JPH0519439U - 凹凸表面付き型枠 - Google Patents

凹凸表面付き型枠

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JPH0519439U
JPH0519439U JP2455991U JP2455991U JPH0519439U JP H0519439 U JPH0519439 U JP H0519439U JP 2455991 U JP2455991 U JP 2455991U JP 2455991 U JP2455991 U JP 2455991U JP H0519439 U JPH0519439 U JP H0519439U
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邦臣 鈴木
勇 川合
敏彦 飯田
勝彦 谷垣
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 型枠の凹凸表面に形成される凸部、凹部及び
凹凸深さの相互関係を一定のサイズ範囲、比率に特定し
て、接着強度を効果的に高め接着施工性、信頼性を向上
した凹凸表面付き型枠を提供する。 【構成】 凹凸表面付き型枠において、凹凸表面の凸部
1aの幅サイズXaをコンクリート表面への接着施工材
中の最大素材寸法に対し3倍以上にかつ凹凸深さHに対
し1/2以上に形成して、前記凹凸表面の凸部1aと凹
部2aの隣接した幅サイズXa,Yaの比率を1:0.
3〜2の範囲に設定する。また、表面に多数の凹部を間
隔を置き配設して形成した凹凸表面付き型枠において、
凹凸表面の凸部の幅サイズをコンクリート表面への接着
施工材中の最大素材寸法に対し3倍以上にかつ凹凸深さ
Hに対し1/2以上に形成して、凹凸表面の凸部と凹部
の隣接した幅サイズの比率を1:0.3〜2の範囲に設
定する。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、各種コンクリート構造物等の打設に使用され、モルタル等の表面施 工材(仕上材等)の接着施工等に好適な凹凸表面付き型枠に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンクリート構造物においては、その打上りコンクリート表面にモルタルの上 塗りやモルタルによるタイル等の貼着等の表面仕上げが施される場合が多く、そ の仕上げ施工前に、コンクリート構造物の打上りコンクリート表面にブラシ掛け 、サンダー掛け水洗いなどを行ない、さらに、接着増強材を塗布したりして接着 力が高められているが、前記のような手段では接着力が不足して剥離事故を起し 易いため、最近は、表面に多数の突起あるいは突条を配設した凹凸表面付き型枠 を使用してコンクリート構造物を打設し、その打上りコンクリートの表面に多数 の凹穴あるいは溝を形成して、その凹穴あるいは溝内にモルタル等の仕上材を充 填して接着強度を高める接着工法が採用されている。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
従来の上記凹凸表面付き型枠は、主としてその型枠表面に設けた突起あるいは 突条の形状、即ち、打上りコンクリートの表面に形成される凹穴あるいは溝の形 状により、モルタル等の仕上材のアンカー効果を高めているが、下地コンクリー ト(母材)及び仕上材(接着施工材)の剪断強度、曲げ強度が両者の接着性能に 大きい影響を与え、接着力を効果的に増強するためには、外力に対し下地コンク リート及び仕上材に生ずる剪断力、曲げ応力さらに引張り力のバランスが問題と なり、型枠の凹凸表面における凸部、凹部及び凹凸深さの相互関係等の改善が課 題になつている。
【0004】 本考案は、上記のような課題に対処するために開発されたものであつて、その 目的とする処は、型枠の凹凸表面に形成される凸部、凹部及び凹凸深さの相互関 係を所定のサイズ範囲及び比率に特定して、接着強度を効果的に高め接着施工性 、信頼性を向上した凹凸表面付き型枠を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本考案は、表面に多数の凸部を間隔を置き配設して形成した凹凸表面付き型枠 において、前記凹凸表面の凸部の幅サイズをコンクリート表面への接着施工材中 の最大素材寸法に対し3倍以上にかつ凹凸深さに対し1/2以上に形成して、前 記凹凸表面の凸部と凹部の隣接した幅サイズの比率を1:0.3〜2の範囲に設 定したことにより、または、表面に多数の凹部を間隔を置き配設して形成した凹 凸表面付き型枠において、前記凹凸表面の凸部の幅サイズをコンクリート表面へ の接着施工材中の最大素材寸法に対し3倍以上にかつ凹凸深さに対し1/2以上 に形成して、前記凹凸表面の凸部と凹部の隣接した幅サイズの比率を1:0.3 〜2の範囲に設定したことにより、接着固定力を効果的に高め、接着施工性、信 頼性を向上している。
【0006】
【作用】
表面に多数の凸部を間隔を置き配設して形成した凹凸表面付き型枠、または、 表面に多数の凹部を間隔を置き配設して形成した凹凸表面付き型枠において、前 記凹凸表面の凸部の幅サイズをコンクリート表面への接着施工材中の最大素材寸 法に対し3倍以上にかつ凹凸深さに対し1/2以上に形成して、同凸部で下地コ ンクリート(母材)の表面に形成される凹部内への接着施工材(仕上材)の充填 を良好にするとともに、前記凹凸表面の凸部と凹部の隣接した幅サイズの比率を 1:0.3〜2の範囲に設定して、下地コンクリート(母材)の表面に対称的な 幅サイズ比率の凹凸部を形成し、その凹凸部の形成面に接着施工材(仕上材)が 塗着、接着されて、外力に対し下地コンクリート及び接着施工材(仕上材)に生 ずる剪断力、曲げ応力及び引張り力がバランスされて、接着力が効果的に増強さ れて優れた接着施工性、信頼性が得られる。
【0007】
【実施例】 図1に本考案の第1実施例、図3に第2実施例を示し、図1において、10a は第1実施例の凹凸表面付き型枠、1aはその表面に間隔を置き配設された凸部 、2aは凸部1aで同表面に形成された凹部、図3において、10bは第2実施 例の凹凸表面付き型枠、1bはその表面に間隔を置き配設された凹部、2bは凹 部1bで同表面に形成された凸部であつて、凹凸表面付き型枠10aは、図1の ように表面に多数の凸部1aを間隔を置き配設して凹部2aを形成し凹凸表面1 a,2aに構成するとともに、凹凸表面1a,2aの各凸部1aの幅サイズXa を、打上りコンクリートの表面に塗着される接着施工材(例えば仕上材)中の素 材(骨材等)の最大寸法に対し約3倍以上に、かつ凹凸深さHに対し1/2以上 に形成するとともに、凹凸表面1a,2aの凸部1aと凹部2aの隣接した幅サ イズXaとYaの比率を1:0.3〜2の範囲に設定した構造になつており、そ の凹凸表面付き型枠10aにより打設されるコンクリート構造物の表面には、図 2のように凸部1aで凹部11a、凹部2aで凸部12aが形成され、その打上 りコンクリートの表面に形成される凹部11a及び凸部12aは、凸部1a、凹 部2aに対し対称的な凹凸形状、寸法比に形成される。
【0008】 凹凸表面付き型枠10bは、図3のように表面に間隔を置き多数の凹部1bを 配設して凸部2bを形成し凹凸表面1b,2bに構成するとともに、凹凸表面1 b,2bの各凸部2bの幅サイズXbを、打上りコンクリートの表面に塗着され る接着施工材(例えば仕上材)中の素材(骨材等)の最大寸法に対し約3倍以上 に、かつ凹凸深さHに対し1/2以上に形成し、凹凸表面1b,2bの凸部2b と凹部2aの隣接した幅サイズXbとYbの比率を1:0.3〜2の範囲に設定 した構造になつており、凹凸表面付き型枠10bによつて打設されるコンクリー ト構造物の表面には、図4のように凹部1bで凸部11b、凸部2bで凹部12 bが形成され、打上りコンクリートの表面に形成される凸部11b及び凹部12 bは、凹部1b、凸部2bに対し対称的な凹凸形状、寸法比に形成される。
【0009】 上記凹凸表面付き型枠10a,bは、木材、金属材、合成樹脂材、ゴム材等の 表面に凹凸を一体的に形成、凹凸表面状の板状材を枠材に貼着して形成、あるい は、多数の空気内包凹凸部を配設したシートを凹凸表面材として枠材に貼着して 形成され、好ましくは、各種の無機質系剤の浸透、あるいは各種の無機質充填材 の配合等の処理によつて難燃性材に形成される。前記凸部1a、凹部1bは、前 記構成要件の範囲内において、アールを付けたり、円形、楕円形、多角形、長矩 形状等に形成され、その断面形状は台形、逆向き台形、半円形など多様に設計可 能である。
【0010】 上記凹凸表面付き型枠10a,bを使用してコンクリートを打設すると、その 打上りコンクリートの表面には、図2、4に示すような凹、凸部11a,12a 、12b,11bが形成され、モルタル等の接着施工材(仕上材)を塗着すると 、その接着施工材(仕上材)が凹部11a、12b内に良好に充填され、外力に 対し下地コンクリート及び接着施工材(仕上材)に生ずる剪断力、曲げ応力及び 引張り力がバランスされて、接着力が効果的に増強されて優れた接着施工性、信 頼性が得られる。
【0011】 図5に示す特性図は、コンクリート(fc=280Kgf/cm2 )の表面に形成され る凹部11a(1a)と凸部12a(2a)の隣接した幅サイズXa,Yaの比 率を変えて、その表面にモルタル(fc=360Kgf/cm2 )を塗着、接着せしめ、 その剪断接着力を測定した試験結果、図6に示す特性図は、11a(1a):1 2a(2a)=1:1とし、凹部11a(1a)の幅サイズXaと凹凸深さHの 比率を変えて、その時の剪断接着力を測定した試験結果であつて、図3,4の場 合も同様な試験結果が確認されており、図5から明らかなように凹部11a,1 2bと凸部12a,11bの比率が1:0.3〜2の範囲において、また、図6 から明らかなように凹凸深さHと凹部11a,12bの幅サイズXa,b≧0. 5×Hにおいて、接着剪断力が効果的に高められることが立証されている。通常 の下地コンクリート(母材)及びモルタル(接着施工材)の施工条件において、 上記のような好結果が得られる。
【0012】
【考案の効果】 本考案は、前述のような構成になつており、型枠の凹凸表面に形成される各凸 部の幅サイズを充填される材料中の素材の最大寸法に対し3倍以上に、かつ凹凸 深さに対し1/2以上に大きく形成して、同凸部で下地コンクリート(母材)の 表面に形成される凹部内への接着施工材(仕上材等)の充填が良好となりアンカ ー効果が高められるとともに、凹凸表面に形成されている凸部と凹部の隣接した 幅サイズの比率を1:0.3〜2の範囲に設定して、下地コンクリート(母材) の表面に対称的な凹凸部を形成して、その凹凸表面に接着施工材(仕上材等)が 塗着、接着され、外力に対し母材(下地コンクリート)および接着施工材(仕上 材等)に生ずる剪断力、曲げ応力及び引張り力がバランスされて、接着力が効果 的に増強されて優れた接着施工性、信頼性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の第1実施例を示す部分平面図(A)と
その側視図(B)
【図2】図1の凹凸表面付き型枠による打設表面部の断
面図
【図3】本考案の第1実施例を示す部分平面図(A)と
その側視図(B)
【図4】図3の凹凸表面付き型枠による打設表面部の断
面図
【図5】凹、凸部の幅サイズ比率と剪断接着力の関係を
示す特性図
【図6】凹凸深さと凹、凸部の比率と剪断接着力の関係
を示す特性図である。
【符号の説明】
1a,2b 凸部 2a,1b 凹部 Xa,b 凸部の幅サイズ Ya,b 凹部の幅サイズ H 凹凸深さ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 谷垣 勝彦 東京都新宿区西新宿1丁目25番1号 大成 建設株式会社内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に多数の凸部を間隔を置き配設して
    形成した凹凸表面付き型枠において、前記凹凸表面の凸
    部の幅サイズをコンクリート表面への接着施工材中の最
    大素材寸法に対し3倍以上にかつ凹凸深さに対し1/2
    以上に形成して、前記凹凸表面の凸部と凹部の隣接した
    幅サイズの比率を1:0.3〜2の範囲に設定したこと
    を特徴とする凹凸表面付き型枠。
  2. 【請求項2】 表面に多数の凹部を間隔を置き配設して
    形成した凹凸表面付き型枠において、前記凹凸表面の凸
    部の幅サイズをコンクリート表面への接着施工材中の最
    大素材寸法に対し3倍以上にかつ凹凸深さに対し1/2
    以上に形成して、前記凹凸表面の凸部と凹部の隣接した
    幅サイズの比率を1:0.3〜2の範囲に設定したこと
    を特徴とする凹凸表面付き型枠。
JP1991024559U 1991-03-22 1991-03-22 凹凸表面付き型枠 Expired - Lifetime JP2554167Y2 (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012144927A (ja) * 2011-01-13 2012-08-02 Daifuzi Co Ltd コンクリート型枠用パネル、コンクリート型枠、コンクリート打設方法、および化粧板取り付け方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6060896A (ja) * 1983-09-09 1985-04-08 エスエスエムシー インコーポレーテッド ミシン

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