JPH05211598A - 会話予約設定機能を備えたファクシミリ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ファクシミリ通信が終了した後に特別なキー
操作を行う必要がなく、ハンドセットを取り上げるだけ
で電話機による会話を行うことができる会話予約設定機
能を備えたファクシミリ装置を提供する。 【構成】 電話回線Ｌから電話機側回線Ｌ１へのループ
電流が流れていない状態でのハンドセット１ｂの取り上
げ操作を検出する検出手段３と、原稿データの通信終了
後、通信先から通話の応答要求があった後に、上記検出
手段３がハンドセット１ｂの取り上げを検出したときに
は、電話回線Ｌをファクシミリ側から電話機側に切り換
える制御手段６とを備えた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、会話予約設定機能を備
えたファクシミリ装置の改良に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種の会話予約設定機能を備えたファ
クシミリ装置は、原稿データのファクシミリ通信の開始
前或いはファクシミリ通信中に、操作パネルに設けられ
た会話予約スイッチを操作することにより、原稿データ
の通信が終了した時点で、電話回線を切断させることな
く、ハンドセットを通じての通話が行えるように構成さ
れている。ところが、従来では、原稿データ通信後の通
話を行うに際して、相手方から呼び出しがあったとき
に、ハンドセットを取り上げただけでは即座に通話を行
うことはできず、ハンドセットを取り上げた後に、例え
ば会話予約スイッチを再操作したり、或いはストップボ
タンを操作する等の必要があった。

【０００３】即ち、図４は従来のファクシミリ装置の原
理を示すものであり、原稿データを送信又は受信してい
る際には、電話回線ＬがファクシミリＦＡ側の回線Ｌ２
と回線制御部２を介して接続されており、電話機１Ａ側
の回線Ｌ１には電話回線Ｌからのループ電流が流れてい
ない状態である。このため、かかる状態でハンドセット
１ｂが取り上げられて、フックスイッチ１ｃが閉になっ
ても、電話機側の回線Ｌ１にはループ電流は流れない。
従って、ループ電流検出回路１ｄでループ電流が検出さ
れることによりハンドセット１ｂの取り上げ操作を検出
させていた従来のファクシミリ装置では、ハンドセット
１ｂを取り上げただけでは、その取り上げ操作をループ
電流検出回路１ｄによって検出することができず、電話
回線Ｌを電話機側の回線Ｌ１に切換え接続させるための
指示制御を行うことができない。その結果、従来では、
会話予約スイッチを再度操作する等して、電話機側への
回線切り換えをキー操作で指示せざるを得なかった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記従来のものでは、
ファクシミリ通信の終了後に、ハンドセットを取り上げ
るだけでは予約通話を行うことができず、会話予約スイ
ッチを再度操作する等の余分な手間を要するために、操
作が面倒で、不便である。特に、多機能化されて各種の
操作が複雑化した近時のファクシミリ装置にあっては、
キー操作を出来る限り省略し、簡単にすることが一層強
く要請される。本発明は上記の点に鑑みてなされたもの
で、ファクシミリ通信が終了した後に特別なキー操作を
行う必要がなく、単にハンドセットを取り上げるだけで
電話機による会話を行うことができる会話予約設定機能
を備えたファクシミリ装置を提供することを、その目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に提案された本発明に係る会話予約設定機能を備えたフ
ァクシミリ装置は、電話回線から電話機側回線へのルー
プ電流が流れていない状態でのハンドセットの取り上げ
操作を検出する検出手段と、原稿データの通信終了後、
通信先から通話の応答要求があった後に、上記検出手段
がハンドセットの取り上げを検出したときには、電話回
線をファクシミリ側から電話機側に切り換える制御手段
とを備えた構成である。

【０００６】

【作用】上記構成を特徴とする本発明に係る会話予約設
定機能を備えたファクシミリ装置においては、会話予約
の実行モードが設定された状態での原稿データのファク
シミリ通信が終了して、通信先から通話の応答要求があ
ったときに、電話機のハンドセットを取り上げると、そ
のハンドセットの取り上げが検出手段によって検出され
る。ハンドセットが取り上げられた時点では、電話回線
はファクシミリ側に接続されており、電話機側回線へは
電話回線からのループ電流が流れていない状態にある
が、前記検出手段はかかる状態であってもハンドセット
の取り上げ操作を的確に検出するものである。そして、
前記検出手段によってハンドセットの取り上げ操作が検
出されると、制御手段は、電話回線をファクシミリ側か
ら電話機側に切換え制御することとなる。従って、何ら
の特別なキー操作を行うことなくハンドセットを取り上
げるだけで、電話機による予約会話が行えることとな
る。

【０００７】

【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。図１は、本発明に係る会話予約設定機能
を備えたファクシミリ装置のハード構成のブロック図で
ある。当該ファクシミリ装置は、画像データ（原稿デー
タ）の送受信を行うためのファクシミリＦとは別に電話
機１をも具備するもので、これら両者の電話回線Ｌに対
する回線接続の切換えが、切換スイッチを備えた回線制
御部２によって行われるものである。

【０００８】ここで、電話機１は、通話回路１ａ、ハン
ドセット１ｂ、ハンドセット１ｂの取り上げや復帰に応
じて開閉するフックスイッチ１ｃ、電話機側回線Ｌ１に
流れるループ電流の検出を行うループ電流検出回路１ｄ
を具備する他、本発明の検出手段の一例に相当するハン
ドセット操作検出用スイッチ３を備えている。ハンドセ
ット操作検出用スイッチ３の一例としては、フックスイ
ッチ１ｃの開閉動作と機械的に連動して開閉を行う接点
が適用でき、又ハンドセット１ｂが取り上げられてハン
ドセット操作検出用スイッチ３がフックスイッチ１ｃに
連動して閉になったときは、後述するファクシミリＦの
信号処理部６に所定の検出信号を送信すべく設定されて
いる。かかるハンドセット操作検出用スイッチ３は、電
話機側回線Ｌ１にループ電流が流れていない場合であっ
ても、ハンドセット１ｂの取り上げ操作を確実に検出で
きるものである。

【０００９】一方、ファクシミリＦは、そのファクシミ
リ側回線Ｌ２に、画像データ（原稿データ）の送受信用
のモデム４、後述する所定のプロトコル信号を出力する
プロトコル信号生成回路５ａ、及び所定のプロトコル信
号を受信するプロトコル信号検出回路５ｂが接続され、
又これらには本発明に係る制御手段として機能する信号
処理部６が接続されている。信号処理部６はＣＰＵ等で
構成されたもので、この信号処理部６には、一般のファ
クシミリ通信に必要な画像読取部７、印字出力部８、シ
ステムメモリや画像メモリ等を備えた記憶部９、液晶表
示器等で構成された表示部１１、及び会話予約設定キー
１０ａを備えたキー操作部１０等が接続されている。会
話予約設定キー１０ａは、それ専用のワンタッチ操作キ
ーとして構成されることが操作上好ましいが、ファンク
ションキーとテンキーとの組合せ操作で構成することも
可能である。

【００１０】信号処理部６は、原稿データのファクシミ
リ通信前、或いはファクシミリ通信中において会話予約
設定キー１０ａが操作されると、そのファクシミリ通信
が終了した時点で、通信先に対してハンドセットの取り
上げを指示するための呼出ベルを鳴動させるための特定
のバイナリ信号をプロトコル信号生成回路５ａで生成
し、制御コマンドとして伝送させるように構成されてい
る。また、これに対応して、通信先のファクシミリ装置
の電話機のハンドセットが取り上げられることにより、
その通信先から所定の制御コマンドが送信されてきて、
これがプロトコル信号検出回路５ｂで検出されれば、フ
ァクシミリＦの呼出コールを鳴動させると同時に、会話
予約がある旨のメッセージを表示部１１に表示させるべ
く機能する。

【００１１】更に、信号処理部６は、かかる通信先での
ハンドセットの取り上げに基づく所定の制御コマンドの
受信後に、既述したハンドセット操作検出用スイッチ３
からハンドセット１ｂを取り上げた旨の検出信号を受信
したときには、回線制御部２を即座に切換えて、電話回
線Ｌを電話機１側の回線Ｌ１と接続させるように制御す
るものである。このような信号処理部６の回線制御部２
の切換制御は、本発明に係るファクシミリ装置側から会
話予約を行なった場合に限らず、ファクシミリ通信の相
手側から会話予約を行なってきた場合にも実行されるべ
く構成されている。即ち、ファクシミリ通信後におい
て、会話予約を指示した相手側のファクシミリ装置から
ハンドセット１ｂの取り上げを指示するための制御コマ
ンドが送信されてきた後に、ハンドセット操作検出用ス
イッチ３からハンドセット１ｂを取り上げた旨の検出信
号を信号処理部６が受信したときにも、電話回線Ｌを電
話機１側の回線Ｌ１と接続させるように切換制御される
構成である。

【００１２】次に、上記構成のファクシミリ装置の使用
例、並びに作用について、原稿データをファクシミリ送
信した後に電話機１を介しての通話を行う場合について
説明する。先ず、かかる会話予約を行なうには、画像読
取部７で読取走査した原稿データのファクシミリ送信
中、又はファクシミリ送信の開始前等に会話予約設定キ
ー１０ａを操作しておけばよい。すると、その原稿デー
タのファクシミリ送信が終了した時点で、所定の制御コ
マンドの送出により相手側（受信側）ファクシミリ装置
の呼出ベルを鳴動させ、その鳴動に対して相手側がハン
ドセットを取り上げれば、当該相手側から所定の制御コ
マンドが送出されてくることにより、ファクシミリＦ側
の呼出コールが鳴動する。かかる一連の動作時にあって
は、図１に示すように、電話回線ＬはファクシミリＦ側
の回線Ｌ２と接続され、閉ループを構成している。

【００１３】而して、上記の後に電話機１のハンドセッ
ト１ｂを取り上げると、フックスイッチ１ｃと連動する
ハンドセット操作検出用スイッチ３によってそのハンド
セット操作が検出されるために、該ハンドセット操作検
出用スイッチ３からの検出信号を受信した信号処理部６
は、直ちに回線制御部２を作動させて、電話回線Ｌを電
話機１側の回線Ｌ１に切換えて閉ループを構成する。
尚、かかる回線の切換えは、電話回線Ｌを遮断しないよ
うに、電話回線Ｌと電話機１側の回線Ｌ１が接続された
後に、ファクシミリ側の回線Ｌ２側が遮断されるように
なっている。この結果、ハンドセット１ｂを取り上げた
使用者は、そのまま相手方と電話機１で通話を行うこと
が可能となり、ハンドセット１ｂを取り上げた後は、特
別なキー操作を一切行うことなく、所望の予約会話が行
える。図２のフローチャートのステップ１００〜１１５
は、上記一連の会話予約を伴ったファクシミリ送信を行
う場合の一連の動作手順を示すものである。

【００１４】尚、会話予約はファクシミリ通信の送信側
と受信側との何れの側からでも要求できるため、ファク
シミリ受信を行なう場合に会話予約設定キー１０ａを操
作した場合も上記同様な会話予約を実行可能である。ま
た、このような場合とは逆に、ファクシミリ通信の相手
側から会話予約の要求がなされている場合には、原稿デ
ータのファクシミリ通信が終了した時点で、相手側のフ
ァクシミリ装置から所定の制御コマンドが送信され、呼
出コールが鳴動する。そして、その呼出に対応すべくハ
ンドセット１ｂを取り上げれば、ハンドセット操作検出
用スイッチ３からの検出信号を信号処理部６が受信する
ことにより回線制御部２が切換制御され、やはり電話回
線Ｌが電話機１側の回線Ｌ１と接続される。従って、か
かる場合においても、何ら特別なキー操作を行なうこと
なく、予約通話が行える。

【００１５】尚、上記実施例では、フックスイッチ１ｃ
と連動して開閉するハンドセット操作検出用スイッチ３
を設けて、ハンドセット１ｂの取り上げを検出させた
が、本発明はこれに限定されない。例えば、フックスイ
ッチ１ｃと同様にハンドセットの取り上げと復帰に基づ
いて開閉動作を行う他の別体のスイッチ（隠れスイッ
チ）をフックスイッチ１ｃの近傍に併設し、かかる他の
スイッチから信号処理回路（制御手段）へ検出信号を送
信させてもよい。

【００１６】また、本発明では、図３に示すように、電
話機１側の回線Ｌ１に電圧発生回路１ｅを接続しておく
ことにより、電話機側回線Ｌ１が電話回線Ｌと遮断され
た状態であっても、ハンドセット１ｂが取り上げられて
フックスイッチ１ｃが閉となれば、電話機側回線Ｌ１に
は所望の電流が流れるように構成しておく手段も適用可
能である。かかる場合には、電話機側回線Ｌ１に流れる
電流をループ電流検出回路１ｄで検出させることによ
り、ハンドセット１ｂの取り上げを検知することがで
き、ループ電流検出回路１ｄからその電流の検出信号を
ファクシミリＦの制御手段に送信させて、回線制御部２
を切換えればよい。上記の電圧発生回路１ｅとしては、
ファクシミリＦ側の適当な電源回路を利用して、かかる
電源回路を電話機側回線Ｌ１に配線接続すればよいもの
で、必ずしもそれ専用の回路を個別に設ける必要はな
い。また、電話機側回線Ｌ１に対しては、電圧を常時印
加させるのではなく、会話予約モードに設定された場合
にのみ電圧印加を行うように構成しておくことが望まれ
る。このように、本発明に係る検出手段としては種々の
態様が考えられるが、要は、電話回線から電話機側回線
へのループ電流が流れていない状態でのハンドセットの
取り上げ操作を検出できる手段であればよく、その具体
的な構成は問わない。

【００１７】

【発明の効果】以上の説明から理解されるように、本発
明に係る会話予約設定機能を備えたファクシミリ装置に
よれば、会話予約の設定モード条件下において原稿デー
タの通信終了後にハンドセットを取り上げるだけで、電
話回線をファクシミリ側から電話機側に切り換えること
ができて、従来のように会話予約用の操作キーを再度操
作する如き特別なキー操作を行う必要がなく、会話予約
の実行操作の容易化が図れるという格別な効果が得られ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る会話予約設定機能を備えたファク
シミリ装置のハード構成の一例を示すブロック図。

【図２】会話予約を伴ったファクシミリ通信を行う場合
の一連の動作手順の一例を示すフローチャート。

【図３】本発明に係る会話予約設定機能を備えたファク
シミリ装置の他の実施例を示すブロック図。

【図４】従来例を示す説明図。

【符号の説明】

１ 電話機 １ｂ ハンドセット １ｃ フックスイッチ １ｄ ループ電流検出回路 １ｅ 電圧発生回路 ２ 回線制御部 ３ ハンドセット操作検出用スイッチ ６ 信号処理部（制御手段） １０ａ 会話予約設定キー Ｆ ファクシミリ Ｌ 電話回線 Ｌ１ 電話機側回線 Ｌ２ ファクシミリ側回線

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】電話回線から電話機側回線へのループ電流
   が流れていない状態でのハンドセットの取り上げ操作を
   検出する検出手段と、原稿データの通信終了後、通信先
   から通話の応答要求があった後に、上記検出手段がハン
   ドセットの取り上げを検出したときには、電話回線をフ
   ァクシミリ側から電話機側に切り換える制御手段とを備
   えていることを特徴とする会話予約設定機能を備えたフ
   ァクシミリ装置。