JP3497655B2 - 口臭予防用及び口臭除去用の食品並びに口臭予防及び口臭除去剤 - Google Patents

口臭予防用及び口臭除去用の食品並びに口臭予防及び口臭除去剤

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JP3497655B2 JP08059996A JP8059996A JP3497655B2 JP 3497655 B2 JP3497655 B2 JP 3497655B2 JP 08059996 A JP08059996 A JP 08059996A JP 8059996 A JP8059996 A JP 8059996A JP 3497655 B2 JP3497655 B2 JP 3497655B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は口臭予防用及び口臭除
去用の食品並びに口臭予防及び口臭除去剤に係り、その
目的は日常の経口摂取により口臭を手軽に予防及び除去
することができ、かつ、人体に対する安全性が極めて高
く、乳幼児であっても安心して摂食させることができる
口臭予防用及び口臭除去用の食品並びに口臭予防及び口
臭除去剤を提供することにある。
【0002】
【発明の背景】口臭とは、口腔及び呼気の悪臭のことで
あり、口腔、上気道、食道、胃等の疾患に由来し、口腔
内細菌の活動が原因である場合が多い。口腔疾患の原因
として、口腔内に常在するフソバクテリアム・ニューク
リエート(Fusobacterium nuclea
tum)の活動によるメチルメルカプタンの発生が挙げ
られる。
【0003】
【従来の技術】口臭は、その臭いの特有さ、強さの故
に、口臭を発する本人だけでなく、本人の側にいる周囲
の人に対しても不快感を与えるため、その予防及び除去
手段の創出が望まれていた。
【0004】口臭の予防及び除去手段としては、チャ
(Thea sinensis L.)抽出物、ローズ
マリー(Rosmarinus officinali
s L.)抽出物、食用キノコ抽出物等を配合した食品
が提案されている。また、香料によるマスキング等の方
法が創出されている。また、フソバクテリアム・ニュー
クリエート(Fusobacteriumnuclea
tum)の増殖抑制、成育阻害の観点から、合成殺菌剤
である、クロルヘキシジン、セチルピリジニウムクロラ
イド等を配合した食品が提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には次のような問題点が存在した。クロルヘキシ
ジン、セチルピリジニウムクロライド等は、合成殺菌剤
であるため、人体に対して必ずしも安全であるとは限ら
ないという問題点が存在した。また、チャ(Thea
sinensis L.)抽出物、ローズマリー(Ro
smarinus officinalis L.)抽
出物、食用キノコ抽出物等を配合した食品は、植物成分
を配合したものであるので、人体に対する安全性に関し
ては問題ないが、フソバクテリアム・ニュークリエート
(Fusobacterium nucleatum)
の活動により発生するメチルメルカプタンを常時除去す
るためには、多量の投与が必要であり、メチルメルカプ
タンの発生量が多い場合には、メチルメルカプタンを除
去しきれないという問題点が存在した。香料によるマス
キングを行う場合にも、植物抽出物組成物を使用する場
合と同様の問題点が存在した。また、一般に、摂取物へ
の添加物には、多量に配合すると、味感や香りが損なわ
れるという問題点が存在する。そこで、この発明におい
ては、口腔内に存在するフソバクテリアム・ニュークリ
エート(Fusobacterium nucleat
um)のメチルメルカプタン産出能を抑制する作用を有
し、日常の経口摂取により口臭を手軽に予防及び除去す
ることができ、かつ、人体に対する安全性が極めて高
く、味感や香りが損なわれず、乳幼児であっても安心し
て摂食させることができる口臭予防用及び口臭除去用の
食品の提供を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は上記課題を解
決するためになされたものであって、請求項1記載の発
明は、ムラヤ属植物から得られる抽出物を必須成分とし
なり、前記ムラヤ属植物がゲッキツ(Murraya
paniculata Jack)又はオオバゲッキツ
(Murrayakoenigii Spreng)で
あることを特徴とする口臭予防用及び口臭除去用の食品
に係る。請求項2記載の発明は、口臭予防及び口臭除去
剤として、イソマハニン(化4)、ムラヤノール(化
5)、マハニン(化6)の中から選択される少なくとも
一種以上の化合物を含有してなることを特徴とする口臭
予防用及び口臭除去用の食品に係る。
【化4】
【化5】
【化6】 請求項3記載の発明は、チャ(Thea sinens
is L.)抽出物、ローズマリー(Rosmarin
us officinalis L.)抽出物、食用キノ
コ抽出物の中から選択される少なくとも一種以上の化合
物を副成分として配合してなることを特徴とする請求項
1又は2記載の口臭予防用及び口臭除去用の食品に係
る。請求項4記載の発明は、ムラヤ属植物から得られる
抽出物を必須成分としてなり、前記ムラヤ属植物がゲッ
キツ(Murraya paniculata Jac
k)又はオオバゲッキツ(Murraya koeni
gii Spreng)であることを特徴とする口臭予
防及び口臭除去剤に係る。請求項5記載の発明は、イソ
マハニン、ムラヤノール、マハニンの中から選択される
少なくとも一種以上の化合物を含有してなることを特徴
とする口臭予防及び口臭除去剤に係る。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を詳
細に説明する。この発明の口臭予防用及び口臭除去用の
食品においては、ムラヤ属植物から得られる抽出物を必
須成分とする。この発明の発明者は、種々鋭意研究した
結果、ムラヤ属植物から得られる抽出物が、口腔内疾患
による口臭原因とされるフソバクテリアム・ニュークリ
エート(Fusobacterium nucleat
um)のメチルメルカプタン産出能の優れた抑制作用を
有することを見い出した。
【0008】ムラヤ属植物とはミカン科植物の一種で、
具体的にはオオバゲッキツ(Murraya koen
igii Spreng)或いはゲッキツ(Murra
yapaniculata Jack)が好ましく使用
される。ゲッキツ(Murraya panicula
ta Jack)は中国台湾省、福健省、広東省、広西
チワン族自治区、或いはアジア熱帯地域、亜熱帯地域に
分布し、比較的乾燥した疎林中に生育する植物で、花は
芳香油の精製に使用され、植物全体は薬用として、さら
に葉は香辛料として使用されるなど人体に対する安全性
は極めて高い植物である。
【0009】この発明では以上のようなゲッキツ(Mu
rraya paniculataJack)又はオオ
バゲッキツ(Murraya koenigii Sp
reng)等のムラヤ属植物の全草若しくは葉、茎、地
下茎、果実などのいずれの部位でも使用でき、全草又は
一部分以上の部位からの抽出物を必須成分とする。或い
は、より望ましくはゲッキツ(Murraya pan
iculataJack)又はオオバゲッキツ(Mur
raya koenigii Spreng)等ムラヤ
属植物の葉を出発原料とすると有効成分を効率良く抽出
できるので好ましい。このような抽出原料を乾燥状態、
或いは非乾燥状態で必要に応じて細断し、溶媒にて抽出
を行う。
【0010】抽出に用いる溶媒としては、極性溶媒、非
極性溶媒のいずれのものでも限定されることなく好適に
使用される。極性溶媒としては水、酸またはアルカリ水
溶液、又はこれらの塩の水溶液、或いは炭素数1〜5の
低級アルコール、炭素数1〜3の低級アルコールと脂肪
酸とのエステル又は炭素数1〜3のケトン類或いはこれ
らの含水物が好適に使用される。具体的にはメタノー
ル、エタノール、プロパノール、或いはこれらの含水
物、酢酸エチル、アセトン、プロピレングリコール等が
例示される。非極性溶媒としては、炭素数4〜12まで
の炭化水素類、石油エーテル、炭素数3〜6までのエー
テル、炭素数1〜4までの含ハロゲン化合物であればよ
い。具体的にはn−ヘキサン、シクロヘキサン、石油エ
ーテル、リグロイン、エチルエーテル、ジエチルエーテ
ル、ジオキサン、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエ
タン、四塩化炭素、ブタジエン、クロロホルム、トルエ
ン、ベンゼン等が例示される。このような極性溶媒、非
極性溶媒のうちの一種又は任意の二種以上の混合物がこ
の発明では特に限定されることなく抽出溶媒として使用
できるが、より望ましくは極性溶媒を用いる方が抽出効
率が良いため好ましい。
【0011】また抽出方法としては特に限定はされず、
常法に従って行うことができ、抽出溶媒中に出発原料を
室温又は加温下で浸漬させ、その後、抽出液から溶媒を
留去して抽出物を得る。室温で浸漬する場合は1〜12
0時間程度、また加温抽出を行う場合は溶媒を40〜7
0℃に加温して行うのが好ましい。抽出後、抽出液を減
圧濃縮し、溶媒を留去した後、洗浄を行う。洗浄には水
や温水或いは水蒸気を用いることができる。水や温水に
よる洗浄を行う場合は、抽出物に対して0.1〜50倍
重量、より具体的には5〜30倍重量の水又は温水を使
用するのが好ましく、水蒸気を用いる場合はその留出液
量が0.1〜50倍重量となる範囲で洗浄を行う。この
洗浄は数回行われるのが好ましい。このように洗浄を行
うことにより、水溶性の着色成分や苦み成分を除去する
ことができる。
【0012】また、この発明では所定の抽出液を得た後
の抽出残渣について、さらに溶媒を用いて二次抽出を行
ってもよい。この場合、抽出残渣からの二次抽出には、
最初の抽出で使用した溶媒と同じ溶媒を用いることもで
きるが、異なる溶媒を使用してもよい。また、抽出溶媒
として水やエタノール或いは水−エタノール混合溶液等
の非毒性のものを用いる場合、抽出液をそのままこの発
明の有効成分として使用することができる。
【0013】上記した方法以外に、例えば出発原料をま
ず極性溶媒を用いて一次抽出し、得られた抽出液から溶
媒を留去した後洗浄を行い、この洗浄物を再度極性溶媒
にて二次的に抽出して溶媒を留去し、目的とする抽出物
を得る方法を採用することもできる。さらに、出発原料
を極性溶媒を用いて一次抽出し、得られた抽出液から溶
媒を留去した後洗浄し、この洗浄物を次に非極性溶媒中
に溶解して洗浄し、目的とする抽出物を得る方法を採用
することもできる。或いは出発原料を予め非極性溶媒中
に溶解させて共雑物を除去した後、極性溶媒による抽出
を行う方法を採用することもできる。
【0014】さらに、この発明では出発原料から抽出物
を得る前又は後に脱臭を目的に水蒸気蒸留を行い、精油
を除去することもできる。具体的に詳述すると、例えば
水蒸気蒸留を使用する場合では、その留出液量が原料植
物の1〜50倍重量、より好ましくは2〜20倍重量と
されるのが好ましい。この理由は、留出液量が原料植物
の等倍量未満であると充分な精油の抽出ができず、一
方、50倍重量を超えて使用しても精油の抽出量の増加
は期待できないため、いずれの場合も好ましくないから
である。或いは水蒸気蒸留に代えて抽出工程の前処理或
いは後処理として吸着剤による処理を行ってもよく、特
に限定はされない。吸着剤としては活性炭、活性アルミ
ナ、ケイソウ土、カオリン、珪酸カルシウム、活性白
土、シリカゲル等が特に限定されることなくいずれのも
のでも使用することができる。
【0015】以上のような工程により、ムラヤ属植物か
ら有効成分を回収する。この有効成分中には次式1(化
式7)で示すイソマハニン、次式2(化式8)で示すム
ラヤノール、次式3(化式9)で示すマハニンが含有さ
れている。この発明ではこれらの化合物のうちの一種又
は二種以上を有効成分としてもよい。また、このような
化合物は、口臭予防用及び口臭除去剤としての効果を充
分に発現させ、且つ、味感や香りが損なわれないため抽
出物中に0.1〜10%程度含有されていることが望ま
しい。
【0016】
【化7】
【化8】
【化9】
【0017】以上のような有効成分を必須成分として口
臭予防用及び口臭除去用の食品とする。この発明の口臭
予防用及び口臭除去用の食品では、上記有効成分が全量
中0.00001〜1重量%、より好ましくは0.00
1〜0.5重量%配合されるのが望ましい。この理由は
ムラヤ属植物の抽出物或いはイソマハニン、マハニン、
ムラヤノールのうちの少なくとも一種の化合物の配合量
が食品中0.00001重量%未満で場合には、口腔内
疾患による口腔の原因とされる口腔内に常在するフソバ
クテリアム・ニュークリエート(Fusobacter
ium nucleatum)の活動によるメチルメル
カプタンの発生を完全には抑制できず、又、1重量%を
超えて配合された場合には、配合量に応じた活性が得ら
れず非効率的であり、また、摂取物の味感や香りが損な
われ、いずれの場合も好ましくないからである。
【0018】また、この発明に係る口臭予防用及び口臭
除去用の食品の形態としては、特に限定されず、上記ム
ラヤ植物の抽出物あるいはイソマハニン、マハニン、ム
ラヤノールを、菓子等に配合すれば良い。食品の形態と
しては特に限定はされず、キャラメル、ジュース、ヨー
グルト、ガム、アイスクリーム、クッキー、プリン、ム
ース、ゼリー、ホットケーキその他の菓子類のインスタ
ントパウダー、シチュウやカレーなどの加工食品、ベビ
ーフード等、通常の食品及び菓子として適宜調製するこ
とができる。
【0019】次に、この発明の他の実施の形態について
説明する。この発明においては、上記第一実施例に記載
した口臭予防用及び口臭除去用の食品に、メチルメルカ
プタンの除去作用を有するチャ(Thea sinen
sis L.)抽出物、ローズマリー(Rosmari
nus officinalis L.)抽出物、食用
キノコ抽出物を副成分として配合してもよく、メチルメ
ルカプタンの除去作用を有するもので、人体に対して安
全性を有するものであれば、全て好適に配合される。例
示すれば、チャとしては、緑茶、紅茶、烏龍茶が、食用
キノコとしては、ツクリタケ(Agaricus bi
sporus)などが、挙げられる。また、ローズマリ
ー(Rosmarinus officinalis
L.)とは、別名マンネンロウとも言い、人体に極めて
安全な植物である。
【0020】このような副成分を配合する理由は、実施
例の実験で示す如く、ムラヤ植物の抽出物あるいはイソ
マハニン、マハニン、ムラヤノールのみを配合した食品
では、フソバクテリアム・ニュークリエート(Fuso
bacterium nucleatum)の活動によ
るメチルメルカプタンの産出を完全に抑制することがで
きないからであり、ムラヤ植物の抽出物あるいはイソマ
ハニン、マハニン、ムラヤノールを使用しても、尚、残
存するメチルメルカプタンの発散する口臭を除去する目
的で、上記副成分を配合する。
【0021】 副成分の配合比としては、0.0001
〜5重量%程度が好ましい。その理由は、0.0001
%未満の場合には、ムラヤ植物の抽出物あるいはイソマ
ハニン、マハニン、ムラヤノールでは、完全に抑制でき
産出したメチルメルカプタンを除去することができな
いため、好ましくなく、又、ムラヤ植物の抽出物あるい
はイソマハニン、マハニン、ムラヤノールのメチルメル
カプタン産出抑制能力が高いため、5%を超えて副成分
を配合する必要がなく、また、この配合量を超えると、
摂取物の味感や香りが損なわれ、好ましくないかれであ
る。この実施例においても口臭予防用及び口臭除去用の
食品の形態としては、特に限定されず、第一実施例と同
様にムラヤ植物の抽出物あるいはイソマハニン、マハニ
ン、ムラヤノール、チャ(Thea sinensis
L.)抽出物、ローズマリー(Rosmarinus
officinalis L.)抽出物、食用キノコ抽
出物等を所定の配合比で食品に配合すれば良い。
【0022】
【実施例】以下、この発明に係る口臭予防用及び口臭除
去用の食品を実施例を示しながらより具体的に説明す
る。但し、この発明は以下の実施例に何ら限定はされな
い。
【0023】(実施例1)オオバゲッキツ(Murra
ya koenigii Spreng)の葉1kgを
20kgの酢酸エチルにて常温で一昼夜抽出し、得られ
た抽出液を減圧濃縮して抽出物を得た。この抽出物に8
0℃の温水500gを加えて攪拌し、水層と樹脂状固形
分層とに分離するまで静置した。水層をデカンテーショ
ンにより分離、除去しこの工程を3回繰り返し、実施例
1のサンプルとした。 (実施例2)ゲッキツ(Murraya panicu
lata Jack)の葉1Kgを20kgのメタノー
ルにて常温で一昼夜抽出し、得られた抽出液を減圧濃縮
して抽出物を得た。この抽出物に80℃の温水500g
を加えて攪拌し、水層と樹脂状固形分層とに分離するま
で静置した。水層をデカンテーションにより分離、除去
しこの工程を3回繰り返し、実施例2のサンプルとし
た。 (実施例3)マハニン化合物を実施例3のサンプルとし
た。 (実施例4)ムラヤノール化合物を実施例4のサンプル
とした。 (実施例5)実施例2のサンプルとローズマリー抽出物
(市販品)の等量混合品を実施例5のサンプルとした。
【0024】(比較例1)チャ抽出物((ポリフェノー
ル60%以上)市販品)を比較例1のサンプルとした。 (比較例2)ローズマリー抽出物(市販品)を比較例2
のサンプルとした。
【0025】
【試験例】前記実施例及び比較例のサンプルについて、
フソバクテリアム・ニュークリエート(Fusobac
terium nucleatum)を用いてメチルカ
プタンを発生させ、発生したガスをガスクロマトグラフ
ィーにて測定した。まず、液体培地としてTHB培地3
%にL−システインを0.05%加えたものを調節し
た。この液体培地4mlが入った試験管に所定の濃度に
なるように調整した実施例1〜5、比較例1〜2のサン
プルを0.04mlずつ加えて攪拌した。これに前培養
した菌液をそれぞれ0.04mlずつ添加し、攪拌し
た。この試験管を1本ずつ0.6l容器にて37℃で嫌
気的に培養し、18時間後、24時間後それぞれに容器
内のガスを抜き取りガスクロマトグラフィーにてメチル
カプタン濃度を測定、次式(式1)により、メチルカプ
タン産出抑制率を求めた。
【式1】 測定結果を、表1に示す。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から明らかな如く、メチルカプ
タンのフソバクテリアム・ニュークリエート(Fuso
bacterium nucleatum)による産出
を抑制する能力をほとんど持たない比較例のサンプルと
比較して、実施例のサンプルでは、フソバクテリアム・
ニュークリエート(Fusobacterium nu
cleatum)によるメチルカプタンの産出を抑制す
る能力が極めて高いことが判る。また、チャ(Thea
sinensis L.)抽出物、ローズマリー(R
osmarinus officinalis L.)
抽出物、食用キノコ抽出物を、副成分として配合するこ
とにより、メチルカプタンの抑制をほぼ完全に抑制する
ことができることが判る。
【0028】
【処方例】以下、この発明の口臭予防用及び口臭除去用
の食品の処方例を例示する。尚、この発明は以下の処方
には限定されない。
【0029】 (処方例1) キャンディー (g) 砂糖 120.0 水飴 100.0 クエン酸 4.0 香 料 0.4 オオバゲッキツ葉のエタノール抽出物 0.1 出来上がり重量 200.0 (処方例2) ビスケット (g) 強力粉 100.0 薄力粉 100.0 上白糖 30.0 粉 糖 40.0 ショートニング 100.0 重曹 0.6 全脂粉乳 4.0 水 20.0 オオバゲッキツ果実のエタノール抽出物 0.2 ローズマリー抽出物 0.1 出来上がり重量 360.0 (処方例3) パウンドケーキ (g) ショートニング 72.0 上白糖 130.0 水 24.0 食塩 0.7 全卵 110.0 薄力粉 150.0 ベーキングパウダー 3.2 ゲッキツ葉の熱水抽出物 0.3 出来上がり重量 360.0 (処方例4) チューイングガム (g) ガムベース 100.0 クエン酸 1.0 香料 1.0 ゲッキツ葉の酢酸エチル抽出物 0.1 チャ抽出物 0.1 出来上がり重量 100.0 (処方例5) ジュース (g) 冷凍濃縮果汁 5.0 ブドウ糖液 10.0 L−アスコルビン酸 0.02 水 85.0 香料 0.1 ゲッキツ葉の水抽出物 0.1 出来上がり重量 100.0
【0030】
【発明の効果】以上詳述した如く、この発明はムラヤ属
植物から得られる抽出物を必須成分として配合してな
り、またチャ抽出物、ローズマリー抽出物、食用キノコ
抽出物を副成分としてなることを特徴とする口臭予防用
及び口臭除去用の食品であるから以下の優れた効果を奏
する。すなわち、前記試験例の結果からも明らかな如
く、口腔内疾患による口臭の原因とされるフソバクテリ
アム・ニュークリエート(Fusobacterium
nucleatum)の活動によるメチルメルカプタン
の産出をほぼ完全に抑制するという優れた効果を奏す
る。しかもこの有効成分は天然物であるため人体に対す
る毒性やアレルギー性がなく極めて安全性が高いから乳
幼児であっても安心して提供することができ、食品及び
菓子として日常継続して摂取しながら手軽に口臭を予防
及び除去することができるという優れた効果を奏する。
また、この有効成分は、摂取物における配合比が少量で
あっても、優れた口臭予防及び口臭除去の効果を有する
ので、摂取物の味感や香りが損なわれることがないとい
う優れた効果を奏する。
【化1】
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】
【化6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // C07D 491/052 A23L 2/00 F (72)発明者 中原 敏恵 大阪市淀川区田川3丁目5番20号 稲畑 香料株式会社内 (56)参考文献 Phytochemistry,Vo l.31,No.8(1992),p.2877− 2879 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A23L 1/30 A61K 7/32 A61K 35/78 JSTPlus(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ムラヤ属植物から得られる抽出物を必須
    成分としてなり、前記ムラヤ属植物がゲッキツ(Mur
    raya paniculata Jack)又はオオバ
    ゲッキツ(Murraya koenigii Spre
    ng)であることを特徴とする口臭予防用及び口臭除去
    用の食品。
  2. 【請求項2】 口臭予防及び口臭除去剤として、イソマ
    ハニン(化1)、ムラヤノール(化2)、マハニン(化
    3)の中から選択される少なくとも一種以上の化合物を
    含有してなることを特徴とする口臭予防用及び口臭除去
    用の食品。 【化1】 【化2】 【化3】
  3. 【請求項3】 チャ(Thea sinensis
    L.)抽出物、ローズマリー(Rosmarinus
    officinalis L.)抽出物、食用キノコ抽
    出物の中から選択される少なくとも一種以上の化合物を
    副成分として配合してなることを特徴とする請求項1又
    は2記載の口臭予防用及び口臭除去用の食品。
  4. 【請求項4】 ムラヤ属植物から得られる抽出物を必須
    成分としてなり、前記ムラヤ属植物がゲッキツ(Mur
    raya paniculata Jack)又はオオバ
    ゲッキツ(Murraya koenigii Spre
    ng)であることを特徴とする口臭予防及び口臭除去
    剤。
  5. 【請求項5】 イソマハニン、ムラヤノール、マハニン
    の中から選択される少なくとも一種以上の化合物を含有
    してなることを特徴とする口臭予防及び口臭除去剤。
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