JPH05229766A - エレベーターの昇降体固定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、ガイドレールに加わる荷重
を軽減し、かつ水平方向に加わる曲げ力を軽減する。 【構成】 昇降路内に立設され昇降体を案内するガイド
レール６と、このガイドレール６に係着される固定金具
２と、この固定金具２に固着され、かつ対向する前記ガ
イドレール６間に位置する吊具４を備えたアーム９と、
この吊具４と前記昇降体とを結合する懸吊体７と、前記
ガイドレール６を昇降路壁へ固定し、かつ前記昇降体吊
り下げ時に前記固定金具２或は前記アーム９を支持する
レールブラケット５とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は既設エレベーターの改
修時等にかご及びつり合いおもりを暫定的に固定するエ
レベーターの昇降体固定装置に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のエレベーターの昇降体固定装置と
しては、ガイドレールの任意の位置に係着される固定金
具と、この固定金具と昇降体とを結合する懸吊体とを設
けた特開昭６２−２６４１８２号公報に開示されるもの
がある。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記のような従来のエ
レベーターの昇降体固定装置では、固定金具の保持は複
数の把持具の締めつけによる摩擦力によるもので下部支
持がなされておらず昇降体の自重により落下する危険性
がある。また、その構造上昇降体が垂直に懸吊されてい
ないため固定金具に水平方向の力が働き、ガイドレール
に曲げ力が加わるという問題点もある。

【０００４】本発明の目的は、ガイドレールに加わる荷
重を軽減し、かつ水平方向に加わる曲げ力を軽減可能な
エレベーターの昇降体固定装置を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明の目的は、昇降路
内に立設され昇降体を案内するガイドレールと、このガ
イドレールに係着される固定金具と、この固定金具に固
着され、かつ対向する前記ガイドレール間に位置する吊
具を備えたアームと、この吊具と前記昇降体とを結合す
る懸吊体と、前記ガイドレールを昇降路壁へ固定し、か
つ前記昇降体吊り下げ時に前記固定金具或は前記アーム
を支持するレールブラケットとを備えることにより達成
される。

【０００６】

【作用】固定金具はガイドレールに固定され、又この
時、固定金具に固着されたアームはレールブラケット上
に位置するため、昇降体吊り下げ時に加わる力をガイド
レールとレールブラケットに分散することができる。更
に、吊具に固定されるロープは水平面に対し垂直な状態
で昇降体を吊るため、ガイドレールの水平方向に加わる
曲げ力を軽減することができる。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を用いて説明
する。

【０００８】図１は固定装置の斜視図、図２は本実施例
による固定装置を用いつり合いおもりを固定した場合の
正面図、図３は図２の斜視図を示す。

【０００９】図中６は昇降路内に立設されるつり合いお
もり用ガイドレールで、複数本のガイドレールが縦に連
結されており、レールブラケット５により昇降路壁に固
定されている。この対向する２本のガイドレール６間を
つり合いおもり８が図示しないエレベーター乗りかごの
移動に伴い上下に移動する。

【００１０】固定装置１の構成はＣ形鋼９の両端に固定
金具２がボルトで固着されており、固定金具２にガイド
レール６把持用のレールクリップ３がボルトで締結され
ている。また、Ｃ形鋼９の下端には吊具４が装着されて
いる。図中７は吊具４とつり合いおもり８とを結合する
ロープである。

【００１１】固定装置の取付手順を以下説明する。

【００１２】任意のレールブラケット直上部に固定装置
１を設置し、ガイドレール６間の距離に合わせてＣ形鋼
９と固定金具２とをボルトで固定する。固定金具２とレ
ールクリップ３との間にガイドレール６を挟み、レール
クリップ３をボルトで締結して固定金具２とガイドレー
ル６とを固定する。Ｃ形鋼９の下端の吊具４とつり合い
おもり８の上部とをロープ７で連結する。このようにし
てつり合いおもり８を固定する。

【００１３】以上はつり合いおもりを固定する方法を例
に説明したが、つり合いおもりに比べて比較的重量が軽
い乗かごを固定する場合、又はガイドレール間が長い場
合においては、Ｃ形鋼を分割して対向する２つの固定金
具にそれぞれ固着した構造としても同様の効果が得られ
る。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、固定金具はガイドレー
ルに固定され、又この時固定金具に固着されたアームは
レールブラケット上に位置するため、昇降体吊り下げ時
に加わる力をガイドレールとレールブラケットに分散す
ることができ、ガイドレールに加わる力を軽減できると
いう効果がある。更に、吊具に固定される昇降体を吊る
ロープは水平面に対し垂直な状態で昇降体を吊るため、
ガイドレールの水平方向に加わる曲げ力を軽減すること
ができるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】エレベーターの昇降体固定装置の一実施例を示
す斜視図である。

【図２】図１の固定装置を用い、つり合いおもりを固定
した場合の正面図である。

【図３】図２の斜視図である。

【符号の説明】

２ 固定金具 ３ レールクリップ ４ 吊具 ５ レールブラケット ６ ガイドレール ７ ロープ ８ つり合いおもり ９ Ｃ形鋼

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 昇降路内に立設され昇降体を案内するガ
   イドレールと、このガイドレールに係着される固定金具
   と、この固定金具に固着され、かつ対向する前記ガイド
   レール間に位置する吊具を備えたアームと、この吊具と
   前記昇降体とを結合する懸吊体と、前記ガイドレールを
   昇降路壁へ固定し、かつ前記昇降体吊り下げ時に前記固
   定金具或は前記アームを支持するレールブラケットとを
   備えてなるエレベーターの昇降体固定装置。