JPH0521797Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本考案は例えば車両用ワイパスイツチ等に適用
されるレバースイツチに関する。

［従来の技術］ 従来、この種のレバースイツチとして、基端固
定部に枢着された管状のレバー本体内に回動用の
シヤフトを挿通し、このシヤフトの軸受けとなる
シヤフトベースをレバー本体に取付けるととも
に、そのシヤフトベースにシヤフトとは別系統の
スイツチを構成する中間スイツチ摘み及びこれを
固定保持するノブリングを取付け、されにシヤフ
ト先端にこのシヤフトを回転させシヤフト系統で
構成するスイツチを操作する先端摘みを設けたも
のが知られている。つまり、２つのスイツチ操作
用の回動摘みがノブリングを介して配設されてお
り、このノブリングはシヤフトベースに固定され
ている。

［考案が解決しようとする問題点］ 従来のレバースイツチでは、ノブリングの固定
手段として、シヤフトベースの先端をノブリング
に貫通させ、その貫通部分にサークリツプを係止
し、ノブリング端面をサークリツプで軸方向から
保持するようにしている。

ところが、このスイツチの組立ては、ノブリン
グの間に、クリツク機構を介在させなければなら
ない。ゆえにサークリツプを止着する前に、予め
クリツプ機構のバネ弾性に抗しながら、指先に力
を入れてノブリングを押し付けておく必要があつ
た。また、固定接点が散逸し易いためさらに組立
作業が難しくなつた。そのうえ、中間摘みもシヤ
フトベースに対して支持させなければならないの
で、組立工数が多くなつた。

本考案はこのような事情に鑑みてなされたもの
で、固定接点や中間摘み並びにノブリングの組立
において簡便化が図れるレバースイツチを提供す
ることを目的とする。

［問題点を解決する手段］ 本考案は、基端が固定部に枢着される管状のレ
バー本体と、このレバー本体に回転自在にかつ両
側を突出して挿通され、レバー本体基端側からの
突出部位である一端にスライドスイツチ用アーム
を有するシヤフトと、このシヤフトの他端側軸受
として前記レバー本体の他端側に固定されたシヤ
フトベースと、前記シヤフトの軸心回りに所定角
度回動可能に取付けられ、そのシヤフトベースに
設けた固定接点と係合する可動接点付きの回動操
作用の環状の中間摘みと、この中間摘みのレバー
本体先端側から前記シヤフトベースに固定され、
その中間摘みをクリツク機構を介してシヤフトベ
ース上に保持するノブリングと、このノブリング
のさらに軸方向外側にクリツク機構を介して接合
され、前記シヤフトの他端部にこれと一体回動可
能に連結され前記スライドスイツチ用アーム回動
操作用の先端摘みとを備え、前記シヤフトベース
は中間部に形成されたフランジ部と、このフラン
ジ部からレバー本体内へ延出する嵌合筒部と、フ
ランジ部から反対側へ延出して中間摘みの軸支部
をなす軸筒部とを一体に備え、フランジ部の一側
面には固定接点を中間摘み側の可動接点が接離可
能になるように部分的に露出させた状態で一体成
形するとともに、軸筒部と前記ノブリングにはい
ずれか一方に弾性係止爪を形成し、他方側にこの
弾性係止爪が係合する係合溝を設け、さらに軸筒
部にノブリングの位置決め用の溝を形成し、ノブ
リングをシヤフトベースの軸筒部に対して軸方向
へ押込むことによりワンタツチ式に係止して、ノ
ブリングとフランジ部の間に中間摘みを回動可能
に挟んだことを特徴とする。

［考案の作用］ ノブリングをシヤフトベースに取付けるとき、
両者のうちいずれか一方に弾性係止爪を、また他
方に係合溝を形成してあるので、クリツク機構の
バネ弾性に抗しながら、ノブリングをシヤフトベ
ースに押し込むと、両者間の係合構造により、両
者はワンタツチ式に係合して一体化する。

このとき、ノブリングをシヤフトベースの軸方
向へ押し込むだけで、中間摘みが同時にノブリン
グとフリンジ部の間で回動可能に挟まれて支持さ
れるため、中間摘みのための特別な支持構造が不
要になる。さらに固定接点は予めフランジ部に一
体に形成されているから、組立作業中に散逸する
ことがない。

［実施例］ 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明
する。この実施例のレバースイツチは車両用ワイ
パウオツシヤのスイツチについてのものであり、
ハンドルシヤフトケース等の固定部に基端１ａが
枢着される管状のレバー本体１を有し、このレバ
ー本体１にシヤフト２が回転自在に、かつ両端を
突出して挿通されている。このシヤフト２には、
レバー本体１の基端側からの突出部位である一端
に図示しないスライドスイツチを構成するアーム
３を有し、他端側には摘み嵌合係止用の平坦側面
部４が形成されている。

レバー１の先端１ｂには、シヤフト２の他端側
軸受けとしてのシヤフトベース５が嵌合固定され
ている。このシヤフトベース５は樹脂により一体
成形したもので、レバー１への嵌合筒部５ａと、
この嵌合筒部に連設フランジ部５ｂと、このフラ
ンジ部５ｂから突出する軸筒部５ｃとからなり、
フランジ部５ｂをねじ６でレバー１本体に締め付
けて固定されている。また、フランジ部５ｂには
固定接点７が接続インサートされており、この固
定接点７には図示しないコードが接続され、その
コードはレバー本体１の内部を通つて基端１ａ側
に導かれる。さらに軸筒部５ｃの先端部外周面に
は位置決め用の溝８と、係合溝９とが軸対称配置
で形成される。

シヤフトベース５の軸筒部５ｃには、固定接点
７と係合する可動接点１０を有する回動操作用の
環状の中間摘み１１が回動可能に嵌合されてい
る。なお可動接点１０は圧縮スプリング１２によ
つて固定接点７側に付勢されている。この中間摘
み１１部分によつて形成されるスイツチは、シヤ
フト２によるスイツチ別系統で、例えばワイパウ
オツシヤ液操作用とされる。

シヤフトベース５の軸筒部５Ｃにはまた、中間
摘み１１の保持及び回動位置決め用のノブリング
１３が嵌合固定されている。即ち、ノブリング１
３はシヤフトベース５の軸筒部５Ｃの溝８に係合
する突起１４を内周側に有し、軸筒部５Ｃの先端
に回転不能に取付けられる。また、ノブリング１
３は両側面にクリツク係合面１５を有し、スプリ
ング１６及び係合子１７からなるクリツク機構を
係合面１５に当接した状態で、中間摘み１１をシ
ヤフトベース５側に押圧し、シヤフトベース５に
嵌合される。この嵌合の際、シヤフトベース５の
係合溝９が、ノブリング１３の端部に形成されて
いる弾性係止爪１３ａ（第２図参照）と係合し、
これにより、ノブリング１３のシヤフトベース５
に対する取付けが行なわれる。そして、ノブリン
グ１３の軸方向外側に、スプリング１８及び係合
子１９からなるクリツク機構を介して先端摘み２
０が接合し、この先端摘み２０は、シヤフト２の
他端部である平坦側面部４により一体回転可能に
連結されている。なお、この先端摘み２０は例え
ばねじ、ピン等２１によつてシヤフト２に固定さ
れる。これにより、クリツク機構で定まる範囲で
先端摘み２０を回動することによりシヤフト２が
一体回動し、スライドスイツチ用のアーム３が軸
心回りに回動し、ワイパモータのON，OFF等が
行なわれる。

以上の構成を有するこの実施例のレバースイツ
チによると、シヤフトベース５を樹脂で一体成形
し、固定接点７をインサートしているため構成が
簡素化されている。そして、このシヤフトベース
５には、係合溝９を一体形成し、ノブリング１３
をその端面で係止固定するようにしたので、従来
必要とされたサークリツプ等が不用となり、部品
点数が削減でき、またワンタツチ式固定により組
立て工程の簡略化が図られる。

なお、前記実施例では、係合溝９をシヤフトベ
ース５に形成したが、ノブリング側に形成しても
よい。また係止爪の形状は実施例の形状に限らず
種々の形状とすることが可能であり、また係合箇
所もレバースイツチ構成に応じて任意に設定する
ことができる。

［考案の効果］ 本考案によれば、シヤフトベースに対してノブ
リングをワンタツチ式に取付けることができ、し
かもノブリングを押し付ける方向と、両者を係合
させるために操作する方向とが一致するので、指
先が外れにくくなり、組立てを熟練を要すること
なく容易かつ迅速にできる。

そのうえ、ノブリングをシヤフトベースの軸方
向へ押し込むだけで、中間摘みが同時にノブリン
グとフランジ部の間で回動可能に挟まれて支持さ
れるため、ノブリングを利用して中間摘みのため
の特別な支持構造を不要にできる。

しかも、固定接点を予めフランジ部に一体に形
成したから、組立作業中に散逸することがなくな
るため、組立作業を一層簡単にできる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す外観図、第２
図はその分解斜視図、第３図は第１図の−線
に沿う拡大断面図である。 符号の説明、１……レバー本体、２……シヤフ
ト、３……アーム、５……シヤフトベース、９…
…係合溝、１３……ノブリング、１３ａ……弾性
係止爪。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 基端が固定部に枢着される管状のレバー本体
   と、このレバー本体に回転自在にかつ両側を突出
   して挿通され、レバー本体基端側からの突出部位
   である一端にスライドスイツチ用アームを有する
   シヤフトと、このシヤフトの他端側軸受として前
   記レバー本体の他端側に固定されたシヤフトベー
   スと、前記シヤフトの軸心回りに所定角度回動可
   能に取付けられ、そのシヤフトベースに設けた固
   定接点と係合する可動接点付きの回動操作用の環
   状の中間摘みと、この中間摘みのレバー本体先端
   側から前記シヤフトベースに固定され、その中間
   摘みをクリツク機構を介してシヤフトベース上に
   保持するノブリングと、このノブリングのさらに
   軸方向外側にクリツク機構を介して接合され、前
   記シヤフトの他端部にこれと一体回動可能に連結
   される前記スライドスイツチ用アーム回動操作用
   の先端摘みとを備え、前記シヤフトベースは中間
   部に形成されたフランジ部と、このフランジ部か
   らレバー本体内へ延出する嵌合筒部と、フランジ
   部から反対側へ延出して中間摘みの軸支部をなす
   軸筒部とを一体に備え、フランジ部の一側面には
   固定接点を中間摘み側の可動接点が接離可能にな
   るように部分的に露出させた状態で一体成形する
   とともに、軸筒部と前記ノブリングにはいずれか
   一方に弾性係止爪を形成し、他方側にこの弾性係
   止爪が係合する係合溝を設け、さらに軸筒部にノ
   ブリングの位置決め用の溝を形成し、ノブリング
   をシヤフトベースの軸筒部に対して軸方向へ押込
   むことによりワンタツチ式に係止して、ノブリン
   グとフランジ部の中間摘みを回動可能に挟んだこ
   とを特徴とするレバースイツチ。