JPH0524183B2 - - Google Patents

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JPH0524183B2
JPH0524183B2 JP58235589A JP23558983A JPH0524183B2 JP H0524183 B2 JPH0524183 B2 JP H0524183B2 JP 58235589 A JP58235589 A JP 58235589A JP 23558983 A JP23558983 A JP 23558983A JP H0524183 B2 JPH0524183 B2 JP H0524183B2
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JP
Japan
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component
parts
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cured
organopolysiloxane
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JP58235589A
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JPS60127367A (ja
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Yoshiji Morita
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DuPont Toray Specialty Materials KK
Original Assignee
Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Application filed by Dow Corning Toray Silicone Co Ltd filed Critical Dow Corning Toray Silicone Co Ltd
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Publication of JPH0524183B2 publication Critical patent/JPH0524183B2/ja
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、耐衝撃性、潤滑性、耐候性の良好な
熱可塑性樹脂組成物に関する。 熱可塑性樹脂は工業用品、家庭用品、医療用
品、農業用品等あらゆる分野で使用されている、
近来、自動車用品、飛行機用品、船舶用品、電気
用品等に使用されてきた金属成形品にとつて替つ
て熱可塑性樹脂成形品が多量に使用されてきてい
る。このような用途では、特に耐衝撃性が重視さ
れるが一般に、熱可塑性樹脂成形品は金属成形品
より耐衝撃性が劣るという欠点がある。ところ
で、金属成形品にとつて替つた熱可塑性樹脂成形
品は激しいコスト競争のため、徐々に薄肉成形品
へと移行しつつある。このような情勢から、熱可
塑性樹脂成形品の耐衝撃性向上は益々重要な課題
となつている。さらに、熱可塑性樹脂の用途拡大
によつて、低温から高温までの広い温度範囲にわ
たつて耐衝撃性が必要とされている。特に、熱可
塑性樹脂は低温での耐衝撃性が著しく低下するた
め、低温での耐衝撃性の改善が重要である。 従来、熱可塑性樹脂の耐衝撃性を改善する方法
としては、数多くの提案がなされ、実施されてい
る。そのうち、オルガノポリシロキサンを添加す
ることによつて、耐衝撃性を改善する方法がいく
つか提案されている。例えば、特開昭50−122589
号公報はビニル芳香族化合物のグラフト共重合体
を製造する際、末端に水酸基を有する不飽和ポリ
シロキサンを存在させて重合したものであり、特
開昭51−135954号公報は塩化ビニル樹脂にジオル
ガノポリシロキサンと無機質充填剤をを配合した
ものであり、特開昭53−3494号公報はABS樹脂
にジメチルポリシロキサンまたはメチルフエニル
ポリシロキサンとステアリン酸誘導体を配合した
ものであり、特公昭53−21432号公報はスチレン
系樹脂の重合の際オルガノポリシロキサンを添加
することによつてスチレン系樹脂を変成したもの
である。しかしながら、いずれも耐衝撃性におい
て十分満足できるものではなく、特に、低温にお
ける耐衝撃性が十分でない。本発明は、潤滑性と
耐候性を有し、特に、低温における耐衝撃性を改
善した熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的
とする。 すなわち、本発明は、 (イ) 熱可塑性樹脂 100重量部 (ロ) 硬化した状態で、一般式−[R2SiO]o−(式
中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であ
り、nは10以上の整数である。)で示される線
状オルガノポリシロキサンブロツクを10重量%
以上含む微粒子状のポリマー硬化物もしくは微
粒子状のポリマー組成物の硬化物
0.1〜100重量部 (ハ) 25℃における粘度が5〜100000センチポイズ
であるオルガノポリシロキサン 0.01〜10重量部 からなり、(イ)成分中に(ロ)成分が微粒子状に分散し
ていることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物に関
するものである。 本発明に使用される(イ)成分の合成樹脂にはポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン、ポリ
スチレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリレート、ポリメ
タクリレート、ナイロン6、ナイロン66、ナイロ
ン11、ナイロン610などのポリアミド、ポリエス
テル、ポリアクリロニトリル、ポリカーボネー
ト、ポリエーテル、ポリビニルエーテル、ポリビ
ニルケトン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリ
クロロトリフルオロエチレン、ポリフツ化ビニ
ル、ポリフツ化ビニリデンなどのフツ素系プラス
チツクス、ウレタン系プラスチツクス、ジエン系
プラスチツクスが例示され、また、これらのうち
少なくとも2種からなる共重合体が例示される。 本発明に使用される(ロ)成分のポリマー硬化物も
しくはポリマー組成物の硬化物は、予め硬化させ
た微粒子状のものを使用する。(ロ)成分は(イ)成分に
耐衝撃性、潤滑性、耐候性を付与する重要な成分
である。一般式−[R2SiO]o−で示される線状オ
ルガノポリシロキサンブロツク中のRは、同種ま
たは異種の一価の炭化水素基であつて、これには
メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基など
のアルキル基、シクロヘキシル基などのシクロア
ルキル基、ビニル基、アリル基などのアルケニル
基、フエニル基、キシリル基などのアリール基、
フエニルエチル基などのアラルキル基、γ−クロ
ロプロピル基、3.3.3トリフルオロプロピル基な
どのハロゲン化一価炭化水素基あるいはエポキシ
基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、カルボ
ン酸エステル基、もしくはメルカプト基を有する
一価炭化水素基が例示される。Rはメチル基とエ
チル基、またはメチル基と他の一価炭化水素基の
一種もしくは二種の組み合わせが一般的である。 (ロ)成分は、硬化した状態で、線状オルガノポリ
シロキサンブロツクを含有するポリマー硬化物で
あり、このポリマー硬化物はオルガノポリシロキ
サン硬化物であつてもよく、またオルガノポリシ
ロキサン・有機樹脂ブロツク共重合体硬化物であ
つてもよい。 なお、この線状オルガノポリシロキサンブロツ
ク(ロ)成分中に少なくと1個存在すればよいが、通
常は多数存在する。 (ロ)成分中の線状オルガノポリシロキサンブロツ
クとして、ジメチルポリシロキサンブロツク、メ
チルフエニルポリシロキサンブロツク、メチルオ
クチルポリシロキサンブロツク、メチルシクロヘ
キシルポリシロキサンブロツク、メチル(α−フ
エニルエチル)ポリシロキサンブロツク、メチル
(3.3.3−トリフルオロプロピル)ポリシロキサン
ブロツク、ジメチルシロキサン・ジフエニルシロ
キサン共重合体ブロツク、メチルビニルポリシロ
キサンブロツク、ジメチルシロキサン・メチルビ
ニルシロキサン共重合体ブロツクが例示される。 この線状オルガノポリシロキサンブロツクの重
合度は10以上であるが、10未満であるとポリマー
硬化物もしくはポリマー組成物の硬化物が脆くな
つて、耐衝撃性が改善されないからであり、かか
る観点からその重合度は20以上であることが好ま
しい。また、重合度があまり大きくなりすぎる
と、硬化物を粒子状に粉砕する必要がある場合に
はその粉砕が困難になるので1000以下であること
が好ましい。 また、この線状オルガノポリシロキサンブロツ
クが(ロ)成分中に10重量%以上存在することが必要
な理由は、10重量%未満であると熱可塑性樹脂組
成物の耐衝撃性が十分改善されないからであり、
かかる観点から好ましくは30重量%以上、より好
ましくは50重量%以上である。 (ロ)成分であるポリマー硬化物もしくはポリマー
組成物の硬化物は、その分子構造中に線状オルガ
ノポリシロキサンブロツクを10重量%以上含有し
ていればよく、この条件を満足すれば、オルガノ
ポリシロキサン硬化物もしくはオルガノポリシロ
キサン組成物の硬化物であつてもよく、また、オ
ルガノポリシロキサン・有機樹脂ブロツク共重合
体硬化物もしくはオルガノポリシロキサン・有機
樹脂ブロツク共重合体組成物の硬化物であつても
よい。 ポリマー硬化物とはポリマー主剤以外に架橋
剤、硬化触媒、硬化抑制剤などの1種または2種
以上からなる実質上ポリマーだけの硬化物であ
り、ポリマー組成物の硬化物とはさらに充填剤、
顔料、耐熱剤、潤滑剤、粘着付与剤、増感剤、有
機溶剤などの添加剤の1種または2種以上を含有
する組成物からなる硬化物を意味する。なお、こ
の添加剤の具体例については後記する。 線状オルガノポリシロキサンブロツクを含むオ
ルガノポリシロキサン硬化物は、特に限定される
ものでなく、白金系触媒存在下付加反応により硬
化したオルガノポリシロキサンエラストマー、縮
合反応により硬化したオルガノポリシロキサンエ
ラストマー(ここで、縮合反応として脱水、脱水
素、脱アルコール、脱オキシム、脱アミン、脱ア
ミド、脱カルボン酸、脱ケトンが例示される)、
有機過酸化物により加熱下硬化したオルガノポリ
シロキサンエラストマー、γ線、紫外線もしくは
電子線照射により硬化したオルガノポリシロキサ
ンエラストマーあるいは上記の各反応により硬化
したオルガノポリシロキサンレジンが例示され
る。 また、オルガノポリシロキサン・有機樹脂ブロ
ツク共重合体硬化物を構成する有機樹脂としては
(イ)成分として先に挙げた熱可塑性樹脂から選択さ
れるものでよい。 (ロ)成分のポリマー硬化物もしくはポリマー組成
物の硬化物は、(イ)成分中に粒子状に分散させるた
めに、その硬化物を粉末化する必要がある。如何
なる方法で粉末化したものでも本発明に使用し得
る。硬化物を粉末化するには、硬化物を常温下ま
たはドライアイスなどで凍結しておいて粉砕して
もよいし、グラインダーにかけて粉末化してもよ
い。また、特願昭57−179390号に記載したよう
に、溶剤の存在下または不在下で、熱硬化性ポリ
マーもしくは熱硬化性ポリマー組成物を熱気流中
に噴霧して球状硬化物としてもよい。この方法は
粒子が球状で、粒径のバラつきが少なく、任意の
粒径が得られるので好ましい。 また、(ロ)成分は(イ)成分に配合する際どの段階で
添加してもよい。例えば、(イ)成分の重合時にモノ
マーと共存させてもよいし、重合終了直後に加え
てもよい。(イ)成分が粉末のときはその粉末と混合
してもよいし、ペレツトのときはペレツト中に存
在させてもよい。また、(イ)成分を最終成形する直
前に配合してもよい。要するに、(ロ)成分が(イ)成分
の最終成形物に微粒子状に分散していればよいの
である。 添加する際の(ロ)成分の粒度は、熱可塑性樹脂組
成物の使用目的、用途によつて異なるので一概に
は言えないが、通常1mm以下である。粒径が小さ
ければ小さいほど耐衝撃性、成形性および外観上
好ましいので、粒径は300ミクロン以下であるこ
とが好ましく、特に好ましくは100ミクロン以下
である。 (ロ)成分の配合量は(イ)成分100重量部に対し0.1〜
100重量部であるが、好ましくは1〜50重量部で
ある。0.1重量部以下であると(ロ)成分の添加によ
る効果が発現しにくく、また、100重量部を越え
ると熱可塑性樹脂本来の特性を損なう傾向がでて
くるからである。 本発明に使用される(ハ)成分のオルガノポリシロ
キサンは、(イ)成分と(ロ)成分を混合する際の混合性
を高めるだけでなく、耐衝撃性、潤滑性、耐候性
を向上させる成分である。(ハ)成分のオルガノ基と
してはメチル基、エチル基、プロピル基、オクチ
ル基などのアルキル基、シクロヘキシル基などの
シクロアルキル基、ビニル基、アリル基などのア
ルケニル基、フエニル基などのアリール基、フエ
ニルエチル基などのアラルキル基、γ−クロロプ
ロピル基、3.3.3−トリフルオロプロピル基など
のハロゲン化一価炭化水素基あるいはエポキシ
基、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、カルボ
ン酸エステル基もしくはメルカプト基を有する一
価炭化水素基が例示される。これ以外に、けい素
原子に結合する水素原子、水酸基もしくはアルコ
キシ基が存在していてもよい。一般的にはメチル
基のみまたはメチル基と他の一価炭化水素基の一
種もしくは二種の組合わせたものが使用される。
このオルガノポリシロキサンにはエポキシ基、ア
ミノ基、カルボキシル基などの官能基を有するも
のが好ましい。この種の一価炭化水素基を有する
オルガノポリシロキサンは(イ)成分との相溶性、親
和性を高め、成形品表面からのブリードオフを防
ぎ、成形品に適度な潤滑性を与えるからである。 (ハ)成分の25℃における粘度が5〜100000センチ
ポイズである理由は、5センチポイズ未満である
と成形品からのブリードオフが激しく、100000セ
ンチポイズを越えると、それ自身の粘度が高いた
め(イ)成分と(ロ)成分の混合性を高める効果が少ない
からである。この観点から、好ましくは10〜
10000センチポイズの範囲である。 (ハ)成分の添加量は(イ)成分100重量部に対して
0.01〜10重量部である。0.01重量部未満では混合
性、潤滑性の点で不十分であり、10重量部を越え
るとブリードオフが激しくなり、また、熱可塑性
樹脂本来の特性を損なうからである。この観点か
ら好しくは0.05〜5重量部である。 (イ)成分または(ロ)成分もしくはその両方に、下記
の添加剤の一種または二種以上が配合されていて
もよく、さらに、本組成物を調製する際に、下記
の添加剤の一種または二種以上を配合してもよ
い。これらの添加剤としては、例えば、ヒユーム
ドシリカ、熔融シリカ、沈降法シリカ、石英微粉
末、アルミナ、アルミナ水和物、タルク、けいそ
う土、マイカ、アスベスト、炭酸カルシウム、ガ
ラスビーズ、ガラス繊維等で代表される無機質充
填剤、酸化アンチモン、ハロゲン化合物、リン化
合物で代表される難燃剤、水酸化セリウム、酸化
セリウム、酸化鉄、ヒユーム二酸化チタンで代表
される耐熱剤、フタール酸誘導体、マレイン酸誘
導体等の可塑剤、高級脂肪酸金属塩、エステル系
ワツクス等の潤滑剤、シランカツプリング剤等の
接着性付与剤、トルエン、キシレン、トリクロル
エチレン等の有機溶剤、カーボンブラツク等の顔
料、染料、安定剤、老化防止剤、界面活性剤が例
示される。 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、前述したよう
に(イ)成分と(ロ)成分はどの段階で混合してもよい
が、通常は、上記の(イ)成分および(ロ)成分または
(イ),(ロ)および(ハ)成分を、成形前に、二本ロール、
エクストルーダ、ニーダミキサー、ヘンシエルミ
キサー等の混合装置を用いて均一に混合する。(ロ)
成分は硬化しているため、水、溶剤、熱によつて
変化しないので、熱可塑性樹脂の種類によつて本
組成物が水系であつても、溶剤系であつても支障
はない。 本発明の熱可塑性樹脂組成物よりなる成形品
は、優れた耐衝撃性、潤滑性、耐候性を有し、特
に低温における耐衝撃性に優れているため、自動
車のボデー、バンパー、飛行機用内装品、ボー
ト、輸送コンテナー、弱電製品のハウジング等に
有用である。特に、低温における耐衝撃性に優れ
ているため、冷蔵庫の内壁材および収納箱、冷凍
物の運搬用ケース等低温で使用されるものに特に
有用である。これらの成形品以外に、フイルム、
塗料、電気絶縁材料、発泡樹脂、積層物等に使用
し得る。 次に、本発明を実施例によつて説明する。参考
例および実施例中の部は重量部を意味し、粘度は
25℃における値である。 なお、耐衝撃性試験はJIS−K−6911のアイゾ
ツト衝撃テストに準じ、試験片は十分に乾燥して
から、−40℃または−80℃の温度で3時間窒素気
流中で保管たのち測定した。 次に、参考例として、実施例中に使用した(ロ)成
分である微粒子状硬化物の製造について記載す
る。 参考例 1 平均組成式 で示されるビニル基を両末端に有するジメチルポ
リシロキサン100部に、平均組成式 で示されるメチルハイドロジエンポリシロキサン
2部と、上記ポリシロキサン全量に対して白金と
して10ppmに相当する重量の塩化白金酸のイソプ
ロピルアルコール溶液と3−メチル−1−ブチン
−3−オール0.1部を添加し混合したものを直径
2m、高さ4mのスプレードライヤー中に回転ノズ
ルを用いて噴霧させ、硬化させたところ50Kg/時
間の速度で硬化物粉末が得られた。なお、スプレ
ードライヤーの熱風の入口温度は230℃であつた。
硬化物はサイクロンで捕集したが、走査型電子顕
微鏡による観察では直径2〜30ミクロンの球状で
あつた。 球状ゴム粉末は弱く凝集した直径3mm以下の塊
状をなすが、弱い剪断力で簡単に一次粒子に分散
した。この球状ゴム粉末をアルミ板にはさんで摺
合わすと極めて良好な潤滑性を示した。この球状
硬化物を(ロ)成分(A)とする。 参考例 2 CH3SiO1.5単位5モル%,C6H5SiO1.5単位35モ
ル%,(CH32SiO単位5モル%,C6H5(CH3
SiO単位5モル%よりなり(CH32SiO単位を、
平均[(CH32SiO]50の線状ポリマとして含むブ
ロツクコポリマでケイ素原子に結合した水酸基の
含有量が1重量%であるシリコーン樹脂100部に
ナフテン酸鉛1部を加え、これにトルエン40部を
加えて、80℃に加熱溶解した。この溶液を、熱風
入口温度270℃のスプレードライヤー中に2流体
ノズルを用いて噴霧し、トルエンを瞬時に蒸発さ
せると同時にシリコーン樹脂を硬化させて硬化物
粉末を得た。走査型電子顕微鏡で観察したとこ
ろ、粒径1〜30ミクロンの球状であつた。この粒
子を実体顕微鏡下でガラス板の間にはさんで押し
つけると球径が拡がることからゴム弾性を有して
いることを確認した。また、このガラス板を摺合
わすと極めて良好な潤滑性を示した。この球状硬
化物を(ロ)成分(B)とする。 参考例 3 下記構造式で示される液状エポキシ樹脂 (商品名 チツソノツクス221,チツソ株式会
社製)100部に平均組成式 HO[Si(CH32O]40H で示される線状ジメチルポリシロキサン180部に
酸無水物としてQH200(商品名 大日本インキ株
式会社製)30部、安息香酸アルミニウムの微細粉
末2部を加えてよく混合したのち、2流体スプレ
ーにより、熱風の入口温度280℃のスプレードラ
イヤー中に噴霧し硬化させた。得られた粒子は直
径1〜50ミクロンの球状であつた。この粒子を実
体顕微鏡下でガラス板の間にはさんで押しつける
と球径が拡がることからゴム弾性を有しているこ
とを確認した。この粒子をステンレススチール板
の間にはさんで摺合わせると良好な潤滑性を示し
た。この球状硬化物を(ロ)成分(C)とする。 参考例 4 平均組成式 で示されるビニル基末端ジメチルポリシロキサン
100部、石英微粉末30部,ヘキサメチルジシラザ
ン3部に硬化触媒として2,5−ジメチル−2,
5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン0.5部
を加えてよく混練し、170℃で15分間プレス加硫
し、この硬化物を粉砕機にて粉砕し、100メツシ
ユのふるいを通し硬化物粉末を得た。この硬化物
を(ロ)成分(D)とする。 実施例 1 (イ)成分として、アクリロニトリル−スチレン共
重合体樹脂(東レ株式会社製AS−1100C)100部
に、参考例1で製造した(ロ)成分(A)を6部添加し、
さらに(ハ)成分として平均組成式 で表される粘度180センチポイズのアミノ基含有
オルガノポリシロキサン1部を加えて、溶融・混
合してアイゾツト衝撃強さ測定用の試験片に成形
した。これを−80℃に冷却して衝撃強さを測定し
た。 比較例1として、(イ)成分のみで試験辺を成形
し、同様にして衝撃強さを測定した。 比較例2として、(イ)成分および(ロ)成分(A)のみで
試験片を成形し、同様にして衝撃強さを測定し
た。これらの結果を第1表に示した。
【表】 (イ)成分に(ロ)成分を添加することによつて低温に
おける衝撃強度は向上し、さらに(ハ)成分を添加す
ることによつて、さらに衝撃強度が改善されるこ
とが判明した。 実施例 2 (イ)成分として、ポリアミド樹脂(東レ株式会社
製ナイロン11)を100部に、参考例1で製造した
(ロ)成分(A)を6部添加し、さらに(ハ)成分として平均
組成式 で表される粘度280センチポイズのカルボキシル
基含有オルガノポリシロキサン0.5部を加えて、
溶融・混合してアイゾツト衝撃強さ測定用の試験
片に成形した。これを−80℃に冷却して衝撃強さ
を測定した。 比較例3として、(イ)成分のみで試験片を成形
し、同様にして衝撃強さを測定した。 また、比較例4として、(イ)成分および(ロ)成分(A)
で試験片を成形したものについて、同様にして衝
撃強さを測定した。これらの結果を第2表に示し
た。
【表】
【表】 実施例 3 (イ)成分として、ポリカーボネート樹脂(三菱瓦
斯化学株式会社製ユピロン)100部に参考例2の
(ロ)成分(B)を8部添加し、さらに、(ハ)成分として実
施例2で使用したカルボキシル基含有オルガノポ
リシロキサン1部を加えて成形し、実施例1の条
件で衝撃強さを測定した。なお、比較例5として
(ロ)成分(B)と(ハ)成分を添加しないものについて同じ
条件で衝撃強さを測定した。また、比較例6とし
て(ハ)成分を添加しなかつたものについても衝撃強
さを測定した。これらの結果を第3表に示した。
【表】 実施例 4 (イ)成分として、ポリ弗化ビニリデン樹脂(呉羽
化学株式会社製KF1000)100部に、参考例3の(ロ)
成分(C)を8部添加し、さらに、(ハ)成分として実施
例1で使用したアミノ基含有オルガノポリシロキ
サン1部を加えて成形したものについて、実施例
1と同じ条件で衝撃強さを測定した。なお、比較
例7として(イ)成分のみで成形したものについても
衝撃強さを測定した。また、比較例8として(イ)成
分と(ロ)成分(C)だけで成形したものについても衝撃
強さを測定した。これらの結果を第4表に示し
た。
【表】 実施例 5 (イ)成分として、ポリブチレンテレフタレート樹
脂(三菱レーヨン株式会社製N−1000)100部に、
参考例4の(ロ)成分(D)を10部添加し、さらに、(ハ)成
分として、粘度100センチポイズの分子鎖末端ト
リメチルシロキシ基封鎖のジメチルポリシロキサ
ン1.0部を加えたものについて、実施例1と同様
にして、−80℃と−40℃について衝撃強さを測定
した。 比較例9として、(イ)成分のみについても、同様
にして衝撃強さを測定した。これらの結果を第5
表に示した。
【表】 実施例 6 実施例1,2,5および比較例9の試験片を、
サンシヤイン・スーパーロング・ライフ・ウエザ
ーメーター(スガ試験機株式会社製WEL−SUN
−HC型)を使用し、500時間照射後、−80℃で衝
撃強さを測定した。この結果を第6表に示した。 また、実施例1および比較例1と2,実施例2
および比較例3と4、実施例5および比較例9の
成形板について、ポリエステルテープ31Bの成形
板について、ポリエステルテープ31B(日東電気
工業株式会社製アクリル系粘着テープ)を使用
し、各成形板に貼着した後剥離すると、剥離の軽
さは、実施例1>比較例2>比較例1の順とな
り、以下同様に、実施例2>比較例4>比較例3
であり、実施例5>比較例9の順に剥離が軽く、
(イ)成分に(ロ)成分を添加することにより剥離性ない
し潤滑性が改善されるが、(イ)成分に(ロ)成分と(ハ)成
分を併用することにより、より一層剥離性ないし
潤滑性が向上することがわかつた。
【表】 実施例 7 (イ)成分として、ポリ弗化ビニリデン樹脂(呉羽
化学株式会社KF1000)100部に、参考例4の(ロ)成
分(D)を6部添加し、さらに、実施例1で使用した
(ハ)成分のアミノ基含有オルガノポリシロキサン1
部を添加し、成形したものについて、実施例5と
同様−40℃と−80℃について衝撃強さを測定し
た。 実施例10として(イ)成分に(ロ)成分(D)を添加し、成
形したものについても同様にして衝撃強さを測定
した。これらの結果を第7表に示した。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 (イ) 熱可塑性樹脂 100重量部 (ロ) 硬化した状態で、一般式−[R2SiO]o−(式
    中、Rは同種または異種の一価炭化水素基であ
    り、nは10以上の整数である。)で示される線
    状オルガノポリシロキサンブロツクを10重量%
    以上含む微粒子状のポリマー硬化物もしくは微
    粒子状のポリマー組成物の硬化物
    0.1〜100重量部 (ハ) 25℃における粘度が5〜100000センチポイズ
    であるオルガノポリシロキサン 0.01〜10重量部 からなり、(イ)成分中に(ロ)成分が微粒子状に分散し
    ていることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
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