JPH05249613A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH05249613A
JPH05249613A JP4701592A JP4701592A JPH05249613A JP H05249613 A JPH05249613 A JP H05249613A JP 4701592 A JP4701592 A JP 4701592A JP 4701592 A JP4701592 A JP 4701592A JP H05249613 A JPH05249613 A JP H05249613A
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Akira Hatakeyama
晶 畠山
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カール、乾燥性が改良されかつ耐溶剤性の良好
なハロゲン化銀感材を提供する。 【構成】支持体の一方の側に感光性ハロゲン化銀乳剤層
を有し、他方の側に支持体側から順に非感光性親水性コ
ロイド層及び疎水性ポリマー層を有し該ポリマー層中に
架橋剤を含有するハロゲン化銀感材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はハロゲン化銀写真感光材
料、特に現像処理後の乾燥性、カール及び耐溶剤性の改
良されたハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年ハロゲン化銀写真感光材料に於いて
は、現像処理時間の短縮が要求されて来ている。この為
にはハロゲン化銀写真感光材料の乾燥性を改良して乾燥
時間を短縮する方法が有効である。乾燥性改良の手段と
して、ハロゲン化銀写真感光材料の親水性コロイド量を
低減する方法、親水性コロイド層の架橋剤添加量を増量
して処理液中の膨潤量を低下させる方法が知られている
が、これらの方法は膜強度の低下、擦り傷黒化やローラ
ーマークの悪化、残色や残留銀の悪化といった問題があ
り、充分な乾燥性改良効果が得られない。
【0003】又、ハロゲン化銀乳剤層の塗設されている
面の反対の面(以降バック面と表わす)の非感光性層の
バインダーを親水性コロイドから疎水性ポリマーに替え
る方法も知られているがこの方法はハロゲン化銀写真感
光材料のカールが著しく悪化するという欠点を有してい
る。この様な欠点のない乾燥性改良の方法として特願平
3−145168に親水性コロイド層と疎水性ポリマー
層を有する感材が開示されている。確かにこの方法によ
りカールの悪化が無く乾燥性を改良する事ができる。
【0004】ハロゲン化銀写真感光材料は、特に現像処
理後、付着したチリ等の汚れをクリーナーと呼ばれる液
を、浸み込ませた綿で払き取ったり修正液と呼ばれる液
を用いて画像を修正する場合がある。クリーナー、修正
液の溶媒としては水と、アルコールやアセトンなどの有
機溶剤がある。上記特願平3−145168記載のハロ
ゲン化銀写真感光材料は一部の有機溶剤を溶媒としたク
リーナー、修正液を用いた場合耐性が不充分な場合があ
る。特に印刷用感材の場合、クリーナーや修正液の使用
は頻繁に行なわれており、耐性不足が問題となる。従っ
て溶剤に対する耐性の改良が望まれていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の第1の目的
は、カールが良好で、現像処理後の乾燥性が改良された
ハロゲン化銀写真感光材料を提供する事である。本発明
の第2の目的は耐溶剤性の良好なハロゲン化銀写真感光
材料を提供する事である。
【0006】
【課題を解決するための手段】かかる課題は支持体の一
方の面に少なくとも一層の親水性コロイドをバインダー
とするハロゲン化銀乳剤層を有し、支持体の該ハロゲン
化銀乳剤層が塗設されている面の反対側の面に少なくと
も1層の非感光性親水性コロイド層と、該非感光性親水
性コロイド層より支持体から遠い位置に少なくとも1層
の疎水性ポリマー層を有し、該疎水性ポリマー層を有す
る面が、実質的に処理液に非膨潤であるハロゲン化銀写
真感光材料に於いて該ポリマー層が架橋剤を含有する事
を特徴とするハロゲン化銀写真感光材料により達成され
た。特に上記において架橋剤が、ジルコニウム系架橋剤
の場合により好ましく達成された。
【0007】はじめに本発明の非感光性親水性コロイド
層(以降バック層と表わす)について述べる。本発明の
バック層は親水性コロイドをバインダーとする層である
がバック層に用いられる親水性コロイドとしては、カー
ルの観点からハロゲン化銀乳剤層が塗設されている面の
写真層のバインダーに近い吸湿率、吸湿速度を持つもの
が好ましい。本発明のバック層のバインダーに用いる親
水性コロイドとして最も好ましいものはゼラチンであ
る。ゼラチンとしては、いわゆる石灰処理ゼラチン、酸
処理ゼラチン、酵素処理ゼラチン、ゼラチン誘導体及び
変性ゼラチン等当業界で一般に用いられているものはい
ずれも用いることができる。これらのゼラチンのうち、
最も好ましく用いられるのは石灰処理ゼラチン、酸処理
ゼラチンである。
【0008】ゼラチン以外の親水性コロイドとしてコロ
イド状アルブミン、カゼイン等の蛋白質、寒天、アルギ
ン酸ナトリウム、デンプン誘導体等の糖誘導体、カルボ
キシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等
のセルロース化合物、ポリビニルアルコール、ポリ−N
−ビニルピロリドン、ポリアクリルアミド等の合成親水
化合物等を挙げることができる。合成親水化合物の場
合、他の成分を共重合してもよいが、疎水性共重合成分
が多過ぎる場合、バック層の吸湿量、吸湿速度が小さく
なり、カールの観点から不適当である。これらの親水性
コロイドは、単独で用いてもよいし、2種以上を混合し
て用いてもよい。
【0009】本発明のバック層には、バインダー以外、
マット剤、界面活性剤、染料、架橋剤、増粘剤、防腐
剤、UV吸収剤、コロイダルシリカ等の無機微粒子等の
写真用添加剤を添加しても良い。これらの添加剤につい
ては、例えばリサーチ・ディスクロージャー誌176巻
17643項(1978年12月)の記載を参考にでき
る。
【0010】本発明のバック層には更にポリマーラテッ
クスを添加しても良い。本発明に用いられるポリマーラ
テックスは平均粒径が20μm〜200μmの水不溶性
ポリマーの水分散物で、好ましい使用量はバインダー
1.0に対して乾燥重量比で0.01〜1.0で特に好
ましくは0.1〜0.8である。本発明に用いられるポ
リマーラテックスの好ましい例としてはアクリル酸のア
ルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステルまたはグ
リシジルエステル、あるいはメタアクリル酸のアルキル
エステル、ヒドロキシアルキルエステル、またはグリシ
ジルエステルをモノマー単位として持ち、平均分子量が
10万以上、特に好ましくは30万〜50万のポリマー
であり、具体例は次式で示される。
【0011】
【化1】
【0012】本発明のバック層は、1層でもよいし2層
以上であってもよい。又本発明のバック層の厚みに特に
制限はないが、カールの観点から0.2μ〜20μ程
度、特に0.5μ〜10μが好ましい。本発明のバック
層を塗設する方法については特に制限はない。従来ハロ
ゲン化銀写真感光材料の親水性コロイド層を塗設する公
知の方法を用いることができる。例えばディップコート
法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラ
ーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート
法、或いは、米国特許第2681294号記載のホッパ
ーを使用するエクストルージョンコート法、又は米国特
許2761418号、同3508947号、同2761
791号記載の多層同時塗布方法を用いることができ
る。
【0013】つづいて本発明の疎水性ポリマー層(以降
ポリマー層と表わす)について述べる。本発明のポリマ
ー層のバインダーとしてはバック面が「実質的に処理液
に非膨潤」となるものであれば、特に制限は無い。実質
的に処理に非膨潤とは、現像処理時水洗工程終了後のバ
ック面の厚みが乾燥工程終了後のバック面の厚みの1.
05倍以下である事をいう。ポリマー層のバインダーの
具体例として、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリス
チレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリア
クリロニトリル、ポリ酢酸ビニル、ウレタン樹脂、尿素
樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、
テトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン等のフ
ッ素系樹脂、ブタジエンゴム、クロロプレンゴム、天然
ゴム等のゴム類、ポリメチルメタクリレート、ポリエチ
ルアクリレート等のアクリル酸又はメタクリル酸のエス
テル、ポリエチレンフタレート等のポリエステル樹脂、
ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド樹脂、セルロ
ーストリアセテート等のセルロース樹脂、シリコーン樹
脂などの水不溶性ポリマー又は、これらの誘導体を挙げ
ることができる。更にポリマー層のバインダーとして、
1種類のモノマーから成るホモポリマーでも、2種類以
上のモノマーから成るコポリマーでも良い。これらは1
種類を単独で用いてもよいし2種以上を併用して用いて
もよい。
【0014】本発明のポリマー層には架橋剤を添加す
る。架橋剤としてはトリアジン系、エポキシ系、メラミ
ン系、ブロックイソシアネート系、ジルコニウム系の架
橋剤が好ましい。トリアジン系の架橋剤の例としては特
開平3−141347記載の化合物を挙げる事ができる
がこれらのうち最も好ましいものは、2,4−ジクロロ
−6−ヒドロキシ1,3,5トリアジンナトリウム塩で
ある。エポキシ系架橋剤の例としては次の様な構造のも
のを挙げる事ができる。
【0015】
【化2】
【0016】メラミン系架橋剤の例として特願平2−2
14058号明細書記載の化合物を、又ブロックイソシ
アネート架橋剤の例としては特願平2−313664号
明細書記載の化合物を挙げる事ができる。又ジルコニウ
ム系架橋剤の例としては、酢酸ジルコニウム、硫酸ジル
コニウム、炭酸ジルコニウムアンモニウム等を挙げる事
ができるがこれらのうち、最も好ましいものは炭酸ジル
コニウムアンモニウムである。ジルコニウム架橋剤は架
橋のために必要な温度が比較的低いので、ハロゲン化銀
写真感光材料の製造上有利である。これらの架橋剤は、
ポリマー層バインダーの0.1〜15wt%、好ましくは
0.5〜7wt%の範囲で添加する事が好ましい。
【0017】本発明のポリマー層には、架橋剤以外必要
に応じてマット剤、界面活性剤、染料、すべり剤、増粘
剤、UV吸収剤、コロイダルシリカ等の無機微粒子など
の写真用添加剤を添加してもよい。これらの添加剤につ
いてもリサーチ・ディスクロージャー誌176巻176
43項(1978年12月)の記載などを参考にするこ
とができる。
【0018】本発明のポリマー層は1層であっても2層
以上であっても良い。本発明のポリマー層の厚みには特
に制限はない。しかしポリマー層の厚みが小さ過ぎる場
合、ポリマー層の耐水性が不充分となり、バック面が処
理液に膨潤する様になってしまい不適切である。逆にポ
リマー層の厚みが大き過ぎる場合、ポリマー層の水蒸気
透過性が不充分となり、バック層の親水性コロイド層の
吸脱湿が阻害されてカールが不良となってしまう。従っ
てポリマー層厚みは、この両者を考慮して決定する必要
がある。ポリマー層の好ましい厚みは、ポリマー層のバ
インダー種にもよるが、0.05〜10μm、より好ま
しくは0.1〜5μmの範囲である。
【0019】本発明のポリマー層を塗設する方法に特に
制限はない。バック層を塗布乾燥した後に、バック層上
にポリマー層を塗布しその後乾燥しても良いし、バック
層とポリマー層を同時に塗布し、その後乾燥してもよ
い。ポリマー層はポリマー層のバインダーの溶媒に溶解
して溶剤系で塗布しても良いし、バインダーポリマーの
水分散物を用いて水系で塗布してもよい。
【0020】本発明のハロゲン化銀写真感光材料の支持
体としては特に制限は無く通常当業界で用いられている
ものを用いることができる。支持体の好ましい具体例と
しては、ポリエチレンテレフタレート、トリアセチルセ
ルロースを挙げることができる。
【0021】次に本発明のハロゲン化銀感材のハロゲン
化銀乳剤層側の構成について記載する。本発明のハロゲ
ン化銀感材には、ハロゲン化銀乳剤層は1層でもよく、
2層以上でもよい。本発明に用いられる写真感光材料の
ハロゲン化銀乳剤は通常、水溶性銀塩(例えば硝酸銀)
溶液と水溶性ハロゲン塩(例えば臭化カリウム)溶液と
をゼラチンの如き水溶性高分子溶液の存在下で混合して
つくられる。ハロゲン化銀としては塩化銀、臭化銀、塩
臭化銀、沃臭化銀及び塩沃臭化銀いづれも用いることが
出来、その粒子形態、サイズ分布に特に限定はない。ハ
ロゲン化銀粒子としてはアスペクト比3以上の平板状粒
子でもよく、じゃが芋状でもよく、立方体、八面体等で
もよい。ハロゲン化銀乳剤層の他には、表面保護層、中
間層、ハレーション防止層等を有していてもよく、表面
保護層は2層以上でもよい。
【0022】本発明の感光材料に用いられる各種添加
剤、現像処理方法に関しては特に制限はなく、例えば下
記に示す該当個所に記載されたものを好ましく用いるこ
とが出来る。 項目 該当個所 1)ハロゲン化銀乳剤とその 特開平2−97937号公報第20頁右下欄1 製法 2行目から同第21頁左下欄14行目及び特開 平2−12236号公報第7頁右上欄19行目 から同第8頁左下欄12行目。 2)分光増感色素 特開平2−55349号公報第7頁左上欄8行 目から同第8頁右下欄8行目。 3)界面活性剤・帯電防止剤 特開平2−12236号公報第9頁右上欄7行 目から同右下欄7行目及び特開平2−1854 2号公報第2頁左下欄13行目から同第4頁右 下欄18行目。 4)カブリ防止剤・安定剤 特開平2−103526号公報第17頁右下欄 19行目から同第18頁右上欄4行目及び同右 下欄1行目から5行目。 5)ポリマーラテックス 同第18頁左下欄12行目から同20行目。 6)酸基を有する化合物 同第18頁右下欄6行目から同第19頁左上欄 1行目及び特開平2−55349号公報第8頁 右下欄13行目から同第11頁左上欄8行目。 7)ポリヒドロキシベンゼン類 同第11頁左上欄9行目から同右下欄17行目 。 8)マット剤・滑り剤・可塑剤 特開平2−103526号公報第19頁左上欄 15行目から同第19頁右上欄15行目。 9)硬膜剤 特開平2−103536号公報第18頁右上欄 5行目から同17行目。 10) 染料 同第17頁右下欄1行目から同18行目。 11) バインダー 特開平2−18542号公報第3頁右下欄1行 目から20行目。 12) 現像液及び現像方法 特開平2−55349号公報第13頁右下欄1 行目から同第16頁左上欄10行目。
【0023】本発明は印刷用感材、マイクロフィルム用
感材、医療用Xレイ感材、工業用Xレイ感材、一般ネガ
感材、一般リバーサル感材、等のハロゲン化銀写真感光
材料に適用することができる。
【0024】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を更に詳細に説
明するが本発明はこれに限定されるものではない。 実施例1 両面に下引き層を塗設した厚さ100μのポリエチレン
テレフタレート支持体の一方の面に下記バック層を塗布
した後50℃で5分間乾燥し、ついでこの上に下記ポリ
マー層を塗布し180℃で3分間乾燥した。
【0025】 (1)バック層処方 ゼラチン 3.5g/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 N、N′−エチレンビス−(ビニルスルホニルアセトアミド) 30mg/m2 (2)ポリマー層処方 B−1;メチルメタクリレート:2−エチルヘキシルアクリレート: スチレン:アクリル酸=70:16:12:2のラテックス 1g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3μ) 20mg/m2 架橋剤 種類と添加量は表1の通り (2′)ポリマー層処方 ゼラチン 1g/m2 ポリメチルメタクリレート粒径子(平均粒径3μ) 20mg/m2 架橋剤 種類と添加量は表1の通り
【0026】ついで支持体の反対の面に支持体から近い
順にハロゲン化銀乳剤層1、ハロゲン化銀乳剤層2、保
護層1、保護層2を塗設した。 (3)ハロゲン化銀乳剤層1処方 I 液 ;水300ml、ゼラチン9g II 液 ;AgNO3 100g、水400ml III A液;NaCl37g、(NH4 3 RhCl6 1.1mg、水400ml 45℃に保ったI液中にII液とIII A液を同時に一定の
速度で添加した。この乳剤を当業界でよく知られた常法
で可溶性塩類を除去した後、ゼラチンを加え、安定剤と
して6−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−
テトラアザインデンを添加した。この乳剤の平均粒子サ
イズは0.20μの単分散乳剤であり、乳剤の収量1kg
当りに含有するゼラチン量は60gであった。こうして
得られた乳剤Aに以下の化合物を添加した。
【0027】 化合物〔イ〕 5×10-3モル/Ag1モル 化合物〔ロ〕 120mg/m2 化合物〔ハ〕 20mg/m2 化合物〔ニ〕 20mg/m2 化合物〔ホ〕 9mg/m2
【0028】
【化3】
【0029】 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩 30mg/m2 N−オレオイル−N−メチルタウリンナトリウム塩 50mg/m2 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 70mg/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg/m2 エチルアクリレートラテックス (平均粒径0.1μ) 40mg/m2 こうして得られた塗布液を塗布銀量2g/m2となる様塗布した。 (4)ハロゲン化銀乳剤層2処方 I 液 ;水300ml、ゼラチン9g II 液 ;AgNO3 100g、水400ml III B液;NaCl37g、(NH3 )RhCl6 2.2mg、水400ml 乳剤Aと同様の方法でIII A液の代わりにIII B液を用
いて乳剤Bを調製した。この乳剤は平均粒子サイズ0.
20μの単分散乳剤であった。こうして得られた乳剤B
に乳剤A調整時に使用したものと同じ以下の化合物
〔イ〕〜〔ホ〕と他の化合物を添加した。
【0030】 化合物−〔イ〕 5×10-3モル/Ag1モル 〃 〔ロ〕 120mg/m2 〃 〔ハ〕 100mg/m2 〃 〔ニ〕 100mg/m2 〃 〔ホ〕 9mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩 50mg/m2 N−オレオイル−N−メチルタウリンナトリウム塩 40mg/m2 1,2−ビス(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 85mg/m2 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 3mg/m2 エチルアクリレートラテックス (平均粒径0.1μ) 40mg/m2 こうして得られた塗布液を塗布銀量2g/m2となる様塗布した。 (5)保護層1処方 ゼラチン 1.0g/m2 リポ酸 5mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 5mg/m2 化合物−ハ 20mg/m2 ポリ(重合度5)オキシエチレンノニルフェノールエーテルの 硫酸エステルナトリウム塩 5mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩 10mg/m2 化合物〔ニ〕 20mg/m2 エチルアクリレートラテックス(平均粒径0.1μ) 200mg/m2 (6)保護層2処方 ゼラチン 1.0g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ3μ) 60mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩 20mg/m2 N−パーフルオロオクタンスルホニル−N−プロピル グリシンポタジウム塩 3mg/m2 ポリ(重合度5)オキシエチレンノニルフェノールエーテルの 硫酸エステルナトリウム塩 15mg/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム塩 2mg/m2
【0031】こうして得られた試料を25℃60%RH
の雰囲気下で10日間保存した後以下の評価を実施し
た。 (バック面の膨潤度)水洗工程終了後の膜厚d;下記現
像処理の水洗工程終了後の試料を液体窒素により凍結乾
燥する。その切片の走査型電子顕微鏡観察によりdを求
める。 乾燥後のd0 ;下記現像処理の乾燥工程終了後の試料の
切片の走査型電子顕微鏡観察によりd0 を求める。 現像処理 FG800RA自現機(富士写真フイルム(株)製) 現像 GR−D1(富士写真フイルム(株)製)38
℃20秒 定着 GR−F1( 〃 ) ドライヤー 55℃
【0032】(自動現像機乾燥時間)4つ切りサイズの
試料を25℃60%RHの雰囲気下でFG800RA自
動現像機(富士写真フイルム(株)製)で現像処理をす
る。この時自動現像機のラインスピードを変化させて処
理時間を20秒から5秒間隔で増大させる。現像処理直
後の試料の乾燥程度を以下の3つのレベルに分類する。
このうち実用上許容されるレベルは○レベルである。 表−1には○レベルになる最短の処理時間を示す。 ○;完全に乾いている。フィルムは暖かい △;若干しめっている。フィルム温度は室温程度 ×;未乾。フィルムどうしが接着する。 なお現像処理条件は以下の通りである。 現 像 GR−D1(富士写真フイルム(株)製)
38℃ 定 着 GR−F1( 〃 ) ドライヤー 55℃
【0033】(カール)長さ5cm、巾1cmに裁断した試
料を25℃60%RHの条件下で3日間保存し、ついで
25℃10%RHの雰囲気下に移しその後2時間後のカ
ールを測定した。カール値は以下の定義式で求めた。 カール値=1/(試料の曲率半径(cm)) ただし乳剤面が内側のときカール値を正、外側のときカ
ール値を負とする。実用上許容されるカール値は−0.
02+0.02の範囲である。
【0034】(耐溶剤性)アセント1重量部と蒸留水1
重量部の混合液を浸み込ませた綿で、試料のバック面を
軽く5回払いてその後液が蒸発した後の様子を観察す
る。 ○;綿で払く前の状態と同じ。 △;わずかに跡が残っている。 ×;ポリマー層が溶解、変形している。 結果を表−1に示す。
【0035】
【表1】
【0036】実施例2 実施例1と同じ支持体の一方の面に支持体から近い順に
バック層とポリマー層を同時重層塗布して50℃で3分
間乾燥した。 (1)バック層処方 ゼラチン 3.5g/m2 ポリスチレンスルホン酸ナトリウム 20mg/m2 N、N′−エチレンビス−(ビニルスルホンアセトアミド) 30mg/m2 (2)ポリマー層処方 B−1;メチルメタクリレート:2エチルヘキシルアクリレート: スチレン:メタクリル酸=60:20:17:3のラテックス 1g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3μ) 20mg/m2 架橋剤 種類と添加量は表−2の通り (2′)ポリマー層処方 ゼラチン 1g/m2 ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径3μ) 20mg/m2 架橋剤 種類と添加量は表−2の通り
【0037】ついで支持体の反対面に実施例1と同じハ
ロゲン化銀乳剤層1、2保護層1、保護層1、2を塗設
して、試料を作成し、実施例1と同様の評価を実施し
た。結果を表−2に示す。
【0038】
【表2】
【0039】表−1、2より本発明の試料は乾燥性、カ
ールがともに良好で耐水性も改良されている事が判る。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年4月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体の一方の面に少なくとも一層の親
    水性コロイドをバインダーとするハロゲン化銀乳剤層を
    有し、支持体の該ハロゲン化銀乳剤層が塗設されている
    面の反対側の面に少なくとも1層の非感光性親水性コロ
    イド層と、該非感光性親水性コロイド層より支持体から
    遠い位置に少なくとも1層の疏水性ポリマー層を有し、
    該疏水性ポリマー層を有する面が、実質的に処理液に非
    膨潤であるハロゲン化銀写真感光材料に於いて、該ポリ
    マー層が架橋剤を含有する事を特徴とするハロゲン化銀
    写真感光材料。
  2. 【請求項2】 架橋剤が、ジルコニウム系架橋剤である
    事を特徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材
    料。
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