JPH05257223A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05257223A
JPH05257223A JP5524092A JP5524092A JPH05257223A JP H05257223 A JPH05257223 A JP H05257223A JP 5524092 A JP5524092 A JP 5524092A JP 5524092 A JP5524092 A JP 5524092A JP H05257223 A JPH05257223 A JP H05257223A
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JP
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silver
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Application number
JP5524092A
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English (en)
Inventor
Yuji Aritomi
勇治 有冨
Takeshi Sanpei
武司 三瓶
Mariko Kato
真理子 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Publication of JPH05257223A publication Critical patent/JPH05257223A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 支持体上の少なくとも一方の側に少なくとも
一層のハロゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤が粒子形成終
了までにハロゲン化銀1モル当たり10-3〜10-10モルの
イリジウム塩を含有するハロゲン化銀写真感光材料にお
いて、該乳剤層及び/又はその隣接層中にヒドラジン誘
導体と下記一般式〔1〕から選ばれる少なくとも1種の
抑制剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料により達成。 【化25】 【効果】 超硬調であって、しかも網点画像中に発生す
る黒ポツの発生が抑制され、かつ感度低下の少ないハロ
ゲン化銀写真感光材料の提供。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料に関し、詳しくは硬調で、しかも黒ポツの発生が少な
いハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【発明の背景】写真製版工程には連続調の原稿を網点画
像に変換する工程が含まれる。この工程には超硬調の画
像再現をなし得る写真技術として伝染現像による技術が
用いられてきた。
【0003】伝染現像に用いられるリス型ハロゲン化銀
写真感光材料は、例えば平均粒径が約0.2μmで粒子分布
が狭く粒子の形も整っていて、かつ塩化銀の含有率の高
い(少なくとも50モル%以上)塩臭化銀乳剤よりなり、
必要に応じて粒子生成時に水溶性イリジウムあるいはロ
ジウムが添加される。このようなリス型ハロゲン化銀写
真感光材料を亜硫酸イオン濃度が低いアルカリ性ハイド
ロキノン現像液、いわゆるリス型現像液で処理すること
により、高いコントラスト、高鮮鋭度、高解像力の画像
を得ることができる。
【0004】しかしながら、これらのリス型現像液は空
気酸化を受け易く保恒性が極めて悪いため、連続使用の
際において現像品質を一定に保つことが難しい。
【0005】上記のリス現像液を使わず、迅速にかつ高
コントラストの画像を得る方法が知られている。例えば
特開昭56-106244号等に開示されているように、ハロゲ
ン化銀写真感光材料中にヒドラジン誘導体を含有せしめ
る方法である。これらの方法によれば保恒性が良好で迅
速処理によっても高いコントラストな画像を得ることが
できる。
【0006】しかしながら、このような超硬調なハロゲ
ン化銀写真感光材料の場合、経時によって軟調化や、現
像処理後の未露光部に発生する砂状のカブリ、いわゆる
黒ポツが劣化するという問題があり、粒子晶癖、抑制
剤、分光増感剤等の面から種々検討されてきたが、未だ
満足すべき解決に至っていないのが現状である。
【0007】
【発明の目的】上記のような問題に対し、本発明の目的
は超硬調であって、しかも網点画像中に発生する黒ポツ
の発生が抑制され、かつ感度低下の少ないハロゲン化銀
写真感光材料を提供することにある。
【0008】
【発明の構成】本発明の上記目的は、支持体上の少なく
とも一方の側に少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を
有し、該乳剤が粒子形成終了までにハロゲン化銀1モル
当たり10-3〜10-10モルのイリジウム塩を含有するハロ
ゲン化銀写真感光材料において、該乳剤層及び/又はそ
の隣接層中にヒドラジン誘導体と下記一般式〔1〕から
選ばれる少なくとも1種の抑制剤を含有することを特徴
とするハロゲン化銀写真感光材料により達成される。
【0009】
【化2】
【0010】以下、本発明について具体的に説明する。
【0011】前記一般式〔1〕で表される化合物につい
て説明する。
【0012】前記一般式〔1〕において、Rで示される
低級アルキル基は直鎖でも分岐でもよく、炭素数は1〜
8であり例えばメチル基、エチル基、iso−プロピル
基、ブチル基等が挙げられる。Rで示される基は、ニト
ロ基が好ましい。
【0013】一般式〔1〕で示される化合物の具体的な
代表例を下記に挙げる。
【0014】 (1−1) 5−ニトロインダゾール (1−2) 6−ニトロインダゾール (1−3) 5−メチルインダゾール (1−4) 6−メチルインダゾール (1−5) インダゾール (1−6) 5−クロロインダゾール (1−7) 5−メチルベンツイミダゾール (1−8) 5−エチルベンツイミダゾール (1−9) 5−ニトロベンツイミダゾール (1−10) 6−ニトロベンツイミダゾール (1−11) 5−クロロベンツイミダゾール (1−12) ベンツイミダゾール 一般式〔1〕で示される化合物はハロゲン化銀1モル当
り1×10-6〜1×10-1モルの範囲の添加量で用いられ、
特に好ましくは1×10-4〜5×10-2の範囲である。この
化合物の添加方法は、水または水と任意に混和可能なメ
タノール、エタノール等の有機溶媒に溶解した後、構成
要素に含有せしめればよい。
【0015】本発明に用いられるヒドラジン誘導体とし
ては下記一般式〔H〕で表される化合物であることが好
ましい。
【0016】
【化3】
【0017】本発明においてはこれらのうち更に下記一
般式〔H−a〕、〔H−b〕、〔H−c〕又は〔H−
d〕で表される化合物が好ましい。
【0018】
【化4】
【0019】上記一般式〔H−a〕中、R3およびR4
それぞれ水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、ブチル基、ドデシル基、
2-ヒドロキシプロピル基、2-シアノエチル基、2-クロロ
エチル基)、置換もしくは無置換のフェニル基、ナフチ
ル基、シクロヘキシル基、ピリジル基、ピロリジル基
(例えばフェニル基、p-メチルフェニル基、ナフチル
基、α-ヒドロキシナフチル基、シクロヘキシル基、p-
メチルシクロヘキシル基、ピリジル基、4-プロピル-2-
ピリジル基、ピロリジル基、4-メチル-2-ピロリジル
基)などを表し、R5は水素原子、置換もしくは無置換
のベンジル基、アルコキシ基またはアルキル基(例えば
ベンジル基、p-メチルベンジル基、メトキシ基、エトキ
シ基、エチル基、ブチル基)を表し、R6およびR7はそ
れぞれ2価の芳香族基(例えばフェニレン基またはナフ
チレン基)を表し、Yはイオウ原子または酸素原子を表
し、Lは2価の結合基(例えば−SO2CH2CH2NH−、−SO2
NH−、−OCH2SO2NH−、−O−、−CH=N−)を表し、R8
は−NR′R″または−OR9を表し、R′、R″およびR9
はそれぞれ水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基
(例えばメチル基、エチル基、ドデシル基)、フェニル
基(例えばフェニル基、p-メチルフェニル基、p-メトキ
シフェニル基)、ナフチル基(例えばα-ナフチル基、
β-ナフチル基)または複素環基(例えばピリジン、チ
オフェン、フランの様な不飽和複素環基またはテトラヒ
ドロフラン、スルホランの様な飽和複素環基)を表し、
R′とR″は窒素原子と共に環(例えばピペリジン、ピ
ペラジン、モルホリン等)を形成しても良い。
【0020】mおよびnはそれぞれ0または1を表す。
8が−OR9を表すときYはイオウ原子を表すことが好ま
しい。
【0021】
【化5】
【0022】式中、R10、R11およびR12はそれぞれ水
素原子、アルキル基(例えばメチル基、エチル基、ブチ
ル基、3-アリールオキシプロピル基)、置換もしくは無
置換のフェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基、ピ
リジル基、ピロリジル基、置換もしくは無置換のアルコ
キシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基)
または置換もしくは無置換のアリールオキシ基(例えば
フェノキシ基、4-メチルフェノキシ基)を表わす。
【0023】本発明においてはR12は水素原子またはア
ルキル基であることが好ましい。
【0024】R13は2価の芳香族基(例えばフェニレン
基、ナフチレン基)を表わし、Zはイオウ原子または酸
素原子を表わす。
【0025】R14は置換もしくは無置換のアルキル基、
アルコキシ基またはアミノ基を表わし、置換基としては
アルコキシ基、シアノ基、アリール基などが挙げられ
る。
【0026】前記ヒドラジン誘導体は公知の方法により
簡単に合成することができるが、例えば特開平2-214850
号、同2-47646号、同2-12237号等の記載に準じて合成す
ることができる。
【0027】上記一般式〔H−a〕,〔H−b〕で表さ
れる代表的な化合物を以下に示す。
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】
【化11】
【0034】
【化12】
【0035】
【化13】
【0036】式中、Aはアリール基、又は、硫黄原子又
は酸素原子を少なくとも一つ含む複素環基を表し、nは
1又は2の整数を表す。n=1の時、R15及びR16はそ
れぞれ水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニ
ル基、アリール基、複素環基、ヒドロキシ基、アルコキ
シ基、アルケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリ
ールオキシ基、又はヘテロ環オキシ基を表し、R15とR
16は窒素原子と共に環を形成してもよい。n=2の時、
15及びR16はそれぞれ水素原子、アルキル基、アルケ
ニル基、アルキニル基、アリール基、飽和又は不飽和複
素環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキ
シ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基、又はヘ
テロ環オキシ基を表す。ただしn=2の時、R15及びR
16のうち少なくとも一方はアルケニル基、アルキニル
基、飽和複素環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アル
ケニルオキシ基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ
基、又はヘテロ環オキシ基を表すものとする。R17はア
ルキニル基又は飽和複素環基を表す。
【0037】一般式〔H−c〕又は〔H−d〕で表され
る化合物には、式中の−NHNH−の少なくともいずれかの
Hが置換基で置換されたものを含む。
【0038】更に詳しく説明すると、Aはアリール基
(例えば、フェニル、ナフチル等)、又は、硫黄原子又
は酸素原子を少なくとも一つ含む複素環基(例えば、チ
オフェン、フラン、ベンゾチオフェン、ピラン、等)を
表す。
【0039】R15及びR16はそれぞれ水素原子、アルキ
ル基(例えば、メチル、エチル、メトキシエチル、シア
ノエチル、ヒドロキシエチル、ベンジル、トリフルオロ
エチル等)、アルケニル基(例えば、アリル、ブテニ
ル、ペンテニル、ペンタジエニル等)、アルキニル基
(例えば、プロパルギル、ブチニル、ペンチニル等)、
アリール基(例えば、フェニル、ナフチル、シアノフェ
ニル、メトキシフェニル等)、複素環基(例えば、ピリ
ジン、チオフェン、フランの様な不飽和複素環基及びテ
トラヒドロフラン、スルホランの様な飽和複素環基)、
ヒドロキシ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エト
キシ、ベンジルオキシ、シアノメトキシ等)、アルケニ
ルオキシ基(例えば、アリルオキシ、ブテニルオキシ
等)、アルキニルオキシ基(例えば、プロパルギルオキ
シ、ブチニルオキシ等)、アリールオキシ基(例えば、
フェノキシ、ナフチルオキシ等)、又はヘテロ環オキシ
基(例えば、ピリジルオキシ、ピリミジルオキシ等)を
表し、n=1の時、R15とR16は窒素原子と共に環(例
えば、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン等)を形成
してもよい。
【0040】ただしn=2の時、R15及びR16のうち少
なくとも一方はアルケニル基、アルキニル基、飽和複素
環基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アルケニルオキシ
基、アルキニルオキシ基、アリールオキシ基又はヘテロ
環オキシ基を表すものとする。
【0041】R17で表されるアルキニル基及び飽和複素
環基の具体例としては、上述したようなものが挙げられ
る。
【0042】Aで表されるアリール基、又は、硫黄原子
又は酸素原子を少なくとも一つ有する複素環基に、種々
の置換基が導入できる。導入できる置換基としては例え
ばハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ
基、アリールオキシ基、アシルオキシ基、アルキルチオ
基、アリールチオ基、スルホニル基、アルコキシカルボ
ニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル
基、スルファモイル基、アシル基、アミノ基、アルキル
アミノ基、アリールアミノ基、アシルアミノ基、スルホ
ンアミド基、アリールアミノチオカルボニルアミノ基、
ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホ基、ニトロ基、シ
アノ基などが挙げられる。これらの置換基のうちスルホ
ンアミド基が好ましい。
【0043】各一般式中、Aは耐拡散基又はハロゲン化
銀吸着促進基を少なくとも一つ含むことが好ましい。耐
拡散基としてはカプラー等の不動性写真用添加剤におい
て常用されているバラスト基が好ましい。バラスト基は
8以上の炭素数を有する写真性に対して比較的不活性な
基であり、例えばアルキル基、アルコキシ基、フェニル
基、アルキルフェニル基、フェノキシ基、アルキルフェ
ノキシ基などの中から選ぶことができる。
【0044】ハロゲン化銀吸着促進基としてはチオ尿素
基、チオウレタン基、複素環チオアミド基、メルカプト
複素環基、トリアゾール基などの米国特許4,385,108号
に記載された基が挙げられる。
【0045】一般式〔H−c〕及び〔H−d〕中の−NH
NH−のH、即ちヒドラジンの水素原子は、スルホニル基
(例えばメタンスルホニル、トルエンスルホニル等)、
アシル基(例えば、アセチル、トリフルオロアセチル、
エトキシカルボニル等)、オキザリル基(例えば、エト
キザリル、ピルボイル等)等の置換基で置換されていて
もよく、一般式〔H−c〕及び〔H−d〕で表される化
合物はこのようなものをも含む。
【0046】本発明においてより好ましい化合物は、一
般式〔H−c〕のn=2の場合の化合物、及び一般式
〔H−d〕の化合物である。
【0047】一般式〔H−c〕のn=2の化合物におい
て、R15及びR16が水素原子、アルキル基、アルケニル
基、アルキニル基、アリール基、飽和又は不飽和複素環
基、ヒドロキシ基、又はアルコキシ基であり、かつR31
及びR32のうち少なくとも一方はアルケニル基、アルキ
ニル基、飽和複素環基、ヒドロキシ基、又はアルコキシ
基を表す化合物が更に好ましい。
【0048】上記一般式〔H−c〕,〔H−d〕で表さ
れる代表的な化合物としては、以下に示すものがある。
但し当然のことであるが、本発明において用い得る一般
式〔H−c〕,〔H−d〕の具体的化合物は、これらの
化合物に限定されるものではない。
【0049】具体的化合物例
【0050】
【化14】
【0051】
【化15】
【0052】
【化16】
【0053】
【化17】
【0054】上記以外の具体的化合物としては、特開平
2-841号542(4)頁〜546(8)頁に記載されている化合物例
(1)〜(61)及び(65)〜(75)がある。
【0055】本発明におけるヒドラジン誘導体は特開平
2-841号546(8)頁〜550(12)頁に記載されている方法で合
成することができる。本発明のヒドラジン誘導体の添加
位置はハロゲン化銀乳剤層及び/又は隣接層である。添
加量は銀1モル当たり1×10-6〜1×10-1モルが好まし
く、さらに好ましくは銀1モル当たり1×10-5モル〜1
×10-2モルである。
【0056】またヒドラジン誘導体として〔H−c〕又
は〔H−d〕を含有する場合は、特願平2-234203号68頁
1行〜144頁12行に記載されている造核促進化合物の少
なくとも1種を、ハロゲン化銀乳剤層及び/又は支持体
上のハロゲン化銀乳剤層側にある非感光性層に含むこと
が好ましい。
【0057】本発明の乳剤に用いられるハロゲン化銀粒
子は粒子形成終了までに水溶性イリジウム化合物を添加
し、粒子内部及び/又は粒子表面に包含させる。添加量
としてはハロゲン化銀1モル当たり1×10-3〜1×10
-10モルである。
【0058】本発明の感光材料は、支持体上に少なくと
も1層の導電性層を設けることが好ましい。導電性層を
形成する代表的方法としては、水溶性導電性ポリマー、
疎水性ポリマー、硬化剤を用いて形成する方法と金属酸
化物を用いて形成する方法がある。これらの方法につい
ては例えば特開平3-265842号第(5)頁〜第(15)頁記載の
方法を用いることができる。本発明に使用されるハロゲ
ン化銀乳剤(以下ハロゲン化銀乳剤乃至単に乳剤などと
称する。)には、ハロゲン化銀として例えば臭化銀、沃
臭化銀、沃塩化銀、塩臭化銀、及び塩化銀等の通常のハ
ロゲン化銀乳剤に使用される任意のものを用いることが
できるが、好ましくは、塩臭化銀、臭化銀又は4モル%
以下の沃化銀を含む沃臭化銀又は塩沃臭化銀である。
【0059】また(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)
×100で表される変動係数15%以下である単分散粒子が
好ましい。
【0060】本発明の感光材料は、乳剤層側のゼラチン
量の総和が3.5g/m2以下であることが特徴である。乳剤
層側とは、支持体に対してハロゲン化銀乳剤を有する層
の側を言い、ハロゲン化銀乳剤層、酸化されることによ
り現像抑制化合物を放出しうるレドックス化合物を含む
親水性コロイド層及びその他の層を含む。その他の層と
しては、例えば乳剤保護層、アンチハレーション層、U
V吸収層、中間層、導電層等が挙げられる。ハロゲン化
銀乳剤層、レドックス化合物を含む親水性コロイド層及
びその他の層に含まれるゼラチン量の合計が3.5g/m2
下であるが、好ましくは0.5〜3.3g/m2である。
【0061】本発明のハロゲン化銀乳剤には当業界公知
の各種技術、添加剤等を用いることができる。例えば、
本発明で用いるハロゲン化銀写真乳剤及びバッキング層
には、各種の化学増感剤、色調剤、硬膜剤、界面活性
剤、増粘剤、可塑剤、スベリ剤、現像抑制剤、紫外線吸
収剤、イラジェーション防止剤染料、重金属、マット剤
等を各種の方法で更に含有させることができる。又、本
発明ハロゲン化銀写真乳剤及びバッキング層中にはポリ
マーラテックスを含有させることができる。
【0062】これらの添加剤は、より詳しくは、リサー
チディスクロージャ第176巻Item/7643(1978年12月)お
よび同187巻Item/8716(1979年11月)に記載されてお
り、その該当個所を後掲の表にまとめて示した。
【0063】 添加剤種類 RD/7643 RD/8716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3.分光増感剤 23〜24頁 648頁右欄〜 強色増感剤 649頁右欄 4.増白剤 24頁 5.かぶり防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄 6.光吸収剤、フイルター染料 25〜26頁 649頁右欄〜 紫外線吸収剤 650頁左欄 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬膜剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同上 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650頁右欄 12.塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 同上 13.スタチャック防止剤 27頁 同上 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いることができ
る支持体としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、
ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポ
リエチレンのようなポリオレフィン、ポリスチレン、バ
ライタ紙、ポリオレフィンを塗布した紙、ガラス、金属
等を挙げることができる。これらの支持体は必要に応じ
て下地加工が施される。
【0064】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は
露光後種々の方法、例えば通常用いられる方法により現
像処理することができる。
【0065】黒白現像液は、ヒドロキシベンゼン類、ア
ミノフェノール類、アミノベンゼン類等の現像主薬を含
むアルカリ溶液であり、その他のアルカリ金属塩の亜硫
酸塩、炭酸塩、重亜硫酸塩、特開昭56-106244号に記載
されているようなアミノ化合物、臭化物及び沃化物等を
含むことができる。現像液のpHは9.5〜12.0であること
が好ましい。
【0066】
【実施例】以下実施例によって本発明を具体的に説明す
る。尚、当然のことではあるが、本発明は以下述べる実
施例に限定されるものではない。
【0067】実施例1 (ハロゲン化銀乳剤粒子Aの調製)臭化銀98モル%、沃化
銀2モル%のハロゲン化銀組成を有するハロゲン化銀乳
剤を50℃、pAg7.8、pH2.0の条件下で調製した。銀イ
オン及びハライドイオンの供給は同時混合法を用い、そ
の際供給量は形成されたハロゲン化銀粒子の成長に伴
い、表面積比例で増大させた。さらに粒子形成終了直前に
K2IrCl6を銀1モル当たり6×10-7モルを添加し、粒形成
終了後銀1モル当たり0.3モルの沃化カリウムを用いて
一部ハロゲン化置換を実施した。その後、常法により脱塩
を行い、下記の化合物[A]、[B]、[C]の混合物
を含むオセインゼラチン溶液を加え再分散した。得られ
た乳剤は、平均粒径0.20μmの変動係数10%の立方体か
らなる乳剤であった。
【0068】
【化18】
【0069】(ハロゲン化銀写真感光材料の調製)両面
に厚さ0.1μmの下塗層(特開昭59-19941号の実施例1参
照)を施した厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート
フィルムの一方の下塗層上に、下記処方(1)のハロゲ
ン化銀乳剤層をゼラチン量が2.0g/m2、銀量が3.2g/m2
になる様に塗設し、更にその上に下記処方(2)の乳剤
保護層をゼラチン量が1.0g/m2になる様に塗設し、又反
対側のもう一方の下塗層上には下記処方(3)に従って
バッキング層をゼラチン量が2.4g/m2になる様に塗設
し、更にその上に下記処方(4)のバッキング保護層を
ゼラチン量が1g/m2になる様に塗設して試料No.1〜18
を得た。
【0070】 処方(1)(ハロゲン化銀乳剤層組成) ゼラチン 2.0g/m ハロゲン化銀乳剤A 銀量 3.2g/
m2
【0071】
【化19】
【0072】 安定剤:4-メチル-6-ヒドロキシ-1,3,3a,7-テトラザインデン 30mg/m2 カブリ防止剤: 表1に示す 界面活性剤:サポニン 0.1g/m
【0073】
【化20】
【0074】本発明に係るヒドラジン誘導体
表1に示す
【0075】
【化21】
【0076】処方(3)(バッキング層組成)
【0077】
【化22】
【0078】 ゼラチン 2.4g/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 :S-1 6mg/m2 処方 (4) 〔バッキング保護層組成〕 ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径5.0μmの単分散ポリメチルメタアクリート 50mg/m2 界面活性剤:S-2 10mg/m2 硬膜剤:グリオキザール 25mg/m2 :H-1 35mg/m2 得られた試料について、下記試験方法に従い品質試験を
行ない、試料の評価をした。
【0079】(網点品質性試験方法)ステップウェッジ
に網点面積50%の返し網スクリーン(150線/インチ)
を一部付して、これに試料を密着させてキセノン光源で
5秒間露光を与え、この試料を下記に示す現像液処方お
よび定着液処方による現像液と定着液を投入した迅速処
理用自動現像機にて下記の条件で現像処理を行なった。
【0080】網点中の黒ポツを100倍のルーペで観察
し、網点中に全く黒ピンの発生していないものを最高ラ
ンク「5」とし、網点中に発生する黒ピンの発生度に応
じてランク「4」、「3」、「2」、「1」とそのラン
クを順次下げて評価するものとした。なお、ランク
「1」及び「2」では黒ピンも大きく実用上好ましくな
いレベルである。
【0081】また得られた試料をコニカデジタル濃度計
PDP−65で測定し、試料No.2の濃度3.0における感度
を100として相対感度で示し、さらに濃度0.1と2.5との
正接をもってガンマを表示した。この結果を表1に示
す。
【0082】現像液処方 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 1g 亜硫酸ナトリウム 60g ハイドロキノン 35g 3-(ジエチルアミノ)-1,2-プロパンジオール 30g 臭化ナトリウム 3g 5‐メチルベンゾトリアゾール 0.1g 1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン 0.2g フェニチルピコリウムブロマイド 2.5g 1-フェニル-5-メルエプトテトラゾール 0.08g 水を加えて1リットルとし、水酸化ナトリウムにてpHを
11.7に調整する。
【0083】定着液処方 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5%W/V水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g 硼酸 6.0g クエン酸ナトリウム・2水塩 2.0g (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50%W/Vの水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(AI2O3換算含量が8.1%W/Vの水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1lに仕上げて用いた。この定着液のpHは酢
酸で4.8に調整した。
【0084】(現像処理条件) (工程) (温度) (時間) 現像 40℃ 15秒 定着 35℃ 15秒 水洗 30℃ 10秒 乾燥 50℃ 10秒
【0085】
【表1】
【0086】表1の結果から本発明の試料は硬調で黒ポ
ツの発生も少く、感度低下も少いことがわかる。
【0087】実施例2 (ハロゲン化銀写真乳剤Aの調製)同時混合法を用いて
沃臭化銀乳剤(銀1モル当たり沃化銀2モル%)を調製
した。この混合時にK2IrCl6を銀1モル当たり8×10-7
ル添加した。得られた乳剤は、平均粒径0.20μmの立方
体単分散度粒子(変動係数9%)からなる乳剤であっ
た。変成ゼラチンを加え、特開平2-280139 G−8の水
洗、脱塩した。脱塩後の40℃のpAgは8.0であった。引き
続きこの乳剤に銀1モル当たり0.1モル%の沃化カリウ
ム水溶液を添加して粒子表面のコンバージョンを行い、
その後化合物〔A〕〔B〕〔C〕の混合物の1%水滴液
を15mlを添加して乳剤Aを得た。
【0088】
【化23】
【0089】(ハロゲン化銀写真感光材料の調製)実施
例1と同様にして調製した。
【0090】処方(1)(ハロゲン化銀乳剤層組成) 実施例1と同じである。
【0091】ただしカブリ防止剤は表2に示すものを使
用した。
【0092】 処方(2)〔乳剤保護層組成〕 ゼラチン 0.9g/m2 界面活性剤S−2
10g/m
【0093】
【化24】
【0094】 マット剤:平均粒径3.5μmの単分散シリカ 3mg/m2 硬膜剤:1,3-ビニルスルホニル-2-プロパノール 40mg/m2 (バッキング層,バッキング保護層)実施例1と同様に
して調製した。
【0095】得られた試料を、ステップウェッジを密着
し、3200Kのタングステン光で5秒間露光した後、下記
に示す組成の現像液及び定着液を投入したコニカ(株)社
製迅速処理用自動現像機GR-26SRにて下記条件で処理を
行い、実施例1と同様な評価を行った。
【0096】現像液処方 2 エチレンジアミン四酢酸ナトリウム塩 1g 亜硫酸ナトリウム 60g ホウ酸 40g ハイドロキノン 35g 水酸化ナトリウム 8g 臭化ナトリウム 3g 5‐メチルベンゾトリアゾール 0.2g 2‐メルカプトベンゾチアゾール 0.1g 2-メルカブトベンゾチアゾール-5-スルホン酸 0.2g 1-フェニル-4,4-ジメチル-3-ピラゾリドン 0.2g 水を加えて 1l 水酸化ナトリウムにてpH調整 10.8定着液処方 実施例1と同じ結果を表2に示した。
【0097】
【表2】
【0098】表2の結果からも実施例1と同様な結果が
得られた。
【0099】
【発明の効果】本発明により、超硬調であって、しかも
網点画像中に発生する黒ポツの発生が抑制され、かつ感
度低下の少ないハロゲン化銀写真感光材料を提供するこ
とができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上の少なくとも一方の側に少なく
    とも一層のハロゲン化銀乳剤層を有し、該乳剤が粒子形
    成終了までにハロゲン化銀1モル当たり10-3〜10-10
    ルのイリジウム塩を含有するハロゲン化銀写真感光材料
    において、該乳剤層及び/又はその隣接層中にヒドラジ
    ン誘導体と下記一般式〔1〕から選ばれる少なくとも1
    種の抑制剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀写
    真感光材料。 【化1】
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