JPH05169668A - インクジェットプリンタにおけるインク吐出回復装置 - Google Patents

インクジェットプリンタにおけるインク吐出回復装置

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JPH05169668A
JPH05169668A JP3356243A JP35624391A JPH05169668A JP H05169668 A JPH05169668 A JP H05169668A JP 3356243 A JP3356243 A JP 3356243A JP 35624391 A JP35624391 A JP 35624391A JP H05169668 A JPH05169668 A JP H05169668A
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聖二 望月
Hitoshi Hayakawa
均 早川
Kazuhisa Kawakami
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    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
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    • B41J2/17566Ink level or ink residue control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/135Nozzles
    • B41J2/165Prevention or detection of nozzle clogging, e.g. cleaning, capping or moistening for nozzles
    • B41J2/16517Cleaning of print head nozzles
    • B41J2/1652Cleaning of print head nozzles by driving a fluid through the nozzles to the outside thereof, e.g. by applying pressure to the inside or vacuum at the outside of the print head

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 インクジェット式記録ヘッドのインク吐出性
能を確実に回復させるとともに、回復途中でのインク切
れに対処する。 【構成】 記録ヘッドの前面を封止するキャッピング部
材8と、インク収容体のインク量を判断するインク残量
判定手段52と、記録ヘッド1の前面を物理的に払拭す
るブレード部材とを備え、ワイピング操作、インク吸引
操作、及びフラッシング操作によりインク吐出能力の回
復操作を行うとともに、インク吐出回復操作の期間中、
インク残量判定手段52によりインク量を判定し、イン
ク量が規定値よりも少なくなった場合にはインク吸引動
作を中止する一方、フラッシング操作、ワイピング操作
を行なってからキャッピング部材8により記録ヘッド1
を封止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧力発生手段によりイ
ンク室のインクに圧力を掛けてノズル開口からインク滴
を発生させて印刷を行うインクジェットプリンタがイン
ク吐出不良に陥ったときにこれを回復させるための装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェットプリンタは、インクタン
クとノズル開口の間に圧電素子やバブル発生手段を配置
してインクに瞬間的に圧力を掛けてノズル開口からイン
クを液滴として記録媒体に飛翔させてドットを形成する
ように構成されている。解像度の向上を図るためにノズ
ルの口径は、例えば数十μmというように極めて小さい
ため、塵埃やインクかすがノズル開口に付着すると、印
字品質が極端に低下する。
【0003】このため、通常、一定時間連続して印刷を
行わせた際には、印字動作を一時中断させ、記録ヘッド
の前面にキャッピング手段を被せて負圧を作用させてイ
ンクを強制的に吐出させる吐出回復操作が行われてい
る。そして、より一層の完全を期するために、記録ヘッ
ドの前面を弾性板片により擦過して物理的に塵埃を払拭
するワイピング操作や、この操作により破壊されたメニ
スカスを回復させるための空吐出、いわゆるフラッシン
グ操作などが組合わせられている。この結果、インク吐
出能力回復操作の途中でタンクのインクが無くなると、
インク供給流路や、記録ヘッドに気泡が混入したり、ま
た流路内のインクが固化してしまい、修理が困難を窮め
るという問題がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような問
題に鑑みてなされたものであって、その目的とするとこ
ろは、インク回復操作の途中でのインク途切れによる不
測の事態を防止することができる新規なインク吐出回復
装置を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】このような問題を解消す
るために本発明においては、記録ヘッドの前面を封止す
るキャッピング部材と、インク収容体のインク量を判断
するインク残量判定手段と、記録ヘッドの前面を物理的
に払拭するワイピング手段とを備え、ワイピング操作、
インク吸引操作、及びフラッシング操作によりインク吐
出能力の回復操作を行うとともに、前記インク吐出回復
操作の期間中、前記インク残量判定手段によりインク量
を判定し、インク量が規定値よりも少なくなった時点で
吸引動作を停止する一方、前記フラッシング操作、ワイ
ピング操作を経てキャッピング手段により記録ヘッドを
封止する手段を備えるようにした。
【0006】
【作用】インク吐出回復操作の経過中、インク収容体の
インク残量を検出し、インク残量が規定値よりも少なく
なった場合には、吸引動作を中止してそのままワイピン
グ操作やフラッシング操作を行った後に、キャッピング
状態に移る。これにより、インクの消費を防止するとと
もに、インク吸引動作で記録ヘッドに付着しているイン
クを払拭した状態でインクの補給を待つ。この結果、イ
ンク供給流路や記録ヘッドにインクを残し、しかもノズ
ル開口を正常な状態に保って待機することが可能とな
る。
【0007】
【実施例】そこで以下に本発明の詳細を図示した実施例
に基づいて説明する。図1は、本発明が適用されるイン
クジェットプリンタのインク回復動作に必要な機構を示
すものであって、図中符号1は、インクジェット記録ヘ
ッドで、圧電素子や発熱素子等に記録データに対応した
信号を印加することによりノズル開口からインクを液滴
として飛翔させるように構成されていて、プラテンロー
ラ軸に一致する経路P−Pに沿って移動可能なキャリッ
ジ2に搭載されており、チューブ3によりインクカート
リッジ4に接続されてこれからインクの供給を受けるよ
うになっている。
【0008】5は、ホームポジション検出器で、印刷領
域外近傍に配置され、キャリッジ2がホームポジション
に位置した時に信号を出力するように構成されている。
ホームポジション検出器5よりもさらに非印刷領域側
(図では左側)には、ブレード部材6とキャッピング部
材8が順番にホームポジション検出器5から一定距離を
持たせて配置されている。ブレード部材6は、ゴム等の
弾性薄板からなり、軸7aにより基台に回動可能に取り
付けられて、後述するポンプ25を駆動するモータ24
と図示しない伝動機構により接続されたアーム7に固定
されて、ワイピング動作時には、記録ヘッド側に移動し
て記録ヘッドのノズル面に弾接するように構成されてい
る。キャッピング部材8は、図3に示したように基台9
に軸10a、10aにより回動可能に取り付けられたフ
レーム10に中枠11を介して取り付けられており、内
部にインクノズル開口と一定の空間を形成できる程度の
インク吸収材12を収容して構成されている。フレーム
10の自由端側には軸13aにより基台9に回動可能に
とり付けられ、バネ14により常時付勢されたレバー1
3が接続されていて、キャッピング部材8を記録ヘッド
の通路から引き離すように付勢されている。また、キャ
ッピング部材8には2つの通孔15,16が穿設されて
いて、一方は、チューブ18を介して後述する吸引ポン
プの吸込み口に、また他方の通孔16はチューブ20に
より弁21に接続されていて、選択的に大気に連通され
るようになっている。
【0009】25は、吸引ポンプで、この実施例では図
4に示したように枠により弾性チューブ26を円弧状に
形成して外周面側を案内部材27に固定し、これの内周
面側を複数のローラ28,28でしごくペリスタポンプ
として構成されている。チューブ26をしごくためのロ
ーラ28,28は、伝導機構30を介してモータ24に
接続されている駆動板32に、中心からの距離が徐々に
変化する長溝33,33と、これと対向する位置に配置
された固定板34に形成された同様のガイド溝35,3
5に嵌装されている。これにより、モータ24が一方
向、例えば反時計方向(CCW)に回転すると、ローラ
28,28の軸が駆動板32の中心から遠ざかった位置
に固定されてチューブ26に間欠的に弾接し、またモー
タ24が時計方向(CW)に回転すると、ローラ28,
28が駆駆動板32の中心側に移動してチューブ26か
ら離れることになる。
【0010】40,41は、それぞれインクカートリッ
ジ有無検出器と、インク残量検出器で、それぞれインク
カートリッジ4に近接して設けられ、インクカートリッ
ジ4が装着されているか否かを検出したり、またカート
リッジ内のインクの残量を検出するように構成されてい
る。。44は、マイクロコンピュータにより構成された
制御装置で、ホームポジション検出器5,インクカート
リッジ検出器40、及びインク残量検出器41からの信
号が入力しており、これらの信号に基づいて記録ヘッド
1にワイピング操作を行ったり、記録ヘッドのノズル面
にキャッピング部材8を弾接させてポンプ25からの負
圧を作用させてインク吸引等の回復操作のための一連の
動作を制御するようにプログラムされている。
【0011】図1は、前述の制御装置を構成しているマ
イクロコンピュータ44が奏すべき機能を示すブロック
図であって、インク回復動作の周期、キャリッジの移動
タイミング、フラッシングの時間、弁開閉のタイミン
グ、ポンプの駆動時間を決定するタイミング信号発生手
段50と、インクカートリッジ検出器40からの信号に
よりカートリッジ4が装着されているか否か判定するカ
ートリッジ有無判定手段51と、インク量検出器41か
らの信号によりインク残量を検出するインク残量検出手
段52と、ホームポジション検出器5からの信号により
キャリッジ2がホームポジションに移動したことを検出
するホームポジション位置検出手段53と、ホームポジ
ションからキャリッジをブレード部材6に移動させる移
動手段と、記録ヘッド1をブレード部材6や、キャッピ
ング位置、フラッシング位置に移動させるようにキャリ
ッジ駆動モータMを駆動するキャリッジ駆動手段54,
記録ヘッド1がキャッピングされた時点でポンプ25を
作動させるポンプ駆動手段55,インクの吸引が終了し
た時点でキャッピング部材8内の余分のインクを吸引す
るために弁21を開放させる弁駆動手段56,及び記録
ヘッド1がフラッシング位置に移動した時に記録ヘッド
に駆動信号を出力して空吐出させるフラッシング手段5
7とを実現するようにプログラムされている。
【0012】次に、このように構成した装置の動作を図
5に示したフローチャートに基づいて説明する。印刷動
作が一定時間連続して実行されると、切れの良い箇所、
例えば頁の切替わりや改行時点で印刷動作を中断させて
キャリッジ2を印刷領域外に移動させる。この過程で、
インクカートリッジ検出器40、及びインク残量検出器
41からの信号によりインクカートリッジ4が装着され
ていて、かつカートリッジにインクが残っているか否か
を確認する(ステップ イ)。この確認の結果、カート
リッジ4が装着されていなかったり、たとえ装着されて
いてもインク量が極めて少ない場合には、インクカート
リッジ4の交換を促すメッセージや警報を出す(ステッ
プ ロ)。これにより、吐出回復操作の途中でインクが
消費されて、記録ヘッド1やインク供給流路が空の状態
でインク吐出回復操作が中断してしまうといった不都合
を防止することができる。
【0013】一方、インクカートリッジ4が装着されて
いて、インクが存在する場合には、キャリッジ2をホー
ムポジションに移動させ、ホームポジション検出器5か
ら信号が出力された時点(図6 I)からポンプモータ
24が反時計方向に短時間、例えば0.1秒程度回転す
る。これによりアーム7とキャリッジ2との係合が解か
れてキャリッジ2が図中左側に移動可能となる。ホーム
ポジションから所定距離移動して記録ヘッド1のノズル
面がブレード部材6に対向すると、モータ24が時計方
向(CW)に回転してブレード部材6を記録ヘッド1側
に移動させて、ブレード部材6を記録ヘッド1の前面に
当接させる(図6 II)。この状態でキャリッジ2を
さらに左側に移動させると、記録ヘッド1はブレード部
材6によりワイピングを受けて前面に付着している塵埃
やインクかすが物理的に除去される(ステップ ホ)。
なお、この実施例ではホームポジション側からキャッピ
ング部材8側に移動する過程でワイピング動作を行って
いるが、ブレード部材6を経路から退避させた状態で記
録ヘッド1をブレード部材6を通過させ、記録ヘッド1
がブレード部材1を通過した時点でブレード部材1を経
路に進出させ、記録ヘッド1をホームポジション側に戻
す方向(図中、右側方向)に移動させることのよりワイ
ピングしても同様の作用を奏することは明らかである。
【0014】所定時間T1が経過してワイピング動作が
終了すると、キャリッジ2はキャッピング位置まで移動
し、キャリッジ2によるレバーの押圧によりキャッピン
グ部材8が記録ヘッド1の前面に押圧されてキャッピン
グ部材8により密閉する(図6 III)。この状態で
モータ24が反時計方向(CCW)に回転してポンプ2
5からの負圧がキャッピング部材8内に作用する(ステ
ップ ト)。これにより記録ヘッド1のノズル開口から
インクが吸出され、ワイピング操作では除去し切れなか
った塵埃が払拭されるとともに、記録ヘッド1や、イン
クカートリッジ4との接続チューブ3等に停滞していた
気泡がキャッピング部材8内に放出される。これら放出
されたインクや気泡は、ポンプ25により吸引されて図
示しない廃インクタンクに収容される。同時にこの吸引
過程においてインク量検出器41からの信号によりイン
ク残量が監視される(ステップ チ)。
【0015】所定時間T2の吸引が終了した時点で(ス
テップ リ)、モータ24の回転を停止させてキャッピ
ング部材8への負圧の印加を停止させる。キャッピング
部材8を記録ヘッド1に押圧した状態で所定時間T3、
例えば2秒が経過してキャッピング部材8内の負圧が自
然に降下した時点で(ステップ ル)、弁21を開放し
てキャッピング部材8を大気に連通させて再びモータ2
4を反時計方向(CCW)に回転させて吸引動作を開始
する(ステップ オ)。これによりキャッピング部材8
内に残留している廃インクや、インク吸収材12に余分
に吸収されているインクがキャッピング部材8外に吸出
される(ステップ オ)。いうまでもなく、この空吸引
状態ではキャッピング部材8内がほぼ大気圧に維持され
るから、記録ヘッド1からインクが滲み出るようなこと
にはならない。
【0016】所定時間T4、例えば5秒が経過した段階
で(ステップ ワ)、モータ24を停止して空吸引動作
を停止する。つづいてモータ24を時計方向(CW)に
回転させると、ポンプ25を構成しているローラ28,
28が弾性チューブ26から離れる。
【0017】次いで、キャリッジ2をホームポジション
検出器5側に移動させて前述したのと同様の手法により
ワイピング動作を行わせる(ステップ カ、図6I
V)。これにより、インク吐出工程で記録ヘッド前面に
付着しているインクが取り除かれ、以後のインク滴の飛
翔方向を一定化させるとともに、長期間の休止によるノ
ズル面でのインクのこびり付きを防止できる。
【0018】次いでキャリッジ2をホームポジション側
(図中右側)に移動させ、記録ヘッド1とキャッピング
部材8との間にインク滴が飛翔可能な間隙が形成された
時点で(図6 V)、キャリッジ2の移動を止め、記録
ヘッド1に印刷信号を出力してフラッシングを行わせ
(ステップ ヨ)、所定時間T5が経過した時点で(ス
テップ タ)、印刷信号の出力を停止してフラッシング
動作を停止する。これにより、ワイピング動作により破
壊されたノズルのメニスカスが印刷に最適な状態に復元
することになる。同時にフラッシング動作により規定量
吐出されたインクは、キャッピング部材8内のインク吸
収体12に吸収されて、休止時における保湿に供され
る。
【0019】このようにしてインク吐出能力の回復操作
が終了した段階で印刷すべきデータが存在し(ステップ
レ)、しかもカートリッジ4にインクが十分に残って
いる場合には印刷を実行する(ステップ ソ)。以下、
このような過程を繰り返しながら印刷を継続する。
【0020】一方、インク回復操作が終了した時点で印
刷すべきデータがない場合や、カートリッジ内のインク
残量が極めて少なくなっている場合には、キャリッジ2
を再びキャッピング部材8の位置に移動させて記録ヘッ
ドをキャッピングを行う(ステップ ナ、図6 V
I)。これにより、インク吸収体12に保持されている
インクの溶媒によりノズル開口の乾燥を可及的に防止す
ることができる。
【0021】ところで、吐出回復操作の途中でカートリ
ッジ4内のインク残量が極めて少ないことが検出される
と(ステップ チ)、予め定められた時間T2よりも短
い時間でポンプ25の作動を停止させる(ステップ
ヌ)。所定時間T3が経過してキャッピング部材8内が
大気圧に戻った時点で(ステップ ル)、弁24を開放
して所定時間T4、例えば5秒間の空吸引を行う(ステ
ップ ワ)。
【0022】次いで、キャリッジ2をホームポジション
検出器5側に移動させて前述したのと同様の手法により
ワイピング動作を行わせる(ステップ カ、図6I
V)。これにより、インク吐出工程でノズル面に付着し
たインクが取り除かれ、ノズル面でのインクのこびり付
きがなくなる。
【0023】キャリッジ2をホームポジション側(図中
右側)に移動させ、記録ヘッド1とキャッピング部材8
との間にインク滴が飛翔可能な間隙が形成された時点で
(図6 V)、キャリッジ2の移動を止め、記録ヘッド
1に印刷信号を出力してフラッシングを行わせ(ステッ
プ ヨ)、所定時間T5が経過した時点で(ステップ
タ)、印刷信号の出力を停止してフラッシング動作を停
止する。なお、フラッシング動作に使用されるインク量
は0.03CC程度であるから、インクカートリッジ4
のインク残量を左右することはない。これにより、ワイ
ピング動作により破壊されたノズルのメニスカスが印刷
に最適な状態に復元してノズル開口内でのインクの乾燥
を防止する。今の場合は、カートリッジ4内のインクが
極めて少なくなっているから(ステップ レ、ソ)、キ
ャッピング位置に移動してキャッピング部材8により記
録ヘッド1を封止する(ステップ ネ)。この結果、フ
ラッシング動作によりインク吸収体12に吸収されてい
るインクにより記録ヘッド1の保湿され、休止時におけ
る乾燥が防止される。なお、インクカートリッジの底面
積が大きい等の理由でインクエンドが検出された状態で
も、インクが数CC残留しているような場合には、イン
ク残量に見合うデータ量の印刷を許可することも可能で
ある。
【0024】このようにインクカートリッジ4に残って
いるインクを完全に吸出してしまうことなく、インク供
給流路3や、記録ヘッド1にインクを残留させた状態で
作業を打ち切り、かつ記録ヘッド1のノズルを印刷可能
な状態に修復して待機するため、インクカートリッジを
交換すればそのまま印刷工程に入ることが可能となる。
【0025】次に本発明の第2実施例を図7に示したフ
ローチャートにより説明する。印刷動作が一定時間連続
して実行されると、切れの良い箇所、例えば頁の切替わ
りや改行時点で印刷動作を中断させてキャリッジ2を印
刷領域外に移動させる。この過程で、インクカートリッ
ジ検出器40、及びインク残量検出器41からの信号に
よりインクカートリッジ4が装着されていて、かつカー
トリッジにインクが残っているか否かを確認する(ステ
ップ イ)。この確認の結果、カートリッジ4が装着さ
れていなかったり、たとえ装着されていてもインク量が
極めて少ない場合には、インクカートリッジ4の交換を
促すメッセージや警報を出す(ステップ ロ)。
【0026】一方、インクカートリッジ4が装着されて
いて、インクが存在する場合には、キャリッジ2をホー
ムポジションに移動させ、ホームポジション検出器5か
ら信号が出力された位置(図6 I)から所定距離移動
して記録ヘッド1のノズル面がブレード部材6に対向す
ると、ブレード部材6を記録ヘッド1側に移動させてブ
レード部材を記録ヘッドの前面に当接させる(図6 I
I)。この状態でキャリッジ2をさらに左側に移動させ
ると、記録ヘッド1はブレード部材6によりワイピング
動作を受けて前面に付着している塵埃やインクかすが物
理的に除去される(ステップ ホ)。
【0027】所定時間T1が経過してワイピング動作が
終了すると、キャリッジ2はキャッピング位置まで移動
し、キャッピング部材8が記録ヘッド1の前面に押圧さ
れてキャッピング部材8により密閉する(図6 II
I)。この状態でポンプ25からの負圧がキャッピング
部材8内に作用すると(ステップ ト)、記録ヘッド1
のノズル開口からインクが吸出され、ワイピング操作で
は除去し切れなかった塵埃が払拭されて、記録ヘッド1
や、インクカートリッジ4との接続チューブ3等に停滞
していた気泡がキャッピング部材8内に放出される。こ
れら放出されたインクや気泡は、ポンプ25により吸引
されて系外に排出される。この吸引過程においてインク
量検出器41からの信号によりインク残量が監視される
(ステップ チ)。
【0028】所定時間T2の吸引が終了した時点で(ス
テップ リ)、ポンプ25を停止させてキャッピング部
材8への負圧の印加を停止する。キャッピング部材8を
記録ヘッド1に押圧した状態で所定時間T3、例えば2
秒が経過してキャッピング部材8内の負圧が自然に大気
圧まで降下した時点で(ステップ ル)、弁21を開放
してキャッピング部材8を大気に連通させて再びポンプ
25を作動させて吸引動作を開始する(ステップ
オ)。これによりキャッピング部材8内に残留している
廃インクや、インク吸収材12に余分に吸収されている
インクがだけが吸引されてキャッピング部材8外に排出
される(ステップ オ)。
【0029】所定時間T4、例えば5秒が経過した段階
で(ステップ ワ)、ポンプ25を停止して空吸引動作
を停止する。次いで、キャリッジ2をホームポジション
検出器5側に移動させて前述したのと同様の手法により
ワイピング動作を行わせる(ステップ カ、図6 I
V)。これにより、インク吐出工程で記録ヘッド前面に
付着しているインクが取り除かれることになる。
【0030】インク量検出器41からの信号によりカー
トリッジ4にインクが残っていることが確認されると
(ステップ ヨ)、キャリッジ2をホームポジション側
(図中右側)に移動させ、記録ヘッド1とキャッピング
部材8との間にインク滴が飛翔可能な間隙が形成し(図
6 V)、記録ヘッド1に印刷信号を出力してフラッシ
ングを行わせ(ステップ タ)、所定時間T5が経過し
た時点で(ステップ レ)、印刷信号の出力を停止して
フラッシング動作を停止する。これにより、ワイピング
動作により破壊されたノズルのメニスカスが印刷に最適
な状態に復元することになる。同時にフラッシング動作
により規定量吐出されたインクは、キャッピング部材8
内のインク吸収体12に吸収されて、休止時における保
湿に供される。
【0031】このようにしてインク吐出能力の回復操作
が終了した段階で印刷すべきデータが存在し(ステップ
ソ)、しかもカートリッジ4にインクが残っている場
合には印刷を実行する(ステップ ネ)。以下、このよ
うな過程を繰り返しながら印刷を継続する。
【0032】一方、インク回復操作が終了した時点で印
刷すべきデータがない場合や、カートリッジ内のインク
残量が極めて少なくなっている場合には、キャリッジ2
を再びキャッピング部材8の位置に移動させて記録ヘッ
ドをキャッピングを行う(ステップ ナ、図6 V
I)。これにより、インク吸収体12に保持されている
インクの溶媒によりノズル開口の乾燥を可及的に防止す
ることができる。
【0033】ところで、吐出回復操作の途中でカートリ
ッジ4内のインク残量が極めて少ないことが検出される
と(ステップ チ)、予め定められた時間T2よりも短
い時間でポンプ25の作動を停止させる(ステップ
ヌ)。これによりたとえインク吐出能力回復操作を行っ
ても印刷不能となる状態での無用なインク消費を防止
し、インクカートリッジ4に残っているインクを完全に
吸出してしまうことなく、流路内にインクを残留させた
状態で作業を打ち切る。したがって、記録ヘッド1のイ
ンクが乾燥するのを防止できる程度のインクを残した状
態で、新しいインクカートリッジとの交換を待つことが
できる。
【0034】ポンプ25が停止してから所定時間T3が
経過するまで(ステップ ル)、キャッピング部材8を
記録ヘッド1に弾圧してキャッピング部材8内の負圧が
減少するまで待ち、つづいて弁21を開放してポンプ2
5を作動させて空吸引を実行する(ステップ オ)。こ
れによりキャッピング部材8に残留しているインクが系
外に排出されることになる。
【0035】そしてキャッピング部材8による封止を解
除後、記録ヘッド1をブレード部材6の位置に移動させ
てワイピング動作を行なう(ステップ カ)。今の場合
は、カートリッジ4のインク量が極めて少ないから(ス
テップ ヨ)、フラッシング動作を行うことなくキャッ
ピング部材8を記録ヘッド1に当接させてキャッピング
状態となる(ステップ ナ)。これにより、カートリッ
ジ4内のインク量が極めて少ない場合にもインク供給流
路や記録ヘッドにインクを残留させた状態で、しかもイ
ンク吸引によりノズル前面に付着しているインク滴を払
拭した状態で待機させることができる。
【0036】なお、この実施例においては、負圧発生手
段としてペリスタポンプを使用しているが、ピストンポ
ンプ等の他の型式のポンプを使用しても同様の作用を奏
することは明らかである。また、この実施例ではインク
カートリッジを基台に固定したものに例を採って説明し
たが、記録ヘッドと共にキャリッジに搭載したものに適
用しても同様の作用を奏することは明らかである。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように本発明においては、
記録ヘッドの前面を封止するキャッピング部材と、イン
ク収容体のインク量を判断するインク残量判定手段と、
記録ヘッドの前面を物理的に払拭するワイピング手段と
を備え、ワイピング操作、インク吸引操作、及びフラッ
シング操作によりインク吐出能力の回復操作を行うとと
もに、インク吐出回復操作の期間中インク量を判定し、
インク量が規定値よりも少なくなった場合にはインク吸
引動作を中止してキャッピング手段により記録ヘッドを
封止する手段を備えるようにしたので、インク回復途中
においてインク残量が極めて少なくなった場合には、イ
ンクの無断消費を阻止して所定の過程を経てキャッピン
グ状態まで自動的に作業を進めてから待機状態に入り、
もって記録ヘッドの乾燥やインク流路への空気の侵入を
阻止できる状態でインクの補給を待つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】インク回復動作を管理するマイクロコンピュー
タが奏すべき機能を示すブロック図である。
【図2】本発明のインク吐出回復装置が適用されるイン
クジェットプリンタにおけるインク回復動作を実現する
機構を示す図である。
【図3】同上装置に使用するキャッピング部材の一実施
例を示す図である。
【図4】同図(イ)、(ロ)は、それぞれ同上装置に使
用されるポンプの一実施例を示す断面図とアイドルロー
ラ駆動部の構成を示す斜視図である。
【図5】同上装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】同図(I)及至(VI)は、それぞれ同上装置
の動作を示す説明図である。
【図7】本発明の第2実施例を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 4 インクカートリッジ 5 ホームポジション検出器 6 ブレード部材 8 キャッピング部材 25 吸引ポンプ 40 インクカートリッジ検出器 41 インク量検出器 44 制御装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドの前面を封止するキャッピン
    グ部材と、インク収容体のインク量を判断するインク残
    量判定手段と、記録ヘッドの前面を物理的に払拭するワ
    イピング手段とを備え、ワイピング操作、インク吸引操
    作、及びフラッシング操作によりインク吐出能力の回復
    操作を行うとともに、前記インク吐出回復操作の期間
    中、前記インク残量判定手段によりインク量を判定し、
    インク量が規定値よりも少なくなった時点で吸引動作を
    停止する一方、前記フラッシング操作、ワイピング操作
    を経てキャッピング手段により記録ヘッドを封止する手
    段を備えてなるインクジェットプリンタにおけるインク
    吐出回復装置。
  2. 【請求項2】 記録ヘッドの前面を封止するキャッピン
    グ部材と、インク収容体のインク量を判断するインク残
    量判定手段と、記録ヘッドの前面を物理的に払拭するワ
    イピング手段とを備え、ワイピング操作、インク吸引操
    作、及びフラッシング操作によりインク吐出能力の回復
    操作を行うとともに、前記インク吐出回復操作の期間
    中、前記インク残量判定手段によりインク量を判定し、
    インク量が規定値よりも少なくなった時点で吸引を停止
    して直ちにキャッピング手段により記録ヘッドを封止す
    る手段を備えてなるインクジェットプリンタにおけるイ
    ンク吐出回復装置。
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