JPH05233942A - 自動販売機の商品収納棚 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】円筒状の商品を収納するものにおいて、商品の
充填作業が容易かつ短時間に行える新規な商品収納棚を
開発する。 【構成】前面に大きな投入口を有する箱状の収納部と、
この収納部に連通し若干の商品を一列に並ばせ販売待機
させる搬出部と、この搬出部の入口において前記収納部
の商品の姿勢を矯正するとともに１個ずつ搬出部に送り
込む整列機構とによって構成する。これにより商品姿勢
等に格別の注意を要せず、又複数の商品を一度に投入す
ることも可能となり、収納された商品は整列機構により
順次販売待機位置に送り込まれるので販売信号により確
実に搬出される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は缶入り飲料等円筒状の
商品を販売する自動販売機の商品収納棚に関する。

【０００２】

【従来の技術】円筒状の商品を販売する自動販売機とし
て図４に示すものが公知である。図において、１は自動
販売機の本体ケース、２は本体ケース前面に設けられる
外扉である。本体ケース１は断熱壁によって庫内３が形
成され、ここに商品収納棚４、かつその下方に商品シュ
ート５、冷却器６を配設しその前面には内扉７が設けら
れる。又庫内下方を機械室として前記冷却器６と共に冷
却装置を構成する凝縮ユニット８が設置される。一方外
扉２はその前面上に図示しない硬貨投入口、商品販売用
押釦スイッチ等と共に商品取出口９が配設される。前記
商品収納棚４は上部前面に投入口１１ａを有し蛇行して
上下に走る商品転動通路１１が前後に複数列形成され、
かつ商品１０の搬出端部である下部には係脱可能に商品
を係止する商品搬出機構１２を備える。

【０００３】上記自動販売機は円筒状の商品１０が横倒
し姿勢で１個ずつ投入口１１ａに投入され、最下段の商
品が商品搬出機構１２に係止されるとともに、多数の商
品１０が商品転動通路１１に一列に積重なって収納され
る。しかして硬貨投入及び押釦スイッチの販売操作によ
り商品搬出機構１２が作動して係止を解かれた最下段の
商品が商品シュート５上に落下し商品取出口９へ送出さ
れる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで従来の自動販
売機は商品１０を商品収納棚４に充填するのに、１個ず
つ商品１０の姿勢を正して投入口に投入せねばならず、
商品の充填作業が格別の注意を必要としかつ長時間を要
する欠点があった。この発明は商品充填時に、商品を無
造作に充填できて、かつ充填作業を短時間に終えること
ができる自動販売機の商品収納棚を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明によれば、円筒状の商品を収納し、販売信
号による商品搬出機構の作動により前記商品を１個ずつ
商品取出口に向けて搬出する自動販売機の商品収納棚に
おいて、前記商品を横倒し姿勢で多数収納する収納部
と、この収納部に連通し最下位の商品を前記商品搬出機
構に係止させて適当数の前記商品を一列に並び販売待機
させる搬出部と、この搬出部の入口に臨み前記収納部の
商品を順次前記搬出部へ送り込む整列機構とを備えるも
のとする。

【０００６】

【作用】収納された商品が整列機構により姿勢を矯正さ
れ１個ずつ搬出部に送り込まれる。従って商品充填時に
は姿勢を正す必要がなく、又一度に数個をまとめて充填
することもできて充填作業が容易にかつ短時間にでき
る。

【０００７】

【実施例】図１はこの発明の第１実施例を示すもので、
図４と共通あるいは同一の部分は同じ符号で示す。図１
において、商品収納棚４は底面が後下りに若干傾斜する
長方形の箱状をした収納部４１、この収納部４１と連通
しその下方に設けられる搬出部４２、及び収納部４１の
後部に設置される整列機構４３によって構成される。収
納部４１は前面に上下複数個に分割された投入口扉４５
を備えた投入口４１ａが大きく開口し又後部には背壁と
の間に若干の隙間を設けて背板４６が直立する。搬出部
４２は上端が、収納部４１に形成され１個の商品１０が
容易に通る開口４１ｂを介して、収納部４１と連通し、
商品１０が１個ずつ並ぶ高さで前下りに形成され、搬出
端である下端が、前記商品取出口９（図３）に向けて設
置される商品シュートに臨むとともに、商品搬出機構１
２を備える。整列機構４３は上下一対のスプロケット４
７に前記背板４６を挟むように張架され下部が前記開口
４１ｂに臨み走行する左右一対の無端チェーン４８と、
この無端チェーン４８に架け渡し適当間隔に設けられた
棒状のアジテータ４９と、前記スプロケットを回転させ
無端チェーン４９を矢印Ａで示す上下方向に走行させる
駆動モータ５０とにより構成される。

【０００８】前述の構成において、商品収納棚４は、整
列機構４３を運転しながら、商品１０が横倒し姿勢で大
きな投入口４１ａから無造作に投入される。これらの商
品１０は最下段のものが商品搬出機構１２に係止されて
搬出部４２に一列に並び、さらに収納部４１に積重なっ
て充填される。この際複数の商品１０を一度に投入する
ことも可能であり、充填作業は極めて容易にかつ短時間
に行われる。又充填に伴なって順次下方のものから投入
口扉４５が閉成され収納部４１には多数の商品１０が収
納される。しかして商品販売時には販売信号により商品
搬出機構１２が最下段の商品の係止を解きこの商品が商
品取出口９に向けて搬出されるとともに、収納部４１の
商品１個が搬出部４２に送り込まれる。この際前記販売
信号によって一定時間運転する整列機構４３のアジテー
タ４９によって開口４１ｂ周辺の商品１０が揺さぶられ
て、異常姿勢のものは正常姿勢に矯正され、又開口４１
ｂに臨んで２個の商品がブリッジ状に詰まっている場合
にはブリッジが解消され、収納部４１の商品１０が１個
ずつ開口４１ｂを通り搬出部４２へ確実に搬送され、商
品収納棚４は再び販売待機状態となる。上記整列機構４
３の作用は前記商品の充填時、又適当周期でもって行わ
れる商品の補充作業時についても同様である。上記商品
収納棚４は上述のように商品１０の充填作業が容易かつ
短時間に行われるとともに、販売待機する商品の近くで
整列機構４３が作用するために、従来の商品収納棚で大
きな懸念となっていた収納中の商品が途中で詰まり販売
不能になる事態が解消され、さらに商品収納のスペース
効率が良いので商品１０の収納数を数１０％増大させる
利点も得られる。

【０００９】図２はこの発明の第２の実施例を示すもの
で次の点が前述の実施例と異る。即ち収納部４１は、後
下りに傾斜する底面が、底板を屈曲させて、搬出部４２
入口の開口４１ｂに適当奥行長さの搬出側部底面４１Ｆ
をこの底面と隣接する中央部底面４１より傾斜角の大き
い斜面にして形成されている。前述の構成において、収
納部４１の底面の傾斜角を前後に異ならせたことによっ
て、収納部４１に収納された商品１０は収納位置によっ
て隣接商品との接触位置が異なり作用する力も商品それ
ぞれに多様な方向をもつ。しかして搬出部４２の最下段
の商品１０が搬出されて収納部４１の商品１０が一斉に
移動するとき各商品１０が多様な方向に力を作用し合う
ことによって、整列機構４３の作用が及び難い所でも商
品１０のブリッジが解消される。従ってこの実施例は販
売不能等のトラブル防止に大きな効果を発揮する。

【００１０】図３はこの発明の第３の実施例を示すもの
で、前記第１の実施例に対して次の点が異る。即ち収納
部４１はその底面が、更に底板を屈曲させて、搬出部４
２の入口に遠く商品１０の投入口４１ａに近い適当長さ
の投入側部底面４１Ｇを、この底面に隣接する中央部底
面４１より傾斜角の大きい斜面にして形成されている。
また第２の実施例で説明した搬出側部底面４１Ｆが必要
により設けられる。

【００１１】上記構成によって、第１及び第２の実施例
においては投入口４１ａに近い商品１０がその上に次々
に補充される商品１０によって取り残され、いつまでも
停滞する懸念があったが、前記投入口４１ａに近い商品
１０が底面の傾斜角を大きくしたことから、自重の底面
に平行な分力が大となり、前記入口に向けて積極的に転
動し、前記停滞の心配が解消する。即ち収納部４１に先
に収納された商品１０は先に搬出部４２に送り出され、
好都合に商品１０が販売される。

【００１２】

【発明の効果】この発明によれば円筒状の商品を収納
し、販売信号による商品搬出機構の作動により前記商品
を１個ずつ商品取出口に向けて搬出する自動販売機の商
品収納棚において、前記商品を横倒し姿勢で多数収納す
る収納部と、この収納部に連通し最下位の商品を前記商
品搬出機構に係止させて適当数の前記商品を一列に並び
販売待機させる搬出部と、この搬出部の入口に臨み前記
収納部の商品を順次前記搬出部へ送り込む整列機構とを
備え商品収納棚を構成するようにしたので、販売信号に
より常に商品が確実に搬出されるのは勿論、商品の充填
作業又補充作業において、格別の注意を必要とすること
なく、又時には数個の商品を一度に投入できて、前記作
業を容易にかつ短時間に行なえる商品収納棚を提供する
ことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の第１の実施例を示す商品収納棚の縦
断面図

【図２】この発明の第２の実施例を示す商品収納棚の縦
断面図

【図３】この発明の第３の実施例を示す商品収納棚の縦
断面図

【図４】従来の商品収納棚を備えた自動販売機の縦断面
図

【符号の説明】

４ 商品収納棚 １０ 商品 １２ 商品搬出機構 ４１ 収納部 ４１Ｆ 搬出側部底面 ４１Ｇ 投入側部底面 ４２ 搬出部 ４３ 整列機構 ４８ 無端チェーン ４９ アジテータ

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円筒状の商品を収納し、販売信号による商
   品搬出機構の作動により前記商品を１個ずつ商品取出口
   に向けて搬出する自動販売機の商品収納棚において、前
   記商品を横倒し姿勢で多数収納する収納部と、この収納
   部に連通し最下位の商品を前記商品搬出機構に係止させ
   て適当数の前記商品を一列に並び販売待機させる搬出部
   と、この搬出部の入口に臨み前記収納部の商品を順次前
   記搬出部へ送り込む整列機構とを備えることを特徴とす
   る自動販売機の商品収納棚。
2. 【請求項２】請求項１記載の商品収納棚において、整列
   機構が上下方向に走行する無端チェーンと、この無端チ
   ェーンに適当間隔に設置された複数のアジテータとによ
   り構成され、搬出部の入口に近い収納部の商品を前記ア
   ジテータで揺動して姿勢を矯正するとともに前記搬出部
   へ送り込むものであることを特徴とする自動販売機の商
   品収納棚。
3. 【請求項３】請求項１記載の商品収納棚において、収納
   部の底面の搬出部入口に近い適当部分を隣接する他の部
   分より傾斜角の大きい斜面としたことを特徴とする自動
   販売機の商品収納棚。
4. 【請求項４】請求項１記載の商品収納棚において、収納
   部の底面の商品投入口に近い適当部分を、隣接する他の
   部分より傾斜角の大きい斜面としたことを特徴とする自
   動販売機の商品収納棚。