JPS62191515A - 炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法 - Google Patents

炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法

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JPS62191515A
JPS62191515A JP2794186A JP2794186A JPS62191515A JP S62191515 A JPS62191515 A JP S62191515A JP 2794186 A JP2794186 A JP 2794186A JP 2794186 A JP2794186 A JP 2794186A JP S62191515 A JPS62191515 A JP S62191515A
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fibers
pitch
infusibility
graphite
producing carbon
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JP2794186A
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English (en)
Inventor
Kikuji Komine
小峰 喜久治
Tsutomu Naito
勉 内藤
Hiroyuki Kuroda
博之 黒田
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Toa Nenryo Kogyyo KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、炭素質ピッチ繊維から炭素繊維及び黒鉛繊維
を製造する方法に関する。更に詳しくは、本発明は光学
的異方性炭素質ピッチを紡糸し、不融化、炭化、黒鉛化
を行い、ロングフィラメントの炭素繊維及び黒鉛繊維を
得るための、ピッチ繊維の焼成方法に関する。
(従来の技術) 従来、自動車、航空機その他の各種分野に係る広範な技
術分野において、軽量、高強度、高弾性等の性質を有す
る高性能素材の開発が要望されており、係る観点から炭
素繊維或いは成型炭素材料が注目されている。特に、炭
素質ピッチから炭素繊維を製造する方法は、安価で高性
能の炭素繊維を製造し得る方法として重要視されている
しかしながら、従来の技術によっては、ピッチ繊維の引
っ張り強度が約0.0IGPaと小さい上、脆いために
その取扱が難しく、高性能製品を得るのに必要なロング
フィラメント状の炭素繊維を得ることは極めて困難であ
った。
ピッチ繊維からロングフィラメント状の炭素繊維を製造
する方法として、従来、紡糸した糸を金網のカゴの中に
落として堆積せしめ、これを金網ごと不融化し、更に7
00℃以上で第1次の熱処理を行い、糸条の引っ張り強
度が0.2GPa以上の強度となるようにした上で、該
カゴから引き上げて巻き取った後、若しくは巻き取りつ
つl。
500℃程度の温度で炭化して、炭素繊維を得る方法が
提案されている。(特公昭51−12740号)。しか
しながらこの方法では、糸を堆積せしめた場合に、捩れ
又は撚りがかかる傾向があり、父系の屈曲ができやすい
ため、炭素繊維にした時に凹凸が著しく、外観の悪い糸
となる上、屈曲部の強度が著しく低下するために糸切れ
が頻発し高品質の糸ができ難いという欠点があった。か
かる欠点は、糸を堆積せしめる場合の湾曲率を大きくと
っても本質的に改善することのできるものではなかった
一方、特公昭53−414248号公報には、メソフェ
ーズピッチを熔融紡糸し、ボビンに一度巻き取りこのう
ちの一部の糸条を金網Iに置いて250〜500℃の酸
化性雰囲気で酸化して糸の強度を増加せしめ、糸扱いを
容易にできるようにしてから加工する方法が開示されて
いる。しかしながらこの方法は400〜500℃の温度
域の酸化雰囲気で行うものであり、酸化を高温度で行い
過ぎるために最終製品である炭素繊維の糸の強度が低下
する上、一度巻き取った糸の一部ずつを取り出しながら
酸化して行くので生産効率が悪いという欠点があった。
特開昭60−81320号及び特開昭60−21911
号明細書には、ボビン巻のまま不融化して一定温度以下
の非酸化性雰囲気で第1次の熱処理(予備炭化)を行う
方法が開示されている。しかしながら、これらの方法に
おいてはボビン上のピッチ繊維の巻厚が厚くなると、不
融化中又は予備炭化中の通気性が不十分であるためフィ
ラメント間の融着や膠着が起こり易く、予備炭化後、ボ
ビン上の糸巻の解舒(巻戻)が困難になり、巻戻しに際
し糸の毛羽が発生し易く、炭素繊維又は黒vJuh維に
した時の商品価値を著しく低下させるという欠点がある
又、通気性が不十分なため、不融化のバラツキが大きく
なり、炭素繊維又は黒鉛繊維にした時の強度のバラツキ
が極めて太き(なるという欠点があった。
これらの欠点は、特開昭60−173121号公報に開
示された通気性ボビンを使用する方法によって大幅に改
善されたが、尚生産効率が十分でな(、更に改善が求め
られていた。
特開昭55−128020号公報には、溶融紡糸後にゴ
デツトローラーで延伸した糸を、不融化用の熱風炉に0
.15m/分の糸速度で連続的に通し、続いて炭化炉へ
も連続的に通して炭素繊維を得る方法が開示されている
。しかしながら、この方法は均一に不融化ができて物性
のバラツキは小さく、且つ炭素繊維にした時に外観の良
いものが得られる一方、不融化処理温度の上昇に伴って
繊維束を集束している油剤が分解するため、集束が乱れ
、このため繊維束が不融化中に切断し易く操業が困難で
あるという欠点があった。
一方、生産効率を上げるために、不融化時の雰囲気ガス
として0.1〜10%のNO2を含む空気を使用したり
(特公昭41142696号公報)、塩素と酸素の混合
ガスを使用(特開昭49−75828号公報)して不融
化速度を速める方法が知られている。
これらは、不融化速度を速める点では有利であるが、繊
維束を連続的に線状で通して不融化する際に繊維束の切
断がおこる等の欠点があった上、高温で処理する際に反
応が暴走し、爆発、燃焼が起こり易いという欠点があっ
たことに加え、高温下で、強酸化性のガスを取り扱うた
め装置が腐蝕し易く、装置の寿命が短いという欠点があ
った。
(発明が解決しようとする問題点) そこで、不融化処理中、繊維束の集束の乱れに番よる繊
維束の切断がなく、又迅速に不融化して時間当りの製品
生産量を大きくすること、及び得られた糸の外観が良い
上取扱に毛羽立ちが少なく高強度、高弾性で糸の強度ム
ラのない高品質のピッチ糸炭素繊維のロングフィラメン
トを容易に製造する方法が切望されてきた。
従って本発明の主たる目的は、外観が良く、高強度、高
弾性率の高品質ピッチ系ロングフィラメント炭素繊維又
は黒鉛繊維を効率良(製造する方法を提供することにあ
る。
本発明の他の目的は、炭素繊維又は黒鉛繊維を製造する
際の不融化を迅速に行うための方法を提供することにあ
る。
(問題を解決するための手段) 本発明のかかる諸口的は、炭素質ピッチを紡糸して得た
ピッチ繊維を不融化した後、次いで炭化又は黒鉛化する
炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法において、紡糸された
ピッチ繊維を合糸して耐熱性油剤を付与した後、強酸化
性ガス雰囲気に繊維束を線状で連続的に通して第1段目
の不融化を行い、次いで弱酸化性ガス雰囲気中を連続的
に通して第2段目の不融化を行い、その後、不活性ガス
雰囲気下で、炭化又は黒鉛化を行うことを特徴とする炭
素繊維及び黒鉛繊維の製造方法によって達成された。
a)炭素質ピッチ 本発明に用いる炭素質ピッチは、特に限定されるもので
はなく、石炭を乾溜して得られるコールタールピッチ、
石炭液化物等の石炭系ピッチ、ナフサ分解タールピッチ
、接触分解タールピッチ、常圧蒸留残渣、減圧蒸留残渣
等の石油系ピッチ、合成樹脂を分解して得られる合成ピ
ッチ等の各種のピッチ及びこれらのピッチを水素、水素
供与物で水素化したもの、熱処理、溶剤抽出等で改質し
たものも用いることができる。
本発明の炭素質ピッチは、等方性ピッチであっても光学
的異方性ピッチであっても良く、ネオメソフェース、プ
リメソフェースと言われるピッチについても適用できる
が、その軟化点は約り30℃〜約320℃であることが
好ましく、特に、下記に述べる光学的異方性ピッチが好
ましい。
b−1)光学的異方性炭素質ピッチ 本発明で使用する光学的異方性炭素質ピッチとは、常温
で固化したピッチ塊の断面を研磨し、反射型偏光顕微鏡
で直交ニコルを回転して光輝が認められるピッチ、即ち
実質的に光学的異方性であるピッチが大部分であるピッ
チを意味し、光輝が認められず光学的等方性であるピッ
チについては、本明細書では光学的等方性炭素質ピッチ
と呼称する。従って、本明細書における光学的異方性炭
素質ピッチには、純粋な光学的異方性炭素質ピッチのみ
ならず、光学的異方性相の中に光学的等方性相が球状又
は不定形の島状に包含されている場合も含まれる。
又、実質的に光学的異方性である場合とは、光学的異方
性炭素質ピッチと光学的等方性炭素質ピッチが混在する
が、光学的等方性ピッチの量が少ないために上記偏光顕
微鏡によっては光学的等方性相(以下IPとする)を観
測することができず、光学的異方性相(以下APとする
)のみが観測される場合である。因に、一般には、AP
とIPの間に明瞭な境界が観察される。
本明細書におけるAPは、所謂「メソ相」と同様と考え
られるが、「メソ相」にはキノリン又はピリジンに実質
上不溶のものと、キノリン又はとリジンに溶解する成分
を多く含むものとの2種類があり、本明細書でいうAP
は主として後者の「メソ相」である。
上記AP相及びIP相は光学的性質のみならず粘度にお
いても大きく異なるために、一般に、両者が混在するピ
ッチを紡糸することは糸切れの原因や糸の太さムラとな
るので好ましくない。このことは、光学的等方性ピッチ
が紡糸に好ましくない異物を含まない場合であっても、
IP相がAP相の中に均一に分散していない場合には特
に悪い結果をもたらすことを意味する。従って、本発明
で使用する光学的異方性ピッチには実質的な均質性が要
求される。このような均質な光学的異方性ピッチは、I
P含有率が20%以下であって、反射型顕微鏡観察でピ
ッチの断面に粒径1μm以上の固形粒子を検出できない
上、溶融紡糸温度で揮発物による発泡が実質上ないもの
である。
本発明においては、APとIPの定量は、偏光顕微鏡直
交ニコル下で観察し、写真撮影してAP又はIP部分の
占める面積率を測定して行うが、この面積率は統計上実
質的に体積%を表す。しかしながら、APとIPの比重
差は0.05程度であり小さいので、近似的には体積%
と重量%とは等しいとして取り扱うことができる。
本発明で使用する光学的異方性ピッチはその軟化点は低
いことが好ましい。ここに、ピッチの軟化点とはピッチ
の固相と液相間の転移温度であり、差動走査型熱量計に
よってピッチの溶解又は凝固する際の潜熱の吸収又は放
出ピーク温度から求めることができる。この方法によっ
て測定した軟化点は、リングアンドボール法、微量融点
法等の他の測定方法によって得られる温度と、±10℃
の範囲で一致する。
本発明における紡糸には、通常の紡糸技術を使用するこ
とができる。一般に熔融紡糸に適する紡糸温度は、紡糸
する物質の軟化点より60〜100℃高い温度である。
一方、本発明で使用する光学的異方性ピッチは380℃
以上では熱分解重縮合がおこり分解ガスが発生したり、
不融解物が生成する場合がある。従って、本発明で使用
する光学的異方性ピッチの軟化点は320℃以下である
ことが好ましく、後述の不融化処理工程の上からは23
0℃以上であることが好ましい。
b−2)光学的異方性ピッチの製造方法本発明で使用す
る光学的異方性ピッチはいかなる製法を用いて製造して
もよいが、ピッチ製造用の一般的原料である重質炭化水
素油、タール、市販ピッチ等を反応槽で380〜500
℃の温度にて攪拌し、不活性ガスで脱気しながら十分に
熱分解重縮合して、残渣ピッチの光学的異方性相(以下
APと略す)を高める従来の方法を使用することができ
る。しかしながら、この方法によってAPが80%(偏
光顕微鏡で測定)以上のものを製造した場合には、熱分
解重縮合反応が進み過ぎ、キノリンネ溶分が70重量%
以上と大きくなり軟化点も330℃以上となる場合もあ
るのみならず、光学的等方性相(以下IPと略す)も微
小球状の分散状態とはなりにくく必ずしも好ましい方法
とは言えない。
従って、本発明で使用する光学的異方性ピッチの好まし
い製造方法は、熱分解重縮合反応を半ばで打ち切ってそ
の重縮合物を350〜400℃の範囲の温度で保持して
実質的に静置し、下層に密度の大きいAPを成長熟成さ
せつつ沈積し、これを上層の密度が小さくIPが多い部
分より分離して取り出す方法であり、この方法の詳細は
特開昭57−119984号明細書に記載されている。
本発明で使用する光学的異方性ピッチの更に好ましい製
造方法は、特開昭58−180585号明細書に記載さ
れている如く、APを適度に含み、未だ過度に重質化さ
れていない炭素質ピッチを溶融状態のまま遠心分離操作
にかけ、迅速にAP部分を沈降せしめる方法である。こ
の方法によれば、AP相は合体成長しつつ下層(遠心力
方向の層)に集積しAPが約80%以上の連続層を成し
、その中に僅かにIPを晶状又は微小な球状体で分散し
ている形態のピッチが下層となり、一方上層はIPが大
部分で、その中にAPが微小な球状態で分散している形
態のピッチとなる。この場合、両層の境界が明瞭であり
、下層のみを上層から分離して取り出すことができ、容
易にAP含有率が大きく紡糸しやすい光学的異方性ピッ
チを製造することができる。この方法によれば、AP含
有率が95%以上で軟化点が230〜320℃の炭素質
ピッチを短時間に、経済的に得ることができる。
このような光学的異方性炭素質ピッチは、溶融紡糸加工
特性において優れ、その均質性と高い配向性のために、
それを紡糸して得られた炭素繊維及び黒鉛繊維の引張強
度並びに弾性率は極めて優れたものとなる。
c)!維の製造 i)紡糸 前記のような、AP含有率が高くその軟化点の低いピッ
チは、公知の方法によって紡糸することができる。この
ような方法は、例えば、直径0゜1mm〜0.5mmの
紡糸口を1〜l、000ケ有する紡糸口金を下方に有す
る金属製紡糸容器にピッチを張り込み、不活性ガス雰囲
気下で280〜370℃の間の一定の温度にピッチを保
持し溶融状態に保って、不活性ガスの圧力を数百m m
 Hgに上昇せしめて口金から溶融ピッチを押し出し、
温度及び雰囲気を制御しつつ流下したピッチ繊維を、高
速で回転するボビンに巻き取るものである。
又、紡糸口金から紡糸したピッチ繊維を集束させて気流
で引取りつつ下方の集積ケースの中にケンス状に集積す
る方法を採用することもできる。
この場合、紡糸容器へのピッチの供給を、予め溶融した
ピッチやギアポンプ等により加圧供給することによって
連続的に紡糸することが可能である。
更に、上記方法において、口金の近傍で、一定の温度に
制御され高速で下降するガスを用いてピッチ繊維を延伸
しつつ引取り、下方のベルトコンベア上に長繊維を作る
方法も用いることができる。
更に、周壁に紡糸口金を有する円筒状の紡糸容器を高速
で回転させ、これに溶融ピッチを連続的に供給し、円筒
紡糸器の周壁より遠心力によってピッチを押し出し、回
転の作用によって延伸されるピッチ繊維を集積するよう
な紡糸方法を採用することもできる。
本発明は、いずれの紡糸方法をとったものであっても、
一度ボビンに巻き取ったものについて適用できる。
本発明においては、溶融紡糸したピッチ繊維はエアサッ
カーを通して集束しつつオイリングローラ−に導き集束
剤(油剤)を付けて更に集束する。
この場合の集束剤としては、例えば水、エチルアルコー
ル、イソプロピルアルコール、n−プロピルアルコール
、フチルアルコール等のアルコール類又は粘度3〜30
0cst (25℃)のジメチルポリシロキサン、メチ
ルフェニルポリシロキサン等を、低沸点のシリコーン油
(ポリシロキサン)又はパラフィン油等の溶剤で希釈し
たもの、又は乳化剤を入れて水に分散させたもの;同様
にグラファイト又はポリエチレングリコールやヒンダー
ドエステル類を分散させたもの;界面活性剤を水で希釈
したもの;その他通常の繊維、例えばポリエステル繊維
に使用される各種油剤の内ピッチ繊維をおかさないもの
を使用することができる。
集束剤の繊維への付着量は、通常0.01〜10重量%
であるが、特に、0.05〜5重量%であることが好ま
しい。
本発明においては、ボビンに巻いた状態から均一な解舒
を行うために、紡糸時のトラバースは2〜100mm/
(ボビン1回転当り)のような大きなトラバースをかけ
て巻き取り、巻厚は1〜IQQmm、好ましくは5〜5
0mmとすることが有効である。トラバースは、ピッチ
繊維のボビンからの解舒性を考慮すれば、5〜20mm
/(ボビン1回転当り)程度が好ましい。
ii)ピッチ繊維の合糸 本発明においては、繊維束の強度を強くし、不融化時に
不融化炉へ連続して安定に通糸するために、不融化に先
立ちピッチ繊維の合糸を行う。
溶融紡糸機1台(1紡糸口金)から紡糸されるピッチ繊
維のフィラメント数は熔融紡糸のため限界があり、通常
は1〜2,000であり、好ましくは50〜1,000
フィラメントである。
本発明では、溶融紡糸で得られるピッチ繊維束を2〜2
0本用いて、200〜so、ooo、好ましくは500
〜5,000フィラメントに合糸する。
合糸は、紡糸されたピッチ繊維を一旦複数のボビンに巻
き取った後、同時に解舒し、繊維束を1つに合束し、1
つのボビンに巻き取ることによって行われる。
合糸時のトラバースはボビン1回転当たり5〜100m
mであることが好ましい。ボビンからの解舒性を良くす
るためには、トラバースを大きくする方が良いが、大き
過ぎると糸が損傷し易いので好ましくない。
ケンス状に落としたピッチ繊維を複数のカゴ又はケース
から引き上げて合糸しても良い。
合糸は、ボビンからの解舒のみでなく、複数の紡糸機又
は紡糸口金から同時に紡糸されたピッチ繊維を集束し合
糸することも可能である。
合糸は一度に2〜20本合糸しても良いが、2〜10本
を1回目に合糸し、これらを更に2〜10本再合糸する
方法も用いられる。
合糸性を上げ、不融化中の集束性を上げるため、合糸す
る段階で必要に応じて、0.1〜30回/m好ましくは
1〜5回/mの撚りが加えられる。
本発明では、繊維束の集束性を上げ、且つ、不融化時に
不融化炉へ安定に通糸するために、合糸の際、耐熱性の
油剤を付与する。耐熱性の油剤は、作業性、環境面、製
造コストの面から、水エマルジッン系が特に好ましい。
このような水エマルジョン系の油剤としては、例えば、
非イオン系界面活性剤を減圧蒸留して得た沸点600℃
以下(大気圧換算)の留出物を乳化剤とし、25℃で1
0〜1000cstの粘度を有するアルキルフェニルポ
リシロキサンを乳化したものを挙げることができる。
非イオン界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアル
キルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステルが
用いられる。
アルキルフェニルポリシロキサンとしては、その成分と
してフェニル基を5〜80モル%含むものが好ましく、
特に10〜50モル%含むものが好ましい。
又、アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基が好ましい。同一の分子に2種以上のアルキル基を
有していても良い。
この組合せのものは、水エマルジョン系油剤を作ること
ができ、不融化中、油剤の分解、劣化が著しく少なく、
繊維束の集束も良好で、不融化中の繊維束の切断が無い
上、毛羽立ちも少なく、線状で連続的に不融化炉を通す
ことができる。
非イオン系界面活性剤を蒸留せずそのまま乳化剤とし、
アルキルフェニルポリシロキサンを乳化したものを用い
ると、不融化中、繊維束を集束している油剤が分解劣化
し、集束が乱れ、このため繊維束の切断が起こり易く、
糸扱いが困難になる。
又、ジメチルポリシロキサン、脂肪酸エステル油、鉱油
等は、通常の界面活性剤で乳化できるが、アルキルフェ
ニルポリシロキサンを使用した時に比べ、不融化中、更
に酷い油剤の分解劣化、繊維束の膠着が起こり一層糸扱
いが困難になる。
一方、ジメチルポリシロキサン等を蒸留した非イオン系
界面活性剤で乳化しようとしても、乳化が困難で水エマ
ルジヨン系油剤として使用できない。
油剤の耐熱性を更に高めるために油剤中にアミン類、有
機セレン化合物、フェノール類等の酸化防止剤を添加し
ても良い。
これらの酸化防止剤としては、フェニル−α−ナフチル
アミン、ジラウリルセレナイド、フェノチアジン、鉄オ
クトレート等が使用される。
油剤の付与は、ローラー接触、スプレー等何れの方式で
つけても良い。
これら油剤の繊維への付着量は0.01〜10重量%、
好ましくは0.05〜5重量%である。
合糸後の巻厚は、任意に設定できるが、作業性、操業性
の面から10〜100mmで行う。
合糸は、不融化炉に通糸する前に行っても良いが、合糸
しながら不融化を行っても良い。
iil )ピッチ繊維の不融化 本発明では、繊維束強度を高めるため合糸し、且つ、耐
熱性油剤を付与することにより、不融化中の繊維束の集
束性を改良した上で強酸化性ガス雰囲気に線状で通して
第1段目の不融化を行い、次いで弱酸化性ガス雰囲気に
連続的に線状で通して第2段目の不融化(2段階不融化
)を行う。
第1段目の不融化は、ピッチの軟化点より約100〜2
00℃低い温度から開始し、ピッチの軟化点を徐々に上
げ、その軟化点が300℃以上、好ましくは400℃以
上になるように行う。通常第1段目の不融化は、250
℃以下で行うが、好ましくは50〜250℃の間で行う
。この中で好ましい態様の1つは、50℃から徐々に昇
温し、250℃以下で反応を終える方法である。
第1段目の不融化は、反応速度を上げ時間当りの生産量
を上げるため強酸化性ガスを使用して行うが、この処理
は、50〜250℃の範囲で行い、又繊維束を線状で連
続的に通すので、不融化生反応熱の蓄積による繊維の融
着や、暴走反応による燃焼、爆発の恐れがなく、安定し
た運転が可能となる。低温で行うので集束剤として使わ
れている油剤の熱分解、劣化により繊維束の集束の乱れ
を最小にし、又、装置の酸化劣化や腐食を少なくするこ
とができ、装置の寿命も長くすることができる。
本発明で使用する強酸化性ガスとしては、ハロゲン、N
O2、SO2、SO3、オゾン等を含んだ空気、酸素と
空気の混合ガス及び酸素ガス等を挙げることができる。
含有せしめるハロゲン、N02、S03、オゾン等の濃
度は0.1〜50%、好ましくは0.5〜10%である
。酸素と空気を混合する場合は酸素濃度を50%以上と
することが好ましく、特に酸素ガスを使用することが好
ましい。 本発明の第1段目の不融化の昇温速度は、好
ましくは1〜b 約10〜60分である。
本発明における第2段目の不融化は、すでにピッチ繊維
の軟化点が300℃以上になっているので、温度250
〜400℃の弱酸化性ガス雰囲気に繊維束を線状で連続
的に通して実施される。第1段目の不融化が終わる時に
、ピッチの軟化点が既に高くなっているので、第2段目
の不融化処理は、高温で短詩間通して行っても良く、2
50℃から徐々に昇温しながら行っても良い。
第2段目の不融化は弱酸化性ガス中で行うので、酸素等
の強酸化性ガスで行う時に屡見られる暴走反応による反
応熱の著しい蓄熱に起因する爆発、燃焼、或いは繊維束
の切断等がおこることな(、反応のコントロールは容易
である。又、不融化速度が強酸化性ガスを使う場合に比
べて遅いので、不融化度のバラツキを小さくすることが
でき、均一な性状の炭素繊維を得ることができる。
本発明で使用する弱酸化性ガスとしては、空気、空気と
窒素の混合ガス、空気と不活性ガスの混合ガス等が挙げ
られる。
このように不融化処理を2段階に分割することにより、
糸切れや毛羽の発生を低減することができる上、全不融
化時間を短縮することができる。
不融化に際しては、雰囲気と同じ種類の新鮮なガスを毎
分0.1〜5回の割合で流通置換し、古いガスを排出す
ることが好ましい。1部をリサイクルし、或いは精製し
て再使用することもできる。
不融化時の雰囲気は、ファンによって強制的に攪拌する
ことが好ましく、その風速は0.1〜10m/秒、好ま
しくは0.5〜5m/秒である。
このような強請攪拌は、繊維束内へのガスの浸透を推進
し、不融化炉内の温度分布をなくして焼成を均一にする
効果がある。
不融化処理時、張力をかけずに行うこともできるが、通
常は不融化炉内での繊維束のたるみによる炉底、炉壁を
こすることにより生ずる引きずり傷の発生防止、及び、
外観が良く、且つ、引張強度、引張弾性率等の炭素繊維
物性の向上のために1フィラメント当り0.001〜0
.2gの張力をかけながら不融化を行うことが好ましい
第1段目の不融化を行う不融化炉の出口と第2段目の不
融化を行う不融化炉の入口の中間で、繊維束の集束性を
上げる目的で、油剤を付与することもできる。又、!@
2段目の不融化炉を出た所で、その後の繊維束の糸扱性
を向上する目的で油剤を付与することもできる。この場
合の油剤としては、合糸の時に用いたものと同じものを
用いることができる。
iv)熱処理工程 次に、この不融性となった本発明の炭素質ピッチ繊維を
化学的に不活性なアルゴン又は窒素ガス等の雰囲気中で
500〜1,000℃迄昇温し、初期の炭化を行うこと
によって予備炭化繊維を得る。次いで1,000〜2.
000℃の範囲の温度迄昇温しで炭化することによって
炭素繊維が得られ、2,000〜3,000℃の範囲内
の温度迄昇温しで黒鉛化処理迄進めることによって、所
謂黒鉛繊維が得られる。
本発明においては、この炭化及び黒鉛化の方法の詳細に
ついて特に限定するものではなく、公知の方法を用いる
ことができる。
(発明の効果) 本発明は、炭素質ピッチ繊維を合糸して繊維束の強度を
増し、更に耐熱性油剤を付与してから繊維束を線状で連
続的に不融化を行うので不融化中の繊維束の切断がなく
、又合糸してから行うので糸強度が大きい上に通気性が
良(なり、生産速度が速くできる。
第1段目の不融化はピッチの軟化点より著しく低い低温
で強酸化性ガスを使用して行うので、不融化中の融着も
なく反応速度を著しく速くでき、又、温度をあまり上げ
ないので、反応によって発生するガスによるボイドが生
ずることもなく、糸切れや毛羽の発生が低減される上、
装置の寿命を長くすることができる。第2段目の不融化
は高温の弱酸化性ガス雰囲気で短時間で行うので、全不
融化に要する時間が短く、時間当りの生産量を著しく大
きくすることができる。
本発明は、繊維束を連続して線状で不融化炉を通す方式
であるので外観の良い繊維が得られるばかりでなく、不
融化のむらがなく、均一な繊維を得ることができる。
特に、光学的異方性の炭素質ピッチを用いた場合には、
高強度、高弾性率の炭素繊維又は黒鉛繊維を得ることが
できる。
又、炭化、黒鉛化も連続にできるので設備の連続化が可
能となると共に、外観が良く、均一な引張強度、引張弾
性率等の炭素繊維物性の高い炭素繊維、又は黒鉛繊維を
得ることができる。
(実施例) 以下、本発明を実施例によって更に詳述するが、本発明
はこれによって限定されるものではない。
実施例1゜ 光学的異方性を約55%含有し、軟化点が232℃であ
る炭素質ピッチを前駆体ピッチとして使用した。この前
駆体ピッチは、キノリンネ溶分を16.1重量%、灰分
0.26重量%を含有しており、370℃における粘度
は2.8ボイズを示した。このピッチを内容積2(lの
熔融タンク中で溶融し、370℃に制御して、ローター
内有効容積200mlの円筒型連続遠心分離装置へ2゜
ml1分の流量で送り、ロータ一温度を370℃に制御
しつつ、遠心力を30,000GでAP排出口より光学
的異方性相の多いピッチ(Aピッチ)、IP排出口より
光学的等方性の多いピッチ(■ピッチ)を連続して抜き
出した。
得られた光学的異方性ピッチは、光学的異方性相を98
%含み、軟化点は265℃、キノリンネ溶分は29.5
%であった。
得られた光学的異方性ピッチを500穴の紡糸口金を有
する溶融紡糸機(ノズル孔径:直径0゜3mm)に通し
、355℃で200mmHgの窒素ガス圧で押し出して
紡糸した。
紡糸したピッチ繊維は、ノズル下部に設けた高速で回転
する直径210mm、幅200mmのステンレス鋼製の
金網ボビンに巻き取り、約500m/分の巻き取り速度
で10分間紡糸した。ボビン1回転当たりのトラバース
のピッチは10mm/1回転であった。紡糸の間の糸切
れはなかった。
この際紡糸した糸はエアーサッカーで略集束してオイリ
ングローラ−に導き、糸に対して約0. 5重量%の割
合で集束用油剤を供給した。油剤としては、25℃にお
ける粘度が14cstのジメチルシリコーン油を使用し
た。
ピッチ繊維を巻いたボビン6個を、解舒合糸し、3.0
00フィラメントとしてステンレス製ボビンに巻取トラ
バースピッチを20mm/1回転で巻取った。
金糸時に25℃で40cs tのメチルフェニルポリシ
ロキサン(フヱニル含有量45モル%)を、非イオン界
面活性剤である数平均分子量1,000のポリオキシエ
チレンアルキルエーテルを減圧蒸留して得た沸点600
℃(大気圧換算沸点)までの留出物分を乳化剤として乳
化した水エマルジヨン系油剤を使用した。水エマルジョ
ン系の油剤の濃度は0.5%であり、ローラー接触で付
与した。付与量は糸に対し0.2%であった。
このようにして得たボビン巻のピッチ繊維をボビンから
解舒(巻戻)しつつ、炉入口温度50℃、最高温度25
0℃の温度勾配を持つ酸素雰囲気のファン付き強制熱風
循環の1段目の連続不融化炉に線状で連続的に導入した
。温度を50℃から5℃/分で250℃迄昇温し、25
0℃で10分間保持した。
1段目の不融化終了後、炉入口温度250℃、最高温度
300℃の空気雰囲気のファン付き強制熱風循環の2段
目の連続不融化炉に線状で連続的に通して、第2段目の
不融化を行った。
温度250℃から300℃までの昇温速度は10℃/分
であり、300℃で5分間保持した。全不融化処理に要
した時間は38分であり、この間、第1段目、第2段目
の不融化炉の炉内雰囲気を0゜5回/分の割合で置換し
た。不融化時の風速は0゜7m/秒、繊維束にかけた張
力は1フィラメント当り0.007gであった。
不融化中、ボビンからのピッチ繊維の解舒は円滑に行わ
れた。
不融化終了後、合糸に用いたと同じ油剤をローラー接触
によって付与した。
この不融化したピッチ繊維を不活性ガス雰囲気中で、1
.500℃まで昇温し炭素繊維を得た。
その炭素繊維の糸径は9.8μmであり、引張強度は2
.6GPa、引張弾性率は270GPaであった。
又、この炭素繊維を不活性ガス雰囲気で2500℃まで
昇温しで得た黒鉛繊維は、糸径は9.7μm、引張強度
は2.5GPa、引張弾性率は700GPaであった。
比較例1゜ 合糸を行わなかった他は、実施例1と同様に処理した。
このようにして得たピッチ繊維は、不融化炉内で繊維束
が切断し、長い繊維を得ることは b できなかった。
比較例2゜ 合糸時に油剤をつけなかった他は、実施例1と同様に処
理した。この場合、連続不融化炉中で繊維束の切断が頻
発し、長い繊維を得ることができなかった。
比較例3゜ 水エマルジッン系の油剤の乳化剤として非イオン系界面
活性剤であるポリオキシエチレンアルキルエーテルを減
圧蒸留せず、そのまま使った他は実施例1と同様に処理
した。この場合、不融化炉内で油剤が分解劣化して膠着
し、繊維がボロボロになり繊維束が切断した。
比較例4゜ 第1段目の不融化を空気で行った以外は、実施例1と同
じ条件で処理した。この場合には、第1段目の不融化炉
内で激しく融着し、繊維束が切断した。以後の操作はで
きなかった。
実施例2゜ 第1段目の不融化をオゾンを5%含む空気雰囲気で温度
60℃から150℃迄5℃/分で昇温しで行った他は、
実施例1と同様に処理した。この時の不活性ガス雰囲気
で1.500℃まで焼成して得た炭素繊維の糸径は9.
8μmであり、引張強度は2.4GPa、引張弾性率は
250GPaであった。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)炭素質ピッチを紡糸して得たピッチ繊維を不融化し
    た後、次いで炭化又は黒鉛化する炭素繊維及び黒鉛繊維
    の製造方法において、紡糸されたピッチ繊維を合糸して
    耐熱性油剤を付与した後、強酸化性ガス雰囲気に連続的
    に繊維束を線状で通して第1段目の不融化を行い、次い
    で弱酸化性ガス雰囲気中を連続的に通して第2段目の不
    融化を行い、その後、不活性ガス雰囲気下で、炭化又は
    黒鉛化を行うことを特徴とする炭素繊維及び黒鉛繊維の
    製造方法。 2)合糸前のピッチ繊維のフィラメント数が50〜1,
    000フィラメントであり、合糸後のピッチ繊維のフィ
    ラメント数が200〜50,000フィラメントである
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の炭素繊
    維及び黒鉛繊維の製造方法。 3)所定のフィラメント数を有する合糸したピッチ繊維
    が、紡糸したピッチ繊維を一旦複数のボビンに巻き取っ
    た後、これらを解舒して合糸することにより得られるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の炭素繊維
    及び黒鉛繊維の製造方法。 4)所定のフィラメント数を有する合糸したピッチ繊維
    が、紡糸されたピッチ繊維を集束後気流で引き取りケン
    ス状に集積容器の中に集積した後、解舒しつつ合糸する
    ことにより得られることを特徴とする特許請求の範囲第
    2項に記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 5)所定のフィラメント数を有する合糸したピッチ繊維
    が、複数の紡糸機の紡糸口金から紡糸したピッチ繊維を
    、紡糸しながら連続的に合糸することにより得られるこ
    とを特徴とする炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 6)第1次の不融化処理が実施される所定のフィラメン
    ト数を有する合糸したピッチ繊維が、一度合糸したピッ
    チ繊維を再解舒して、再合糸を行うことにより得られる
    ことを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の炭素繊
    維及び黒鉛繊維の製造方法。 7)合糸時のトラバースを5〜100mm/(ボビン1
    回転)とすることを特徴とする特許請求の範囲第2項に
    記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 8)合糸時、1m当り0.1〜20回の撚りをかけるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第2項に記載の炭素繊維
    及び黒鉛繊維の製造方法。 9)合糸したピッチ繊維に付与する耐熱性油剤が、非イ
    オン系界面活性剤を減圧蒸留して得た沸点600℃以下
    の留出物を乳化剤とし、25℃で10〜1,000cs
    tのアルキルフェニルポリシロキサンを乳化したもので
    あることを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の炭
    素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 10)第1段目の不融化を行う強酸化性雰囲気を形成す
    るガスが、酸素又は酸素を50%以上含む酸素と空気の
    混合ガスであることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 11)第1段目の不融化を行う強酸化性雰囲気を形成す
    るガスが、ハロゲン、NO_2、SO_2、SO_3、
    オゾンを含んだ空気及び酸素ガスの中から選択された何
    れか又はこれらの混合ガスであることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項に記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造
    方法。 12)第1段目の不融化処理を50〜250℃の温度範
    囲で行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載
    の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 13)第2段目の不融化処理を250〜400℃の温度
    範囲で行うことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記
    載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 14)第1段目の不融化と第2段目の不融化の間で集束
    油剤をつけることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 15)不融化の雰囲気ガスを0.1〜5回/分の割合で
    流通置換することを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方法。 16)不融化の雰囲気を、風速が0.1〜10m/秒の
    速度となるように強制通気することを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載の炭素繊維及び黒鉛繊維の製造方
    法。 17)不融化を、繊維に張力をかけて行うことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の炭素繊織及び黒鉛繊
    維の製造方法。 18)炭素質ピッチが、光学的異方性炭素質ピッチが約
    95%以上の光学的異方性相を含有し、且つ軟化点が2
    30〜320℃の光学的異方性ピッチであることを特徴
    とする特許請求の範囲第1項に記載の炭素繊維及び黒鉛
    繊維の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01272825A (ja) * 1988-04-20 1989-10-31 Kawasaki Steel Corp ピッチ系炭素繊維の不融化方法
US5256343A (en) * 1987-01-28 1993-10-26 Petoca Ltd. Method for producing pitch-based carbon fibers

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