JPH051894Y2 - - Google Patents

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JPH051894Y2
JPH051894Y2 JP13909385U JP13909385U JPH051894Y2 JP H051894 Y2 JPH051894 Y2 JP H051894Y2 JP 13909385 U JP13909385 U JP 13909385U JP 13909385 U JP13909385 U JP 13909385U JP H051894 Y2 JPH051894 Y2 JP H051894Y2
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coils
inductor
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Description

【考案の詳細な説明】 <産業上の利用分野> 本考案はカラー陰極線管に装着して電子ビーム
を偏向する偏向ヨーク装置に関する。
<従来の技術> 3つの電子銃がインラインに配列され、これら
電子銃より電子ビームがインラインで放射される
陰極線管においては、ミスコンバーゼンスを減少
させるため、水平偏向磁界を糸巻型磁界に、また
垂直偏向磁界をバレル型磁界に構成している。し
かし、このような偏向磁界にすると、画面のコー
ナ部の偏向のときに例えば水平偏向磁界において
は画面の中央部から離れるほど強い糸巻型磁界と
なつているので左右の電子ビームのうち、画面の
中央から遠くに位置する電子ビームほど強く垂直
方向に偏向されて画面対角方向軸であるP軸およ
びQ軸に関する垂直方向クロスミスコンバーゼン
スPQvを生じる。このため、偏向ヨークのコイル
の形状や導線分布を変えて画面コーナ部での垂直
方向クロスミスコンバーゼンスPQvを除去するこ
とが考えられるが、新たに画面水平方向両側にお
ける水平方向ミスコンバーゼンスXHや画面垂直
方向の上下における水平方向のミスコンバーゼン
スXHが発生する。
例えば、水平偏向磁界を糸巻傾向が強くなる方
向に修正すると、ミスコンバーゼンスXHの発生
を押えつつミスコンバーゼンスPQvを減少させる
ことができるが、垂直偏向磁界を強いバレル傾向
に修正すると、ミスコンバーゼンスYHを発生さ
せ、あるいはミスコンバーゼンスPQvを増大させ
ることになる。また、これらのミスコンバーゼン
スは、コマ収差、偏向歪、ランデイング、偏向感
度等と密接な関係があるため、偏向コイルの修正
だけで除去することは極めて困難である。
このため、偏向ヨークに回路要素を付加し、偏
向電流を修正してクロスミスコンバーゼンスを除
去することが考えられている。例えば、特公昭52
−33451号公報には、一対の水平偏向コイルの
各々と1次巻線を直列に接続し、逆直列に接続し
た2次巻線を垂直偏向コイルと直列に接続し、こ
れらをマグネツトによりバイアスして1次巻線の
インダクタンスを変化させる偏向電流制御装置が
開示されている。
しかしながら、偏向ヨークに上述のような制御
装置を付加した場合には水平偏向回路と垂直偏向
回路間にクロストークが生じて飛越走査を悪化さ
せたり、あるいは偏向電流のリニアリテイを悪化
させる場合がある。また、上述のような制御装置
において、水平偏向電流を流す1次コイルと垂直
偏向電流を流す2次コイルを重ねて巻線したとき
には、相互に誘起電圧を発生し、例えば同期不良
となる場合があり、また1次コイルと2次コイル
間に1KV程度の電圧差が生じることがあるので、
水平偏向回路と垂直偏向回路が短絡する恐れもあ
つた。
このような従来技術の欠点を除去するために、
例えば特開昭58−14453号公報においては、第7
図および第8図に示すように、一対のサドル型水
平偏向コイルLH1,LH2とトロイダル巻き垂直偏向
コイルLvとを使用し、永久磁石9によつて磁気
バイアスが付与された2つのコイル611,612
一方の水平偏向コイルLH1と直列に接続し、これ
らコイル611,612を偏向ヨーク磁芯の一側の磁
芯面に取付けて垂直偏向周期で変化する磁束を作
用させて可飽和リアクタR1を構成し、他方の水
平偏向コイルLH2に対しても永久磁石9によつて
磁気バイアスを付与した2つのコイル621,622
を直列に接続し、これらコイル621,622を磁芯
の他側の磁芯面に取付けて垂直偏向周期で変化す
る磁束を作用させて可飽和リアクタR2を構成し、
これにより水平偏向コイルの回路インピーダンス
を差動的に変化させて水平偏向磁界分布の様相を
時間と共に変化させ、クロスミスコンバーゼンス
を補正しようとしている。
<考案が解決しようとする問題点> しかしながら、上記構成の従来の偏向装置にあ
つては、上述のように偏向ヨークのリーケージフ
ラツクスを利用しているため十分な垂直成分の磁
束が得られず、コアの飽和特性の最適な所を利用
できない。従つて、クロスミスコンバーゼンスの
うち特に垂直方向のクロスミスコンバーゼンス、
いわゆるトリレンマミスコンバーゼンスを補正で
きない欠点があつた。
<問題点を解決するための手段> 本考案は上下一対の各水平偏向コイルに直列に
垂直偏向周期で変化する可飽和トランスの被制御
コイルを接続し、両水平偏向コイルに差の電流を
流して上下に各2極を有する4極磁界を発生させ
ることによりクロスミスコンバーゼンスを完全に
補正できるようにした偏向ヨーク装置を提供する
ものである。
<実施例> 以下添付図面を参照して本考案の実施例につき
詳細に説明する。
第1図は本考案による偏向ヨーク装置の一実施
例を示す回路接続図であり、この偏向ヨーク装置
はインライン配列の3つの電子銃を有するカラー
陰極線管用のものである。通常のように、偏向ヨ
ークの上部および下部に配置される一対のサドル
型水平偏向コイル(溝巻きタイプも含む)LH1(上
部)およびLH2(下部)は並列に接続されている。
上部の水平偏向コイルLH1には可飽和トランスST
の一方の被制御コイルLh1が直列に接続され、ま
た下部の水平偏向コイルLH2には可飽和トランス
STの他方の被制御コイルLh2が直列に接続され
ている。すなわち、図示しない水平偏向回路の一
対の出力端子TH1,TH2間に、上部水平偏向コイ
ルLH1と一方の被制御コイルLh1の直列回路と下
部水平偏向コイルLH2と他方の被制御コイルLh2
の直列回路とが並列に接続されている。可飽和ト
ランスSTは2つの制御コイルLv1,Lv2と上記し
た2つの被制御コイルLh1,Lh2を有し、これら
2つの制御コイルLv1,Lv2はその発生磁界が互
いに逆になるように直列に接続されている。この
直列に接続された2つの制御コイルLv1,Lv2
可変インダクタLxを介して一対の垂直偏向コイ
ルLv,Lvと直列に接続されている。すなわち、
一方の制御コイルLv1の他端が可変インダクタLx
を直列に介して一方の垂直偏向コイルLvと直列
に接続され、他方の制御コイルLv2の他端が他方
の垂直偏向コイルLvと直列に接続されている。
さらに、可変インダクタLxと一方の垂直偏向コ
イルLvの接続中点と、他方の制御コイルLv2と他
方の垂直偏向コイルLvの接続中点との間に共振
コンデンサCxが接続されている。従つて、図示
しない垂直偏向回路の一対の出力端子Tv1,Tv2
間に一方の垂直偏向コイルLv、可変インダクタ
Lx、一方の制御コイルLv1、他方の制御コイル
Lv2および他方の垂直偏向コイルLvがそれぞれ直
列に接続され、かつ可変インダクタLx、一方の
制御コイルLv1および他方の制御コイルLv2より
なる直列回路に並列に共振コンデンサCxが接続
された構成を有する。なお、水平偏向磁界は糸巻
型磁界、垂直偏向磁界はバレル型磁界であり、本
実施例では垂直偏向コイルLvはトロイダル巻き
であるが、サドル型の垂直偏向コイルを使用して
もよい。
可飽和トランスSTは第2図に示すように構成
されている。すなわち、同じ大きさのつばを有す
る2つの鼓型コアC1,C2の中央脚に直接または
ボビンを介して2つの被制御コイルLh1および
Lh2を巻回し、その上に対応する制御コイルLv1
およびLv2をそれぞれボビンB1およびB2により絶
縁した状態で巻回する。このような被制御コイル
および制御コイルを巻回した2つの鼓型コアC1
C2をそれらのつば間に厚み方向に着磁した図示
極性のマグネツトMgを挟み込み、互いに接合し
て一体化することにより可飽和トランスSTが構
成される。この可飽和トランスSTの制御コイル
Lv1,Lv2は上記したように互いにその発生磁界
φv1,φv2が逆になるように直列に接続される。
この際に、一方の制御コイルLv1より発生されて
コアC1の中央脚を通る磁界φv1はマグネツトMg
の磁界φMgに対し垂直偏向周期の前半では逆向
き、後半では同一向きとなるようにし、また他方
の制御コイルLv2より発生されてコアC2の中央脚
を通る磁界φv2はこれとは逆になるように、すな
わち垂直偏向周期の前半でマグネツトMgの磁界
φMgと同じ向き、後半で逆向きになるように構
成されている。
ところで、このように構成した可飽和トランス
STは制御コイルLv1と被制御コイルLh1が殆んど
完全にカツプリングするため、クロストークが非
常に悪い。このため、上記したように2つの直列
接続された制御コイルLv1,Lv2と直列に接続さ
れる一方の垂直偏向コイルLvとの間に可変イン
ダクタLxを直列に挿入し、かつこの直列接続さ
れた制御コイルLv1,Lv2および可変インダクタ
Lxと並列に共振コンデンサCxを接続し、可変イ
ンダクタLxを調整してLxとCxおよび可飽和トラ
ンスの制御コイル側より見たインダクタンスの共
振周波数を約水平周波数の半分にするものであ
る。なお、可変インダクタの代りに固定形式のイ
ンダクタを使用してもよい。
<作用> 前述のように、3電子銃インライン型カラー受
像管用のセルフ・コンバーゼンス方式の偏向ヨー
ク装置においてはミスコンバーゼンスを最小にす
るために偏向磁界は水平偏向コイルでは糸巻型磁
界とし、また垂直偏向コイルではバレル型磁界と
している。勿論、本考案においても上記したよう
に同じ偏向磁界を使用している。このような偏向
磁界にすることにより、例えば第4図に示すよう
に、A点およびB点におけるミスコンバーゼンス
の水平成分は0にできるけれど、原理的に対角方
向における垂直成分のクロスミスコンバーゼンス
いわゆるトリレンマ・ミスコンバーゼンスPQvは
0にできない。
ところで、上下一対の水平偏向コイルに流れる
電流の差を第5図のようにすると、トリレンマ・
ミスコンバーゼンスが補正されることは公知であ
る。第5図において、IH1は上部水平偏向コイル
LH1は上部水平偏向コイルLH2に流れる電流、IH2
は下部水平偏向コイルLH2に流れる電流、Hは水
平偏向周期、Vは垂直偏向周期である。このこと
を原理的に説明すると第6図に示す通りであり、
図中実線は右への偏向磁界、点線は左への偏向磁
界を示す。第6図から画面上の各象限における差
の磁界は次の通りである。
第1象限ではビームBを下げ(B↓)、ビーム
Rを上げる(R↑)ことになるから B↓…φH1−φH2<0 R↑…φH3−φH4<0 これより上部水平偏向コイルLH1の電流小、す
なわち、IH1<IH2 第2象限ではビームBを上げ(B↑)、ビーム
Rを下げる(R↓)ことになるから B↑…φ′H1−φ′H2<0 R↓…φ′H3−φ′H4<0 これより上部水平偏向コイルLH1の電流小、す
なわち、IH1<IH2 第3象限ではビームBを下げ(B↓)、ビーム
Rを上げる(R↑)ことになるから B↓…φ′H1−φ′H2>0 R↑…φ′H3−φ′H4>0 これより下部水平偏向コイルLH2の電流小、す
なわち、IH1>IH2 第4象限ではビームBを上げ(B↑)、ビーム
Rを下げる(R↓)ことになるから B↑…φH1−φH2>0 R↓…φH3−φH4>0 これより下部水平偏向コイルLH2の電流小、す
なわち、IH1>IH2 となる。
上記説明から容易に理解できるように、第1図
の回路構成において、垂直偏向周期の前半(画面
上部)で Lh1−Lh2>0 垂直偏向周期の後半(画面下部)で Lh1−Lh2<0 となるように可飽和トランスSTが動作すれば、
第5図に示す通りの差の電流が一対の水平偏向コ
イルLH1,LH2に流れ、トリレンマ・ミスコンバー
ゼンスが完全に補正できることになる。前述のよ
うに、可飽和トランスSTの制御コイルLv1より
発生されて鼓型コアC1の中央脚を通る磁束φv1
マグネツトMgによつて発生されて同じ中央脚を
通る磁束φMgと垂直偏向周期の前半で逆向き、後
半で同じ向きとなるように構成されており、また
可飽和トランスSTの制御コイルLv2より発生さ
れて鼓型コアC2の中央脚を通る磁束φv2はマグネ
ツトMgによつて発生されて同じ中央脚を通る磁
束φMgと垂直偏向周期の前半で同じ向き、後半で
逆向きになるように構成されている。従つて、第
1図の回路構成によれば、垂直偏向周期の前半で
Lh2−Lh2>0となり、上部の水平偏向コイルLH1
に流れる電流IH1が下部の水平偏向コイルLH2に流
れる電流IH2よりも小となる。一方、垂直偏向周
期の後半ではLh1−Lh2<0となり、IH1>IH2とな
る。かくして、本考案によれば、第5図に示す通
りの差の電流が上下一対の水平偏向コイルLH1
LH2に流れ、トリレンマ・ミスコンバーゼンスを
完全に補正することができる。
<考案の効果> 上述のように、本考案の偏向ヨーク装置におい
ては、2つの同じ形状、寸法の鼓型コア間に1つ
のマグネツトを挟持させ、各コアに被制御コイル
と制御コイルを巻回した構成の可飽和トランスを
使用するものであるから、部品点数が少なく、従
つて製造が容易でかつ安価である。また、直列接
続された2つの制御コイルLv1,Lv2と直列に可
変インダクタLxを接続し、この直列回路に並列
に共振コンデンサCxを接続し、可変インダクタ
を変化して制御コイルと可変インダクタの直列の
合成インダクタンスと共振コンデンサによる発振
周波数を約水平周波数の半分にしているので、制
御コイルと被制御コイル間のクロストークが改善
されるだけでなく上、下のピンクツシヨン歪みの
一部も同時に補正される利点がある。また、マグ
ネツトMgおよび制御コイルの磁界の強さを変る
ことにより第3図に示すようにLh1およびLh2
インダクタンスの曲線が種々に変化するので、画
面上のクロスミスコンバーゼンスの補正態様を希
望のものにすることができる。また、マグネツト
Mgは鼓型コアでサンドイツチされているので、
偏向ヨークに取付けた場合に直流フラツクスのリ
ークが少なく、従つて、ピユリテイに対する影響
が少ない。また、鼓型コアにボビンを介して直接
制御コイルを巻回しているため能率が非常によ
く、従つて制御コイルの巻数が少なくてすみ、小
型化が可能である。また、垂直偏向コイルはトロ
イダル巻きでもサドル型でもよいので融適性があ
る。また、一方向より圧力を加えることにより固
定できるので、構造が簡単である等の多くのすぐ
れた利点がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案による偏向ヨーク装置の一実施
例を示す回路接続図、第2図は第1図の偏向ヨー
ク装置に使用される可飽和トランスの構造を示す
断面図、第3図は第2図の可飽和トランスのイン
ダクタンスの変化を示す特性図、第4図はトリレ
ンマ・ミスコンバーゼンスの画面上のパターンを
示す図、第5図はトリレンマ・ミスコンバーゼン
スを補正するのに必要な一対の水平偏向コイルに
対する差電流を示す図、第6図はトリレンマ・ミ
スコンバーゼンスを補正する4極補正磁界を示す
図、第7図および第8図は従来の偏向ヨーク装置
を示す回路接続図および概略構成図である。 LH1,LH2……水平偏向コイル、Lv……垂直偏
向コイル、ST……可飽和トランス、Lv1,Lv2
…制御コイル、Lh1,Lh2……被制御コイル、C1
C2……鼓型コア、Mg……マグネツト、B1,B2
…ボビン。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 並列に接続された一対のサドル型水平偏向コイ
    ルとトロイダル巻きまたはサドル型の垂直偏向コ
    イルとを有し、水平偏向磁界が糸巻き型で垂直偏
    向磁界がバレル型である3電子銃インライン型カ
    ラー陰極線管用のセルフ・コンバーゼンス方式偏
    向ヨーク装置において、2つの鼓型コアをそれら
    のつば間に厚み方向に着磁した1つのマグネツト
    を接合して一体化し、各鼓型コアに被制御コイル
    をそれぞれ巻回し、これら被制御コイルの上に絶
    縁性ボビンを介して対応する制御コイルをそれぞ
    れ巻回して可飽和トランスを構成し、前記一方の
    被制御コイルを前記水平偏向コイルの一方と直列
    に接続し、前記他方の被制御コイルを前記水平偏
    向コイルの他方と直列に接続し、前記2つの制御
    コイルを互いにそれらの発生磁界が逆向きになる
    ように直列に接続し、この直列接続された制御コ
    イルにさらに直列にインダクタを接続するととも
    にこの制御コイルおよびインダクタの直列回路に
    並列に共振コンデンサを接続し、前記制御コイル
    およびインダクタの直列回路を前記垂直偏向コイ
    ルと直列に接続し、前記制御コイルとインダクタ
    の直列の合成インダクタンスと前記共振コンデン
    サによる発振周波数を約水平周波数の半分に選定
    したことを特徴とする偏向ヨーク装置。
JP13909385U 1985-09-11 1985-09-11 Expired - Lifetime JPH051894Y2 (ja)

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