JPH05192594A - 無洗米製造装置 - Google Patents

無洗米製造装置

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JPH05192594A
JPH05192594A JP4006363A JP636392A JPH05192594A JP H05192594 A JPH05192594 A JP H05192594A JP 4006363 A JP4006363 A JP 4006363A JP 636392 A JP636392 A JP 636392A JP H05192594 A JPH05192594 A JP H05192594A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】食味と保存性に優れた無洗米を安定的に得るこ
とのできる無洗米製造装置を提供することを目的とす
る。 【構成】加圧攪拌手段と、すすぎ脱水手段と、蒸発手段
とを具備する無洗米製造装置であって、前記加圧攪拌手
段は、精白米に洗浄水を添加する注水口を設けるととも
に、一端に精白米の受入口を他端に排出口を有する円筒
形または多角筒形の攪拌筒に、周面に突条を有する攪拌
ロールを回転駆動可能に内装してなり、前記すすぎ脱水
手段は、多孔状の周壁を有する遠心脱水槽を回転駆動可
能に設け、該遠心脱水槽の内部には、周面に精白米を遠
心脱水槽の周壁に沿って軸方向に移動させるスクリュー
羽根を有するスクリュー筒を遠心脱水槽と差動回転駆動
可能に設け、かつ、該スクリュー筒の内部に、前記加圧
攪拌手段からの精白米および水を供給する米水供給管
と、すすぎ水供給管とを挿通するとともに、該スクリュ
ー筒に米水吐出口とすすぎ水吐出口とを設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、炊飯に先立つ洗米を必
要とせず、水を加えるだけで炊飯することができ、しか
も保存性の良い、いわゆる無洗米の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】精白米を通常の方法で水洗すると、水が
精白米内部に侵入して水分率が上昇し、カビや腐敗を招
きやすくなって、通常の精白米と同様に取り扱える無洗
米にはなり得ない。それでは、いったん高水分率になっ
た精白米を乾燥させればどうかというと、乾燥の際には
精白米の表層部から先に乾燥するが、精白米の澱粉層に
は吸水すると膨張し、乾燥すると収縮する性質があるの
で(特公平3−36496号公報等参照)、表層部が収
縮してそこに引張力が働き、破壊されて胴割れ亀裂が発
生する。このような精白米は、炊飯時に亀裂から多量の
水が侵入することによって不均等に膨張したり、亀裂か
ら澱粉粒が多量に溶出したりして、舌ざわりの悪い極め
て食味の劣る米飯となるのは周知のことである。
【0003】そこで、精白米の内部に水がほとんど侵入
しない極めて短時間の内に水洗し、直ちに精白米の表面
に付着した水を除去することにより、保管が容易で、食
味の良い無洗米を得る技術が特開平2−242647号
公報および特開平3−154643号公報に提案されて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、洗浄水
の水温や、原料となる精白米の性状にもよるが、精白米
に侵入する水が精白米の1重量%内外になるような短時
間の内に、水洗し、かつ、付着水を必要な程度にまで除
去することを、公知の洗米装置や脱水(蒸発乾燥)装置
を流用して行なうのは困難である。
【0005】なぜなら、精白米を洗米せずに炊飯する
と、米飯に糠臭があったり、米飯の色が黄色くなった
り、粘りのないボソボソした米飯になったりするのは、
玄米の糠層の最下層であるアリウロン層(澱粉層)に含
まれていた油脂や蛋白質や糖質などから成る極めて粘度
の高い半液体状の混合物(以下アリウロン残留物とい
う)が、精白米の表面に付着しているのが主たる原因で
あって(特開平3−154643号公報参照)、食味の
良い無洗米にするためには、このアリウロン残留物をほ
ぼ完全に除去しなければならないが、アリウロン残留物
は、その粘度の高さゆえ、精白米を単に水中に浮遊させ
て攪拌するだけでは精白米から遊離しにくく、遊離させ
るには精白米を水に浸した上で精白米の表面を摩擦する
ことが必要である。しかし、精白米は吸水すると強度が
低下し、特に表面の細胞組織が傷つきやすくなり、これ
を傷つけると亀裂と同様の食味上の悪影響を及ぼすこと
になるので、従来の洗米装置は、その方式(洗浄槽内で
攪拌翼を回転させ水と精白米を攪拌する、内部に羽根を
固設した洗浄槽に水と精白米を投入し洗浄槽自体を回転
させる、スクリューコンベアにより精白米を搬送しなが
ら精白米と水を攪拌する、および、水中の精白米に強い
水流や空気流を噴射して攪拌する、等がある)に係わら
ず、いずれも精白米を傷つけたり割ったりしないよう、
精白米に強い摩擦力を加えず、そのかわり比較的長い洗
浄時間を有することにより充分な洗浄ができるようにな
っている。したがって、このような洗米装置を用いて、
無洗米製造に適するような短時間の内に、アリウロン残
留物をほぼ完全に除去することは不可能に近いのであ
る。
【0006】また、付着水の除去についても、公知の装
置として考えられるのは遠心脱水機やネットコンベア
(風により付着水を蒸発させる)等であるが、単に遠心
脱水機で脱水するのみでは、付着水が精白米の約3重量
%以下になった時点から、さらに脱水するのに時間が掛
かり、付着水の精白米内部への過度の侵入を招いてしま
う。他方、風による蒸発のみでは、精白米一部の粒が、
あるいは、1粒の精白米の一部位が過乾燥になる、いわ
ゆるムラ乾燥となって、亀裂を生じる危険性が高い。こ
れを防ぐには精白米を転動させながら蒸発させれば良い
ように思われるが、それでは吸水により軟化している精
白米表面の組織を傷めることになる。
【0007】以上のようなことから、特開平2−242
647号公報には、精白米の洗浄や付着水の除去につい
ての実施可能な方法が開示されているとはいえず、ま
た、特開平3−154643号公報に開示されている無
洗米の製造装置では、一応無洗米の製造が可能であろう
と考えられるが、洗浄水の温度や雰囲気の相対湿度等の
条件に係わらず、高品質の無洗米を安定的に製造するた
めには、さらに改良の余地がある。
【0008】本発明は、以上のような問題点を解決し、
食味と保存性に優れた無洗米を安定的に得ることのでき
る無洗米製造装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の無洗米製造装置は、加圧攪拌手段と、すす
ぎ脱水手段と、蒸発手段とを具備する無洗米製造装置で
あって、前記加圧攪拌手段は、精白米に洗浄水を添加す
る注水口を設けるとともに、一端に精白米の受入口を他
端に排出口を有する円筒形または多角筒形の攪拌筒に、
周面に突条を有する攪拌ロールを回転駆動可能に内装し
てなり、前記すすぎ脱水手段は、多孔状の周壁を有する
遠心脱水槽を回転駆動可能に設け、該遠心脱水槽の内部
には、周面に精白米を遠心脱水槽の周壁に沿って軸方向
に移動させるスクリュー羽根を有するスクリュー筒を遠
心脱水槽と差動回転駆動可能に設け、かつ、該スクリュ
ー筒の内部に、前記加圧攪拌手段からの精白米および水
を供給する米水供給管と、すすぎ水供給管とを挿通する
とともに、該スクリュー筒に米水吐出口とすすぎ水吐出
口とを設けてなり、前記蒸発手段は、前記すすぎ脱水手
段からの精白米をその上面に展開するようネットを回転
駆動可能に設けるとともに、該ネットの下側から空気を
吸引する吸引ブロワを設けてなることを特徴とするもの
である。
【0010】また、前記スクリュー筒のすすぎ水吐出口
より上側に通気口を設けるとともに、前記遠心脱水槽の
周囲を排気排水口を有するケーシングにより囲繞し、遠
心脱水槽の周壁の外側に該遠心脱水槽と一体的に回転す
る起風羽根を設けたり、前記排気排水口に吸引ブロワを
連通したりすることを特徴とするものである。
【0011】なお、前記蒸発手段のネットの回転速度を
調節自在とすれば、雰囲気の相対湿度等の条件に係わら
ず、安定した品質の無洗米が製造できる。
【0012】また、前記各処理手段を、後工程側の処理
手段の精白米受入口が前工程側の処理手段の精白米排出
口の下方に一するよう連接することにより、各処理手段
の間に搬送手段を設けることなしに、精白米が各処理手
段を順次通過していくように構成すれば、搬送手段によ
って精白米が傷められることがなく、全体の処理時間も
短縮できる。
【0013】
【作用】精白米は、まず、加圧攪拌手段の受入口から攪
拌筒の内部へ入り、攪拌筒と攪拌ロールとの間で洗浄水
とともに押圧されながら攪拌され、精白米の表面が摩擦
されて、アリウロン残留物が精白米表面から遊離させら
れる。これを直ちにすすぎ脱水手段の米水供給管に投入
すると、精白米と洗浄水はスクリュー筒の米水吐出口を
経て遠心脱水槽の多孔状周壁に達し、アリウロン残留物
を含んだ洗浄水は遠心力により排出され、精白米はスク
リュー羽根により遠心脱水槽の周壁に沿って軸方向に移
動されながら遠心脱水される。その途中で精白米にはす
すぎ水吐出口からのすすぎ水が掛けられ、洗浄水が洗い
流されて付着水のアリウロン残留物の濃度が低下させら
れ、さらに遠心脱水される。
【0014】このようにして脱水された精白米は蒸発手
段のネット上に展開され、ネットの下側からの吸引によ
りネットを通過する風で残りの付着水が蒸発させられ、
無洗米となって排出される。
【0015】
【実施例】本発明の一実施例を図面に基づき説明する。
加圧攪拌手段100は、一端に精白米の受入口101
を、他端に排出口102を有する6角筒形の攪拌筒10
3に、周面に突条104(送り突条104aおよび攪拌
突条104b)を有する攪拌ロール105を内装し、攪
拌ロール105はモーター106により回転駆動可能と
する。攪拌筒103には水タンク(図示せず)等に連通
した注水口107a、107bを設けるとともに、攪拌
筒103の下側の一部は精白米が漏出しない程度の細孔
103aが穿設された多孔状とし、さらに、その下側に
水受樋108を設け、また、排出口102には調圧機構
109を設ける。なお、110は精白米の流量を制御す
るスクリューフィーダー、111は原料投入口である。
【0016】すすぎ脱水手段200は、上面が開放され
たケーシング201の内部に、精白米が漏出しない程度
の細孔202aが穿設された多孔状の周壁202と底板
203とからなる遠心脱水槽204を設け、遠心脱水槽
204の内部には、外側にスクリュー羽根205を有す
る周壁206と底板207とからなるスクリュー筒20
8を設けるとともに、ケーシング201の底板に設けた
軸受部201aには遠心脱水槽204の中空状の回転軸
204aを、回転軸204aにはスクリュー筒208の
回転軸208aを独立して回転可能の嵌合し、それぞれ
プーリー、ベルトを介してモーター209により駆動す
るが、プーリーの径に差を設けることにより、スクリュ
ー筒208のほうが遠心脱水槽204より若干速く回転
するようにする。
【0017】また、上端に加圧攪拌手段100の排出口
102および水受樋108の下端に臨む受入口210を
有する米水供給管211と、水タンク(図示せず)等に
連通したすすぎ水供給管212とをスクリュー筒208
の上側から内部へ挿通するとともに、米水供給管21
1、すすぎ水供給管212の下端にそれぞれ対応させ
て、周壁206に下側から順に、米水吐出口213、す
すぎ水吐出口214を設け、さらに、すすぎ水吐出口2
14より上側には、通気口215を設け、それぞれの境
界には隔壁216a、216bを設ける。
【0018】また、遠心脱水槽204の周壁202の上
端に接続し、ケーシング201の周壁上端部201bと
僅かな間隙を介して重合するフランジ部217を設け、
フランジ部217と底板203とに両端を保持される複
数の起風羽根218を設けるとともに、ケーシング20
1の周壁下方には排気排水口219を設けることによ
り、起風羽根218の回転に伴い、スクリュー筒208
の上端から入り、通気口215および細孔202aを通
過して、排気排水口219から出るような風の流れが生
じるようにする。排気排水口219には排気排水管22
0を接続する。
【0019】さらに、ケーシング201の周囲を空間2
21を介して外カバー222で囲繞し、外カバー222
の上面にはネット223を張設し、外カバー222の下
端には回収樋224を形成し、回収樋224には排出口
225を設けて排出管226を取り付けるとともに、軸
受部201aに嵌装した駆動リング227をモーター2
28により回転駆動可能とし、駆動リング227に支持
された複数の掻き取り板229により回収樋224内の
米粒を周方向に移動可能とする。
【0020】蒸発手段300は、変形しないよう下面を
補強した円板状のネット301を、ケーシング302に
内装したモーター303により回転駆動可能に設け、ネ
ット301上の精白米がこぼれないようネット301の
外周部と中央部をそれぞれ外周カバー304、内周カバ
ー305で覆い、また、ケーシング302と外周カバー
304の一部をネット301上面の高さまで切り欠いて
排出口306を形成し、排出口306には排出シュート
307を取り付けるとともに、ネット301の回転によ
り精白米を排出口306へ誘導するよう誘導板308を
固設する。
【0021】また、上端がすすぎ脱水手段200の排出
管226に接続し、下端がネット301に臨む受入筒3
09を設けるが、この受入筒3.9の下端とネット30
1の上面との間隙は、精白米が受入筒309内に滞留せ
ず、かつ、ネット301上に薄く幅広く展開されるよう
な寸法とする。さらに、ケーシング302の下方は逆円
錐状に縮径させ、その下端には吸引ブロワ310に連通
する吸気口311を設ける。
【0022】次いで、上記実施例における作動を説明す
る。原料投入口111に投入された精白米は、スクリュ
ーフィーダー110により流量を一定に制御されながら
受入口101を経て攪拌筒103に入り、回転する攪拌
ロール105の送り突条104aにより排出口102方
向へ送られ、調圧機構109により圧力を調整されなが
ら排出口102から排出されるが、この間に、注水口1
07a、107bからの洗浄水を添加されると同時に攪
拌突条104bにより攪拌され、アリウロン残留物は精
白米から遊離して洗浄水に溶解または懸濁した状態とな
り、アリウロン残留物を含んだ洗浄水の一部は攪拌筒1
03の細孔103aから排出されて水受樋108に集め
られ、一部は精白米とともに排出口102から排出さ
れ、これらの洗浄水および精白米はすすぎ脱水手段20
0の受入口210に投入される。なお、洗浄水の量は精
白米重量の1/2〜2倍程度で良く、また、精白米が洗
浄水と接触したのち排出口102から排出されるまでの
時間は約2秒以内であり、このように極く短時間では精
白米の強度が低下しないので、比較的高い圧力を加えな
がら精白米の表面を摩擦することにより、アリウロン残
留物を有効に遊離させることができるのである。
【0023】受入口210へ投入された洗浄水および精
白米は、米水供給管211内を落下し、スクリュー筒2
08の底壁207に達すると、その回転に伴う遠心力に
より放射方向に移動され、米水吐出口213から出て遠
心脱水槽204内に入り、さらに遠心脱水槽204の回
転に伴う遠心力で周壁202に押し付けられ、洗浄水は
細孔202aから排出される。
【0024】このようにして水切りされた精白米は、遠
心脱水槽204と差動回転するスクリュー筒208のス
クリュー羽根205により、周壁202に沿って軸方向
に上送されながら遠心脱水されるが、その途中で精白米
重量の1/2〜2倍程度の量のすすぎ水が掛けられる。
すなわち、すすぎ水供給管212からスクリュー筒20
8内に供給されるすすぎ水は、遠心力により周壁206
の内面に押し付けられ、隔壁216aと216bとの間
に水膜状に広がり、これが各すすぎ水吐出口214,2
14・・・から吐出され、精白米にシャワー状に注がれ
るのである。遠心脱水を行ないながら注がれるので、精
白米表面に付着水として残っている、アリウロン残留物
を高濃度に含んだ洗浄水は、効果的にすすぎ水と入れ替
わり、付着水のアリウロン残留物濃度を充分に下げるこ
とができる。
【0025】すすぎ水が掛けられた後、精白米はさらに
上送されながら遠心脱水を続けられる。ここでは、遠心
力のみでも脱水が可能であるが、本実施例では、通気口
215から細孔202aへ抜ける風が精白米の間を通過
することにより、遠心脱水作用が補助されるようにした
ので、遠心力(G)を極端に強くしなくても速やかな脱
水が可能となり、遠心力により精白米が傷めるのを防い
でいる。遠心脱水槽204の上端に達する時点では付着
水は精白米の2〜3重量%となっている。
【0026】遠心脱水槽204の上端から出た精白米
は、遠心力により放射方向に飛ばされ、空間221を経
て回収樋224に落下し、掻き取り板229により周方
向に移動されながら、排出口225のところへ来たと
き、ここから排出され排出管226を経て蒸発手段30
0の受入筒309へ投入される。
【0027】受入筒309へ投入された精白米は、ネッ
ト301が矢印イ方向に回転しているので、順次ネット
301上に展開され、移送されながら、吸引ブロワ31
1の吸引によりネット301を上から下へ吹き抜ける風
により付着水を蒸発させられるが、この時点で付着水は
精白米の2〜3重量%と僅かであり、かつ、精白米の表
面全体に均一に付着しているので、風は精白米相互の各
すき間を均等に流れ、ムラ乾燥を生じる恐れがない。ま
た、ここでは精白米を転動させないので、吸水して弱く
なった精白米表面の細胞組織を傷めることがない。こう
して付着水がほぼ完全に蒸発させられた精白米は、誘導
板308に達すると、この前面壁に沿って排出口306
へ誘導され、シュート307を滑り落ちて排出される。
【0028】以上が本実施例による無洗米製造の過程で
あり、ここまでの処理を、洗浄水の水温や原料精白米の
性状にもよるが、最初に精白米と洗浄水とが接触してか
ら30〜60秒といった短時間の内に完了させれば、精
白米に対して水分率の上昇が1%内外の無洗米を得るこ
とができる。
【0029】なお、本発明の無洗米製造装置は上記実施
例に限られるものではなく、例えば注水口107は、精
白米が洗浄水を添加された後、可及的速やかに攪拌筒1
03内部で攪拌されるという要件を満たしていれば、そ
の位置や数は自由であり、受け入れ口101の付近に設
けたり(図1の107c)、攪拌ロール105の周面に
注水口107を設けたり(図1の107d)、複数の位
置を適宜選択して組み合わせても良い。
【0030】また、攪拌筒103の細孔103aから出
た洗浄水は、次工程の受入口210に投入せずに廃棄し
ても良く、また、攪拌筒103の細孔103aは必ずし
も設けなくても良いが、その場合は洗浄水の量を少なく
し、攪拌筒103内で精白米が浮遊してしまわないよう
にする。
【0031】また、遠心脱水槽204の起風羽根218
を設ける代わりに、排気排水管220に吸引ブロワ(図
示せず)を連通してケーシング302内の空気を吸引し
ても同様の効果が得られる。
【0032】さらに、蒸発手段300においては、付着
水が全て蒸発した後も蒸発乾燥を続行させると、精白米
の表面を乾燥させて亀裂発生を招くので、ネット301
の回転速度は可変とし、雰囲気の相対湿度や温度に応じ
て蒸発時間を調節できるようにするのが望ましい。
【0033】なお、洗浄水やすすぎ水には必要に応じて
アルコール・酢酸・糖類その他の水溶液を用いても良
く、洗浄水やすすぎ水の廃水の一部をフィルターでろ過
して循環させ、再利用することも考えられる。
【0034】また、本発明装置は元来、市場に流通して
いるような精米歩留90〜91%の精白米を無洗米に加
工するものであるが、加圧攪拌手段100に精米作用を
兼ねさせることにより、例えば精米歩留94%といった
中途精米を処理することも可能であり、さらに、本発明
装置を、玄米を精米加工する精米機の後工程に連設する
ことも可能であるが、精米加工直後の温度の上昇した精
白米は吸水速度が速いので、処理時間をより短縮するな
どの注意が必要である。
【0035】
【発明の効果】本発明における無洗米製造装置によれ
ば、最適の条件で精白米の洗浄や付着水の除去がなえる
ようになっているので、精白米に侵入する水が精白米の
1重量%内外になる短時間のうちに、アリウロン残留物
をほぼ完全に除去し、あつ、付着水を除去することが可
能となり、その過程で精白米に亀裂を生ぜしめたり精白
米表面の細胞組織を傷つけたりすることがないので、炊
飯前の洗米を必要とせず、食味に優れ、保存性も良い無
洗米が得られることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例である無洗米製造装置の、一部
を断面で示した正面図である。
【図2】加圧攪拌手段のA−A線断面図である。
【図3】すすぎ脱水手段の縦断面図である。
【図4】スクリュー筒の正面図である。
【図5】蒸発手段の平面図である。
【符号の説明】
100・・・加圧攪拌手段 101・・・受入口 102・・・排出口 103・・・攪拌筒 104・・・突条 105・・・攪拌ロール 107・・・注水口 200・・・すすぎ脱水手段 201・・・ケーシング 202・・・周壁 204・・・遠心脱水槽 205・・・スクリュー羽根 208・・・スクリュー筒 211・・・米水供給管 212・・・すすぎ水供給管 213・・・米水吐出口 214・・・すすぎ水吐出口 215・・・通気口 218・・・起風羽根 219・・・排気排水口 300・・・蒸発手段 301・・・ネット 306・・・排出口 309・・・受入口 310・・ 吸引ブロワ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加圧攪拌手段と、すすぎ脱水手段と、蒸
    発手段とを具備する無洗米製造装置であって、 前記加圧攪拌手段は、精白米に洗浄水を添加する注水口
    を設けるとともに、一端に精白米の受入口を他端に排出
    口を有する円筒形または多角筒形の攪拌筒に、周面に突
    条を有する攪拌ロールを回転駆動可能に内装してなり、 前記すすぎ脱水手段は、多孔状の周壁を有する遠心脱水
    槽を回転駆動可能に設け、該遠心脱水槽の内部には、周
    面に精白米を遠心脱水槽の周壁に沿って軸方向に移動さ
    せるスクリュー羽根を有するスクリュー筒を遠心脱水槽
    と差動回転駆動可能に設け、かつ、該スクリュー筒の内
    部に、前記加圧攪拌手段からの精白米および水を供給す
    る米水供給管と、すすぎ水供給管とを挿通するととも
    に、該スクリュー筒に米水吐出口とすすぎ水吐出口とを
    設けてなり、 前記蒸発手段は、前記すすぎ脱水手段からの精白米をそ
    の上面に展開するようネットを回転駆動可能に設けると
    ともに、該ネットの下側から空気を吸引する吸引ブロワ
    を設けてなることを特徴とする無洗米製造装置。
  2. 【請求項2】 前記スクリュー筒のすすぎ水吐出口より
    上側に通気口を設けるとともに、前記遠心脱水槽の周囲
    を排気排水口を有するケーシングにより囲繞し、さら
    に、遠心脱水槽の周壁の外側に、該遠心脱水槽と一体的
    に回転する起風羽根を設けてなる請求項1記載の無洗米
    製造装置。
  3. 【請求項3】 前記スクリュー筒のすすぎ水吐出口より
    上側に通気口を設けるとともに、前記遠心脱水槽の周囲
    を排気排水口を有するケーシングにより囲繞し、さら
    に、前記排気排水口に吸引ブロワを連通してなる請求項
    1記載の無洗米製造装置。
  4. 【請求項4】 前記蒸発手段のネットの回転速度を調節
    自在とした請求項1記載の無洗米製造装置。
  5. 【請求項5】 前記各処理手段を、後工程側の処理手段
    の精白米受入口が前工程側の処理手段の精白米排出口の
    下方に位置するよう連設することにより、各処理手段の
    間に搬送手段を設けることなしに、精白米が各処理手段
    を順次通過していくように構成した請求項1記載の無洗
    米製造装置。
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