JPH05197591A - テストデータの作成方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 データ項目名の名称付与のルールを名称付与
基準辞書として電子化しておくことにより、利用者が指
示したデータ項目名の任意の文字列を検索キーとしてデ
ータ項目に対応する再利用可能な複数のテストデータ群
をダイナミックに検索して、容易に業務向けプログラム
のテストデータを作成する。 【構成】 プログラム開発支援のテストデータを作成す
る際、予め、データ項目の名称付与ルールおよびテスト
データ群との関連を電子化して名称付与基準辞書３０１
に蓄積しておく。そして、名称付与基準辞書３０１、デ
ータ項目辞書３０２、ファイルやレコード等の情報を定
義した各種仕様書３０３、および予め登録されたテスト
データ群３０４をテストデータ生成処理部３０５が入力
し、データ項目辞書３０２に登録されたデータ項目名の
任意の文字列をキー情報として名称付与基準辞書３０１
をダイナミックに検索し、該当する登録済みテストデー
タ群から業務向けプログラムのテストデータ３０６を作
成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、プログラム開発時の品
質確認工程で実施される被テストプログラムのテストデ
ータ作成方法に関し、特に業務向けプログラム開発にお
ける生産性および品質向上に寄与するテストデータの作
成方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、被テストプログラムが入出力する
テストデータを作成する場合、例えば、特開昭６０−２
００３４６号公報に記載されているように、被テストプ
ログラムのソースプログラム情報を基にしてファイルに
関する情報を抽出し、テスト用ファイルを機械的に作成
する方法が提案されている。この方法では、常に固定の
標準値を用いているため、テストデータを作成する際
に、毎回、表示装置上にて開発者が標準値の編集操作を
行ない、テストに必要な複数のテストデータを作成する
ことが必要である。さらに、作成済みのテストデータを
再利用したい場合、テストデータの蓄積は、被テストプ
ログラムの確認条件や被テストプログラムの仕様書の変
更に伴い、作成済みテストデータの修正に多くの時間が
必要となる。これらが、業務向けプログラム開発時の生
産性向上を阻害する要因となっていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、新
たなテストデータを作成する際に、データ項目に対応し
た標準値を用いてテストデータを生成するため、一種類
のテストデータしか作成できないという問題があった。
また、基本的にテストデータの蓄積および再利用は、フ
ァイル単位であることから、データ項目に対するテスト
データの蓄積および再利用は殆ど行なわれないという問
題があった。本発明の目的は、このような問題点を改善
して、一つのデータ項目に対し、一括して複数のテスト
データを生成することを可能とし、さらに、生成したテ
ストデータの蓄積および再利用を可能とするテストデー
タの作成方法を提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明のテストデータの作成方法は、業務向けプロ
グラム開発時、仕様書およびデータ項目辞書を含むデー
タについてのテストデータ作成を支援する方法におい
て、データ項目辞書に登録すべきデータ項目の決定に先
立ち、開発担当プログラムで規定される名称付与ルー
ル、およびそのルールに基づいて分類したテストデータ
群を名称付与規準辞書に蓄積しておき、データ項目辞書
とは独立に名称付与規準辞書を管理して、そのルールお
よびテストデータ群を再利用することに特徴がある。ま
た、仕様書から展開されるデータ項目辞書中のデータ項
目名を表示し、そのデータ項目名の任意の文字列がキー
情報として指定されると、そのキー情報によって、名称
付与規準辞書から名称付与ルールに合致したテストデー
タ群を検索して表示し、選択されたテストデータ群を用
いてテストデータを作成することに特徴がある。すなわ
ち、データ項目辞書におけるテストデータの標準値に加
え、新たにデータ項目のデータの形式や特性に合わせて
分類した複数のテストデータ群を予め再利用可能な状態
で名称付与規準辞書に登録、蓄積しておく。このテスト
データの分類の基準は、数字、英字、片仮名、漢字等に
よる。テストデータの特筆すべき点としては、漢字で表
わすデータとして、人名、法人名、住所、商品名等のよ
うに複数のプログラムで繰返し共用して使用できるもの
が多い点である。例えば、販売管理システムのテストデ
ータの例として、仕入れ担当者が仕入先より購入した原
材料に対し、生産担当者が原材料に加工を施して商品を
作成し、その商品を営業担当者が販売するような場合に
は、各担当者としてテストデータの人名が対応し、原材
料や商品には商品名がテストデータとして対応する。さ
らには、取引先名称と仕入れ先名称は共に法人名であ
り、それぞれの法人名には所在地を表わす住所がテスト
データとして対応する。このような販売管理システムの
テストデータを生成する場合、先ずテストデータの分類
の基準を決定し、決定された基準に対して名称付与基準
辞書にその検索キーと共にテストデータ群を登録する。
その後、テストデータ生成プログラムによってデータ項
目辞書を基に展開されたデータ項目名に対し、利用者が
指定するデータ項目名の中の任意の文字列を検索キーと
して名称付与基準辞書をダイナミックに検索し、該当す
るテストデータ群を一括して生成する。

【０００５】

【作用】本発明においては、業務向けプログラムの開発
プロジェクトで規定するデータ項目名の名称付与のルー
ルと、再利用可能な状態の複数のテストデータ群の関連
を名称付与基準辞書に予め登録する。これにより、デー
タ項目辞書とは独立に名称付与のルールの管理やテスト
データ群の検索を行なうことができ、テストデータ群を
繰返し使用することが可能である。さらに、この名称付
与のルールに従ったデータ項目名がデータ項目辞書に登
録されることになり、その結果、業務向けプログラムの
テストデータ生成時に多種多様なテストデータを容易か
つ効率良く作成できる。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により説明す
る。図２は、本発明のテストデータの作成方法を適用す
る計算機のハード構成を示す図である。図２において、
２０１は名称付与基準辞書や各種仕様書等が格納されて
いる外部記憶装置、２０２はデータ項目名や登録済みの
テストデータ群等を利用者に表示するための表示装置、
２０３は表示されたテストデータの選択や編集等を利用
者が行なうための入力装置、２０４は作成したテストデ
ータ等の情報をプリントする印刷装置、２０５はテスト
データの生成を行なうテストデータ生成処理部が動作す
る演算装置、２０６は演算装置２０５を動作させるため
のプログラムや必要データ等を格納するメモリである。
また、テストデータ生成処理部（演算装置２０５）と外
部記憶装置２０１に格納されているデータとの関係は、
図３に示される。図３は、本発明の一実施例におけるテ
ストデータ生成処理部とそれに関するデータの関連を示
す図である。図３において、３０１は名称付与基準辞
書、３０２はデータ項目辞書、３０３はプログラム開発
支援においてファイルやレコードの情報が定義された各
種仕様書、３０４はデータ項目に対応した登録済テスト
データ、３０５はテストデータ生成処理部、３０６は業
務向けプログラムのテストデータである。本実施例で
は、これら３０１〜３０４に格納された情報をテストデ
ータ生成処理部３０５に入力し、テストデータ生成処理
部３０５は、その情報を基にしてテストデータ３０６を
作成する。

【０００７】また、この処理を実行する際、利用者が行
なう業務向けプログラム開発作業の手順は図４に示され
る。図４は、本発明の一実施例におけるテストデータ作
成手順を示す図である。業務向けシステムの開発者は、
先ず、業務向けプログラムの開発に先立ち、そのプロジ
ェクトで規定するデータ項目に対して名称付与ルールを
決定し（４００１）、図３の名称付与基準辞書３０１に
登録する（４００２）。次に、名称付与基準辞書３０１
に登録したルール毎に用意した法人名や地名等のテスト
データ群を割り当てる（４００３）。それから、名称付
与のルールに従ってデータ項目に付与するデータ項目名
を決定する（４００４）。こうして決定されたデータ項
目の名称やデータの特性等の各種情報をデータ項目辞書
３０２へ登録する（４００５）。前記データ項目に対す
る名称付与のルールの決定（４００１）より、データ項
目のデータ項目辞書３０２への登録（４００５）までの
作業が業務向けプログラム開発のための全てに係る準備
作業となる。次に、業務向けプログラムのプログラム仕
様に従ってファイル仕様書やレコード仕様書等の各種仕
様書の定義を行なう（４００６）。この仕様書の定義が
成された後に業務向けプログラムの作成を行ない（４０
０７）、その業務向けプログラムの品質確認を行なうた
めのテストデータの生成を行なう（４００８）。即ち、
業務向けプログラムのテストデータの作成者は、図３の
ように体系付けられた作業の手順を遵守することによっ
て業務向けプログラムのテストデータを容易に作成する
ことができる。

【０００８】次に、図１を用い、業務向けプログラムの
テストデータの作成方法について詳細に述べる。図１
は、本発明の一実施例におけるテストデータ生成処理を
示すフローチャートである。本実施例では、テストデー
タ生成処理部３０５を動作させ、先ず最初に生成するテ
ストデータに関する管理情報を入力する（１００１）。
これは、一つの業務向けプログラムの品質確認用のテス
トデータとして複数のテストデータを用意することが一
般的であるため、各テストデータの意味や目的等の情報
を利用者に指定してもらう操作である。ステップ１００
１の指定によって、業務向けプログラムの生成のために
定義したファイル仕様書やレコード仕様書等の各種仕様
書が入力され（１００２）、その入力された各種仕様書
に関連するデータ項目がデータ項目辞書３０２から全て
読み込まれ（１００３）、表示装置２０２に表示される
（１００４）。こうして表示されたデータ項目名に対
し、利用者は、テストデータ検索用のキーとなる文字列
を入力装置２０３上で指定する（１００５）。この指定
文字列をキー情報として、テストデータ生成処理部３０
５は名称付与基準辞書３０１を検索し（１００６）、対
応するテストデータ群を表示装置２０２に表示する（１
００７）。これに対し、利用者は、表示されたテストデ
ータ群から業務向けプログラムの品質確認に必要なテス
トデータを選択する（１００８）。上記データ項目の入
力（１００３）よりテストデータの選択（１００８）ま
での手順を、全てのデータ項目名に対して繰り返すこと
によって（１００９）、一連のテストデータが生成され
る（１０１０）。

【０００９】ここで、本実施例における名称付与基準お
よびデータ項目名の具体例を示す。図５は、本発明の一
実施例における名称付与基準とデータ項目名を示す図で
ある。図５において、（ａ）は名称付与基準、（ｂ）は
データ項目名の例である。（ａ）では、法人名称５０３
のテストデータ群を検索するためのキー情報５０４
は、”GYOUSHA”であることが示され、（ｂ）では、仕
入先名５０５および取引先名５０６を表わすデータ項目
名には、名称付与のルールに従って文字列の中に各々５
０７，５０８で示すように”GYOUSHA”が含まれる。さ
らに、（ａ）のテストデータの分類に対応したテストデ
ータ群は、図６に示される。図６は、本発明の一実施例
において登録されるテストデータ群を示す図である。図
６において、６０１〜６０７は本実施例で登録するテス
トデータ群を示す。このうち、法人名称のテストデータ
群６０１は、テストデータの分類や管理のための情報を
格納する管理部６０８、テストデータの実体の長さを格
納するテストデータ長部６０９、そしてテストデータの
実体を格納するデータ部６１０から構成されている。さ
らに、テストデータ長部６０９とデータ部６１０で一つ
のエントリを構成し、このエントリの個数分テストデー
タが存在する。

【００１０】次に、図７を用い、本実施例のテストデー
タ生成におけるテストデータ群の検索について述べる。
図７は、本発明の一実施例におけるテストデータ生成を
示す図である。図７において、７０１は利用者に表示さ
れるテストデータ生成処理部のデータ項目名、７０２は
名称付与基準辞書、７０８，７１１は登録済テストデー
タ群を示す。本実施例では、データ項目名７０１に対
し、データ項目名中の文字列”CHI”７０３が指定され
た場合、この文字列”CHI”７０３を検索キーとして名
称付与基準辞書７０２の検索を行なう。この検索対象で
ある名称付与基準辞書７０２は、キー部の文字列の長さ
を持つ部分７０４とキー部の文字列の実体７０５および
登録済みテストデータ群へのポインタ７０６で一つのエ
ントリが構成され、このエントリの個数分、名称付与基
準が存在する。この名称付与基準辞書７０２の検索時に
は、検索対象文字列”CHI”７０３とその文字列長で名
称付与基準辞書７０２のエントリのキー部７０５とキー
部の文字列長７０４とを順次比較し、一致するエントリ
を求め、そのエントリ中の登録済みテストデータ群への
ポインタ７０６を確定する。そして、検索対象文字列”
CHI”７０３に対し、確定された登録済みテストデータ
群へのポインタ”Ptr2”で関連７０７を辿り、登録済み
テストデータ群７０８を利用者に表示する。同様に表示
されるデータ項目名７０１に対し、データ項目名中の文
字列”GYOUSHA”７０９が指定された場合には、名称付
与基準辞書７０２の各エントリを比較し、登録済みテス
トデータ群へのポインタ”Ptr1”を求め、その関連７１
０を辿り、登録済みテストデータ群７１１を利用者に表
示する。このように、一つのデータ項目名に対し、検索
対象となる文字列の指定を利用者が任意に切替ること
で、異なったテストデータ群をダイナミックに検索す
る。

【００１１】次に、図８を用い、図７に示したテストデ
ータ群検索の応用例について述べる。図８は、本発明の
一実施例におけるテストデータ生成の応用を示す図であ
る。図８において、７０１はデータ項目名、８０１は名
称付与基準辞書、８０４はグループ管理情報、７０８，
７１１，８０５はテストデータ群を示す。本実施例で
は、名称付与基準辞書８０１の各エントリに、登録済み
テストデータ群へのポインタの構成を示すフラグ部８０
２を加えることにより、一度に複数のテストデータ群を
検索できるようにした。利用者により指定されたデータ
項目名７０１中の検索対象文字列”SHIIRE”８０３に対
し、名称付与基準辞書８０１の各エントリを検索して該
当するエントリを求め、そのエントリ中の登録済みテス
トデータ群へのポインタの構成を示すフラグ部８０２の
内容がグループ管理情報８０４へのポインタか、あるい
は直接登録済みテストデータ群へのポインタかを確認す
る。もし、グループ管理情報８０４へのポインタなら
ば、グループ管理情報８０４へのポインタ”Ptr3”を辿
り、次に、グループ管理情報８０４に登録されたテスト
データ群への全ポインタ”Ptr1”から”Ptr4”全てのポ
インタを辿り、該当する複数のテストデータ群７０８，
７１１，８０５を検索して利用者に表示する。このと
き、グループ管理情報８０４の各エントリにも名称付与
基準辞書８０１のエントリと同様な登録済みテストデー
タ群へのポインタの構成を示すフラグ部８０２があり、
そのグループ管理情報８０４の下位にも、さらにグルー
プ管理情報が存在する場合には、そのグループ管理情報
に登録されたテストデータ群も検索して表示する。一
方、名称付与基準辞書８０１のエントリ中の登録済みテ
ストデータ群へのポインタの構成を示すフラグ部８０２
が、直接登録済みテストデータ群へのポインタならば、
その登録済みテストデータ群を利用者に表示する。な
お、本発明はこれらの具体的実施例に限定されるもので
はなく、様々に変更して応用することができる。

【００１２】

【発明の効果】本発明によれば、データ項目名の名称付
与のルールを名称付与基準辞書として電子化しておくこ
とにより、利用者が指示したデータ項目名の任意の文字
列を検索キーとしてデータ項目に対応する再利用可能な
複数のテストデータ群をダイナミックに検索でき、容易
に業務向けプログラムのテストデータを作成できる。

【００１３】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例におけるテストデータ生成処
理を示すフローチャートである。

【図２】本発明のテストデータの作成方法を適用する計
算機のハード構成を示す図である。

【図３】本発明の一実施例におけるテストデータ生成処
理部とそれに関するデータの関連を示す図である。

【図４】本発明の一実施例におけるテストデータ作成手
順を示す図である。

【図５】本発明の一実施例における名称付与基準とデー
タ項目名を示す図である。

【図６】本発明の一実施例において登録されるテストデ
ータ群を示す図である。

【図７】本発明の一実施例におけるテストデータ生成を
示す図である。

【図８】本発明の一実施例におけるテストデータ生成の
応用を示す図である。

【符号の説明】

２０１ 外部記憶装置 ２０２ 表示装置 ２０３ 入力装置 ２０４ 印刷装置 ２０５ 演算装置 ２０６ メモリ

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 業務向けプログラム開発時、仕様書およ
   びデータ項目辞書を含むデータについてのテストデータ
   作成を支援する方法において、データ項目辞書に登録す
   べきデータ項目の決定に先立ち、開発担当プログラムで
   規定される名称付与ルール、および該ルールに基づいて
   分類したテストデータ群を蓄積しておき、データ項目辞
   書とは独立に該ルールおよびテストデータ群を管理し
   て、再利用することを特徴とするテストデータの作成方
   法。
2. 【請求項２】 上記仕様書から展開されるデータ項目辞
   書中のデータ項目名を表示し、該データ項目名の任意の
   文字列がキー情報として指定されると、該キー情報によ
   って、名称付与ルールに合致したテストデータ群を検
   索、表示し、選択されたテストデータ群を用いてテスト
   データを作成することを特徴とする請求項１記載のテス
   トデータの作成方法。