JPH0517344Y2 - - Google Patents

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JPH0517344Y2
JPH0517344Y2 JP8596187U JP8596187U JPH0517344Y2 JP H0517344 Y2 JPH0517344 Y2 JP H0517344Y2 JP 8596187 U JP8596187 U JP 8596187U JP 8596187 U JP8596187 U JP 8596187U JP H0517344 Y2 JPH0517344 Y2 JP H0517344Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、例えば自動車等の車体上部構造に
関し、特に車体上部のルーフ周縁に閉断面部が設
けられて成る車体上部構造に関するものである。
〔従来の技術〕
従来、自動車等の車体上部にはルーフの周縁部
に閉断面部が形成されるとともに、この閉断面部
に結合されるべく車両上方方向に延びるフロント
ピラー、センタピラー及びクオータピラー等によ
る閉断面部が形成されている。
そして、これら各閉断面部における所定部位に
は、車体上部(ルーフ)の剛性を高めるととも
に、振動を吸収するため、第6図に示すように発
泡ウレタンもしくはスポンジ等の発泡材100が
封入されている。
具体的には、第6図の−線断面図である第
7図に示すように、センタピラーアウタ510と
センタピラーインナ520とで形成されるセンタ
ピラー50の閉断面部50a(上方部位)の一部、
第6図の−線断面図である第8図に示すよう
にクオータパネル610とルーフサイドインナ6
20とで形成されるクオータピラー60の閉断面
部60a(上方部位)の一部、及び第6図の−
線断面図である第9図に示すようにバツクウイ
ンドフレーム30で形成される(具体的にはバツ
グウインドフレーム30とルーフ110とで形成
される)閉断面部30aの一部等に、それぞれ発
泡ウレタンもしくはスポンジ等の発泡材100が
部分的(局部的)に封入されている。
尚、このように車体上部におけるルーフの内側
面に沿つて配設されたレインフオースとルーフパ
ネルとの空間(閉断面部)に発泡材を充填した構
成を示す従来技術として、例えば実開昭61−
147671号公開公報(実願昭60−32057号)がある。
〔考案が解決しようとする問題点〕
しかし、第6図乃至第9図に示す車体上部構造
の場合、各閉断面部50a,60a,30aには
発泡材100が部分的に封入されている。即ち各
閉断面部50a,60a,30aにおける発泡材
100の封入部(充填部)が局部的であることに
より、ルーフ周縁部の前記各閉断面部50a,6
0a,30a内に空気が流れるため、車室内の乗
員に耳障りな音が発生することになるとともに、
発泡材100を封入することにより剛性向上及び
振動吸収等の各機能を十分得ることができないも
のである。
また、前記各閉断面部50a,60a,30a
に部分的に発泡材100を封入するためには、こ
の発泡材100を図示してない注入口から注入す
ることにより成されるものであるが、このように
して注入(封入)された前記発泡材100は、下
方に流れ落ちる(特に前記注入口及び各閉断面部
50a,60a,30a内にて流れ落ちる)こと
があるため、このような発泡材100の流れ落ち
を防止するべく前記注入口の適切な位置への設定
が極めて難しいものである。
さらに、大容量の発泡材100を封入、充填す
ることが考えられるが、このような大容量の発泡
材100の封入、充填は、前記各閉断面部50
a,60a,30a内にて十分なつきまわりが極
めて難しいものである。
そこでこの考案の目的は、ルーフ周縁部の閉断
面部内での空気の流れを防止して、異音の発生を
防止するとともに、発泡材の充填による剛性向上
及び振動吸収を図り、かつその生産性を向上する
ことである。
〔問題点を解決するための手段〕
そのため、この考案は上述の問題点を、車体上
部のルーフ周縁部に形成される閉断面部を隔壁で
区画し、この隔壁で区画した閉断面部内に発泡材
を充填することにより、解決しようとするもので
ある。
さらに詳しくは第1図の符号を付して説明する
と、ルーフ前部のルーフヘツダ1による閉断面部
1aと、ルーフ両側部のルーフサイドレール2に
よる閉断面部2aと、ルーフ後部のバツクウイン
ドフレーム3による閉断面部3aが、ルーフ11
の周縁部に連続して形成されるとともに、これら
各閉断面部1a,2a,3aにはフロントピラー
4による閉断面部4aと、センタピラー5による
閉断面部5aと、クオータピラー6による閉断面
部6aがそれぞれ結合されて成る車体上部構造に
おいて、前記ルーフ前部の閉断面部1aとルーフ
後部の閉断面部3aの左右両側部に前記ルーフ両
側部の閉断面部2a及びフロントピラー4による
閉断面部4a、クオータピラー6による閉断面部
6aへの連通を遮断する隔壁7,8を設けるとと
もに、前記各ピラー4,5,6による各閉断面部
4a,5a,6aと前記ルーフ周縁部の各閉断面
部1a,2a,3aとの結合部A(第5図参照)
近傍に各閉断面部間(1aと4a,2aと5a,
3aと6aの各間)の連通を遮断する隔壁9,9
1,92を設け、これら各隔壁7,8,9,9
1,92で区画された各閉断面部1b,2b,3
b,4b,5b,6b内に発泡材10を充填した
ものである。
〔作用〕
上述の手段によれば、車体上部におけるルーフ
11の周縁部に(沿つて)形成される閉断面部1
a,2a,3a,4a,5a,6aに、これら各
閉断面部内部間の連通を遮断する隔壁7,8,
9,91,92を設けて区画し、これらの隔壁で
区画された閉断面部1b,2b,3b,4b,5
b,6b内に発泡ウレタンもしくはスポンジ等の
発泡材10を充填することにより、ルーフ周縁部
の各閉断面部1b,2b,3b,4b,5b,6
b内の空気を流れを防止することができるため、
異音の発生を防止することができるとともに、前
記発泡材10の充填によりルーフ周縁部の剛性向
上及び振動吸収を十分に果すことができる。ま
た、発泡材10は前記各閉断面部1b,2b,3
b,4b,5b,6bを形成する部材1,2,3
等の数箇所、かつ比較的上方に設けられた注入口
11b,21b,31b,61bから注入するこ
とができ、かつ前記隔壁7,8,9,91,92
でせき止められるため、注入され充填された発泡
材10の流れ落ちを防止することができる(即ち
注入口11b,21b,31b,61bを適切な
位置に設定することができる)とともに、前記各
閉断面部1b,2b,3b,4b,5b,6b内
に発泡材10を十分充填させ、かつ十分なつきま
わりを果すことができ、これらのことにより、発
泡材10充填のための所謂生産性を大幅に向上す
ることができる。
〔実施例〕
以下、添付図面に基づいてこの考案の実施例を
説明する。
第1図から第5図までの図面はこの考案の実施
例を示しており、第1図の車体概略平面図で示す
ように、車体上部におけるルーフ11の周縁部に
は、このルーフ11の内方側にて、ルーフ前部の
ルーフヘツダ1による閉断面部1aと、ルーフ両
側部のルーフサイドレール2による閉断面部2a
と、ルーフ後部のバツクウインドフレーム3によ
る閉断面部3aが連続して形成されている。また
これら各閉断面部1a,2a,3aには、前部の
フロントピラー4による閉断面部4aと、中央部
のセンタピラー5による閉断面部5aと、後部の
クオータピラー6による閉断面部6aが、それぞ
れ車体幅方向の左右両側部位にて結合されてい
る。
このように構成された車体上部構造であつて、
この第1図に示すように、前記ルーフ前部の閉断
面部1aとルーフ後部の閉断面部3aにおける左
右両側部に、前記ルーフ両側部の各閉断面部2a
及びフロントピラー4とクオータピラー6による
各閉断面部4a,6aへの連通を遮断する隔壁
7,8を設けるとともに、前記各ピラー4,5,
6による各閉断面部4a,5a,6aと前記ルー
フ周縁部の各閉断面部1a,2a,3aとの結合
部近傍に、これら各閉断面部1a,2a,3a,
4a,5a,6aにおける各閉断面部内部間の連
通を遮断する隔壁9,91,92を設ける。そし
てこれら各隔壁7,8,9,91,92で区画形
成されるルーフ周縁部における前記各断面部1
b,2b,3b,4b,5b,6b内にウレタン
もしくはスポンジ等の発泡材10を、複数の注入
口11b,21b,31b,62b(この注入口
11b,21b,31b,62bは、ルーフヘツ
ダ1の後部縦壁、ルーフサイドレール2の内側縦
壁及びバツグウインドフレーム3の前部縦壁もし
くは後述するクオータインナの縦壁に、それぞれ
複数設けられている)から注入して充填したもの
である。
具体的には、この第1図における各部位の断面
図を示す第2図乃至第5図により詳細に説明す
る。
まず、ルーフ前部においては、第1図の−
線断面図である第2図に示すように、フロントピ
ラー4による閉断面部4aを形成するべくフロン
トピラーアウタ41とフロントピラーインナ42
で形成したフロントピラー4に、ルーフ前部の閉
断面部1aを形成するべくこのルーフ前部におけ
るルーフ11とルーフヘツダ1とで形成したルー
フアツセンブリを、ルーフドリツプチヤンネル1
4を介してB部で溶着するとともに、C部では発
泡シーラ12を介して溶着し、さらにフロントピ
ラー4の端部とルーフヘツダ1の端部をD部で溶
着する。また図示するように前記フロントピラー
4を形成するフロントピラーアウタ41の縦壁4
1aが、前記ルーフ前記におけるルーフ11とル
ーフヘツダ1とで形成される閉断面部1aと、フ
ロントピラーアウタ41及びフロントピラーイン
ナ42で形成されるフロントピラー4による閉断
面部4aと、第1図に示すルーフ両側部の各閉断
面部2aとの連通を遮断するべく前記ルーフ前部
の閉断面部1aの左右両側部に設けられる隔壁7
となり得るものである。尚、ルーフ前部の閉断面
部1aにおけるこの図とは反対側の側部及びルー
フ後部のバツグウインドフレーム3による閉断面
部3aの左右両側部に設けられる隔壁7,8も同
様にして設けられるものであるとともに、この第
2図に示す実施例では、前記隔壁7,8をフロン
トピラーアウタ41の縦壁41aで兼用した構成
を示しているが、隔壁7,8を別体形成してこの
部位に設けてもよいものである。
また、第3図の断面図は前述した第2図に示す
断面図と同部位における他の実施例(構成)を示
しており、の実施例ではルーフ前部の閉断面部1
aを形成するルーフヘツダ1の端部の縦壁11a
を前述した隔壁7,71としたものである。即
ち、フロントピラー4による閉断面部4aを形成
するべくフロントピラーアウタ41とフロントピ
ラーインナ42で形成したフロントピラー4に、
ルーフ前部の閉断面部1aを形成するべくルーフ
11とルーフヘツダ1とで形成したルーフアツセ
ンブリを、ルーフドリツプチヤンネル14を介し
てB部で溶着するとともに、前記ルーフヘツダ1
の端部の縦壁11aにおける端縁近傍をE部で前
記ルーフ11に溶着し、かつこのルーフヘツダ1
の縦壁11aにおける端縁をC部で発泡シーラ1
2を介して溶着し、さらにフロントピラー4を形
成するフロントピラーインナ42の端部とルーフ
ヘツダ1の縦壁11aにおける下方部位をD部で
溶着する。これにより、前記ルーフヘツダ1の縦
壁11aが、前述した第2図に示す隔壁7と同様
の各閉断面部1a,4a,2aの連通を遮断する
べくルーフ前部の閉断面部1aにおる左右両側部
に設けられる隔壁71としたものである。尚、こ
の第3図に示すような構成にて、他の3箇所も隔
壁7,71,8が同様にして設けられるものであ
る。
そして、この実施例においては、ルーフヘツダ
1の縦壁11aの端縁近傍をE部にて直接ルーフ
11に溶着するとともに、発泡シーラ12による
溶着は別部位であるC部に成されていることによ
り、所謂二重の溶着となるため、前記ルーフヘツ
ダ1の縦壁11aで兼用される縦壁71により区
画されたルーフ前部の閉断面部1b内に充填され
る発泡材10のシール性を大幅に向上することが
できるものである。
以上の構成により、ルーフ前部の閉断面部1a
の左右両側部において、フロントピラーアウタ4
1の縦壁41aによる隔壁7(第2図参照)もし
くはルーフヘツダ1の縦壁11aによる隔壁71
で(第3図参照)で前記ルーフ前部の閉断面部1
aとフロントピラー4による閉断面部4a及びル
ーフ両側部のルーフサイドレール2による閉断面
部2aとの連通を遮断して、前記隔壁7,71で
区画された閉断面部1bを形成するとともに、こ
の閉断面部1b内に発泡材10を充填するように
したものである。
また、ルーフ後部のバツクウインドフレーム3
による閉断面部3aも、このようなルーフ前部と
同様の構成により隔壁8で区画された閉断面部3
bを形成し、この内部に発泡材10を充填するよ
う成されるものである。
尚、この第2図及び第3図の図中の符号11b
は、ルーフヘツダ1の後部縦壁(ルーフ後部のバ
ツクウインドフレーム3の場合は前部縦壁)に設
けられた注入口11b,31bであり、前述した
ように隔壁7,71,8で区画された各閉断面部
1b,3b内に発泡材10を充填するべく注入す
るためのものであるとともに、この注入口11
b,31bは、第1図に示すように前記各部位に
て左右両側近傍と中央部に複数個設けられるもの
である。そして、この第2図及び第3図の実施例
では、ルーフ前部(ルーフヘツダ1)の左右両側
における一側(左側)に注入口11bが設けられ
た部位の断面図を示している。
次に、第1図に示す如く、各隔壁7,8,9,
91,92により区画された各閉断面部1b,2
b,3b,4b,5b,6b内に発泡材10を充
填するため、ルーフヘツダ1の後部縦壁及びバツ
クウインドフレーム3の前部縦壁には左右両側近
傍と中央部に、またルーフサイドレール2の内側
縦壁には車両前後方向の端部近傍と中央部に、そ
れぞれ発泡材10注入用の注入口11b,21
b,31bが設けられている。
そして、このような注入口11b,21b,3
1bが設けられた部位の構成としては、例えばル
ーフ前部における断面図を例に挙げる(ルーフ後
部のバツクウインドフレーム3による閉断面部3
aの部位も同様の構成である)と、第1図の−
線断面図である第4図に示すように、ルーフ前
部の閉断面部1aを形成するべくルーフ11とル
ーフヘツダ1が車体前方のG部で溶着されるとと
もに、車体後方のH部では発泡シーラ12を介し
て溶着されている。
また、ルーフヘツダ1の後部縦壁11a(ルー
フ後部の場合はバツクウインドフレーム3の前部
縦壁)には、その比較的上方に複数個(例えば第
1図に示すように左右両側近傍と中央部との3箇
所)の注入口11b,31bを設けて、これら各
注入口11b,31bから第1図乃至第4図に示
すような隔壁7,8で区画されたルーフ前部の閉
断面部1b内に発泡材10を図に示すような部
位、即ち注入した発泡材10が前記各注入口11
b,31bから流れ落ちることがないこの注入口
11b,31bの下縁近傍部位まで注入する。
而して、前記注入口11b,31bは、ルーフ
ヘツダ1の後部縦壁1a(ルーフ後部においては
バツクウインドフレーム3の前部縦壁)における
左右両側近傍及び中央部の3箇所に設けてある
(第1図参照)ため、ルーフ前部及び後部におけ
る前記隔壁7,8で区画された閉断面部1b,3
b内の左右両側端部(隔壁7,8)まで十分に充
填することができるものである。
また、前記各注入口11b,31bはルーフヘ
ツダ1の後部縦壁1a(ルーフ後部においてはバ
ツクウインドフレーム3の前部縦壁)における比
較的上方に設けられている(設定できる)ととも
に、前記隔壁7,8で発泡材10をせき止めるこ
とができるため、前記閉断面部1b,3b内に充
填された発泡材10が前記注入口11b,31b
もしくは、閉断面部1b,3b内から流れ落ちる
ことは全くないものである。即ち充填された発泡
材10が流れ落ちることがないような適切な位置
に注入口11b,31bを設定することができる
ものである。
そして、前記各注入口11b,31bからの発
泡材10の注入後は、この注入口11b,31b
を金属もしくは耐熱性樹脂のキヤツプ13で閉じ
るとともに、塗装炉にて前記閉断面部1b,3b
内に注入された発泡材10は発泡して、この閉断
面部1b,3b内に充填されることになる。
尚、この第4図に示す構成はルーフ後部部位
(バツクウインドフレーム3による閉断面部3b
の部位)も同様に成されるものである。
さらに、ルーフ両側部のルーフサイドレール2
による閉断面部2aと各ピラー4,5,6による
閉断面部4a,5a,6aとの結合部における
9,91,92による区画及び発泡材10の充填
構造について、例えば車体後部のクオータピラー
6の場合を例に挙げて説明する(車体中央部のセ
ンタピラー5及び車体前部のフロントピラー4の
各部位も同様の構成である)と、第1図の−
線断面図である第5図に示すように、クオータパ
ネル61とクオータインナ62で形成されるクオ
ータピラー6による閉断面部6a,5a,4aに
おけるこの閉断面部6a,5a,4aと、ルーフ
サイドレール2による左右両側部の各閉断面部2
aとの結合部近傍において、前記クオータピラー
6,5,4による閉断面部6a,5a,4aと、
前記ルーフサイドレール2による左右両側部の閉
断面部2aとの間の連通を遮断するべく、前記ク
オータピラー6による閉断面部6a内(クオータ
ピラー61とクオータインナ62との間)に隔壁
9,91,92を溶着することにより、この隔壁
9,91,92で区画された閉断面部6b,5
b,4b,2bを形成するものである。
また、クオータインナ62における車体内方側
上部の縦壁62a(ルーフサイドレール2の場合
にはこのルーフサイドレール2の内側縦壁)に
は、その比較的上方に複数個(例えば第1図に示
すようにルーフ両側部における車両前後方向の端
部近傍及び中央部、即ち各ピラー6,5,4の結
合部に対向するルーフ両側部の3箇所)に注入口
62b,21bを設けて、これら各注入口62
a,21bから前記隔壁9,91,92及び前述
した第1図乃至第4図に示す隔壁7,8で区画さ
れたルーフ両側部(ルーフサイドレール2)の閉
断面部2b及び前記結合部近傍におけるクオータ
ピラー6による閉断面部6b内に発泡材10をこ
の第5図に示すような部位、即ち注入した発泡材
10が各注入口62b,21bから流れ落ちるこ
とがないこの注入口62b,21bの下縁近傍部
位まで注入する。
而して、前記注入口62b,21bは、ルーフ
両側部における車両前後方向の端部近傍及び中央
部、即ちルーフサイドレール2の内側縦壁もしく
は各ピラー6,5,4の結合部に対向するルーフ
両側部にそれぞれ3箇所設けてある(第1図参
照)ため、ルーフ両側部における前記隔壁9,9
1,92及び隔壁7,8で区画された閉断面部6
b,5b,4b,2b内の車両前後方向端部(隔
壁7,8,9,91,92)まで十分に充填する
ことができるものである。
また、前記各注入口62b,21bは、クオー
タインナ62の内側縦壁62aもしくはルーフサ
イドレール2の内側縦壁等)における比較的上方
に設けられている(設定されている)とともに、
前記各隔壁7,8,9,91,92で注入された
発泡材10をせき止めることができるため、前記
閉断面部6b,5b,4b,2b内に充填された
発泡材10が前記各注入口62b,21bもしく
は閉断面部6b,5b,4b,2bから流れ落ち
ることは全くない、即ち充填された発泡材10が
流れ落ちることがないような適切な位置に注入口
62b,21bを設定することができるものであ
る。
尚、発泡材10の注入後は、前述した第1図及
び第4図に示すルーフ前後部の実施例と同様、各
注入口62b,21bをキヤツプ13で閉じ、か
つ注入された発泡材10を発泡させて充填するも
のであるとともに、この第5図に示す構成は車体
中央部位(センタピラー5による閉断面部5bの
部位)及び車体前部位(フロントピラー4による
閉断面部4bの部位)も同様に成されるものであ
る。
而して、適切な部位に設けられた複数個の各注
入口11b,21b,31b,62bと、ルーフ
周縁部の閉断面部1a,2a,3a,4a,5
a,6aを区画するべく設けられる隔壁7,7
1,8,9,91,92とにより、ルーフ周縁部
における区画された各閉断面部1b,2b,3
b,4b,5b,6bへの発泡材10の充填が所
謂4箇所に分担されるため、このルーフ周縁部の
前記各閉断面部1b,2b,3b,4b,5b,
6bに極めて効果的かつ十分に発泡材10を充填
することができるとともに、このルーフ周縁部に
区画された各閉断面部1b,2b,3b,4b,
5b,6bの全域(即ちルーフ周縁部の全周)に
発泡材10を充填することができるものである。
したがつて、ルーフ周縁部の前記各閉断面部1
b,2b,3b,4b,5b,6bの内の空気の
流れを防止することができるため、耳障りな音
(異音)の発生を防止することができるとともに、
ルーフ周縁部(前記各閉断面部1b,2b,3
b,4b,5b,6b)への発泡材10の充填に
よりルーフ周縁部の剛性向上及び振動吸収を十分
に果すことができるものである。
また、前記各閉断面部1b,2b,3b,4
b,5b,6bに注入された発泡材10の流れ落
ちを防止することができる、即ちこのように発泡
材10の流れ落ちを防止するべく前記注入口11
b,21b,31b,62bを、ルーフヘツダ1
の後部縦壁11a,バツクウインドフレーム3の
前部縦壁及びルーフサイドレール2の内側縦壁も
しくは各ピラー6,5,4の内方側縦壁(クオー
タピラー6の場合はクオータインナ62の縦壁6
2a)の適切な位置に設定することができるとと
もに、前記各閉断面部1b,2b,3b,4b,
5b,6b内に発泡材10を十分充填させ、かつ
十分なつきまわりを行なうことができるため、発
泡材10の充填のための所謂生産性を大幅に向上
することができるものである。
尚、前述したように、各部材の結合部である例
えば各ピラー6,5,4とルーフ前部(ルーフヘ
ツダ1)、ルーフ左右両側部(ルーフサイドレー
ル1)及びルーフ後部(バツクウインドフレーム
3)との結合部近傍における閉断面部1b,2
b,3b,4b,5b,6b内にも発泡材10を
充填する構成(必ずしも全域に充填しなくてもよ
い)であつてもよく、この構成においては前述し
た作用効果をさらに大幅に向上することができる
ものである。
〔考案の効果〕
この考案は上述のように、車体上部におけるル
ーフの周縁部に形成される閉断面部及びこの閉断
面部と各ピラーによる閉断面部との結合部位近傍
に、各閉断面部の内部間の連通を遮断する隔壁を
設け、この隔壁で区画された各閉断面部内に複数
個の注入口を介して発泡材を注入、充填したもの
であつて、ルーフ周縁部のこれら閉断面部内に発
泡材を充填することにより、これらの閉断面部内
の空気の流れを防止することができるため、異音
の発生を防止することができるとともに、このよ
うな発泡材の充填により、ルーフ周縁部の剛性向
上及び振動吸収を十分に果たすことができる。
また、隔壁により区画されたルーフ周縁部にお
ける各閉断面部内に充填された発泡材が流れ落ち
ることがないような適切な位置に発泡材注入用の
注入口を設けることができるとともに、この複数
個の注入口から閉断面部内に十分な発泡材を注入
して充填することができ、この発泡材の十分なつ
きまわりを果たすことができるため、この発泡材
充填のための所謂生産性大幅に向上することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
第1図から第5図までの図面はこの考案の実施
例を示しており、第1図は車体の概略平面図、第
2図及び第3図はそれぞれ異なる実施例を示す第
1図の−線断面図、第4図は第1図の−
線断面図、第5図は第1図の−線断面図、第
6図から第9図までの図面は従来例を示してお
り、第6図は車体の概略側面図、第7図は第6図
の−線断面図、第8図は第6図の−線断
面図、第9図は第6図の−線断面図である。 1……ルーフヘツダ、2……ルーフサイドレー
ル、3……バツクウインドフレーム、4……フロ
ントピラー、5……センタピラー、6……クオー
タピラー、1a,2a,3a,4a,5a,6a
……閉断面部、7,8,9,91,92……隔
壁、1b,2b,3b,4b,5b,6b……区
画された閉断面部、10……発泡材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. ルーフ前部のルーフヘツダによる閉断面部と、
    ルーフ両側部のルーフサイドレールによる閉断面
    部と、ルーフ後部のバツクウインドフレームによ
    る閉断面部が、ルーフの周縁部に連続して形成さ
    れるとともに、これら各閉断面部にはフロントピ
    ラーによる閉断面部と、センタピラーによる閉断
    面部と、クオータピラーによる閉断面部がそれぞ
    れ結合されて成る車体上部構造において、前記ル
    ーフ前部の閉断面部とルーフ後部の閉断面部の左
    右両側部に前記ルーフ両側部の閉断面部への連通
    を遮断する隔壁を設けるとともに、前記各ピラー
    による各閉断面部と前記ルーフ周縁部の各閉断面
    部との結合部近傍に各閉断面部間の連通を遮断す
    る隔壁を設け、これら各隔壁で区画された各閉断
    面部内に発泡材を充填したことを特徴とする車体
    上部構造。
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