JPH05247730A - 開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法 - Google Patents

開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法

Info

Publication number
JPH05247730A
JPH05247730A JP4086249A JP8624992A JPH05247730A JP H05247730 A JPH05247730 A JP H05247730A JP 4086249 A JP4086249 A JP 4086249A JP 8624992 A JP8624992 A JP 8624992A JP H05247730 A JPH05247730 A JP H05247730A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
pitch
fibers
carbon fiber
carbonized
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP4086249A
Other languages
English (en)
Inventor
Kikuji Komine
喜久治 小峰
Masaharu Yamamoto
雅晴 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tonen Corp filed Critical Tonen Corp
Priority to JP4086249A priority Critical patent/JPH05247730A/ja
Publication of JPH05247730A publication Critical patent/JPH05247730A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Inorganic Fibers (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 例えばプリプレグを製造する際の糸扱い性を
良好にすることが可能な、繊維束の繊維の融膠着度が低
く且つ直線性も良い開繊性に優れた高強度、高弾性率ピ
ッチ系炭素繊維及びその製造方法を提供することであ
る。 【構成】 繊維束の繊維の融膠着度が5%以下で、繊維
の直線度が95%以上であり、繊維の引張強度が350
kg/mm2 以上、引張弾性率が50ton/mm2
上の特性を有する構成とした。 【効果】 融膠着度が低く直線度が高くて開繊性に優れ
るので、プリプレグを製造する際に繊維束の繊維を良好
に開繊でき、優れた糸扱い性で炭素繊維をプリプレグに
使用する樹脂層上に整然と配列して、良好なプリプレグ
を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高強度、高弾性率ピッ
チ系炭素繊維及びその製造方法に関し、特に繊維の融膠
着度が低く且つ繊維の直線性が良い開繊性に優れた高強
度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法に関す
る。本明細書にて「炭素繊維」とは特に明記しない場合
には炭素繊維のみならず黒鉛繊維をも含めて使用する。
【0002】
【従来の技術】石油系ピッチ、石炭系ピッチ等の炭素質
ピッチから製造されるピッチ系炭素繊維は、現在最も多
量に製造されているPAN系やレーヨン系の炭素繊維に
比較して炭化収率が高く、弾性率等の物理的特性も優れ
ており、更に低コストにて製造し得るという利点を有し
ているために近年注目を浴びている。
【0003】現在、ピッチ系炭素繊維は、概略、次のよ
うな方法で製造されている。即ち、(1)石油系ピッ
チ、石炭系ピッチ等から炭素繊維に適した炭素質ピッチ
を調製し、該炭素質ピッチを加熱溶融して紡糸機にて紡
糸してピッチ繊維を製造して収束し、これを、通常、撚
りかけずに合糸してピッチ繊維束と為した後、(2)ピ
ッチ繊維を不融化炉にて酸化性雰囲気下にて150〜3
50℃までに加熱して不融化し、(3)次いで、得られ
た不融化繊維を予備炭化炉にて不活性雰囲気下にて13
00℃以下で予備炭化し、(4)次いで、得られた予備
炭化繊維を3000℃以下にまで加熱焼成して炭化(黒
鉛化を含む)すること、により製造されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、テンション
付与下に、ピッチ繊維を連続不融化し、連続予備炭化
し、連続炭化を行なえば、繊維に屈曲のない直線性の良
い炭素繊維が得られるが、その反面、炭素繊維の繊維束
は繊維(フィラメント)の融膠着度が高く、開繊性が悪
くなる欠点があった。
【0005】そこで、ピッチ繊維の不融化を、テンショ
ンを付与せずに繊維を金網のカゴの中に堆積せしめ、所
謂ケンス状で行なう方法もある。しかし、この方法では
繊維の融膠着度を低くくできるものの、不融化をテンシ
ョン無しで行なっているので、例え予備炭化時及び炭化
時にテンションを付与して炭素繊維の直線性を改善する
ようにしても、繊維に屈曲が残って直線性が悪くなり、
結果として炭素繊維の開繊性が同様に悪くなる。
【0006】又ピッチ繊維を搬送用ベルト上に載せて、
テンションの付与無しに不融化し、予備炭化をする方法
もあるが、この場合にも、テンション無しに不融化及び
予備炭化を行なうために直線性が十分でなく、炭素繊維
の繊維束は繊維の交絡や屈曲が残り、繊維の開繊性が悪
い欠点があった。
【0007】又フィラメント数が6000以上の場合に
は、不融化、予備炭化中に繊維束内への蓄熱が起こり易
いので、融膠着が著しく高くなり、特に開繊性が悪化す
る欠点があった。
【0008】繊維の開繊性が悪く、適度にバラけた繊維
を得ることができないと、例えばプリプレグやそれによ
る複合材料を製造する際の糸扱い性が悪くなり、プリプ
レグに使用する樹脂層上に繊維を整然と配列できなくな
るために、良好なプリプレグが得られなくなる等の問題
が生じる。
【0009】特に近年では、成形品の軽量化、高性能化
に伴い、プリプレグの超薄物、厚みの均一性への要求が
一段と増大して来ており、プリプレグの原料となる炭素
繊維の開繊性の向上が切望されて来た。
【0010】従って本発明の目的は、繊維束が6000
以上のフィラメント数を有する場合においても、例えば
プリプレグを製造する際の糸扱い性を良好にすることが
可能な、繊維束の繊維の融膠着度が低く且つ繊維の直線
性も良い開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素
繊維及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
ピッチ系炭素繊維及びその製造方法にて達成される。要
約すれば本発明は、繊維束の融膠着度が5%以下で、繊
維の直線度が95%以上であり、繊維の引張強度が35
0kg/mm2 以上、引張弾性率が50ton/mm2
以上であることを特徴とする開繊性に優れた高強度、高
弾性率ピッチ系炭素繊維である。好ましくは、繊維束の
フィラメント数は500〜50000である。
【0012】又本発明は、接触分解タール或いは芳香族
炭化水素類を原料として得たメソフェースピッチ又はこ
れらの混合物からなるメソフェースピッチを溶融紡糸
し、得られたピッチ繊維を集束し合糸して繊維束と為し
て耐熱性油剤を付与した後、前記ピッチ繊維を酸化性ガ
ス雰囲気中でテンション付与下に極く短時間加熱して前
処理し、続いて前記ピッチ繊維を酸化性ガス雰囲気中で
テンション付与下に加熱して不融化し、得られた不融化
繊維を微量酸素含有雰囲気中でテンション付与下に予備
炭化し、然る後に得られた予備炭化繊維をテンション付
与下に加熱して炭化することを特徴とする開繊に優れた
高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維の製造方法である。
【0013】好ましくは、不融化の前処理に使用する酸
化性ガスが、オゾンを含む空気、NOxを含む空気又は
酸素濃度が20〜100%のガスであり、不融化の前処
理時間が0.2〜5分であり、予備炭化に使用する微量
酸素含有雰囲気中の酸素濃度が100〜30000pp
mである。又ピッチ繊維の繊維束はフィラメント数が1
000〜50000であり、焼成により炭素繊維を得た
後にその炭素繊維の繊維束をフィラメント数が500〜
1000のフィラメントの繊維束に分繊することができ
る。
【0014】本発明者等は、繊維束の繊維(フィラメン
ト)の融膠着度が低く且つ繊維の直線性も良い開繊性に
優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維を得るべく鋭
意研究を重ね、原料ピッチの選択、不融化の前処理の付
加、不融化、予備炭化及び炭化(黒鉛化)の各工程を検
討した。
【0015】その結果、(1)特定の原料ピッチを使用
し、(2)繊維の直線性を良くするために、ピッチ繊維
の不融化以下、予備炭化繊維の炭化までをテンション付
与下に連続処理で行ない、(3)テンション付与下での
連続処理による繊維の融膠着を防ぐために、不融化処理
の前にピッチ繊維に酸化性ガス雰囲気中での予備的な不
融化前処理を加え、又不融化繊維の予備炭化を微量酸素
含有雰囲気中で行なうこと、以上により、炭化後に融膠
着度が低く且つ直線性も良い開繊性に優れた高強度、高
弾性率ピッチ系炭素繊維が得られることが分かった。
【0016】本発明によるピッチ系炭素繊維は、繊維束
の繊維の融膠着度が10%以下で、繊維の直線度が90
%以上の低融膠着、高直線性を有し、繊維束の繊維の開
繊性に優れ、繊維の引張強度が350kg/mm2
上、引張弾性率が50ton/mm2 以上の高強度、高
弾性を備える。
【0017】上記において、繊維の融膠着度は、炭素繊
維束を1.5mm幅に切り取り、これをエタノールに浸
漬して30秒間エアーを吹き込み、その後顕微鏡下で5
0倍の倍率で融膠着しているフィラメントの本数(N)
を数えることにより、 融膠着度(%)=(N/X)×100 但し、X:観察したフィラメント総数(500本以上) の式にて求めた。
【0018】又繊維の直線度とは、炭素繊維束を1.5
mm幅に切り取り、顕微鏡下で観察して、屈曲していな
いフィラメントの本数(M)を数え、 直線度(%)=(M/X)×100 但し、X:観察したフィラメント総数(500本以上) の式により求めた。
【0019】尚、直線度は、繊維束の長手方向に10c
m間隔で10か所サンプリングしてそれぞれのサンプル
の繊維の直線度を求め、その平均値を採用した。
【0020】炭素繊維の開繊性を向上して、プリプレグ
にする際の糸扱い性を良好にするには、繊維束は繊維
(フィラメント)の融膠着度が10%以下であることが
必要である。本発明の炭素繊維は、上記したように、繊
維束の繊維の融膠着度が10%以下となっており、好ま
しくは5%以下となっている。
【0021】又炭素繊維の直線度は、開繊性を向上し、
糸扱い性を良好にするためには90%以上が必要である
が、本発明の炭素繊維は、上記したように、直線度が9
0%以上となっており、好ましくは95%以上となって
いる。
【0022】炭素繊維は、繊維束の繊維の融膠着度が1
0%を超えても、又繊維の直線度が90%を下回って
も、いずれの場合にも繊維の開繊性を向上できず、糸扱
いが悪化して、プリプレグに使用する樹脂層上に繊維を
整然と配列できず、良好なプリプレグを得ることができ
ない。
【0023】このような特性の炭素繊維は、以下のよう
にして得られる。
【0024】先ず、ピッチとしては、石油系の各種重質
油、熱分解タール、接触分解タール、石炭の乾溜によっ
て得られる重質油、タールなどを原料として、その熱分
解重縮合により得られるメソフェースピッチ(光学的異
方性ピッチ)を使用することができるが、好ましくは接
触分解タールを原料とするものがよい。
【0025】更に好ましいピッチとしては、弗化水素、
三弗化硼素触媒の存在下で芳香族炭化水素類(縮合多環
水素又はこれらを含有するピッチ原料)を重合して得ら
れるメソフェースピッチを使用することができる。
【0026】更にメソフェースピッチとしては、上記の
接触分解重縮合により得たメソフェースピッチと、芳香
族炭化水素類を原料として弗化水素、三弗化硼素触媒の
存在下で重合して得られるメソフェースピッチとを混合
したメソフェースピッチを使用することができる。
【0027】メソフェースピッチとして使用するピッチ
のメソフェースピッチ含有量は、メソフェースピッチが
70〜100%が好ましく、特に実質的に100%のメ
ソフェースピッチを含有するピッチが好ましい。
【0028】メソフェースピッチの軟化点は、180〜
400℃のものが使用できるが、本発明には、好ましく
は軟化点が250℃以上、更に好ましくは270℃以上
であるものが良い。
【0029】上記のピッチは、加熱溶融して周知の方法
によって1〜2000本、好ましくは50〜1000本
のフィラメントに紡糸される。
【0030】上記のようにして紡糸された多数フィラメ
ントは、通常通り、各フィラメントに通常オイリングロ
ーラを使用して集束剤を付与しながら集束されて、1本
の糸条としてボビンに巻取られる。
【0031】集束剤としては、例えば水、エチルアルコ
ール、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコー
ル、ブチルアルコール等のアルコール類又は粘度5〜1
000cst(25℃)のジメチルポリシロキサン、ア
ルキルフェニルポリシロキサン等を、低沸点のシリコー
ン油(ポリシロキサン)又はパラフィン油等の溶剤で稀
釈したもの、又は乳化剤を入れて水に分散させたもの;
同様にグラファイト又はポリエチレングリコールやヒン
ダードエステル類を分散させたもの;界面活性剤を水で
稀釈したもの;その他通常の繊維、例えばポリエステル
繊維に使用される各種油剤のうちピッチ繊維を犯さない
ものを使用することができる。
【0032】集束剤のピッチ繊維への付与量は、通常
0.01〜10重量%とされるが、特に0.05〜5重
量%が好ましい。
【0033】上述のようにして一旦ボビンに巻取られた
多数のフィラメントから成る糸条は、複数個の、例えば
2〜50個のボビンを同時に解舒することによって、又
は複数回に分けて、例えば1回目は2〜10本を、次い
で残余分をといつたように、解舒、合糸を繰返し行なう
ことによつて、2〜50本の糸条を合束(合糸)し、1
00〜50000本、好ましくは500〜10000本
のフィラメントからなるピッチ繊維が製造され、他のボ
ビンに巻取られる。
【0034】斯る合糸時に、不融化時及び予備炭化時の
処理を考慮してピッチ繊維に耐熱性の油剤が付与され
る。耐熱性の油剤としては、アルキルフェニルポリシロ
キサンが好ましく、フェニル基を5〜80%、好ましく
は10〜50%含み、又、アルキル基としてはメチル
基、エチル基、プロピル基が好ましく、同一分子に2種
以上のアルキル基を有していても良い。又、粘度は25
℃にて10〜1000cstのものが使用される。更に
後述するような酸化防止剤を添加することもできる。
【0035】他の好ましい油剤としては、ジメチルポリ
シロキサンに酸化防止剤を入れたものが使用可能であ
り、粘度としては25℃で5〜1000cstのものが
好ましい。酸化防止剤としては、アミン類、有機セレン
化合物、フェノール類等、例えばフェニル−α−ナフチ
ルアミン、ジラウリルセレナイド、フェノチアジン、鉄
オクトレート等を挙げることができる。これらの酸化防
止剤は、上述したように、更に耐熱性を高める目的で上
記アルキルフェニルポリシロキサンに添加することも可
能である。
【0036】更に、好ましい油剤としては、上記各油剤
を沸点が600℃以下の界面活性剤を用いて、乳化した
ものを使用することもできる。このとき界面活性剤とし
ては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキ
シエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレン変性
シリコーン、ポリオキシアルキレン変性シリコーン等を
使用し得る。
【0037】これら油剤は、ローラ接触、スプレー塗
布、泡沫塗布等により、ピッチ繊維に0.01〜10重
量%、好ましくは0.05〜5重量%が付与される。
【0038】上述のように、合糸されたピッチ繊維に耐
熱性油剤を付与することにより、該ピッチ繊維は強度が
著しく強くなり糸扱い性が極めて向上する。
【0039】さて、繊維束とされたピッチ繊維は耐熱性
油剤を付与後不融化されるが、本発明では、それに先立
って不融化前処理として、高酸化性ガス雰囲気を有する
前処理炉内にピッチ繊維束を線状で連続的に通して、1
30〜220℃で極く短時間加熱することにより、ピッ
チ繊維を予備的に不融化する。これによりピッチ繊維の
表面を酸化し、ピッチ繊維の表面にスキン層を形成し
て、以後の不融化、予備炭化及び炭化工程においてピッ
チ繊維間の融膠着が起こりづらくすると共に、ピッチ繊
維の内部の結晶性を大とし、炭素繊維の弾性率を高くす
るのに有利とするためである。
【0040】これによる結果として、炭化後の炭素繊維
に融膠着度を減少することができ、複合材料にする際の
糸扱い性が良好な炭素繊維を得ることができる。
【0041】酸化性ガスとしては、オゾン、NOx、S
Ox、塩素等のハロゲンガスを含む空気を用いる。オゾ
ン、SOx、NOxを含む空気と酸素の混合ガスを用い
てもよく、オゾン、SOx、NOxを含む酸素ガスを使
用することもできる。
【0042】オゾンを使用する場合、オゾンを含む酸素
含有雰囲気中のオゾン含有量は、十分な反応効果を得る
ために0.1wt%以上必要であるが、10wt%を超
えると過度の反応が起こり易く、予備的な不融化の目的
が達成されない等の問題が生じるので、0.1〜10w
t%の範囲が良く、好ましくは0.3〜5wt%とす
る。
【0043】前処理の雰囲気としては、酸素濃度20〜
100%の酸化性ガスを用いても良い。この例として空
気、空気と酸素の混合ガス又は酸素ガスが用いられる。
【0044】不融化の前処理における処理温度は、上記
したように130〜220℃とする。130℃未満であ
ると、反応速度が遅く、ピッチ繊維の表面のみを選択的
に酸化するのが困難であり、逆に反応温度が220°を
超えると、ピッチ繊維が融膠着を起こすので好ましくな
い。
【0045】前処理の時間はスキン層のみを酸化させる
必要があることから5分以下であり、好ましくは0.2
〜5分とされる。
【0046】次いで、前処理したピッチ繊維の繊維束を
前処理炉に続く酸素濃度20〜100%の酸化性ガス雰
囲気の不融化炉内に連続的に線状で通して、ピッチ繊維
を速い昇温速度で最高温度250〜350℃まで加熱焼
成することにより不融化する。
【0047】不融化時の加熱最高温度250〜350℃
までの昇温速度は、本発明では、既に前処理によりピッ
チ繊維の表面スキン層を酸化して安定化しているので、
不融化を急速に行なうことができることから、2〜40
℃/分の速い速度とする。従って不融化時間も短時間と
され、30分以下、好ましくは2〜20分とされる。
【0048】不融化炉内の温度は250〜350℃の範
囲内のある一定温度とすることもできるが、炉入口より
炉出口にかけて250℃から350℃へと次第に増大す
る温度勾配を有するように設定することもできる。
【0049】本発明に従えば、前処理時及び不融化時
に、繊維には張力をかけずに処理を行なうことができる
が、不融化炉内での繊維束のたるみによる炉底、炉壁を
擦ることにより生じる引き摺り傷の発生防止、及び繊維
束の外観が良く且つ引張強度、引張弾性率などの炭素繊
維の物性向上に寄与させるために、1フィラメント当た
り0.001〜0.2gの張力をかけながら前処理及び
不融化を行なうことが好ましい。
【0050】以上のようにして、ピッチ繊維を前処理
し、不融化して得られた不融化繊維の繊維束は、微量酸
素含有雰囲気とされた予備炭化炉内に通して予備炭化さ
れる。
【0051】不活性ガスに含まれる微量酸素の含有量
は、100〜30000ppmであることが好ましく、
最高温度500〜1300℃まで加熱して予備炭化され
る。
【0052】上記の微量酸素含有雰囲気中の酸素濃度が
10ppm未満であると、酸素が少な過ぎて不融化繊維
束の繊維(フィラメント)間の融膠着を有効に解除する
ことができない。一方、酸素濃度が30000ppmを
超えると、酸素が多過ぎて維を過度に酸化して、繊維の
中心部まで酸化を進行させてしまい、炭素繊維の物性を
大きく低下させる原因となる。従って本発明では、微量
酸素含有雰囲気中の酸素濃度は、100〜30000p
pmの範囲内とする。
【0053】上記微量酸素含有雰囲気は、従来の予備炭
化で用いられているアルゴン、窒素等の不活性雰囲気中
に酸素を100〜30000ppmとなるように含有さ
せることにより調製される。
【0054】このような微量酸素含有雰囲気下で不融化
繊維を加熱すると、繊維が予備炭化されると同時に、そ
の含有酸素により各繊維表面上の融膠着原因物質が酸
化、除去され、繊維表面のみが軽度に酸化された状態で
繊維の融膠着が解除される。又表面を軽度に酸化された
繊維は、理由は定かではないが、物性が低下するどころ
か返って向上する。従って本発明では、予備炭化により
得られた予備炭素繊維を焼成することにより、繊維束の
繊維間に融膠着が実質的に全く見られない高品質の炭素
繊維を製造することが可能となる。
【0055】不融化繊維を加熱する微量酸素含有雰囲気
の加熱温度は、従来と同様、最高温度500〜1300
℃とされる。加熱温度が、最高500℃に至らない場合
は、ピッチ繊維を有効に予備炭化することができず、逆
に最高1300℃を超える場合は、不融化繊維を過度に
酸化してしまい、予備炭化の目的を果たせない。
【0056】微量酸素含有雰囲気下、最高温度500〜
1300℃での不融化繊維の加熱時間は、1〜20分と
される。加熱時間が1分未満では、不融化繊維を十分に
予備炭化することができず、逆に2分を超えると、不融
化繊維の予備炭化は問題ないものの、雰囲気中に含有さ
せた酸素による酸化が繊維表面に留まらず、中心部まで
進行してしまい、炭素繊維の物性低下を招くことにな
る。従って加熱時間は1〜20分とすることが好まし
い。
【0057】以上のような微量酸素含有雰囲気下での加
熱によって不融化繊維は、予備炭化されると同時に、繊
維表面の融膠着原因物質が酸化、除去され、繊維間の融
膠着が解除される。
【0058】本発明では、微量酸素含有雰囲気下での不
融化繊維の予備炭化によって、酸化、除去された融膠着
原因物質を繊維表面上から取り除くために、予備炭化に
よって得られた予備炭化繊維をアルカリ性の洗浄液で洗
浄することが好ましい。アルカリ性洗浄液としては、N
aOH、KOH、NH3 NaHCO3 、KHCO3 等の
水溶液を使用することができる。
【0059】このようなアルカリ性洗浄液で予備炭化繊
維を洗浄すると、繊維束の各繊維表面上で酸化、除去さ
れた融膠着原因物質が洗浄液に溶解して、繊維表面から
取り除かれる。従って例え次の工程で予備炭化繊維束が
再度集束され、そして焼成されたとしても、繊維間に融
膠着或いは融膠着が発生することがない。
【0060】上記の予備炭化処理は、例えば500℃と
いうような定温炉で行なってもよく、炉入口部から出口
部にかけて300℃、400℃、500℃、600℃、
1100℃というように、段階的に高くした温度が保持
された温度傾斜炉で行なってもよい。
【0061】予備炭化処理は、繊維の直線性を向上させ
るために、1フィラメント当たり0.001〜0.20
gのテンションを付与しながら実施される。
【0062】以上のようにして、不融化繊維の予備炭化
を行なったら、得られた予備炭化繊維の繊維束を続いて
炭化炉で不活性ガス雰囲気下にて、最高温度1800〜
3000℃まで加熱して、炭化し、黒鉛化する。
【0063】炭化処理は、予備炭化繊維束の炉への通糸
性を向上し且つ得られる炭素繊維の直線性を向上させる
ために、1フィラメント当たり0.001〜2.0gの
テンションを付与しながら実施される。
【0064】本発明の炭素繊維は以上のようにして製造
され、これにより、繊維束の繊維の融膠着度が10%以
下で、繊維の直線性が90%以上の低融膠着、高直線性
を有し、繊維束の開繊性に優れ、繊維の引張強度が35
0kg/mm2 以上、引張弾性率が50ton/mm2
以上の高強度、高弾性率を有する炭素繊維が得られる。
【0065】本発明で得られる炭素繊維は、繊維束の繊
維の融膠着度が極めて低く、繊維の直線性が良いので、
フィラメント数が多めの1000〜50000フィラメ
ントのピッチ繊維束を使用し、その予備炭化後の炭化に
よって得られる1000〜50000フィラメントの炭
素繊維束を分繊することによって、繊維束のフィラメン
ト数が500〜10000フィラメントの炭素繊維を容
易に得ることができる。
【0066】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。
【0067】実施例1 、接触分解タールを原料とし、熱分解重縮合により得た
光学的異方性相98%からなる軟化点280℃の炭素繊
維用ピッチを、500孔の紡糸口金を有する溶融紡糸機
(ノズル孔径:直径0.3mm)に通し、330℃で押
出して紡糸した。
【0068】紡糸した500本のフィラメントは、エア
ーサッカーで略集束してオイリングローラに導き、糸に
対して約0.2重量%の割合で集束用油剤を供給し、5
00フィラメントから成るピッチ繊維を形成した。油剤
としては、25℃における粘度が14cstのメチルフ
ェニルポリシロキサンを使用した。
【0069】該ピッチ繊維は、ノズル下部に設けた高速
で回転するボビンに巻き取り、約500m/分の巻き取
り速度で10分間紡糸した。
【0070】次いで、ピッチ繊維を巻いた前記ボビン6
個を解舒し、そしてオイリングローラを使用して耐熱性
油剤を付与しながら合糸し、3000フィラメントから
成るピッチ繊維束を形成し、他のステンレス製ボビンに
巻取った。
【0071】合糸時に油剤としては25℃で40cst
のメチルフェニルポリシロキサン(フェニル基含有量4
5モル%)を使用した。付与量は糸に対し0.5%であ
った。
【0072】このようにして得た、ボビン巻のピッチ繊
維束をボビンから解舒しつつ、不融化の前処理炉へと送
給した。
【0073】炉内の雰囲気はオゾン3%を含む酸素/窒
素=60/40の富酸素雰囲気であった。温度は190
℃、前処理時間は1.0分であった。
【0074】このピッチ繊維束を前処理炉に続く、炉入
口温度190℃、最高温度295℃の温度勾配を持つオ
ゾンを含まない酸素/窒素/=60/40の富酸素雰囲
気の不融化炉に連続的に線状で送給して、ピッチ繊維を
不融化した。昇温速度は8℃/分であり、不融化時間は
13分であった。ピッチ繊維には1フィラメント当たり
0.007g(3000フィラメントの繊維束に対し2
0g)のテンションがかけられた。
【0075】不融化中、ボビンからのピッチ繊維の解舒
は円滑に行なわれ、不融化炉内での繊維の断糸もなく円
滑に不融化処理ができた。
【0076】このようにしてピッチ繊維を不融化して得
られた不融化繊維の繊維束は、連続して予備炭化炉へ送
給した。
【0077】本実施例によれば、予備炭化炉入り口部よ
り400、500、600、700、1100℃へと段
階状に上昇する態様にて保持され、且つ炉内を本発明の
範囲内の微量酸素含有雰囲気とするために、500pp
mの酸素を含有する窒素ガスが供給された。予備炭化に
要した時間は7分であった。
【0078】予備炭化処理時に、不融化されたピッチ繊
維には1フィラメント当たり0.007g(3000フ
ィラメントの繊維束に対し20g)のテンションがかけ
られた。
【0079】不融化繊維束は、予備炭化炉内を通糸され
る間に微量酸素含有雰囲気下での加熱により、予備炭化
されると同時に融膠着が解除された。
【0080】このようにして得られた予備炭化繊維は、
引張強度150kg/mm2 、引張弾性率が12ton
/mm2 であった。又予備炭化繊維は、繊維束の融膠着
が除去(脱融膠着)されており、綿状にふわふわとなっ
ていて、しなやかなものであった。この予備炭化繊維
は、繊維束の繊維の融膠着度が2%であった。
【0081】次に、脱融膠着処理された予備炭化繊維の
繊維束は、通常の方法に従って最高温度2000℃にセ
ットされた焼成炉に連続的に通して繊維を焼成し、ボビ
ンに巻き取った。焼成時に予備炭化繊維には1フィラメ
ント当たり0.067g(3000フィラメントに対し
て200g)のテンションが付与された。
【0082】このようにして得られた炭素繊維は、炭化
前の予備炭化繊維と同様に、融膠着の少ないふわふわし
たしなやかな繊維であり、繊維束の融膠着度は3%であ
った。炭化前に比較すると融膠着度は上昇しているが、
実質的に炭化による融膠着の増加は見られなかった。
【0083】この繊維の直線性は極めて良好で、直線度
は99.9%であり、繊維の捩れも見られなかった。
【0084】この炭素繊維についてJIS−R−D60
1に規定する樹脂含浸ストランド試験法により樹脂含浸
ストランドの引張強度を測定した結果、そのストランド
強度は360kg/mm2 で、引張弾性率は57.1t
on/mm2 、伸び率は0.63%であった。
【0085】上記の炭素繊維はドラムワインダ装置で一
方向プリプレグを作成し、プリプレグの外観を観察する
と同時に、繊維束1本当たりの糸幅を測定して、プリプ
レグ作成時の開繊性の評価を行なった。樹脂としてはエ
ポキシ樹脂(エピコート828)を使用し、巻取り速度
は2m/分であった。
【0086】この結果、炭素繊維は繊維束の開繊性が良
好であり、開繊により1繊維束当たりの糸幅が5.5m
mの極めて薄い均一な繊維層ができ、得られたプリプレ
グの外観は目開きがなく、極めて毛羽の少ないものであ
った。
【0087】比較例1 不融化の前処理及び微量酸素含有雰囲気下での予備炭化
処理を実施しなかった以外は、実施例1と同様に処理し
て、炭素繊維を得た。
【0088】この場合、予備炭化後に得られた予備炭化
繊維は繊維束の融膠着度が41%であり、2000℃で
焼成して得られた炭素繊維は繊維束の融膠着度が45%
であり、炭素繊維の融膠着度は予備炭化繊維のときより
も更に増加していた。予備炭化繊維の直線度は99.9
%であり、炭化した炭素繊維の直線度も99.9%で、
繊維の直線性の点は極めて良好であった。
【0089】この炭素繊維の引張強度は300kg/m
2 であり、引張弾性率は49.0ton/mm2 、伸
び率は0.61%であった。
【0090】上記の炭素繊維を用い、ドラムワインダ装
置で一方向プリプレグを作成したところ、開繊性は悪
く、繊維層は1繊維束当たりの糸幅が3.4mmの厚い
ものになり、実施例1と比べて薄いプリプレグができな
かった。しかし、プリプレグの外観は目開きがなかった
が、無理に開繊するために糸切れが起こり、毛羽立ちは
多いものであった。
【0091】比較例2 ピッチ繊維をケンス状で実施例1に記載の条件で不融化
処理した。この際、前処理は実施しなかった。
【0092】引き続き酸素を含有した窒素雰囲気中でケ
ンス状で予備炭化処理を行なった。その後1フィラメン
ト当たり0.067gのテンションを付与しながら20
00℃で炭化して炭素繊維を得た。その他は実施例1と
同様に処理した。
【0093】この場合、予備炭化繊維の引張強度は14
0kg/mm2 、引張弾性率は12ton/mm2 であ
った。又予備炭化繊維は繊維束の融膠着度が35%と高
いものであった。この予備炭化繊維の直線度は45%で
あり、糸に捩れが見られ、繊維束の表面はギザギサした
肌触りの悪いものであった。
【0094】炭化した繊維の引張強度は280kg/m
2 、引張弾性率は44ton/mm2 であり、この繊
維の融膠着度は41%と予備炭化繊維よりも増加した。
直線度は炭化時にテンションを付与したため、若干改善
されて58%になった。
【0095】上記の炭素繊維を用い、ドラムワインダ装
置で一方向プリプレグを作成したところ、開繊性は悪
く、1繊維束当たりの糸幅は3.1mmであった。プリ
プレグの外観は目開きが多く、毛羽立ちの多いものであ
った。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の炭素繊維
は、接触分解タール或いは芳香族炭化水素類を原料とし
て得たメソフェースピッチ又はこれらの混合物からなる
メソフェースピッチを溶融紡糸し、得られたピッチ繊維
を集束し合糸して繊維束と為して耐熱性油剤を付与した
後、ピッチ繊維を酸化性ガス雰囲気中でテンション付与
下に極く短時間加熱して前処理し、続いてピッチ繊維を
酸化性ガス雰囲気中でテンション付与下に加熱して不融
化し、得られた不融化繊維を微量酸素含有雰囲気中でテ
ンション付与下に予備炭化し、然る後に得られた予備炭
化繊維をテンション付与下に加熱して炭化することによ
り製造され、繊維束の融膠着度が5%以下で、繊維の直
線度が95%以上であり、繊維の引張強度が350kg
/mm2 以上、引張弾性率が50ton/mm2 以上の
物性を有する。
【0097】本発明の炭素繊維によれば、繊維束の繊維
の融膠着度が低く且つ繊維の直線度も良くて開繊性に優
れるので、例えばプリプレグを製造する際に繊維束を良
好に開繊でき、優れた糸扱い性で炭素繊維をプリプレグ
に使用する樹脂層上に整然と配列して、良好なプリプレ
グを製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維束の融膠着度が5%以下で、繊維の
    直線度が95%以上であり、繊維の引張強度が350k
    g/mm2 以上、引張弾性率が50ton/mm2 以上
    であることを特徴とする開繊性に優れた高強度、高弾性
    率ピッチ系炭素繊維。
  2. 【請求項2】 接触分解タール或いは芳香族炭化水素類
    を原料として得たメソフェースピッチ又はこれらの混合
    物からなるメソフェースピッチを溶融紡糸し、得られた
    ピッチ繊維を収束し合糸して繊維束と為して耐熱性油剤
    を付与した後、前記ピッチ繊維を酸化性ガス雰囲気中で
    テンション付与下に極く短時間加熱して前処理し、続い
    て前記ピッチ繊維を酸化性ガス雰囲気中でテンション付
    与下に加熱して不融化し、得られた不融化繊維を微量酸
    素含有雰囲気中でテンション付与下に予備炭化し、然る
    後に得られた予備炭化繊維をテンション付与下に加熱し
    て炭化することを特徴とする開繊に優れた高強度、高弾
    性率ピッチ系炭素繊維の製造方法。
JP4086249A 1992-03-10 1992-03-10 開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法 Pending JPH05247730A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4086249A JPH05247730A (ja) 1992-03-10 1992-03-10 開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4086249A JPH05247730A (ja) 1992-03-10 1992-03-10 開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH05247730A true JPH05247730A (ja) 1993-09-24

Family

ID=13881547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4086249A Pending JPH05247730A (ja) 1992-03-10 1992-03-10 開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH05247730A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111801451A (zh) * 2018-04-27 2020-10-20 株式会社Lg化学 使用于制备碳纤维的前体纤维稳定化的方法和使用其制备碳纤维的方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111801451A (zh) * 2018-04-27 2020-10-20 株式会社Lg化学 使用于制备碳纤维的前体纤维稳定化的方法和使用其制备碳纤维的方法
EP3786324A4 (en) * 2018-04-27 2021-06-30 Lg Chem, Ltd. PROCESS FOR THE STABILIZATION OF PRECURSOR FIBERS INTENDED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FIBERS, AND PROCESS FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FIBERS USING THE SAID PROCESS
CN111801451B (zh) * 2018-04-27 2023-03-03 株式会社Lg化学 使用于制备碳纤维的前体纤维稳定化的方法和使用其制备碳纤维的方法
US11976386B2 (en) 2018-04-27 2024-05-07 Lg Chem, Ltd. Method of stabilizing precursor fiber for preparing carbon fiber and method of preparing carbon fiber using the same

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH05247730A (ja) 開繊性に優れた高強度、高弾性率ピッチ系炭素繊維及びその製造方法
JP2695355B2 (ja) 炭素繊維の製造方法
JPH05171519A (ja) ピッチ系炭素繊維の製造方法
JPS62133123A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JP2930166B2 (ja) 炭素繊維の製造方法
JPH05171518A (ja) ピッチ系炭素繊維
JPS62289617A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPS6257932A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPS62191518A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPS62133120A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPH0491229A (ja) ピッチ系炭素繊維の製造方法
JPH04119126A (ja) ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPH04119125A (ja) ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPH05295620A (ja) ピッチ系炭素繊維の製造方法
JPH04272234A (ja) ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPH026619A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPH04257323A (ja) ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JP2582848B2 (ja) ピッチ系炭素繊維の製造方法
JPH043453B2 (ja)
JPH0333221A (ja) 炭素繊維の製造方法
JPH0291223A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JPH04272235A (ja) ピッチ系炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法
JP3644271B2 (ja) ピッチ系炭素繊維の製造方法
JPH0491228A (ja) ピッチ系炭素繊維の製造方法
JPS62191515A (ja) 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法