座9の直下
には蹴り出し部材58が軸ピン59によって回動可能に
支持されている。
【0024】円板カム50,51、補助カム52,5
3、及び蹴り出し部材58と同様の円板カム60,6
1、補助カム62,63、及び蹴り出し部材66が左サ
イドフレーム2側にも配設されている。
【0025】満ロールブラット30,31の回動下降と
ともに円板カム50,51,60,61も一体的に回動
し、補助カム52,62が復帰ばね67,68に抗して
クロスロールストッパ46,47を回動する。この回動
により織布巻き取り位置S1 の満ロール8Aがクロスロ
ールストッパ46,47の排出阻止作用から解放され
る。又、補助カム53,63が蹴り出し部材58,66
を回動し、蹴り出し部材58,66が満ロール8Aを織
布巻き取り位置S1 から満ロールブラケット30,31
側へ押し出す。即ち、満ロール排出移動手段が満ロール
ブラケット30,31、円板カム51,61、補助カム
53,63、蹴り出し部材58,66及びモータ38か
ら構成されている。
【0026】満ロールブラケット30,31側へ押し出
された満ロール8Aの小径軸8aは仮置凹部30c,3
1cに嵌まり込み、支持ローラ対41,42によって支
持される。仮置位置S2 に達した満ロール8Aの歯車8
dは満ロールブラケット30先端の近接スイッチ94に
よって検出され、近接スイッチ94は満ロール8Aの回
転速度に応じたパルス信号を出力する。制御コンピュー
タC1 はこのパルス信号に応答して満ロール巻き取りモ
ータ43の逆転作動を停止すると共に、織布巻き取り位
置S1 近傍に設置された近接スイッチ93を作動し、さ
らに空ロール巻き取りモータ25を作動する。
【0027】空ロール巻き取りモータ25の作動による
アイドルギヤ6の回転速度は織機駆動モータの作動によ
るアイドルギヤ6の回転速度を上回るように設定してあ
る。従って、アイドルギヤ6は空ロール巻き取りモータ
25の作動によって回転し、クラッチ板20b,21間
の作動連結は実質的に解除される。即ち、クラッチ板2
0b,21間では相対回動が生じる軸32の後方には軸
69が並設されており、その左端部には扇形状のウォー
ムホイール70が止着されている。軸69にはカッター
レバー72,73が止着されており、カッターレバー7
2,73間に架設支持された支持バー74上の円板カッ
ター80がカッター駆動モータ75の作動によって支持
バー74上を走行する。
【0028】ウォームホイール70の直上にはモータ7
1が配設されており、その駆動ウォーム71aがウォー
ムホイール70に噛合されている。モータ71はウォー
ムホイール70と一対のリミットスイッチLs3 ,Ls
4との当接によってON−OFF制御を受け、カッター
レバー72,73の回動位置が規制される。
【0029】空ロール巻き取りモータ25の作動後、モ
ータ71が正転作動し、カッターレバー72,73が待
機位置から回動上昇する。軸28,29上に相対回動可
能に支持された支持アーム82,83と軸69とはロッ
ド84,85を介して作動連結しており、支持アーム8
2,83の上端部間には空ロール8Bが架設載置されて
いる。カッターレバー72,73が図2及び図3の状態
から回動すると、支持アーム82,83が後方へ傾動
し、空ロール8Bが図示しないガイドに沿って待機位置
から織布巻き取り位置S1 に向けて落下する。この落下
する空ロール8Bは小径軸8aを介して補助ガイド8
7,88と補助ガイド板91,92との間を案内され、
空ロール8Bは織布巻き取り位置S1 の直前のクロスロ
ールストッパ46,47上に一旦停止支持される。
【0030】補助ガイド板87,88には押し込み部材
89,90が止着されており、カッターレバー72,7
3が切断位置まで回動上昇すると、空ロール8Bの小径
軸8aが押し込み部材89,90によって軸受け凹部9
a,10aへ嵌入される。即ち、空ロール装着手段が支
持アーム82,83、補助ガイド87,88、押し込み
部材89,90、補助ガイド板91,92及びモータ7
1から構成されている。
【0031】空ロール8Bが織布巻き取り位置S1 に押
し込み配置されると、歯車8dがアイドルギヤ6に噛合
する。アイドルギヤ6は空ロール巻き取りモータ25の
作動によって回転しており、歯車8d,25aの噛合は
円滑に行われる。近接スイッチ93は織布巻き取り位置
1 上のクロスロールの歯車8dを検出し、歯車8dの
回転速度に応じた周波数のパルス信号を出力する。
【0032】カッターレバー72,73が図7に示す切
断位置に回動配置された状態では、カッターレバー7
2,73間の布挿入バー97の先鋭端が押圧ばね97
a,97bのばね作用によって織布Wを介して空ロール
8Bの周面に押接される。
【0033】空ロール8Bは、織布巻き取り位置S1
装着されると空ロール巻き取りモータ25によって織布
巻き取り方向へ回転し、近接スイッチ93が空ロール8
Bの回転速度に応じたパルス信号を出力する。制御コン
ピュータC1 はこのパルス信号に応答して満ロール巻き
取りモータ43を正転作動する。
【0034】図8に示すようにクロスロールの大径軸8
bの周面には布把持溝8eが軸方向に沿って形成されて
おり、図9に示すように空ロール8Bの回転に伴って布
把持溝8eが布挿入バー97と出会い、布挿入バー97
が布把持溝8e内へ嵌まり込む。この嵌まり込み作用に
よって空ロール8Bの回転が阻止されると共に、織布W
が布把持溝8e内へ挿し込まれる。この回転停止によっ
てトルクモータ型の空ロール巻き取りモータ25は回転
駆動しなくなり、織機駆動モータ側の回転駆動力はサー
フェスローラ4と駆動歯車19との間のトルクリミッタ
86で吸収される。
【0035】満ロール巻き取りモータ43の正転作動開
始後、近接スイッチ94が出力する検出パルス数が設定
数に達すると満ロール巻き取りモータ43及び近接スイ
ッチ94の作動が停止し、満ロール8Aはクロスロール
搬送車の到着を待つことになる。
【0036】図4及び図7に示すように支持バー74上
にはパイプ形状の巻き付けノズル81が支持バー74の
長さ全体に渡って配設されており、巻き付けノズル81
の複数の噴射口の噴射方向が円板カッター80の移動領
域と反対側を指向するように設定してある。円板カッタ
ー80は満ロール巻き取りモータ43の正転作動後に支
持バー74上を往復動し、満ロール8Aと空ロール8B
との間の織布Wが切断される。円板カッター80の走行
と共に巻き付けノズル81用の電磁バルブV2 が励磁
し、空ロール8B側の織布切断端部W2 が巻付けノズル
81の噴射によって空ロール8Bの周面に巻き掛けられ
る。織布切断端部W2 が空ロール8Bに巻き掛けられた
後、エアシリンダ18用の電磁バルブV1 の励磁による
エアシリンダ18の伸長動作によって爪部材14とラチ
エットホイール13との噛合状態が解除されるが、クロ
スガイドバー7は板ばね17の押接作用によって噛合解
除前の位置に保持される。
【0037】この状態のもとにカッターレバー72,7
3が回動下降する。カッターレバー72,73の回動下
降により布挿入バー97が布把持溝8eから離脱し、織
布巻き取り位置S1 上の空ロール8Bが空ロール巻き取
りモータ25の作動によって織布巻き取り方向へ回転す
る。図9に示すように空ロール8Bの回転によって織布
切断端部W2 が空ロール8Bに巻き取られてゆき、クロ
スガイドバー7が板ばね17のばね作用に抗して回動下
降する。
【0038】空ロール巻き取りモータ25の作動による
空ロール8Bの回転に伴って近接スイッチ93が空ロー
ル8Bの回転速度に応じたパルス信号を出力する。この
パルス信号の周波数が設定数以下になると、空ロール巻
き取りモータ25の作動が停止する。パルス周波数が設
定数になった時にはクロスガイドバー7が空ロール8B
の周面に接した時であり、これ以後の織布巻き取り張力
はトルクリミッタ86で設定される張力程度まで上昇す
る。このような張力上昇によって空ロール8Bの回転ト
ルクが増加し、空ロール巻き取りモータ25は回転しな
くなり、空ロール8Bは織機駆動モータ側の回転駆動力
によって回転される。
【0039】以上で満ロール8Aと空ロール8Bとの交
換は実質的に完了する。クロスロール搬送車の到着及び
移載動作によって満ロール8Aが仮置位置S2 からクロ
スロール搬送車側へ移載されるとモータ38が逆転作動
し、満ロールブラケット30,31が移載位置から収納
位置へ回動上昇する。満ロールブラケット30,31が
収納位置に復帰すると、モータ38の作動が停止すると
共に、エリアセンサ44,45も作動停止する。
【0040】次に、本発明の要旨に直接関係する装置の
構成及び作用を詳細に説明する。図5に示すように右サ
イドフレーム1側の支持座9には近接スイッチ93が取
付けられている。近接スイッチ93は織布巻き取り位置
1 上のクロスロールの歯車8dの歯先のみを検出し、
歯車8dの回転速度に応じた周波数のパルス信号を出力
する。
【0041】図2に示すように満ロールブラケット30
の先端部にも近接スイッチ94が取付られており、仮置
位置S2 上のクロスロールの歯車8dの歯先のみを検出
し、歯車8dの回転速度に応じた周波数のパルス信号を
出力する。
【0042】近接スイッチ93,94から出力される信
号は図11に示すように制御コンピュータC1 に出力さ
れる。制御コンピュータC1 は近接スイッチ93,94
からの信号に応答して空ロール巻き取りモータ25及び
満ロール巻き取りモータ43の作動を制御する。
【0043】満ロール8Aが仮置位置S2 に達すると、
近接スイッチ94が歯車8dを検出し、満ロール8Aの
回転速度に応じたパルス信号を出力する。万一、満ロー
ル8Aが仮置位置S2 に達しないような事態が生じた場
合には制御コンピュータC1 は製織停止信号を織機制御
コンピュータC0 に出力すると共に、満ロール巻き取り
モータ43の作動を停止し、警報装置96を作動する。
【0044】制御コンピュータC1 は近接スイッチ94
からのパルス信号入力があった場合には満ロール巻き取
りモータ43の逆転作動を停止すると共に、近接スイッ
チ93を作動し、さらに空ロール巻き取りモータ25を
作動する。即ち、満ロール8Aが仮置位置S2 に存在し
ない限り満ロール巻き取りモータ43の逆転作動停止及
び空ロール巻き取りモータ25の作動が遂行されること
はない。
【0045】モータ71の正転作動は空ロール巻き取り
モータ25の作動の後に行われるようになっており、満
ロール8Aが仮置位置S2 上に存在しない限り空ロール
巻き取りモータ25の作動は行われない。従って、満ロ
ール8Aが仮置位置S2 上に存在しない限りモータ71
が正転作動されることはなく、空ロール8Bが待機位置
から落下することはない。即ち、仮置位置S2 上におけ
る満ロール8Aの存在状態が空ロール装着手段の装着動
作を許容するようになっており、仮置位置S2 上の満ロ
ール8Aの存在は歯車8dに対する近接スイッチ94の
検出作用によって把握される。
【0046】空ロール8Bが織布巻き取り位置S1 に装
着されると、空ロール巻き取りモータ25によって織布
巻き取り方向へ回転し、近接スイッチ93が空ロール8
Bの回転速度に応じたパルス信号を出力する。制御コン
ピュータC1 はこのパルス信号に応答して満ロール巻き
取りモータ43を正転作動する。即ち、空ロール8Bが
織布巻き取り位置S1 に存在しない限り満ロール巻き取
りモータ43の正転作動が遂行されることはない。
【0047】満ロール巻き取りモータ43の正転作動に
よる満ロール8Aの回転速度に応じたパルス信号が近接
スイッチ94から出力される。このパルス周波数f1
設定数F1 以下となると、カッター駆動モータ75が正
転作動し、円板カッター80が右サイドフレーム1側か
ら左サイドフレーム2側へ向けて走行開始する。これと
同時に電磁バルブV1 が励磁され、巻き付けノズル81
が噴射開始する。
【0048】設定数F1 は空ロール8Bと満ロール8A
との間の織布Wの張力を把握するための目安であり、こ
の値は織布Wを切断するのに適した布張力になった時の
トルクモータ型の満ロール巻き取りモータ43の回転数
に対応したパルス周波数である。織布Wの張力が高くな
ると満ロール巻き取りモータ43の回転速度が低下して
行く。従って、パルス周波数f1 が設定数F1 以下とな
った時には織布Wの張力が円板カッター80によって切
断するのに適した張力となっており、円板カッター80
は適切な張力状態にある織布Wを円滑に切断してゆく。
【0049】満ロール8Aが仮置位置S2 に嵌まり込む
際には駆動ローラ43aが織布巻き取り方向とは逆方向
に回転しており、仮置位置S2 に仮置かれた満ロール8
Aは満ロール巻き取りモータ43が作動停止するまで織
布巻き取り方向とは逆方向へ回転する。そのため、満ロ
ール8Aから延出する織布Wは弛み状態となる。仮に満
ロール巻き取りモータ43を逆転作動させない場合にも
織機の稼働継続によって織布Wがサーフェスローラ4と
プレスローラ5との協働による引き取り作用によって満
ロール8A側へ送りこまれており、満ロール8Aから延
出する織布Wは弛み状態となる。このような織布緩み状
態では円板カッター80による織布切断は不可能であ
る。
【0050】しかしながら、満ロール巻き取りモータ4
3を正転作動することによってこの弛みは取り除かれ、
満ロール8Aから延出する織布Wには適正な張力が付与
される。従って、織機を稼働継続した状態で織機側に設
置されたクロスロール交換装置の織布切断動作を遂行す
ることができ、織機稼働効率が従来よりも向上する。
【0051】仮置位置S2 上の満ロール8Aから延出す
る織布Wに対する張力付与のための満ロール巻き取りモ
ータ43の正転作動は空ロール8Bが織布巻き取り位置
1 に存在しない限り遂行されない。即ち、織布巻き取
り位置S1 上における空ロール8Bの存在が張力付与動
作を許容するようになっており、織布巻き取り位置S 1
上の空ロール8Bの存在は歯車8dに対する近接スイッ
チ93の検出作用によって把握される。
【0052】カッター駆動モータ75の正転作動は満ロ
ール巻き取りモータ43の正転作動の後に行われるよう
になっており、満ロール巻き取りモータ43の正転作動
による織布Wに対する付与張力が適正張力に達しない限
りカッター駆動モータ75の正転作動が遂行されること
はなく、円板カッター80が待機位置から走行開始する
ことはない。即ち、満ロール巻き取りモータ43の正転
作動による適正張力付与状態が織布切断手段の切断動作
を許容するようになっており、適正張力付与状態は歯車
8dに対する近接スイッチ94の検出作用によって把握
される。
【0053】従って、歯車8dの歯列という凹凸繰り返
し列を近接スイッチ94の検出対象領域とすることによ
って仮置位置S2 上における満ロール8Aの有無検出及
び布張力検出が単一の近接スイッチ94によって遂行で
き、クロスロール交換装置という込み入った機構の設計
自由度の制限が緩和される。
【0054】満ロール巻き取りモータ43の正転作動開
始後、近接スイッチ94が出力する検出パルス数nが設
定数Nに達すると満ロール巻き取りモータ43及び近接
スイッチ94の作動が停止する。図9に示すように円板
カッター80によって切断された織布Wの満ロール8A
側の織布切断端部W1 は満ロール8Aの周面から垂れ下
がるが、検出パルス数nが設定数Nに達するまで満ロー
ル8Aを回し続けることによって織布切断端部W1 は満
ロール8Aの周面に巻き取られ、織布切断端部W1 の垂
れ下がり状態が無くなる。満ロール8Aはこの状態でク
ロスロール搬送車の到着を待つことになる。
【0055】電磁バルブV2 の励磁後、モータ71が逆
転作動し、カッターレバー72,73が回動下降する。
図10に示すようにカッターレバー72,73の回動下
降により布挿入バー97が布把持溝8eから離脱し、織
布巻き取り位置S1 上の空ロール8Bが空ロール巻き取
りモータ25の作動によって織布巻き取り方向へ回転す
る。空ロール8Bの回転によって織布切断端部W2 が空
ロール8Bに巻き取られていく。この巻き取り張力によ
ってクロスガイドバー7が板ばね17のばね作用に抗し
て回動下降する。即ち、空ロール8Bに対する織布切断
端部W2 の巻付けが完了する。
【0056】空ロール巻き取りモータ25の作動による
空ロール8Bの回転に伴って近接スイッチ93が空ロー
ル8Bの回転速度に応じたパルス信号を出力する。この
パルス信号の周波数f2 が設定数F2 以下になると、空
ロール巻き取りモータ25の作動が停止する。パルス周
波数f1 が設定数F2 になった時にはクロスガイドバー
7が空ロール8Bの周面に接した時であり、これ以後の
織布巻き取り張力はトルクリミッタ86で設定される張
力程度まで上昇する。このような張力上昇によって空ロ
ール8Bの回転トルクが増加し、空ロール巻き取りモー
タ25は回転しなくなり、空ロール8Bは織機駆動モー
タ側の回転駆動力によって回転される。
【0057】空ロール8Bの回転が織機駆動モータによ
って行われるようになれば空ロール巻き取りモータ25
の作動及び電磁バルブV2 の励磁は不要となる。巻き取
りモータ25の作動停止及び電磁バルブV2 の消磁は空
ロール8Bに対する織布切断端部W2 の巻付完了後に行
われる。この巻付完了時は空ロール8Bの回転速度が製
織時の回転速度に低下した時、即ち織布張力が製織時の
張力となったときであり、この張力検出は歯車8dに対
する近接スイッチ93の検出作用によって把握される。
【0058】従って、歯車8dという凹凸繰り返し列を
近接スイッチ93の検出対象領域とすることによって織
布巻き取り位置S1 上における空ロール8Bの有無検出
及び布張力検出が単一の近接スイッチ93によって遂行
でき、クロスロール交換装置という込み入った機構の設
計自由度の制限が緩和される。
【0059】歯車8dは織機駆動モータ側との作動連結
のためのものであり、歯車8dの歯列が近接スイッチ9
3,94の検出対象領域として利用されているが、近接
スイッチ93,94の検出対象領域となる凹凸繰り返し
列は歯車以外の形状としても設定可能である。
【0060】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、クロスロ
ール軸上の凹凸繰り返し列を近接スイッチの検出対象領
域とすると共に、織布巻き取り位置あるいは仮置位置と
いうクロスロール支持位置上をクロスロールを回転し得
るようにしたので、単一の近接スイッチでクロスロール
支持位置上のクロスロールの有無検出及び布張力検出を
共に遂行することができ、検出器の個数を減らしてクロ
スロール交換装置の設計自由度の制限を緩和し得るとい
う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を表すクロスロール交換装
置全体の斜視図である。
【図2】 右サイドフレーム側を内側から見た側断面図
である。
【図3】 左サイドフレーム側を内側から見た側断面図
である。
【図4】 図2に対応する平面図である。
【図5】 織布巻き取り位置を表す拡大側断面図であ
る。
【図6】 右サイドフレーム側の満ロールブラケットが
移載位置へ回動した状態を示す側断面図である。
【図7】 空ロールが織布巻き取り位置ヘ押し込み装着
された状態を示す側面図である。
【図8】 カッターレバーが切断位置にある時の満ロー
ルとカッター機構との位置関係を示す拡大側面図であ
る。
【図9】 織布切断端部が空ロールに巻き掛けられた状
態を示す拡大側断面図である。
【図10】 クロスガイドバーが空クロスロールに当接
した状態を示す拡大側断面図である。
【図11】 クロスロール交換を遂行するための制御ブ
ロック図である。
【符号の説明】 8A…満ロール、8B…空ロール、9a,10a…織布
巻き取り位置S1 となる軸受け凹部、25…クロスロー
ル回転手段となる空ロール巻き取りモータ25、41,
42…仮置位置S2 となる支持ローラ対、43…クロス
ロール回転手段となる満ロール巻き取りモータ、71…
カッターレバー駆動モータ、72,73…カッターレバ
ー、75…カッター駆動モータ、80…円板カッター、
W…織布、C1 …制御コンピュータ、S1 …織布巻き取
り位置、S2 …仮置位置。
【手続補正書】
【提出日】平成4年3月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図5】
【図3】
【図4】
【図8】
【図6】
【図7】
【図9】
【図10】
【図11】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】織布巻き取り位置上の満ロールを仮置位置
    へ排出移動する満ロール排出移動手段と、満ロールを排
    出した後の織布巻き取り位置へ待機位置上の空ロールを
    装着するための空ロール装着手段と、仮置位置上の満ロ
    ールから延出する織布を切断するための織布切断手段と
    を備えた織機のクロスロール交換装置において、 クロスロール軸に凹凸繰り返し列を周方向に配列し、織
    布巻き取り位置あるいは仮置位置というクロスロール支
    持位置の近傍に近接スイッチを配設すると共に、クロス
    ロール支持位置上に支持されたクロスロールの凹凸繰り
    返し列上に近接スイッチの検出対象領域を設定し、クロ
    スロール支持位置上のクロスロールを回転するクロスロ
    ール回転手段を組み込んだ織機のクロスロール交換装置
    におけるクロスロール検出兼用布張力検出装置。
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