JPH0519477A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JPH0519477A
JPH0519477A JP3009927A JP992791A JPH0519477A JP H0519477 A JPH0519477 A JP H0519477A JP 3009927 A JP3009927 A JP 3009927A JP 992791 A JP992791 A JP 992791A JP H0519477 A JPH0519477 A JP H0519477A
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JP
Japan
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group
alkyl
vinyl
compound
naphthoquinone
Prior art date
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Pending
Application number
JP3009927A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Aoso
利明 青合
Kazuyoshi Mizutani
一良 水谷
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE19924201765 priority patent/DE4201765A1/de
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【構成】 一般式(I)で表わされる1,2−ナフトキ
ノン−2−ジアジド−4−及び/又は5−オキシムスル
ホネート基を有する繰り返し単位を少なくとも1モル%
含む高分子化合物を含有するポジ型感光性組成物。 、Dは、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−イ
ル基又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−イ
ル基を、Aは水素原子又はアルキル基を、Bは単結合、
二価の芳香族炭化水素等、を示す。R1 は二価の脂肪族
又は芳香族炭化水素を、R2 は水素原子等、を示す。R
は水素原子等、を示す。R3 はアルキル基等を、R4
5 は同一でも相異していてもよく、各々水素原子等、
を示す。nは1以上の整数を示す。またRとBが結合し
て環を形成してもよい。 【効果】 高感度であり、解像力に優れた感光性組成物
を提供できる。。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平版印刷、多色印刷の
校正刷、オーバーヘッドプロジェクター用図面、更には
半導体素子の集積回路を製造する際に微細なレジストパ
ターンを形成することが可能なポジ型感光性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】平版印刷版等の用途において活性光線に
より可溶化する、いわゆるポジチブに作用する感光性物
質としては、従来オルトキノンジアジド化合物が知られ
ており、実際平版印刷版等に広く利用されてきた。この
ようなオルトキノンジアジド化合物の例は、例えば、米
国特許2766118 号、同2767092 号、同2772972 号、同28
59112 号、同2907665 号、同3046110 号、同3046111
号、同3046115 号、同3046118 号、同3046119 号、同30
46120 号、同3046121 号、同3046122 号、同3046123
号、同3061430 号、同3102809 号、同3106465 号、同36
35709 号、同3647443号の各明細書をはじめ、多数の刊
行物に記載されている。
【0003】これらのオルトキノンジアジド化合物は、
活性光線の照射により分解を起こして5員環のカルボン
酸を生じ、アルカリ可溶性となることを利用したもので
あるが、いずれも感光性が不十分であるという欠点を有
する。
【0004】オルトキノンジアジド化合物を含む感光性
組成物の感光性を高める方法については、今までいろい
ろと試みられてきたが、現像時の現像許容性を保持した
まま感光性を高めることは非常に困難であった。例え
ば、このような試みの例として、特公昭48−1224
2号、特開昭52−40125号、米国特許第4,307,17
3 号などの明細書に記載された内容を挙げることができ
る。
【0005】またポジ型に作用する新しい感光物として
露光によりスルホン酸を発生するオキシムスルホネート
化合物が、特開昭61−251652号、特開平1−1
24848号、同1−163736号、同2−1542
66号に記載されている。またその他のスルホン酸、ス
ルフィン酸、カルボン酸などの酸を発生する化合物が特
開昭60−260947号、特開平2−7048号、同
2−100053号、同2−100054号、及び同2
−100055号などに記載されているが、これらは何
れもより長波の光源、例えばg線(436nm)、i線
(365nm)との適性が不十分であり、光源によっては
十分な感度を示さないという問題があった。
【0006】一方、ポジ型フォトレジスト組成物として
は、一般にアルカリ可溶性樹脂と感光物としてのナフト
キノンジアジド化合物とを含む組成物が用いられてい
る。例えば、「ノボラック型フェノール樹脂/ナフトキ
ノンジアジド置換化合物」として米国特許第3666473
号、米国特許第4115128号及び米国特許第4173470 号等
に、また最も典型的な組成物として「クレゾール−ホル
ムアルデヒドより成るノボラック樹脂/トリヒドロキシ
ベンゾフエノン−1,2−ナフトキノンジアジドスルホ
ン酸エステル」の例がトンプソン「イントロダクション
・トウー・マイクロリソグラフィー」(L. F. Thompson
「Introduction to Microlithography」)(ACS出
版、No. 219号、p112〜121)に記載されてい
る。
【0007】結合剤としてのノボラック樹脂は、膨潤す
ることなくアルカリ水溶液に溶解可能であり、また生成
した画像をエッチングのマスクとして使用する際に特に
プラズマエッチングに対して高い耐性を与えるが故に本
用途に特に有用である。また、感光物に用いるナフトキ
ノンジアジド化合物は、それ自身ノボラック樹脂のアル
カリ溶解性を低下せしめる溶解阻止剤として作用する
が、光照射を受けて分解するとアルカリ可溶性物質を生
じてむしろノボラック樹脂のアルカリ溶解度を高める働
きをする点で特異であり、この光に対する大きな性質変
化の故にポジ型フォトレジストの感光物として特に有用
である。
【0008】これまで、かかる観点からノボラック樹脂
とナフトキノンジアジド系感光物を含有する数多くのポ
ジ型フォトレジストが開発、実用化され、1.5μm〜2
μm程度までの線幅加工に於ては充分な成果をおさめて
きた。
【0009】しかし、集積回路はその集積度を益々高め
ており、超LSIなどの半導体基板の製造に於ては1μ
m以下の線幅から成る超微細パターンの加工が必要とさ
れる様になってきている。かかる用途に於ては、特に高
い解像力、露光マスクの形状を正確に写しとる高いパタ
ーン形状再現精度及び高生産性の観点からの高感度を有
するフォトレジストが要求され、従来の上記ポジ型フォ
トレジストでは対応できないのが実情である。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、これ
らの問題点が解決された新規な感光性組成物を提供する
ことである。即ち高い感度を有する新規な感光性組成物
を提供することである。
【0011】本発明の更に別の目的は、高い解像力を有
し、1μm以下の線幅から成る超微細パターンの加工が
可能なポジ型感光性組成物を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく鋭意検討を加えた結果、新規なポジ型の感光
性組成物を用いることで前記目的が達成されることを見
い出し本発明に到達した。
【0013】即ち、本発明は、下記一般式(I)で表わ
される1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−及び
/又は5−オキシムスルホネート基を有する繰り返し単
位を少なくとも1モル%含む高分子化合物を含有するポ
ジ型感光性組成物を提供するものである。
【0014】
【化2】
【0015】式中、Dは、1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−4−イル基又は1,2−ナフトキノン−2−
ジアジド−5−イル基を示す。Aは水素原子又はアルキ
ル基を示し、好ましくは水素原子、炭素数1〜3個のア
ルキル基、更にこのアルキル基に例えば塩素原子のよう
なハロゲン原子、例えばメトキシ基のような炭素原子数
1〜6個のアルコキシ基などが置換したものであって、
具体的には水素原子、メチル基、クロロメチル基などが
含まれる。
【0016】Bは単結合、二価の芳香族炭化水素、-CO-
O-R1-、又は -CO-NR2-R1-を示し、好ましくは単結合、
炭素数6〜20個の単環もしくは多環の置換又は無置換
のアリーレン基、-CO-O-R1- 、又は -CO-NR2-R1-を示
す。具体的には、アリーレン基としては、単環および2
環のものが好ましく、例えばフェニレン基、ナフチレン
基などが含まれる。置換アリーレン基としては、上記の
ようなアリーレン基に、例えばメチル基、エチル基など
の炭素原子数1〜6個のアルキル基、例えばメトキシ
基、エトキシ基などの炭素原子数1〜6個のアルコキシ
基、例えば塩素原子、臭素原子などのハロゲン原子、フ
ェニル基、カルボキシ基、シアノ基などが置換したもの
が含まれ、具体的にはクロロフェニレン基、ブロモフェ
ニレン基、フェニルフェニレン基、メチルフェニレン
基、エチルフェニレン基、メトキシフェニレン基、エト
キシフェニレン基、シアノフェニレン基、メチルナフチ
レン基、クロロナフチレン基、ブロモナフチレン基など
があげられる。
【0017】R1 は、二価の脂肪族又は芳香族炭化水素
基を示し好ましくは炭素数1〜30個のアルキレン基、
又は炭素数6〜20個の単環もしくは多環の、置換基を
有していてもよいアリーレン基を示す。好ましい置換基
としては、アルキル、アリール、アルコキシ、ニトロ、
シアノ、アミド、ウレイド、ウレタン基又はハロゲン原
子が挙げられる。またR1 中にエーテル、エステル、ア
ミド、ウレタン、ウレイド等の二価の基を含有していて
もよい。
【0018】R2 は水素原子、アルキル基、アリール
基、又はアラルキル基を示す。好ましくは、水素原子、
炭素原子数1〜6個のアルキル基、更にこのアルキル基
に例えば塩素原子のようなハロゲン原子、例えばメトキ
シ基のような炭素原子数1〜6個のアルコキシ基などが
置換したもの、更にまた炭素原子数6〜10個のアリー
ル基、例えばフェニル、ナフチル基などが含まれる。R
は水素原子、アルキル、アルケニル、アリール、アラル
キル、アルコキシ、アリーロキシ、シアノ、−CO−R3
しくは−CO−NR4R5 の各基を示し、好ましくはRは置換
基を有していてもよいアルキル、アリール、アルケニル
又はアルコキシ基を示す。
【0019】具体的には、Rのアルキル基は、直鎖、分
枝、環状のものであり、好ましくは炭素原子数が1〜1
8個のものであって、例えばメチル、エチル、ブチル、
ヘキシル、オクチル、ドデシル、ヘキサデシルなどの各
基が含まれる。また、Rのアリール基は、好ましくは単
環又は2環のものであって、例えばフェニル基、ナフチ
ルなどが含まれる。またRのアルケニル基は例えば、ビ
ニル基であり、更にビニル基に、例えばメチル基のよう
なアルキル基、例えばフェニル基のようなアリール基な
どの置換したものが含まれ、具体的には1−メチルビニ
ル基、2−メチルビニル基、1,2−ジメチルビニル
基、2−フェニルビニル基、2−(p−メトキシフェニ
ル)ビニル基、2−(p−クロロフェニル)ビニル基、
2−(o−クロロフェニル)ビニル基などが挙げられ
る。
【0020】また、Rのアルコキシ基は好ましくは炭素
原子数1〜6個のものであって、具体的にはメトキシ
基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。またこ
れらの基に結合してもよい好ましい置換基としてはアル
キル、アリール、アルコキシ、ニトロ、シアノ、アミ
ド、ウレイド、ウレタンなどの基、もしくはハロゲン原
子が挙げられる。
【0021】R3 は置換基を有していてもよいアルキ
ル、アリール、アラルキル、アルコキシ、もしくはアリ
ーロキシ基を示し、好ましくは炭素数1〜10個のアル
キル、炭素数6〜15個のアリール、炭素数1〜6個の
アルコキシ基である。
【0022】R4 、R5 は同一でも相異していてもよ
く、各々水素原子、アルキル、アリール、もしくはアラ
ルキル基を示し、好ましくは水素原子、又は炭素数1〜
6個のアルキル、炭素数6〜10個のアリール基であ
る。nは1以上の整数を示す。またRとBが結合して環
を形成してもよい。
【0023】本発明の一般式(I)の繰り返し単位を有
する化合物は、異種の感光基(即ちナフトキノンジアジ
ド基及びオキシムスルホネート基)を組み合せることに
より、広範囲に光源との適性を増加せしめ、高感度化を
図ったものである。
【0024】以下に本発明の成分について、詳細に説明
する。〔式(I)で表わされる繰り返し単位に由来されるモノ
マー化合物〕 一般式(I)で表わされる繰り返し単位に由来されるモ
ノマー化合物は、ケトン化合物とヒドロキシルアミンと
の反応により得られる一般式(II)のオキシム化合物
と、一般式(III)で示されるスルホニルクロリドとを塩
基性条件下、縮合させることにより合成できる。
【0025】 CH2=C(A)-B-C(R)=N-OH (II) D−SO2 −Cl (III) (ここでD、A、B、Rは一般式(I)で示されたもの
と同義である。)
【0026】以下に本発明に使用される一般式(I)で
示される繰り返し単位に由来されるモノマーの具体的な
化合物を例示する。
【0027】
【化3】
【0028】
【化4】
【0029】
【化5】
【0030】
【化6】
【0031】〔一般式(I)で表わされる繰り返し単位
を有する高分子化合物〕一般式(I)で表わされる単位
を少なくとも1モル%有する高分子化合物は、一般式
(I)で表わされる構造単位に由来されるモノマーの重
合によって合成されるが、別の方法として一般式(II)
で表わされるオキシム基を有するモノマーの重合体に一
般式(III)で表わされるスルホニルクロリドを塩基性条
件下、反応させることによっても合成できる。更に上記
一般式(I)の構造単位に由来されるモノマー、又は一
般式(II)のオキシム基を有するモノマーと別の重合可
能なエチレン性不飽和結合を有する化合物(1種以上)
との2元以上の共重合体の形で用いてもよい。この場
合、一般式(I)で表わされる構造単位に由来されるモ
ノマー又は一般式(II)で表わされるモノマーは1〜9
0モル%含有されていることが好ましく、10〜80モ
ル%の範囲が更に好ましい。
【0032】好適な重合可能なエチレン性不飽和結合を
有する化合物としては、以下に示すものが含まれる。例
えば、アクリル酸エステル類、アクリルアミド類、メタ
クリル酸エステル類、メタクリルアミド類、アリル化合
物、ビニルエーテル類、ビニルエステル類、スチレン
類、クロトン酸エステル類などから選ばれる付加重合性
不飽和結合を1個有する化合物である。具体的には、例
えばアクリル酸エステル類、例えばアルキル(アルキル
基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい)アクリレ
ート(例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸ア
ミル、アクリル酸エチルヘキシル、アクリル酸オクチ
ル、アクリル酸−t−オクチル、クロルエチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2,2−ジ
メチルヒドロキシプロピルアクリレート、5−ヒドロキ
シペンチルアクリレート、トリメチロールプロパンモノ
アクリレート、ペンタエリスリトールモノアクリレー
ト、グリシジルアクリレート、ベンジルアクリレート、
メトキシベンジルアクリレート、フルフリルアクリレー
ト、テトラヒドロフルフリルアクリレート、など)、ア
リールアクリレート(例えば、フェニルアクリレートな
ど);メタクリル酸エステル類、例えば、アルキル(ア
ルキル基の炭素原子数は1〜10のものが好ましい)メ
タクリレート(例えば、メチルメタクリレート、エチル
メタクリレート、プロピルメタクリレレート、イソプロ
ピルメタクリレート、アミルメタクリレート、ヘキシル
メタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、ベン
ジルメタクリレート、クロルベンジルメタクリレート、
オクチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタク
リレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−
ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル
−3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロ
ールプロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトー
ルモノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フ
ルフリルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタ
クリレートなど)、アリールメタクリレート(例えば、
フェニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナ
フチルメタクリレートなど);アクリルアミド類、例え
ばアクリルアミド、N−アルキルアクリルアミド(アル
キル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えばメ
チル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル
基、ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒド
ロキシエチル基、ベンジル基などがある。)、N−アリ
ールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフェ
ニル基、トリル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、シ
アノフェニル基、ヒドロキシフェニル基などがあ
る。)、N,N−ジアルキルアクリルアミド(アルキル
基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル
基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、エチルヘキシ
ル基、シクロヘキシル基などがある。)、N,N−アリ
ールアクリルアミド(アリール基としては、例えばフェ
ニル基などがある。)、N−メチル−N−フェニルアク
リルアミド、N−ヒドロキシエチル−N−メチルアクリ
ルアミド、N−2−アセトアミドエチル−N−アセチル
アクリルアミドなど;メタクリルアミド類、例えばメタ
クリルアミド、N−アルキルメタクリルアミド(アルキ
ル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えば、メ
チル基、エチル基、t−ブチル基、エチルヘキシル基、
ヒドロキシエチル基、シクロヘキシル基などがあ
る。)、N−アリールメタクリルアミド(アリール基と
しては、フェニル基、ヒドロキシフェニル基などがあ
る。)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(アルキ
ル基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基などが
ある。)、N,N−ジアリールメタクリルアミド(アリ
ール基としては、フェニル基などがある。)、N−ヒド
ロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−メチ
ル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−N−
フェニルメタクリルアミドなど;アリル化合物、例えば
アリルエステル類(例えば、酢酸アリル、カプロン酸ア
リル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミチ
ン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、ア
セト酢酸アリル、乳酸アリルなど)、アリルオキシエタ
ノールなど;ビニルエーテル類、例えば、アルキルビニ
ルエーテル(例えば、ヘキシルビニルエーテル、オクチ
ルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキ
シルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、
エトキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエ
ーテル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニル
エーテル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキ
シエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニル
エーテル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエ
チルアミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチル
ビニルエーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒド
ロフルフリルビニルエーテルなど)、ビニルアリールエ
ーテル(例えば、ビニルフェニルエーテル、ビニルトリ
ルエーテル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−
2,4−ジクロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエ
ーテル、ビニルエントラニルエーテルなど);ビニルエ
ステル類、例えば、ビニルブチレート、ビニルイソブチ
レート、ビニルトリメチルアセテート、ビニルジエチル
アセテート、ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビ
ニルクロルアセテート、ビニルジクロルアセテート、ビ
ニルメトキシアセテート、ビニルブトキシアセテート、
ビニルフェニルアセテート、ビニルアセトアセテート、
ビニルラクテート、ビニル−β−フェニルブチレート、
ビニルシクロヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニ
ル、サリチル酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラ
クロル安息香酸ビニル、ナトフエ酸ビニルなど;スチレ
ン類、例えば、スチレン、アルキルスチレン(例えば、
メチルスチレン、ジメチルスチレン、トリメチルスチレ
ン、エチルスチレン、ジエチルスチレン、イソプロピル
スチレン、ブチルスチレン、ヘキシルスチレン、シクロ
ヘキシルスチレン、デシルスチレン、ベンジルスチレ
ン、クロルメチルスチレン、トリフルオルメチルスチレ
ン、エトキシメチルスチレン、アセトキシメチルスチレ
ンなど)、アルコキシスチレン(例えば、メトキシスチ
レン、4−メトキシ−3−メチルスチレン、ジメトキシ
スチレンなど)、ハロゲンスチレン(例えば、クロルス
チレン、ジクロルスチレン、トリクロルスチレン、テト
ラクロルスチレン、ペンタクロルスチレン、ブロムスチ
レン、ジブロムスチレン、ヨードスチレン、フルオルス
チレン、トリフルオルスチレン、2−ブロム−4−トリ
フルオルメチルスチレン、4−フルオル−3−トリフル
オルメチルスチレンなど);クロトン酸エステル類、例
えば、クロトン酸アルキル(例えば、クロトン酸ブチ
ル、クロトン酸ヘキシル、グリセリンモノクロトネート
など);イタコン酸ジアルキル類(例えば、イタコン酸
ジメチル、イタコン酸ジエチル、イタコン酸ジブチルな
ど);マレイン酸あるいはフマール酸のジアルキル類
(例えば、ジメチルマレレート、ジブチルフマレートな
ど);アクリル酸、メタクリル酸、マレイミド、アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリル等がある。その他、一
般的には前記一般式(I)で表わされる構造単位に由来
されるモノマーと共重合可能である付加重合性不飽和化
合物であればよい。
【0033】本発明に用いられる上記高分子化合物の分
子量は、重量平均で1000以上、好ましくは5,000
〜1,000,000である。
【0034】また、上記高分子化合物の感光性組成物中
の含量は、感光性組成物の全固形分に対し、1〜100
重量%、好ましくは3〜70重量%、更に好ましくは5
〜50重量%の範囲で使用される。
【0035】〔1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−
4−及び/又は5−スルホン酸エステル化合物〕本発明
のポジ型感光性組成物は、必要に応じ一般式(I)で表
わされる繰り返し単位を有する本発明の化合物に他の
1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−及び/又は
5−スルホン酸エステル化合物を添加し、併用してもよ
い。このような1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−
4−及び/又は5−スルホン酸エステル化合物は、一般
にスルホニルクロライド等のハロゲノスルホニル基を4
位又は5位に有する1,2−ナフトキノン−2−ジアジ
ド化合物を、モノ又はポリヒドロキシフェニル化合物と
縮合させて得られるスルホニル酸エステル化合物として
表わすことができる。このようなモノ又はポリヒドロキ
シフェニル化合物として代表的なものはヒドロキシ基を
有するベンゾフエノン化合物であり、一例を挙げると、
4−ヒドロキシベンゾフエノン、2,4−ジヒドロキシ
ベンゾフエノン、2,2′−ジヒドロキシベンゾフエノ
ン、4,4′−ジヒドロキシベンゾフエノン、2,3,
4−トリヒドロキシベンゾフエノン、2,4,6−トリ
ヒドロキシベンゾフエノン、2,4,4′−トリヒドロ
キシベンゾフエノン、2,3,4,4′−テトラヒドロ
キシベンゾフエノン、2,2′,4,4′−テトラヒド
ロキシベンゾフェノン、2,3,4,2′−テトラヒド
ロキシベンゾフエノン、3,3′,4,4′−テトラヒ
ドロキシベンゾフエノン他、特開昭62−150245
号公報に示されたようなヒドロキシ基を5個以上有する
ベンゾフエノン、並びにその誘導体が含まれる。更にp
−クレゾール、p−t−ブチルフェノール、レゾルシ
ン、ピロガロール、2,2′−ジヒドロキシビフェニ
ル、2,2′,4,4′−テトラヒドロキシビフェニル
などのヒドロキシ基置換ビフェニル化合物も挙げること
ができる。
【0036】また更に米国特許第3046120 号明細書に記
載されているフェノール−ホルムアルデヒド樹脂また
は、o−,m−、又はp−クレゾール−ホルムアルデヒ
ド樹脂などの比較的高分子量の化合物も本発明に使用で
きる。
【0037】また同じく特開昭56−1045号公報、
特開昭56−1044号公報、特公昭43−28403
号公報および特公昭49−24361号公報等に開示さ
れた多価フェノール類とアルデヒド・ケトン類との縮合
物、特開昭59−84238号公報、特開昭59−84
239号公報に開示されたカテコール、レゾルシン、又
はハイドロキノンと置換フェノール類とのアルデヒド・
ケトン類による共縮合物、特開昭60−31138号公
報記載の置換フェノールとベンズアルデヒドとの縮合物
のほか、フェノールとo−,m−、又はp−クレゾール
等の置換フェノールとのアルデヒド・ケトン類による共
縮合物、p−ヒドロキシスチレンポリマー等も本発明に
対し有効に使用される。
【0038】一般式(I)で表わされる本発明の化合物
と併用する場合、一般式(I)の化合物と、該1,2−
ナフトキノン−2−ジアジド−4−及び/又は5−スル
ホン酸エステル化合物の比率は重量比で10:1〜1:
20であり、好ましくは5:1〜1:10、更に好まし
くは2:1〜1:5である。
【0039】〔アルカリ可溶性樹脂〕 本発明のポジ型感光性組成物は、一般式(I)で表わさ
れる繰り返し単位を、少なくとも1モル%有する高分子
化合物単独で使用することができるが、露光部のアルカ
リ溶解性をより効率的にする為、アルカリ可溶性ポリマ
ーと組合せて用いる方が更に好ましい。
【0040】このようなアルカリ可溶性ポリマーは、好
ましくはフェノール性水酸基、カルボン酸基、スルホン
酸基、イミド基、スルホンアミド基、N−スルホニルア
ミド基、N−スルホニルウレタン基、活性メチレン基等
の、pKa 11以下の酸性水素原子を有するポリマーであ
る。好適なアルカリ可溶性ポリマーとしては、ノボラッ
ク型フェノール樹脂、具体的にはフェノールホルムアル
デヒド樹脂、o−クレゾール−ホルムアルデヒド樹脂、
m−クレゾーム−ホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾー
ム−ホルムアルデヒド樹脂、キシレノール−ホルムアル
デヒド樹脂、またこれらの共縮合物等がある。更に、特
開昭50−125806号に記載されている様に、上記
のようなフェノール樹脂と共に、t−ブチルフェノール
ホルムアルデヒド樹脂のような炭素数3〜8のアルキル
基で置換されたフェノールもしくはクレゾールとホルム
アルデヒドとの縮合物とを併用してもよい。またN−
(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミドのような
フェノール性ヒドロキシ基含有モノマーを共重合成分と
するポリマー、p−ヒドロキシスチレン、o−ヒドロキ
シスチレン、m−イソプロペニルフェノール、p−イソ
プロペニルフェノール等の単独もしくは共重合のポリマ
ー、更にまたこれらのポリマーを部分エーテル化、部分
エステル化したポリマーも使用できる。
【0041】更に、アクリル酸、メタクリル酸等のカル
ボキシル基含有モノマーを共重合成分とするポリマー、
無水マレイン酸とスチレン等の共重合物を加水分解もし
くはアルコールでハーフエステル化させたポリマー、特
開昭61−267042号記載のカルボキシル基含有ポ
リビニルアセタール樹脂、特開昭63−124047号
記載のカルボキシル基含有ポリウレタン樹脂も好適に使
用できる。
【0042】更にまた、N−(4−スルファモイルフェ
ニル)メタクリルアミド、N−フェニルスルホニルメタ
クリルアミド、マレイミドを共重合成分とするポリマ
ー、特開昭63−127237号記載の活性メチレン基
含有ポリマーも使用できる。
【0043】これらのアルカリ可溶性ポリマーは、単独
で使用できるが、数種の混合物として使用してもよい。
感光性組成物中の好ましい添加量は、感光性組成物全固
形分に対し、1〜99重量%、好ましくは30〜97重
量%、更に好ましくは50〜95重量%の範囲である。
【0044】〔その他の好ましい成分〕 本発明のポジ型感光性組成物には、必要に応じて、更に
染料、顔料、可塑剤及び光分解効率を増大させる化合物
(いわゆる増感剤)等を含有させることができる。
【0045】染料は着色剤として用いることができる
が、好適な染料としては、油溶性染料及び塩基性染料が
ある。具体的には、オイルイエロー 01、オイルイエロー 30、オイルピンク 12、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オイ
ルブルー 03、オイルブラックBY、オイルブラックBS、オイ
ルブラックT−505(以上、オリエント化学工業
(株)製)、クリスタルバイオレット(CI4255
5)、メチルバイオレット(CI42535)、ローダ
ミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(C
I42000)、メチレンブルー(CI52015)等
を挙げることができる。
【0046】また露光後直ちに可視像を得るための焼き
だし剤を加えることができる。このような焼きだし剤と
しては、露光によって酸を放出する感光性化合物と塩を
形成し得る有機染料の組合せを代表として挙げることが
できる。具体的には、特開昭50−36209号、同5
3−8128号に記載されているo−ナフトキノンジア
ジド−4−スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の
組合せや、特開昭53−36223号、同54−747
28号に記載されているトリハロメチル化合物と塩形成
性の有機染料の組合せを挙げることができる。
【0047】本発明の組成物中には、更に感度を高める
ために環状酸無水物、その他のフイラー等を加えること
ができる。環状酸無水物としては、米国特許第4115128
号に記載されているように無水フタル酸、テトラヒドロ
無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6−エ
ンドオキシ−Δ4 −テトラヒドロ無水フタル酸、テトラ
クロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水マレ
イン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水琥珀酸、ピ
ロメリット酸等がある。これらの環状酸無水物を全組成
物中の固形分に対して1〜15重量%含有させることに
よって、感度を最大3倍程度に高めることができる。
【0048】〔溶媒〕 本発明のポジ型感光性組成物を、平版印刷用の材料とし
て使用する場合は、上記各成分を溶解する溶媒に溶かし
て支持体上に塗布する。また半導体等のレジスト材料用
としては、溶媒に溶解したままで使用する。ここで使用
する溶媒としては、エチレンジクロライド、シクロヘキ
サノン、メチルエチルケトン、メタノール、エタノー
ル、プロパノール、エチレングリコールモノメチルエー
テル、1−メトキシ−2−プロパノール、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルアセテ
ート、2−エトキシエチルアセテート、1−メトキシ−
2−プロピルアセテート、ジメトキシエタン、乳酸メチ
ル、乳酸エチル、N,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、テトラメチルウレア、N−
メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド、スルホラ
ン、γ−ブチロラクトン、トルエン、乳酸エチル等があ
り、これらの溶媒を単独もしくは混合して使用する。そ
して上記成分中の濃度(添加物を含む全固形分)は、2
〜50重量%である。また、塗布して使用する場合、塗
布量は用途により異なるが、例えば感光性平版印刷版に
ついていえば、一般的に固形分として0.5〜3.0g/m2
が好ましい。塗布量が少なくなるにつれて感光性は大に
なるが、感光膜の物性は低下する。
【0049】〔平版印刷版等の製造〕 本発明のポジ型感光性組成物を用いて平版印刷版を製造
する場合、その支持体としては、例えば紙、プラスチッ
クス(ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン
等)がラミネートされた紙、アルミニウム(アルミニウ
ム合金を含む)、亜鉛、銅等のような金属の板、2酢酸
セルロース、3酢酸セルロース、プロピオン酸セルロー
ス、酪酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロ
ース、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポ
リスチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリ
ビニルアセタール等のようなプラスチックのフィルム、
上記のごとき金属ラミネートもしくは蒸着された紙もし
くはプラスチックフィルム等が含まれる。これらの支持
体の内、アルミニウム板は寸度的に著しく安定であり、
しかも安価であるので特に好ましい。更に、特公昭48
−18327号に記載されているようなポリエチレンテ
レフタレートフィルム上にアルミニウムシートが結合さ
れた複合体シートも好ましい。アルミニウム板の表面は
ワイヤブラシグレイニング、研磨粒子のスラリーを注ぎ
ながらナイロンブラシで粗面化するブラシグレイニン
グ、ボールグレイニング、溶体ホーニングによるグレイ
ニング、バフグレイニング等の機械的方法、HF、AlCl
3 やHCl をエッチャントとするケミカルグレイニング、
硝酸もしくは塩酸を電解液とする電解グレイニング、も
しくはこれらの粗面化法を複合させて行った複合グレイ
ニングによって表面を砂目立てした後、必要に応じて酸
もしくはアルカリによりエッチング処理され、引続き硫
酸、燐酸、蓚酸、ほう酸、クロム酸、スルファミン酸も
しくはこれらの混酸中で直流もしくは交流電源にて陽極
酸化を行いアルミニウム表面に強固な不働態皮膜を設け
た物が好ましい。このような不働態皮膜自体でアルミニ
ウム表面は親水化されてしまうが、更に必要に応じて米
国特許第2714066 号、同第3181461 号に記載されている
珪酸塩処理(珪酸ナトリウム、珪酸カリウム)、米国特
許第2946638 号に記載されているフッ化ジルコニウム酸
カリウム処理、米国特許第3201247 号に記載されている
ホスホモリブデート処理、英国特許第1108559 号に記載
されているアルキルチタネート処理、独国特許第109143
3 号に記載されているポリアクリル酸処理、独国特許第
1134093 号や英国特許第1230447 号に記載されているポ
リビニルホスホン酸処理、特公昭44−6409号に記
載されているホスホン酸処理、米国特許第3307951 号に
記載されているフイチン酸処理、特開昭58−1689
3号、同58−18291号に記載されている水溶性有
機重合体と2価の金属イオンとの錯体による下塗処理、
特開昭59−101651号に記載されているスルホン
酸基を有する水溶性重合体の下塗によって親水化処理を
行ったものは特に好ましい。その他の親水化処理方法と
しては、米国特許第3658662 号に記載されているシリケ
ート電着を挙げることができる。
【0050】また、砂目立て処理、陽極酸化後、封孔処
理を施したものも好ましい。かかる封孔処理は熱水及び
無機塩もしくは有機塩を含む熱水溶液への浸漬並びに水
蒸気浴等によって行われる。
【0051】〔活性光線もしくは放射線〕 本発明の感光性組成物の露光に用いられる活性光線の光
源としては、水銀灯、メタルハライドランプ、キセノン
ランプ、ケミカルランプ、カーボンアーク灯等がある。
放射線としては、電子線、X線、イオンビーム、遠紫外
線等がある。好ましくは、フォトレジスト用の光源とし
て、g線、i線、Deep−UV光が使用される。また高密
度エネルギービーム(レーザービームもしくは電子線)
による走査もしくはパルス露光も本発明に使用すること
ができる。このようなレーザービームとしては、ヘリウ
ム・ネオンレーザー、アルゴンレーザー、クリプトンイ
オンレーザー、ヘリウム・カドミウムレーザー、KrF エ
キシマーレーザー等が挙げられる。
【0052】〔現像液〕 本発明のポジ型感光性組成物に対する現像液としては、
珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水
酸化カリウム、水酸化リチウム、第三燐酸ナトリウム、
第二燐酸ナトリウム、第三燐酸アンモニウム、第二燐酸
アンモニウム、メタ珪酸ナトリウム、重炭酸ナトリウ
ム、アンモニア水等のような無機アルカリ剤及びテトラ
アルキルアンモニウムOH塩等のような有機アルカリ剤
の水溶液が適当であり、それらの濃度が0.1〜10重量
%、好ましくは0.5重量%になるように添加される。
【0053】また、該アルカリ性水溶液には、必要に応
じて界面活性剤やアルコール等のような有機溶媒を加え
ることもできる。
【0054】
【実施例】以下、本発明を、合成例、実施例により更に
詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0055】合成例1(化合物例(I−8)の原料合
成) p−アセチルフェニルメタクリレート204g(1.00
モル)をエタノール800mlに溶解し、これにヒドロキ
シルアミン塩酸塩83.5g(1.20モル)の水200ml
溶液を攪拌しながら添加した。引き続き水酸化ナトリウ
ム60g(1.50モル)の水80ml溶液を滴下し、その
後3時間加熱還流させた。反応混合物を氷約1kgに投入
し、淡黄色の固体を析出させた。この固体を濾別し、水
洗後、エタノールにて再結晶させることにより、淡黄色
結晶108gを得た。NMR及び元素分析によりこの結
晶が下記式のオキシム化合物であることを確認した。
【0056】
【化7】
【0057】合成例2(化合物例(I−8)とベンジル
メタクリレートの共重合体の合成) 合成例1において合成したオキシム化合物35.1g(0.
160モル)、ベンジルメタクリレート7.1g(0.04
0モル)を2−メトキシエタノール120mlに溶解し、
窒素気流下70℃に加熱した後、α,α′−アゾビス
(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.25gを加えて
4時間重合反応を行った。α,α′−アゾビス(2,4
−ジメチルバレロニトリル)0.25gを追加し更に4時
間重合反応を続けた。
【0058】反応終了後、反応溶液を水3リットル中に
攪拌しながら注ぎ、生じた白色沈澱を濾取乾燥して共重
合体38.5gを得た。分子量は重量平均(GPC,ポリ
スチレン標準)で18,000であった。
【0059】このポリマー21.1g、1,2−ナフトキ
ノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロリド21.5g
(0.080モル)をTHF200mlに溶解し攪拌しなが
らトリエチルアミン7.3g(0.072モル)/ジメチル
アミノピリジン1.0g(0.008モル)のTHF20ml
溶液を滴下ロートより添加した。添加に約30分間を要
した。添加後、30℃で5時間攪拌を続けた。
【0060】その後、蒸留水20mlを加え、トリエチル
アミンにて反応液のpHを5〜6に調整した。反応液を水
2リットルに注入し沈殿物を濾集して、本発明の高分子
化合物である黄色粉末36gを得た。
【0061】実施例1〜3 厚さ0.24mmの2Sアルミニウム板を80℃に保った第
三燐酸ナトリウムの10%水溶液に3分間浸漬して脱脂
し、ナイロンブラシで砂目立てした後、アルミン酸ナト
リウムで約10分間エッチングして、硫酸水素ナトリウ
ム3%水溶液でデスマット処理を行った。このアルミニ
ウム板を20%硫酸中で電流密度2A/dm2 において2
分間陽極酸化を行いアルミニウム板を作成した。
【0062】次に下記感光液〔A〕で使用される本発明
の一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する高分
子化合物の種類を変えて、3種類の感光液〔A〕−1〜
〔A〕−3を調製し、この感光液を陽極酸化されたアル
ミニウム板の上に塗布し、100℃で2分間乾燥して、
それぞれの感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−3を
作成した。このときの塗布量は全て乾燥重量で2.0g/
m2であった。
【0063】 感光液〔A〕 クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂 1.0g 一般式(I)で表わされる繰り返し単位を 0.40g 有する本発明の高分子化合物 オイルブルー#603(オリンエント化学工業(株)製) 0.01g メチルエチルケトン 5g メチルセロソルブ 15g
【0064】感光液〔A〕−1〜〔A〕−3に用いた本
発明の高分子化合物を表−1に示す。すなわち、使用し
た本発明の高分子化合物は、表−1の化合物例から由来
される構造と、ベンジルメタクリレート構造とがモル比
80:20で導入されたポリマーであり、分子量は重量
平均(GPC、ポリスチレン標準)で何れも14,000
〜20,000のものであった。
【0065】次に比較例として下記の感光液〔B〕を感
光液〔A〕と同様に塗布し、感光性平版印刷版〔B〕を
作製した。
【0066】 感光液〔B〕 1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニル 0.40g クロリドとクレゾール−ホルムアルデヒドノボラック 樹脂とのエステル化物 クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂 1.0g オイルブルー#603(オリエント化学工業(株)製) 0.01g メチルエチルケトン 5g メチルセロソルブ 15g
【0067】乾燥後の塗布重量は2.0g/m2であった。
感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−3、及び〔B〕
の感光層上に濃度差0.15のグレースケールを密着さ
せ、2KWの高圧水銀灯で50cmの距離から露光を行っ
た。露光した感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−3
及び〔B〕をDP−4(商品名:富士写真フィルム
(株)製)の8倍希釈水溶液で25℃において60秒間
浸漬現像し、グレースケールの5段目が完全に溶解除去
される露光時間を測定したところ、表−1に示すとおり
となった。
【0068】 表−1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 感光性 本発明の高分子化合物 ク゛レースケール5段目が溶解 番 号 平版印刷版 に使用したモノマー 除去される露光時間 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例1 〔A〕−1 化合物例(I−5) 20秒 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例2 〔A〕−2 化合物例(I−8) 25 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例3 〔A〕−3 化合物例(I−12) 25 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較例 〔B〕 比較例の化合物 50 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0069】なお、実施例1〜3で使用した本発明の化
合物は、全て、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−
5−スルホニル体を用いた。
【0070】表−1からわかるように、本発明の化合物
を使用した感光性平版印刷版〔A〕−1〜〔A〕−3は
比較例〔B〕に比べ露光時間が短く感度が高い。
【0071】実施例4〜6 下記感光液〔C〕の本発明の化合物の種類を変えて、3
種類の感光液〔C〕−1〜〔C〕−3を調製し、0.2μ
mのミクロフイルターで濾過してレジスト組成物を調製
した。
【0072】 感光液〔C〕 一般式(I)で表わされる繰り返し単位を有する 0.35g 本発明の高分子化合物 m/p=4/6クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂 1.0g エチルセロソルブアセテート 8.5g
【0073】なお、感光液〔C〕−1〜〔C〕−3に用
いた本発明の高分子化合物を表−2に示す。すなわち、
使用した本発明の高分子化合物は表−2の化合物例のモ
ノマーの単独重合体であり、分子量は重量平均(GP
C、ポリスチレン標準)で何れも12,000〜16,00
0のものであった。
【0074】このレジスト組成物をスピンナーを用いて
2500Aの酸化皮膜を有するシリコンウエハー上に塗
布し、窒素雰囲気下の対流オーブンで90℃、2分間乾
燥して膜厚1.0μのレジスト膜を得た。次にニコン社製
縮小投影露光装置を用いてテストチャートマスクを介し
て露光し、2.38重量パーセントのテトラメチルアンモ
ニウムヒドロキサイド水溶液で1分間現像後、イオン交
換水でリンスしてレジストパターンを得た。このように
して得られたレジストパターンを走査型電子顕微鏡で観
察し、レジストパターンを評価した。感度は2.0μmの
マスクパターンを再現する露光量の逆数をもって定義
し、下記比較例の感光液〔D〕の感度との相対値で示し
た。解像力は、2.0μmのマスクパターンを再現する露
光量に於ける解像した最小のマスクパターンの線幅で示
した。結果を表−2に示す。
【0075】 感光液〔D〕 1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホニルクロ 0.35g リドと2,3,4,4′−テトラヒドロキシベンゾフェノ ンとのエステル化物 m/p=4/6クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂 1.0g エチルセロソルブアセテート 8.5g
【0076】 表−2 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例 本発明の高分子化合物 相対 解像力 番 号 感光液 に使用したモノマー 感度 (μm) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例4 〔C〕−1 化合物例(I−2) 1.2 0.70 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例5 〔C〕−2 化合物例(I−6) 1.3 0.75 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 実施例6 〔C〕−3 化合物例(I−8) 1.2 0.75 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 比較例 〔D〕 比較例の化合物 1.0 0.80 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【0077】なお実施例4〜6で使用した本発明の化合
物は全て、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−
スルホニル体を用いた。
【0078】表−2からわかるように、本発明の化合物
を使用した感光液〔C〕−1〜〔C〕−3は比較例
〔D〕に比べ、相対感度は高く、解像力も優れる。
【0079】
【発明の効果】本発明の感光性組成物は、感度が高く、
解像力に優れている。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 下記一般式(I)で表わされる1,2−
    ナフトキノン−2−ジアジド−4−及び/又は5−オキ
    シムスルホネート基を有する繰り返し単位を少なくとも
    1モル%含む高分子化合物を含有するポジ型感光性組成
    物。 【化1】 式中、Dは、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4
    −イル基又は1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5
    −イル基を示す。Aは水素原子又はアルキル基を示し、
    Bは単結合、二価の芳香族炭化水素、-CO-O-R1- 、又は
    -CO-NR2-R1-を示す。R1 は二価の脂肪族又は芳香族炭
    化水素を示し、R2 は水素原子、アルキル、アリール、
    又はアラルキル基を示す。Rは水素原子、アルキル、ア
    ルケニル、アリール、アラルキル、アルコキシ、アリー
    ロキシ、シアノ、−CO−R3もしくは−CO−NR4R5 の各基
    を示す。R3 はアルキル、アリール、アラルキル、アル
    コキシ、もしくはアリーロキシ基を示し、R4 、R5
    同一でも相異していてもよく、各々水素原子、アルキ
    ル、アリール、もしくはアラルキル基を示す。nは1以
    上の整数を示す。またRとBが結合して環を形成しても
    よい。
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