JP2002268219A - 感光性組成物 - Google Patents

感光性組成物

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JP2002268219A
JP2002268219A JP2001069062A JP2001069062A JP2002268219A JP 2002268219 A JP2002268219 A JP 2002268219A JP 2001069062 A JP2001069062 A JP 2001069062A JP 2001069062 A JP2001069062 A JP 2001069062A JP 2002268219 A JP2002268219 A JP 2002268219A
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acid
photosensitive composition
vinyl
compound
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JP2001069062A
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English (en)
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Kazuo Fujita
和男 藤田
Shiro Tan
史郎 丹
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性及び耐刷性に優れ、さらに疲
労液現像液でも短い時間で現像が可能で現像条件の広い
平版印刷版を与える感光性組成物を提供すること。 【解決手段】 水不溶かつアルカリ性水溶液に可
溶なビニル重合系高分子化合物と、o-ナフトキノンジア
ジドとを含有する感光性組成物において、該ビニル重合
系高分子化合物が、特定の一般式で表される活性イミノ
基を有するモノマー化合物及び(B)ポリ(オキシアル
キレン)鎖を有する(メタ)アクリレート由来のモノマ
ー単位を各々少なくとも一種づつ含有する共重合体であ
ることを特徴とする感光性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は平版印刷版、IC回
路やフォトマスクの製造に適する感光性組成物に関する
ものである。更に詳しくは、耐摩耗性、耐薬品性に優れ
た高分子化合物からなる、現像条件の範囲が広く、カッ
プリング性能、ボールペン適性、感度、保存安定性に優
れ、露光後に長時間経てからの現像時での感度変動がわ
ずかであり効率的な製版作業が可能となる、感光性平版
印刷版に関するものである。
【0002】
【従来の技術】o−ナフトキノンジアジド化合物とノボ
ラック型フェノール樹脂からなる感光性組成物は、非常
に優れた感光性組成物として平版印刷版の製造やフォト
レジストとして工業的に用いられてきた。しかし、主体
として用いられるノボラック型フェノール樹脂の性質
上、基版に対する密着性が悪いこと、皮膜がもろいこ
と、耐摩耗性が劣り、平版印刷版に用いたときの耐刷力
が十分でないこと等の改良すべき点があり、応用面で限
界があった。かかる問題を解決するため、種々のポリマ
ーがバインダーとして検討されてきた。たとえば特公昭
52−41050号公報に記載されているポリヒドロキシスチ
レンまたはヒドロキシスチレン共重合体は、確かに皮膜
性が改良されたが、耐摩耗性が劣るという欠点を有して
いた。一方、特開昭63−226641号公報には、活性イミノ
基を有するアルカリ可溶性ポリマーをバインダーとして
用いたポジ型感光性組成物が記載されており、皮膜性、
基板への密着性、耐摩耗性が改良されると開示されてい
る。しかしながら、現像液は、一般にアルカリ性水溶液
であり、所定面積の印刷版を現像処理した後に廃棄され
るわけではなく、リサイクル使用される。印刷版の多く
の面積を現像すればするほど、アルカリ含有率が低下し
て初期に比べて現像時間が長くなり、印刷版の現像性が
低下する。また、この現象により現像液中に不溶物が発
生することが多い。そこで、現像液が希釈されても、出
来るだけ短い現像時間で現像が可能な印刷版が得られる
感光性組成物が求められている。また、広い現像条件に
適応する感光性組成物が求められている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的
は、水性アルカリ現像液で現像ができ、耐摩耗性が優
れ、かつ耐刷力の大きい平版印刷版を与える感光性組成
物を提供することである。さらに本発明の目的は、疲労
液現像液でも短い時間で現像が可能で現像条件の広い平
版印刷版を与える感光性組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ビニル重
合体の共重合組成を種々検討した結果、水不溶かつアル
カリ性水溶液に可溶なビニル系重合高分子化合物とo-ナ
フトキノンジアジドを含有する事を特徴とするポジ型に
作用する感光性組成物において、該ビニル重合系高分子
化合物が、(A)下記式(I)または(II)で表される
活性イミノ基を有するモノマー化合物と、(B)ポリ
(オキシアルキレン)鎖を有する(メタ)アクリレート
由来のモノマー単位を少なくとも一種づつ含有する共重
合体であることを特徴とする感光性組成物により、これ
らの目的が達成されることを見出し、本発明に到達し
た。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て詳細に説明する。本発明で使用される、水不溶かつア
ルカリ性水溶液に可溶なビニル重合系高分子化合物と
は、少なくとも一つの(A)下記式(I)または(II)
で表される活性イミノ基を有するモノマー化合物と、少
なくとも一つの(B)ポリ(オキシアルキレン)鎖を有
する(メタ)アクリレートを公知の重合開始剤を用いて
適当な溶媒中で重合することにより得られる高分子化合
物である。本発明において、活性イミノ基を有する化合
物(A)は、一般式(I)または(II)で示される化合
物である。
【0006】
【化6】
【0007】[但し、式中Aは水素原子、ハロゲン原子
またはアルキル基を表す。Bは単結合、アルキレン基、
フェニレン基、置換アルキレン基または置換フェニレン
基を表す。X1は、
【0008】
【化7】
【0009】を表す。X2は、
【0010】
【化8】
【0011】を表す(但し、R1は置換基を有していて
もよいアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、ま
たはナフチル基を表す。)。]
【0012】
【化9】
【0013】(但し、式中E及びE'は水素原子、ハロ
ゲン原子、アルキル基またはフェニル基を表す。F及び
F'はそれぞれ独立に単結合、アルキレン基または置換
アルキレン基を表す。X3及びX4
【0014】
【化10】
【0015】を表す。) 一般式(I)におけるAは、水素原子、ハロゲン原子ま
たはアルキル基であるが、より好ましくは水素原子また
は炭素数1〜4のアルキル基、さらに好ましくは水素原子
またはメチル基である。Bは、単結合、アルキレン基、
フェニレン基、置換アルキレン基または置換フェニレン
基であるが、より好ましくは、単結合またはフェニレン
基である。X1は、
【0016】
【化11】
【0017】を表すが、より好ましくは、
【0018】
【化12】
【0019】である。X2は、
【0020】
【化13】
【0021】を表すが、より好ましくは、
【0022】
【化14】
【0023】であり、R1は、置換基を有していてもよ
いアルキル基、シクロアルキル基、フェニル基、または
ナフチル基を表すが、ハロゲン原子、炭素数1〜4のアル
キル基またはアルコキシ基を置換基として有してもよい
フェニル基、ナフチル基、シクロヘキシル基または炭素
数1〜4のアルキル基が好ましい。一般式(II)における
E及びE'は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基ま
たはフェニル基を表わすが、より好ましくは、水素原子
または炭素数1〜4のアルキル基であり、さらに好ましく
は水素原子である。F及びF'はそれぞれ独立に単結
合、アルキレン基または置換アルキレン基を示すが、よ
り好ましくは単結合または炭素数1〜4のアルキレン基、
さらに好ましくは単結合またはメチレン基である。X3
及びX4は、
【0024】
【化15】
【0025】を表わすが、より好ましくは、
【0026】
【化16】 である。
【0027】一般式(I)または(II)で示される低分
子化合物としては、次の化合物が挙げられる。
【0028】
【化17】
【0029】水不溶かつアルカリ性水溶液に可溶なビニ
ル重合系高分子化合物のモノマー化合物として好適に使
用できるアルカリ可溶性基を有する化合物(A)由来の
モノマー単位の含有量は、1〜60モル%である。好まし
くは10〜35モル%である。1モル%未満では、現像不良
或いは汚れの原因となり、60モル%を超えて多くなる
と、現像流れ或いは耐刷劣化の原因となり、不適であ
る。
【0030】ポリ(オキシアルキレン)鎖を有する(メ
タ)アクリレート(B)について説明する。上記ポリ
(オキシアルキレン)鎖は、−(OR)x−で示される。こ
こで、Rは、好ましくは炭素数2〜4のアルキレン基、例
えば−CH2CH2−、−CH2CH2CH2−、−CH(CH3)CH2−、−C
H(CH3)CH(CH3)−等を挙げることができる。xはオキシ
アルキレン単位の数を示し、通常2〜50、好ましくは2〜
30の数である。上記のポリ(オキシアルキレン)鎖は、
ポリ(オキシエチレン)鎖やポリ(オキシプロピレン)
鎖のようにすべて同一のオキシアルキレン単位から構成
されていてもよく、また互いに異なる2種以上のオキシ
アルキレンが不規則に結合したものであってもよい。ま
た、ポリ(オキシアルキレン)鎖は、直鎖状のオキシア
ルキレン単位(例えばオキシエチレン単位)あるいは分
岐鎖状のオキシアルキレン単位(例えばオキシプロピレ
ン単位)から構成されていてもよく、直鎖状のオキシア
ルキレン単位のブロックと分岐鎖状のオキシプロピレン
単位のブロックが結合して構成されていてもよい。
【0031】ポリ(オキシアルキレン)鎖は、エステル
結合で(メタ)アクリル酸部に直接結合していてもよ
く、また、1個または複数個の連結基を介して結合して
いてもよい。このような連結基としては、アルキレン
基、アリーレン基、またはこれらの基とエステル連結
基、アミド連結基、エーテル連結基、ウレタン連結基、
ウレア連結基、スルホンアミド連結基との組み合わせが
挙げられる。好ましくはエステル連結基で直接結合した
ものである。連結基が3価以上のものであれば、該連結
基に3個以上のポリ(オキシアルキレン)鎖が結合する
ことができる。この場合、連結基を介して結合した複数
個のポリ(オキシアルキレン)鎖を有する(メタ)アク
リレートが得られる。
【0032】ポリ(オキシアルキレン)鎖を有する(メ
タ)アクリレート化合物の具体例としては、メトキシジ
エチレングリコールメタクリレート(共栄社油脂製M
C、新中村化学製M−20G、日本油脂製PME−10
0)、ブトキシトリエチレングリコールアクリレート
(共栄社油脂)、2(2−エトキシエトキシ)エチルアク
リレート(共栄社油脂製ECA、大阪有機製ビスコート
190、サートマー製SR−256)、メトキシトリエチレン
グリコールアクリレート(共栄社油脂製MTG−4)、
メトキシトリエチレングリコールメタクリレート(共栄
社油脂製ライトエステルMTG)、メトキシテトラエチ
レングリコールメタクリレート(新中村化学製NKエス
テルM−40G、日本油脂製ブレンマーPME−200)、
メトキシポリエチレングリコール400メタクリレート
(新中村化学製NKエステルM−90G、日本油脂製ブレ
ンマーPME−400)、メトキシポリエチレングリコー
ル1000メタクリレート(共栄社油脂製DPM−A)、メ
トキシジプロピレングリコールアクリレート(共栄社油
脂製DPM−A)、フェノキシジエチレングリコールア
クリレート(東亜合成製アロニックスM−101、新中村
化学製NKエステルAMP−20G、日本化薬製カヤラッ
ドR−564)、フェノキシテトラエチレングリコールア
クリレート(東亜合成製アロニックスM−102)、フェ
ノキシヘキサエチレングリコールアクリレート(新中村
化学製NKエステルAMP−60G)、ポリエチレングリ
コール90メタクリレート(日本油脂製ブレンマーPE−
90)、ポリエチレングリコール200メタクリレート(日
本油脂製ブレンマーPE−200)、ポリエチレングリコ
ール400メタクリレート(日本油脂製ブレンマーPE−3
50)、ポリプロピレングリコール300メタクリレート
(日本油脂製ブレンマーPP−330)、ポリプロピレン
グリコールメタクリレート(サートマーSR−604)、
ポリプロピレングリコール500メタクリレート(日本油
脂製ブレンマーPP−500)、ポリプロピレングリコー
ル800メタクリレート(日本油脂製ブレンマーPP−80
0)、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコ
ールメタクリレート(日本油脂製ブレンマーPEPシリ
ーズ)、ポリエチレングリコール/ポリブチレングリコ
ールメタクリレート(日本油脂製ブレンマーPETシリ
ーズ)が挙げられる。
【0033】水不溶かつアルカリ性水溶液に可溶なビニ
ル重合系高分子化合物のモノマー化合物として好適に使
用できるポリ(オキシアルキレン)鎖を有する(メタ)
アクリレート(B)由来のモノマー単位の含有量は、1
〜50モル%である。1モル%未満では、現像不良或いは
汚れの原因となり、50モル%を超えて多くなると、現像
流れの原因となり、不適である。
【0034】本発明に使用される高分子化合物は、
(A)活性イミノ基を有する化合物と、(B)ポリ(オ
キシアルキレン)鎖を有する(メタ)アクリレートそれ
ぞれ1種以上の共重合体であってもよいが、好ましくは1
つ以上の重合可能な不飽和結合を含有し、かつ一般式
(I)または(II)で示される活性イミノ基及びポリ
(オキシアルキレン)鎖を含まない化合物の一種以上と
の共重合体である。
【0035】このような重合可能な不飽和結合を含有
し、かつ一般式(I)または(II)で示される活性イミ
ノ基及びポリ(オキシアルキレン)鎖を含まない化合物
としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、アクリル
酸エステル類、アクリルアミド類、メタクリル酸エステ
ル類、メタクリルアミド類、アリル化合物、ビニルエー
テル類、ビニルエステル類、スチレン類、クロトン類エ
ステル類などから選ばれる重合性不飽和結合を有する化
合物である。具体的には、例えばアクリル酸エステル
類、例えばアルキル(該アルキル基の炭素原子数は1〜1
0のものが好ましい)アクリレート(例えばアクリル酸
メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アク
リル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸エチルヘ
キシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸−t−オクチ
ル、クロルエチルアクリレート、2,2−ジメチルヒドロ
キシプロピルアクリレート、5−ヒドロキシペンチルア
クリレート、トリメチロールプロパンモノアクリレー
ト、ペンタエリスリトールモノアクリレート、グリシジ
ルアクリレート、ベンジルアクリレート、メトキシベン
ジルアクリレート、フルフリルアクリレート、テトラヒ
ドロフルフリルアクリレート、など)、アリールアクリ
レート(例えばフェニルアクリレートなど):メタクリ
ル酸エステル類、例えば、アルキル(該アルキル基の炭
素原子数は1〜10のものが好ましい)メタクリレート
(例えばメチルメタクリレート、エチルメタクリレー
ト、プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレ
ート、アミルメタクリレート、ヘキシルメタクリレー
ト、シクロヘキシルメタクリレート、ベンジルメタクリ
レート、クロルベンジルメタクリレート、オクチルメタ
クリレート、4−ヒドロキシブチルメタクリレート、5−
ヒドロキシペンチルメタクリレート、2,2−ジメチル−3
−ヒドロキシプロピルメタクリレート、トリメチロール
プロパンモノメタクリレート、ペンタエリスリトールモ
ノメタクリレート、グリシジルメタクリレート、フルフ
リルメタクリレート、テトラヒドロフルフリルメタクリ
レートなど)、アリールメタクリレート(例えば、フェ
ニルメタクリレート、クレジルメタクリレート、ナフチ
ルメタクリレートなど):アクリルアミド類、例えばア
クリルアミド、N−アルキルアクリルアミド(該アルキ
ル基としては、炭素原子数1〜10のもの、例えばメチル
基、エチル基、プロピル基、ブチル基、t−ブチル基、
ヘプチル基、オクチル基、シクロヘキシル基、ヒドロキ
シエチル基、ベンジル基などがある。)、N−アリール
アクリルアミド(該アリール基としては、例えばフェニ
ル基、トリル基、ニトロフェニル基、ナフチル基、ヒド
ロキシフェニル基などがある。)、N,N−ジアルキル
アクリルアミド(該アルキル基としては、炭素原子数1
〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、イ
ソブチル基、エチルヘキシル基、シクロヘキシル基など
がある。)、N,N−アリールアクリルアミド(該アリ
ール基としては、例えばフェニル基などがある。)、N
−メチル−N−フェニルアクリルアミド、N−ヒドロキ
シエチル−N−メチルアクリルアミド、N−2−アセト
アミドエチル−N−アセチルアクリルアミドなど:メタ
クリルアミド類、例えばメタクリルアミド、N−アルキ
ルメタクリルアミド(該アルキル基としては、炭素原子
数1〜10のもの、例えばメチル基、エチル基、t−ブチ
ル基、エチルヘキシル基、ヒドロキシエチル基、シクロ
ヘキシル基などがある。)、N−アリールメタクリルア
ミド(該アリール基としては、フェニル基などがあ
る。)、N,N−ジアルキルメタクリルアミド(該アル
キル基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基など
がある。)、N,N−ジアリールメタクリルアミド(該
アリール基としては、フェニル基などがある。)、N−
ヒドロキシエチル−N−メチルメタクリルアミド、N−
メチル−N−フェニルメタクリルアミド、N−エチル−
N−フェニルメタクリルアミドなど:アリル化合物、例
えばアリルエステル類(例えば酢酸アリル、カプロン酸
アリル、カプリル酸アリル、ラウリン酸アリル、パルミ
チン酸アリル、ステアリン酸アリル、安息香酸アリル、
アセト酢酸アリル、乳酸アリルなど)、アリルオキシエ
タノールなど:ビニルエーテル類、例えばアルキルビニ
ルエーテル(例えばヘキシルビニルエーテル、オクチル
ビニルエーテル、デシルビニルエーテル、エチルヘキシ
ルビニルエーテル、メトキシエチルビニルエーテル、エ
トキシエチルビニルエーテル、クロルエチルビニルエー
テル、1−メチル−2,2−ジメチルプロピルビニルエーテ
ル、2−エチルブチルビニルエーテル、ヒドロキシエチ
ルビニルエーテル、ジエチレングリコールビニルエーテ
ル、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、ジエチルア
ミノエチルビニルエーテル、ブチルアミノエチルビニル
エーテル、ベンジルビニルエーテル、テトラヒドロフル
フリルビニルエーテルなど)、ビニルアリールエーテル
(例えばビニルフェニルエーテル、ビニルトリルエーテ
ル、ビニルクロルフェニルエーテル、ビニル−2,4−ジ
クロルフェニルエーテル、ビニルナフチルエーテル、ビ
ニルアントラニルエーテルなど):ビニルエステル類、
例えばビニルブチレート、ビニルイソブチレート、ビニ
ルトリメチルアセテート、ビニルジエチルアセテート、
ビニルバレート、ビニルカプロエート、ビニルクロルア
セテート、ビニルジクロルアセテート、ビニルメトキシ
アセテート、ビニルブトキシアセテート、ビニルフェニ
ルアセテート、ビニルアセトアセテート、ビニルラクテ
ート、ビニル−β−フェニルブチレート、ビニルシクロ
ヘキシルカルボキシレート、安息香酸ビニル、サリチル
酸ビニル、クロル安息香酸ビニル、テトラクロル安息香
酸ビニル、ナフトエ酸ビニルなど:スチレン類、例えば
スチレン、アルキルスチレン(例えばメチルスチレン、
ジメチルスチレン、トリメチルスチレン、エチルスチレ
ン、ジエチルスチレン、イソプロピルスチレン、ブチル
スチレン、ヘキシルスチレン、シクロヘキシルスチレ
ン、デシルスチレン、ベンジルスチレン、クロルメチル
スチレン、トリフルオルメチルスチレン、エトキシメチ
ルスチレン、アセトキシメチルスチレンなど)、アルコ
キシスチレン(例えばメトキシスチレン、4−メトキシ
−3−メチルスチレン、ジメトキシスチレンなど)、ハ
ロゲンスチレン(例えばクロルスチレン、ジクロルスチ
レン、トリクロルスチレン、テトラクロルスチレン、ペ
ンタクロルスチレン、ブロムスチレン、ジブロムスチレ
ン、ヨードスチレン、フルオルスチレン、トリフルオル
スチレン、2−ブロム−4−トリフルオルメチルスチレ
ン、4−フルオル−3−トリフルオルメチルスチレンな
ど):クロトン酸エステル類、例えば、クロトン酸アル
キル(例えばクロトン酸ブチル、クロトン酸ヘキシル、
グリセリンモノクロトネートなど):イタコン酸ジアル
キル類(例えばイタコン酸ジメチル、イタコン酸ジエチ
ル、イタコン酸ジブチルなど):マレイン酸あるいはフ
マール酸のジアルキル類(例えばジメチルマレエート、
ジブチルフマレートなど):アクロニトリル、メタクリ
ロニトリル等がある。これらの重合性不飽和結合を有す
る化合物のうち、好適に使用されるのはメタクリル酸エ
ステル類、アクリル酸エステル類、メタクリルアミド
類、アクリルアミド類、アクリロトリル、メタクリロニ
トリル、メタクリル酸、アクリル酸であり、特に好適に
使用されるのは、アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ルである。
【0036】これらを1種或いは1種以上用いることがで
き、これら共重合成分の好適に使用される含有量は、0
〜80モル%であり、特に好ましくは30〜80モル%であ
る。これらの重合性不飽和結合を有する化合物の1種以
上と、一般式(I)または(II)で示される低分子化合
物及びポリ(オキシアルキレン)鎖を有する(メタ)ア
クリレートの1種以上の共重合体は、ブロック体、ラン
ダム体、グラフト体等いずれも用いる事ができる。
【0037】このような高分子化合物を合成する際に用
いられる溶媒としては、例えばエチレンジクロリド、シ
クロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、メタ
ノール、エタノール、エチレングリコールモノメチルエ
ーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、2−
メトキシエチルアセテート、1−メトキシ−2−プロパノ
ール、1−メトキシ−2−プロピルアセテート、N,N−
ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミ
ド、ジメチルスルホキシド、トルエン、酢酸エチル、乳
酸メチル、乳酸エチルなどが挙げられる。これらの溶媒
は単独あるいは2種以上混合して用いられる。
【0038】本発明の高分子化合物の分子量は、好まし
くは重量平均で2,000以上であり、数平均で1,000以上で
ある。更に好ましくは重量平均で5,000〜30万の範囲で
あり、数平均で2,000〜25万の範囲である。また多分散
度(重量平均分子量/数平均分子量)は1以上が好まし
く、更に好ましくは1.1〜10の範囲である。また、本発
明の高分子化合物中には、未反応の単量体を含んでいて
もよい。この場合、単量体の高分子化合物中に占める割
合は15重量%以下が望ましい。本発明の高分子化合物は
単独で用いても混合して用いてもよい。感光性組成物中
に含まれる、これらの高分子化合物の含有量は約3〜95
質量%であり、好ましくは約5〜85質量%である。
【0039】本発明に使用されるo−ナフトキノンジア
ジド化合物としては、特公昭43-28403号公報に記載され
ている1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロライド
とピロガロール−アセトン樹脂とのエステルであるもの
が好ましい。その他の好適なオルトキノンジアジド化合
物としては、米国特許第3,046,120号および同第3,188,2
10号明細書中に記載されている1,2−ジアゾナフトキノ
ンスルホン酸クロライドとフェノール−ホルムアルデヒ
ド樹脂とのエステルがある。その他の有用なo−ナフト
キノンジアジド化合物としては、数多くの特許に報告さ
れ、知られている。たとえば、特開昭47-5303号、同昭4
8-63802号、同昭48-63803号、同昭48-96575号、同昭49-
38701号、同昭48-13354号、特公昭37-18015号、同昭41-
11222号、同昭45-9610号、同昭49-17481号公報、米国特
許第2,797,213号、同第3,454,400号、同第3,544,323
号、同第3,573,917号、同第3,674,495号、同第3,785,82
5号、英国特許第1,227,602号、同第1,251,345号、同第
1,267,005号、同第1,329,888号、同第1,330,932号、ド
イツ特許第854,890号などの各明細書中に記載されてい
るものをあげることができる。
【0040】本発明において特に好ましいo−ナフトキ
ノンジアジド化合物は、分子量1,000以下のポリヒドロ
キシ化合物と1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロ
リドとの反応により得られる化合物である。このような
化合物の具体例は、特開昭51-139402号、同58-150948
号、同58-203434号、同59-165053号、同60-121445号、
同60-134235号、同60-163043号、同61-118744号、同62-
10645号、同62-10646号、同62-153950号、同62-178562
号、特公平8-14696号各公報、米国特許第3,102,809号、
同第3,126,281号、同第3,130,047号、同第3,148,983
号、同第3,184,310号、同第3,188,210号、同第4,639,40
6号などの各公報または明細書に記載されているものを
挙げることができる。
【0041】これらのo−ナフトキノンジアジド化合物
を合成する際は、ポリヒドロキシ化合物のヒドロキシル
基に対して1,2−ジアゾナフトキノンスルホン酸クロリ
ドを0.2〜1.2当量反応させる事が好ましく、さらに0.3
〜1.0当量反応させる事が好ましい。また得られるo−
ナフトキノンジアジド化合物は、1,2−ジアゾナフトキ
ノンスルホン酸エステル基の位置及び導入量の種々異な
るものの混合物となるが、ヒドロキシル基がすべて1,2
−ジアゾナフトキノンスルホン酸エステルで転換された
化合物がこの混合物中に占める割合(完全にエステル化
された化合物の含有量)は5モル%以上である事が好ま
しく、さらに好ましくは20〜99モル%である。本発明の
感光性組成物中に占めるo−ナフトキノンジアジド化合
物の量は10〜50質量%で、より好ましくは15〜40質量%
である。
【0042】本発明の組成物中には、前記の高分子化合
物の他にフェノールホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾ
ールホルムアルデヒド樹脂、p−クレゾールホルムアル
デヒド樹脂、m−/p−混合クレゾールホルムアルデヒ
ド樹脂、フェノール/クレゾール(m−、p−、または
m−/p−混合のいずれでもよい)混合ホルムアルデヒ
ド樹脂などのクレゾールホルムアルデヒド樹脂、フェノ
ール変性キシレン樹脂、ポリヒドロキシスチレン、ポリ
ハロゲン化ヒドロキシスチレン等、公知のアルカリ可溶
性の高分子化合物を含有させることができる。これらの
アルカリ可溶性高分子化合物は、重量平均分子量が500
〜20,000で数平均分子量が200〜60,000のものが好まし
い。かかるアルカリ可溶性の高分子化合物は全組成物の
70質量%以下の添加量で用いられる。
【0043】更に、米国特許第4,123,279号明細書に記
載されているように、t−ブチルフェノールホルムアル
デヒド樹脂、オクチルフェノールホルムアルデヒド樹脂
のような、炭素数3〜8のアルキル基を置換基として有す
るフェノールとホルムアルデヒドとの縮合物を併用する
ことは画像の感脂性を向上させる上で好ましい。本発明
における感光性組成物中には、感度を高めるために環状
酸無水物類、フェノール類、有機酸類を添加することが
好ましい。環状酸無水物としては米国特許第4,115,128
号明細書に記載されているように無水フタル酸、テトラ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、3,6
−エンドオキシ−Δ4−テトラヒドロ無水フタル酸、テ
トラクロル無水フタル酸、無水マレイン酸、クロル無水
マレイン酸、α−フェニル無水マレイン酸、無水コハク
酸、無水ピロメリット酸等がある。
【0044】フェノール類としては、ビスフェノール
A、p−ニトロフェノール、p−エトキシフェノール、
2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシ
ベンゾフェノン、2,4,4′−トリヒドロキシベンゾフェ
ノン、4,4,4″−トリヒドロキシ−トリフェニルメタ
ン、4,4′,3″,4″−テトラヒドロキシ−3,5,3′,5′−
テトラメチルトリフェニルメタンなどが挙げられる。
【0045】有機酸類としては、特開昭60−88942号公
報、特開平2−96755号公報などに記載されている。スル
ホン酸類、スルフィン酸類、アルキル硫酸類、ホスホン
酸類、ホスフィン酸類、リン酸エステル類、カルボン酸
類などがあり、具体的には、p−トルエンスルホン酸、
ドデシルベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルフィン
酸、エチル硫酸、フェニルホスホン酸、フェニルホスフ
ィン酸、リン酸フェニル、リン酸ジフェニル、安息香
酸、イソフタル酸、アジピン酸、p−トルイル酸、3,4
−ジメトキシ安息香酸、フタル酸、テレフタル酸、1,4
−シクロヘキセン−2,2−ジカルボン酸、エルカ酸、ラ
ウリン酸、n−ウンデカン酸、アスコルビン酸などが挙
げられる。上記の環状酸無水物類、フェノール類、有機
酸類の感光性組成物中に占める割合は、0.05〜15質量%
が好ましく、より好ましくは、0.1〜5質量%である。
【0046】また、本発明における感光性組成物中に
は、現像のラチチュードを広げるために、特開昭62−25
1740号公報や、特開平4−68355号公報に記載されている
ような非イオン性界面活性剤、特開昭59−121044号公
報、登録2639741号明細書に記載されているような両性
界面活性剤を添加することができる。非イオン性界面活
性剤の具体例としては、ポリオキシエチレンポリオキシ
プロピレンブロックポリマー、ソルビタントリステアレ
ート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリオ
レート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノオレート、ポリオキシエチレンノニ
ルフェニルエーテルなどが挙げられ、両性界面活性剤の
具体例としては、アルキルジ(アミノエチル)グリシ
ン、アルキルポリアミノエチルグリシン塩酸塩、アモー
ゲンK(商品名、第一工業(株)製、N−テトラデシル
−N,N−ベタイン型)、2−アルキル−N−カルボキシ
エチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイ
ン、レボン15(商品名、三洋化成(株)製、アルキルイ
ミダゾリン系)などが挙げられる。この中でも特にポリ
オキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー
を添加することが好ましい。上記非イオン性界面活性
剤、両性界面活性剤の感光性組成物中に占める割合は0.
05〜15質量%が好ましく、より好ましくは、0.1〜5質量
%である。
【0047】本発明における感光性組成物中には、露光
後直ちに可視像を得るための焼出し剤、画像着色剤とし
ての染料やその他のフィラーなどを加えることができ
る。露光後直ちに可視像を得るための焼出し剤としては
露光によって酸を放出する感光性化合物と塩を形成し得
る有機染料の組合せを代表としてあげることができる。
具体的には特開昭50−36209号公報、特開昭53−8128号
公報に記載されているo−ナフトキノンジアジド−4−
スルホン酸ハロゲニドと塩形成性有機染料の組合せや特
開昭53−36223号、同54−74728号、同60−3626号、同61
−143748号、同61−151644号、同63−58440号公報に記
載されているトリハロメチル化合物と塩形成性有機染料
の組合せをあげることができる。
【0048】かかるトリハロメチル化合物は、オキサジ
アゾール系化合物とトリアジン系化合物があり、どちら
も、経時安定性に優れ、明瞭な焼出し画像を与えるが、
酸化皮膜量が 1.0g/m2以上のアルミニウム支持体を用
いた感光性平版印刷版では現像後の残色が特に劣化す
る。かかる化合物を含有した感光性組成物を用いた場合
に特に本発明は有効で、残色がほとんどない平版印刷版
を得ることができる。画像の着色剤として前記の塩形成
性有機染料以外に他の染料も用いることができる。塩形
成性有機染料を含めて好適な染料として油溶性染料およ
び塩基性染料をあげることができる。具体的には、オイ
ルイエロー#101、オイルイエロー#130、オイルピンク
#312、オイルグリーンBG、オイルブルーBOS、オ
イルブルー#603、オイルブラックBY、オイルブラッ
クBS、オイルブラックT−505(以上、オリエント化
学工業株式会社製)ビクトリアピュアブルー、クリスタ
ルバイオレット(CI42555)、エチルバイオレット
(CI42600)、メチルバイオレット(CI42535)、ロ
ーダミンB(CI45170B)、マラカイトグリーン(C
I42000)、メチレンブルー(CI52015)などをあげる
ことができる。また、特開昭62−293247号公報に記載さ
れている染料は特に好ましい。
【0049】本発明における感光性組成物は、上記各成
分を溶解する溶媒に溶かして支持体上に塗布する。ここ
で使用する溶媒としては、γ−ブチロラクトン、エチレ
ンジクロライド、シクロヘキサノン、メチルエチルケト
ン、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレン
グリコールモノエチルエーテル、2−メトキシエチルア
セテート、1−メトキシ−2−プロパノール、1−メトキ
シ−2−プロピルアセテート、トルエン、酢酸エチル、
乳酸メチル、乳酸エチル、ジメチルスルホキシド、ジメ
チルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、水、N−メ
チルピロリドン、テトラヒドロフルフリルアルコール、
アセトン、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ジエチレングリコールジメチ
ルエーテルなどがあり、これらの溶媒を単独あるいは混
合して使用する。そして、上記成分中の濃度(固形分)
は、2〜50質量%である。また、塗布量は用途により異
なるが、例えば感光性平版印刷版についていえば一般的
に固形分として0.5〜3.0 g/m2が好ましい。塗布量が
薄くなるにつれ感光性は大になるが、感光膜の物性は低
下する。
【0050】本発明における感光性組成物中には、塗布
性を良化するための界面活性剤、例えば特開昭62−1709
50号公報に記載されているようなフッ素系界面活性剤を
添加することができる。好ましい添加量は、全感光性組
成物の0.01〜1質量%さらに好ましくは0.05〜0.5質量%
である。
【0051】本発明の感光性組成物を用いて平版印刷版
を製造する場合、その支持体としては、アルミニウム板
が好ましい。アルミニウム板には純アルミニウム及びア
ルミニウム合金板が含まれる。アルミニウム合金として
は種々のものが使用でき、例えばけい素、銅、マンガ
ン、マグネシウム、クロム、亜鉛、鉛、ビスマス、ニッ
ケルなどの金属とアルミニウムの合金が用いられる。こ
れらの組成物は、いくらかの鉄およびチタンに加えてそ
の他無視し得る程度の量の不純物をも含むものである。
【0052】アルミニウム板は、必要に応じて表面処理
される。例えば砂目立て処理、珪酸ソーダ、弗化ジルコ
ニウム酸カリウム、燐酸塩等の水溶液への浸漬処理、あ
るいは陽極酸化処理などの表面処理がなされていること
が好ましい。また、米国特許第2,714,066号明細書に記
載されているように、砂目立てしたのち珪酸ナトリウム
水溶液に浸漬処理したアルミニウム板、米国特許第3,18
1,461号明細書に記載されているようにアルミニウム板
を陽極酸化処理を行った後にアルカリ金属珪酸塩の水溶
液に浸漬処理したものも好適に使用される。上記陽極酸
化処理は、例えば、燐酸、クロム酸、硫酸、硼酸等の無
機酸、若しくは蓚酸、スルファミン酸等の有機酸または
これらの塩の水溶液または非水溶液の単独または二種以
上を組み合わせた電界液中でアルミニウム板を陽極とし
て電流を流すことにより実施される。また、米国特許第
3,658,662号明細書に記載されているようなシリケート
電着も有効である。これらの親水化処理は、支持体の表
面を親水性とする為に施される以外に、その上に設けら
れる感光性組成物との有害な反応を防ぐ為や、感光層と
の密着性を向上させる為に施されるものである。
【0053】アルミニウム板を砂目立てするに先立っ
て、必要に応じて表面の圧延油を除去すること及び清浄
なアルミニウム面を表出させるためにその表面の前処理
を施しても良い。前者のためには、トリクレン等の溶
剤、界面活性剤等が用いられている。又後者のためには
水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ・エッ
チング剤を用いる方法が広く行われている。
【0054】砂目立て方法としては、機械的、化学的お
よび電気化学的な方法のいずれの方法も有効である。機
械的方法としては、ボール研磨法、ブラスト研磨法、軽
石のような研磨剤の水分散スラリーをナイロンブラシで
擦りつけるブラシ研磨法などがあり、化学的方法として
は、特開昭54−31187号公報に記載されているような鉱
酸のアルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法が適し
ており、電気化学的方法としては塩酸、硝酸またはこれ
らの組合せのような酸性電解液中で交流電解する方法が
好ましい。このような粗面化方法の内、特に特開昭55−
137993号公報に記載されているような機械的粗面化と電
気化学的粗面化を組合せた粗面化方法は、感脂性画像の
支持体への接着力が強いので好ましい。上記の如き方法
による砂目立ては、アルミニウム板の表面の中心線表面
粗さ(Ha)が 0.3〜1.0 μとなるような範囲で施され
ることが好ましい。
【0055】このようにして砂目立てされたアルミニウ
ム板は必要に応じて水洗および化学的にエッチングされ
る。エッチング処理液は、通常アルミニウムを溶解する
塩基あるいは酸の水溶液より選ばれる。この場合、エッ
チングされた表面に、エッチング液成分から誘導される
アルミニウムと異なる被膜が形成されないものでなけれ
ばならない。好ましいエッチング剤を例示すれば、塩基
性物質としては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、リ
ン酸三ナトリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸三カリ
ウム、リン酸二カリウム等;酸性物質としては硫酸、過
硫酸、リン酸、塩酸及びその塩等であるが、アルミニウ
ムよりイオン化傾向の低い金属例えば亜鉛、クロム、コ
バルト、ニッケル、銅等の塩はエッチング表面に不必要
な被膜を形成するから好ましくない。
【0056】これ等のエッチング剤は、使用濃度、温度
の設定において、使用するアルミニウムあるいは合金の
溶解速度が浸漬時間1分あたり0.3 グラムから40グラム
/m2になる様に行なわれるのが最も好ましいが、これを
上回るあるいは下回るものであっても差支えない。エッ
チングは上記エッチング液にアルミニウム板を浸漬した
り、該アルミニウム板にエッチング液を塗布すること等
により行われ、エッチング量が 0.5〜10g/m2の範囲と
なるように処理されることが好ましい。
【0057】上記エッチング剤としては、そのエッチン
グ速度が早いという特長から塩基の水溶液を使用するこ
とが好ましい。この場合、スマットが生成するので、通
常デスマット処理される。デスマット処理に使用される
酸は、硝酸、硫酸、りん酸、クロム酸、ふっ酸、ほうふ
っ化水素酸等が用いられる。
【0058】エッチング処理されたアルミニウム板は、
必要により水洗及び陽極酸化される。陽極酸化は、この
分野で従来より行なわれている方法で行なうことができ
る。具体的には、硫酸、りん酸、クロム酸、蓚酸、スル
ファミン酸、ベンゼンスルホン酸等あるいはそれらの二
種類以上を組み合せた水溶液または非水溶液中でアルミ
ニウムに直流または交流の電流を流すと、アルミニウム
支持体表面に陽極酸化被膜を形成させることができる。
【0059】陽極酸化の処理条件は使用される電解液に
よって種々変化するので一概には決定され得ないが一般
的には電解液の濃度が1〜80質量%、液温5〜70℃、電流
密度0.5〜60アンペア/dm2 、電圧1〜100V、電解時間3
0秒〜50分の範囲が適当である。これらの陽極酸化処理
の内でも、とくに英国特許第1,412,768号明細書に記載
されている硫酸中で高電流密度で陽極酸化する方法、米
国特許第4,211,619号明細書に記載されているような低
濃度の硫酸中で陽極酸化する方法および米国特許第3,51
1,661号明細書に記載されている燐酸を電解浴として陽
極酸化する方法が好ましい。
【0060】上記のように粗面化され、さらに陽極酸化
されたアルミニウム板は、必要に応じて親水化処理して
も良く、その好ましい例としては米国特許第2,714,066
号及び同第3,181,461号に開示されているようなアルカ
リ金属シリケート、例えば珪酸ナトリウム水溶液または
特公昭36-22063号公報に開示されている弗化ジルコニウ
ム酸カリウムおよび米国特許第4,153,461号明細書に開
示されているようなポリビニルスルホン酸で処理する方
法がある。
【0061】また、上述のように粗面化され、陽極酸化
され、更に必要に応じて親水化処理されたアルミニウム
板上には水溶性化合物からなる下塗層を設けることがで
きる。このような水溶性化合物の例としては特公昭57-1
6349号公報に開示されている水溶性金属塩と親水性セル
ロースの組合せ(例えば、塩化亜鉛とカルボキシメチル
セルロース、塩化マグネシウムとヒドロキシエチルセル
ロースなど)、米国特許3,511,661号明細書に開示され
ているポリアクリルアミド、特公昭46-35685号公報に開
示されているポリビニルホスホン酸、特開昭60-149491
号公報に開示されているアミノ酸およびその塩類(Na
塩、K塩等のアルカリ金属塩、アンモニウム塩、塩酸
塩、蓚酸塩、酢酸塩、りん酸塩等)、特開昭60-232998
号公報に開示されている水酸基を有するアミン類および
その塩類(塩酸塩、蓚酸塩、りん酸塩等)、更に特開昭
63-165183号公報に開示されているアミノ基及びホスホ
ン酸基を有する化合物またはその塩、特開平3-261592号
公報に開示されている(a) アミノ基および(b) ホスホン
酸基、ホスフィン酸基、またはリン酸基を1つずつ有す
る化合物またはその塩、特開平5-246171号公報に開示さ
れている脂肪族または芳香族のホスホン酸またはホスフ
ィン酸類またはその塩などが挙げられる。中でも特願平
2-59592号公報、特開平5-246171号公報に開示されてい
る化合物が特に好ましい。このような水溶性化合物の下
塗り層は固型分で1mg/m2〜80mg/m2の範囲で設けるの
が好ましい。
【0062】上記のようにして設けられた感光層の表面
は、真空焼枠を用いた密着露光の際の真空引きの時間を
短縮し、かつ焼きボケを防ぐ為、マット化することが好
ましい。具体的には、特開昭50-125805号、特公昭57-65
82号、同61-28986号の各公報に記載されているようなマ
ット層を設ける方法、特公昭62-62337号公報に記載され
ているような固体粉末を熱融着させる方法などがあげら
れる。
【0063】本発明の感光性組成物に対する現像液は、
実質的に有機溶剤を含まないアルカリ性の水溶液が好ま
しく、具体的には珪酸ナトリウム、珪酸カリウム、水酸
化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、第三
リン酸ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、第三リン酸
アンモニウム、第二リン酸アンモニウム、メタ珪酸ナト
リウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、重炭酸カリウム、アンモニア水などのような水溶
液が適当であり、それらの濃度が0.1〜10質量%、好ま
しくは0.5〜5質量%になるように添加される。
【0064】これらの中でもケイ酸カリウム、ケイ酸リ
チウム、ケイ酸ナトリウム等のケイ酸アルカリを含有す
る現像液は、印刷時の汚れが生じにくいため好ましく、
ケイ酸アルカリの組成がモル比で[SiO2]/[M]=0.5〜
2.5(ここに[SiO2]、[M]はそれぞれ、SiO2のモル濃度
と総アルカリ金属のモル濃度を示す。)であり、かつSi
O2を0.8〜8質量%含有する現像液が好ましく用いられ
る。また該現像液中には、例えば亜硫酸ナトリウム、亜
硫酸カリウム、亜硫酸マグネシウムなどの水溶性亜硫酸
塩や、レゾルシン、メチルレゾルシン、ハイドロキノ
ン、チオサリチル酸などを添加することができる。これ
らの化合物の現像液中における好ましい含有量は0.002
〜4質量%で、好ましくは、0.01〜1質量%である。
【0065】本発明の感光性平版印刷版の現像液として
はpH12.5以下のアルカリ水溶液を使用することができ、
より好ましくはpH8〜11のアルカリ水溶液が使用され
る。このようなpH値とするために使用される塩基性化合
物としては、第3リン酸ナトリウム、第3リン酸カリウ
ム、第3リン酸アンモニウム、第2リン酸ナトリウム、第
2リン酸カリウム、第2リン酸アンモニウムなどのリン酸
塩、炭酸水素アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸アンモニウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水
素カリウムなどの炭酸塩、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カ
リウム、ホウ酸アンモニウムなどのホウ酸塩、および水
酸化カリウム、水酸化ナリトウム、水酸化リチウムなど
のアルカリ金属水酸化物、水酸化アンモニウムが挙げら
れる。特に好ましいものとしては炭酸塩と炭酸水素塩の
組合せである。これらは単独または混合して用いられ
る。
【0066】また別の塩基性化合物として、モノメチル
アミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、モノエチ
ルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、モノイ
ソプロピルアミン、ジイソプロピルアミン、n−ブチル
アミン、モノエタールアミン、ジエタノールアミン、ト
リエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジ
イソプロパノールアミン、エチレンイミン、エチレンジ
アミン、ピリジンなどのような水溶性有機アミン化合物
が挙げられる。このうち特にモノエタノールアミン、ジ
エタノールアミン、トリエタノールアミンなどが好まし
く、無機アルカリ金属塩などと組み合せて使用してもよ
い。これらの塩基性化合物の水溶液中の濃度は、前述の
ようなpH12.5以下、より好ましくはpH8〜11となるよう
な範囲で使用されるが、一般的には0.05〜10質量%の範
囲から選ぶことができる。
【0067】また該現像液中に、特開昭50-51324号公
報、同59-84241号公報に記載されているようなアニオン
性界面活性剤、及び両性界面活性剤、特開昭59-75255号
公報、同60-111246号公報及び同60-213943号公報等に記
載されているような非イオン性界面活性剤のうち少なく
とも一種を含有させることにより、または特開昭55-959
46号公報、同50-142528号公報に記載されているように
高分子電解質を含有させることにより、感光性組成物へ
の濡れ性を高めたり、現像の安定性(現像ラチチュー
ド)を高めたりすることができ、好ましく用いられる。
かかる界面活性剤の添加量は0.001〜2質量%が好まし
く、特に0.003〜0.5質量%が好ましい。
【0068】さらに該ケイ酸アルカリのアルカリ金属と
して、全アルカリ金属中、カリウムを20モル%以上含む
ことが現像液中で不溶物発生が少ないため好ましく、よ
り好ましくは90モル%以上、最も好ましくは100モル%
の場合である。更に本発明に使用される現像液には、若
干のアルコール等の有機溶媒や特開昭58-190952号公報
に記載されているキレート剤、特公平1-30139号公報に
記載されているような金属塩、有機シラン化合物などの
消泡剤を添加することができる。露光に使用される光源
としてはカーボンアーク灯、水銀灯、キセノンランプ、
タングステンランプ、メタルハライドランプなどがあ
る。
【0069】本発明の感光性組成物を用いた感光性平版
印刷版は、特開昭54-8002号、同55-115045号、特開昭59
-58431号の各公報に記載されている方法で製版処理して
もよいことは言うまでもない。即ち、現像処理後、水洗
してから不感脂化処理、またはそのまま不感脂化処理、
または酸を含む水溶液での処理、または酸を含む水溶液
で処理後不感脂化処理を施してもよい。さらに、この種
の感光性平版印刷版の現像工程では、処理量に応じてア
ルカリ水溶液が消費されアルカリ濃度が減少したり、あ
るいは、自動現像液の長時間運転により空気によってア
ルカリ濃度が減少するため処理能力が低下するが、その
際、特開昭54-62004号公報に記載のように補充液を用い
て処理能力を回復させてもよい。この場合、米国特許第
4,882,246号に記載されている方法で補充することが好
ましい。また、上記のような製版処理は、特開平2-7054
号公報、同2-32357号公報に記載されているような自動
現像機で行うことが好ましい。
【0070】また、本発明の感光性組成物を用いた感光
性平版印刷版を画像露光し、現像し、水洗またはリンス
したのちに、不必要な画像部の消去を行なう場合には、
特公平2-13293号公報に記載されているような消去液を
用いることが好ましい。更に製版工程の最終工程で所望
により塗布される不感脂化ガムとしては、特公昭62-168
34号、同62-25118号、同63-52600号、特開昭62-7595
号、同62-11693号、同62-83194号の各公報に記載されて
いるものが好ましい。更にまた、本発明の感光性組成物
を用いた感光性平版印刷版を画像露光し、現像し、水洗
またはリンスし、所望により消去作業をし、水洗したの
ちにバーニングする場合には、バーニング前に特公昭61
-2518号、同55-28062号、特開昭62-31859号、同61-1596
55号の各公報に記載されているような整面液で処理する
ことが好ましい。
【0071】
【実施例】以下、本発明を合成例、実施例により更に詳
細に説明するが、本発明の内容がこれにより限定される
ものではない。 [合成例1]撹拌機、冷却管、滴下ロートを備えた500m
l三ツ口フラスコに、N−(p−トルエンスルホニル)
メタクリルアミド8.38g(0.035mole)、テトラエチレ
ングリコールモモメチルエーテルメタクリレート2.76g
(0.010mole)、アクリロニトリル2.65g(0.050mol
e)、アクリル酸ベンジル0.81g(0.005mole)及びN,
N-ジメチルアセトアミド30gを入れ、湯水浴により65
℃に加熱しながら撹拌した。この混合物にV−65(和光
純薬(株)製)0.25gを加え65℃に保ちながら窒素気流
下30分間撹拌した。この反応混合物にさらにN−(p−
トルエンスルホニル)メタクリルアミド33.50g、テト
ラエチレングリコールモモメチルエーテルメタクリレー
ト11.05g、アクリロニトリル10.61g、アクリル酸ベン
ジル3.24g、V−65(和光純薬(株)製)1.00g及び
N,N-ジメチルアセトアミド120gの混合物を2時間かけ
て滴下ロートにより滴下した。滴下終了後さらに65℃で
4時間撹拌した。反応終了後メタノール100gを加え冷却
し、水2Lに撹拌下投入し、30分間撹拌した後濾過乾燥
することにより60gの白色固体を得た。ゲルパーミエー
ションクロマトグラフィーによりこの高分子化合物の重
量平均分子量(ポリスチレン標準)を測定したところ55
000であった。(本発明の高分子化合物(a))
【0072】[合成例2〜6]合成例1と同様にして表1に
示される高分子化合物(b)〜(f)を合成した。
【0073】
【表1】
【0074】[実施例1〜9および比較例1〜3]厚さ0.24
mmのJIS A 1050アルミニウム板を、平均粒径約21μのパ
ミストンと水の懸濁液をアルミニウム表面に供給しなが
ら、以下に示す回転ナイロンブラシにより、ブラシグレ
イニング処理した。第1ブラシは毛長100mm、毛径0.95m
m、植毛密度70本/cm2であり、第2ブラシは毛長80mm、
毛径0.295mm、植毛密度670本/cm 2 であった。ブラシロ
ールの回転はいずれも250rpmであった。ブラシグレイニ
ングにひき続きよく水洗した後、10%水酸化ナトリウム
水溶液に60℃で25秒間浸漬してエッチングし、さらに流
水で水洗後20%硝酸で中和洗浄、水洗した。これらを、
VA =12.7Vの条件下で正弦波の交番波形電流を用い
て、1%硝酸水溶液中で160クーロン/dm2の陽極時電気
量で電解粗面化処理を行った。その表面粗さを測定した
ところ、0.79μ(Ra 表示)であった。引き続いて、1
%水酸化ナトリウム水溶液に40℃、30秒間浸漬後、30%
の硫酸水溶液中に浸漬し、60℃で40秒間デスマット処理
した後、20%硫酸水溶液中、電流密度2A/dm2において
1.6g/m 2の酸化皮膜重量になるように直流で陽極酸化
し、基板を調整した。このように処理された基板の表面
に下記組成の下塗り液(A)を塗布し80℃、30秒間乾燥
した。乾燥後の被覆量は10mg/m2であった。
【0075】 [下塗り液(A)] アミノエチルホスホン酸 0.10g フェニルホスホン酸 0.15g トリエタノールアミン 0.05g β−アラニン 0.10g メタノール 40g 純 水 60g このようにして基板(I)を作製した。次にこの基板
(I)上に、下記の感光液をロッドコーティングで12m
l/m2塗設し、100℃で1分間乾燥してポジ型感光性平版
印刷版を得た。乾燥後の塗布量は1.15g/m2であった。
さらに真空密着時間を短縮させるため、特公昭61−2898
6号公報記載のようにしてマット層を形成させた。
【0076】 [感光液] 1,2−ジアゾナフトキノン−5−スルホニルクロリドとピロガロール−アセトン樹 脂とのエステル化物(米国特許第3,635,709号明細書の実施例1に記載されている もの) 0.8g 本発明の高分子化合物(または比較高分子化合物) 0.4g クレゾール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂(メタ、パラ比;6対4、重量平均 分子量8,000) 1.5g フェノール−ホルムアルデヒドノボラック樹脂(重量平均分子量15,000) 0.2g p−ノルマルオクチルフェノール−ホルムアルデヒド樹脂(米国特許第4,123,27 9号明細書に記載されているもの) 0.02g ナフトキノン−1,2−ジアジド−4−スルホン酸クロライド 0.01g テトラヒドロ無水フタル酸 0.02g 安息香酸 0.02g ピロガロール 0.05g 4−[p−N,N−ビス(エトキシカルボニルメチル)アミノフェニル]−2,6−ビス (トリクロロメチル)−S−トリアジン(以下トリアジンAと略) 0.07g ビクトリアピュアーブルーBOH[保土谷化学(株)製]の対アニオンを1−ナフタ レンスルホン酸に変えた染料 0.045g F176PF(フッ素系界面活性剤)(大日本インキ化学工業(株)製) 0.01g MEK/(1−メトキシ−2−プロパノール)=15g/10g
【0077】富士写真フイルム(株)製ステップウエッ
ジ(各段の濃度差が0.15)を通して、1mの距離から3k
wのメタルハライドランプにより1分間露光を行った
後、富士写真フイルム(株)製PSプロセッサー900Uを
用いて、30℃で12秒間、SiO2/K2Oのモル比が1.16、SiO
2濃度が1.4%の水溶液で現像した。現像許容性は、上述
の現像液を基準にして、pHを上下に0.2増減させた液
を用い、pHによるベタ段数の変化を求め、評価した。
この値が小さい程、現像許容性は良好であることを示
す。
【0078】耐刷性は、露光、現像を行った後、小森印
刷機(株)製印刷機スプリントを用いて正常に印刷され
ているかどうかを調べ、正常に印刷されなくなるまでの
印刷枚数により、評価した。この印刷枚数が多い程、耐
刷性が良好なことを示す。疲労現像液に対する現像性
は、全面露光したポジ型感光性平版印刷版[富士写真フ
ィルム(株)製VS]を上記の現像液で繰り返し現像し、
母液1リットル当たり、4.0m2処理し、疲労現像液とし
た。上記の印刷版を、処理していない新鮮な現像液とこ
の疲労現像液とでそれぞれ25℃において現像し、現像時
間の差(秒)を求め、これを疲労現像性として評価し
た。この差が小さいほど良好であることを示す。結果を
表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】表2からわかる様に、本発明の高分子化合
物を用いた平版印刷版(実施例1〜6)はいずれも現像許
容性、疲労液現像性、及び耐刷性において優れた結果を
示した。一方、本発明の高分子化合物を用いない平版印
刷版(比較例1〜2)は疲労現像性及び現像許容性または耐
刷性において劣る結果であった。
【0081】
【発明の効果】本発明の特定の高分子化合物を含むこと
を特徴とする感光性組成物を用いて製造される感光性平
版印刷版により、耐刷性、現像許容性及び疲労現像性に
おいて優れた平版印刷版を得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/28 C08K 5/28 C08L 101/12 C08L 101/12 G03F 7/022 G03F 7/022 H01L 21/027 H01L 21/30 502R Fターム(参考) 2H025 AA01 AA04 AA06 AA07 AA08 AA12 AB03 AB08 AB16 AC01 AD03 BE01 CB06 CB14 CB15 CB41 CB47 CB52 FA03 FA17 4J002 BC122 BG131 CC042 CC052 CE002 EQ036 GP03 4J100 AB02R AB03R AB07P AB08R AB09R AB10R AE02R AG02R AJ02R AL03R AL04R AL05R AL08Q AL10R AL34R AM02R AM15R AM21P AM21R AM43P BA03R BA05P BA08Q BA12P BA15P BA41R BA58P BA59P BB01R BC04R BC43P BC43R BC49R BC53R CA05 CA06 JA38

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水不溶かつアルカリ性水溶液に可溶なビ
    ニル重合系高分子化合物と、o-ナフトキノンジアジドと
    を含有する感光性組成物において、該ビニル重合系高分
    子化合物が、下記(A)及び(B)で示されるモノマー
    化合物由来のモノマー単位を少なくとも一種づつ含有す
    る共重合体であることを特徴とする感光性組成物。 (A)下記一般式(I)または(II)で示される、活性
    イミノ基を有する化合物: 【化1】 [但し、式中Aは水素原子、ハロゲン原子またはアルキ
    ル基を表す。Bは単結合、アルキレン基、フェニレン
    基、置換アルキレン基または置換フェニレン基を表す。
    1は、 【化2】 を表す。X2は、 【化3】 を表す(但し、R1は置換基を有していてもよいアルキ
    ル基、シクロアルキル基、フェニル基、またはナフチル
    基を表す。)。] 【化4】 (但し、式中E及びE'は水素原子、ハロゲン原子、ア
    ルキル基またはフェニル基を表す。F及びF'はそれぞ
    れ独立に単結合、アルキレン基または置換アルキレン基
    を表す。X3及びX4は 【化5】 を表す。) (B)ポリ(オキシアルキレン)鎖を有する(メタ)ア
    クリレート。
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