JP3042141B2 - 燃料電池のアノード電極製造用原料粉末 - Google Patents
燃料電池のアノード電極製造用原料粉末Info
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- JP3042141B2 JP3042141B2 JP4040435A JP4043592A JP3042141B2 JP 3042141 B2 JP3042141 B2 JP 3042141B2 JP 4040435 A JP4040435 A JP 4040435A JP 4043592 A JP4043592 A JP 4043592A JP 3042141 B2 JP3042141 B2 JP 3042141B2
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- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/86—Inert electrodes with catalytic activity, e.g. for fuel cells
-
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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- Y02E60/30—Hydrogen technology
- Y02E60/50—Fuel cells
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、優れた高温クリープ
強度、耐シンタリング特性、および優れた電極特性を有
する溶融炭酸塩型燃料電池用アノード電極を製造するた
めの原料粉末に関するものである。
強度、耐シンタリング特性、および優れた電極特性を有
する溶融炭酸塩型燃料電池用アノード電極を製造するた
めの原料粉末に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、溶融炭酸塩型燃料電池用アノー
ド電極(以下、アノード電極という)は、原料粉末とし
て、ニッケルカルボニルから脱酸および脱炭して製造し
た平均粒径:2μm以下の微細なニッケル粉末を用い、
これをドクターブレード法にて成形し、焼結した後、硝
酸クロム水溶液に浸漬し、ついで乾燥した後、熱処理を
施して表面部にCr酸化物層を形成することにより製造
されていた。
ド電極(以下、アノード電極という)は、原料粉末とし
て、ニッケルカルボニルから脱酸および脱炭して製造し
た平均粒径:2μm以下の微細なニッケル粉末を用い、
これをドクターブレード法にて成形し、焼結した後、硝
酸クロム水溶液に浸漬し、ついで乾燥した後、熱処理を
施して表面部にCr酸化物層を形成することにより製造
されていた。
【0003】このようにして製造されたアノード電極
は、一般に、厚さ:1mm、気孔率:50〜70%、平
均孔径:7〜10μmを有する多孔質焼結体からなり、
上記多孔質焼結体からなるアノード電極は、表面のCr
酸化物層が電極の高温クリープ強度および耐シンタリン
グ性を高める作用を有している。しかし、アノード電極
面に対して垂直に2〜4kg/cm2 の荷重がかかり、
しかも電池動作温度が650〜700℃の高温使用環境
下では、使用時間の経過とともに、アノード電極は徐々
にクリープ変形し同時に焼結されて収縮し、その結果、
電極内部への燃料ガスの拡散が阻害されて有効電極界面
面積が低下し、やがて使用寿命に至っていた。
は、一般に、厚さ:1mm、気孔率:50〜70%、平
均孔径:7〜10μmを有する多孔質焼結体からなり、
上記多孔質焼結体からなるアノード電極は、表面のCr
酸化物層が電極の高温クリープ強度および耐シンタリン
グ性を高める作用を有している。しかし、アノード電極
面に対して垂直に2〜4kg/cm2 の荷重がかかり、
しかも電池動作温度が650〜700℃の高温使用環境
下では、使用時間の経過とともに、アノード電極は徐々
にクリープ変形し同時に焼結されて収縮し、その結果、
電極内部への燃料ガスの拡散が阻害されて有効電極界面
面積が低下し、やがて使用寿命に至っていた。
【0004】上記従来のアノード電極の使用寿命は一般
に短く、この課題を解決するために、アノード電極とし
て、Cr、ZrおよびAlからなる安定化剤を添加した
電極(特公昭60−10422号公報参照)が提供され
ているが、この安定化剤を添加しただけでは長時間の使
用に耐え得る十分な高温クリープ強度および耐シンタリ
ング特性を得ることができず、さらにこの課題を解決す
るために、アノード電極製造用原料粉末として、Al:
0.5〜10重量%を含有し、残りがNiおよび不可避
不純物からなる組成を有し、かつ、平均粒径:3〜20
μm、見掛け密度:0.5〜3.5g/cm3 、および
0.12m2 /g以上の比表面積を有する燃料電池のア
ノード電極製造用原料粉末なども提供されている(特開
昭63−62154号公報参照)。
に短く、この課題を解決するために、アノード電極とし
て、Cr、ZrおよびAlからなる安定化剤を添加した
電極(特公昭60−10422号公報参照)が提供され
ているが、この安定化剤を添加しただけでは長時間の使
用に耐え得る十分な高温クリープ強度および耐シンタリ
ング特性を得ることができず、さらにこの課題を解決す
るために、アノード電極製造用原料粉末として、Al:
0.5〜10重量%を含有し、残りがNiおよび不可避
不純物からなる組成を有し、かつ、平均粒径:3〜20
μm、見掛け密度:0.5〜3.5g/cm3 、および
0.12m2 /g以上の比表面積を有する燃料電池のア
ノード電極製造用原料粉末なども提供されている(特開
昭63−62154号公報参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このアノード電極製造
用原料粉末を用いて製造されたアノード電極は、使用時
間が約8000時間までは優れた高温クリープ強度およ
び耐シンタリング特性を維持することができるが、10
000時間を越えると、高温クリープ強度および耐シン
タリング特性が低下するために、アノード電極の気孔率
も40〜50%に低下して厚さが薄くなり、発電特性も
低下するなどの課題があった。
用原料粉末を用いて製造されたアノード電極は、使用時
間が約8000時間までは優れた高温クリープ強度およ
び耐シンタリング特性を維持することができるが、10
000時間を越えると、高温クリープ強度および耐シン
タリング特性が低下するために、アノード電極の気孔率
も40〜50%に低下して厚さが薄くなり、発電特性も
低下するなどの課題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者らは、
上述のような課題を解決し、従来よりも一層寿命の長い
アノード電極を得るべく研究を行った結果、Al:0.
5〜10重量%を含有し、さらに必要に応じて酸素:
0.01〜1重量%を含有し、残りがNiおよび不可避
不純物からなる組成のNi基合金粉末を平均粒径が20
超〜50μmの範囲内にあってしかも粒径:5μm以下
の粉末が全体の5容量%以下である粒度分布を有し、か
つタップ密度が2.5〜5.0g/cm3 の範囲内にあ
るNi基合金粉末を用いて製造されたアノード電極は、
10000時間を越える運転に対しても高温クリープ強
度および耐シンタリング特性の低下に伴う発電特性の低
下は見られず、長時間に亘って極めて優れた性能を示す
という知見を得たのである。
上述のような課題を解決し、従来よりも一層寿命の長い
アノード電極を得るべく研究を行った結果、Al:0.
5〜10重量%を含有し、さらに必要に応じて酸素:
0.01〜1重量%を含有し、残りがNiおよび不可避
不純物からなる組成のNi基合金粉末を平均粒径が20
超〜50μmの範囲内にあってしかも粒径:5μm以下
の粉末が全体の5容量%以下である粒度分布を有し、か
つタップ密度が2.5〜5.0g/cm3 の範囲内にあ
るNi基合金粉末を用いて製造されたアノード電極は、
10000時間を越える運転に対しても高温クリープ強
度および耐シンタリング特性の低下に伴う発電特性の低
下は見られず、長時間に亘って極めて優れた性能を示す
という知見を得たのである。
【0007】この発明は、かかる知見にもとづいて成さ
れたものであって、Al:0.5〜10重量%を含有
し、さらに必要に応じて酸素:0.01〜1重量%を含
有し、残りがNiおよび不可避不純物からなる組成を有
するNi基合金粉末において、平均粒径:20超〜50
μmであり、しかも粒径:5μm以下の粉末が全体の5
容量%以下である粒度分布を有し、かつ、タップ密度:
2.5〜5.0g/cm3 、であるアノード電極製造用
原料粉末、に特徴を有するものである。
れたものであって、Al:0.5〜10重量%を含有
し、さらに必要に応じて酸素:0.01〜1重量%を含
有し、残りがNiおよび不可避不純物からなる組成を有
するNi基合金粉末において、平均粒径:20超〜50
μmであり、しかも粒径:5μm以下の粉末が全体の5
容量%以下である粒度分布を有し、かつ、タップ密度:
2.5〜5.0g/cm3 、であるアノード電極製造用
原料粉末、に特徴を有するものである。
【0008】上記タップ密度は、原料粉末を容器に入れ
てタッピング台に置き、容器の落下高さを一定としタッ
ピングを行い、原料粉末のかさ密度の変化が飽和して一
定値に達したときのかさ密度を示す。
てタッピング台に置き、容器の落下高さを一定としタッ
ピングを行い、原料粉末のかさ密度の変化が飽和して一
定値に達したときのかさ密度を示す。
【0009】次に、この発明のアノード電極製造用原料
粉末の成分組成、平均粒径およびタップ密度を上記のご
とく限定した理由について説明する。
粉末の成分組成、平均粒径およびタップ密度を上記のご
とく限定した理由について説明する。
【0010】1、成分組成 Alの含有量を0.5〜10重量%に限定した理由は、
0.5重量%未満では、所望の高温クリープ強度および
耐シンタリング特性を持ったアノード電極を製造ことが
できず、一方、10重量%を越えるとアノード電極の特
性が劣化することによるものである。
0.5重量%未満では、所望の高温クリープ強度および
耐シンタリング特性を持ったアノード電極を製造ことが
できず、一方、10重量%を越えるとアノード電極の特
性が劣化することによるものである。
【0011】また、酸素成分は、必要に応じて含有され
るものであり、Ni基合金素地中に平均粒径:1μm以
下の微細に分散するAl酸化物粒子を形成してアノード
電極の高温クリープ強度および耐シンタリング特性を一
段と向上させる作用があるが、その含有量が0.01重
量%未満では、素地中に分散するAl酸化物粒子の量が
少なすぎて所望の効果が得られず、一方、その含有量が
1重量%を越えると、粉末表面にAl酸化物被膜が形成
されるようになって、焼結性が著しく阻害され、電極製
造が困難になることから、その含有量は0.01〜1重
量%に定めた。
るものであり、Ni基合金素地中に平均粒径:1μm以
下の微細に分散するAl酸化物粒子を形成してアノード
電極の高温クリープ強度および耐シンタリング特性を一
段と向上させる作用があるが、その含有量が0.01重
量%未満では、素地中に分散するAl酸化物粒子の量が
少なすぎて所望の効果が得られず、一方、その含有量が
1重量%を越えると、粉末表面にAl酸化物被膜が形成
されるようになって、焼結性が著しく阻害され、電極製
造が困難になることから、その含有量は0.01〜1重
量%に定めた。
【0012】2、粒度分布 この発明の原料粉末の平均粒径が20μm以下では、1
0000時間以上の長期間の運転に耐え得る高温クリー
プ強度および耐シンタリング特性を有するアノード電極
を製造することが困難であり、一方、50μmを越える
とアノード電極の組織が大きくなりすぎ、また平均気孔
径も大きくなりすぎて所望のアノード電極特性が得られ
ない。したがって、この発明の原料粉末の平均粒径は、
20超〜50μmに定めた。
0000時間以上の長期間の運転に耐え得る高温クリー
プ強度および耐シンタリング特性を有するアノード電極
を製造することが困難であり、一方、50μmを越える
とアノード電極の組織が大きくなりすぎ、また平均気孔
径も大きくなりすぎて所望のアノード電極特性が得られ
ない。したがって、この発明の原料粉末の平均粒径は、
20超〜50μmに定めた。
【0013】また、発電特性を向上させるには粒度が揃
っていることが好ましく、特に平均粒径:20超〜50
μmの範囲内においては、5μm以下の粉末はほとんど
発電に寄与しないようになり、5μm以下の粉末が5容
量%以下であると発電特性が一段と向上することから、
5μm以下の粉末を5容量%以下と定めた。
っていることが好ましく、特に平均粒径:20超〜50
μmの範囲内においては、5μm以下の粉末はほとんど
発電に寄与しないようになり、5μm以下の粉末が5容
量%以下であると発電特性が一段と向上することから、
5μm以下の粉末を5容量%以下と定めた。
【0014】3、タップ密度 平均粒径:20超〜50μmを有する原料粉末を用いて
目標気孔率:50〜70%のアノード電極を製造するに
は、タップ密度:2.5〜5.0g/cm3 が必要であ
り、タップ密度:2.5g/cm3 未満の原料粉末を用
いて製造されたアノード電極の気孔率は70%を越えて
好ましくなく、一方、タップ密度が5.0g/cm3 を
越えた原料粉末を用いて製造されたアノード電極の気孔
率は50%未満となり、所望のアノード電極特性が得ら
れない。したがって、この発明の原料粉末のタップ密度
は2.5〜5.0g/cm3 に定めた。
目標気孔率:50〜70%のアノード電極を製造するに
は、タップ密度:2.5〜5.0g/cm3 が必要であ
り、タップ密度:2.5g/cm3 未満の原料粉末を用
いて製造されたアノード電極の気孔率は70%を越えて
好ましくなく、一方、タップ密度が5.0g/cm3 を
越えた原料粉末を用いて製造されたアノード電極の気孔
率は50%未満となり、所望のアノード電極特性が得ら
れない。したがって、この発明の原料粉末のタップ密度
は2.5〜5.0g/cm3 に定めた。
【0015】この発明のアノード電極製造用原料粉末
は、水アトマイズ法を用い、噴霧水圧および噴霧水量を
調整することにより製造される。噴霧水圧:300〜4
00kg/cm3 の範囲内にあるときは噴霧水量:25
0〜350リットル/min.で噴霧し、噴霧水圧:4
01〜800kg/cm3 の範囲内にあるときは噴霧水
量:80〜200リットル/min.で噴霧すると、上
記平均粒径:20超〜50μmでかつタップ密度:2.
5〜5.0g/cm3 のアノード電極製造用原料粉末が
製造され、最後にふるいにかけて5μm以下の粉末を除
去し、5容量%以下にする。
は、水アトマイズ法を用い、噴霧水圧および噴霧水量を
調整することにより製造される。噴霧水圧:300〜4
00kg/cm3 の範囲内にあるときは噴霧水量:25
0〜350リットル/min.で噴霧し、噴霧水圧:4
01〜800kg/cm3 の範囲内にあるときは噴霧水
量:80〜200リットル/min.で噴霧すると、上
記平均粒径:20超〜50μmでかつタップ密度:2.
5〜5.0g/cm3 のアノード電極製造用原料粉末が
製造され、最後にふるいにかけて5μm以下の粉末を除
去し、5容量%以下にする。
【0016】
【実施例】つぎに、この発明のアノード電極製造用原料
粉末を実施例に基づいて具体的に説明する。
粉末を実施例に基づいて具体的に説明する。
【0017】アルゴンガス雰囲気中で、それぞれ表1お
よび表2に示される成分組成をもったNi合金溶湯を調
製し、これを底部にノズルを有するるつぼに入れ、この
ノズルから上記Ni合金溶湯を流下させ、一方、上記る
つぼの下方に設置した噴霧ノズルから逆円錐形の高圧噴
射水を噴射させ、この高圧噴射水によって上記Ni合金
溶湯流を噴化し、急冷凝固の水アトマイズ法を行ったの
ち、ふるいにかけることにより表1に示される本発明原
料粉末1〜3および比較原料粉末1〜4を製造した。
よび表2に示される成分組成をもったNi合金溶湯を調
製し、これを底部にノズルを有するるつぼに入れ、この
ノズルから上記Ni合金溶湯を流下させ、一方、上記る
つぼの下方に設置した噴霧ノズルから逆円錐形の高圧噴
射水を噴射させ、この高圧噴射水によって上記Ni合金
溶湯流を噴化し、急冷凝固の水アトマイズ法を行ったの
ち、ふるいにかけることにより表1に示される本発明原
料粉末1〜3および比較原料粉末1〜4を製造した。
【0018】このようにして製造された本発明原料粉末
1〜3および比較原料粉末1〜4の平均粒径、粒径:5
μm以下の粉末含有量およびタップ密度を測定し、それ
らの結果を表1に示した。上記タップ密度は、原料粉末
を容器に入れてタッピング台に置き、容器の落下高さを
5cmとし十分にタッピングを行い、原料粉末のかさ密
度の変化が飽和して一定値に達したときのかさ密度を示
す。
1〜3および比較原料粉末1〜4の平均粒径、粒径:5
μm以下の粉末含有量およびタップ密度を測定し、それ
らの結果を表1に示した。上記タップ密度は、原料粉末
を容器に入れてタッピング台に置き、容器の落下高さを
5cmとし十分にタッピングを行い、原料粉末のかさ密
度の変化が飽和して一定値に達したときのかさ密度を示
す。
【0019】
【表1】
【0020】つぎに、有機バインダーとして水溶性メチ
ルセルロース(以下、MCと記す)、溶剤として水、可
塑剤としてフタル酸ジオクチル(以下、DBPと記
す)、解膠剤として界面活性剤(以下、スパン80と記
す)、離型剤としてポリエチレングリコール(以下、P
EGと記す)を、 MC:水:DBP:スパン80:PEG=2:98:
5:1:5 の重量割合で混合してバインダー溶液を調製し、上記本
発明原料粉末1〜14および比較原料粉末1〜5をそれ
ぞれこのバインダー溶液をスラリー粘度が80〜120
poiseとなるように混合してスラリーとし、このス
ラリーを100Torrの減圧下で攪拌しつつ30分間
保持して脱泡し、ドクターブレード法によりシート状に
形成し、乾燥することにより、シート状形成体を製造し
た。
ルセルロース(以下、MCと記す)、溶剤として水、可
塑剤としてフタル酸ジオクチル(以下、DBPと記
す)、解膠剤として界面活性剤(以下、スパン80と記
す)、離型剤としてポリエチレングリコール(以下、P
EGと記す)を、 MC:水:DBP:スパン80:PEG=2:98:
5:1:5 の重量割合で混合してバインダー溶液を調製し、上記本
発明原料粉末1〜14および比較原料粉末1〜5をそれ
ぞれこのバインダー溶液をスラリー粘度が80〜120
poiseとなるように混合してスラリーとし、このス
ラリーを100Torrの減圧下で攪拌しつつ30分間
保持して脱泡し、ドクターブレード法によりシート状に
形成し、乾燥することにより、シート状形成体を製造し
た。
【0021】ついで、これらシート状成形体を大気中、
温度:500℃に1時間保持して脱バインダーしたの
ち、真空中、温度:1050℃に2時間保持して焼結す
ることにより、本発明原料粉末1〜3を用いて製造した
アノード電極(以下、本発明アノード電極1〜3とい
う)および比較原料粉末1〜4を用いて製造したアノー
ド電極(以下、比較アノード電極1〜4という)を得
た。
温度:500℃に1時間保持して脱バインダーしたの
ち、真空中、温度:1050℃に2時間保持して焼結す
ることにより、本発明原料粉末1〜3を用いて製造した
アノード電極(以下、本発明アノード電極1〜3とい
う)および比較原料粉末1〜4を用いて製造したアノー
ド電極(以下、比較アノード電極1〜4という)を得
た。
【0022】得られたアノード電極をそれぞれ、フレー
ム:SUS316製、カソードの集電板:SUS316
製穴あき板、アノードの集電板:Ni製ネット、カソー
ド:多孔質NiO焼結体、電解質板:アルミン酸リチウ
ム粉末:40重量%、炭酸リチウム粉末:28重量%、
炭酸カリウム粉末:32重量%からなる配合組成を持っ
た混合粉末を真空中、温度:400℃に4時間保持の条
件でホットプレスしたもの、電極面積:10cm3 、で
構成された単セルの溶融炭酸塩型燃料電池に組み込み、
容量%でH2 :78%、CO2 :20%、H2 O:2%
の組成を有する燃料ガスと、空気:80%、炭酸ガス:
20%空なる組成を有する酸化剤ガスとをそれぞれアノ
ードおよびカソードに供給し、温度:650℃、出力電
流密度:150mA/cm2 の条件で連続運転を行い、
運転開始から5000時間および12000時間経過後
における開回路電圧と出力電流密度:150mA/cm
2 における運転時電圧を測定し、それらの結果を表2に
示した。
ム:SUS316製、カソードの集電板:SUS316
製穴あき板、アノードの集電板:Ni製ネット、カソー
ド:多孔質NiO焼結体、電解質板:アルミン酸リチウ
ム粉末:40重量%、炭酸リチウム粉末:28重量%、
炭酸カリウム粉末:32重量%からなる配合組成を持っ
た混合粉末を真空中、温度:400℃に4時間保持の条
件でホットプレスしたもの、電極面積:10cm3 、で
構成された単セルの溶融炭酸塩型燃料電池に組み込み、
容量%でH2 :78%、CO2 :20%、H2 O:2%
の組成を有する燃料ガスと、空気:80%、炭酸ガス:
20%空なる組成を有する酸化剤ガスとをそれぞれアノ
ードおよびカソードに供給し、温度:650℃、出力電
流密度:150mA/cm2 の条件で連続運転を行い、
運転開始から5000時間および12000時間経過後
における開回路電圧と出力電流密度:150mA/cm
2 における運転時電圧を測定し、それらの結果を表2に
示した。
【0023】さらに、上記アノード電極の高温クリープ
強度および耐シンタリング特性を評価するために、運転
開始から12000時間経過後のアノード電極の厚みの
変化率を測定し、それらの結果も表2に示した。
強度および耐シンタリング特性を評価するために、運転
開始から12000時間経過後のアノード電極の厚みの
変化率を測定し、それらの結果も表2に示した。
【0024】
【表2】
【0025】
【発明の効果】表2に示されるように、表1に示される
本発明原料粉末1〜3を用いて製造された本発明アノー
ド電極1〜3を組み込んだ溶融炭酸塩型燃料電池は12
000時間を経過しても電池特性が低下するようなこと
はなく、またアノード電極の厚みの変化率も少ないとこ
ろからアノード電極の高温クリープ特性および耐シンタ
リング特性が優れていることが分かる。
本発明原料粉末1〜3を用いて製造された本発明アノー
ド電極1〜3を組み込んだ溶融炭酸塩型燃料電池は12
000時間を経過しても電池特性が低下するようなこと
はなく、またアノード電極の厚みの変化率も少ないとこ
ろからアノード電極の高温クリープ特性および耐シンタ
リング特性が優れていることが分かる。
【0026】しかし、この発明の条件から外れた値を持
つ比較アノード電極1〜4を組み込んだ溶融炭酸塩型燃
料電池は、12000時間時間経過すると電池特性が低
下し、アノード電極の厚みの変化率も大きく、さらにア
ノード電極の厚みの変化率が小さくても運転時電圧が低
く、十分な効果が得られないことが分かる。
つ比較アノード電極1〜4を組み込んだ溶融炭酸塩型燃
料電池は、12000時間時間経過すると電池特性が低
下し、アノード電極の厚みの変化率も大きく、さらにア
ノード電極の厚みの変化率が小さくても運転時電圧が低
く、十分な効果が得られないことが分かる。
【0027】上述のように表1に示される本発明原料粉
末1〜3は、いずれも優れた溶融炭酸塩型燃料電池のア
ノード電極を提供することができ、産業上優れた効果を
もたらすものである。
末1〜3は、いずれも優れた溶融炭酸塩型燃料電池のア
ノード電極を提供することができ、産業上優れた効果を
もたらすものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−165864(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 4/86 - 4/98
Claims (2)
- 【請求項1】 Al:0.5〜10重量%を含有し、残
りがNiおよび不可避不純物からなる組成を有する燃料
電池のアノード電極製造用原料粉末において、 平均粒
径:20超〜50μmであり、しかも粒径:5μm以下
の粉末が全体の5容量%以下である粒度分布を有し、か
つ、 タップ密度:2.5〜5.0g/cm3 、 であることを特徴とする燃料電池のアノード電極製造用
原料粉末。 - 【請求項2】 Al:0.5〜10重量%、酸素:0.
01〜1重量%を含有し、残りがNiおよび不可避不純
物からなる組成を有する燃料電池のアノード電極製造用
原料粉末において、 平均粒径:20超〜50μmであり、しかも粒径:5μ
m以下の粉末が全体の5容量%以下である粒度分布を有
し、かつ、 タップ密度:2.5〜5.0g/cm3 、 であることを特徴とする燃料電池のアノード電極製造用
原料粉末。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP4040435A JP3042141B2 (ja) | 1992-01-30 | 1992-01-30 | 燃料電池のアノード電極製造用原料粉末 |
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Publication Number | Publication Date |
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1992
- 1992-01-30 JP JP4040435A patent/JP3042141B2/ja not_active Expired - Fee Related
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