JPH05179074A - 成形用帯電防止性ポリオレフィン樹脂組成物 - Google Patents

成形用帯電防止性ポリオレフィン樹脂組成物

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JPH05179074A
JPH05179074A JP35666591A JP35666591A JPH05179074A JP H05179074 A JPH05179074 A JP H05179074A JP 35666591 A JP35666591 A JP 35666591A JP 35666591 A JP35666591 A JP 35666591A JP H05179074 A JPH05179074 A JP H05179074A
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JP
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polyolefin resin
antistatic
fatty acid
weight
molding
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Izumi Kaizuka
泉 貝塚
Michiro Narita
道郎 成田
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Lion Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)ポリオレフィン樹脂100重量部に対
して(B)(イ)C1870重量%以上を含むC
12〜18の脂肪族一級アミンのエチレンオキシド2モ
ル付加体と、(ロ)C1870重量%以上を含むC
12〜18の脂肪酸のメチルエステルとをモル比1:
0.5ないし1:1.5の割合でエステル交換反応させ
て得られた生成物0.1〜3.0重量部を配合して成る
成形用帯電防止性ポリオレフィン樹脂組成物。 【効果】 表面がべたつかず、安定した帯電防止性及び
優れた耐着色性と有機溶剤系インキの印刷性を有する成
形品を与えることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規な成形用帯電防止性
ポリオレフィン樹脂組成物、さらに詳しくは、印刷性及
び外観が損なわれることなく、安定した帯電防止性が付
与された成形品を与える成形用帯電防止性ポリオレフィ
ン樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリエチレンやポリプロピレンな
どのポリオレフィン樹脂は、例えばフイルム、シートな
どの成形材料として広く用いられている。
【0003】このポリオレフィン樹脂は電気絶縁性が大
きく、摩擦などにより静電気を発生して蓄積しやすいと
いう性質を有している。このような帯電は、例えばフイ
ルムの剥離を困難にして包装工程の能率を低下させた
り、加工工程における人体への電撃の原因となったり、
成形品の外観を損ねたり、あるいは印刷や塗装の障害に
なるなど、好ましくない事態を招来する。
【0004】従来、ポリオレフィン樹脂の帯電防止に
は、一般に、帯電防止性の界面活性剤が用いられてい
る。この界面活性剤による帯電防止方法としては、該界
面活性剤を樹脂表面に塗布する方法と、界面活性剤を内
部に練り込む方法とがあるが、後者の界面活性剤を内部
に練り込む方法は、予め成形用樹脂に高濃度に練り込ん
でマスターペレットを調製しうる点及び帯電防止効果の
持続性などの点から優れた方法である。
【0005】このような内部練り込み型帯電防止剤は、
成形後に帯電防止剤が樹脂内を移行して表面に移り均一
層を形成することにより、帯電防止効果を発揮するもの
である。したがって、この内部練り込み型帯電防止剤に
おいては、帯電防止剤の樹脂表面への移行が速やかであ
ること、すなわち性能に即効性があること及び効果に持
続性があることなどが要求されるとともに、表面に移行
した帯電防止剤が、成形品に要求される表面特性や外観
へ悪影響を及ぼさないことが必要である。例えば帯電防
止剤が過度に成形品表面に移行した場合には成形品の表
面がべたつき、印刷インキに滲みが生じる原因となる
し、帯電防止剤中の印刷インキとの相溶性が悪い成分が
表面に過度に移行した場合には、均一に印刷されにく
く、また、帯電防止剤自体の耐熱性が悪い場合には、着
色により表面外観が悪化するという欠点を伴う。
【0006】これまで、ポリオレフィン樹脂の帯電防止
剤やポリオレフィン樹脂の帯電防止方法としては、例え
ば(1)脂肪族アミンのエチレンオキシド2モル付加体
と脂肪酸とをエステル化反応して得られる生成物をポリ
オレフィン樹脂に添加して帯電防止性の成形品を得る方
法(特公昭52−33654号公報)、(2)脂肪族ア
ミンのエチレンオキシド2モル付加体と脂肪酸とをエス
テル化反応して得られる生成物と多価アルコールの脂肪
酸エステルとを併用し、帯電防止性のポリオレフィン成
形品を得る方法(特公昭52−30015号公報)など
が提案されている。
【0007】これら(1)及び(2)の方法における、
帯電防止剤成分としては脂肪族アミンのエチレンオキシ
ド2モル付加体と脂肪酸とのエステル化反応生成物の中
で、酸価が10以下のもの、例えば酸価2.7のものが
好ましいとされているが、このような反応生成物は残存
脂肪酸の存在により着色しやすく、ポリオレフィン樹脂
の帯電防止剤として用いた場合、成形品の色調が損なわ
れるおそれがある上、該残存脂肪酸の影響により成形品
は有機溶剤系インキで均一に印刷されにくいという欠点
を有している。
【0008】また、(3)ステアリルアミンのエチレン
オキシド2.5〜3.0モル付加体とステアリン酸やパ
ルミチン酸から成る高級脂肪酸とのエステル化反応生成
物をポリオレフィン樹脂に添加して防電性と防曇性が優
れた成形品を得る方法も提案されているが(特公昭62
−33256号公報)、この方法においても、該反応生
成物は原料に脂肪酸を用いているため、前記(1)及び
(2)の場合と同様に成形品の色調や、有機溶剤系イン
キによる均一印刷性などの点で問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の練り込み型帯電防止剤が有する欠点を克服し、印
刷性及び外観が損なわれることなく、安定した帯電防止
性が付与された成形品を与える成形用帯電防止性ポリオ
レフィン樹脂組成物を提供することを目的としてなされ
たものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは前記の好ま
しい性質を有する成形用帯電防止性ポリオレフィン樹脂
組成物を開発すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の脂肪
族一級アミンのエチレンオキシド2モル付加体と特定の
脂肪酸メチルエステルとを所定の割合でエステル交換反
応させて得られた生成物を、ポリオレフィン樹脂に特定
の割合で配合した組成物により、その目的を達成しうる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
【0011】すなわち、本発明は、(A)ポリオレフィ
ン樹脂100重量部に対して、(B)(イ)一般式
【0012】
【化3】
【0013】(式中のRは炭素数18のものを少なく
とも70重量%含有する炭素数12〜18の脂肪族炭化
水素基である)で表わされる脂肪族一級アミンのエチレ
ンオキシド2モル付加体と、(ロ)一般式
【0014】
【化4】
【0015】(式中のRは炭素数17のものを少なく
とも70重量%含有する炭素数11〜17の脂肪族炭化
水素基である)で表わされる脂肪酸メチルエステルと
を、モル比1:0.5ないし1:1.5の割合でエステ
ル交換反応させて得られた生成物0.1〜3.0重量部
を配合して成る成形用帯電防止性ポリフィン樹脂組成物
を提供するものである。
【0016】本発明組成物において、(A)成分として
用いられるポリオレフィン樹脂としては、例えばエチレ
ン、プロピレン、ブテン‐1、3‐メチルブテン‐1、
3‐メチルペンテン‐1、4‐メチルペンテン‐1など
のα‐オレフィンの単独重合体やこれらの共重合体、あ
るいはこれらと他の共重合可能な不飽和単量体との共重
合体などが挙げられる。代表例としては、高密度、中密
度、低密度ポリエチレンや、直鎖状低密度ポリエチレ
ン、超高分子ポリエチレン、エチレン‐酢酸ビニル共重
合体、エチレン‐アクリル酸エチル共重合体などのポリ
エチレン類、プロピレン単独重合体、プロピレン‐エチ
レンブロック共重合体やランダム共重合体、プロピレン
‐エチレン‐ジエン化合物共重合体などのポリプロピレ
ン類、ポリブテン‐1、ポリ4‐メチルペンテン‐1な
どを挙げることができる。これらは1種用いてもよい
し、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0017】本発明組成物における(B)成分の帯電防
止性成分としては、(イ)前記一般式(I)で表わされ
る脂肪族一級アミンのエチレンオキシド2モル付加体
と、(ロ)前記一般式(II)で表わされる脂肪酸メチ
ルエステルとのエステル交換反応生成物が用いられる。
【0018】前記一般式(I)において、Rは炭素数
12〜18の直鎖状若しくは分枝状のアルキル基又はア
ルケニル基、具体的にはドデシル基、テトラデシル基、
ヘキサデシル基、ヘキサデセニル基、オクタデシル基、
オクタデセニル基、イソオクタデシル基などが挙げられ
るが、炭素数18のものを少なくとも70重量%、好ま
しくは80重量%以上を含有していることが必要であ
る。この含有量が70重量%未満ではエステル交換反応
生成物の耐熱性が劣り、この組成物の成形の際に揮発
し、発煙の原因となる上、得られる成形品の表面がべた
つきやすく、耐ブロッキング性が悪くなるとともに、有
機溶剤系インキを用いて印刷する場合にインキが滲みや
すく、実用的でない。
【0019】また、Rの炭素数が18を超えると帯電
防止効果が低下し、本発明の目的が十分に達成されな
い。
【0020】一方、前記一般式(II)において、R
は炭素数11〜17の直鎖状若しくは分枝状のアルキル
基又はアルケニル基である。このエステルを構成する脂
肪酸残基の具体例としては、ドデカン酸基、テトラデカ
ン酸基、ヘキサデカン酸基、ヘキサデセン酸基、オクタ
デセニル酸基、オクタデカン酸基、イソオクタデカン酸
基などが挙げられるが、Rは炭素数17のものを少な
くとも70重量%、好ましくは80重量%以上を含有し
ていることが必要である。この含有量が70重量%未満
ではエステル交換反応生成物の耐熱性が劣り、組成物の
成形の際に揮発し、発煙の原因となる上、得られる成形
品の表面がべたつきやすく、耐ブロッキング性が低下す
るとともに、有機溶剤系インキを用いて印刷する場合に
インキが滲みやすく、実用的でない。
【0021】また、Rの炭素数が17を超えると帯電
防止効果が低下し、本発明の目的が十分に達せられな
い。
【0022】本発明においては、前記(イ)成分の脂肪
族一級アミンのエチレンオキシド2モル付加体と(ロ)
成分の脂肪酸メチルは、モル比1:0.5ないし1:
1.5、好ましくは1:0.75ないし1:1.25の
割合でエステル交換反応させることが必要である。
(イ)成分に対する(ロ)成分のモル比が1.5を超え
ると反応生成物中にジエステルが多くなり、水酸基が減
少するために帯電防止効果が低下するし、0.5未満で
は得られる成形品の表面がブロッキングしやすくなり、
かつ印刷インキの滲みが生じやすくなる。
【0023】このエステル交換反応は、溶媒の不在下又
は四塩化炭素やキシレンなどの適当な溶媒中において、
通常減圧下、50〜180℃の範囲の温度で3〜20時
間程度加熱処理することにより行われるが、これらの反
応温度及び反応時間はモル比や減圧度などによって若干
変動する。
【0024】また、エステル交換反応の際には、通常エ
ステル交換反応に使用される水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化亜鉛、炭酸亜鉛な
どの塩基性触媒を使用することができる。好ましいエス
テル交換反応生成物は、前記(イ)成分と(ロ)成分と
をモル比1:0.9ないし1:1.1の割合で用い、触
媒量の塩基性触媒の存在下、150〜170℃の範囲の
温度において、5〜12時間程度反応させることにより
得られる。
【0025】このようにして得られたエステル交換反応
生成物は、通常一般式
【0026】
【化5】
【0027】(式中のR及びRは前記と同じ意味を
もつ)で表わされる脂肪族一級アミンのエチレンキシド
2モル付加体の脂肪酸モノエステル50〜70重量%
と、一般式
【0028】
【化6】
【0029】(式中のR及びRは前記と同じ意味を
もつ)で表わされる脂肪族一級アミンのエチレンオキシ
ド2モル付加体の脂肪酸ジエステル10〜30重量%
と、未反応の脂肪族一級アミンのエチレンオキシド2モ
ル付加体5〜20重量%とから成る混合物である。
【0030】本発明組成物においては、このようにして
得られた(B)成分のエステル交換反応生成物を、
(A)成分のポリオレフィン樹脂100重量部に対し
て、0.1〜3.0重量部の割合で配合することが必要
である。この量が0.1重量部未満では帯電防止効果が
十分に発揮されないし、3.0重量部を超えると量の割
合には帯電防止効果の向上はみられず、むしろ成形品の
物性に悪影響を及ぼす。
【0031】本発明組成物には、帯電防止性能をさらに
向上させるために、必要に応じ(B)成分のエステル交
換反応生成物とともに従来公知の非イオン性界面活性剤
を配合することができる。このような非イオン性界面活
性剤としては、例えば脂肪酸モノグリセリド、高級アル
コール、脂肪酸ジエタノールアミドなどが挙げられる。
【0032】さらに、本発明組成物においては、本発明
の目的が損なわれない範囲で、従来ポリオレフィン樹脂
組成物に慣用されている各種添加成分、例えばトリスノ
ニルフェニルホスファイト、トリスフェニルホスファイ
トなどのリン系酸化防止剤、3,3′‐チオジプロピオ
ン酸ジオクタデシル、3,3′‐チオジプロピオン酸ジ
ドデシルなどの硫黄系酸化防止剤、ブチル化ヒドロキシ
トルエン、テトラキス[メチレン‐3‐(3′,5′‐
ジ‐t‐ブチル‐4′‐ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート]メタンなどのフェノール系酸化防止剤、ベンゾ
フェノン系やベンゾトリアゾール系などの紫外線吸収
剤、ヒンダードアミン系などの光安定剤、シリカなどの
核剤、エチレンビスアミド、モノアルキルアミド、モン
タン酸ワックス、ポリオレフィンワックス、脂肪酸金属
塩などの滑剤、オキサゾール系やクマリン系などの蛍光
増白剤、硫酸バリウム、酸化チタン、炭酸カルシウムな
どの無機フィラー、染料や顔料などの着色剤、さらには
透明化剤などを添加することができる。
【0033】本発明組成物の調製方法については特に制
限はなく、従来公知の方法を用いることができる。例え
ば(A)成分のポリオレフィン樹脂と(B)成分のエス
テル交換反応生成物と所望に応じて用いられる各種添加
成分とをブレンドしたのち、押出機で溶融混練する方法
を用いてもよいし、あるいは予め該(B)成分のエステ
ル交換反応生成物を高濃度にポリオレフィン樹脂に練り
込んだマスターバッチを作製し、成形時に希釈してもよ
い。
【0034】このようにして得られた本発明組成物は、
特に二軸延伸成形やインフレーション成形などのフイル
ム成形に好適に用いられるが、射出成形、押出成形、ブ
ロー成形などの成形方法により成形することも可能であ
る。
【0035】本発明の帯電防止性ポリオレフィン樹脂組
成物から得られた成形品は、通常行われているコロナ放
電処理、フレーム処理などを適用することができるが、
特にフイルム成形品に対しては、帯電防止性能の即効性
を促進するためにコロナ放電処理を行うのが望ましい。
【0036】
【発明の効果】本発明の成形用帯電防止性ポリオレフィ
ン樹脂組成物は、帯電防止剤成分として、特定のアルキ
ル分布を有する脂肪族一級アミンのエチレンオキシド2
モル付加体と特定のアルキル分布を有する脂肪酸メチル
エステルとのエステル交換反応生成物を用いたものであ
って、表面がべたつかず、安定した帯電防止性及び優れ
た耐着色性と有機溶剤系インキの印刷性を有する成形品
を与えることができる。従来、帯電防止剤成分としてポ
リオレフィン樹脂に用いられている、脂肪族一級アミン
のエチレンオキシド2モル付加体と脂肪酸とのエステル
化反応生成物を使用した場合と比較して、この成形品の
耐着色性及び印刷性が優れている理由は、必ずしも明ら
かではないが、本発明におけるエステル交換反応生成物
は脂肪酸がほとんど検出されず、耐熱安定性に優れ、有
機溶剤系インキとの相容性が優れているためと考えられ
る。また、帯電防止性能が安定しているのは、エステル
交換反応生成物において、特定のアルキル基を有した混
合物が複雑に作用しているためと考えられる。
【0037】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定され
るものではない。
【0038】なお、フイルムの性能は次のようにして評
価した。
【0039】(1)帯電防止性能 20℃、65%RHの恒温室で24時間調湿後及び3か
月後に表面抵抗値を測定した[東亜電波(株)製、極超
絶縁計SM‐10E使用]。なお1013Ω以上は帯電
防止性能なしとした。
【0040】(2)黄色度 試験片フイルムを直径3cmになるように巻き取り、断
面をJIS K 7103に準じて反射法で黄色度を測
定した[スガ試験機(株)製、カラーコンピューターS
M‐4使用]。なお黄色度5以下を合格とした。
【0041】(3)ブロッキング度 15cm×20cmの大きさの2枚のフイルムを重ね合
わせ、その上に20kgの重りをのせて、50℃の雰囲
気中に24時間放置したのち、フイルムの剥離に要する
応力を万能型試験機で測定した。なお2以下の値であれ
ば実用的に問題のないレベルである。
【0042】(4)印刷性 (イ)滲みの状態 トルエン溶剤系ポリアミド系インキを塗工し、インキの
滲みの状態を目視にて、次の基準に従い判定した。
【0043】 ○:滲みなし、△:やや滲みあり、×:滲みあり
【0044】(ロ)均一付着の状態 トルエン溶剤系ポリアミド系インキを塗工し、インキの
均一付着の状態を目視にて、次の基準に従い判定した。
【0045】 ○:均一、△:ややムラあり、×:ムラあり
【0046】製造例1 オクタデカン酸メチル95wt%とヘキサデカン酸メチ
ル5wt%とから成る脂肪酸メチルエステル1モルとオ
クタデシルアミンのエチレンオキシド2モル付加体1モ
ルと炭酸水素ナトリウム3gとを4つ口フラスコに仕込
み、窒素雰囲気で減圧下に160℃で6時間、脂肪酸メ
チルエステルがガスクロマトグラフィーで検出されなく
なるまでエステル交換反応を行った。次いで反応生成物
をろ過し、触媒を除いたのち、本発明に係る帯電防止剤
aを得た。
【0047】この帯電防止剤aは、ガスクロマトグラフ
ィー分析の結果、前記一般式(III)で表わされる脂
肪族アミンのエチレンオキシド2モル付加体の脂肪酸モ
ノエステル51重量%、一般式(IV)で表わされる脂
肪族アミンのエチレンオキシド2モル付加体の脂肪酸ジ
エステル21重量%及び一般式(I)で表わされる脂肪
族アミンのエチレンオキシド2モル付加体18重量%か
ら成る酸価が0.2以下のものであった。
【0048】製造例2〜4、比較製造例1〜6 表1に示す種類の化合物を表1に示す割合で用い、製造
例1と同様にして帯電防止剤b〜jを製造した。それぞ
れの帯電防止剤の酸価を表1に示す。
【0049】比較製造例7 オクタデカン酸1モルとオクタデシルアミンのエチレン
オキシド2モル付加体1モルとを4つ口フラスコに仕込
み、窒素雰囲気中にて減圧下に150℃で6時間エステ
ル化反応を行い、帯電防止剤kを得た。このものの酸価
を表1に示す。
【0050】
【表1】
【0051】実施例1 ポリプロピレン樹脂[三菱油化(株)製、ノーブレンF
L6CK]とその1.0重量%の帯電防止剤aとを、予
備混合したのち、この混合物をベント式二軸押出し機を
用いて230℃で溶融混練し、得られたストランドをペ
レッタイザーでカットしてペレット化した。次いで、こ
のペレットを乾燥後、ベント式押出成形機によりシート
状に成形したのち、テンター法により縦方向及び横方向
にそれぞれ6倍に延伸して厚さ30μmのフイルムを
得、コロナ放電処理を行った。このフイルムの性能を表
2に示す。
【0052】実施例2〜5、比較例1〜7 ポリプロピレン樹脂[三菱油化(株)製、ノーブレンF
L6CK]と表2に示す種類と量の帯電防止剤を用い
て、実施例1と同様に実施した。各フイルムの性能を表
2に示す。
【0053】比較例8 帯電防止剤を用いなかったこと以外は、実施例1と同様
に実施した。フイルムの性能を表2に示す。
【0054】
【表2】
【0055】実施例6 低密度ポリエチレン樹脂[住友化学(株)製、スミカセ
ンH702‐2]とその0.5重量%の帯電防止剤aと
を実施例1と同様に混合してペレット化したのち、21
0℃にてブロー比1.5で厚さ50μmのインフレーシ
ョンフイルムを成形した。このフイルムの性能を表3に
示す。
【0056】実施例7〜9、比較例9〜15 低密度ポリエチレン樹脂[住友化学(株)製、スミカセ
ンH702‐2]と表3に示す種類と量の帯電防止剤を
用いて、実施例6と同様に実施した。各フイルムの性能
を表3に示す。
【0057】比較例16 帯電防止剤を用いなかったこと以外は、実施例6と同様
に実施した。フイルムの性能を表3に示す。
【0058】
【表3】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ポリオレフィン樹脂100重量部
    に対して、(B)(イ)一般式 【化1】 (式中のRは炭素数18のものを少なくとも70重量
    %含有する炭素数12〜18の脂肪族炭化水素基であ
    る)で表わされる脂肪族一級アミンのエチレンオキシド
    2モル付加体と、(ロ)一般式 【化2】 (式中のRは炭素数17のものを少なくとも70重量
    %含有する炭素数11〜17の脂肪族炭化水素基であ
    る)で表わされる脂肪酸メチルエステルとを、モル比
    1:0.5ないし1:1.5の割合でエステル交換反応
    させて得られた生成物0.1〜3.0重量部を配合して
    成る成形用帯電防止性ポリオレフィン樹脂組成物。
JP35666591A 1991-12-26 1991-12-26 成形用帯電防止性ポリオレフィン樹脂組成物 Pending JPH05179074A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005113105A (ja) * 2003-10-06 2005-04-28 Toho Chem Ind Co Ltd 帯電防止性ポリオレフィン系樹脂組成物
JP2007009173A (ja) * 2005-06-02 2007-01-18 Lion Corp 脂肪族第1級アミンアルキレンオキサイド付加物の製造方法、及び乳化剤

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