JPH05243Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は、シフト圧延機のスピンドルカツプリ
ングサポートに関するものである。

［従来の技術］ 従来のシフト圧延機のスピンドルカツプリング
サポートを第３図及び第４図により説明すると、
図示しないハウジングに対して軸箱１ごと軸線方
向シフト可能に上下のワークロール２を取付け、
前記ハウジングの片側の側面に図示しない取付部
材を用いてスピンドルカツプリングサポート３を
固定し、前記ワークロール２のスピンドルカツプ
リングサポート３側の端部４を延長しスピンドル
カツプリングサポート３の内部を通して端部４の
先端を軸線方向伸縮自在なスピンドル５の一端の
カツプリング６に挿脱可能に嵌め込む。スピンド
ル５の他端にはカツプリング７を介して駆動装置
８を接続する。

前記スピンドルカツプリングサポート３は第４
図で示すように、Ｕ字状に形成し、且つ内側に受
け部材９を取付ける。

尚、１０は圧延在である。

上記シフト圧延機は、ワークロール２を軸箱１
ごと軸線方向にシフトし、上ワークロール２の右
端を圧延材１０の右端と略一致させ、下ワークロ
ール２の左端を圧延材１０の左端と一致させて、
圧延材１０の圧延を行うことにより、圧延材１０
のエツジドロツプの改善を行うこと等ができる。
該シフト圧延機のワークロール２を交換する場合
には、ワークロール２を図中左側に抜いてゆくと
スピンドル５はカツプリング６がスピンドルカツ
プリングサポート３の位置と一致するまで伸長
し、スピンドル５が伸長したらカツプリング６か
らワークロール２が抜ける。このときスピンドル
５はカツプリング６側が自由端になつて下向きに
力を受けるが、スピンドルカツプリングサポート
３がスピンドル５を支えて落下を防止する。

［考案が解決しようとする問題点］ しかしながら、上記従来のシフト圧延機のスピ
ンドルカツプリングサポートでは、シフト圧延機
と別体に形成しているため大きく且つ重くなつて
しまい又、上下のスピンドルカツプリングを同時
に支持でこるようＵ字状に形成して複雑な構造の
圧延機の側面部分に取付部材を介して固定してい
るため、取付部材及び圧延機全体の構造が複雑に
なつてしまう。更に取付位置が固定されているた
め、スピンドルカツプリングを支持できる位置が
一定であり、例えばスピンドルが故障し伸縮不能
になる等によりワークロールがシフトした状態の
ままでは、ワークロールを交換しようとするとス
ピンドルカツプリングを支持することができず、
スピンドルを落下させてしまう。

本考案は上述の実情に鑑み、軽量かつ簡単な構
成であり、ワークロールをシフト位置で交換して
もスピンドルカツプリングを支えることができ、
しかも上下のワークロールを別個に交換してもス
ピンドルカツプリングを支えることができるシフ
ト圧延機のスピンドルカツプリングサポートを提
供することを目的とするものである。

［問題点を解決するための手段］ 本考案は、上下ワークロールの駆動側端部をそ
れぞれワークロールと同一軸線方向に延びて伸縮
自在なスピンドル一端のカツプリングに挿脱可能
に嵌入し、前記スピンドルの他端を該他端に設け
たカツプリングを介して駆動装置に接続すると共
に、前記それぞれのスピンドル一端のカツプリン
グ近接位置にワークロール軸線方向移動可能なス
ライドブロツクを設け、該スライドブロツクを前
記上下のワークロールのおのおのと接続して上下
のワークロールを軸線方向シフト可能としたシフ
ト圧延機の各スライドブロツクに、スピンドル一
端のカツプリングを支持するフインガーを前記カ
ツプリングに対し近接離反可能に設け、スピンド
ルカツプリングサポートとしたものである。

［作用］ 従つて本考案では、シフト圧延機で圧延を行う
場合には、スピンドル一端のカツプリングに対し
て各スライドブロツクに取付けられたフインガー
を、スピンドルのカツプリングから離反した状態
にし、ワークロールの交換をする場合には、前記
フインガーをスピンドル一端のカツプリングに近
接・支持させる。又、スライドブロツクとカツプ
リングは一緒に移動するため、ワークロールのシ
フト位置に係らず、フインガーでカツプリングを
係止することができ、更に各スライドブロツクご
とにフインガーを設けたためにワークロールを一
本ずつ交換してもカツプリングを支持することが
でき、更に又、構成が簡単で軽量である。

［実施例］ 以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

第１図及び第２図は本考案の一実施例の説明図
である。

圧延機のハウジング１１に圧延機幅方向に延び
る上下のビーム１２をガイド１３を用いて上下方
向移動可能に取付け、前記ビーム１２に沿つて圧
延機幅方向移動可能に軸箱１４，１５を取付け、
該軸箱１４，１５の軸受１６，１７を介して上下
のワークロール１８を回転可能に支承し、ワーク
ロール１８の駆動側端部材を延長して伸縮自在な
圧延機幅方向に延びるスピンドル２０の一端側の
カツプリング２１に着脱可能に嵌入し、スピンド
ル２０他端側のカツプリング２２に図示しない駆
動装置を接続する。

又、圧延機の駆動側のハウジング１１側面にブ
ラケツト２３を取付け、ブラケツト２３にロツド
２４を圧延機幅方向に向けたシフトシリンダ２５
のロツド２４先端をピン枢着し、シフトシリンダ
２５にスライドブロツク２６を固着して、スライ
ドブロツク２６の上下に、一端をハウジング１１
に固着され圧延機幅方向に延びるガイドフレーム
２７を設け、ガイドフレーム２７間にサイドフレ
ーム２８を設け、スライドブロツク２６のハウジ
ング１１側端部に軸箱１５のワークロール１８先
端近傍を係止する係止部材２９を設け、更にスラ
イドブロツク２６のカツプリング２１に近接する
側部位置にスピンドルカツプリングサポート３０
を取付ける。

該スピンドルカツプリングサポート３０は第２
図に詳細に示される如く、スライドブロツク２６
の側部に二枚の板状の取付部材３１を設け、該板
状の取付部材３１間にピン３２でフインガー３３
中間部を回動可能に支承し、フインガー３３の先
端部に受け部材３４を取付け、又、スライドブロ
ツク２６にコの字状の取付部材３５を取付け、コ
の字状の取付部材３５にシリンダ３６を取付け、
シリンダ３６のロツドをフインガー３３の後端部
にピン枢着する。

尚、３７はガイドフレーム２７に設けたキー、
３８はスライドブロツク２６に刻設したガイド溝
である。

次に作動について説明する。ワークロール１８
のシフトを行う場合には、第１図上側では、シフ
トシリンダ２５のロツド２４を伸長し、スライド
ブロツク２６をガイドフレーム２７のキー３７に
沿つて駆動側に移動し、スライドブロツク２６に
設けた係止部材２９で係止された軸箱１５を駆動
側に移動することにより上ワークロール１８を軸
箱１４，１５ごと圧延機幅方向にシフトする。こ
のとき、スピンドル２０は上ワークロール１８の
シフト分だけ収縮するので、スライドブロツク２
６に取付けたスピンドルカツプリングサポート３
０はカツプリング２１と一緒に移動し、常にカツ
プリング２１の側部近傍に在る。

又、第１図下側では、シフトシリンダ２５のロ
ツド２４を収縮し、スライドブロツク２６をガイ
ドフレーム２７のキー３７に沿つて作業側に移動
し、スライドブロツク２６に設けた係止部材２９
で係止された軸箱１５を作業側に移動することに
より下ワークロール１８を軸箱１４，１５ごと圧
延機幅方向にシフトする。このときスピンドル２
０は下ワークロール１８のシフト分だけ伸長する
ので、スライドブロツク２６に取付けたスピンド
ルカツプリングサポート３０はカツプリング２１
と一緒に移動し、常にカツプリング２１の側部近
傍に在る。

ワークロール１８の交換を行う場合には、第１
図上側及び第２図右側に示すように、シリンダ３
６のロツドを伸長して、シリンダ３６のロツドが
枢着しているフインガー３３の後端部を押し上
げ、フインガー３３先端部の受け部材３４をピン
３２を中心としてカツプリング２１から離反する
方向に回動した状態から、第１図下側及び第２図
左側に示すように、シリンダ３６のロツドを収縮
して、フインガー３３の後端部を引き下げ、フイ
ンガー３３先端部の受け部材３４をピン３２を中
心としてカツプリング２１に近接する方向に回動
し、日本のフインガー３３でカツプリング２１を
下側から把持・固定し、ワークロール１８を第１
図左側の作業側に引き抜くことにより、交換す
る。

前述したように、スピンドルカツプリングサポ
ート３０は、カツプリング２１と一緒に移動し常
にカツプリング２１の側部近傍に在るので、上下
のワークロール１８がシフトした位置のままでワ
ークロール１８の交換をしてもカツプリング２１
を支持することが可能であり、又、スピンドルカ
ツプリングサポート３０は各カツプリング２１毎
に設けられているのでワークロールを一本ずつ交
換してもカツプリング２１を支持することが可能
であり、又、スライドブロツク２６にフインガー
３３とシリンダ３６を設けただけの構成であるた
め、簡単かつ軽量である。

尚、本考案は上述の実施例に限定されるもので
はなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内で種々
変更を加え得ること等は勿論である。

［考案の効果］ 上記したように、本考案の圧延機のスピンドル
カツプリングサポートによれば、スライドブロツ
クにフインガーを設けただけの構成なので簡単で
軽量なこと、常にカツプリングの側部近傍に在る
ことからワークロールを任意の位置で交換しても
カツプリングを支持し得ること、各スライドブロ
ツクごとに設けているためワークロールを一本ず
つ交換してもカツプリングを支持し得ること等の
種々の優れた効果を奏し得る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例の説明図、第２図は
第１図の−矢視図、第３図は従来例の説明
図、第４図は第３図のスピンドルカツプリングサ
ポートの説明図である。 図中１１はハウジング、１２はビーム、１６，
１７は軸受、１８はワークロール、２０はスピン
ドル、２１，２２はカツプリング、２５はシフト
シリンダ、２６はスライドブロツク、２９は係止
部材、３０はスピンドルカツプリングサポート、
３３はフインガー、３６はシリンダを示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 上下ワークロールの駆動側端部をそれぞれワー
   クロールと同一軸線方向に延びて伸縮自在なスピ
   ンドル一端のカツプリングに挿脱可能に嵌入し、
   前記スピンドルの他端を該他端に設けたカツプリ
   ングを介して駆動装置に接続すると共に、前記そ
   れぞれのスピンドル一端のカツプリング近接位置
   にワークロール軸線方向移動可能なスライドブロ
   ツクを設け、該スライドブロツクを前記上下のワ
   ークロールのおのおのと接続して上下のワークロ
   ールを軸線方向シフト可能としたシフト圧延機の
   各スライドブロツクに、スピンドル一端のカツプ
   リングを支持するフインガーを前記カツプリング
   に対し近接離反可能に設けたことを特徴とするシ
   フト圧延機のスピンドルカツプリングサポート。