JPH051760B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

〔発明の利用分野〕 本発明は新規な熱転写によるカラー記録に用い
る感熱転写用カラーインクシートに係り、特にサ
ーマルヘツド等の電子デバイスを用いたカラープ
リンタの感熱転写用カラーインクシートに関す
る。 〔発明の背景〕 テレビ、ビデオテープレコーダ、電子カメラ、
パーソナルコンピユータのCRT出力端末等のカ
ラー画像情報を電気信号を介してカラー記録する
方法として、感熱転写記録方式が従来より知られ
ている。この記録に用いる感熱転写用カラーイン
クシート（以下、インクシートと略記する。）と
しては紙、プラスチツクシート等の基体上に熱転
写性を有するイエロー、マゼンタ、シアン等の少
なくとも３個の着色剤を含む固形のインク層を面
順次に設けたものが使用されている。このインク
を画像信号で制御されたサーマルヘツド等の熱に
より溶融、あるいはインク中の昇華性染料を昇華
又は蒸発させることによつて記録紙上に転写し、
この転写をイエロー、マゼンタ、シアンの３個に
ついて同一記録紙上で各色を重ねて行うことによ
り多くの色彩のカラーの画像を記録することがで
きる。この時、記録紙上に記録されたカラー画像
の原画に対する色再現性は主としてインク層中に
含有されている着色剤によつて決定される。この
着色剤としては、インクの溶融により転写するタ
イプ（以後、溶融型と称す。）では通常着色剤と
して染料、顔料が使用されている。インク中の染
料の昇華（又は蒸発により転写するタイプ（以
後、昇華型と称す。）では昇華能を有する分散染
料、塩基性染料等の昇華性染料が用いられてい
る。しかし、現在用いられている着色剤の記録紙
上への転写後の色相や彩度等は必ずしも充分でな
く、インクシートによる転写画像の色表現範囲は
通常のカラー印刷、カラー写真やカラーブラウン
管のそれに比べて狭く、色再現性に劣つているの
が現状である。 なお、感熱転写用カラーインクシートを用いて
記録紙へ転写を行つている着色剤の例としては、
第１回ノンインパクトプリテイング技術シンポジ
ウム（電子写真学会主催、昭和59年７月24、25
日）論文集における稲田、若月、高橋による「光
学写真方式によるカラーハードコピー」、特開昭
58−220788号公報、特開昭59−93390号公報に示
されている。しかし、これらの公知例には分光反
射率については全く開示されていないし、また、
全体として色表現範囲が狭く、色再現性が低いも
のであつた。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、色表現範囲が広く、鮮明で色
再性に優れた画像を記録する感熱転写用カラーイ
ンクシートを提供することにある。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、基体上にイエロー、マゼンタ及びシ
アンの少なくとも３種の着色剤を含む熱転写性イ
ンク層を面順次に有する感熱転写用カラーインク
シートにおいて、記録紙に転写された前記着色剤
の反射濃度が1.3の時、転写されたイエロー、マ
ゼンタ及びシアン着色剤の少なくとも１つの分光
反射率ｙ（％）が各々下記に示すイエローが(1)式
と(2)式とで表わされる各線図の間、マゼンタが(3)
式と(4)式とで表わされる各線図の間及びシアンが
(5)式と(6)式とで表わされる各線図の間に存在する
着色剤からなることを特徴とする感熱転写用カラ
ーインクシートにある。 （ここで、反射濃度とは分光反射率ｙの最小値を
Y′とした時、−los（y′／100）で定義される量で、
y′＝５％の時反射濃度は1.3となる。） 〔但し、ｘは光の波長（nm）である。〕 各着色剤が上記に示す方式で示される線図の間
に入る分光反射率が有することによつて、イエロ
ー、マゼンタ、シアン、レツド、ブルー、グリー
ンの各色が記録紙上に記録された時、それらの色
の色相が適切で、明度、彩度の高い、即ち色表現
範囲が広く、鮮明で色再現性の優れた画像が転写
記録できる感熱転写用カラーインクシートを得る
ことができることを見出した。なお、前述の(1)〜
(6)式で規定したイエロー、マゼンタ、シアンの分
光反射率の最低値が５％の時の反射スペクトル存
在範囲をそれぞれ第１図、第２図、第３図に記載
した。 イエロー、マゼンタ、シアンの転写後の反射濃
度が1.3でない時でも、1.3の時の反射スペクトル
が前述に規定されているものであれば、それぞれ
対応する反射濃度において色表現範囲が広く、鮮
明で色再現性に優れることを確認した。 第１図、第２図及び第３図のハツチング部分の
分光反射率を有する着色剤とするには、イエロー
では400〜530nmにおける分光反射率ｙ（％）の光
の波長ｘ（nm）に対する勾配が0.95（％／nm）よ
り大きいこと、特に1.5（％／nm）以上が好まし
い。マゼンタでは400〜450nmにおける分光反射
率のピーク値が415nm以上の高波長側にあるこ
と、特に420nm以上であるものが好ましい。シア
ンでは400〜450nmにおける分光反射率のピーク
値が60％以上であること、特に70％以上であるも
のが好ましい。 このように、分光反射率を規定することのよつ
て、転写画像の色表現範囲を向上させることは、
熱転写記録においては全く新しい概念である。 従来においては、例えば特開昭59−78894号公
報、同59−93390号公報等に記載されているよう
に、着色剤の化学構造を規定することにより、あ
るいは着色剤の他に顕色剤等の添加物を含有させ
ることにより色表現範囲を向上させようとしてい
る。 従つて、分光反射率を規定することにより、色
表現範囲のすぐれた画像を熱転写性記録すること
は、これまで全くなされておらず、本発明によつ
て初めて達成されたものである。 本発明の感熱転写用カラーインクシートは、シ
ートの両端の各々を巻枠に接続し、一方の巻枠に
巻回されており、巻枠が所望の間隔で回転可能に
保持する円筒部及び感熱ヘツドを前記インクシー
トに接触させ加熱することによつて記録紙に前記
インク層を転写する前記インクシート接触用窓が
設けられているカートリツジに収納されているこ
とが好ましい。 ポリプロピレン系合成紙のような白色度の高い
紙に染着層としてポリエステル樹脂（商品名、バ
イロン200、東洋紡製）を薄くコートした記録紙
に本発明の昇華型インクシートにより転写記録す
る時に用いられる染料としては、例えば、イエロ
ーについては三菱化成PT−21、日本化薬LSD
Y902、日本感光色素研究所NK−1581、GY−９
等が、マゼンタについては日本化薬LSD Ｒ−
901、カヤセツトＲ−130、日本感光色素研究所Ｋ
−1584等が、シアンについては日本化薬カヤセツ
トＢ−136、カヤセツトＢ−776、カヤセツトＢ−
814、日本感光色素研究所NK−1156等があげる
ことができる。 各染料の化学構造は次の通りである。 〔作用〕 第４図は記録紙５と本発明のインクシートの一
構成例を示したもので、イエロー１、マゼンタ
２、シアン３のインク層が面順次に設けられ、カ
ートリツジに納められている。３個のインク層の
配置順、配置の仕方等は特に限定されるものでは
ない。また、必要に応じてブラツク等のインク層
をイエロー１、マゼンタ２、シアン３、ブラツク
層の順序にくり返し追加してもよい。第５図は記
録紙５にインク層８が転写される構成図である。 図に示すように、プラテンロール７によつて送
られて来た記録紙５に感熱ヘツド６による加熱に
よりインク層８の記録紙５への転写によつて転写
インク層９が形成される。イエロー、マゼンタ及
びシアンの各々の重ね合せによつて各種の色がプ
リントされる。 昇華型インクシートの場合、感熱ヘツドによる
加熱によりインク層中の昇華性染料が昇華または
蒸発して、記録紙５の染着層中に拡散して着色部
分が形成される。この着色部分の濃度は加熱時間
の長短によりコントロールされ、イエロー、マゼ
ンタ、シアンの各々の濃淡の重ね合せによつて色
色の色をプリントすることができる。溶融型イン
クシートの場合は、記録紙に樹脂によつて形成さ
れたインク層が加熱溶融し転写されるものであ
る。基体７としては従来感熱転写インクシートの
基体として広く用いられているものと同様のも
の、例えばコンデンサー紙、ポリエステル、ポリ
イミド、セルロース系高分子等のプラスチツクシ
ートが用いられる。シートの厚さは熱伝導の面か
ら薄い程好ましい。実用上は強度等の面から３〜
10μmのポリエステルフイルムが好ましい。イン
ク層５は着色剤のほかに、溶融型のインクシート
ではワツクス等の熱溶融性物質からなるバイン
ダ、例としてはパラフインワツクスや脂肪酸エス
テル類が、昇華型のインクシートでは結着剤とし
てポリエステルやポリアミド、アクリル樹脂、セ
ルロース系高分子等の各種高分子材料が少なくと
も含有されている。着色剤の量はインク層全体の
１〜70重量％で、特に10〜50重量％が好ましい。
インク層の厚さは0.5〜2μmが好ましい。また、
インク層中には界面活性剤や高熱伝導性微粒子な
どの各種添加剤を添加してもよい。さらに、基体
のインク塗布面と異なる面に必要に応じてシリコ
ーン軸脂等のステツキング現象を防止する耐熱被
膜を設けてもよい。 特に昇華型のインクシートを用いた場合には、
記録紙表面の材料の種類や、記録紙表面層中への
顕色剤等の添加の有無等によつて、同一昇華性染
料を用いても転写時の色相等が異なる場合がある
が、記録紙表面の材料等が異なる場合には、その
材料に適した昇華性染料等の着色剤を用いればよ
く、記録紙の種類に限定されるものではない。 〔発明の実施例〕 実施例 １ イエロー染料として日本化薬LSD Ｙ−902を、
マゼンタ染料として日本化薬LSD Ｒ−901を、
シアン染料として日本化薬、カヤセツトＢ−814
を用い、染料１重量部、結着剤（東洋紡 バイロ
ン290）２重量部、テトラヒドロフラン27重量部
から成る３種の色のインク液をそれぞれ調整し、
このインク液を6μm厚さのポリエチレンテレスタ
レート上に塗布し乾燥後の厚みが約1μmになるよ
うに面順次にそれぞれ塗工し、乾燥して昇華型の
感熱転写用カラーインクシートを得た。また、記
録紙としてポリプロピレン系合成紙（王子油化製
紙 FPG−150）上にポリエステル樹脂（東洋紡
バイロン290）２重量部をメチルエチルケトン
８重量部に溶かした溶液を塗布、乾燥（乾燥後の
塗布膜厚約2μm）したものを用い、この記録紙の
塗工面とインクシートのインク塗工面を対向させ
て密着し、内蔵のヒータで120℃の一定温度に保
つた直径10mmの金属棒を500gの荷重でインクシ
ートの基体側から、それぞれイエロー、マゼン
タ、シアンのインクシート部分に押しあてた。こ
の押しあて時間を0.3〜３秒程度の間で種々変化
させることによつて、その中から記録紙へ転写し
た各色の反射スペクトルにおいて、分光反射率の
最小値が５％、即ち、分光反射率の最小値をとる
波長における反射濃度が1.3となるものを選び出
した。この反射濃度が1.3となつているイエロー、
マゼンタ、シアンの反射スペクトル線図をそれぞ
れ第６図、第７図、第８図に示す。これらの反射
スペクトルはそれぞれ(1)〜(6)式で示されたそれぞ
れ第１図、第２図、第３図の斜線部の範囲内に存
在している。これらの反射スペクトル及び反射濃
度が1.3になる転写条件で前記方法と同じ方法で
イエローとマゼンタ、イエローとシアン、マゼン
タとシアンをそれぞれ２色重ねて転写したレツ
ド、グリーン、ブルーの反射スペクトルから各色
の主波長、Ｙ値、刺激純度を計算し、その結果を
第１表に示した。

【表】

【表】 ＊ 補色主波長
表に示す各色のＹ値と刺激純度を加算した数値
が大きい程その色の色再現性が高く、また、イエ
ロー、マゼンタ、シアン、レツド、グリーン、ブ
ルーのＹ値と刺激純度を加算した値が大きい程、
全体の色の表現範囲が広いことを示している。本
実施例と後述の比較例の加算値を比較すると、そ
れぞれイエローでは162、150、マゼンタでは80、
377、シアンでは86、382、レツドでは102、110、
グリーンでは56、31、ブルーでは77、、75とレツ
ド以外ではすべて本実施例の方が数値が大きく、
また全体でも563、525と本実施例の方が数値が大
きく、色表現範囲が広い。さらに、主波長の数値
を比較すると、比較例のイエロー、レツドはやや
オレンジがかつており、グリーンは青味がかり、
ブルーは紫味がかつており、色相も本実施例の方
が優れている。 第６図に示すように、イエローの460〜515nm
における分光反射率ｙ（％）の光の波長ｘ（nm）
に対する勾配は1.67（％／nm）である。第７図に
示すようにマゼンタのピーク値は414nm付近で、
その分光反射率のピーク値が58％と高い。第８図
に示すようにシアンの400〜500nmにおける分光
反射率のピーク値が73％と高くなつている。以
上、本実施例のインクシートを用いた結果、色相
が適切で色表現範囲も広く、鮮明で原画に対する
色再現性に優れた転写記録が得られ、特にグリー
ンの表現範囲が広く、鮮明であつた。 実施例 ２ イエロー染料として日本感光色素研究所GY−
９を、マゼンタ染料として日本感光色素研究所
NK−1584を、シアン染料として日本化薬カヤセ
ツトＢ−776を用いた以外は実施例１と同様にし
てインクシートを作成し、実施例１と同様の試験
を行つた。その時のイエロー、マゼンタ、シアン
の反射スペクトルをそれぞれ第９図、第１０図、
第１１図に示した。これらの反射スペクトルはい
ずれもそれぞれ第１図、第２図、第３図の斜線部
の範囲に存在していた。記録紙に転写後のイエロ
ー、マゼンタ、シアン、レツド、グリーン、ブル
ーの各反射スペクトルから計算したそれぞれの色
の主波長、Ｙ値、刺激純度を第２表に示した。

【表】 ＊ 補色主波長
第９図に示すようにイエローの445〜550nmに
おける分光反射率ｙ（％）の波長ｘ（nm）に対す
る勾配は最大の所で1.82（％／／nm）である。第
１０図に示すようにマゼンタの400〜450nmの分
光反射率のピーク値が425nmにある。第１１図に
示すようにシアンの400〜500nmにおける分光反
射率のピーク値が72％である。 これらの結果は、本実施例のインクシートが実
施例１と同様に色相が適切で、色表現範囲が広
く、鮮明で原画に対する色再現性に優れた転写記
録が得られることを示している。特にグリーンの
表現範囲が広く、鮮明であつた。また、表より６
色のＹ（％）値と刺激純度（％）値の合計は551で
あり、後述の比較例の値525より大きく、全体と
しても色の表現範囲が広いこことを示している。 本発明によれば、すべての濃度範囲において記
録紙に色相が適切で、色表現範囲が広く、鮮明で
原画に対する色再現性に優れた転写記録を行うこ
とができるという効果を有する。特に、従来の感
熱転写記録では表現範囲の狭かつたグリーンの色
に関して本発明の感熱転写用カラーインクシート
を用いると、表現範囲が広く、鮮明な転写記がで
きる効果を有する。 第１２図は本発明の感熱転写用カラーインクシ
ートを収納したカートリツジ１１の斜視図であ
る。カートリツジ１１は巻枠１０，１０′に巻回
された転写シート４を所定の間隔で配置されるよ
うに円筒部１２，１２′が設けられ、巻枠が回転
できるようになつており、インクシート４の巻取
りができる。また、カートリツジ１１には、感熱
ヘツドがインクシート４に直接接触し、記録紙５
に着色剤が転写されるようにインクシート接触用
窓１３が設けられている。 なお、本発明のインクシートは着色剤を前述し
た式(1)〜(6)に該当する分子反射率を有するように
すれば、昇華性染料に限らず溶融型染料において
も同様に色表現範囲が広く、鮮明な画像が得られ
るものである。更に、着色剤として、前述したイ
エローにおいては分光反射率の光の波長に対する
勾配、マゼンタにおいては400〜450nmにおける
分光反射率のピーク値及びシアンにおいては400
〜500nmにおける分光反射率のピーク値を用いる
ことにより溶融型のインクシートにおいても昇華
型と同様の効果が得られる。 比較例 イエロー染料としてカラーインデツクスNo.ソル
ベントイエロー16、マゼンタ染料として同デイス
パースレツド59、シアン染料として同デイスパー
スブルー３を用いた以外実施例１と同様にしてイ
ンクシートを作成し、実施例１と同様の試験を行
つた。この時のイエロー、マゼンタ、シアンの反
射スペクトルをそれぞれ第１３図、第１４図、第
１５図に示した。これらの反射スペクトルはいず
れもその一部がそれぞれ第１図、第２図、第３図
の斜線部の範囲外である。記録紙に転写後のイエ
ロー、マゼンタ、シアン、レツド、グリーン、ブ
ルー各反射スペクトルから各色の主波長、Ｙ値、
刺激純度を計算し、その結果を第３表に示した。
これらの結果は実施例１、実施例２の結果と比べ
て、６個の色のうちある色においては刺激純度
（即ち、彩度）あるいはＹ値（即ち、明度）にお
いて優れている場合もあるが、全体として色表現
範囲が狭く、特にグリーンがくすんだ色で原画に
対する色再現性に劣つていた。

〔発明の効果〕

本発明によれば、すべての濃度範囲において記
録紙に色相が適切で、色表現範囲が広く、鮮明で
原画に対する色再現性に優れた転写記録を行うこ
とができるという効果を有する。特に、従来の感
熱転写記録では表現範囲の狭かつたグリーンの色
に関して本発明の感熱転写用カラーインクシート
を用いると、表現範囲が広く、鮮明な転写記録を
行うことができる顕著な効果を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第３図は前述の(1)〜(6)式で規定したイ
エロー、マゼンタ、シアンの分光反射率の最小値
が５％の時の反射スペクトル存在範囲をそれぞれ
示した線図、第４図はカラー記録の原理を示す構
成図、第５図は記録紙にカラー記録しインク層を
熱転写させる構成図、第６図、第７図、第８図は
実施例１のインクシートを用いて記録紙に転写し
た時のそれぞれのイエロー、マゼンタ、シアンの
反射スペクトル線図、第９図、第１０図、第１１
図は実施例２のインクシートを用いた時の反射ス
ペクトル線図、第１２図は本発明の感熱転写用カ
ラーインクシートを収納するカートリツジの斜視
図、第１３図、第１４図、第１５図は比較例のイ
ンクシートを用いた時のイエロー、マゼンタ及び
シアンの反射スペクトル線図である。 １…イエロー、２…マゼンタ、３…シアン、４
…感熱転写用カラーインクシート、５…記録紙、
６…感熱ヘツド、７…ベースフイルム、８…イン
ク層、９…転写層、１０，１０′…巻枠、１１…
カートリツジ、１２，１２′…円筒部、１３…イ
ンクシート接触用窓。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 基体上にイエロー、マゼンタ及びシアンの少
   なくとも３種の着色剤をそれぞれ含む熱転写性イ
   ンク層を面順次に有する感熱転写用カラーインク
   シートにおいて、記録紙に転写された前記着色剤
   の反射濃度が1.3の時、転写されたイエロー、マ
   ゼンタ及びシアン着色剤の分光反射率ｙ（％）が
   各々下記に示すイエローが(1)式と(2)式とで表され
   る各線図の間、マゼンタが(3)式と(4)式とで表され
   る各線図の間及びシアンが(5)式と(6)式とで表され
   る各線図の間に存在する着色剤からなることを特
   徴とする感熱転写用カラーインクシート。 (2)式 ｜ ｜ ｙ＝５ ｙ＝２（ｘ−490）＋５ ｙ＝85 …430≦ｘ≦490 …490≦ｘ≦530→ …530≦ｘ≦700 〔但し、ｘは光の波長（nm）である。〕 ２ 前記着色剤は昇華性染料からなることを特徴
   とする特許請求の範囲第１項記載の感熱転写用カ
   ラーインクシート。 ３ 前記イエロー着色剤は、 又は マゼンタ着色剤は 又は シアン着色剤は以下の分子式から選ばれた１つで
   ある 及び 又はC₂H₄OCH₃ことを特徴とする特許請求の範
   囲第２項記載の感熱転写用カラーインクシート。 ４ 前記基体はコンデンサー紙、ポリエステル、
   ポリイミド、セルロース系高分子から選ばれた１
   種からなる厚さ４〜10μmのフイルムからなり、
   前記インク層は前記着色剤及びバインダーからな
   り、厚さが0.5〜2μmで、着色剤が１〜70重量％
   であることを特徴とする特許請求の範囲第１項記
   載の感熱転写用カラーインクシート。 ５ 前記バインダーはパラフインワツクス、脂肪
   酸エステル、ポリエステル、ポリイミド、アクリ
   ル樹脂、セルロース系高分子から選ばれた１種か
   らなることを特徴とする特許請求の範囲第４項記
   載の感熱転写用カラーインクシート。 ６ 基体上にイエロー、マゼンタ及びシアンの少
   なくとも３種の着色剤を含む熱転写用カラーイン
   クシートにおいて、記録紙に転写された前記着色
   剤の反射濃度が1.3の時、イエローは光の波長400
   〜530nmにおける分光反射率（％）の光の波長
   （nm）に対する勾配が1.00（％／nm）以上、マゼ
   ンタは光の波長400〜450nmにおける分光反射率
   のピーク値が415nm以上の高波長側にあり、シア
   ンは光の波長400〜500nmにおける分光反射率の
   ピークが60％以上である着色剤からなることを特
   徴とする感熱転写用カラーインクシート。 ７ ベースフイルム上にイエロー、マゼンタ及び
   シアンの少なくとも３種の着色剤をバインダーに
   よつて結着した熱転写性インク層を有する感熱転
   写用カラーインクシートの両端の各々を巻枠に接
   続し、一方の巻枠に巻回されており、巻枠が所望
   の間隔で回転可能に保持する円筒部及び感熱ヘツ
   ドを前記インクシートに接触させ加熱することに
   よつて記録紙に前記インク層を転写する前記イン
   クシート接触用窓が設けられているカートリツジ
   に収納されていることを特徴とする特許請求の範
   囲第６項記載の感熱転写用カラーインクシート。