JPH05252869A - 戻り臭の防止された脱臭ココアバター - Google Patents

戻り臭の防止された脱臭ココアバター

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JPH05252869A
JPH05252869A JP4052523A JP5252392A JPH05252869A JP H05252869 A JPH05252869 A JP H05252869A JP 4052523 A JP4052523 A JP 4052523A JP 5252392 A JP5252392 A JP 5252392A JP H05252869 A JPH05252869 A JP H05252869A
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cocoa butter
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deodorized cocoa
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 経日的な風味劣化が抑制され、しかもこれら
を使用したチョコレート(ダーク、ミルク及びホワイト
チョコレート)、各種クリーム類(生クリーム、ストロ
ベリー等)等の素材の味を引き出す戻り臭の防止された
脱臭ココアバターの提供。 【構成】 本発明の戻り臭の防止された脱臭ココアバタ
ーは、脱臭ココアバターに、茶抽出物を含有させてな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、戻り臭の防止された脱
臭ココアバター、詳しくは、風味劣化が防止されて戻り
臭の発生が抑制された脱臭ココアバターに関する。
【0002】
【従来の技術】脱臭ココアバター(未精製ココアバター
を配合したものを含む)は、ココアバター独特の臭い、
味が弱いという特徴のため、コンチェング時間を短縮出
来、他の呈味成分の風味を強調し得る等の利点を持つた
め、ホワイトチョコレート、各種センタークリーム等
(ストロベリー、生クリーム等)の主原料になってい
る。
【0003】また、最近ダークチョコレート、ミルクチ
ョコレートでもココア風味の弱いものが好まれる傾向が
あり、これらのチョコレートにも脱臭ココアバターが使
用されるようになっている。しかしながら、脱臭ココア
バターを使用したホワイトチョコレートあるいはクリー
ム等は、それを使用していないものに比べて風味劣化が
速いことが知られている。これは、脱臭ココアバターが
経日的に風味劣化を起こし、戻り臭を発生するためであ
り、これを防止する方法が検討されている。
【0004】例えば、脱臭ココアバターにトコフェロー
ル、レシチン、甘草抽出物、L−アスコルビン酸ステア
レート、L−アスコルビン酸パルミテートといった抗酸
化剤を添加する方法及び香料等でマスキングする方法が
見出されている。しかしながら、脱臭ココアバターにお
ける、トコフェロールもしくはレシチンの添加は、その
風味劣化の防止にはほとんど効果が見られない。脱臭コ
コアバターにおける、甘草抽出物の添加は、風味劣化の
防止効果はあるものの、添加量を多くしなければなら
ず、また、それ自体に特異な味、臭いがあるため、あま
り有効ではない。脱臭ココアバターにおける、L−アス
コルビン酸ステアレートもしくはL−アスコルビン酸パ
ルミテートの添加は、これらが油脂に溶解しづらいた
め、作業性に問題がある。また、香料等でマスキングす
る方法は、効果が見られなかったり、用途が限定された
りするため、長期間保存する商品への応用は難しかっ
た。
【0005】一方、特公昭61−34792号公報、特
開昭62−278947号公報などには、茶の微粉末や
紅茶抽出物を抗酸化剤として用いることが開示されてい
るが、これらを使用して脱臭ココアバターの戻り臭を防
止することは何ら教示されていない。
【0006】従って、本発明の目的は、経日的な風味劣
化が抑制されて戻り臭の発生が防止され、しかもこれら
を使用したチョコレート(ダーク、ミルク及びホワイト
チョコレート)、各種クリーム類(生クリーム、ストロ
ベリー等)等の素材の味を引き出す戻り臭の防止された
脱臭ココアバターを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、脱臭ココアバ
ターに、茶抽出物を含有させてなる、戻り臭の防止され
た脱臭ココアバターを提供することにより、上記目的を
達成したものである。
【0008】以下、本発明の戻り臭の防止された脱臭コ
コアバターについて詳述する。本発明における脱臭ココ
アバターとしては、脱臭ココアバター単独でもよいが、
未精製ココアバターを含有させたものが好ましい。上記
未精製ココアバターの含有量は、脱臭ココアバター中
に、好ましくは80重量%以下、さらに好ましくは25
〜50重量%である。本発明における脱臭ココアバター
は、ココアバターを、リン酸処理、脱酸、漂白、脱
臭、脱酸、漂白、脱臭、漂白、脱臭、脱臭のうち
いずれかの方法で処理して精製されたものであり、ま
た、上記未精製ココアバターは、無処理のものあるい
は、空濾過を行ったものである。上記未精製ココアバタ
ーは、脱臭ココアバターに配合することにより、本発明
の戻り臭の防止された脱臭ココアバターの戻り臭防止効
果を更に増強し、また、使用する茶抽出物の好ましくな
い臭いを顕著に防止する効果を有する。
【0009】本発明の戻り臭の防止された脱臭ココアバ
ターに含有される茶抽出物は、主として、緑茶中(乾
物)に約10〜18%含まれる茶ポリフェノール類(カ
テキン類)であり、その主成分はカテキン、エピカテキ
ン、エピカテキンガレート、ガロカテキン、エピガロカ
テキン、エピガロカテキンガレートである。
【0010】上記茶抽出物の原料となる茶としては、特
に制限はなく、緑茶(非醗酵茶)等を用いることがで
き、また、茶の生葉、乾燥物等でも良く、その種類、産
地、生育状態等により特に制限はない。また、上記茶の
使用部位としては、葉、茎等が挙げられる。
【0011】上記茶抽出物は、例えば、茶を熱湯抽出
し、得られた抽出液をクロロホルムによりカフェインを
除去し、その後カフェインを取り除いた水層から酢酸エ
チルにて抽出する方法により製造し得る。
【0012】上記茶抽出物を上記脱臭ココアバターに含
有させる際には、通常の手段により含有させればよく、
上記茶抽出物の含有量は、脱臭ココアバター中に、好ま
しくは1×10-3〜5×10-1重量%、さらに好ましく
は5×10-3〜1×10-1重量%である。上記茶抽出物
の含有量が、1×10-3重量%未満であると、脱臭ココ
アバターの風味劣化を完全には防ぎ難く、また、5×1
-1重量%超であると、茶抽出物の臭いが強くなるおそ
れがあり、また、風味劣化の防止効果はほとんど変わら
ず、非経済的である。
【0013】本発明の戻り臭の防止された脱臭ココアバ
ターは、上記茶抽出物とともに、トコフェロール又はレ
シチンを添加することにより、さらにその戻り臭防止効
果を向上させることができる。
【0014】上記トコフェロールの含有量は、脱臭ココ
アバター中に、好ましくは1×10 -3〜5×10-2重量
%である。また、上記レシチンの含有量は、脱臭ココア
バター中に、好ましくは1×10-3〜5×10-2重量%
である。
【0015】さらに、本発明の戻り臭の防止された脱臭
ココアバターは、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレ
ングリコール脂肪酸エステル等の乳化剤の併用により、
茶抽出物の脱臭ココアバターへの分散性を良好にするこ
とができる。
【0016】
【実施例】以下に、実施例を比較例とともに挙げ、本発
明を具体的に説明する。尚、以下、%は重量%を表す。
【0017】実施例1 漂白(白土量3%、漂白温度85℃、漂白時間15
分)、脱臭(脱臭温度230℃、脱臭時間60分)処理
して得た脱臭ココアバターに、茶抽出物を、その含量が
下記〔表1〕に示す割合となるように加えて均一に混合
し、1−〜1−の試料油を得た。各試料油100g
を200mlのビーカーにとり、60℃の恒温槽に6週
間保存し、風味の経日変化を下記〔評価基準〕により評
価した。その結果を下記〔表1〕に示す。 〔評価基準〕 5:戻り臭が無く、良好 4:ほんの少し戻り臭がある。 3:少し戻り臭がある。 2:戻り臭がある。 1:かなり戻り臭がある。
【0018】
【表1】
【0019】上記〔表1〕の結果から、茶抽出物を添加
した脱臭ココアバターは、その風味劣化が抑制されたこ
とがわかる。
【0020】実施例2 漂白(白土量3%、漂白温度85℃、漂白時間15
分)、脱臭(脱臭温度230℃、脱臭時間60分)処理
して得た脱臭ココアバター70%と未精製ココアバター
30%とを配合したもの(部分脱臭ココアバター)に、
茶抽出物を、その含量が下記〔表2〕に示す割合となる
ように添加して均一に混合し、2−〜2−の試料油
を得た。各試料油について、実施例1と同様にして風味
の経日変化を評価した。その結果を下記〔表2〕に示
す。
【0021】
【表2】
【0022】上記〔表2〕の結果から、実施例1と同様
に、茶抽出物を添加した部分脱臭ココアバターは、その
風味劣化が抑制されたことがわかる。
【0023】実施例3 漂白(白土量3%、漂白温度85℃、漂白時間15
分)、脱臭(脱臭温度230℃、脱臭時間60分)処理
して得た脱臭ココアバター50%と未精製ココアバター
50%とを配合したもの(部分脱臭ココアバター)に、
茶抽出物を、その含量が下記〔表3〕に示す割合となる
ように添加して均一に混合し、3−〜3−(下記
〔表3〕参照)の試料油を得た。各試料油について、実
施例1と同様にして風味の経日変化を評価した。その結
果を下記〔表3〕に示す。
【0024】
【表3】
【0025】上記〔表3〕の結果から、実施例1及び2
と同様に、茶抽出物を添加した部分脱臭ココアバター
は、その風味劣化が抑制されたことがわかる。た。
【0026】実施例4 漂白(白土量3%、漂白温度85℃、漂白時間15
分)、脱臭(脱臭温度230℃、脱臭時間60分)処理
して得た脱臭ココアバターに、下記〔表4〕に示す添加
物を添加して均一に混合し、4−〜4−の試料油を
得た。各試料油について、実施例1と同様にして風味の
経日変化を評価した。その結果を下記〔表4〕に示す。
【0027】
【表4】
【0028】上記〔表4〕より、茶抽出物と、トコフェ
ロール又はレシチンとを併用添加した脱臭ココアバター
は、茶抽出物のみを添加した脱臭ココアバターと比較し
て、一層その風味劣化が抑制されたことがわかる。
【0029】比較例1 実施例1と同じ脱臭ココアバターに、〔表5〕に示す添
加物を添加して均一に混合し、比較〜比較の試料油
を得た。各試料油について、実施例1と同様に風味の評
価を行った。
【表5】 上記〔表5〕より、茶抽出物を添加せずトコフェロール
又はレシチンを単独で添加した脱臭ココアバターは、茶
抽出物を添加した脱臭ココアバターに比べ、風味劣化が
進行したことがわかる。
【0030】
【発明の効果】本発明の戻り臭の防止された脱臭ココア
バターは、経日的な風味劣化が抑制されて戻り臭の発生
が防止され、しかもこれらを使用したチョコレート(ダ
ーク、ミルク及びホワイトチョコレート)、各種クリー
ム類(生クリーム、ストロベリー等)等の素材の味を引
き出すものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱臭ココアバターに、茶抽出物を含有さ
    せてなる、戻り臭の防止された脱臭ココアバター。
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