JPH05222673A - 糊料組成物 - Google Patents

糊料組成物

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JPH05222673A
JPH05222673A JP2252592A JP2252592A JPH05222673A JP H05222673 A JPH05222673 A JP H05222673A JP 2252592 A JP2252592 A JP 2252592A JP 2252592 A JP2252592 A JP 2252592A JP H05222673 A JPH05222673 A JP H05222673A
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JP
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ester
group
fatty acid
lower fatty
polymer
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JP2252592A
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Hiroshi Dejima
博 出島
Kazutoshi Ide
一敏 井手
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Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 低級脂肪酸ビニルエステルの重合時又は低級
脂肪酸ビニルエステルと該低級脂肪酸ビニルエステルと
共重合可能なモノマーとの共重合時に、カルボン酸アル
コキシアルキルエステルのモノマーもしくはポリマー又
はモノマーとポリマーの混合物を共重合又はグラフト重
合させることにより得られるエマルジョンからなる糊料
組成物。 【効果】 衣類やシーツ等を従来の糊料組成物に比べて
格段にパリッと硬く、しかも肌触り良く仕上げることが
できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は糊料組成物、さらに詳し
くは、従来のポリ酢酸ビニルエマルジョン系糊料にくら
べて衣類を格段にパリッと硬く仕上げることができ、洗
濯時の糊落ち性にも優れる糊料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】糊料には従来、澱粉が用い
られていたが、使い易くするために種々の改良が行わ
れ、現在は冷水に希釈が容易であり、使用が簡単で安定
な糊料として液状糊料が開発され、カルボキシメチルセ
ルロース、澱粉、ポリビニルアルコール等の2〜15%溶
液に消泡剤、防腐剤、螢光増白剤、香料等が配合された
ものが使用されている。しかしながら、これらのカルボ
キシメチルセルロース、澱粉、ポリビニルアルコール等
はガラス転移温度が80℃以上の硬いポリマーであって、
糊料としては安価であるが衣類に糊付けすると衣類は硬
くなりすぎ、紙のような風合いを与え、厚み感がなく、
高級衣料用糊剤としては不向きである。更には、これら
ポリマーの水溶液は濃度が低くても粘度が高く、取り扱
いにくいという欠点も持ち合わせている。
【0003】これらの欠点を除くものとして、ポリ酢酸
ビニル乳濁液(エマルジョン)が使用されており、高浴
比からの繊維への吸着性を改善し、家庭での洗濯機処理
が可能なように糊料基剤にカチオン荷電を保持させる新
規な糊料組成物も提案されている(例えば、特開昭53−
70191 号、同53−94688 号、同52−53086 号、同59−88
978 号、同58−4875号、同58−65073 号公報等)。また
従来から、水に不溶の酢酸ビニルを主モノマーとしたエ
マルジョンの場合、洗濯サイクルでの糊落ち性が悪く、
衣類の硬化等の原因となっていたが、この点に関して
も、不飽和カルボン酸を共重合することで洗濯時のアル
カリによってポリマーが膨潤、溶解し、糊落ちがよくな
るようにした糊料組成物も提案されている。
【0004】しかしながら、これらポリ酢酸ビニルを主
体とした糊剤の場合、酢酸ビニル部位自体の繊維(主に
木綿繊維)への接着性が低く、繊維への張り性の付与と
いう点では前述の澱粉、カルボキシメチルセルロース、
ポリビニルアルコール等の糊剤を低浴比で使用したよう
な場合と比べると、充分な硬さ、パリッとした風合いが
得られないという欠点が指摘されている。従って、本発
明の目的は、繊維への吸着性、張り性、洗濯時の糊落ち
性が共に優れた糊料組成物を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らはかかる従来
の酢酸ビニル系糊料組成物のもつ欠点を改善すべく鋭意
研究した結果、低級脂肪酸ビニルエステルの重合時又は
低級脂肪酸ビニルエステルと低級脂肪酸ビニルエステル
と共重合可能なモノマーとの共重合時に、カルボン酸ア
ルコキシアルキルエステルのモノマーもしくはポリマー
又はモノマーとポリマーの混合物を共重合又はグラフト
重合させることにより得られるエマルジョンを使用する
ことにより、従来より格段に衣類を硬く仕上げることが
でき、しかも風合いがよく、糊落ち性にも優れる糊料組
成物を得ることができることを見出し、本発明に到っ
た。
【0006】即ち、本発明は、低級脂肪酸ビニルエステ
ルの重合時又は低級脂肪酸ビニルエステルと共重合可能
なモノマーとの共重合時に、カルボン酸アルコキシアル
キルエステルのモノマーもしくはポリマー又はモノマー
とポリマーの混合物を共重合又はグラフト重合させるこ
とにより得られるエマルジョンからなる糊料組成物を提
供するものである。
【0007】本発明において使用される低級脂肪酸ビニ
ルエステルとしては、酢酸ビニル、酪酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル等が例示される。
【0008】また、低級脂肪酸ビニルエステルと共重合
可能なモノマーとしては、次の (1)〜(8) に示すような
モノマーが挙げられる。 (1) アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
プロピル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル
酸ブチル等のアクリル酸、メタクリル酸のアルキルエス
テル (2) α、β−不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メ
タクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタ
コン酸、アコニチン酸、ソルビン酸、ケイ皮酸、α−ク
ロロソルビン酸、シトラコン酸、p−ビニル安息香酸等
の酸の他、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸のような
不飽和カルボン酸のアルキル半エステル、部分エステル
又は部分アミド (3) ヒドロキシアルキル(C1〜C3)アクリル酸エステ
ル、メタクリル酸エステル (4) スチレン、エチレン (5) 塩化ビニルのようなハロゲン化ビニル (6) α、β−不飽和カルボン酸アミド及びそのN-アルキ
ロール誘導体、例えばアクリルアミド及びN-メチロール
アミド (7) 先に使用した低級脂肪酸ビニルエステルと異なる低
級脂肪酸ビニルエステル (8) 上記 (1)〜(7) に示される中から選ばれる2種以上
の混合物。
【0009】また、本発明に用いられるカルボン酸アル
コキシアルキルエステルとしては、下記一般式(1) で示
される1種又は2種以上が好ましい。
【0010】
【化2】
【0011】(式中、 R1:エテニル基、2−プロペニル基、2−メチルエテニ
ル基又はイソプロペニル基 R2:エチレン基、イソプロピレン基又は炭素数4〜30の
鎖中に酸素原子を含む直鎖もしくは分岐状のアルキレン
基 R3:炭素数1〜3の直鎖もしくは分岐状のアルキル基 を意味する。)具体的には、メタクリル酸メトキシエチ
ル、メタクリル酸エトキシイソプロピル、メタクリル酸
エトキシエチルオキシエチル等が挙げられる。本発明に
おいてはこれらのカルボン酸アルコキシアルキルエステ
ルのモノマー、ポリマー又はモノマーとポリマーの混合
物が使用されるが、ポリマーの分子量としては1万程度
までのものが好適である。
【0012】本発明の糊料組成物に使用されるエマルジ
ョンにおいては、高浴比からの繊維への吸着性を向上さ
せる目的で種々のカチオン性ポリマーを共存させて重合
を行うか、これらのカチオン性ポリマーを重合終了後に
添加することもできる。その際、使用されるカチオン性
ポリマーとしてはカチオン性セルロース、カチオン性澱
粉、カチオン性ビニル重合体等が挙げられる。
【0013】カチオン性セルロース及びカチオン性澱粉
としては例えば次式(2) に示されるものが好ましい。
【0014】
【化3】
【0015】(式中、 A :セルロース又は澱粉残基 R4:アルキレン基又はヒドロキシアルキレン基 R5,R6,R7:同じか又は異なっており、アルキル基、アリ
ール基、アラルキル基又は式中の窒素原子を含んで複素
環を形成してもよい。 X-:アニオン基(塩素、臭素、沃素、硫酸、スルホン
酸、メチル硫酸、燐酸、硝酸等) p :正の整数 を意味する。)。
【0016】カチオン性セルロース及びカチオン性澱粉
のカチオン置換度は0.01〜1、即ち無水グルコース単位
当り0.01〜1個、好ましくは0.02〜0.5 個のカチオン基
が導入されたものが好ましい。置換度が0.01以下では効
果が充分でなく、また置換度は1以上でもかまわない
が、反応収率の点から1以下が好ましい。かかるカチオ
ン性セルロースは例えばアルカリ性条件下で例えばヒド
ロキシエチルセルロースにグリシジルトリメチルアンモ
ニウムクロライドまたは3−クロル−2−ヒドロキシプ
ロピルトリメチルアンモニウムクロライドを反応させて
得ることができる。また、ヒドロキシエチルセルロース
に4−クロルブテントリメチルアンモニウムクロライド
を反応させて得ることもできる。
【0017】カチオン性澱粉の場合も例えばアルカリ条
件下で澱粉にグリシジルトリメチルアンモニウムクロラ
イドまたは3−クロル−2−ヒドロキシプロピルトリメ
チルアンモニウムクロライドを反応させて得ることがで
きる。また、ジメチルアミノエチル化澱粉を4級化して
得ることもできる。更に、澱粉に4−クロルブテントリ
メチルアンモニウムクロライドを反応させて得ることも
できる。
【0018】またカチオン性ビニル重合体としては次の
式(3) で表されるものが例示される。
【0019】
【化4】
【0020】(式中、 R8:水素原子又はメチル基 R9,R10,R11:同じか異なっており、水素原子、炭素数1
〜4のアルキル基又は置換アルキル基 Y :酸素原子またはアミド結合中のNH基 X-:式(2) と同じ m :1〜10の整数 n :5〜5000の数、 を意味する。)。
【0021】これらカチオン性ポリマーの水溶液の粘度
は、1%水溶液の場合5〜1000cps(センチポイズ)(20
℃) 、好ましくは10〜500cpsがよい。
【0022】本発明におけるこれら各成分の相対的含有
量は、低級脂肪酸ビニルエステル単量体 100重量部に対
してカチオン性ポリマーは0〜10重量部、好ましくは
0.2〜6重量部、カルボン酸アルコキシアルキルエステ
ルのモノマー、ポリマー又はモノマーとポリマーの混合
物は前記低級脂肪酸ビニルエステル単量体100 重量部に
対して 0.1〜20重量部、好ましくは 0.2〜10重量部であ
り、低級脂肪酸ビニルエステルと共重合可能なモノマー
は0〜100 重量部、好ましくは0〜30重量部である。
【0023】本発明の糊料組成物に使用されるエマルジ
ョンを得るための重合に際しては、一般に用いられるノ
ニオン性、アニオン性、カチオン性の乳化剤を適宜使用
することができる。ノニオン性乳化剤の例としては、C7
〜C22 の飽和又は不飽和アルコールのエチレンオキサイ
ド付加物(付加モル数9〜100 )、C7〜C18 アルキル基
と9〜30またはそれ以上のエチレンオキサイド単位を持
つアルキルフェノキシポリエトキシエタノール、例えば
ヘプチルフェノキシポリエトキシエタノール、オクチル
フェノキシポリエトキシエタノール、メチルオクチルフ
ェノキシポリエトキシエタノール、ノニルフェノキシポ
リエトキシエタノール、ドデシルフェノキシポリエトキ
シエタノール等、またはメチレン結合で連結したアルキ
ルフェノールのポリエトキシエタノール誘導体、ノニ
ル、ドデシル、テトラデシル等のメルカプタンやC6〜C
15 アルキルチオフェノールと必要な量のエチレンオキ
サイドを縮合させた硫黄を含む乳化剤、ラウリン酸、ミ
リスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸、トール油混合
酸のような長鎖カルボン酸のエチレンオキサイド誘導
体、疎水性炭化水素鎖をもつエーテル化した又はエステ
ル化したポリヒドロキシ化合物のエチレンオキサイド誘
導体等が挙げられる。ノニオン乳化剤はHLB が12〜20、
好ましくは15〜18のものが用いられる。アニオン乳化剤
の例としては、ラウリルアルコールのようなC8〜C18
ルコールの硫酸エステルのナトリウム塩、カリウム塩で
代表される高級脂肪族アルコール硫酸塩、C8〜C18 の脂
肪酸のナトリウム塩、カリウム塩、或いはトリエタノー
ルアミンのようなエタノールアミン塩(例えばオレイン
酸トリエタノールアミン、ステアリン酸トリエタノール
アミン)、ロート油、硫酸化リシノレイン酸のようなス
ルホン化合物、ナトリウム−t−オクチルベンゼンスル
ホネート、ナトリウム−t−オクチルフェノールスルホ
ネートのようなスルホン化アルキルアリール化合物が例
示される。カチオン乳化剤の例としては、アルキルトリ
メチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウ
ム塩、アルキルジメチルエチルアンモニウム塩、アルキ
ルジメチルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニ
ウム塩、アルキルキノリウム塩、アルキルイソキノリウ
ム塩、ステアリルアミドメチルピリジニウム塩、アシル
アミノエチルメチルジエチルアンモニウム塩、アシルア
ミノエチルピリジニウム塩、アルコキシメチルピリジニ
ウム塩、1−メチル−1−アシルアミノエチル−2−ア
ルキルイミダゾリン、ジアシルアミノプロピルジメチル
アンモニウム塩、ジアシルアミノエチルジメチルアンモ
ニウム塩、ジアルキルジ(ポリオキシエチレン)アンモ
ニウム塩、ジアルキルメチルポリオキシエチレンアンモ
ニウム塩などが挙げられる。
【0024】本発明の糊料組成物を構成するエマルジョ
ンを調製する際には、長期間にわたって安定な重合物を
得るために、更にノニオン性水溶性ポリマーを併用する
こともできる。ノニオン性水溶性ポリマーとしてはポリ
ビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、化工澱粉、
セルロース誘導体等が挙げられる。本発明に使用できる
化工澱粉は水溶性の化工澱粉であり、例えば、ヒドロキ
シエチル化澱粉、ヒドロキシプロピル化澱粉、α化澱粉
等を挙げることができる。本発明に使用できるポリビニ
ルアルコールとしては酢酸ビニルホモポリマー又は酢酸
ビニルと他のモノマーのコポリマーの完全又は不完全鹸
化物、又はこれらを例えばアルデヒド等によって化工し
たポリビニルアルコール誘導体であって、その5%水溶
液の粘度が30℃で5〜10000cpsのものが例示される。ま
た、本発明に使用できる非イオン性セルロース誘導体は
水溶性のヒドロキシアルキル化セルロース又はアルキル
セルロースであり、その5%水溶液の粘度が30℃で5〜
10000cpsのものであり、例えばヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロー
ス等を挙げることができる。これらのノニオン性水溶性
ポリマーの添加量はエマルジョン系に対して0〜10重量
%、好ましくは1〜4重量%である。
【0025】本発明に使用されるエマルジョンを得るた
めの重合反応に用いる重合開始剤としては2,2'アゾビス
(2−アミジノプロパン) の他、過酸化水素、 t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、 t−ブチルパーオキサイド、メチルエチルケトンパ
ーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、過酢
酸、過安息香酸、過硫酸カリウム等を用いることができ
る。重合開始剤の添加量は低級脂肪酸ビニルエステル単
量体に対して、0.01〜5.0 重量%の範囲で使用するのが
好ましい。
【0026】本発明に係わるエマルジョンを得るための
重合反応の温度は40〜120 ℃、好ましくは50〜90℃であ
り、重合時のpHは3〜9、好ましくは4〜8の範囲で行
う。この際、緩衝剤として炭酸ナトリウム、重炭酸ナト
リウム、オルソリン酸ナトリウム、第2リン酸ナトリウ
ム、第1リン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、硫酸ナト
リウムのような無機塩を0〜2重量%、好ましくは 0.1
〜1重量%用いるのが良い。また、本発明に係わるエマ
ルジョンを得るための重合時における各成分の添加方法
は、全ての成分を同時に添加して反応させてもよいが、
より好ましくは低級脂肪酸ビニルエステル単量体以外の
成分を仕込んだ反応容器中に、低級脂肪酸ビニルエステ
ル単量体を徐々に添加していく方法が望ましい。
【0027】本発明の糊料組成物はポリビニルアルコー
ル、ノニオン性化工澱粉もしくはノニオン性セルロース
誘導体等のノニオン性水溶性ポリマーを含まなくても、
従来の糊剤よりも格段に衣類に対してパリッとした風合
いを与え得るものであるが、更にポリビニルアルコー
ル、ノニオン性化工澱粉、ノニオン性セルロース誘導
体、もしくは従来の酢酸ビニル系乳液糊剤等を混合して
用いても、単独で使用する時と同様に布に対して好まし
い風合いを与えることができる。即ち、その風合いはパ
リッとした感触であり、特にシーツ等において好まれる
風合いである。
【0028】本発明の糊料組成物には必要に応じて、一
般の高分子エマルジョン用の添加剤、例えば、ジブチル
フタレート、ジブチルアジペート、ジオクチルアジペー
ト、トリアセチン等のような可塑剤、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、エタノールのような凍結防
止剤、その他香料、殺菌剤、防腐剤、螢光染料、顔料な
どを添加することができる。
【0029】本発明の糊料組成物を使用するにあたって
は、従来の糊料組成物を使用する方法、即ち衣類に対す
る糊料組成物希釈の水量、所謂、浴比を1対1〜1対4
程度にする方法でも使用することができるし、前述のよ
うなカチオン性ポリマーを使用した場合には1対10〜1
対40程度での使用も可能である。特に、このような浴比
の増大は均一な糊付けを可能にし、しかも家庭において
使用する場合、電気洗濯機による処理が可能になる。
【0030】本発明の糊料組成物を用いて糊付けする際
の糊料組成物の布重量に対する比率は、衣類重量に対し
て糊料組成物有効分(固形分)0.2 〜6重量%であり、
好ましくは 0.5〜4重量%である。
【0031】本発明の糊料組成物を使用して糊付けした
場合、従来の酢酸ビニル系糊剤に比べて衣類を格段に硬
く、パリッとした風合いに仕上げることができ、特にシ
ーツ等に対して好ましい仕上がり感を与えることができ
る。
【0032】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を詳述する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるものではな
い。尚、例中の部は重量部である。
【0033】実施例1 種々のポリマー及びモノマーを使用して糊料基剤を合成
し、その基本性能を比較検討した。
【0034】<各種糊料基剤の合成>窒素導入管、撹拌
機、モノマーの滴下装置、温度計、コンデンサーを取り
つけた5つ口セパラブルフラスコに、表1又は表2に示
したようなカチオン性ポリマー6.0 部、ポリビニルアル
コール(鹸化度80%、重合度1500)3.0 部、及びイオン
交換水100 部を加えて90℃に溶解し、60℃に冷却した
後、表1又は表2に示す低級脂肪酸ビニルエステル単量
体10部とエマルゲン150 (花王株式会社製)2.0部を加
え、炭酸ナトリウム 0.5部、2,2'−アゾビス(2−アミ
ジノプロパン)塩酸塩 0.1部、イオン交換水20部を加
え、75℃に昇温して重合を開始した。重合開始後30分か
ら 360分にわたり表1又は表2に示すような低級脂肪酸
ビニルエステル単量体と、カルボン酸アルコキシアルキ
ルエステルと、低級脂肪酸ビニルエステル単量体と共重
合可能なモノマーを表1又は表2に示す割合で予め混合
しておいたもの90部を前記重合反応溶液中に連続的に滴
下した。滴下終了後80℃に昇温して1時間撹拌した後、
反応を終了し糊料基剤を得た。
【0035】(糊付け試験) 上記のようにして合成した糊料基剤を固形分で 0.4g
を水20gに分散させた後テトロン/綿(65/35)60番ブ
ロード布(T/C)又は60番木綿ブロード布20gに強制
的に付着させる。風乾後、25℃、65%相対湿度の恒温恒
湿室に一昼夜静置した後、以下の糊付け効果試験に供す
る。 ターゴトメーター型洗浄試験機を使用し、イオン交換
水 500ml、上記のようにして合成した糊料基剤を固形分
で 0.4g洗浄槽(1000ml内容積)に入れ良く分散させた
後、テトロン/綿(65/35)60番ブロード布(T/C)
又は60番木綿ブロード布20gを入れ100 回転/分の回転
速度で3分間撹拌糊付けする。脱水後風乾し、25℃、65
%相対湿度の恒温恒湿室に一昼夜静置した後、以下の糊
付け効果試験に供する。 (糊付け効果試験) (1) 純曲げ試験法 上記糊付け試験,により糊付けしたテトロン/綿混
紡布もしくは木綿布を2cm×2.5 cmになるように切断
し、10枚を一組みとして、純曲げ試験機(加藤鉄工所
製)を用いて、25℃、65%相対湿度の恒温恒湿室内にお
いて、曲げ剛性(g・cm)を測定した。結果を表1及び
表2に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】
【0038】実施例2 実施例1で合成した糊料基剤を使用して以下の組成で糊
料組成物を製造し、従来の糊料組成物との一対比較法に
より感触テストを実施した。 <糊料組成> 糊料基剤 * 90部 ジブチルフタレート 4部 エチレングリコール 3部 シリコーンエマルジョン 0.5部 (2000センチストークスシリコーンオイルの30%エマル
ジョン) 香 料 0.5部 イオン交換水 2部 注)* 糊料基剤は下記の表3に示すものを使用した。
【0039】
【表3】
【0040】(糊付け試験)通常の家庭用洗濯機を用
い、20リットルの水道水にそれぞれの糊料組成物を有効
分で6g添加した後、良く分散させ、500 gの木綿シー
ツを投入し、3分間攪拌して糊付けする。脱水機で30秒
脱水した後、風乾する。上記の方法で糊付けしたシーツ
の張りについて10名による感触テストを一対比較により
行い、それぞれの糊料組成物の性能を評価した。尚、こ
の時の評価基準は以下の通りである。 +2:張りがある +1:やや張りがある 0:対照と同じ −1:やや張りがない −2:張りがない これらの結果を表4に示す。
【0041】
【表4】
【0042】尚、いずれも対照糊料組成物として糊料組
成物Cを用いた。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09J 133/08 JDB 7921−4J 151/00 JDH 7142−4J

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 低級脂肪酸ビニルエステルの重合時又は
    低級脂肪酸ビニルエステルと該低級脂肪酸ビニルエステ
    ルと共重合可能なモノマーとの共重合時に、カルボン酸
    アルコキシアルキルエステルのモノマーもしくはポリマ
    ー又はモノマーとポリマーの混合物を共重合又はグラフ
    ト重合させることにより得られるエマルジョンからなる
    糊料組成物。
  2. 【請求項2】 低級脂肪酸ビニルエステルが酢酸ビニ
    ル、酪酸ビニル又はプロピオン酸ビニルである請求項1
    記載の糊料組成物。
  3. 【請求項3】 カルボン酸アルコキシアルキルエステル
    が下記一般式(1) で示される1種又は2種以上である請
    求項1又は2記載の糊料組成物。 【化1】 (式中、 R1:エテニル基、2−プロペニル基、2−メチルエテニ
    ル基又はイソプロペニル基 R2:エチレン基、イソプロピレン基又は炭素数4〜30の
    鎖中に酸素原子を含む直鎖もしくは分岐状のアルキレン
    基 R3:炭素数1〜3の直鎖もしくは分岐状のアルキル基を
    意味する。)
JP2252592A 1992-02-07 1992-02-07 糊料組成物 Pending JPH05222673A (ja)

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