JPH05221601A - 水素吸蔵多孔体およびその製造方法 - Google Patents

水素吸蔵多孔体およびその製造方法

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JPH05221601A
JPH05221601A JP4025375A JP2537592A JPH05221601A JP H05221601 A JPH05221601 A JP H05221601A JP 4025375 A JP4025375 A JP 4025375A JP 2537592 A JP2537592 A JP 2537592A JP H05221601 A JPH05221601 A JP H05221601A
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JP
Japan
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hydrogen storage
hydrogen
powder
porous body
alloy powder
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JP4025375A
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English (en)
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Takashi Arakawa
尚 荒川
Masaru Nishiguchi
勝 西口
Kazutaka Asabe
和孝 阿佐部
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/10Process efficiency
    • Y02P20/129Energy recovery, e.g. by cogeneration, H2recovery or pressure recovery turbines

Abstract

(57)【要約】 【目的】水素ガスの吸蔵、放出による水素吸蔵合金粉末
の微粉化を防止し、比表面積を大きくし、かつ高空隙率
としても充分な機械的強度を有した水素吸蔵多孔体とそ
の製造方法の提供する。 【構成】水素吸蔵合金粉末と、金属粉末および/または
金属繊維との混合、成形、焼結を行うことで、3次元的
にランダムな貫通気孔を有する多孔体に、水素吸蔵合金
粉末がランダムに分散、一体化焼結された構造とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水素吸蔵多孔体に関す
るものであり、本発明による水素吸蔵多孔体は、水素の
分離精製、水素の貯蔵、あるいはヒートポンプ、水素吸
蔵合金電極等の広い分野に利用することができる。
【0002】
【従来の技術】水素エネルギーは、資源上の制約が少な
く、かつ自然環境を汚染する心配のないクリーンエネル
ギーであり、また、貯蔵が容易で、熱エネルギー、化学
エネルギー、燃料電池等による直接発電等、応用分野が
広いことなど優れた特性を有しており、近年、利用技術
の開発に多くの関心が持たれるようになっている。
【0003】最近の水素利用技術の開発のなかでも、特
に水素吸蔵合金は、水素の運搬、貯蔵のみでなく、エネ
ルギー変換機能を有する材料として注目を集め、例え
ば、Mg−Ni系、La−Ni系、Ti−Fe−Mn系、Mm (ミッシュ
メタル) −Ni系など多くの合金が開発されてきている。
これらの水素吸蔵合金に要求される特性は、その利用目
的によって多少異なるが、一般に次に示す特性が要求さ
れる。
【0004】(1) 活性化が容易で水素吸蔵量が多い。 (2) 水素の吸蔵・放出速度が大きく、適当な解離圧を有
している。 (3) 熱伝導度が大きい。 (4) 水素の吸蔵・放出を繰り返しても合金の微粉化が少
ない。
【0005】しかしながら、現在開発されている水素吸
蔵合金では、水素の吸蔵、放出時に体積変化を生じ、吸
蔵と放出を繰り返すことにより微粉化して実用上、大き
な問題を生じている。すなわち、以下に示すような種々
の問題が発生し、実用上大きな障害となっている。
【0006】(1) 合金の微粉化現象により容器に局部的
な負荷がかかり、亀裂が発生する。 (2) 微粉化した合金微粒子によりパイプやバルブがつま
る。 (3) 熱伝導度が低下し、水素の吸蔵、放出速度が遅くな
る。 (4) 合金の充填状態が局在化し、発熱、吸熱が不均一に
なり、温度ムラが生じる。
【0007】このような問題点の解決手段として、特開
平1−246101号公報に示される水素吸蔵合金粉末を高分
子材料により複合化させた水素吸蔵多孔体、また、特開
平1−309937号公報に示される水素吸蔵合金の部分凝固
溶湯をガス流で分断して微粒化し、得られた微粒子を堆
積、凝固させて得る水素吸蔵多孔体がある。
【0008】従来技術に見られるこれらの水素吸蔵多孔
体では、確かに、水素吸蔵合金粉末の微粉化抑制の点で
の改良は見られたが、しかしながら、いずれも多孔体の
空隙率の制御が困難であり、また多孔率を大きくすると
多孔体として充分な機械的強度が保てないことから水素
吸蔵合金の利用率が十分でないという問題点があった。
また、多孔体の熱伝導率、気孔径の制御において問題が
あった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の点に鑑
み鋭意検討の結果なされたものであり、その目的とする
ところは、水素ガスの吸蔵、放出による水素吸蔵合金粉
末の微粉化により生じる種々の問題点を解決し、また水
素の吸蔵、放出速度に大きく影響を与える比表面積を大
きくし、かつ高空隙率としても充分な機械的強度を有し
た水素吸蔵多孔体とその製造方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】ここに、本発明者らは、
水素の吸蔵、放出を担う水素吸蔵合金粉末を、マトリッ
クス金属粉末または金属繊維またはマトリックス金属粉
末と金属繊維の混合体よりなる3次元的にランダムな貫
通気孔を有する多孔体にランダムに分散、一体化焼結さ
せた構造を有する多孔体とすることにより前記の課題を
解決できることを知り、本発明を完成した。
【0011】高温の熱処理により水素吸蔵合金の組成変
化が生じ、水素吸蔵特性の劣化を生じる組成の水素吸蔵
合金においては、例えば平均粒径0.1 μm 以下という金
属超微粉末の添加により、得られる焼結体の機械的強度
を低下させずに焼結温度を低下させることにより、水素
吸蔵特性の劣化なしに充分な機械的強度を有した水素吸
蔵多孔体を得ることができる。また、熱処理により、組
成変化を生じない組成の合金においても、そのような金
属超微粉末の添加により、焼成温度を低下させることが
でき、エネルギーの節約が可能となる。
【0012】このように本発明にかかる水素吸蔵多孔体
は、金属焼結体を利用することで、微粉化に起因する問
題を解消し、所定の強度を確保したまま高空隙率、つま
り内表面積の飛躍的拡大を図ることができることから、
水素の分離精製、水素の貯蔵、あるいはヒートポンプ、
水素吸蔵合金電極等の広い分野において効率的な水素吸
蔵合金として利用することができる。
【0013】
【作用】本発明による水素吸蔵多孔体において、水素吸
蔵合金粉末は、水素の吸蔵、放出を行うため必要不可欠
である。また、該合金粉末がマトリックス金属粉末また
は金属繊維またはマトリックス金属粉末と金属繊維の混
合体よりなる3次元的にランダムな貫通気孔を有する多
孔体中にランダムに分散、一体化焼結された構造の多孔
体とすることにより、水素吸蔵合金が水素の吸蔵、放出
により微粉化を生じても、金属焼結体から成る多孔体の
ため、機械的強度の低下、熱伝導度の低下がほとんど生
じず、また、マトリックス金属粉末等による焼結多孔体
が有している気孔が、3次元的にランダムな貫通気孔で
あることにより、水素ガス等が多孔体内部へ容易に入り
込むが、微粉化を生じた合金粉末の該水素吸蔵多孔体か
らの脱落を抑制することができる。
【0014】また、前述のように本発明の多孔体が金属
焼結体から構成されるため、十分な強度を確保したうえ
で、必要な空隙率とすることができるため、焼結体に配
合された水素吸蔵合金のより一層の有効化を図ることが
できる。これらの水素吸蔵多孔体に用いられる水素吸蔵
合金粉末には特に制限はなく、例えば、Mg−Ni系、La−
Ni系、Ti−Fe−Mn系、Mm (ミッシュメタル) −Ni系など
多くの合金を用いることができる。
【0015】これらの水素吸蔵合金は、その目的とする
作用を考慮して通常は多孔質焼結体全体の75〜85重量%
の範囲で配合する。多孔体におけるこれらの水素吸蔵合
金の存在形態であるが、これは予め混合して得た原料配
合物を焼結して得たものであって、焼結体の骨格構造の
中に均一に分散、焼結されている。具体的には、水素吸
蔵合金粉末がマトリックス金属粉末および/または金属
繊維により構成される多孔体の空隙部に入り込む形態で
存在し、一部は焼結体の外側表面あるいは内部空隙の内
表面にそれぞれ露出している。このような露出箇所にお
いて水素の吸蔵、放出が行われる。
【0016】本発明による水素吸蔵多孔体の製造方法に
際しては、水素吸蔵合金粉末とマトリックス金属粉末ま
たは、金属繊維または、マトリックス金属粉末と金属繊
維との混合体とを混合、成形、焼結することにより、水
素吸蔵合金粉末を、マトリックス金属粉末または金属繊
維またはマトリックス金属粉末と金属繊維の混合体より
なる3次元的にランダムな貫通気孔を有する多孔体の空
隙中にランダムに分散、一体化焼結された構造を得るこ
とができる。
【0017】これらの水素吸蔵合金粉末は、水素吸蔵合
金のバルク体を粉砕等により作成した粉末でもまた水素
吸蔵合金の溶湯から直接粉末化したものでもよい。ま
た、水素吸蔵合金粉末は、予めメッキ等の前処理をする
必要性はないが、好ましくは、行った方が良い。
【0018】本発明に用いる水素吸蔵合金粉末の粒径に
ついては特に限定はないが、好ましくは平均粒径1〜20
0 μm、最も好ましくは平均粒径5〜75μmである。水
素吸蔵合金粉末の平均粒径が細かすぎる場合には、粉末
粒子の凝集等によりガス等の透過性が良好な均一なラン
ダム貫通気孔を有する焼結多孔体を得ることが困難とな
る。また、水素吸蔵合金粉末の平均粒径が大きすぎる場
合には、水素吸蔵合金粉末の微粉化による特性劣化の抑
制効果が少なくなる。
【0019】水素吸蔵合金の組成によっては、高温での
熱処理により組成の変化を生じる合金がある。該組成の
合金粉末を用いる際には、さらに金属超微粉末を添加す
ることにより、多孔体の特性を損なわず、焼結温度を低
下させることができ、合金の特性を劣化させることのな
い多孔体となる。
【0020】高温の熱処理においても組成の変化を生じ
ない組成の水素吸蔵合金においても、同様に金属超微粉
末の添加による焼成温度の低下が認められる。この際、
金属超微粉末の添加量は全粉末量に対し、0.5 〜2.0重
量部であり、添加量が0.5 重量部より少ないと金属超微
粉末による焼結温度低下の効果が認められず、また、
2.0重量部より多いと金属超微粉末の凝集、焼成前の成
形体の充填性の低下および焼結時の収縮率の増大、変形
等の問題が生じる。
【0021】添加する金属超微粉末の粒径は、平均粒径
が0.1 μm以下であり、これより大きいと焼結温度の低
下作用が認められない。好ましくは平均粒径が0.05μm
以下、さらに好ましくは0.02μm以下である。この添加
する金属超微粉末は、例えばNi、Cuまたはこれらの合金
であって、好ましくは助酸化処理等を行っていない活性
な超微粉末であるが、助酸化処理等により粉末表面に酸
化層を形成した超微粉末を用いても良い。
【0022】また、金属超微粉末を添加する場合におい
ては、該金属超微粉末を予め水素吸蔵合金粉末または/
およびマトリックス金属粉末または/および金属繊維表
面に被覆することにより、水素吸蔵合金粉末または/お
よびマトリックス金属粉末または/および金属繊維の焼
結性を向上させると共に、金属超微粉末添加による充填
密度の低下を抑制可能となる。本発明における原料配合
体の混合、成形、そして焼結の各工程は、特に制限はな
く、慣用のものを用いればよい。
【0023】マトリックス金属粉末としては、例えばN
i、Cuおよびそれらの合金があり、好ましくは粒径1〜1
0μm であり、一方、金属繊維としては、好ましくは太
さ0.1〜1mm、長さ1〜10mmのNi、Cuまたはそれらの合
金から成る金属繊維がある。成形工程についても、特に
限定はないが高空隙率の多孔体を作成する場合には、金
属粉末をペースト状にしその後、成形、乾燥を行う等の
方法で、また逆に充填率を高くする場合は、金属粉末を
プレス成形等により成形体にすればよい。焼結温度も、
使用する金属超微粉末、金属粉末あるいは金属繊維の種
類によって適宜選べばよく、例えばNi粉末とNi超微粉末
を用いた場合には700 〜850 ℃で行えばよい。
【0024】また、本発明による、水素吸蔵多孔体の焼
結を水素を含む還元雰囲気で行うことにより、該水素吸
蔵多孔体中の水素吸蔵合金粉末の酸化が抑制されると共
に、金属粉末、金属繊維の還元が行われ、また、水素吸
蔵合金粉末が雰囲気中の水素ガスを吸蔵し膨張すること
により、合金表面の酸化被膜にクラックが発生し、活性
面が露出し電極として用いた場合、初期より従来の方法
により作製し十分な活性化処理を行った後の容量とほぼ
同様の容量を示すため、活性化処理等の処理を省略可能
となる。
【0025】このように、本発明にかかる水素吸蔵多孔
体は、その骨格構造が多孔質の焼結金属から構成されて
いるため、空隙率の調整は容易に行え、高空隙率として
も十分な強度を確保でき、さらに水素吸蔵合金粉末が焼
結金属から構成される多孔体中の空隙内に閉じ込められ
る形態にて一体化焼結されているため、水素吸蔵・放出
に際して水素吸蔵合金の微粉化が生じても合金粉末の脱
落が抑制され、微粉化に起因する問題は起こらなくなる
等の利点を有する。
【0026】
【実施例】実施例1 粒径が50μm以下のMm−Ni系 (Mm:1.0、Ni:3.8、Co:0.
5、Mn:0.4、Al:0.3) の水素吸蔵合金粉末9gに、平均
粒径 200ÅのNi超微粉末0.1gをアセトン中にて湿式混合
を行い、水素吸蔵合金粉末表面にNi超微粉末を被覆した
複合粉末を作成した。その後、該複合粉末と平均粒径3
μmのNi粉末1gとを混合した後、エチルアルコール1
gを添加しペースト状にした後、厚さ1mmのシート状に
成型、乾燥し、その後、窒素雰囲気中にて750 ℃で20分
間焼結させ水素吸蔵多孔体を作成した。得られた多孔体
の基本特性を表1に示す。
【0027】
【表1】
【0028】このようにして得た水素吸蔵多孔体につい
て、水素の吸蔵、放出を20回繰り返した結果、合金粉末
の微粉化は生じていたが、その粉末の脱落、熱伝導度の
低下や温度ムラおよび水素吸蔵量の低下は認められなか
った。
【0029】実施例2 粒径が50μm以下の実施例1と同じ水素吸蔵合金粉末9
gに、表2に示す量の平均粒径 200ÅのNi超微粉末0.1g
をアセトン中にて湿式混合を行い、水素吸蔵合金粉末表
面にNi超微粉末を被覆した複合粉末を作成した。その
後、該複合粉末と平均粒径3μmのNi粉末を全粉末量が
10gとなるよう添加、混合した後、プレス成型にて直径
16φ×5mmの円柱状の成型体を作成した。得られた成型
体を、窒素雰囲気中にて750 ℃で20分間焼結させ水素吸
蔵多孔体を作成した。得られた多孔体の基本特性を表3
に示す。
【0030】
【表2】
【0031】
【表3】
【0032】上記試料の内、B、C、D、Eは焼結が進
行し、形態保持性を有していたが、試料Aでは、焼結が
充分に行われていなく、変形を加えると崩れた。また、
試料Eにおいては、焼結による収縮率および部分的なバ
ラツキが大きく、変形が甚だしかった。
【0033】実施例3 粒径が50μm以下の実施例1と同じ水素吸蔵合金粉末8
gに、平均粒径 500ÅのCu超微粉末0.1gをアセトン中に
て湿式混合を行い、水素吸蔵合金粉末表面にCu超微粉末
を被覆した複合粉末を作成した。その後、該複合粉末と
平均粒径3μmのCu粉末とを混合した後、プレス成型に
て直径16φ×1mmの円柱状の成型体を作成した。
【0034】得られた成型体を、水素雰囲気中にて700
℃で20分間焼結させ水素吸蔵多孔体を作成した。得られ
た多孔体を負極電極として、ニッケル−水素電池を形成
した。このようにして作成した電池の負極電極の初期の
充電容量は既に、従来の方法により作製し、低率充放電
により十分な活性化処理を行った後の電極の充電容量と
ほぼ同程度の容量を示した。
【0035】実施例4 粒径が50μm以下のMm−Ni系 (Mm:1.0、Ni:3.8、Co:0.
5、Mn:0.4、Al: 0.3)の水素吸蔵合金粉末8gに対し、
平均粒径 200ÅのNi超微粉末0.1gをアセトン中にて湿式
混合を行い、水素吸蔵合金粉末表面にNi超微粉末を被覆
した複合粉末を作成した。その後、該複合粉末と線径0.
5 mm、線長2〜5mmのNi短繊維および平均粒径3μmの
Ni粉末とを表4に示す配合比で混合した後、エチルアル
コール1gを添加しペースト状にした後、厚さ1mmのシ
ート状に成型、乾燥し、その後、窒素雰囲気中にて750
℃で20分間焼結させ水素吸蔵多孔体を作成した。得られ
た多孔体の基本特性を表5に示す。
【0036】
【表4】
【0037】
【表5】
【0038】また、本例の水素吸蔵多孔体について水素
の吸蔵、放出を20回繰り返した結果、合金粉末の微粉化
は生じていたが、その粉末の脱落、熱伝導度の低下や温
度ムラおよび水素吸蔵量の低下は認められなかった。
【0039】
【発明の効果】本発明の水素吸蔵多孔体は、優れた形態
保持性を有し、水素の吸蔵、放出を繰り返しても破損す
ることがなく、水素吸蔵多孔体の実用上の大きな障害で
ある微粉化に起因して発生する諸問題を解消することが
できる。また、水素吸蔵多孔体は、水素吸蔵合金粉末と
3次元網目構造をとる金属担体と3次元的にランダムに
走る多数の数連続気孔により構成されており、ガスの透
過性が良好で、かつ、熱伝導率も均一かつ高く、水素ガ
スの吸蔵、放出速度が速く、また、吸蔵、放出に伴う吸
発熱が均一で、局所的な蓄熱を生じない。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 マトリックス金属粉末および/または金
    属繊維よりなる3次元的にランダムな貫通気孔を有する
    多孔体に、水素吸蔵合金粉末がランダムに分散、一体化
    焼結された構造を有することを特徴とする水素吸蔵多孔
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の水素吸蔵多孔体の製造方
    法において、水素吸蔵合金粉末と、マトリックス金属粉
    末および/または金属繊維とを予め混合、成形した後、
    一体化焼結を行うことを特徴とする水素吸蔵多孔体の製
    造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも前記水素吸蔵合金粉末が、予
    め平均粒径0.1 μm以下の金属超微粉末による表面被覆
    処理を行ったものであることを特徴とする請求項2記載
    の水素吸蔵多孔体の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記水素吸蔵多孔体において、平均粒径
    0.1 μm以下の金属超微粉末を全粉末量に対し、0.5 〜
    2重量部添加することを特徴とする請求項3記載の水素
    吸蔵多孔体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記焼結を行う雰囲気が水素を含む還元
    性雰囲気であることを特徴とする請求項2ないし4のい
    ずれかに記載の水素吸蔵多孔体の製造方法。
JP4025375A 1992-02-12 1992-02-12 水素吸蔵多孔体およびその製造方法 Withdrawn JPH05221601A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004507614A (ja) * 1999-11-22 2004-03-11 エナージー コンバーション デバイセス インコーポレイテッド 改質したマグネシウムベース水素貯蔵合金
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CN110202151A (zh) * 2019-05-15 2019-09-06 陕西理工机电科技有限公司 一种金属纤维烧结毡基材的制备方法

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